JP5460347B2 - 光ファイバ用補強スリーブ - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ用補強スリーブに関し、特に、被覆光ファイバ同士の融着接続部を補強する光ファイバ用補強スリーブに関する。
従来、光ファイバ同士を接続する際には、心線の被覆を除去して光ファイバを露出し、露出した光ファイバの端部相互を突き合わせて融着している。このため、融着接続された光ファイバでは、光ファイバの露出部分の機械的強度が低下する。そこで、光ファイバを融着接続する場合、金属素材等からなる長尺状抗張力体を光ファイバの露出部分の長手方向に沿って配置し、さらに内部チューブと抗張力体を覆うように熱収縮チューブを配置し、内部チューブの溶融及び熱収縮チューブの熱収縮により、融着接続部を含む光ファイバの露出部分を被包して補強している。
図8は、従来の光ファイバ用補強スリーブの構成を示す図であり、図9は、図8における融着接続部の補強手順を説明する図であり、(a)は加熱前の状態を示し、(b)は加熱後の状態を示す。
図8及び図9に示すように、光ファイバ用補強スリーブ80は、熱収縮性の外部チューブ81(長さL2)と、熱溶融性の内部チューブ82(長さL1:L1<L2)と、内部チューブ82の長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された長尺状抗張力体83とを備える。
この補強スリーブ80を用いて光ファイバを補強する場合、先ず、二つの光ファイバコード91A,91Bのいずれか一方に補強スリーブ80を通し、一方の光ファイバコード91Aの光ファイバ心線から光ファイバ92Aを露出させ、他方の光ファイバコード91Bの光ファイバ心線から光ファイバ92Bを露出させる。次に不図示の光ファイバ融着接続機により光ファイバ92Aと、光ファイバ92Bとを融着接続する。
次いで、二つの光ファイバコードのいずれかに通した補強スリーブ80を光ファイバ92Aと光ファイバ92Bとの融着接続部を覆うように被せる(図9(a))。このとき、内部チューブ82は、融着接続部と光ファイバ92A,92Bの露出部分とを覆うように配置される。そして、外部チューブ81は、内部チューブ82、及び二つの光ファイバコード91A,91Bの端部を覆うように配置される。この状態で補強スリーブ80を加熱すると、外部チューブ81が熱収縮すると共に、内部チューブ82が外部チューブ81の内部にて熱溶融し、これにより融着接続部を含む光ファイバ92A,92Bの露出部分が被包補強される(図9(b))(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−332266号公報
しかしながら、光ファイバ用補強スリーブでは、通常、加熱時に補強スリーブ内に空気が残存し、補強スリーブ内に気泡が発生する場合がある。加熱後の補強スリーブ内部に気泡が存在すると、気泡が環境変化に伴って膨張・収縮することにより光ファイバに悪影響を及ぼし、光損失を生じるという問題がある。
本発明の目的は、光ファイバの融着接続部の機械的強度を向上させると共に、気泡の発生を防止して光損失の低下を防止することができる光ファイバ用補強スリーブを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ用補強スリーブは、光ファイバ被覆線端部と、前記光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブと、前記内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された抗張力体と、前記内部チューブ及び前記抗張力体を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブとを備え、前記内部チューブは、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられた少なくとも1つの孔を有し、前記少なくとも1つの孔は、前記内部チューブを溶融した際に当該孔を介して前記内部チューブ内の空気の外部への排出を促し、気泡の発生を防止するための孔であることを特徴とする。
好ましくは、前記少なくとも1つの孔は、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられ且つ前記内部チューブの軸方向に関して前記光ファイバ被覆線端部の端面より外側に設けられる。
また、好ましくは、前記孔は、前記内部チューブの長手方向に対して略直角に延設されている。
また、好ましくは、前記内部チューブは前記外部チューブ内の上部に配置されると共に、前記抗張力体は前記外部チューブ内の下部に配置され、前記孔は前記内部チューブの上部に設けられる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ用補強スリーブは、光ファイバ被覆線端部と、前記光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブと、前記内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された抗張力体と、前記内部チューブ及び前記抗張力体を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブとを備え、前記内部チューブは、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられた少なくとも1つのスリットを有し、前記少なくとも1つのスリットは、前記内部チューブを溶融した際に当該スリットを介して前記内部チューブ内の空気の外部への排出を促し、気泡の発生を防止するためのスリットであることを特徴とする。
