JP5467332B2 - 流体の流れ計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波信号の伝搬時間を計測することにより流体の流速および/または流量を計測する流れの計測装置に関するものである。
従来、この種の流量計においては、一対の振動子間の送受信を複数回繰り返すことにより、計測分解能を高めるシングアラウンド法という手法を用いたものが提案されている。この種の計測装置を家庭用のガスメータに適用した例を図7を用いて説明する。
流体管路41の途中で、しかも上、下流側には、一対の超音波送受信用の第1,第2振動子42,43が斜めに対向するごとく配置されていて、超音波が流体を流れを斜めに横切るように伝搬するように設定されている。
また、前記超音波の伝搬時間を計測する計測部44と、この計測部44を制御する制御部45と、前記計測部44の計測結果を基に流体の流速および/または流量を演算する演算部46とが設けてある。
今、音速をC、流速をv、の振動子間の距離をL、超音波の伝搬方向と流れの方向とがなす角度をθとし、上流側に配置された振動子42から超音波を送信し、下流側に配置された振動子43にで受信した場合の伝搬時間をt、逆方向の伝搬時間をtとした場合、tおよびtは次式で求めることができる。
=L/(C+vcosθ) (式1)
=L/(C−vcosθ) (式2)
(式1)および(式2)を変形し、(式3)で流速vが求まる。
v=L・(1/t−1/t)/2cosθ (式3)
必要に応じて、(式3)で求めた値に流体管路の断面積を掛ければ流体の流量を求めることができる。
ところで、(式3)において、括弧内の項は下記のように変形できる。
(t−t)/t (式4)
ここで、(式4)の分母の項は流速の変化に関わらずほぼ一定の値となるが、分子の項は流速とほぼ比例した値となる。
したがって、二つの伝搬時間の差を精度よく計測する必要がある。そのため、流速が遅くなるほど、微小な時間差を求める必要があり、単発現象として計測するには計測部44は、例えば、nsオーダーの非常に小さな時間分解能を有する必要がある。
これだけの時間分解能を実現するのは難しく、仮に実現できたとしても時間分解能を上げることによる消費電力の増大を招くこととなる。そのため、超音波の送信を何回も繰り返し実行し、その一連の繰り返し計測の所要時間を計測部44で計測する。そして、その平均値を求めることにより必要な時間分解能を実現している。
すなわち、計測部44の時間分解能をT、繰り返し回数をMとすれば、この繰り返し計測の間、計測部44を連続して動作させることにより、伝搬時間の計測分解能はT
Mとすることができる。
この種の計測装置は、流体流路内の圧力が安定している時には精度の高い計測が実現できるが、例えば、一般家庭にエネルギー源として供給されるガス流量を計測するガスメータに適用した場合には、脈動現象と呼ばれる固有の課題に直面する。
これは、例えばGHPと呼ばれるガスエンジンを利用した空調機のように、ガスエンジンの回転に同期して周辺のガス供給配管内の圧力に変動を及ぼす現象である。
この脈動が発生した場合、ガス器具を使用していない場合であっても、圧力の変動に同期してガスが配管内を移動し、その動きに影響されて、あたかもガスが流れているかの如き計測値が検出されてしまう。
この現象による影響を抑える方法として、繰り返し計測回数Mを計測精度が維持できる最低限の回数に抑えた上で、計測間隔を短くし、小刻みに比較的長時間連続して実行して連続して計測した結果を用いて流量演算を行うというものがある。
特に、計測間隔を圧力変動周期よりも充分短い間隔で行うことで、流速変動波形の位相状態を満遍なく捉えることができるようになり、それらを平均化することで、変動成分を取り除いた真の流速(流量)を検出する効果を狙っている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このような計測方法常時続けることは消費電力の点では得策ではない。
そこで、不要な消費電力を小さくするために、検出した流速の変動量に応じて、計測回数を制御する、すなわち、流量変動が小さく脈動がないと判断できる状況下においては計測回数を小さく、流量変動が大きく脈動があると判断される状況下においては、計測回数を大きくするというものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−350202号公報 特開2003−222548号公報
