JP5460166B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット法の如き記録方法に用いられるトナーに関するものである。
近年のコンピュータ関連周辺技術の発達により、オフィスから家庭まで幅広い分野で電子写真法に代表される画像出力装置を用いる機会が、世界的に増えている。したがって、寒冷で乾燥した環境下で使用される例もあれば、高温で多湿な環境下で使用される例もあり、それら環境変動の影響を受けずに高品質な画像を出力する手段が要求される。また、最近の画像出力装置の小型化・簡易化に伴い、屋外での使用例も増えており、より厳しい環境変動抑制手段が求められている。
画像形成に用いられる一般的なトナーは、表面に無機微粉体や樹脂でできた粒子を添加して構成されるものが多く、それらの添加は、トナーの帯電性や流動性等をコントロールする代表的手段の一つである。トナー表面にあることから、それら粒子や無機微粉体は周辺環境の影響を受け易く、このことは逆に、環境変動を抑制する手段になり得る可能性を秘めている。
トナーに添加する粒子として、例えば、アルミナ微粒子を添加することで帯電特性を改善する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2)。また、結晶状態に特徴のあるアルミナ微粉末をトナーに添加することで、長期にわたる環境安定化を図った事例(例えば、特許文献3)や、球形の無機微粉末を用いることでの環境安定性を図った事例(例えば、特許文献4、5)も挙げられる。
特開2007−017654号公報 特開2006−201563号公報 特開2008−145489号公報 特開2008−145490号公報 特開2006−011137号公報
しかしながら、前述のいずれの特許文献においても、最近増えている屋外レベルの環境により近い厳しい環境での使用に十分耐え得るものではなく、従来達成されてきた高画質を発揮できない懸念がある。
本発明は、特定のアルミナ粒子が特定のトナー粒子に添加されたトナーにおいて、従来例で達成し得なかったより厳しい高温高湿環境下においても、良好な画像特性が保持できるものである。
即ち、本発明は、低温低湿下、常温常湿環境下での高画質を維持しながら、従来想定以上の高湿環境下での複写又はプリントによっても、トナーの著しい帯電量低下による感光ドラム上のカブリが発生し難い画像が得られるトナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子と、少なくともアルミナ粒子を含むトナーであって、
前記アルミナ粒子は、体積基準のメジアン径(D50)が0.40μm以上0.90μm以下であり、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.940以上0.970以下であり、且つ、Si元素を100ppm以上500ppm以下含有しており、
前記トナー粒子は、Ti元素を30ppm以上1,000ppm以下含有していることを特徴とするトナー。
本発明によれば、低温低湿下、常温常湿環境下での高画質を維持しながら、従来以上の過酷な高温高湿にてカブリが発生し難いトナーを提供することができる。
本発明で使用可能な画像形成装置の概略断面図である。 トナー帯電量を測定する装置の概略図である。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含むトナー粒子と、少なくともアルミナを含むトナーであって、前記アルミナは、体積基準のメジアン径(D50)が0.4
0μm以上0.90μm以下であり、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.940以上0.970以下であり、且つ含有量が100ppm以上500ppm以下のSi元素を含有しており、前記トナー粒子は、含有量が30ppm以上1,000ppm以下のTi元素を含有していることを特徴とするトナーである。このトナーにより、低湿環境下でのトナー性能に悪影響を及ぼすことなく、厳しい高湿環境下でのカブリに対する優れた効果を発揮することができる。
高湿環境におけるカブリ悪化の本質的原因の一つは、湿度が高いことによりトナーに水分が吸着し、トナーから電荷が逃げることでトナー帯電量が低下することによる。すなわち、帯電量の不十分なトナーが発生し、本来現像されるべきではない非画像部にそのような低帯電量トナーが現像されてしまうことによって、カブリが発生する。もう一つのカブリ悪化の本質的原因は、トナー粒子全体の帯電量平均値から過剰に高い値に帯電してしまったトナーが存在することによる。このようなトナーの存在の影響で、逆極性あるいは低帯電量トナーができてしまう事で、カブリが発生する。カブリの発生に対しては、改善技術が多数提案されているものの、従来技術でも多かれ少なかれ上記カブリ悪化因子は存在し、厳しい湿度環境、例えば湿度85%以上の環境においては、カブリ悪化因子を抑制するには不十分な場合が多い。
本発明のトナーを用いることにより、湿度85%の環境下に放置されても、トナー帯電量の低下を効果的に抑制できることがわかった。また、トナー帯電量低下は抑制されているといえども若干の低下は当然起きてしまうが、更に摩擦帯電による素早いトナー帯電の立ち上がりを達成できるのも本発明の特徴の一つである。それらの相乗効果で、厳しい高湿環境においてもカブリを効果的に抑制できるのが、本発明である。
本発明のトナーに使用するアルミナは、体積基準のメジアン径(D50)が0.40μ
