JP5466565B2 - 面材の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、耐震性などの性能が高い耐力壁に用いる面材の取付構造に関する。
従来から、建物の軸組等の壁下地の表面に複数枚の面材(壁パネル)を並設することによって、耐震性の高い耐力壁を形成することが知られている(特許文献1参照)。
図8(a)は、面材3を用いて形成した従来の耐力壁の断面図である。隣り合う二つの面材3,3は、一方の端部と他方の端部とが壁下地1の前方で突き合わされ、それぞれの表面から釘やビスなどの固定具2が打入されて並設して取り付けられている。このとき、固定具2は面材3を貫通して壁下地1にまで打入されている。
特開平11−62060号公報
上記のように、面材3を突き合わせ、その面材3のそれぞれに固定具2を貫通させた従来の耐力壁では強度が十分でない場合があった。特に、壁に逆方向に力が働きズレようとする力、いわゆる、せん断力に対しては十分な強度が得られない場合があった。
これに対し、特許文献1のように、板材を助材として用いて耐力壁を形成することも試みられている。例えば、並設された面材3,3の表面の間を跨るように縦に長い矩形状の板材を配置し、この板材の表面から面材3を貫通して壁下地1まで固定具2を打入して形成したような耐力壁である。この構造では板材が補強板の役割を果たし、それにより耐力壁の性能が向上する。
しかしながら、板材を用いて耐力壁を形成する場合、耐力壁を形成するための部品が多くなってしまう。また、取り付ける際には板材を仮固定して動かないようにして固定具2を打ち付けなければならず、施工に時間と手間がかかってしまう。さらに、板材を用いると、面材3の表面に板材が突出して配置されることになり、意匠性がよくない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、簡単な施工で強度を向上し、耐震性の高い耐力壁を形成することができる面材3の取付構造を提供することを目的とする。
本発明に係る面材の取付構造は、端部に嵌合凸部7が形成された面材3と、前記嵌合凸部7と嵌合する嵌合凹部6が端部に形成された他の面材3とを、嵌合凸部7と嵌合凹部6とを嵌合させて壁下地1に並設し、面材3の表面から嵌合凹部6及び嵌合凸部7を貫通させて固定具2を壁下地1に打入して成ることを特徴とする。
上記構成の面材の取付構造にあっては、面材3は二枚の金属外皮5の間に芯材4が充填されたものであることが好ましい。
上記構成の面材の取付構造にあっては、嵌合凸部7に金属外皮5が折り返されて形成された凸部折返片16が設けられ、嵌合凹部6に金属外皮5が折り返されて形成された凹部折返片11が設けられ、凸部折返片16及び凹部折返片11を貫通させて固定具2を打入して成ることが好ましい。
本発明によれば、嵌合凹部及び嵌合凸部を貫通して固定具を壁下地に打入しているので、耐力壁の強度、特にせん断力に対する強度を向上させることができる。また、隣り合う面材を貫通させて固定具を打ち入れるので、固定具の量を減らすことができる。また、板材などの助材を用いなくてもよく、施工の手間を省くことができる。したがって、耐震性の優れた耐久壁を簡単に形成することができる。
面材の取付構造の実施の形態の一例を示す要部断面図である。 同上の分解斜視図である。 面材の取付構造の一例を示す断面図である。 面材の取付構造の一例を示す断面図である。 試験に用いた耐力壁の試験体を示す正面図である。 耐力壁にかかる力のメカニズムを説明する概念図であり、(a)は本発明による耐力壁、(b)は従来の耐力壁を示す。 耐力壁の試験後の写真であり、(a)は本発明による耐力壁、(b)は従来の耐力壁を示す。 (a)〜(c)は、従来の面材の取付構造の一例を示す断面図である。
図1及び図2に、本発明に係る面材3の取付構造の実施の形態の一例を示す。
図2に示すように、壁下地1は、軸組構造を形成するためのものであり、柱材1aと横架材1bとからなる。柱材1aは、水平方向(横方向)に所定の間隔で複数本配設され、建物の柱となるものである。横架材1bは、高さ方向(縦方向、垂直方向)に所定の間隔で柱材1aを架け渡して複数本配設され、梁などで構成されるものである。柱材1aと横架材1bとで軸組となる枠体が構成される。なお、図示の形態では、横架材1bが複数の柱材1aを跨って架け渡されているが、横架材1bが隣り合う柱1a,1a間に挿入して架け渡されていてもよい。隣り合う柱材1a,1aの間隔(ピッチ)、及び、隣り合う横架材1b,1bの間隔(ピッチ)は、取り付けられる面材3の端部に壁下地1が配設されるように、面材3のピッチと同ピッチか、あるいは、面材3の分数倍(1/n、例えば、1/2、1/3)のピッチになっている。壁下地1の材料としては木材などの角材を用いることができる。