しかしながら、前記従来の構成では、複数回の流量計測値の変動値をもとに変動を検知するため、応答遅れが生じ、その結果、圧力変動起動時には、変動の影響を受けて誤計測の原因となったり、変動停止時には、不要な電力消費を招くなどの課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、脈動の有無を瞬時に判定し、脈動有無に応じた計測方法に瞬時に切り替え可能な応答性の高い流体の流れ計測装置を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流体の流れ流量計測装置は、流体流路に設けられ、超音波信号を発信、受信する第1振動子および第2振動子と、前記振動子間における超音波信号の伝搬時間を計測する計時手段と、前記両振動子の送受信方向を切り替えながら前記計時手段により順、逆双方向の超音波信号の伝搬時間を計測する単位計測工程を定められた間隔で複数回連続して実行し、前記実行回数分の伝搬時間を基に流速および/または流量を演算する演算手段と、前記1単位計測工程毎の順逆両方向の伝搬時間差を求める時間差検出手段と、前記時間差検出手段で求めた相前後する二つの単位計測工程における伝搬時間差の変動量を求める変動量検出手段と、前記変動量検出手段で求めた変動量から流体流路内の圧力脈動の有無を判定する脈動検知手段と、前記脈動検知手段の判定結果を元に前記単位計測工程の実行回数を制御する計測制御手段とを備えたもので、脈動の有無を瞬時に判定し、脈動有無に応じた計測方法に瞬時に切り替え可能な応答性の高い流体の流れ計測装置を提供できる。
本発明の流量計測装置は、脈動の有無を瞬時に判定し、脈動有無に応じた計測方法に瞬時に切り替え可能な応答性の高い計測が可能である。
本発明の実施の形態1における流体の流れ計測装置のブロック図 同装置の動作を説明するタイムチャート 同装置における計時手段の構成図 同装置における計時手段の動作を説明するタイムチャート 同装置における計時手段の動作を説明するタイムチャート 同装置における計時手段の動作を説明するタイムチャート 従来の流体の流れ計測装置のブロック図
第1の発明は、流体流路に設けられ、超音波信号を発信、受信する第1振動子および第2振動子と、前記振動子間における超音波信号の伝搬時間を計測する計時手段と、前記両振動子の送受信方向を切り替えながら前記計時手段により順、逆双方向の超音波信号の伝搬時間を計測する単位計測工程を定められた間隔で複数回連続して実行し、前記実行回数分の伝搬時間を基に流速を演算する流速演算手段と、前記1単位計測工程毎の順逆両方向の伝搬時間差を求める時間差検出手段と、前記時間差検出手段で求めた相前後する二つの単位計測工程における伝搬時間差の変動量を求める変動量検出手段と、前記変動量検出手段で求めた変動量から流体流路内の圧力脈動の有無を判定する脈動検知手段と、前記脈動検知手段の判定結果を元に前記単位計測工程の実行回数を制御する計測制御手段とを備え構成としているもので、脈動の有無を瞬時に判定し、脈動有無に応じた計測方法に瞬時に切り替え可能な応答性の高い流体の流れ計測装置を提供できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、脈動検知手段を、変動量検出手段の出力と予め定めた閾値とを比較し、閾値より大の場合に脈動あり、閾値より小の場合には脈動なしと判定する構成としているので、複雑な演算を施すことなく脈動の有無を判定することが可能である。
第3の発明は、特に、第2の発明において、脈動検知手段が脈動なしと判定した場合には、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を低減するように制御する構成としているので、脈動がない安定した使用条件では消費電力の低減が可能である。
第4の発明は、特に、第2の発明において、脈動検知手段が脈動なしと判定した場合には、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を予め定めた最小値で打ち切る構成としているので、脈動がない安定した使用条件では消費電力の低減が可能である。
第5の発明は、特に、第2の発明において、脈動検知手段が脈動ありと判定した場合には、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を増加するように制御する構成としているので、脈動がある条件では、脈動の影響を低減することが可能である。
第6の発明は、特に、第2の発明において、脈動検知手段が脈動ありと判定した場合に
は、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を予め定めた最大値とする構成としているので、脈動がある条件では、脈動の影響を低減することが可能である。