本発明によれば、内部チューブには光ファイバ被覆線端部と該光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通され、抗張力体が内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置されるので、内部チューブが溶融して融着接続部と抗張力体が溶着され、これにより融着接続部の曲げ強度や引っ張り強度を向上することができる。そして、少なくとも1つの孔が光ファイバ被覆線端部近傍に設けられるので、内部チューブが溶融する際にチューブ内からの空気の排出が促され、気泡の発生を防止することができる。したがって、融着接続部の機械的強度を向上させると共に、補強スリーブ内の気泡の発生を防止して光損失の低下を防止することができる。
また、本発明によれば、内部チューブには光ファイバ被覆線端部と該光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通され、抗張力体が内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置されるので、内部チューブが溶融して融着接続部と抗張力体が溶着され、これにより融着接続部の曲げ強度や引っ張り強度を向上することができる。そして、少なくとも1つのスリットが光ファイバ被覆線端部近傍に設けられるので、内部チューブが溶融する際にチューブ内からの空気の排出が促され、気泡の発生を防止することができる。したがって、融着接続部の機械的強度を向上させると共に、補強スリーブ内の気泡の発生を防止して光損失の低下を防止することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバ用補強スリーブの構成を概略的に示す斜視図である。 図1の線I−Iに沿う断面図である。 図1の線II−IIに沿う断面図である。 図1における内部チューブの構成を示す側面図である。 図1の光ファイバ用補強スリーブを用いた融着接続部の補強手順を説明する図であり、(a)は加熱前の状態、(c)は加熱後の状態を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバ用補強スリーブの構成を概略的に示す斜視図である。 図6の線III−IIIに沿う断面図である。 従来の光ファイバ用補強スリーブの構成を示す図である。 図8における融着接続部の補強手順を説明する図であり、(a)は加熱前の状態、(b)は加熱後の状態を示す。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバ用補強スリーブの構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1の線I−Iに沿う断面図、図3は、図1の線II−IIに沿う断面図である。本実施の形態では、光ファイバ被複線としてドロップケーブルを例に取って説明する。
図1乃至図3において、光ファイバ用補強スリーブ1は、ドロップケーブル端部と該ドロップケーブル端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブ11と、内部チューブ11の長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された長尺状の抗張力体12と、内部チューブ11及び抗張力体12を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブ13とを備える。内部チューブ11は、不図示の補強スリーブ用融着機において加熱台となる載置面に対して、外部チューブ13内の上部に配置されており、抗張力体12は外部チューブ13内の下部に配置される。
内部チューブ11は、その長さ、外径、内径が、例えば60mm、6mm、3mmである。内部チューブ11は、熱溶融樹脂、例えば、ホットメルト樹脂から成形されており、ホットメルト樹脂としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリオレフィン(PP)系、ポリアミド(PA)系、合成ゴム(SR)等が使用される。内部チューブ11の長さは、光ファイバの融着接続部とその両側に位置するドロップケーブル端部とを覆うことが可能な値に設定される(図4)。また、内部チューブ11は、ドロップケーブル端部近傍に設けられ且つ内部チューブ11の軸方向に関してドロップケーブル端面より内側に設けられるスリット11a,11b(孔)を有する。
抗張力体12は断面略円形であり、その長さ、外径は、例えば60mm、φ1.0である。抗張力体12は、鋼、ガラスFRP又はアラミド繊維FRPからなる。抗張力体12が補強スリーブ1に内包されることにより、作用する曲げ力や引っ張り力から融着接続部が保護される。