面材3は、壁下地1の前方を敷き詰めるようにして壁下地1に複数取り付けて耐力壁を形成するものであり、通常、正面視で略矩形状や略正方形形状のものが用いられる。
面材3の大きさとしては、特に限定されるものではなく、例えば、一辺が500〜1500mm程度の正方形のものや、長辺が1000〜5000mm程度、例えば約2730mmで、短辺が500〜1500mm程度、例えば約910mmの矩形状のものなどを用いることができる。面材3の大きさを三六板(910×1820mm)〜三十板(910×3030mm)にすることも好ましい。面材3の厚みとしては、特に限定されるものではなく、例えば、10〜200mm程度にすることができる。
面材3は、一方の端部に嵌合凸部7が形成されており、他方の端部にこの嵌合凸部7と嵌合する嵌合凹部6が形成されている。それにより一種類の面材3を用いて耐力壁を形成することができる。図示の形態では、嵌合凸部7及び嵌合凹部6は、面材3の短手方向の端部(長辺)に設けられているが、長手方向の端部(短辺)に設けられていてもよい。そして、隣り合う面材3,3は、嵌合凸部7と嵌合凹部6とが嵌合し接続されて壁下地1に取り付けられている。
図2の形態では、矩形状の面材3を用い、長辺を縦にし、横方向に面材3を嵌合し接続して並設した構造、いわゆる縦張り構造の耐力壁を示している。しかしながら、本発明は、これに限られるものではなく、長辺を横にし、縦方向(上下方向)に面材3を嵌合し接続して並設した構造、いわゆる横張り構造の耐力壁であってもよい。なお、横張り構造の場合、防水性の観点から、嵌合凸部7を上方にして下側の面材3を配し、嵌合凹部6を下方にして上側の面材3を配して、面材3,3を接続し壁下地1に取り付けることが好ましい。
面材3としては、壁を形成するのに用いられるパネル材であればよく、金属サンドイッチパネル、構造用合板、金属板、窯業系サイディングなどの板状建材を用いることができる。このうち、断熱性や防火性の高い金属サンドイッチパネルを用いることが好ましい。図1の形態では、金属サンドイッチパネルが用いられた例を示している。
金属サンドイッチパネルとは、略平行な二枚の金属外皮5,5の間に芯材4を充填して形成された壁パネルである。金属外皮5,5としては、例えば、厚み0.27〜1.6mm程度の金属板をロール加工や折り曲げ加工するなどして形成することができる。金属板としては、例えば、亜鉛めっき鋼板や塗装鋼板やガルバリウム鋼板(登録商標)などを用いることができる。また、芯材4としては、例えば、厚み20〜120mm程度の断熱材を用いることができる。この断熱材としては、例えば、ロックウールやグラスウールなどの無機質断熱材、ウレタンフォームやスチレンフォームやフェノールフォームやポリイソシアヌレートフォームなどの樹脂断熱材を用いることができる。
金属サンドイッチパネルは、芯材4を金属外皮5,5でサンドイッチした構造であるため、固定具2と金属外皮5が接している一定距離を保った2点(前面側と後面側)に、せん断力が均等に分散され、二面せん断に理想的な構造になっている。これに対し、面材3が合板や鉄板だけの場合、固定具2に接している面材3の厚み方向の中心部1点に集中荷重がかかることで、固定具2に局所的な曲損や折損が起こり、面材3全体として観た時、二面せん断の機構からズレが生じやすく、許容耐力が低下する傾向がある。よって、耐震性からも金属サンドイッチパネルが好ましいのである。
そして、図示の形態では金属サンドイッチパネルに、嵌合凹部6と嵌合凸部7とが形成されている。
図1に示すように、嵌合凹部6は、前側(壁下地1から遠い側)の金属外皮5により形成された突条8と、後側(壁下地1に近い側)の金属外皮5により形成された突条8とで形成されている。すなわち、突条8,8間で嵌合凹部6が設けられる。
それぞれの突条8は、金属外皮5が面材3の内側にU字状に折り返されて形成された凹部折返片11を備えて形成されている。凹部折返片11の折り返しは、図示の形態に限られるものではなく、コ字状に折り返されても、V字状に折り返されていてもよい。また、金属外皮5との間に空隙を形成するように折り返されていても、金属外皮5に密着するように折り返されていてもよい。なお、金属外皮5を折り返さずに金属外皮5の先端をそのまま突条8として用いてもよいが、強度向上のためには凹部折返片11が前後の突条8の一方又は両方に設けられていることが好ましい。また、前側の突条8と後側の突条8は対称形状であってもよく、非対称な形状であってもよい。
