以下に本発明の一実施形態にかかるチケットプリンタおよびそのチケットプリンタを備えたチケット発券システムを図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
一実施形態のシステム構成例を図1に示す。
このチケット販売システム90は、チケット内容を把握し管理している外部サーバ100とこの外部サーバ100にネットワークで接続されている店舗A1、店舗B2および店舗C3とからなる。
店舗A1はチケットの発行を行なうPOS端末4と、このPOS端末4からの発券指令に基づき実際のチケットを出力するチケットプリンタ5を有す。
店舗B2はチケットの発行を行なうPOS端末4と、このPOS端末4からの発券指令に基づき実際のチケットを出力するチケットプリンタ5を有す。
店舗C3はチケットの発行を行なうPOS端末4と、このPOS端末4からの発券指令に基づき実際のチケットを出力するチケットプリンタ5を有す。
ここで店舗数は3にて説明をしているが、このシステムにおける店舗数は1、2店舗もしくは4店舗以上であってもなんら問題はない。
図2乃至図4に本実施形態にかかるチケットプリンタ5の要部構成を示す。図2はチケットプリンタ5の使用状態を、図3はプリンタ上カバー7を開放している状態を示している。なお、このプリンタでは、図2において、巻軸13に巻回されているチケット用紙8は図中C方向に回転し、搬送の際は右側から左側に向けて搬送されるので、以下の説明においては、図2中右側を上流側、左側を下流側とする。
チケットプリンタ5はプリンタ下カバー9に対し、プリンタ上カバー7が支軸10を回動中心として開閉可能に取り付けられている。チケット用紙8は裏面12が内側になるような状態で巻軸13に巻回されており、この巻軸13はチケットプリンタ5に回転自在に支持されている。巻回されたチケット用紙8はその下流にあるフィードローラ14と、このフィードローラ14に対し用紙搬送路15を挟んで対向配置されているアイドラローラ16との挟持により下流側に搬送される。
フィードローラ14の下流には、チケット用紙8の裏面12に設けられているコードを認識する第1のセンサ17および第2のセンサ18が設けられている。
さらにその下流にはプラテンローラ19が設けられ、このプラテンローラ19に対し用紙搬送路15を挟んでサーマル印字ヘッド20が対向配置されている。
さらにその下流にはカッタ21が配置されている。このカッタ21は固定刃22と可動刃23とを有しており、カッタ21のスリット(図示せず)に挿入されてきたチケット用紙8を固定刃22に向け可動刃23を図示しないモータ駆動によりスライド移動することで切断する。
ここでカッタ21は固定刃22に向け可動刃23がスライド移動するいわゆるスライド式カッタで説明したがこれに限定されるものではなく、固定刃に対し可動刃が回転することで用紙を切断するいわゆるロータリー式カッタであってもよい。
さらにカッタ21の下流側には、チケット用紙8の表面11に対してサーマル印字ヘッド20にて印字を実施した後、チケット用紙8をカッタ21にて所定の長さに切断後チケットプリンタ5から排出する排出口24が設けられている。またプリンタ下カバー9における排出口24の下方には切断されたチケット用紙8を保持する排出テーブル25が設けられている。
またチケットプリンタ5のプリンタ上カバー7には表示部26が設けられている。この表示部26はLCD等の液晶ディスプレイであり、チケット発行時の情報を表示したり、またチケットプリンタ5におけるチケット用紙8の紙詰まり、チケット用紙8の用紙切れ等のエラー表示を行なう機能を有している。
図4は図3におけるA方向より用紙搬送路15を見た要部構成図である。また図5(a)(b)に一例としてのチケット用紙8の表面11と裏面12の印刷例を示す。
図4中右側が上流側で左側が下流側であり、チケット用紙8は図中右から左に向かって図中D方向に搬送される。その際チケット用紙8は、チケットプリンタ5に設けられている一対の搬送横ガイド27により斜行することを防ぎながら搬送される。用紙搬送路15にはチケット用紙8の裏面12に設けられたブラックマーク28(図5(b)参照)を検知する第1のセンサ17と、チケット用紙8の裏面12に設けられたカットマーク29、スタートマーク30、チケット固有データ31、チェックデジット32およびエンドマーク33(いずれも図5(b)参照)を検知する第2のセンサ18がチケット用紙8の搬送方向に対して直交する方向で並んで設けられている。
