JP5477899B2 - 蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置に関する。特に、ノーマルオープン型の構造を有する圧力制御弁及びリーク通路を有する燃料噴射弁を備え、内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置に関する。
従来、ディーゼルエンジンをはじめとする内燃機関の気筒内に燃料を噴射する装置として、高圧ポンプによって加圧された燃料を蓄積するためのコモンレールを備えた蓄圧式燃料噴射装置が用いられている。このコモンレールには複数の燃料噴射弁が接続されており、高圧の燃料が各燃料噴射弁に供給された状態で各燃料噴射弁への通電制御が行われることにより、様々な噴射パターンで内燃機関の気筒内に燃料が噴射される。
このような蓄圧式燃料噴射装置では、コモンレール圧(以下「レール圧」と称する。)が燃料噴射特性に大きく影響する。レール圧の制御方法として、レール圧の目標値(以下「目標レール圧」と称する。)に応じてコモンレールに接続された圧力制御弁の開度を調節して、コモンレールから低圧側に排出される燃料の流量を調節することによりレール圧を制御する方法がある。
この圧力制御弁として、燃料の流路を開閉する弁部材がスプリングの付勢力により開弁方向に付勢されて非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有するものがある。一般に内燃機関の停止時にはレール圧が減少させられるが、ノーマルオープン型の構造を有する圧力制御弁が用いられていれば、内燃機関の停止時に通電制御を実施することなくレール圧を低下させることができる。
ところで、近年、燃費の向上や排気ガス量及び騒音の低減等を目的として、車両の一時停止中に内燃機関を停止させるアイドリングストップ制御が実用化され始めている。アイドリングストップ制御では、所定のアイドリングストップ条件が成立すると燃料噴射が停止させられて内燃機関が自動停止する一方、所定の再始動条件が成立すると燃料噴射が再開させられて内燃機関が再始動する。
この内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な車両においては、自動停止状態からの再始動性が商品性に重要な影響を与える要素となっている。内燃機関が例えばディーゼルエンジンの場合、エンジンの自動停止状態からの再始動性を向上させるためには、エンジンにおける圧縮比が十分であり、かつ、蓄圧式燃料噴射装置による燃料噴射が可能であることが要因となる。これらの二つの要因のうち、圧縮比が十分であるか否かはエンジン側の問題であり、燃料噴射が可能であるか否かは蓄圧式燃料噴射装置側の問題である。
そのため、燃料噴射が可能な状態を維持して、アイドリングストップ制御時の内燃機関の再始動性を向上させることのできる制御装置が提案されている。具体的には、エンジンを自動的に停止しかつエンジンを自動的に再始動するエンジン自動停止・再始動装置を具備し、エンジン自動停止・再始動装置が作動されることなくエンジンが停止されるときにはレール圧を減少させ、エンジン自動停止・再始動装置が作動されることによってエンジンが停止されるときには、エンジン自動停止・再始動装置が作動されることなくエンジンが停止されるときのレール圧の減少量よりもレール圧の減少量を少なくする制御装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3724392号公報(全文、全図)
特許文献1に記載された制御装置には、コモンレールに接続されたノーマルクローズ型の減圧弁が備えられ、イグニションスイッチがオフにされて内燃機関が停止されるときには減圧弁を駆動しレール圧を低下させる一方、アイドリングストップ制御によって内燃機関が停止されるときには減圧弁を駆動しないで減圧弁が閉じられるように構成されている。
これに対して、ノーマルオープン型の圧力制御弁を用いる場合、アイドリングストップ制御によって内燃機関が停止されるときには、圧力制御弁に対して通電を行い、圧力制御弁を閉じさせる必要がある。
ここで、蓄圧式燃料噴射装置に備えられる燃料噴射弁として、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に、燃料噴射弁に送られる燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する構造の燃料噴射弁がある。このような燃料噴射弁が用いられる場合、高圧の燃料が保持される領域に備えられた種々の弁が閉じられているにも関らずリーク通路を介して燃料が低圧側にリークして、内燃機関の自動停止制御の実行開始直後にレール圧が噴射可能圧力を下回ることになる。
このように燃料噴射弁にリーク通路が設けられた蓄圧式燃料噴射装置において、ノーマルオープン型の圧力制御弁を用いた場合に、アイドリングストップ制御時にレール圧を維持する制御を実行しようとすると、単にバッテリーが無駄に消費されることにもなり得る。そのため、燃料噴射弁にリーク通路が設けられた蓄圧式燃料噴射装置において、ノーマルオープン型の圧力制御弁を用いる場合には、バッテリーの消費量を低減する観点から、内燃機関の自動停止制御の実行開始と同時に圧力制御弁への通電電流値をごく小さい値に切り換えたり、圧力制御弁への通電を停止したりすることが行われている。
圧力制御弁への通電電流値をごく小さい値に切り換えたり通電を停止したりした場合には、内燃機関の自動停止制御の実行開始直後からレール圧が大気圧相当まで急激に低下する。そのため、内燃機関の自動停止制御により燃料噴射を停止させた後、機関回転数がゼロになるまでの短時間の間に、レール圧が噴射可能圧力を下回ることになる。