凹部折返片11の先端からは、L字形に折り曲げられ金属外皮5から遠ざかるように面材3の厚み方向に延伸したパッキン受片12と、パッキン受片12の先端からL字形に折り曲げられ金属外皮5と略平行に戻って延伸する戻り片13とが形成されている。パッキン受片12は、パッキン17を受け止めるものである。
嵌合凹部6にはパッキン17が設けられている。パッキン17は、芯材4の側面をカバーするものであり、また、接続される面材3の嵌合凸部7の先端を受け止めるものである。パッキン17はゴムなど弾性的に圧縮する材料で構成されており、それにより嵌合凸部7とパッキン17とが密着して防水性や気密性が向上する。
嵌合凸部7は、金属外皮5が内側に略垂直にL字形に折り曲げられて形成された凹み片14と、凹み片14の先端から外側にL字形に折り曲げられ金属外皮5と略平行に突出する突出片15とが、両面の金属外皮5に設けられることによって形成されている。突出片15の突出長さは、嵌合凸部7と嵌合凹部6とを嵌合した際に突出片15の先端がパッキン17に当接するように、突条8の突出長さ(パッキン17の露出面から突条8の先端までの長さ)と略同一か、やや長く形成されている。
図示の形態にあっては、さらに、突出片15の先端から金属外皮5の内側にU字状に折り返されて形成された凸部折返片16が形成されている。凸部折返片16の折り返しは、図示の形態に限られるものではなく、コ字状に折り返されても、V字状に折り返されていてもよい。また、突出片15との間に空隙を形成するように折り返されていても、突出片15に密着するように折り返されていてもよい。この凸部折返片16は設けられなくてもよいが、強度向上のためには前後の金属外皮5の一方又は両方に設けられていることが好ましい。
そして、本発明にあっては、固定具2が、面材3の表面から嵌合凹部6及び嵌合凸部7を貫通して壁下地1に打入されている。それにより、隣り合う面材3,3が端部で連結して一体化し、耐力壁の強度、特にせん断力に対する強度を向上させることができる。また、一つの固定具2で並設する面材3を貫通させて壁下地1に接合することができ、固定具2の量を減らすことができる。また、隣り合う面材3に同時に固定具2を打ち入れることができ、施工の手間を省くことができる。
金属サンドイッチパネルとは別の材料からなる壁パネルを用いて嵌合・打入による取付構造にすることも可能であるが、金属サンドイッチパネルを用いた場合、金属外皮5の少なくとも4枚の金属板に固定具2が貫通されるので、強度をさらに向上することができるものである。そして、さらに図示の形態では、固定具2は、面材3の前面側と後面側の両方で、面材表面側の金属外皮5、凹部折返片11、突出片15、凸部折返片16を貫通して打入されおり、嵌合凹部6及び嵌合凸部7に設けられた各折返片11,16を通過することで、計8枚の金属外皮5に固定具2が貫通されている。したがって、強度を著しく向上することができるものである。
固定具2としては、例えば、釘、ビス、ネジなどを用いることができる。このうち、取り付け強度を高くするためにビスを用いることが好ましい。固定具2は、面材3の外周に亘って端縁に沿って所定のピッチで打ち入れられる。ピッチは一定であることが好ましいが、中央部と隅部で、あるいは長手方向と短手方向で、ピッチが異なっていてもよい。ピッチとしては、具体的には、10〜1000mm程度、例えば、約150mmに設定することができる。
面材3を壁下地1に取り付けるにあたっては、まず壁の隅部の位置に面材3を壁下地1の前方に配設し、嵌合させない側の端部に固定具2を打ち入れて、面材3を壁下地1に取り付ける。そして、この面材3の嵌合凸部7に他の面材3の嵌合凹部6を被挿し、あるいは、面材3の嵌合凹部6に他の面材3の嵌合凸部7を挿入し、他の面材3を嵌合させる。このとき、一方の面材3の嵌合凸部7をもう一方の面材3のパッキン17に当接させるように設置することができる。また、突条8と凹み片14とが当接してもよい。そして、嵌合凸部7と嵌合凹部6は壁下地1の前方で嵌合しており、この嵌合凸部7と嵌合凹部6とが重なり合った領域において、面材3の表面から固定具2を壁下地1に向かって打ち入れる。こうして隣り合う面材3を嵌合して接続しながら固定具2で壁下地1に接合し固定することができる。この動作を繰り返すことにより、嵌合する方向に面材3を取り付けることができる。そして、面材3が固定具2により接合されて順次に壁下地1に取り付けられると、横方向に面材3が敷き詰められる。