図5にチケット用紙8を記載する。チケット用紙8は複数枚のチケット用紙8がロール状に巻回されつながった状態でチケットプリンタ5に装填される。図5においては1枚目であるチケット用紙8につながっている2枚目のチケット用紙をチケット用紙8−2として示している。図5(a)はチケット用紙8の表面11を示したもので、サーマル印字ヘッド20にてその券面に印字を行なう。
図5(b)はチケット用紙8の裏面12を示したものである。チケット用紙8の裏面12には予めブラックマーク28、カットマーク29、スタートマーク30、チケット固有データ31、チェックデジット32およびエンドマーク33が設けられている。これら各マークについては後述する。なおここではチケット用紙8の裏面12に設けられているチケット固有データ31は前記チケット用紙8の搬送方向に沿って並ぶ白色や黒色のブロックを複数列並べたものをチケット固有データ31としているが、これに限定するものではなく、例えばバーコードや二次元コード、英数字等であってもなんら問題なくこれらを総称してコードと呼ぶ。
チケット用紙8はカッタ21にて図5(a)(b)に二点鎖線にて示すカット位置34にて切り離され発行される。
またチケット用紙8には予めミシン目35が設けられている。このミシン目35にてチケット用紙8は半券A36と半券B37とに容易に切り離すことが可能となっており、例えば、チケット用紙8の実際の使用時において、半券A36を会場で担当者に渡し半券B37を控えとしてチケット購入者に渡す使い方をする。
上述したチケットプリンタ5の制御部60の一例を図6に示す。この制御部60は、用紙搬送の制御を行なう手段、印刷の制御を行なう手段、用紙切断の制御を行なう手段、用紙排出の制御を行なう手段とからなっている。またチケットプリンタ5はPOS端末4、外部サーバ100とも接続されている。
この制御部60は、POS端末4や外部サーバ100との連係および各種の制御の実行を行なう、例えば、マイクロコンピュータで構成されている。制御部60の中央処理装置(MPU)61は、プログラムに従って用紙搬送制御、印字制御、用紙切断制御、用紙排出制御等の各種の制御や演算を行なう。
このMPU61で実行する制御プログラムや制御または演算途上のデータや外部サーバからのデータ等を格納する主記憶手段としてROM62およびRAM63が設置されている。ROM62は制御プログラムやテーブル等を持つ読出し専用メモリであり、RAM63は演算途上のデータや外部サーバ100からのデータ等を格納する随時書込みメモリである。
また、この制御部60には、外部サーバ100からの各種の入力データの取込みや、外部サーバ100への制御部60の制御出力の取出しを行なう入出力ユニット(I/O)64が設けられている。このI/O64は、MPU61、ROM62およびRAM63とをバスを通じて連係されている。
また、このI/O64には制御出力を取り出すための手段として、第1から第6のドライバ65、ドライバ66,ドライバ67,ドライバ68,ドライバ69およびドライバ70が接続されている。
フィードローラ14はMPU61のチケット用紙8の搬送指令手段としてのドライバ66を介して、図示しないモータによりフィードローラ14を駆動させ、このフィードローラ14に対し用紙搬送路15を挟んで対向配置されているアイドラローラ16との挟持によりチケット用紙8を下流側に搬送する。
また制御部60のMPU61はドライバ67を介してチケット用紙8の裏面12に予め設けられているブラックマーク28を検知する指令を第1のセンサ17に対して出す。
また制御部60のMPU61はドライバ68を介してチケット用紙8の裏面12に予め設けられているチケット固有データ31、カットマーク29、スタートマーク30、チェックデジット32およびエンドマーク33を検知する指令を第2のセンサ18に対して出す。
印字機構38は、図2にて説明したサーマル印字ヘッド20およびプラテンローラ19を備えている。このプラテンローラ19は、MPU61の印字指令手段としての制御出力に基づき、図示しないモータにより印字動作と同期して回転駆動される。サーマル印字ヘッド20は、外部サーバ100からの印字データに基づいて、チケット用紙8に印字を行なう。
また、制御部60のMPU61はドライバ69を介してカッタ21を駆動させチケット用紙8を切断する。
また、制御部60のMPU61はドライバ70を介して表示部26にチケットプリンタ5のチケット発行時の情報やエラー内容等を表示する。
図7に示す様に、外部サーバ100は、店舗チケット情報6、チケット販売情報保管部39と、条件保管部40と、発行可否判断部41と、データ送受信部42と、チケットデータ送信部43と、チケットデータ保管部44と、正規チケット判断部45と関連付けデータ保管部46と、追跡データ条件入力部57と、チケット固有データ保管部58を備えている。