m以上0.90μm以下であることが必要である。上記メジアン径以外の本発明条件を満たした上で、この範囲にあると、高湿環境放置後の帯電立ち上がりが良好であることを見出した。このメジアン径範囲は、トナー粒子表面へのアルミナの付着状態が最適化される領域であると考えている。すなわち、0.90μmよりも大きいと、トナー粒子からアル
ミナが外れやすくなる傾向があり、0.40μmよりも小さいとトナー粒子からアルミナ
が外れ難い傾向があることから、上記範囲が本発明の最適領域であり、効果発現の因子で
あると推測している。
詳細は後述するが、本発明における必要なアルミナの条件として、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.940以上0.970以下であることも挙げられる。これはアルミナがある程度の球状であることを示している。上記アルミナの付着性と絡めて考察すると、トナーが摩擦帯電される瞬間にアルミナの程よい付着性と転がり性が発現するのではないかと考えられる。この現象が、本発明の効果発現の一因子ではないかと発明者らは推測している。
上述した通り、本発明のトナーに使用するアルミナは、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.940以上0.970以下であることも必要である。この範囲にあることで、トナーが摩擦帯電される瞬間でのアルミナの程よい付着性と転がり性による、素早い帯電立ち上がり効果発現を予想している。さらに、この効果以外にも、トナー帯電量のバラツキがより均一になることが見出されている。すなわち、高湿環境に放置されても、帯電が素早く立ち上がり、かつ低帯電トナーおよび過帯電トナーの存在確率が減ることで、カブリの発生を効果的に抑制していることを示唆する。恐らくこの条件は、摩擦されている間にアルミナ粒子と接触するトナー表面が、偏りにくい条件であると考えている。実際問題として、摩擦される時間内において、アルミナ粒子と接触しない表面もあれば何度も接触する表面はどうしても存在してしまうと考えられるが、その差を生じ難くするのであろうと予想する。アルミナの平均円形度が0.940よりも小さいと、低帯電トナーが増える方向であり、平均円形度が0.970よりも大きいと、過帯電トナー
が増える方向である。より厳しい高湿環境であると、カブリ改善効果が減少してしまう。
本発明のトナーに使用するアルミナは、100ppm以上500ppm以下のSi元素を含有することも必要条件である。これにより、低湿環境での弊害を抑制した上で、厳しい高湿環境におけるカブリを抑制することができる。すなわち、低湿環境での過帯電を抑制した上で、厳しい高湿環境に放置した場合の帯電量低下の効果的な抑制および素早いトナー帯電立ち上がり効果を発現させるためには、この条件が必要である。以下で理由を考察する。
本発明の好ましいアルミナ条件は、金属アルミニウムを原料とした気相酸化法であると発明者らは考えている。この場合にアルミナ中に含まれるSi元素は、金属アルミニウム中のSi元素由来であると考えられる。その場合、SiO(酸化ケイ素)の状態で含まれることはほぼ確かであると予想している。アルミナは、酸化ケイ素と比べた場合の電気抵抗は相対的に低めである。SiO以外に、シランカップリング剤やシリコーンオイルを用いる等、アルミナにSi元素を存在させる方法は種々挙げられるが、アルミナよりも電気抵抗の低い状態でアルミナ中にSi元素が存在していることは通常考え難い。よって、アルミナ中のSi元素量により、アルミナ粒子の微視的な高抵抗ポイントの多さをモニターしていることとほぼ同義であると予想する。すなわち本発明条件のアルミナは、樹脂でできているトナー粒子表面と摩擦帯電した場合、電気抵抗が相対的に低い部分での若干の電荷のリーク性と、電気抵抗が相対的に高い部分における高い帯電値での帯電維持能という、2つの側面を持つと考えられる。また、電荷のリーク性は、過帯電防止に効果のある現象である。
上記のメカニズムは推測の範囲を出るものではないが、アルミナ粒子中に適度な高抵抗領域が存在することで、低湿環境での過帯電を防止しつつ高湿環境での電荷のリークを抑制するという高度なバランスが達成され、本発明の効果が生まれたものと推測される。その方法の一つが、Si元素をアルミナ中に適量存在させることであると、発明者らは推定している。アルミナ中のSi元素が100ppmよりも少ないと、厳しい高湿環境ではトナーの帯電立ち上がり性が遅くなる傾向が認められ、カブリ改善効果が不十分となる。ま
た、アルミナ中のSi元素が500ppmよりも多い場合、例えば高速印字される電子写真装置に適用すると、低湿環境において過帯電が発生しやすくなる傾向が見られ、装置側での画像制御を複雑化させてしまう。恐らくは、微視的な高抵抗領域が多いことで、リーク不足による過帯電が進行し易いのではないかと推測される。
トナー粒子にも、本発明の効果を得るための条件が存在する。具体的には、トナー粒子中に30ppm以上1,000ppm以下のTi元素を含有していることである。これにより、低湿環境での弊害を抑制した上で、厳しい高湿環境におけるカブリを抑制することができる。種々の検討から、高湿環境に放置した場合の帯電量低下の効果的な抑制および素早いトナー帯電の立ち上がり効果を、この条件により発現させていることを示唆するデータが得られている。このことを次に考察する。