第7の発明は、特に、第1から第6のいずれかの発明において、計時手段は基準クロックと前記クロックに基づいて計数を行うカウンタ回路とで構成され、時間差検出手段は、前記カウンタ回路の計数値を用いた減算回路により構成し、単位計測工程から脈動判定までの過程における乗除算を不要とした構成としているので、減算回路を動作させるだけの簡単な演算手法で脈動有無が判定できるので、消費電力が小さくかつ素早い判定が可能である。
第8の発明は、特に、第7の発明の計時手段において、周波数の異なる少なくとも2つ以上の基準クロックとカウンタ回路とで構成され、時間差検出手段は各カウンタ回路毎の時間差を算出し、脈動検知手段は、時間差検出手段で求められた全てのカウンタの計数差の組み合わせから脈動の有無を判定する構成としているので計測分解能を損なうことなく、素早い判定が可能である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下述べる実施の形態が本発明を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1において、流体流路1の途中で、しかも流れ方向上下流側に超音波信号送受信用の第1,第2振動子2,3が斜めに対向して配置され、流体中を超音波信号が斜めに伝搬して横切るようにしてある。
送信手段4は、例えば第1振動子2へ駆動信号を出力し、その結果、第1振動子2から出力された超音波信号を第2振動子が受信し、その受信信号が受信手段5で信号処理される。
切換手段6は第1振動子2と第2振動子3の送受信の役割を切り換えを行う。
計測制御手段7は、二つの振動子間で実行される送受信の動作全般を制御し、トリガ手段8、繰り返し手段9、遅延手段10、計測工程制御手段11とで構成されている。
先ず、トリガ手段8により計測開始のトリガ出力がなされると、切換手段6が第1振動子2と送信手段4、第2振動子3と受信手段5を接続して、第1振動子2を送信側、第2振動子3を受信側とする計測が開始される。以降の説明のため、これを流れの順方向の計測と称する。
送信手段4から駆動信号が出力されると、第1振動子2から超音波信号が出力され、これが第2振動子3に到達すると受信手段5で受信処理を行う。
一旦、受信処理が行われると、繰り返し手段9の作用により、所定のシングアラウンド回数だけ、流れの順方向の計測が繰り返し実行される。本実施の形態ではシングアラウンド回数を4回とするが、これに限られるものではない。
4回の繰り返しが完了すると、遅延手段10から所定の遅延時間が発生された後、トリガ手段8が切換手段6に対して送受信の切換信号を出力し、今度は、第2振動子3と送信手段4、第1振動子2と受信手段5が各々接続され、第2振動子3を送信側、第1振動子2を受信側とする計測が開始される。以降の説明のため、これを流れの逆方向の計測と称する。また、この時、トリガ手段8から計測開始のトリガ信号が出力される。
送受信の役割が切り換った、逆方向の計測においても、4回の繰り返し計測が実行される。以上のように、流れの順方向の計測(4回のシングアラウンド計測)と、逆方向の計測(4回のシングアラウンド)を交互に1回行う一連の動作を単位計測工程と称する。
最初に実行される単位計測工程を第1計測工程とすると、これが完了すると、遅延手段10から遅延信号が出力されて、第1計測工程同様の動作が繰り返される。これを第2計測工程とする。計測工程制御手段11によって、規定の回数の計測工程が実行された後、流量演算が実行される。
計時手段12は、トリガ手段8のトリガ信号出力タイミングからシングアラウンド終了までの時間を計測し、第1加算手段13は、各単位計測工程の順方向の計測における計時手段12の計測値を積算し、第2加算手段14は、各計測工程の逆方向の計測における計時手段12の計測値を積算する。
そして、定められたN回の単位計測工程の動作が完了すると、演算手段15が第1加算手段13および第2加算手段14の出力値を用いて流速を算出し、必要に応じてこれに流体流路1の断面積および係数を乗じて流量を演算する。
一方、時間差検出手段16は、1単位計測工程が完了する毎に順方向の計測における計時手段12の計測値と、逆方向の計測における計時手段12の計測値の差を求める。
変動量検出手段17は時間差検出手段16で求めた相前後する2回の計測工程の時間差の変動量を求め、脈動検出手段18では、変動量検出手段17の出力を判定閾値と比較して脈動の有無を判定し、判定結果を計測工程制御手段11に出力する。
計測工程制御手段11は、脈動検出手段18の判定結果に応じて、単位計測工程を何回実行して流速、および/または流量を求めるかを設定する。