チケット用紙8は複数枚のチケット用紙8をロール上に巻回してあるが、これらチケット用紙8の裏面に予め設けられているチケット固有データ31は全て異なるデータとなっている。またこのチケット固有データ31は同一の店舗内に装填されている複数枚のチケット用紙8で全てが異なるデータであるのみならず他店舗である店舗B2や店舗C3に装填されているチケット用紙8の全てのチケット用紙8記載のデータとも異なっている。このチケット固有データ31は各店舗にチケット用紙8が送られた時点で外部サーバ100に店舗チケット情報6として保管されている。
チケット販売情報保管部39は、映画会社、映画館等より入手した発券可能な映画チケットの情報(日付、時間、映画名、上映場所、座席等)を保管している。
条件保管部40は、店舗A1に来たチケット発行希望者もしくは店舗A1にいるチケット発行代理手続者がPOS端末4を介して希望するチケットの条件を一時保管する部分であり、例えば○月○日のA映画館のBという映画名といったデータが保管される。
発行可否判断部41は、チケット販売情報保管部39のデータと条件保管部40のデータとを比較し、チケット発行希望者が入力した条件でチケットの発行が可・不可のいずれかであるかを判断する。
チケットデータ送信部43は、チケット発券指令部53からのチケット発行依頼を受領し、チケットデータ保管部54に対してチケットデータの送信、保管の指示や、チケットデータをチケットプリンタ5に対して送付する。チケットデータ保管部44は、チケットデータ送信部55より送付されてきたチケットデータを保管する。
正規チケット判断部45は、チケットデータ保管部44のデータと、チケット情報6とを比較し、正規の店舗から発行されたチケットであるか、正規のチケット用紙を用いているかを判断する。
関連付けデータ保管部46は、正規チケット判断部45にて正規チケットであると判断された場合に、チケットデータとチケット情報6との関連付け後の情報を保管する。
追跡データ条件入力部57は、発行されたチケットに対し何らかの理由でそのチケットの発行内容を追跡することとなった場合の検索条件を保管するとともに、関連付けデータ保管部46よりこの条件の発行済チケットの情報を抽出する。
チケット固有データ保管部58は、チケットデータ送信部55より送られてきたチケット固有データ31を保管する。またデータ送受信部42は、サーバ100に設けられた各部のデータをPOS端末4に送付したり、POS端末4から送られてきた各種データをサーバ100に設けられた各部に送る際にその送受信を仲介する。
図8に示す様に、POS端末4は、データ送受信部50と、チケット固有データ保管部51と、チケット発券条件入力部52と、チケット発券指令部53と、チケットデータ保管部54と、チケットデータ送信部55と、関連付け成功/失敗情報保管部56を備えている。
データ送受信部50は、POS端末4に設けられた各部のデータをサーバ100やチケットプリンタ5に送付したり、サーバ100やチケットプリンタ5から送られてきた各種データをPOS端末4に設けられた各部に送る際にその送受信を仲介する。
チケット固有データ保管部51は、チケットプリンタ5より受信したチケット固有データ31を保管する。
チケット発券条件入力部52は店舗A1に来たチケット発行希望者もしくは店舗A1にいるチケット発行代理手続者が希望するチケットの条件を入力する部分であり、例えば○月○日のA映画館のBという映画名といったデータが保管される。
チケット発券指令部53は、発行可否判断部41での発行可能との情報を得て、チケットデータ送信部43へチケット発行の依頼を行なう。
チケットデータ保管部54は、チケット送信部43からのチケットデータ送信依頼を受け、そのチケットデータを保管するとともにチケットプリンタ5へそのチケットデータを送る。
チケットデータ送信部55は、チケット固有データ保管部58にチケット固有データ31を送るとともに、チケットデータ保管部41にチケットデータを送る。
関連付け成功/失敗情報保管部56は、関連付けデータ保管部46より得た関連付け成功/関連付け失敗のいずれかの情報をチケットプリンタ5に対して送信する。
以下、チケットの購入の方法を外部サーバの構成例である図7、POS端末の構成例である図8、および図9のフローチャートを用いて説明する。なお今回は映画のチケットを購入する場合を例に説明する。
