JP5465499B2 - 集合住宅構造および住戸の配置方法 - Google Patents
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Description
ここで、管理棟における共用施設とは、住戸に居住する住居者が共用するスペースや、設備を含み、管理棟内に設置されているものだけでなく、管理棟の周囲に設置された施設や設備も含む。なお、本明細書では、共用施設としての器具、什器、装置を共用設備と称することがある。
共用施設が設けられた管理棟は、住戸の居住者の利便性を向上させることができる。また、住戸が管理棟を中心として放射状に配置されていることで、それぞれの住戸を管理棟に近接させて配置することが可能である。管理棟に立ち寄った居住者は自分の住戸へ帰宅しやすい。管理棟で出会った居住者同士が会話をすることで、管理棟をコミュニティの場とすることができる。更に、住戸を管理棟を中心とした放射状に配置することで、戸建構造の住戸全体を統一感のある街並みとすることができる。
また、本発明の集合住宅の配置方法は、管理棟を中心して、住戸の入居者の共用部分である敷地に、住戸を、放射状に配置することで、街並みとしても景観の向上を図ることが可能である。
本発明の実施の形態1に係る集合住宅構造を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る集合住宅を示す図である。図2および図3は、住戸の一例を示す図であり、(A)は1階の間取りを示す図、(B)は2階の間取りを示す図である。
オーナーから土地活用の全てを受託した管理会社は、敷地Sに建設する集合住宅1の建設をオーナーの意見を聞きながら計画し、施工図面を作成して、建設会社に集合住宅1の建設を代理発注する(S110)。代理請負した建設会社は、管理会社と協議をしながら集合住宅1の建設を行う。そして、管理会社は、建設された集合住宅1の入居者を募集し、入居済みの入居者から家賃を得る。また、共用部分のメンテナンスの管理を行う。例えば、管理会社は、浄化槽35aの定期的な清掃や、それぞれ住戸20の外壁の補修などを行う(S120)。
まず、オーナーにとっては、管理会社へ委託することで、オーナーは定期借地権による収入を得ることができるので、費用負担することなく土地活用が可能である。また、集合住宅1に関わる管理を、管理会社が行うことで、運用負担が軽減できる。
次に、本発明の実施の形態2に係る集合住宅を、図8および図9に基づいて説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る集合住宅を示す図である。図9は、図8に示す集合住宅の管理棟の間取りを示す平面図である。なお、図8および図9においては、図1および図4と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
この管理棟30xには、住戸20から管理棟30xの住戸側ドア30bの施錠を解除可能なオートロック装置のインターフォン39が設けられている。従って、来客や来訪者はこのインターフォン39を使用して、訪問先の住戸20の居住者と会話し、住戸側ドア30bの施錠を解除してもらわないことには、住戸エリアS1内へ進入することができない。
本発明の実施の形態に係る集合住宅を、図面に基づいて説明する。図10は、本発明の実施の形態3に係る集合住宅を示す図である。図11は、図10に示す集合住宅を示す斜視図である。図12は、図10に示す集合住宅の管理棟を説明するための拡大図である。
住戸201〜204は敷地Syの北側に建設され、住戸205〜209は敷地Sxの南側に建設され、住戸210〜214は駐車場40yと道路R2とにより囲まれた東側に建設されている。住戸20y(201〜214)は、居室内部が専用部分である。
管理棟30yには、宅配受取所308に隣接させて洗濯室であるコインランドリー309が設けられている。管理棟30yの2階には、集会室(図示せず)が設けられている。集会室は、サークル活動や住居者同士の打ち合わせなどに使用される。