画像形成するためのトナー粒子は、主成分として樹脂を含有しており、トナーの製造において使用する樹脂は絶縁体である。ところで、トナー粒子中にTi元素が含まれることは、トナー粒子中にTi化合物が存在することである。例えば、TiOをトナー粒子中に存在させたとする。すると、絶縁体である樹脂と比べ相対的に低い電気抵抗であるTiOが存在する場所が、トナー粒子中における相対的低抵抗ポイントとなる。つまり、アルミナ中のSi元素量の効果と同様、トナー粒子もある条件を満たせば、低湿環境での過帯電を防止しつつ高湿環境での電荷のリークを抑制するという高度なバランスが達成されるのではなかろうかと、考察している。Ti量の効果が電気抵抗だけに由来するわけではないとは考えているが、主因子の一つではあろうと推定している。トナー粒子中のTi元素量が30ppmよりも少ないと、低湿環境において過帯電が発生しやすくなる傾向が見られ、高湿環境においても恐らくは過帯電によるトナー帯電量分布の不均一化が認められる。トナー粒子中のTi元素量が1,000ppmよりも多いと、厳しい高湿環境における帯電量低下が大きくなる傾向があり、本発明のその他条件による素早い帯電立ち上がり性をもってしても十分に帯電しきれないため、カブリ改善効果が低い。
以上が、本発明効果発現の主要因子についての考察である。すなわち、アルミナ粒子の適切な大きさによる付着性、アルミナ粒子の適切な形による転がり性、アルミナ粒子中に適量のSi元素が含まれることによる帯電安定性、さらにはトナー粒子中に適量のTi元素が含まれることによる帯電安定性、である。それらの相乗効果があって初めて、本発明の効果が発現すると発明者らは考えている。特に、Si元素含有のアルミナとTi元素含有のトナー粒子の相乗効果が特に重要で、高帯電ポイントと電荷リークのポイントの高度なバランスを発現する重要な組合せであると、発明者らは推測している。
本発明におけるより好ましい条件は、アルミナから検出されるSi元素含有量が150ppm以上400ppm以下である。これは、上述したごときアルミナ粒子の効果的な帯電特性がより発現する領域であり、さらにトナー粒子との相乗効果によるカブリ抑制がもっとも得られる条件である。
さらに、本発明におけるより好ましい条件は、トナー粒子から検出されるTi元素の含有量が50ppm以上750ppm以下である。これも、トナー粒子とアルミナ粒子における効果的な帯電特性がより発現する領域であり、カブリ抑制がもっとも得られる条件である。
また、本発明におけるアルミナは、体積基準のメジアン径(D50)が0.50μm以
上0.70μm以下であることが本発明の効果を更に発揮することができ、好ましい。加えて、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.945以上0.965以下であることが本発明の効果を更に発揮することができ、好ましい。
上記アルミナの体積基準のメジアン径(D50)は、例えば後述するアルミニウム粉末
を原料とする気相酸化法の場合、アルミニウム粉末の平均粒径を調整することや、アルミナ粒子の製造の際の窒素ガスの流量を調整することで達成することができる。また、上記アルミナの平均円形度は、後述する気相酸化法により、アルミニウム粉末の供給量を調整してアルミナを作製することなどにより、所望の範囲に調整することができる。あるいは、形状による沈降速度の違いを利用して、所望の円形度を有するアルミナを取り出すことも可能である。さらに、上記アルミナのSi元素含有量は、気相酸化法でアルミナを作製する場合は、原料のアルミニウム粉末中のSi元素を調整することで達成できる。
本発明で使用されるアルミナは、前述したようにアルミニウム金属を原料とした気相酸化法により作製されたアルミナであることがより好ましい。まず、アルミニウム金属を原料とした気相酸化法は、円形度の高いアルミナを簡便に得られる。本発明におけるアルミナ中のSi元素の量はどのようにコントロールされても構わないが、Si元素を含むアルミニウム金属を原料とした気層酸化法であると、Si元素はアルミナ中にSiOの状態で含まれると予想されることは前述の通りである。それが本発明のトナー帯電立ち上がり性に好影響をもたらしているものと推測する。また、未だ検知は出来ていないが、帯電特性に有利な何らかのSi元素分布があり、その分布を達成しているのが、アルミニウム金属を原料とした気相酸化法であるのかもしれない。
なお、本発明におけるアルミナ粒子含有量は、トナー粒子100質量部に対して0.05質量部乃至0.30質量部であることが好ましい。
また、本発明におけるトナー粒子に含まれるTi元素は、チタンキレート化合物または芳香族チタン化合物由来であることが好ましい。より好ましくはチタンキレート化合物である。詳細な要因は検討中であるが、電荷リーク性と電荷保持性のバランスがより良好に保たれる条件なのであろうと推測する。本発明のトナーに含有するTi元素の量は、どのようにコントロールされてもよいが、例えば、チタン化合物を触媒として作製されたポリエステル樹脂を使用すること等が挙げられる。特に、懸濁重合法で作製されるトナーの場合は、極性樹脂としてチタン化合物を触媒として作製されたポリエステル樹脂を使用すると、Ti元素がトナー表面近傍に存在し、効果を発現しやすくなるのでいっそう好ましい。
本発明に用いられるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂、着色剤を含んでおり、どのような手法を用いて製造されても構わないが、懸濁重合法、乳化重合法、懸濁造粒法の如き、水系媒体中で造粒する製造法によって製造されることが好ましい。本発明に於いてワックスを含むことは好ましい態様ではあるが、これら製造法の中でも懸濁重合法はワックス成分のトナー粒子中への内包化による長期現像安定性、及び、溶剤を使用しないといった製造コスト面から最も好ましい製造方法の一つである。すなわち、上記トナー粒子は、重合性単量体、着色剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散し、造粒し、重合性単量体を重合することによって得られたトナー粒子であることが好ましい。