チケット購入希望者は店舗A1に行き(S1)、POS端末4のチケット発券条件入力部52に希望する上映時間、希望する映画名、希望する映画館等の条件を入力する(S2)。POS端末4は、S2にて、所定の条件を受け付けると、その条件をPOS端末4に設けられているデータ送受信部50経由にてその条件でチケットが購入可能かを外部サーバ100に問合せる(S3)。外部サーバ100は店舗A1のPOS端末4より送付されてきた条件を希望条件保管部40に保管し、その後発行可否判断部41にてチケット販売情報保管部39と希望条件保管部40とを比較しチケットの発行が可能かを判断しその結果をデータ送受信部42を経由して店舗A1のPOS端末4に返信する。
ここでチケット発行不可との返信があった場合(S3のN)、店舗A1のPOS端末4は別の条件でチケットを購入するかをチケット購入者に問合せる(S4)。ここでチケット購入者が別条件での購入を希望しない場合(S4のN)、チケットの購入は中止となる(S6)。なお、S4におけるチケット購入者が別条件での購入を希望しない場合とは、例えば、POS端末4が操作者により入力部を介した「購入終了」が指示されたことを検出した場合である。またチケット購入者が別条件での購入を希望する場合(S4のY)、新たな条件を入力させ(S5)、その条件を再度外部サーバ100に送信し、その条件でチケットが購入可能かを外部サーバ100に問合せる(S3)。
外部サーバ100は店舗A1のPOS端末4より送付されてきた条件でチケットが発行可能との返信を店舗A1のPOS端末4に送信した場合(S3のY)、店舗A1のPOS端末4はチケット発券指令部53より外部サーバ100に対してチケット発行依頼を送信する(S7)。
外部サーバ100はこの発行依頼を受けると、チケットデータ送信部43は店舗A1のPOS端末4に向けチケットデータを送信する(S8)と共にチケット販売情報保管部39より前記チケットデータを削除する。
店舗A1のPOS端末4は外部サーバ100からのチケットデータを受信すると、チケットデータ保管部54にこのチケットデータを保管する(S9)
その後店舗A1のPOS端末4はチケットデータ送信部55よりチケットプリンタ5に対してチケットデータを送信する。チケットプリンタ5は前述の制御部60のドライバ65、ドライバ66等を介して印字機構38やフィードローラ14を駆動させチケット用紙8の表面11にチケット情報を順次印字する(S10)。
チケットプリンタ5はチケット用紙8の表面11にチケット情報をチケット用紙8を搬送させながら印字するわけであるが、この搬送の際第1のセンサ17はチケット用紙8の裏面に予め設けられているブラックマーク28を、第2のセンサ18はカットマーク29、スタートマーク30、チケット固有データ31、チェックデジット32およびエンドマーク33を検出する。
図10および図11に第1のセンサ17、第2のセンサ18とチケット用紙8の表面11、チケット用紙8の裏面12の位置関係を示す。図10(a)および図11(a)はチケット用紙8の表面11を、図10(b)および図11(b)はチケット用紙8の裏面12をそれぞれ示している。なお、図10(a)および図11(a)はチケット用紙8の表面11を図3におけるA方向から見たものを、図10(b)および図11(b)はチケット用紙8の裏面12を図3におけるB方向から見たものである。
チケット用紙8はフィードローラ14とアイドラローラ16に挟持され下流側に搬送されまず初めに第1のセンサ17にてチケット用紙8の裏面12に設けられているブラックマーク28を検知する。このブラックマーク28を第1のセンサ17にて検知するとそのチケット用紙8は定形のチケット用紙であると判断しその後引き続き搬送を継続する。しかしながらこの時点ではまだサーマル印字ヘッド20は第1のセンサ17より搬送方向下流側に位置しているためチケット用紙8の表面11への印字は行なわれない。
この後搬送を継続するとやがてチケット用紙8の先端はサーマル印字ヘッド20の位置に到達する。この状態を図10に示す。この時点以降サーマル印字ヘッド20にてチケット用紙8の表面11への印字は可能となる。
なおチケット用紙8の裏面12には予めカットマーク29、スタートマーク30、チケット固有データ31、チェックデジット32およびエンドマーク33が存在している。まずカットマーク29を第2のセンサ18が検知すると、チケットプリンタ5の制御部60はドライバ69を介してカッタ21にてチケット用紙8を切断する。引き続き搬送が継続されると第2のセンサ18はスタートマーク30を検知する。このスタートマーク30を検知することでそれ以降の検知したデータはチケット固有データ31であると認識されRAM63に順次記憶される。なお本実施形態ではチケット固有データ31は9個設けられているとして記載してある。
搬送が継続され9個のチケット固有データ31がRAM63に記憶された後、第2のセンサ18はチェックデジット32を検知する。このチェックデジット32を検知するとチケット固有データ31の記載が終了であると認識するとともにチェックデジット32と比較して正しくチケット固有データ31が認識されたかを確認する。