管理棟30yを通過した位置には、ポケットパークと称される広場312が設けられている。この広場312は、住居者のコミュニティの場とすることができるので、住居者同士の交流がより親密となる。
管理棟30yには、実施の形態1と同様に、住戸20yからのライフラインであるガス管、上水道管、下水道管および敷地内配線が集約され、道路R1に敷設されたライフラインへ通じている。また、管理人室307に計量メーターが設置されている。
本発明の実施の形態に係る集合住宅を、図面に基づいて説明する。図13は、本発明の実施の形態4に係る集合住宅を示す平面図である。図14は、図13に示す集合住宅の住戸地に配置された住戸ユニットを示す平面図である。なお、図13および図14においては、他の図面と同様の構成は同符号を付して説明を省略する。
集合住宅1zの共用部分である敷地Szは、北側に設置された北側ゲート411と南側ゲート412とをそれぞれ挟んで、全体を生け垣(グリーンベルト)による塀60で囲うことで、集合住宅1をゲーテッドコミュニティとしている。
道路R31と道路32とは、それぞれが略円弧状に形成され、曲がり方向の内側同士が向かい合い、北側ゲート411側で一端同士が合流し、南側ゲート412側で他端同士が合流している。この道路R31,R32には、略台形状の住戸地S3が、隣接する他の住戸地S3と、図14に示す幅狭とした上底T1側と、幅広とした下底T2側とを揃え、円弧状の道路R31,R32の曲がり方向の外側に上底T1が面した状態で、複数配置されている。
住戸20a〜20cは、居室内部を、分譲マンションの専有部分と共用部分との境界と同じ範囲の専用部分とした戸建構造を有しており、共用部分である敷地Sに含まれ、分筆されていない共用部分の住戸地S3に建設されている。
住戸地S3は、略台形状であるが、本実施の形態4では、斜辺T3と対向する対辺T4が上底T1と下底T2とのなす角度が直角の台形状に仕切られている。
それぞれの住戸地S3には、図13に示すように、北側ゲート411や南側ゲート412を通過した居住者の車両が道路R31,R32を通ってそれぞれの住戸20a〜20cへ向かうための、上底T1から下底T2へ延びて対辺T4に沿って形成された道路R33が設けられている。この道路R33は、メンテナンスが容易なように舗装面がインターロッキングで形成されている。
住戸20aは、図2に示す間取りであり、1階にリビングが設けられている。住戸地S3には、住戸20aが住戸ユニットUの中央に2棟建設されている。
住戸20bは、図3に示す間取りであり、2階にリビングが設けられ、住戸20aより奥行きが長く形成されている。住戸地S3には、住戸20bが、道路R31,R32を基端側とすると、住戸ユニットUの先端側に2棟建設されている。
住戸20cは、平屋の住宅で、住戸20a,20bより間口は広いものの、奥行きは住戸20a,20bより短く形成されている。住戸地S3には、住戸20cが住戸ユニットUの基端側に1棟建設されている。住戸20cは、住戸20a,20bと同様に、玄関22が設けられた正面壁21に対する両方の側面壁24を、窓が設けられていない窓無し壁面としている。
それぞれの住戸20a〜20cには、平面視矩形状の住戸20a〜20cの残余スペースとして、略台形状の専用庭28を斜辺T3に沿って設けている。
このように、住戸ユニットUが建設された住戸地S3が、敷地Szに道路R31,R32に沿って隙間無く配置されている。
スペースS4は、道路R31に沿って配置された住戸ユニットUと、道路R33に沿って配置された住戸ユニットUを離間させるように配置されているので、火災拡大防止の役割を有している。また、池71は、火災発生時に初期消火用の貯水池としても機能する。
図15に示すように上水道管L2aおよび下水道管L3aの本管は、南側ゲート412側から、一方は道路R31に沿って北側ゲート411方向へ配管され、他方は道路R32に沿って北側ゲート411方向へ配管されている。南側ゲート412の外に位置する有料駐車場301には、上水管L2aに取り付けられた量水器601が設置されていると共に、下水管L3aに接続された公共桝601が埋設されている。また、有料駐車場301には、各住戸20a〜20bの水道使用量が確認できる水道集中検針盤603が設置されている。
