JP5471145B2 - コーティング用組成物及びその被覆物品 - Google Patents
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Description
〔請求項1〕
(A)アルコキシシラン加水分解縮合物、(B)シリカコロイドゾル、及び(C)硬化触媒を必須成分とするコーティング用組成物であって、(A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、下記一般式(I)で示される化合物を10質量%以上含有する加水分解性基含有有機ケイ素化合物を前記(B)成分の存在下、酸性触媒中で加水分解縮合して得られるものであることを特徴とするコーティング用組成物。
(式中、R1〜R4は独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基又はアリール基であり、R5,R6は独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基であり、R5とR6とが結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の炭素環又は複素環を形成してもよく、これらの基に炭素原子を有する場合には、置換基として炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有してもよい。また、Yは独立に下記式
で示される基であり、R10は炭素数2〜6のアルキレン基であり、R11,R12は独立に炭素数1〜5のアルキル基である。nは0,1又は2である。)
〔請求項2〕
(A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、(1)前記一般式(I)で示される化合物と、(2)下記一般式(II)で表される少なくとも1種の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物とを共加水分解縮合して得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング用組成物。
A1 aA2 bSi(OA3)4-a-b (II)
(式中、A1は独立に炭素数1〜10のアルキル基であり、A2はアリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、アルケニル基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、メルカプト基、アミノ基、ウレイド基及びシアノ基からなる群から選ばれる1以上の有機基を含有する官能基であり、A3は独立に炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アシル基又はアルコキシアルキル基であり、a,bは各々0,1又は2であり、a+bは0,1又は2である。)
〔請求項3〕
(A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、(1)前記一般式(I)で示される化合物と(2)前記一般式(II)で表される少なくとも1種の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物とを、前記(B)成分の存在下、酸性触媒中で加水分解・縮合させることにより得られるものであることを特徴とする請求項2記載のコーティング用組成物。
〔請求項4〕
(C)硬化触媒が、アルミニウム化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。
〔請求項5〕
透明基材上に、請求項1〜4のいずれか1項記載のコーティング用組成物の硬化皮膜が形成された被覆物品。
このため、シロキサン結合を有する無機系硬化性組成物の特長である高いレベルの耐擦傷性を損なうことなく、この種の無機系硬化性組成物において解決困難な問題とされていた硬化後のクラック発生の問題がなく、保存性にも優れたコーティング用組成物の硬化皮膜が形成された被覆物品を得ることができる。
で示される基であり、R10は、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ヘキシレン基等の炭素数2〜6のアルキレン基であり、R11,R12は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基であり、R11,R12はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
nは0,1又は2であり、好ましくは0又は1、特に0である。
(式中、R11,R12,nは上記と同じ。R’は水素原子又は炭素数1〜3のメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基であり、mは0〜4である。)
(式中、R1〜R6,R11,R12,n,mは上記と同じであり、Xはヨウ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子である。)
A1 aA2 bSi(OA3)4-a-b (II)
(式中、A1は独立に炭素数1〜10のアルキル基を表し、A2はアリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、アルケニル基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、メルカプト基、アミノ基、ウレイド基及びシアノ基からなる群から選ばれる1以上の有機基からなる官能基を表し、A3は独立に炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アシル基又はアルコキシアルキル基を表し、a,bは各々0,1,2のいずれかの整数であり、好ましくは0,1である。a+bは0,1,2のいずれかの整数であり、好ましくは0,1であり、特に好ましくは1である。)