しかしながら、車両の運転中において、例えば信号待ち等によって車両を一旦停止させた直後に信号が青に変わり車両を発進させる場合等、アイドリングストップ条件が成立して内燃機関の自動停止制御が開始された後、すぐに再始動条件が成立する場合があり得る。このような場合、内燃機関の自動停止制御の実行開始と同時に圧力制御弁への通電電流値がごく小さい値に切り換えられたり、圧力制御弁への通電が停止させられたりすると、内燃機関が未だ回転しているにもかかわらずレール圧が噴射可能圧力を下回っているために燃料噴射を再開することができない。その結果、内燃機関が停止状態になった後、低下したレール圧を再び噴射可能圧力以上に上昇させるとともに、スタータ等によって内燃機関のシリンダ内を圧縮状態にしてから燃料噴射を再開させる必要があり、内燃機関の再始動に時間を要してしまうという問題がある。
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持し、所定時間経過後に、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成したものである。すなわち本発明は、アイドリングストップ制御におけるバッテリーの消費量を低減する一方で、内燃機関の自動停止制御の実行開始後、内燃機関が完全に停止するまでの間に再始動条件が成立した場合においては、内燃機関を速やかに再始動させることができる蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有しコモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に燃料噴射弁に送られる燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置の制御装置であって、内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、所定のアイドリングストップ条件が成立したことを検出するアイドリングストップ条件成立検出手段と、内燃機関が自動停止状態にある間に所定の再始動条件が成立したことを検出する再始動条件成立検出手段と、アイドリングストップ条件成立時に燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる一方、再始動条件成立時に燃料噴射弁による燃料噴射を再開させる燃料噴射弁制御手段と、アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、所定時間経過後には、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させる圧力制御弁制御手段と、を備え、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、圧力制御弁制御手段は通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置の制御装置が提供され、上述した課題を解決することができる。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置を構成するにあたり、通電電流値を徐々に増加させる場合において、圧力制御弁制御手段は、通電電流値の変化の傾きを内燃機関の回転数に応じて決定することが好ましい。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置を構成するにあたり、圧力制御弁制御手段は、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を燃料温度に応じて決定することが好ましい。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置を構成するにあたり、所定時間は、燃料噴射を停止させてから内燃機関の回転数が所定の閾値に減少するまでの時間であることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有しコモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に燃料噴射弁に送られる燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置の制御方法であって、内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射装置の制御方法において、所定のアイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、所定時間経過後には、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させ、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置の制御方法である。