樹木へは、貯留槽604から加圧ポンプ606により、敷地Szの中央に位置するスペースS4(図13参照)から道路R31の方向と道路R32の方向へ分かれ、それぞれ道路R31,R32に沿って送水管L5aにより送水される。送水管L5aの先端には、散水ホース(図示せず)を連結するための散水栓607が設けられている。
貯留槽604に貯留される水は、樹木への散水の他に、初期消火用の消火水としても利用されるため、送水管L5aには消火栓608が設けられている。
更に、道路R31および道路R32に沿って側溝609が設けられている。それぞれの住戸20a〜20cから雨水は、雨水管L6aを介して側溝609へ流れ込む。
各住戸20a〜20cからの汚水を下水道管L3aの支管から本管へ、各住戸20a〜20cに降った雨水を雨水管L6aの支管から本管へ、更に敷地Szに降った雨水を側溝609へ流すために、敷地Szは、東西の端から道路R31,R32へ向かって下り勾配がつけられ、かつ管理棟30zから南北へ向かって下り勾配がつけられている。この敷地Szの下り勾配により汚水や雨水を、周囲から道路R31,R32の方向へ集め、北側ゲート411または南側ゲート412の方向へ流すことができる。
設備スペース601からの敷地内配線L4aは、道路R31に向かって配線された後、道路R31に沿って、北側に位置する一方の住戸ユニットUまで延びている。また、敷地内配線L4aは、道路R31の南側で道路R32へ分岐した後、北側に位置する他方の住戸ユニットUまで延びている。敷地内配線L4aは、所定間隔ごとに配置された外灯611に接続されている。
道路R32に沿って配線された敷地内配線L4aは、一部が管理棟30zへ配線され、管理棟30zへの電力の供給を行っている。また、敷地内配線L4aは、管理棟30を介して北側に位置する外灯611へも配線されている。
なお、本実施の形態4では、住戸20a〜20cがオール電化住宅であるため、ガス管はないが、上水道管L2aおよび下水道管L3aと同様に配管することができる。
住戸20a〜20cが一列に並んだ住戸ユニットUは、道路R31と道路R32とが向き合うことで囲まれたスペースS4に管理棟30zが配置されていることで、管理棟30zを中心とした放射状に配置される。そうすることで、住戸ユニットUを、それぞれの住戸20a〜20cを、縦列および横列に配置したマトリクス状とするより、管理棟30zに近接させて配置することが可能である。従って、いずれの住戸20a〜20cの居住者にとっても利用しやすく、集合住宅1zを統一感のある街並みとすることができる。
略台形状に形成された住戸地S3に、狭い方から広い方へ向かうに従って奥行きが長い順に住戸20a〜20cを配置することで、無駄スペースを少なくすることができるので、住戸地S3を効率よく利用することができる。
また、略台形状の住戸地S3であっても、隣接する他の住戸地S3と、上底T1側と下底T2側とを揃え、円弧状の道路R31,R32の曲がり方向の外側に、上底T1が面した状態で、複数配置することで、隙間なく住戸地S3を配置できる。従って、敷地Sz内を効率よく利用することができ、多くの住戸20a〜20cを配置することができる。
20,20a,20b,20c,20y,201〜214,221〜223 住戸
21 正面壁
22 玄関
23 勝手口
24 側面壁
25 太陽電池パネル
26 専用駐車場
27 共用駐車場
28 専用庭
30,30x,30y,30z 管理棟
30a 道路側ドア
30b 住戸側ドア
30c 通路
30d 階段
30e スロープ
31 郵便ポスト
32 宅配ボックス
33 ごみ置場
34 二輪車置場
34a 駐輪機
35 機械室
35a 浄化槽
35b 太陽光発電設備
35c 計量メーター
36 管理人室
37 コインランドリー
38 集会室
39 インターフォン
40,40y 駐車場
50 太陽光発電装置
51 蓄電池
52 インバータ
53 売電装置
60 塀
S,Sx,Sy,Sz 敷地
S1 住戸エリア
S1a 広場
S1b,S3 住戸地
S2 車両保管エリア
S3 住戸地
S4 スペース
L1 ガス管
L2,L2a 上水道管
L3,L3a 下水道管
L4,L4a 敷地内配線