外部チューブ13は、その外径、内径が夫々6mm、5mmであり、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の樹脂から成形される。外部チューブ13は、融着接続部を外部から観察することができるように透明であることが好ましい。また、外部チューブ13は、加熱によって収縮する際に光ファイバと抗張力体12を溶着させる役割を果たし、この抗張力体12によって融着接続部に曲げ方向及び引っ張り方向の強度を付与する。このため、外部チューブ13には、収縮開始温度が内部チューブ11の溶融温度と同じであるか、又は溶融温度より高い樹脂が使用される。
ドロップケーブルは、一般に、光ファイバ心線にシースを施したケーブル本体部と支持線にシースを施した支持線部とが連結部により一体化された構成を有している。ドロップケーブルの補強作業は、通常、支持線部が剥ぎ取られたケーブル本体部に対して行われるため、本実施の形態ではケーブル本体部を「ドロップケーブル」と称する。
図4は、図1における内部チューブ11の構成を示す側面図である。
図4に示すように、内部チューブ11は、ドロップケーブル端部30A,30Bが挿通されるドロップケーブル用部位41A,41Bと、ドロップケーブル端部30A,30Bから導出される光ファイバ30a,30bが挿通される光ファイバ用部位42とを有する。光ファイバ用部位42の両端部近傍にはスリット11a,11bが設けられており、スリット11a,11bは、内部チューブ11の長手方向に対して略直角に延設されると共に、該内部チューブの下側に設けられている。
光ファイバ30a,30bを融着接続した状態におけるドロップケーブル端部30A,30B間の距離は、使用される融着接続機によって決定される固有の値となり、例えば40mmである。本実施の形態では、スリット11a,11bの各々は、内部チューブ11の端面から内側に向かって所定距離、例えば11mmの位置に形成される。したがって、内部チューブ11の中心位置を融着接続部と一致させたとき、ドロップケーブル端部30A,30Bとスリット11a,11bとの距離は夫々1mmとなる。
ここで、ドロップケーブル用補強スリーブを加熱して内部チューブを溶融すると、補強スリーブ内、特に内部チューブ内から抜け切らなかった空気が気泡となって残存する場合がある。この気泡は、主に、ドロップケーブル端部の近傍且つ内部チューブの軸方向に関してドロップケーブル端面より内側であって、さらにドロップケーブルから導出された光ファイバの下方に発生する。
したがって、本実施の形態では、ドロップケーブル端部30A(30B)の近傍にスリット11a(11b)が設けられる。これにより、内部チューブ11内からの空気の排出が促され、気泡の発生が防止される。また、スリット11a,11bを、内部チューブ11の軸方向に関してドロップケーブル端部30A(30B)の端面より内側且つ内部チューブ11の下部に設けることにより、空気の排出が更に促され、気泡の発生が確実に防止される。また、スリット11a,11bは内部チューブ11全体に亘って形成されず、ドロップケーブル端部近傍のみに形成されるので、内部チューブ11にスリットを形成する際の作業工数を低減することができる。
通常、光ファイバ心線の外径が大きくなると、該光ファイバ心線を被覆するドロップケーブル(シース)の外形が大きくなり、ドロップケーブルの外形に応じて内部チューブの内径が決定される。したがって、補強対象となるドロップケーブルの外形の大きさと光ファイバの外径との差(若しくは断面積の差)が大きい程、内部チューブ内から外部に排出されるべき空気量が増大する。本実施の形態では、光ファイバの外径は、例えば125μmであり、光ファイバ心線(素線)の外径は、例えば250μm、400μm、500μm、900μmである。このような外径の光ファイバ及び光ファイバ心線を有するドロップケーブルを本発明の光ファイバ用補強スリーブで補強すると、スリットを介して内部チューブ内の空気の排出が促され、気泡の発生が確実に防止される。
内部チューブ11は、ドロップケーブル端部30A,30Bが挿通されるドロップケーブル用部位41A,41Bを有しているため、内部チューブが溶融する際、ドロップケーブル端部30A,30Bの外周面と外部チューブ13の内周面が溶着接合される。これにより、ドロップケーブル端30A,30Bと外部チューブ13との間に空気や水分が進入するのを防止することができ、補強作業後の光損失の発生を防止することができる。
図5は、図1の光ファイバ用補強スリーブ1を用いた融着接続部の補強処理を説明する図であり、(a)は加熱前の状態、(b)は加熱後の状態を示す。
図5(a)おいて、先ず、2本の光ファイバ30a,30bを融着接続するのに先立って、シース等の被覆を除去して光ファイバ30bを露出させた一方のドロップケーブルを内部チューブ11に挿通し、ドロップケーブル用補強スリーブ1を被着する。
次に、光ファイバ41a,41bの端部相互を突き合わせて2本の光ファイバ30a,30bを融着接続する。その後、ドロップケーブル用補強スリーブ1を融着接続部Psに移動し、融着接続部Psとドロップケーブル端部30A,30Bとを補強スリーブ1で覆う。