また、本発明のさらに別の態様は、高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有しコモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に燃料噴射弁に送られる燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置であって、内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な制御装置を備えた蓄圧式燃料噴射装置において、制御装置は、所定のアイドリングストップ条件が成立したことを検出するアイドリングストップ条件成立検出手段と、内燃機関が自動停止状態にある間に所定の再始動条件が成立したことを検出する再始動条件成立検出手段と、アイドリングストップ条件成立時に燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる一方、再始動条件成立時に燃料噴射弁による燃料噴射を再開させる燃料噴射弁制御手段と、アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、所定時間経過後には、圧力制御弁への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させる圧力制御弁制御手段と、を備え、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、圧力制御弁制御手段は通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置である。
本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置によれば、アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、圧力制御弁への通電電流値がアイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持され、所定時間経過後に、圧力制御弁への通電電流値がアイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させられる。そのため、内燃機関が完全に停止するまでの間に再始動条件が成立した場合においては速やかに燃料噴射を再開させることができる一方、内燃機関が停止した後においては圧力制御弁への通電量の抑制が図られる。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合に、圧力制御弁制御手段が通電電流値を徐々に増加させることにより、アイドリングストップ条件の成立後にコモンレールに圧送される燃料の一部を低圧側に逃しつつ、圧力制御弁を閉弁させることができる。これにより、内燃機関の自動停止制御の実行開始後にレール圧が著しく上昇することを防ぐことができる。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、通電電流値を徐々に増加させる場合に、圧力制御弁制御手段が通電電流値の傾きを内燃機関の回転数に応じて決定することにより、アイドリングストップ条件の成立後にコモンレールに圧送される燃料の流量を考慮しながらコモンレール内の燃料の一部を低圧側に逃すことができる。したがって、レール圧を噴射可能圧力以上に確保しつつ、レール圧が著しく上昇することを抑制することができる。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、圧力制御弁制御手段が、所定時間における圧力制御弁への通電電流値を燃料温度に応じて決定することにより、燃料の温度上昇に伴う密度の低下によってレール圧が低下しやすくなる場合には圧力制御弁への通電電流値を大きくして、レール圧を適切に維持することができる。
また、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、所定時間が、燃料噴射を停止させてから内燃機関の回転数が所定の閾値に減少するまでの時間であることにより、内燃機関の自動停止制御の実行開始後、内燃機関が完全に停止するまでの間に再始動条件が成立した場合において、内燃機関を速やかに再始動させることができる。
本発明の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置の構成例を示す図である。 蓄圧式燃料噴射装置の制御装置の構成例を示す図である。 従来の制御方法を示すタイミングチャート図である。 本発明の実施の形態にかかる制御方法を示すタイミングチャート図である。 本発明の実施の形態にかかる制御方法を示す制御フローである。
以下、図面を参照して、本発明の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置及び制御方法並びに蓄圧式燃料噴射装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、この実施の形態は、本発明の一態様を示すものであって本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.蓄圧式燃料噴射装置
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄圧式燃料噴射装置50の全体構成を示している。この蓄圧式燃料噴射装置50は、車両に搭載された内燃機関40の気筒41内に燃料を噴射するための装置であって、燃料タンク1と、低圧ポンプ2と、高圧ポンプ5と、流量制御弁8と、コモンレール10と、圧力制御弁12と、燃料噴射弁13と、制御装置60等を主たる要素として備えている。
低圧ポンプ2と高圧ポンプ5の加圧室5aとは低圧燃料通路18a、18bで接続されており、高圧ポンプ5の加圧室5aとコモンレール10、及びコモンレール10と燃料噴射弁13はそれぞれ高圧燃料通路37、39で接続されている。また、高圧ポンプ5やコモンレール10、燃料噴射弁13等には、燃料噴射弁13から噴射されない余剰燃料を燃料タンク1に戻すリターン通路30a〜30cが接続されている。