L5a 送水管
L6a 雨水管
30y 管理棟
301 有料駐車場
302 精算機
303 エントランス
304 通路
305 ごみ置き場
306 風除室
307 管理人室
308 宅配受取所
309 コインランドリー
310 足洗い場
311 自転車置場
312 広場
401 ゲート
411 北側ゲート
412 南側ゲート
402 通用門
403 縁道
501 車寄せ
601 量水器
602 公共桝
603 水道集中検針盤
604 貯留槽
605 汲み上げポンプ
606 加圧ポンプ
607 散水栓
608 消火栓
609 側溝
610 設備スペース
611 外灯
61 フェンス
71 池
72 森
R,R1,R2,R31,R32,R33 道路
T1 上底
T2 下底
T3 斜辺
T4 対辺
U 住戸ユニット
Claims (11)
- 入居者の共用部分である敷地に、互いが離間して配置された戸建構造を有する住戸と、
前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟とを備え、
前記住戸は、前記管理棟を中心とした放射状に配置され
前記それぞれの住戸とのライフラインは、前記管理棟にて集約され、前記道路に敷設されたライフラインへ通じており、
前記管理棟には、前記それぞれの住戸のライフラインの使用量を計測する計量メーターが設けられていることを特徴とする集合住宅構造。 - 前記管理棟には、前記敷地に接する道路からそれぞれの住戸への出入口となるエントランスが設けられている請求項1記載の集合住宅。
- 前記住戸は、平面視矩形状に形成され、前記管理棟に向いた正面壁に対する両方の側面壁が窓無し壁面である請求項1記載の集合住宅。
- 前記住戸には太陽電池パネルが設けられ、
前記管理棟には、前記住戸に設けられた太陽電池パネルからの電力を蓄電して、前記住戸へ供給する電力供給装置と、余剰電力を電力へ売電する売電装置とが設置されている請求項1から3のいずれかの項に記載の集合住宅。 - 前記敷地には、前記住戸全体を囲い、前記管理棟の出入口から出入り可能とする塀または柵が設けられ、
前記管理棟には、前記住戸から前記管理棟の出入口の施錠が解除可能なオートロック装置のインターフォンが設けられている請求項1から4のいずれかの項に記載の集合住宅。 - 前記管理棟と前記住戸との間には、広場が設けられている請求項1から5のいずれかの項に記載の集合住宅。
- 前記住戸は、前記敷地に含まれる略台形状の住戸地に、幅狭とした上底から幅広とした下底へ向かうに従って、奥行きが短い住戸の順に、住戸ユニットとして配置されている請求項1記載の集合住宅。
- 前記住戸ユニットが配置された住戸地は、隣接する他の住戸地と前記上底側と前記下底側とを揃え、円弧状の道路の曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で、複数配置されている請求項7記載の集合住宅。
- 前記円弧状の道路は、隣接する他の円弧状の道路と曲がり方向の内側同士を向け、一端同士と他端同士とが合流した状態で配置され、
前記他の円弧状の道路にも、前記住戸ユニットが配置された住戸地が曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で複数配置されている請求項8記載の集合住宅。 - 前記円弧状の道路と前記他の円弧状の道路とが向き合った間のスペースには、前記管理棟が配置されている請求項9記載の集合住宅。
- 戸建構造を有する集合住宅の住戸を敷地に配置する方法であって、
前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟を中心として、前記住戸の入居者の共用部分である敷地に、前記住戸を、互いに離間させて放射状に配置し、
それぞれの住戸とのライフラインを、前記管理棟にて集約して、前記道路に敷設されたライフラインへ通じさせ、
前記管理棟に、前記それぞれの住戸のライフラインの使用量を計測する計量メーターを設けることを特徴とする住戸の配置方法。
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