次に、図2を用いて先に説明した各部の動作の流れを説明する。図2は第1計測工程で流れの順方向の計測開始を示すトリガ手段8の出力タイミングを原点として横軸が原点からの経過時間、縦軸が各部の動作を示している。
先ず、時間tで、計時手段12で計測された第1計測工程の順方向の計測値Td1が、時間差検出手段16に出力されると同時にTd1が第1加算手段13に加算される。
その後、所定の遅延時間Tint経過した時間tから流れの逆方向の計測が開始され、時間t3で、計時手段12で計測された第1計測工程の逆方向の計測値Tu1が時間差検出手段16に出力される。
ここで、時間差検出手段16はふたつの計測値Td1とTu1の差、Tdef1を(式5)を使って求める。
def1=Tu1−Td1 (式5)
また、それと同時にTu1が第2加算手段14に加算される。
以下、同様に第2計測工程以降においても、順方向、逆方向の計測が終わる毎に第1加算手段13と第2加算手段14で交互に加算処理が実行され、逆方向の計測が終わると時間差検出手段16で減算処理が実行されることになる。
したがって、時間tで、第2計測工程の順方向の計測値Td2が、時間tで、第2計測工程の逆方向の計測値Tu2が時間差検出手段16に出力される。
そして、時間差検出手段16で両者の差、Tdef2が求められる。その後、変動量検出手段17がTdef1とTdef2の変動量Δを(式6)を使って求める。
Δ=Tdef2―Tdef1 (式6)
ここで、流路内の圧力に変動がなくかつ流速に変化がないとすれば、Td1とTd2はほぼ同じ値を示し、Tu1とTu2もほぼ同じ値を示す。したがって、Tdef1およびTdef2もほぼ等しいので、Δはほぼ0と考えられる。
逆に圧力変動が発生している場合には、その圧力の変動と同期して流速変動が発生する。この場合、Td1とTd2の値は同じ値とならず、同様にTu1とTu2の値同じ値とはならないと考えられる。
したがって、Tdef1とTdef2も違う値を示すものと考えられるので、Δは0にはならず、特に、圧力変動が激しければ、より大きな値が発生すると考えられる。
したがって、脈動検出手段18では、単位計測工程が終了する毎に、変動量検出手段17から出力される時間差検出手段16の出力の変動量と予め定めた閾値とを比較して、閾値より小さければ脈動なし、閾値より大きければ脈動ありと判定する。
なお、1回の比較判定のみで脈動の有無を判定するよりも複数回の結果を元に連続して数回以上、脈動なしと判定するというように多数回一致の考えを用いれば、より判定の信頼性が上がることはいうまでもないが、本実施の形態の主旨は変動量の大小で脈動の有無を判定することにあるので、この主旨に反しない限りの同種の判定方法でも構わない。
本実施の形態においては5回連続して脈動なしと判定が続いた場合、すなわち6回続けて時間差検出手段16の出力が安定していれば、脈動がないものとしてそれ以降の計測工程を打ち切り、流量演算手段15で流量演算を行うものとする。
逆に5回連続して脈動なしの判定が続かない場合には、5回連続して脈動なしと判定されるまで以降の計測工程を延長して行い、予め定めた最大の計測工程分だけ計測を継続して行うものとする。
脈動がある場合には計測工程の実行回数が増えるので圧力変動に伴う流速変動があっても、変動分がある程度平均化されるため、より真値に近い値が得られる。
したがって、脈動が継続して発生している場合でも予め定めておいた単位計測工程の実行回数の最大値で計測を打ち切ったとしても、変動分の影響が低減されている。
次に、計時手段12の構成について、図3および図4を用いて説明する。
計時手段12は、クロック信号(a)を生成する発振回路19、この発振回路19から出力されるクロック信号の供給/停止を切り換えるAND回路で構成されたゲート回路20、このゲート回路20を介して出力される基準クロック(b)をカウントするカウンタ回路21、このカウンタ回路21の計数値を適当なタイミングで読み出すラッチ回路22とで構成されている。
また、(a)〜(d)は計時手段12と各構成要素の間を伝送されるデジタル信号を示
している。
トリガ手段8から計測開始のトリガ信号が出力されると、信号(b)が“L”となり、カウンタ回路21がクリアされる。
同時に、信号(c)が“H”となり、ゲート回路20がアクティブとなるため、発振回路19から出力されるクロック(a)がゲート回路20を介して基準クロック(d)としてカウンタ回路21に供給される。
カウンタ回路21は、基準クロックが供給される毎に1カウントずつインクリメントされるアップカウンタである。(e)はカウンタ回路21の計数値を示している。