高圧ポンプ5内の低圧燃料通路18bの途中には、加圧室5aに送られる燃料の流量を調節するための流量制御弁8が備えられている。流量制御弁8は、例えば供給電流値によって弁部材のストローク量が可変とされ、燃料通過路の面積が調節可能な電磁比例式の流量制御弁が用いられる。本実施形態の流量制御弁8は、非通電状態で燃料の流路が全開となるノーマルオープンの流量制御弁として構成されている。ただし、非通電状態で燃料の流路が全閉となるノーマルクローズの流量制御弁であってもよい。
流量制御弁8よりも上流側の低圧燃料通路18bから分岐する燃料通路には、流量制御弁8と並列に配置された圧力調整弁14が備えられている。この圧力調整弁14は、燃料タンク1に通じるリターン通路30aに接続されており、前後の差圧、すなわち、低圧燃料通路18b内の圧力とリターン通路30a内の圧力との差圧が所定値を越えたときに開弁されるオーバーフローバルブが用いられている。低圧ポンプ2によって燃料が圧送されている状態においては、低圧燃料通路18a、18b内の圧力が、リターン通路30a内の圧力に対して所定の差圧分大きくなるように調整される。
低圧ポンプ2は、燃料タンク1内の燃料を吸い上げて圧送し、低圧燃料通路18a、18bを介して高圧ポンプ5の加圧室5aに燃料を供給する。この低圧ポンプ2は燃料タンク1内に備えられたインタンクの電動ポンプであって、バッテリーから供給される電圧によって駆動させられる。ただし、低圧ポンプ2は、燃料タンク1の外部に設けられるものであってもよく、また、内燃機関40の動力によって駆動するギアポンプであってもよい。
高圧ポンプ5は、低圧ポンプ2によって燃料吸入弁6を介して加圧室5aへ導入される燃料をプランジャ7によって加圧し、高圧状態の燃料を燃料吐出弁9及び高圧燃料通路37を介してコモンレール10に圧送する。燃料吐出弁9は、吐出側に位置するレール圧が高いほどシール性が高められる逆止弁構造となっている。
高圧ポンプ5を駆動するカム15は、内燃機関40のドライブシャフトにギアを介して連結されたカムシャフトに固定されている。図1に示す高圧ポンプ5は二本のプランジャ7を備えており、二本のプランジャ7がカム15によって押し上げられ、二つの加圧室5a内で燃料が加圧されてコモンレール10に対して高圧の燃料が圧送される。この高圧ポンプ5は、噴射用燃料を潤滑油として用いる燃料潤滑式の構成となっており、低圧燃料通路18aを介して高圧ポンプ5内に送られる燃料は一旦カム室16内に流れ込み、そこからさらに低圧燃料通路18bを介して加圧室5aに送られる。
図1に示す高圧ポンプ5には温度センサ25が備えられている。温度センサ25のセンサ信号Stは制御装置60に送られ、このセンサ信号Stに基づいて低圧燃料通路18b内を流通する燃料温度Tqが検出される。ただし、燃料温度を検出するための温度センサは、蓄圧式燃料噴射装置50内の燃料通路のいずれの場所に備えられていても構わない。
コモンレール10は、高圧ポンプ5によって加圧された高圧状態の燃料を蓄積し、高圧燃料通路39を介して接続された燃料噴射弁13に燃料を供給する。このコモンレール10にはレール圧センサ21及び圧力制御弁12が取り付けられている。レール圧センサ21のセンサ信号Spは制御装置60に送られ、このセンサ信号Spに基づいてレール圧Prが検出される。
圧力制御弁12は、例えば供給電流値によって弁部材のストローク量が可変とされ、燃料通過路の面積が調節可能な電磁比例式の制御弁が用いられる。本実施形態の圧力制御弁12は、非通電状態で燃料の流路が全開となるノーマルオープン型の圧力制御弁として構成されている。ノーマルオープン型の圧力制御弁は、燃料の通路を開閉するための弁部材を開弁方向に付勢するスプリングの付勢力とレール圧の和が、弁部材を閉弁方向に付勢する力を上回っているときに開弁する。
燃料噴射弁13は、噴射孔が設けられたノズルボディと、進退移動により噴射孔を開閉するノズルニードルとを備えている。燃料噴射弁13は、ノズルニードルの後端側に背圧を負荷することで噴射孔が閉じられる一方、負荷された背圧が逃されることで噴射孔が開かれる。レール圧が噴射可能圧力以上のときに、燃料噴射弁13による正常な燃料噴射が可能になっている。
燃料噴射弁13としては、背圧制御手段としてピエゾ素子が備えられた電歪型のピエゾインジェクタや、背圧制御手段として電磁ソレノイドが備えられた電磁制御型のマグネットインジェクタが用いられる。本実施形態では、背圧を逃すための通路以外に、ノズルニードルやバルブピストン等の摺動部分からリターン通路30cに燃料をリークさせるためのリーク通路を備えた燃料噴射弁が用いられている。そのため、噴射が停止され、圧力制御弁12が閉じられている場合であっても、リーク通路からの燃料リークによってレール圧が低下し易い構成となっている。
2.制御装置
図2は、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置50の制御装置60のうち、アイドリングストップ制御に関連する部分を機能的なブロックで表した構成例を示している。
この制御装置60は、アイドリングストップ条件成立検出手段61と、再始動条件成立検出手段62と、目標レール圧演算手段64と、レール圧検出手段65と、燃料噴射弁制御手段68と、流量制御弁制御手段66と、圧力制御弁制御手段67等を備えている。制御装置60は、公知の構成からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、各部はマイクロコンピュータによるプログラムの実行によって実現される。