次に搬送が継続されると第2のセンサ18はエンドマーク33を検知する(S11)。
図11はこの状態を示している。このエンドマーク33を検知するとチケットプリンタ5はチケット固有データ31の検出が完了したと判断し、店舗A1のPOS端末4に対して検出したチケット固有データ31を送信する。
POS端末4はチケットプリンタ5より送付されてきたチケット固有データ31をチケット固有データ保管部51に保管すると共にチケットデータ保管部54に保管されているチケットデータとを合わせてチケットデータ送信部55より外部サーバ100に送信する(S12)。
外部サーバ100は、店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31をまずチケットデータ保管部44に保管する。次に店舗チケット情報6のデータとチケットデータ保管部44に保管されたチケット固有データ31とを正規チケット判断部45にて比較し、チケット用紙8の裏面12に設けられているチケット固有データ31が正規の店舗で使用されたものか、正規の固有チケット番号であるかを判断する。正規のチケットであると判断された場合、関連付けデータ保管部46にチケット固有データ31とチケットデータを関連付けて保管する(S13)。
この関連付けが成功した場合(S13のY)、外部サーバ100はチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが成功したことを店舗A1のPOS端末4に送信する(S14)。店舗A1のPOS端末4はこの成功したとの情報を得ると店舗A1のPOS端末4の関連付け成功/失敗情報保管部56はPOS端末4につながっているチケットプリンタ5に対してチケットを正常発行した旨を印字するよう指示をし、チケットプリンタ5の制御部60はドライバ65、ドライバ66を介して印字機構38、フィードローラ14を駆動させチケット用紙8の表面11への印字を行なう。
なお図11が店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが完了した時点でのチケット用紙8とサーマル印字ヘッド20や第1のセンサ17、第2のセンサ18の位置関係であるが、このように店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが終わった時点以降は図11(a)の斜線部であるP領域につなぎ合わせが成功した旨の情報を印字することが可能である(S15)。その後チケットプリンタ5による印字を終了させる(S16)。
外部サーバ100は、店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが失敗した場合(S13のN)、チケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが失敗したことを店舗A1のPOS端末4に送付する(S17)。店舗A1のPOS端末4はこの失敗したとの情報を得ると店舗A1の関連付け成功/失敗情報保管部56はPOS端末4につながっているチケットプリンタ5に対してチケットを失敗発行した旨を印字するよう指示をし、チケットプリンタ5の制御部60はドライバ65、ドライバ66を介して印字機構38、フィードローラ14を駆動させチケット用紙8の表面11への印字を行なう。店舗AのPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが失敗した場合においても、成功した場合と同様に図11(a)の斜線部であるP領域につなぎ合わせが失敗した旨の情報を印字することが可能である(S18)。その後チケットプリンタ5による印字を終了させる(S19)。
また、サーバ100は追跡データ条件入力部57を有しており、後日発券データの追跡が必要となった際、関連付けデータ保管部46のデータを追跡データ条件入力部57に入力された条件に基づいて抽出をすることが可能となっている。
以上の様にチケット用紙8の裏面12にあらかじめ設けられているチケット固有データ31と外部サーバ100より送付されてきたチケットデータとの関連付けの結果をチケット用紙8の表面に印字を行なうことが出来るようにしたため、仮にチケット固有データ31と外部サーバ100より送付されてきたチケットデータとの関連付けが失敗したチケットが発行されてもその印字を確認することで問題が発生していることを容易に判断することが可能となる。