次いで、不図示の補強スリーブ用融着機を用いてドロップケーブル用補強スリーブ1を下方及び側方から加熱する。ドロップケーブル用補強スリーブ1の加熱温度は、長手方向中央位置で最大値となり、中央位置から両側に向かって低下するように設定される。このように加熱温度を設定すると、外部チューブ13が中央位置から両側に向かって順に収縮すると共に、内部チューブ11が中央位置から両側に向かって順に溶融する。このとき、外部チューブ13内部の空気は両側方へ押し出され、外部チューブの各端部から外部に排出される。さらに、内部チューブ11内部の空気は両側方に押し出され、内部チューブ11のスリット11a,11bを通って内部チューブの各端部から外部に排出される。したがって、ドロップケーブル用補強スリーブ1内の気泡の発生が防止される。上記の補強手順により、外部チューブ13が熱収縮すると共に、光ファイバ30a,30b及び抗張力体12に内部チューブ11が溶着し、融着接続部Ps及び光ファイバ30a,30bに曲げ方向及び引っ張り方向の強度が付与される(図5(b))。
上述したように、本実施の形態によれば、内部チューブ11にはドロップケーブル端部30A,30Bと該ドロップケーブル端部から導出される光ファイバ30a,30b同士の融着による融着接続部Psとが挿通され、抗張力体12が内部チューブ11の長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置されるので、内部チューブ11が溶融して融着接続部Psと抗張力体12が溶着され、これにより融着接続部Psの曲げ強度や引っ張り強度を向上することができる。そして、スリット11a,11bが夫々、ドロップケーブル端部30A,30B近傍に設けられるので、内部チューブ11内からの空気の排出が促され、気泡の発生を防止することができる。したがって、融着接続部Psの機械的強度を向上させると共に、補強スリーブ1内の気泡の発生を防止して光損失の低下を防止することができる。
本実施の形態では、スリット11a,11bは、夫々ドロップケーブル端部30A,30B近傍に1つずつ設けられるが、これに限るものではなく、少なくとも1つのスリットがドロップケーブル端部に設けられてもよい。また、ドロップケーブル端部にスリット以外の形状を有する少なくとも1つの孔が設けられてもよい。
また、本実施の形態では、ドロップケーブル用補強スリーブ1の加熱温度は、長手方向中央位置で最大値となり、中央位置から両側に向かって低下するように設定されるが、これに限るものではない。加熱温度一定の条件下で、最初に中心位置を加熱し、その後中心位置から両側に向かって順に加熱するように加熱タイミングを制御してもよい。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバ用補強スリーブの構成を概略的に示す斜視図であり、図7は、図6の線III−IIIに沿う断面図である。本実施の形態では、光ファイバ被覆線として複数の光ファイバ心線を有するテープコードを例に取って説明する。
図6及び図7に示すように、光ファイバ用補強スリーブ60は、テープコード端部と該テープコード端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブ61と、内部チューブ61の長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された長尺状の抗張力体62と、内部チューブ61及び抗張力体62を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブ63とを備える。内部チューブ61は、不図示の補強スリーブ用融着機において加熱台となる載置面に対して、外部チューブ63内の上部に配置されており、抗張力体62は外部チューブ63内の下部に配置される。
テープコード70は、光ファイバ心線71を複数本平面状に並べ、テープ樹脂により一体的に被覆した構成を有している。本実施の形態では光ファイバ心線を4本平面状に並べたテープコードを例示するが、これに限るものではない。
抗張力体62は、断面略半円型であり、その長さは、外部チューブ61とほぼ同じである。抗張力体62は、例えば、石英又はセラミックから成形される。抗張力体62は、側面に平面部を有し、該平面部がテープ心線側に向くように配置される。
内部チューブ61は、テープコード端部近傍に設けられ且つ内部チューブ61の軸方向に関してテープコード端部の端面より外側に設けられるスリット61a,61b(孔)を有する。スリット61a,61bは、内部チューブ61の長手方向に対して略直角に延設されると共に、該内部チューブの上側に設けられている。
ここで、テープコード用補強スリーブを加熱して内部チューブを溶融すると、補強スリーブ内から抜け切らなかった空気が気泡となって残存する場合がある。この気泡は、主に、テープコード端部の近傍且つ内部チューブの軸方向に関してテープコード端部の端面より外側であって、さらにテープコード端部の上方に発生する。
したがって、本実施の形態では、テープコード端部70A(70B)の近傍にスリット61a(61b)が設けられる(図7)。これにより、内部チューブ61内からの空気の排出が促され、気泡の発生が防止される。また、スリット61a,61bを、内部チューブ61の軸方向に関してテープコード端部70A(70B)の端面より外側且つ内部チューブ61の上部に設けることにより、空気の排出が更に促され、気泡の発生が確実に防止される。また、スリット61a,61bは内部チューブ61全体に亘って形成されず、テープコード端部近傍のみに形成されるので、内部チューブ61にスリットを形成する際の作業工数を低減することができる。