また、制御装置60には、レール圧センサ21や温度センサ25、機関回転数Neを検出する回転数センサ、車両に備えられた車速Vを検出する車速センサ、アクセルペダルの操作量Accを検出するアクセルセンサ、ブレーキペダルの操作量Brkを検出するブレーキセンサ等の各種スイッチやセンサ類の信号を読み取り可能に構成されている。また、制御装置60には、各部での演算結果や検出結果を記憶するための図示しないRAM(Random Access Memory)が備えられている。
アイドリングストップ条件成立検出手段61は所定のアイドリングストップ条件の成立を検出すると、燃料噴射弁制御手段68、流量制御弁制御手段66、圧力制御弁制御手段67に対してアイドリングストップ条件成立信号を送信する。また、再始動条件成立検出手段62は、内燃機関40が自動停止状態にある間に所定の再始動条件の成立を検出すると、燃料噴射弁制御手段68及び圧力制御弁制御手段67に対して再始動条件成立信号を送信する。
アイドリングストップ条件は、例えばエンジンスイッチSwがオンの状態にあること、ギアセンサの検出位置Sgがニュートラルであること、ブレーキペダルセンサの検出位置Sbが踏まれた状態にあること、機関回転数Neが所定の閾値以下であること、車速Vが0である状態が所定時間以上継続したこと等のうちの少なくとも一つ以上の条件がそろうこととすることができるが、これに制限されるものではない。
また、再始動条件は、内燃機関40が自動停止状態にある間に、ギアセンサの検出位置Sgがニュートラル状態から解除されたこと、アクセルペダルAccが踏まれたこと等のうちのいくつかの条件がそろうこととすることができるが、これに制限されるものではない。
燃料噴射弁制御手段68は、機関回転数Neやアクセル操作量Acc等に基づいて目標燃料噴射量Qtgtを算出するとともに、目標燃料噴射量Qtgtに見合う燃料噴射弁13の制御信号を生成し、燃料噴射弁13に対して制御信号を送信する。また、燃料噴射弁制御手段68は、アイドリングストップ条件成立信号を受け取ると燃料噴射を停止させる一方、再始動条件成立信号を受け取ると燃料噴射弁13に対して制御信号を送信し、燃料噴射を再開させる。
目標レール圧演算手段64は、機関回転数Neやアクセル操作量Acc等に基づいて目標レール圧Ptgtを算出する。また、レール圧検出手段65は、レール圧センサ21のセンサ値Spを継続的に読み込み、レール圧Prを求める。
流量制御弁制御手段66及び圧力制御弁制御手段67は、基本的には、レール圧Prが目標レール圧Ptgtとなるように、それぞれ流量制御弁8あるいは圧力制御弁12の通電制御を実行する。具体的に、流量制御弁制御手段66は、流量制御弁8の開度を調節することで高圧ポンプ5の加圧室5aに供給される燃料の流量を制御し、高圧ポンプ5からコモンレール10に圧送される高圧の燃料の流量を変えることでレール圧Prを調節する。また、圧力制御弁制御手段67は、圧力制御弁12の開度を調節することでコモンレール10からリターン通路30bに排出される燃料の流量を制御し、レール圧Prを調節する。
レール圧Prの制御を流量制御弁制御手段66によって行うか、圧力制御弁制御手段67によって行うか、あるいは、二つの制御手段を併用して行うかは、車両の走行状態や内燃機関40の運転状態に応じて切り分けられている。
また、流量制御弁制御手段66は、アイドリングストップ条件成立信号を受け取ると流量制御弁8に対する通電を遮断する。本実施形態の流量制御弁8はノーマルオープン型の構成となっているために、通電が遮断されると流量制御弁8は全開となる。
また、圧力制御弁制御手段67は、アイドリングストップ条件成立信号を受け取ると、所定時間twの間、圧力制御弁12への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_base以上に維持する制御を行う。このような制御を実行することで、内燃機関40が完全に停止するまでの間、高圧ポンプ5によって圧送される燃料をコモンレール10に蓄積させて、レール圧Prの急激な低下を防ぐことができる。
所定時間twの間に圧力制御弁12に供給する保持電流値A_highは、例えば予めRAMに記憶させた所定値に設定したり、アイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseに所定のオフセット量を加算して得た値に設定したりすることができる。この保持電流値A_highは、内燃機関40の自動停止制御開始後の所定時間twの間、レール圧Prが噴射可能圧力Pr_inj以上に維持されるように自動停止制御開始直後におけるレール圧Prの低下量等を考慮して決定される。
保持電流値A_highは、アイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseの値であってもよいし、アイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseよりも大きい値であってもよい。保持電流値A_highが大きいほど、内燃機関40の自動停止制御の実行開始時に保持可能なレール圧Prの最大値が高められるが、保持電流値A_highが過度に大きくされると、レール圧Prが著しく上昇してコモンレール10や高圧ポンプ5を含む燃料高圧系への負荷が大きくなるため、レール圧Prの変化を考慮して設定することが好ましい。
圧力制御弁12への通電電流値をアイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseから保持電流値A_highにステップ変化させれば、瞬時に保持電流値A_highに応じたレール圧Pr_highへと到達させることができる。ただし、圧力制御弁12への通電電流値をステップ変化させると、内燃機関40の自動停止制御の実行開始直後後にレール圧Prが過上昇してしまうおそれがある。この場合には、圧力制御弁12への通電電流値を、アイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseから保持電流値A_highまで徐々に上昇させるようにするとよい。通電電流値を徐々に上昇させるようにすれば、コモンレール10内の燃料の一部を低圧側に戻しながら圧力制御弁12を閉弁させることができ、レール圧が瞬時に過上昇することが防止され、燃料高圧系に負荷が生じ難くなる。