また本実施形態の説明においては、チケット用紙8の裏面12にあらかじめ設けられているチケット固有データ31と外部サーバ100より送付されてきたチケットデータとの関連付けの結果をチケット用紙8の表面11に印字を行なうことが出来るとしたが、このチケット用紙8の表面11に印字する内容はチケット固有データ31と外部サーバ100より送付されてきたチケットデータとの関連付けの結果でなく、チケット用紙8の裏面12にあらかじめ設けられているチケット固有データ31をそのままもしくは加工してチケット用紙8の表面11に印字してもよい。
なお第2のセンサ18にて検出されたチケット固有データ31を、チケット用紙8の搬送に同期してチケット用紙に印字しているが、同期して印字をおこなわずチケット固有データ31を検出後これに引き続いて印字をおこなってもよい。
またP領域への印字であれば、チケット用紙8を逆方向へ搬送させる必要はない。
以上のように、本実施形態によれば、チケット用紙8の裏面12に設けられているチケット固有データ31と、チケットデータとの関連付けの結果をチケット用紙8の表面11に印字することが可能であり、チケット固有データ31検出後これに引き続いて印字が可能となる。これによりチケット用紙8の表面11の印字にて問題が発生しているかを把握することが可能となる。またチケット用紙8の表面11への印字を行なうにあたり印字領域を確保するためにチケット用紙8の搬送を、チケット固有データ31の検知後に逆方向への搬送をさせてその後順方向への搬送をさせる必要がない。
(第2の実施形態)
図12に第2の実施形態を記載する。第2の実施形態における第1の実施形態との違いは、第1の実施形態においては第1のセンサ17および第2のセンサ18の用紙搬送方向下流側にサーマル印字ヘッド20が設けられているが、第2の実施形態においては第1のセンサ47および第2のセンサ48の用紙搬送方向上流側に印字ヘッド49が設けられている。
印字機構としてサーマル印字ヘッドを用いる場合、チケット用紙8の印字面である表面11に感熱層が必要な場合がある。感熱層を有するチケット用紙8は感熱層を設ける必要があるためチケット用紙8が高額になる場合がある。この為チケット用紙8に感熱層が不要でも印字が可能な印字機構として例えばインパクトドットヘッドを使用することも考えられる。しかしながら仮にインパクトヘッド印字機構として使用する場合、インパクトドットヘッド、インパクトドットヘッドを保持するキャリア(図示せず)、キャリアを移動させる機構であるキャリアシャフト(図示せず)等が必要となるが、これらは大きく、また重量もかなりある。この為プリンタ上カバー7に搭載する場合は、プリンタ上カバー7を開放する際に必要な開放スプリング(図示せず)が必要となるが、その際重量の重いものが支軸10より離れている場合はそれだけ大きな開放スプリングが必要となる。この様な場合はなるべく用紙搬送方向上流側に印字ヘッドを設けるレイアウトにすることで開放スプリングは小さくすることが可能となる。
このレイアウトを採用した場合の、店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせが完了した時点でのチケット用紙8とサーマル印字ヘッド49や第1のセンサ47、第2のセンサ48の位置関係を図13に記載する。店舗A1のPOS端末4より送付されてきたチケット固有データ31とチケットデータとのつなぎ合わせの結果をチケット用紙8の表面11に記載をする際、第1のセンサ47および第2のセンサ48の用紙搬送方向上流側に印字ヘッド49が設けられており、第1のセンサ47、第2のセンサ48と印字ヘッド49との用紙搬送方向の距離Xと、チケット用紙8の裏面12に予め設けられているチケット固有データ31やエンドマーク33等のコードにおけるコードデータ検出の最終マークとチケット用紙8の切断時における最終端との距離Yは、本実施形態においてはX<Yとなる様に設定した。
なおX<Yを実現させる方法としては、チケット固有データ31の数を減らす、チケット固有データ31のチケット用紙8への記載サイズを小さくする、チケット用紙8の一枚の長さを長くする方法が考えられる。
以上のように、本実施形態によれば、チケット用紙8の裏面12に設けられているチケット固有データ31と、チケットデータとの関連付けの結果をチケット用紙8の表面11に印字することが、チケット固有データ31検出後これに引き続いて可能となる。これによりチケット用紙8の表面11への印字を行なうにあたり印字領域を確保するためにチケット用紙8の搬送を、チケット固有データ31の検知後に逆方向への搬送をさせてその後順方向への搬送をさせる必要がない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。