次に、横方向に敷き詰められた面材3の上方に、下端部を下方の面材3の上端部に突き合わせて他の面材3を配設することにより、縦方向に面材3を取り付けることができる。そして、この新しく取り付けられた面材3の横方向に面材3を順次に嵌合し接続して取り付けることにより、横方向の二列目に面材3が取り付けられる。これらの動作を繰り返すことによって、壁一面に面材3を敷き詰めることができるものである。
図3及び図4は、敷き詰められた面材3の端部(最端部)の構造の一例を示している。図3では、嵌合凹部6に固定具2が打入されており、図4では、嵌合凸部7に固定具2が打入されている。この端部にあっても、凹部折返片11又は凸部折返片16を貫通して固定具2が打入されているので、強度が向上する。なお、この最端部を形成する位置に嵌合凹部6や嵌合凸部7が形成されていない別の面材3を用いるようにしても構わない。
なお、上記では横方向に面材3を嵌合させる例を示したが、嵌合方向を上下方向にして面材3を取り付けてもよい。上下方向に面材3を嵌合させる場合、まず、嵌合凸部7及び嵌合凹部6が設けられていない面材3の端部を突き合わせて、横方向に面材3を敷き詰めて取り付ける。次に、すでに取り付けられた面材3の上側の嵌合凸部7(又は嵌合凹部6)に、他の面材3の嵌合凹部6(又は嵌合凸部7)を嵌合させて取りつけるようにすることができる。
このように形成された耐力壁にあっては、特にせん断力に対する強度が向上し、耐震性の高い壁を形成することができるものである。また、嵌合によって接続されているので、目地部及びビス留め部の固定度が高まり、塗り壁に亀裂を入りにくくさせることができるものである。そして、板材などの助材を必ずしも用いなくてもよく、部品数を減らすことができ、板材を面材3の前方に配置して打ち入れる場合に比べて、施工の手間を省くことができるものである。また、板材を用いた場合、前方に板材が突出して配置され意匠性が悪くなるが、上記の構造では、板材を用いなくてもよいので、意匠性を向上することができる。ただし、本発明による耐力壁においても板材を用いてもよい。
上記の実施の形態においては、一方の端部に嵌合凹部6が形成され、他方の端部に嵌合凸部7が形成された一種類の面材3を用いた耐力壁の構造を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、両端部に上記のような嵌合凸部7が形成された面材3と、この嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部6が両端部に形成された他の面材3とを用い、この二種類の面材3を交互に接続して配設するようにしてもよい。この場合も嵌合凹部6及び嵌合凸部7を貫通して固定具2が打入されるので、強度を向上することができるものである。
耐力壁用の試験体Aを作製し、木造の耐力壁及びその倍率性能試験・評価(建築基準法施行令第46条第4項表1(八)に関わる評価)を行った。
図5に、試験体Aの仕様を示す。この試験体Aは、二枚の面材3を縦張り構造で並設したものであり、試験体Aの中央Cで隣り合う面材3,3が嵌合している。
面材3としては、縦(面材高さ)H、横(面材幅)W、面材厚み、鋼板厚が、表1、2に示されるような金属サンドイッチパネルを用いた。芯材4としては、いずれもポリイソシアヌレートフォームを用いた。
また、各実施例に用いた面材3については、図1に示すような嵌合凸部7及び嵌合凹部6が設けられたものを用い、嵌合凸部7の突出寸法すなわち突出片15の突出長さを20mmとし、嵌合凹部6の凹入寸法すなわち突条8の突出長さを20mmとした。なお、凹部折返片11と突出片15との重なり長さは17mmであり、嵌合凸部7の先端はパッキン17に接触していた。
柱材1aとしては、断面が長辺89mm×短辺38mmの矩形状で、長さが2654mmのSPF(角材)を用い、長辺を前後方向にして、表1、2に示す柱スパンで配置した。この試験体Aでは、面材3の端部とともに、中央部にも柱材1aを配置した。
横架材1bとしては、断面が長辺89mm×短辺38mmの矩形状のSPF(角材)を用い、長辺を前後方向にして、面材3の上端部に長さが1858mmのものを配置し、下端部に長さが1858mmのものを配置した。