通電電流値を徐々に上昇させる場合の通電電流値の変化の傾きは、機関回転数Neに基づいて決定することができる。例えば、通電電流値の変化の傾きは、内燃機関40が完全に停止するまでの間にレール圧Prが噴射可能圧力Pr_injを下回らない範囲で、アイドリングストップ条件成立時の機関回転数Neが大きくなるにしたがって傾きが小さくなるように設定することができる。そのような条件を満たすようなできるだけ小さい値の電流が供給されることで、内燃機関40の自動停止制御の実行開始直後にレール圧Prが著しく上昇して、コモンレール等の耐久性が低下するおそれが低減される。
また、保持電流値A_highが燃料温度Tqに応じて設定されるように構成することもできる。燃料温度Tqが上昇すると、燃料密度が低下して燃料高圧系に存在する微細な隙間から低圧側に燃料がリークし易くなり、所定時間における燃料のリーク量が増加する。そのため、想定される時期よりも早くレール圧Prが噴射可能圧力Pr_injを下回ってしまうおそれがある。そのため、燃料温度Tqが高くなるにしたがい保持電流値A_highが大きくなるように設定することが好ましい。
燃料温度Tqは温度センサ25のセンサ信号Stに基づいて算出可能であるが、排気ガス温度Tgや冷却水温度Tw、外気温度Ta、内燃機関の運転状態等に基づいて推定することもできる。温度センサ25のセンサ信号Stに、排気ガス温度Tgや冷却水温度Tw、外気温度Ta、内燃機関の運転状態等を加味して、燃料温度Tqを推定するようにしてもよい。
また、本実施形態において、保持電流値A_highの電流が供給される所定時間twは、アイドリングストップ条件が成立してから機関回転数Neが所定の閾値Ne0に減少するまでの期間として定義される。本実施形態では、機関回転数Neの閾値Ne0は0rpmに設定されおり、所定時間twは約1〜2秒程度になる。
なお、保持電流値A_highの電流が供給される所定時間twは、例えばアイドリングストップ条件成立後にレール圧Prが所定圧力に低下するまでの期間として定義することもでき、あるいは、アイドリングストップ条件成立信号を受け取った時点からの経過時間で定義することもできる。
少なくとも機関回転数Neがゼロになるまでの間、レール圧Prを噴射可能圧力Pr_inj以上で維持されるようにすることで、内燃機関40の自動停止制御の実行開始後、内燃機関40が完全に停止するまでの間に再始動条件が成立した場合においては、内燃機関40を速やかに再始動させることができる。
また、圧力制御弁制御手段67は、所定時間twの経過後には、圧力制御弁12への通電電流値を保持電流値A_highから最低電流値A_minに切り換える制御を行う。このように制御することによって、内燃機関40が完全に停止した後においてはバッテリーの消費量を軽減することができるようになる。バッテリーの浪費を軽減する観点からは最低電流値A_minをゼロにすることが好ましいが、内燃機関40の再始動時に弁部材がシート面に当接することが繰り返されることによる圧力制御弁12の耐久性の低下を防止するためには、少量の電流を供給し、弁部材をシート面に当接した状態を保持することが好ましい。
3.蓄圧式燃料噴射装置の制御方法
(1)タイムチャート
次に、上述した蓄圧式燃料噴射装置50の制御装置60によって実行される制御方法の一例について、従来の制御方法を示す図3のタイムチャートと比較しつつ、図4のタイムチャートに基づいて具体的に説明する。
図3及び図4において、内燃機関40の自動停止制御の実行開始後すぐに内燃機関40の再始動条件が成立した場合における、機関回転数Ne、レール圧Pr、圧力制御弁12への通電電流値、圧力制御弁12の開閉状態それぞれの経時変化が実線で示されている。また、図4において、内燃機関40の自動停止状態が比較的長時間継続する場合におけるそれぞれの経時変化が破線で示されている。
図3及び図4いずれにおいても、アイドリングストップ条件が成立するt1の時点までの間、圧力制御弁12への通電電流値は目標レール圧Ptgtに応じてフィードバック制御されている。
図3に示す従来の制御方法では、アイドリングストップ条件が成立したt1の時点で圧力制御弁12への通電電流値が最低電流値A_minに切り替えられる。これに伴って圧力制御弁12による保持可能圧力が急激に低下するために、t1の直後のt2の時点で、内燃機関40が完全に停止していないにもかかわらずレール圧Prが噴射可能圧力Pr_injを下回る。
そのため、内燃機関40が完全に停止するt4の時点より前のt3の時点で内燃機関40の再始動条件が成立した場合には、まずレール圧Prを噴射可能圧力Pr_inj以上まで上昇させる必要がある。ただし、その間にも、機関回転数Neが減少しt4の時点で内燃機関40が一旦停止してしまうため、再びスタータ等によって内燃機関40のドライブシャフトを回転させて高圧ポンプ5を駆動させたり、シリンダ41内を圧縮状態にしたりする必要が生じ(t4〜t5の期間)、燃料噴射の再開がt5の時点まで遅れてしまうことになる。
一方、図4に示す本実施形態の制御装置60による制御方法では、t1の時点でアイドリングストップ条件が成立すると、圧力制御弁12への通電電流値がアイドリングストップ条件成立時の通電電流値A_baseから保持電流値A_highに向けて徐々に上昇させられる。その後、内燃機関40が完全に停止するまでの間は、高圧ポンプ5によって燃料がコモンレール10内に圧送されてくることも相俟って、内燃機関40の自動停止制御の実行開始直後において、レール圧Prの急激な低下は見られなくなる。