本実施の形態によれば、内部チューブ61にはテープコード端部70A,70Bと該テープコード端部から導出される光ファイバ70a,70b同士の融着による融着接続部Ps’とが挿通され、抗張力体62が内部チューブ61の長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置されるので、内部チューブ61が溶融して融着接続部Psと抗張力体62が溶着され、これにより融着接続部Ps’の曲げ強度や引っ張り強度を向上することができる。そして、スリット61a,61bが夫々、テープコード端部70A,70B近傍に設けられるので、内部チューブ61内からの空気の排出が促され、気泡の発生を防止することができる。したがって、融着接続部Ps’の機械的強度を向上させると共に、補強スリーブ60内の気泡の発生を防止して光損失の低下を防止することができる。
本実施の形態では、スリット61a,61bは、夫々テープコード端部70A,70Bに1つずつ設けられるが、これに限るものではなく、少なくとも1つのスリットがテープコード端部に設けられてもよい。また、テープコード端部にスリット以外の形状を有する少なくとも1つの孔が設けられてもよい。
上記実施の形態では、内部チューブ11,61は無色透明の樹脂からなるが、これに限るものではなく、所定色、例えば黄色の染料を含有する有色透明の樹脂からなるものであってもよい。これにより、光ファイバを外部から容易に視認でき、また、加熱処理後の光ファイバ用補強スリーブ内に微小な気泡が発生したとしても、気泡の存在を容易に視認することができ、光損失の発生を確実に防止することができる。
また、上記実施の形態では、ドロップケーブル及びテープコードを光ファイバ被覆線として例示したが、これに限るものではなく、インドアケーブル、単心コード、2心コード、宅内用光ファイバコード等の光ファイバ被覆線に本発明の補強スリーブが適用されてもよい。
1,60 補強スリーブ
11,61 内部チューブ
11a,11b,61a,61b スリット
12,62 抗張力体
13,63 外部チューブ
30a,30b 光ファイバ
30A,30B ドロップケーブル端部
41A,41B ドロップケーブル用部位
42 光ファイバ用部位
70 テープコード
70A,70B テープコード端部
71 光ファイバ心線

Claims (5)

  1. 光ファイバ被覆線端部と、前記光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブと、
    前記内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された抗張力体と、
    前記内部チューブ及び前記抗張力体を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブとを備え、
    前記内部チューブは、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられた少なくとも1つの孔を有し、
    前記少なくとも1つの孔は、前記内部チューブを溶融した際に当該孔を介して前記内部チューブ内の空気の外部への排出を促し、気泡の発生を防止するための孔であることを特徴とする光ファイバ用補強スリーブ。
  2. 前記少なくとも1つの孔は、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられ且つ前記内部チューブの軸方向に関して前記光ファイバ被覆線端部の端面より外側に設けられることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用補強スリーブ。
  3. 前記孔は、前記内部チューブの長手方向に対して略直角に延設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ用補強スリーブ。
  4. 前記内部チューブは前記外部チューブ内の上部に配置されると共に、前記抗張力体は前記外部チューブ内の下部に配置され、
    前記孔は前記内部チューブの上部に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光ファイバ用補強スリーブ。
  5. 光ファイバ被覆線端部と、前記光ファイバ被覆線端部から導出される光ファイバ同士の融着による融着接続部とが挿通される熱溶融性の内部チューブと、
    前記内部チューブの長手方向に沿って該内部チューブの外周面近傍に配置された抗張力体と、
    前記内部チューブ及び前記抗張力体を覆うように配置された熱収縮性の外部チューブとを備え、
    前記内部チューブは、前記光ファイバ被覆線端部近傍に設けられた少なくとも1つのスリットを有し、
    前記少なくとも1つのスリットは、前記内部チューブを溶融した際に当該スリットを介して前記内部チューブ内の空気の外部への排出を促し、気泡の発生を防止するためのスリットであることを特徴とする光ファイバ用補強スリーブ。
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