そして、所定のシングアラウンド回数が終了すると、繰り返し手段9から制御信号が出力され、信号(c)が“L”となりゲート回路20がインアクティブとなり、以降、カウンタ回路21への基準クロック(d)の供給が停止される。
それと同時に信号(f)が“H”となるので、このタイミングで、カウンタ回路21の計数値がラッチ回路22に出力される。
ラッチ回路22で読み込んだ値は信号(g)として、時間差検出手段16や、第1加算手段13、第2加算手段14へ出力される。
図4は簡単のため、ゲート信号(c)が“H”となる期間をクロックの3周期+αという短い期間に定めた場合の各信号の動作を示したものであり、この場合であれば、計時手段12の計測値は3ということになる。
図5は、計時手段12の動作を更に詳細に示すものであり、横軸が経過時間、縦軸が(a)〜(c)の信号の電圧レベルを示している。信号(a)は、送信手段4から出力される超音波駆動信号であり、周波数500kHz程度の矩形の交流信号が出力される。
(b)は受信手段5で信号処理される超音波受信波形である。受信手段5では閾値電圧Vrefを超えた後に、最初に0Vに達する点(ゼロクロス点)を以って、受信完了とみなす波形整形回路(図示せず)をなしており、受信完了を検知すると再度、送信手段4から超音波駆動信号が出力される。
図5は途中の繰り返し部分を省略し、最後のシングアラウンドの受信完了点を示したものである。図5でシングアラウンドの開始時間をτと終了時間をτとすると、所要時間正確な値は
=τ−τ (式7)
で表せるが、図5で示したように、計時手段12はτの手前のクロックの立ち上がりタイミングτsまでの時間を計数するので、この場合の計測値は
=τ−τ (式8)
と表せる。
この時、τとτの差は基準クロック1周期以内であるので、計測誤差は1クロック以内であることはいうまでもない。簡単のため、超音波受信波形の周期と基準クロックの周期は同程度で示しているが、実際の計測においては基準クロックの方を超音波受信波形の周期に比べて充分小さくとって、1クロック分の誤差は問題のない範囲に設定することは可能である。
また、基準クロックの周期をTscとすれば、T
=N×Tsc (式9)
で表せる。
ここで、Nはカウンタ回路21の計数値である。
したがって、時間差検出手段16における演算はカウンタ回路21の計数値の差を求める減算回路のみで構成できる。
そればかりか、変動検出手段17における変動量の算出や、脈動検知手段18の閾値判定までを単純な減算回路だけで構成できる。
このように、計時手段12の構成を基準クロックとこれに同期してカウントされるカウンタ回路のみの単純な構成にすれば、時間差検出手段16における時間差演算および変動検出手段17における変動量の算出や、脈動検知手段18の閾値判定までを単純な減算回路だけで構成できる。
したがって、標準偏差のなどの手順の煩雑な演算はもとより乗除算をも行わずに脈動の判定が可能となり、毎回の単位計測工程が終わる度に短時間で結果を出すことが可能であり、応答遅れなく、脈動判定が可能である。
一方、計測誤差を小さくするには、カウンタ回路21の基準クロック周波数を上げれば良いが、周波数を上げ過ぎることは省電力の観点からは得策ではないので、周波数の異なるふたつのカウンタを使って、計時手段12を構成する方法が従来から取られているが、この場合であっても、脈動判定は、減算回路のみの簡便な構成で実現可能である。
これについて、図6を使って説明する。図6においては、図5で用いたクロックを低速クロックとおき、このクロックを基準クロックとした低速カウンタ回路(図示せず)とこれよりも更に遥かに高い周波数(例えば数100倍)の高速クロックを基準クロックとした高速カウンタ回路(図示せず)のふたつで計時手段が構成させるものとする。
ここで、低速クロック側の動作は先の図5と同じであるため説明を省略し、高速クロック側の動作について説明する。
高速クロックは、受信点τから動作を開始し、τの次の低速クロックの立ち上がりタイミングであるτまで動作し、高速カウンタ回路は、τからτまでの時間を計数する。この時、求められた値がTとすると次のような演算式でシングアラウンドの所要時間Ty2を求めることができる。
y2=(τ−τ)−T=(τ+Tsc−τ)−T (式10)
ただし、Tscは低速クロックの周期である。ここで、(式8)を用いると
y2=T+Tsc−T (式11)
と表せる。更に、低速カウンタ回路の計数値をN、高速カウンタ回路の計数値をM、高速クロックの周期をTfcとすれば(式11)は更に次のように変形できる。
y2=(N+1)×Tsc−M×Tfc (式12)