特に、本発明のコーティング用組成物をコンフォーマルコート用等のハードコート用として用いる場合は、上記(1)成分の使用量を、原料成分全体の10〜70質量%、特に15〜50質量%、上記(2)成分の使用量を90〜30質量%、特に85〜50質量%とすることが好ましく、ハードコート用以外として用いる場合は、上記(1)成分の使用量を、原料成分全体の50〜100質量%、特に70〜100質量%、上記(2)成分の使用量を50〜0質量%、特に30〜0質量%とすることが好ましい。
(1)成分の使用量が10質量%より少ない場合、目的とする効果が十分に発揮できない場合がある。
即ち、本発明においては、(1)上記一般式(I)で示される化合物、又はこれと(2)上記一般式(II)で表される少なくとも1種の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物を、(B)シリカコロイドゾルの存在下、酸性触媒中で加水分解・縮合させることにより、(A)アルコキシシラン加水分解縮合物と(B)シリカコロイドゾルとの複合体が得られるものである。
特に、コロイド状の酸化ケイ素分散液、即ちコロイダルシリカで、分散媒中に分散された状態(酸化物ゾル)で使用するのが好ましい。分散媒は、水、アルコール等の極性溶剤が好ましい。
また、アルカリ性コロイダルシリカに種々の有機酸、無機酸を添加することにより、pHを3〜5のコロイダルシリカ酸性準安定域に安定化させ、その表面をSiOH型としたものも同様に使用できる。
なお、この(B)成分のシリカコロイドゾル以外のコロイドゾルは、(A)成分の製造時に添加しても、(A)成分の製造後に添加してもよい。
なお、(C)成分は、(A)成分の原料成分を(B)成分の存在下に共加水分解縮合して(A)成分を調製した後に添加することが好ましい。
該コーティング用組成物は、基材の少なくとも一方の面に、直接もしくは少なくとも1種の他の層を介して、上記コーティング用組成物を塗布、硬化することにより皮膜を形成した被覆物品を得ることができる。
以下に、アルコキシシランの合成例、コーティング用組成物の実施例、及びこれらの評価を示す。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン92.6g(0.406mol)とメチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略記)500gを入れ、撹拌することで溶解させた。これに、アリルブロマイド100g(0.82mol)と無水炭酸カリウム138g(1mol)を加え、オイルバスにより110℃で5時間加熱しながら激しく撹拌した。
生成した臭化カリウムの塩を濾過により除いた。この反応溶液から減圧ストリップによりMIBKを除いたところ、約90gの2,2’−ビス(4−アリロキシフェニル)プロパンの透明オイルを得た。これにトルエンを加え、水洗した後、再度減圧ストリップすることで83.9g(0.272mol)の無色透明オイル状の2,2’−ビス(4−アリロキシフェニル)プロパンを得た。このものの収率は67%であり、動粘度は48.8mm2/sであり、屈折率は1.5629であった。
温度を65℃で2時間保ち、しかる後に反応混合物を冷却した。ワコーゲルC−100(和光純薬工業(株)製)を5g加え、白金触媒を吸着濾過して除去した後、溶剤を減圧ストリップにより除き、無色透明のオイル状物53g(0.096mol)を得た。このものの粘度は198mPa・sであり、屈折率は1.5145(589nm)であった。NMRスペクトルは、下記式で表される2,2’−ビス(4−トリメトキシシリルプロポキシフェニル)プロパンの構造と一致した。収率は96%であった。このシランをBPA−03MSと略記する。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン70g(0.2mol)とMIBK500gを入れ、撹拌することで溶解させた。これに、アリルブロマイド50g(0.41mol)と無水炭酸カリウム110g(0.8mol)を加え、110℃で5時間加熱しながら激しく撹拌した。
生成した臭化カリウムの塩を濾過により除いた。この反応溶液から、減圧ストリップによりMIBKを除いた。これにトルエンを加え、水洗した後、ストリップすることで77.4g(0.18mol)の9,9’−ビス(4−アリロキシフェニル)フルオレンの微黄色のオイルを得た。このものの動粘度は116mm2/sであり、屈折率は1.5992であり、収率は90%であった。
温度を65℃で2時間保ち、しかる後に反応混合物を冷却した。ワコーゲルC−100(和光純薬工業(株)製)を5g加え、白金触媒を吸着させた後、濾過した。溶剤を減圧ストリップにより除き、微黄色のガラス状物51.1g(0.095mol)を得た。高粘ちょうであったため、粘度は測定できなかった。また、このものの屈折率は1.5772(589nm)であった。NMRスペクトルは、下記式で表される9,9’−ビス(4−トリメトキシシリルプロポキシフェニル)フルオレンの構造と一致した。収率は95%であった。このシランをFLO−03MSと略記する。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)500g、上記合成例1で得られたBPA−03MS 100gを仕込み、撹拌しながら20℃に維持した。これに、スノーテックスO(日産化学工業(株)製水分散コロイダルシリカ:平均粒子径15〜20nm、SiO2 20質量%含有水溶液)44.2gと0.25Nの酢酸水溶液40.1gとの混合溶液を添加して高速撹拌した。