上端部に配置された横架材1bの上側には木製の上基材21が取り付けらており、また、下端部に配置された横架材1bの下側には木製の下基材22が取り付けられている。試験は、この上基材21と下基材22とが水平方向(横方向)で逆方向にズレる方向に動くことで行われた。
固定具2としては、打ち入れ部分の直径(φ)が5.5mmで、長さが80mmの鋼製のビス(専用ドリルねじ)、又は、長さが90mmの釘を用いた。この固定具2を、打入ピッチPを略150mmにして面材3の表面から壁下地1に打ち入れた。
面材3の取付構造としては、各実施例のものは、試験体Aの左端Lが図3、右端Rが図4、中央Cが図1のような構造とした。各比較例のものは、試験体Aの左端Lが図8(b)、右端Rが図8(c)、中央Cが図8(a)のような構造とした。
(実験1)
実施例1、比較例1、2の試験体Aを用い、面材3の取付構造の違いによる強度の比較を行った。実施例1、比較例1、2の試験体Aの仕様、及びその試験結果を表1に示す。
表1に示すように、比較例1、2に比べて実施例1の構造は、最大荷重、特定変形時の耐力、許容せん断耐力が高く、特に、降伏耐力、壁倍率が高かった。壁倍率は、比較例3、比較例2、実施例1の順に大きくなるという結果が得られた。
図6により、耐力壁の強度が向上するメカニズムを説明する。なお、このメカニズムは推定される理論の一例であり、本発明はこのメカニズムに限定されるものではない。
試験体Aにおいて、せん断力が面材3に働いたとき、図1における左右のパネルは、上下反対方向に移動しようとする。しかし、本実施例では、左右のパネルを嵌合部分においてビスにより連結しているため、ビスと面材3とが接する箇所において、左右のパネルの上下方向の力が相殺され、ビスの変形が起こりにくい。このため、左右のパネルが一体化されているような挙動をとる。
実施例1の構造の試験体Aでは、図6(a)のように、面材3が嵌合されて試験体Aとして一体化され、試験体Aを一枚の剛体のようにみなすことができる。そして、せん断力が加わった際にはこの一体化された試験体Aの中心が回転中心Oとなり、回転する方向(白抜き矢印)に試験体Aが動こうとする。したがって、強度が向上する。
一方、比較例2、3の試験体Aでは、図6(b)のように、面材3が一体化されておらず、せん断力が加わった際には、面材3のそれぞれの中心が回転中心Oとなり、回転する方向(白抜き矢印)に面材3が個々に動こうとする。このため、強度が低くなる。
図7は、試験後の試験体Aの様子を示している。図7(a)は、実施例1の試験体A、図7(b)は、比較例1の試験体Aである。比較例1の試験体Aでは、面材3の突き合わせ部分でズレが発生し、各面材3が個々に傾いている。それに対し、実施例1の試験体Aでは、ズレが発生せず、面材3が一体化している。
(実験2)
実施例2〜8の試験体Aを用い、異なる仕様の試験体Aにおける強度を測定した。実施例2〜8の試験体Aの仕様、及びその試験結果を表2に示す。実施例1も再掲する。
表2に示すように、実施例2〜8の仕様においても、壁倍率が高い結果が得られた。
1 壁下地
2 固定具
3 面材
4 芯材
5 金属外皮
6 嵌合凹部
7 嵌合凸部
8 突条
11 凹部折返片
12 パッキン受片
13 戻り片
14 凹み片
15 突出片
16 凸部折返片
17 パッキン

Claims (3)

  1. 端部に嵌合凸部が形成された面材と、前記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部が端部に形成された他の面材とを、嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合させて壁下地に並設し、面材の表面から嵌合凹部及び嵌合凸部を貫通させて固定具を壁下地に打入して成ることを特徴とする面材の取付構造。
  2. 面材は二枚の金属外皮の間に芯材が充填されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の面材の取付構造。
  3. 嵌合凸部に金属外皮が折り返されて形成された凸部折返片が設けられ、嵌合凹部に金属外皮が折り返されて形成された凹部折返片が設けられ、凸部折返片及び凹部折返片を貫通させて固定具を打入して成ることを特徴とする、請求項2に記載の面材の取付構造。
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