JP5470133B2 - 耐焼成油系クリーム及びそれを使用した複合焼成食品 - Google Patents
耐焼成油系クリーム及びそれを使用した複合焼成食品 Download PDFInfo
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Description
特許文献1にはHLB10以上の蔗糖脂肪酸エステルを0.1〜0.7重量%配合したチョコレートを焼菓子ドウに混入して焼成する焼菓子が開示されている。この焼菓子においては原料チョコレートの形崩れ、油滲み、硬化を生じず、チョコレート本来の滑らかさを保持する効果を有する。
しかし特許文献1および2に開示されているのは、常温で流動性のないチョコレートについてであり、これら技術を常温で柔らかい油系クリームに応用しても効果を示さない。
そこで、常温で柔らかい油系クリームであって、焼成による焼成食品への油脂移行や食感の劣化が抑えられ、焼成後も噛みだしがやわらかいクリームが求められていた。
本発明は以下の構成からなる。
(1)レシチンが1.2重量%以上4.0重量%以下含有されていることを特徴とする油系クリーム。
(2)レシチンが1.5重量%以上3.0重量%以下含有されていることを特徴とする前記(1)に記載の油系クリーム。
(3)油脂含有量が20重量%以上38重量%以下である前記(1)または(2)に記載の油系クリーム。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の油系クリームを包餡して焼成されていることを特徴とする複合焼成食品。
本願において焼成食品とは、前記焼成工程を経る食品であれば特に限定されないが、代表的には糖類や穀粉を主原料としたクッキー、スポンジケーキ、マフィン、シューなどの焼き菓子である。
本願において焼成食品生地とは、前記焼成食品が焼成される前の状態にある物を意味する。
実施例1
表1の配合にしたがい、砂糖71.5部、Sスペシャル100(株式会社J-オイルミルズ社製)8.1部、ユーロメルトSF20B(株式会社J-オイルミルズ社製)8.1部、レシチン0.5部を混合し、レファイナー処理後、コンチング処理を行った。これに残りの油脂11.8部を加えることにより、ペースト状の油系クリームAを得た。同様にして、レシチン量をそれぞれ1.2部、1.5部、2.0部、4.0部とし、順にそれぞれクリームB、クリームC、クリームD、クリームEを得た。
クッキー生地の調製
室温に戻しておいたマーガリン450gをミキサーに入れて砂糖260gを加え攪拌した。そこに、全卵100g、仕込み水60gを加え更に攪拌した。篩った薄力粉1000g、ベーキングパウダー5gを加えて攪拌し、クッキー生地とした。クッキー生地を2時間冷蔵庫にねかした後、室温に戻し、シート状にのばした。
上記クッキー生地7gに、前記実施例1で得られた油系クリームA〜Eを各5gずつ包餡し、焼成した。焼成にはコンベクション(熱対流式)オーブンを使用し、焼成条件は190℃で9分間とした。焼成後、クリームA〜Eを取り出し、重量を測定した。測定結果を表2に示す。測定結果は、各4個のサンプルの平均値である。なお、試験例2以下の評価においても、試験区毎に各4個のサンプルを調製し、評価した。
試験例1の条件にて焼成した油系クリームをプラスチックシャーレ(内径34mm、深さ10mm)に満注充填し、レオメーター(フドー社製 RTC−3010D−CW)にてクリームの応力(硬さ)を測定した。結果を表3に示す。測定条件は以下の通りである。
油系クリーム品温:23℃
プランジャー種類:直径10mm、厚み1mm円盤形プランジャー
プランジャー進入速度:6cm/分
プランジャー進入深度:5mm
試験例1の条件にて焼成したクリーム入りクッキーのクリーム部分の食感と物性を調べた。結果を表4に示す。
前記油系クリームAにレシチンを添加、混合して、レシチン濃度の異なる油系クリームを調製し、試験例1と同様にクッキーに包んで焼成して、得られた油系クリームについて風味と物性を評価した。結果を表5に示す。
表7の配合にしたがって、実施例1と同様にして調製したクリームF〜Lを、試験例1と同様にクリーム入りクッキーとして評価した。結果を表6に示す。
前記実施例1のクリームCの配合において、油脂の種類のみを変更して7種類のクリームを調製した。用いた油脂は、Sスペシャル100(株式会社J-オイルミルズ)、ユーロメルトSF20B(株式会社J-オイルミルズ)、サラダオイル(月島食品工業株式会社)、菜種油、コーン油、パーム油、大豆油の7種類。
次に、これらクリームを、試験例1と同様のクッキー生地7gにそれぞれ各5gずつ包餡し、焼成した。焼成にはコンベクション(熱対流式)オーブンを使用し、焼成条件は190℃で9分間とした。焼成後、各クリームの食感と物性を評価した。結果を表8に示す。試みたすべての油脂で効果が確認された。
マフィン生地の調製
室温に戻した全卵50gに砂糖60gを加え、泡立て器で混ぜ、泡だったら融かしたバター60gと牛乳60gを加え、混ぜ合わせた。そこに篩った薄力粉120gを加え、切るように混ぜ合わせた。
上記マフィン生地40gに、前記実施例1で得られた油系クリームA〜Eを各10gずつ包餡し、焼成した。焼成にはコンベクション(熱対流式)オーブンを使用し、焼成条件は160℃で20分間とした。焼成後、得られた油系クリームについて食感と物性を評価した。結果を表9に示す。
パウンドケーキ生地の調製
室温に戻したバター100gに篩った小麦粉100gを加え、クリーム状になるまで混ぜた。別のボールに全卵100g、砂糖100gを入れて泡立て、バター生地と全卵生地を混ぜ合わせた。
上記パウンドケーキ生地40gに、前記実施例1で得られた油系クリームA〜Eを各10gずつ包餡し、焼成した。焼成にはコンベクション(熱対流式)オーブンを使用し、焼成条件は180℃で50分間とした。焼成後、得られた油系クリームについて食感と物性を評価した。結果を表10に示す。
Claims (3)
- レシチンが1.2重量%以上4.0重量%以下含有されている油系クリームを包餡して焼成されていることを特徴とする複合焼成食品。
- レシチンが1.5重量%以上3.0重量%以下含有されている油系クリームを包餡して焼成されている請求項1に記載の複合焼成食品。
- 油系クリームの油脂含有量が20%重量以上38%重量以下である請求項1または2に記載の複合焼成食品。
以上
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