以下、本発明に用いられるトナー粒子を得る上で最も好適な懸濁重合法を例示して、該トナー粒子の製造方法を説明する。
重合性単量体、着色剤、及び必要に応じた他の添加物を、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機によって均一に溶解または分散させ、これに重合開始剤を溶解し、重合性単量体組成物を調製する。次に、該重合性単量体組成物を分散安定剤含有の水系媒体中に分散し、造粒し、重合性単量体を重合することによってトナー粒子は製造される。上記重合開始剤は、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時に同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもで
きる。
上記トナー粒子を構成する結着樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−アクリル共重合体、スチレン−メタクリル共重合体、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。従って、上記重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体を用いることが可能である。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することができる。
上記重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。スチレン;o−(m−,p−)メチルスチレン、m−(p−)エチルスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ベヘニル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアクリル酸エステル系単量体或いはメタクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミドの如きエン系単量体。
これらの重合性単量体は、単独、または、一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−p139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40℃以上75℃以下を示すように重合性単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合にはトナーの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方75℃を超える場合は、定着性が低下する傾向にある。
また、本発明のトナーに使用するトナー粒子を製造する場合においては、低分子量ポリマーを添加してもよい。低分子量ポリマーは、懸濁重合法によってトナー粒子を製造する場合には、重合性単量体組成物中に添加することができる。該低分子量ポリマーとしては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)が2,000以上5,000以下の範囲で、且つ、Mw/Mnが4.5未満、より好ましくは3.0未満のものが好ましい。
低分子量ポリマーの例としては、低分子量ポリスチレン、低分子量スチレン−アクリル酸エステル共重合体、低分子量スチレン−アクリル共重合体が挙げられる。
上記低分子量ポリマーの好ましい添加量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上30質量部以下である。
本発明において、上述の結着樹脂と共にポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂の如きカルボキシル基を有する極性樹脂を併用することが好ましい。
例えば、懸濁重合法により直接トナー粒子を製造する場合には、トナー粒子となる重合性単量体組成物と水系分散媒体の呈する極性のバランスに応じて、添加した極性樹脂がトナー粒子の表面に薄層を形成させることが可能である。あるいは、トナー粒子表面から中心に向け傾斜性をもって存在するように、極性樹脂の存在状態を制御することができる。
上記極性樹脂の好ましい添加量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部以上25質量部以下であり、より好ましくは2質量部以上15質量部以下である。1質量部未満ではトナー粒子中での極性樹脂の存在状態が不均一となりやすく、一方、25質量部を超えるとトナー粒子の表面に形成される極性樹脂の層が厚くなるために、好ましくない。
本発明に用いられる極性樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体が挙げられる。特に極性樹脂として、分子量3,000以上10,000以下にメインピークの分子量を有するポリエステル樹脂がトナー粒子の流動性、負摩擦帯電特性を良好にすることができるので好ましい。
ポリエステル樹脂を構成する成分として、2価以上のアルコールモノマー成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコールモノマー成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