そして、内燃機関40が完全に停止するt13の時点よりも前のt12の時点で内燃機関40の再始動条件が成立した場合、レール圧Prは噴射可能圧力Pr_inj以上の値で維持されているために、所定の噴射タイミングで速やかに燃料噴射を再開させることができる。
また、図4に示す本実施形態の制御装置60による制御方法において、再始動条件が成立することなく内燃機関40が完全に停止した場合には、機関回転数Neがゼロになったt13の時点で、圧力制御弁12への通電電流値が最低電流値A_minに切り替えられる。内燃機関40が完全に停止した後であれば、いずれにしても燃料噴射を再開させるまでに時間を要することになるために、圧力制御弁12への通電量を小さくすることでバッテリーの消費量の削減が図られる。これに伴って、圧力制御弁12による保持可能圧力が急激に低下するために、レール圧Prは噴射可能圧力Pr_inj未満に低下し、再始動条件が成立するまで待機状態に入る。
(2)フローチャート
次に、本実施形態の制御装置60によって実行される蓄圧式燃料噴射装置50の制御の一例について、図5の制御フローに基づいて具体的に説明する。
まず、ステップS11でアイドリングストップ条件が成立したか否かが判別される。アイドリングストップ条件が成立するとステップS12に進み、燃料噴射弁13による燃料噴射を停止させ、ステップS13で保持電流値A_highが算出される。その後、ステップS14で、圧力制御弁12に対して保持電流値A_highの電流の供給が開始される。
その後、ステップS15で再始動条件が成立したか否かが判定される。再始動条件が成立している場合、内燃機関40は未だ完全に停止する前の状態であって、レール圧Prも噴射可能圧力Pr_inj以上に維持された状態であるために、ステップS16に進み燃料噴射を再開させる。
一方、再始動条件が成立していない場合はステップS17に進み、機関回転数Neが閾値Ne0以下となったか否かが判別される。本実施形態の例では、機関回転数Neがゼロになったか否かが判別される。機関回転数Neが閾値Ne0以下であるときにはステップS18に進む一方、機関回転数Neが閾値Ne0を超えるときにはステップS15に戻る。機関回転数Neが閾値Ne0以下になるまでは、圧力制御弁12に対して保持電流値A_highの電流を供給しながら、再始動条件成立の有無の判別が繰り返される。
機関回転数Neが閾値Ne0以下であるときに進んだステップS18では、圧力制御弁12への通電電流値が保持電流値A_highから最低電流値A_minに切り替えられる。この供給電流の切り替えによってレール圧Prは噴射可能圧力Pr_inj未満に低下する。その後は、ステップS19において再始動条件が成立するまでの間、再始動条件成立の有無の判別が繰り返される。
ステップS19において再始動条件が成立するとステップS20に進み、圧力制御弁12への通電電流値の制御を開始した後、ステップS21でスタータを作動して内燃機関40のドライブシャフトを回転させ、高圧ポンプ5からコモンレール10に対して燃料を供給させる。これによって、レール圧Prが徐々に上昇する。
そして、ステップS22においてレール圧Prが噴射可能圧力Pr_inj以上になったか否かが判別され、レール圧Prが噴射可能圧力Pr_inj以上になったときにステップS16に進んで、燃料噴射を再開させる。
以上の制御フローにしたがって、アイドリングストップ条件成立による内燃機関40の自動停止制御を実行することによって、基本的にレール圧Prを噴射可能圧力Pr_inj以上に維持できないシステムにおける、内燃機関40の自動停止中でのバッテリーの消費量を低減することができる一方で、内燃機関40の自動停止制御の実行開始後、内燃機関40が完全に停止するまでの間に再始動条件が成立した場合に限っては、燃料噴射を速やかに再開させて、内燃機関40を再始動させることができる。
1:燃料タンク、2:低圧ポンプ、5:高圧ポンプ、5a:加圧室、6:燃料吸入弁、7:プランジャ、8:流量制御弁、9:燃料吐出弁、10:コモンレール、12:圧力制御弁、13:燃料噴射弁、14:オーバーフローバルブ、15:カム、18a〜18d:燃料供給通路、21:圧力センサ、30a〜30c:リターン通路、37、39:高圧燃料通路、40:内燃機関、41:気筒、50:蓄圧式燃料噴射装置、60:制御装置、61:アイドリングストップ条件成立検出手段、62:再始動条件成立検出手段、64:目標レール圧演算手段、65:レール圧検出手段、66:流量制御弁制御手段、67:圧力制御弁制御手段、68:燃料噴射弁制御手段、

Claims (6)

  1. 高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有し前記コモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、前記コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、前記燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に前記燃料噴射弁に送られる前記燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置の制御装置であって、前記内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射装置の制御装置において、