次に、60℃にて3時間撹拌後、シクロヘキサノン300gを添加したのち、窒素をバブリングしながら加熱にて、副生したメタノールとIPAや一部の水、計250gを留去した。
室温に冷却した後、硬化触媒として1質量%アルミニウムアセチルアセトネートのシクロヘキサノン溶液10g(固形分換算で0.12質量%)を添加した。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)11.02%、動粘度4.45mm2/sであった。このものを組成物1とする。
BPA−03MS 100gの替わりに、上記合成例2で得られたFLO−03MS 100gを用いた以外は、実施例1と同様に行った。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)12.7%、粘度3.76mm2/sであった。このものを組成物2とする。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)500g、BPA−03MS 100gを仕込み、撹拌しながら20℃に維持した。これに、純水44.2gと0.25Nの酢酸水溶液40.1gとの混合溶液を添加して高速撹拌した。
次に、60℃にて3時間撹拌後、シクロヘキサノン300gを添加したのち、窒素をバブリングしながら加熱にて、副生したメタノールとIPAや一部の水、計250gを留去した。
室温に冷却した後、硬化触媒として1質量%アルミニウムアセチルアセトネートのシクロヘキサノン溶液10g(固形分換算で0.13質量%)を添加した。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)9.8%、動粘度2.78mm2/sであった。このものを比較組成物1とする。
硬化触媒としての1質量%アルミニウムアセチルアセトネートのシクロヘキサノン溶液を全く添加しない以外は、実施例1と同様に行った。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)12.69%、動粘度4.18mm2/sであった。このものを比較組成物2とする。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)500g、BPA−03MS 100gを仕込み、撹拌しながら20℃に維持し、ここに0.25Nの酢酸水溶液40.1gとの混合溶液を添加して高速撹拌した。
更に、60℃にて3時間撹拌後、シクロヘキサノン300gを添加したのち、窒素をバブリングしながら、加熱にて副生したメタノールとIPAや一部の水、計250gを留去した。
室温に冷却した後、スノーテックスO(日産化学工業(株)製水分散コロイダルシリカ:平均粒子径15〜20nm、SiO2 20質量%含有水溶液)44.2gを加え、次いで、硬化触媒として1質量%アルミニウムアセチルアセトネートのシクロヘキサノン溶液10gを添加した。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)10.28%、動粘度3.06mm2/sであった。
窒素導入管、撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)500g、トリメトキシシラン161g(信越化学工業(株)製KBM−13)を仕込み、撹拌しながら20℃に維持した。これに、スノーテックスO(日産化学工業(株)製水分散コロイダルシリカ:平均粒子径15〜20nm、SiO2 20質量%含有水溶液)44.2gと0.25Nの酢酸水溶液40.1gとの混合溶液を添加して高速撹拌した。
次に、60℃にて3時間撹拌後、シクロヘキサノン300gを添加したのち、窒素をバブリングしながら加熱にて、副生したメタノールとIPAや一部の水、計250gを留去した。
室温に冷却した後、硬化触媒として1質量%アルミニウムアセチルアセトネートのシクロヘキサノン溶液10g(固形分換算で0.11質量%)を添加した。こうして得られた塗布溶液は、不揮発分(150℃、0.5時間)11.24%、動粘度3.90mm2/sであった。このものを比較組成物3とする。
実施例1、参考例1及び比較例1,2
実施例及び比較例の各組成物を硬化後の厚さが5μmとなるようにガラス板上に塗工し、105℃で1時間加熱硬化させ、試験片とした。得られた試験片の膜外観を目視にて評価し、また、試験片をイソプロピルアルコール(IPA)に浸漬し、下記基準によりIPA溶解性を評価した。
○:変化なし
×:溶解して基板から消失
実施例及び比較例の組成物の特性と物性、及び上記評価試験の結果を下記表2にまとめた。
(1)自立膜の作製と水蒸気透過率の測定
表面を清浄化した25μm厚みのPETフィルム上に、実施例及び比較例の各組成物を、硬化塗膜として20μmになるようにフローコーティング法にて塗布し、室温で45分風乾した後、105℃で60分硬化させた。実施例1,2、比較例1の組成物を用いた場合は、PETフィルムから剥離させることで、一辺10cmで膜厚20μmの自立膜としてのフィルムが得られたが、比較例3の組成物を用いた場合は、膜強度が低いため、このような自立膜を得ることはできなかった。