今度の場合の計測誤差は高速カウンタの周期Tfcの1クロック分となり図5に比べて格段に時間精度が高まる。しかも、消費電流の大きな高速クロックの動作時間が極めて短いので、いたずらに消費電力を増やすこともない。
ここで、ふたつのカウンタ回路で求めたそれぞれについて、時間差検出手段16で順方向の計測値と逆方向の計測値の時間差を求め、更に、変動量検出手段17で時間差の変動量を求めるならば、例えば次のような判定で脈動の有無を判定できる。
Δsn=0のかつ |Δfn|≦5の時 脈動なし
|Δsn|≧1の時 脈動あり
ただし、ここでΔsn、Δfnはそれぞれ変動量検出手段17で求められた低速カウンタ回路側の変動値、高速カウンタ回路側の変動値を示している。
つまり、脈動がなければ、低速カウンタ回路側の変動値は0であり、高速カウンタ回路側で求めた値のみが僅かに変化するだけであるという考えに基づく。
したがって、計時手段12を周波数の異なるふたつのカウンタ回路で構成した場合であったとしても、減算回路だけで、脈動の有無が判定できることに変わりはない。
ここでは、周波数が異なるふたつのカウンタ回路を用いて計時手段12を構成する例について示したが、更に時間精度を上げるため周波数の異なる3つ以上のカウンタ回路を組合せて、計時手段12を構成した場合であっても同様の効果があることは言うまでもない。
本発明の流体の流れ計測装置は、脈動の有無を瞬時に判定し、脈動有無に応じた計測方法に瞬時に切り替え可能な応答性の高い計測装置を提供できるので、ガスメータのみならず気体用流量計や液体用流量計にも適用可能である。
1 流体流路
2 第1振動子
3 第2振動子
7 計測制御手段
12 計時手段
15 演算手段
16 時間差検出手段
17 変動量検出手段
18 脈動検出手段
21 カウンタ回路

Claims (8)

  1. 流体流路に設けられ、超音波信号を発信、受信する第1振動子および第2振動子と、
    前記振動子間における超音波信号の伝搬時間を計測する計時手段と、
    前記両振動子の送受信方向を切り替えながら前記計時手段により順、逆双方向の超音波信号の伝搬時間を計測する単位計測工程を定められた間隔で複数回連続して実行し、前記実行回数分の伝搬時間を基に流速および/または流量を演算する演算手段と、
    前記1単位計測工程毎の順逆両方向の伝搬時間差を求める時間差検出手段と、
    前記時間差検出手段で求めた相前後する二つの単位計測工程における伝搬時間差の変動量を求める変動量検出手段と、
    前記変動量検出手段で求めた変動量から流体流路内の圧力脈動の有無を判定する脈動検知手段と、
    前記脈動検知手段の判定結果を元に前記単位計測工程の実行回数を制御する計測制御手段と、
    を備えた流体の流れ計測装置。
  2. 脈動検知手段は、変動量検出手段の出力と予め定めた閾値とを比較し、閾値より大の場合に脈動あり、閾値より小の場合には脈動なしと判定する請求項1記載の流体の流れ計測装置。
  3. 脈動検知手段が脈動なしと判定した場合に、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を低減するように制御する請求項2記載の流体の流れ計測装置。
  4. 脈動検知手段が脈動なしと判定した場合に、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を予め定めた最小値で打ち切る請求項2記載の流体の流れ計測装置。
  5. 脈動検知手段が脈動ありと判定した場合に、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を増加するように制御する請求項2記載の流体の流れ計測装置。
  6. 脈動検知手段が脈動ありと判定した場合に、計測制御手段は、単位計測工程の実行回数を予め定めた最大値とする請求項2記載の流体の流れ計測装置。
  7. 計時手段は、基準クロックと前記クロックに基づいて計数を行うカウンタ回路とで構成され、時間差検出手段は、前記カウンタ回路の計数値を用いた減算回路により構成し、単位計測工程から脈動判定までの過程における乗除算を不要とした請求項1〜6いずれか1項記載の流体の流れ計測装置。
  8. 計時手段は、周波数の異なる少なくとも2つ以上の基準クロックとカウンタ回路とで構成され、時間差検出手段は各カウンタ回路毎の計数差を算出し、脈動検知手段は、時間差検出手段で求められた全てのカウンタ回路の計数差の組み合わせから脈動の有無を判定する請求項7記載の流体の流れ計測装置。
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