    所定のアイドリングストップ条件が成立したことを検出するアイドリングストップ条件成立検出手段と、
    前記内燃機関が自動停止状態にある間に所定の再始動条件が成立したことを検出する再始動条件成立検出手段と、
    前記アイドリングストップ条件成立時に前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる一方、前記再始動条件成立時に前記燃料噴射弁による燃料噴射を再開させる燃料噴射弁制御手段と、
    前記アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、前記所定時間経過後には、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させる圧力制御弁制御手段と、
    を備え
    前記所定時間における前記圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、前記圧力制御弁制御手段は前記通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置の制御装置。
  2. 前記通電電流値を徐々に増加させる場合において、前記圧力制御弁制御手段は、前記通電電流値の変化の傾きを前記内燃機関の回転数に応じて決定することを特徴とする請求項に記載の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置。
  3. 前記圧力制御弁制御手段は、前記所定時間における前記圧力制御弁への通電電流値を燃料温度に応じて決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置。
  4. 前記所定時間は、前記燃料噴射を停止させてから前記内燃機関の回転数が所定の閾値に減少するまでの時間であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の蓄圧式燃料噴射装置の制御装置。
  5. 高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有し前記コモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、前記コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、前記燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に前記燃料噴射弁に送られる前記燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置の制御方法であって、前記内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射装置の制御方法において、
    所定のアイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、前記所定時間経過後には、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させ
    前記所定時間における前記圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、前記通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置の制御方法。
  6. 高圧ポンプによって圧送される燃料を蓄積するコモンレールと、非通電状態で燃料の流路が開放されるノーマルオープン型の構造を有し前記コモンレール内の圧力を調節する圧力制御弁と、前記コモンレールに接続され内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、前記燃料噴射弁が、噴射孔を開閉するノズルニードルの後端側に負荷された背圧を逃がすための背圧逃がし通路以外に前記燃料噴射弁に送られる前記燃料の一部を低圧側に戻すためのリーク通路を有する蓄圧式燃料噴射装置であって、前記内燃機関のアイドリングストップ制御を実行可能な制御装置を備えた蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記制御装置は、
    所定のアイドリングストップ条件が成立したことを検出するアイドリングストップ条件成立検出手段と、
    前記内燃機関が自動停止状態にある間に所定の再始動条件が成立したことを検出する再始動条件成立検出手段と、
    前記アイドリングストップ条件成立時に前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる一方、前記再始動条件成立時に前記燃料噴射弁による燃料噴射を再開させる燃料噴射弁制御手段と、
    前記アイドリングストップ条件が成立してから所定時間が経過するまでは、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値以上に維持するとともに、前記所定時間経過後には、前記圧力制御弁への通電電流値を前記アイドリングストップ条件成立時の通電電流値未満に低下させる圧力制御弁制御手段と、
    を備え
    前記所定時間における前記圧力制御弁への通電電流値を上昇させる場合において、前記圧力制御弁制御手段は前記通電電流値を徐々に増加させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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