自立膜の得られた実施例1,2、比較例1の場合は、得られた自立膜を用いて、透過面積2.5cm2のアルミ箔を貼り付け、測定用試料とした。自立膜を得ることができなかった比較例3の場合は、ゴアテックスフィルム(フィルム:GoretexPRM−001(膜厚14μm)5,500g/m2・day(40℃))を、比較例3の組成物に浸漬し、テフロン(登録商標)基板上に固定してから風乾後、105℃の温度で焼き付け、これに透過面積2.5cm2のアルミニウム箔を貼り付け、測定用試料とした。
測定装置:L80−5000型水蒸気透過テスター(Lyssy AG)
透過面積:2.5cm2,温度条件:40℃
表面を清浄化した2.5mm厚みのポリアクリレート樹脂板に、実施例及び比較例の各組成物を、硬化塗膜として10μmになるようにフローコーティング法にて塗布し、室温で45分風乾した後、105℃で60分硬化させた。このようにして得られた塗膜を下記評価方法により、塗膜密着性と塗膜耐擦傷性について評価した。
JIS K5400に準拠し、試験片をカミソリの刃で2mm間隔の縦横6本ずつ切れ目を入れて25個の碁盤目を作り、市販のセロハン粘着テープをよく密着させた後、90度手前方向に急激に剥がした時、皮膜が剥離せずに残存したマス目数(X)をX/25で表示した。
沸騰水中に浸漬する前及び沸騰水中に2時間浸漬した後の試験片を、目視にて外観観察し、以下の評価基準で評価した。
○:全く剥離が認められない
×:膜の一部又は全部が剥離
学振型摩擦堅牢度試験機AB−301により、#0000スチールウールを用いて250gの荷重で50Hz、往復10回擦った後の表面の傷つき状態を観察し、試験前後のヘイズ価(曇価(Hz))を測定した。なお、耐擦傷性(ΔHz)は、(摩耗試験後の曇価(Hz))−(摩耗試験前(初期)の曇価(Hz))で示した。また、耐擦傷性を以下の評価基準で評価した。
○: ΔHz≦6.0
△: 6.0<ΔHz<10.0
×: ΔHz≧10.0
光学特性
○:透明性良好
×:白色又は乳白色
製膜特性
○:自立膜ができる
×:自立膜ができない
総合評価
○:水蒸気バリアーコート膜に使用可
×:水蒸気バリアーコート膜に使用不可
実施例及び比較例の組成物の物性、及び上記評価試験の結果を下記表3にまとめた。
Claims (5)
- (A)アルコキシシラン加水分解縮合物、(B)シリカコロイドゾル、及び(C)硬化触媒を必須成分とするコーティング用組成物であって、(A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、下記一般式(I)で示される化合物を10質量%以上含有する加水分解性基含有有機ケイ素化合物を前記(B)成分の存在下、酸性触媒中で加水分解縮合して得られるものであることを特徴とするコーティング用組成物。
(式中、R1〜R4は独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基又はアリール基であり、R5,R6は独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基であり、R5とR6とが結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の炭素環又は複素環を形成してもよく、これらの基に炭素原子を有する場合には、置換基として炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有してもよい。また、Yは独立に下記式
で示される基であり、R10は炭素数2〜6のアルキレン基であり、R11,R12は独立に炭素数1〜5のアルキル基である。nは0,1又は2である。) - (A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、(1)前記一般式(I)で示される化合物と、(2)下記一般式(II)で表される少なくとも1種の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物とを共加水分解縮合して得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング用組成物。
A1 aA2 bSi(OA3)4-a-b (II)
(式中、A1は独立に炭素数1〜10のアルキル基であり、A2はアリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、アルケニル基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、メルカプト基、アミノ基、ウレイド基及びシアノ基からなる群から選ばれる1以上の有機基を含有する官能基であり、A3は独立に炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アシル基又はアルコキシアルキル基であり、a,bは各々0,1又は2であり、a+bは0,1又は2である。) - (A)アルコキシシラン加水分解縮合物が、(1)前記一般式(I)で示される化合物と(2)前記一般式(II)で表される少なくとも1種の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物とを、前記(B)成分の存在下、酸性触媒中で加水分解・縮合させることにより得られるものであることを特徴とする請求項2記載のコーティング用組成物。
- (C)硬化触媒が、アルミニウム化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティング用組成物。
- 透明基材上に、請求項1〜4のいずれか1項記載のコーティング用組成物の硬化皮膜が形成された被覆物品。
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