2価以上のカルボン酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6以上18以下のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。特に、反応性の高さからイソフタル酸が好ましく用いられる。
更に、本発明に用いられる極性樹脂としては、チタン化合物を触媒として作製されたポリエステル樹脂であることが、本発明の効果を発現しやすくなるので好ましい。
特に本発明では、トナー粒子中にチタンキレート化合物が含まれることでの効果が、特に優れていることが観察されている。種々の検討から、特に下記一般式(I)乃至一般式(VIII)或いはその水和物にて、効果が確認されている。
Figure 0005460166

(一般式(I)において、Rは、炭素数2乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオン
の価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(II)において、Rは、炭素数1乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(III)において、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(IV)において、Rは、炭素数1乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(V)において、Rは、炭素数2乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(VI)において、Rは、炭素数1乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(VII)において、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
Figure 0005460166

(一般式(VIII)において、Rは、炭素数1乃至10のアルキレン基、アルケニレン基であり、置換基を有してもよく、Mは対陽イオンを表し、mは陽イオンの数、nは陽イオンの価数を表し、m=1のとき、n=2であり、m=2のとき、n=1であり、Mは、n=1の場合、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオンであり、n=2の場合、アルカリ土類金属イオンを表す。)
本発明においては、トナー粒子の機械的強度を高めると共に、トナーのTHF可溶成分の分子量を制御するために、結着樹脂を合成する時に架橋剤を用いてもよい。
2官能の架橋剤として、以下のものが挙げられる。ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び上記のジアクリレートをジメタクリレートに代えたもの。
多官能の架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテート。これらの架橋剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上5質量部以下である。
本発明のトナーに用いられる重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤。
これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、重合性ビニル系単量体100質量部に対して3質量部以上20質量部以下である。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合し
て使用される。
本発明のトナーは、着色力を付与するために着色剤を必須成分とする。本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料、有機染料、無機顔料が挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド254。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、上記イエロー系着色剤/マゼンタ系着色剤/シアン系着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明
のトナーに用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。該着色剤は、好ましくは重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し1質量部以上20質量部以下添加して用いられる。
本発明において重合法を用いてトナー粒子を得る場合には、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは、重合阻害のない物質による疎水化処理を着色剤に施しておいたほうが良い。特に、染料系着色剤やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
また、染料系着色剤の重合阻害性を抑制する方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物に添加する。
また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質(例えば、ポリオルガノシロキサン等)で処理を行っても良い。
本発明のトナー粒子はワックスを含有しても良く、用いられるワックス成分としては、炭化水素系ワックスを含むことが好ましい。その他のワックス成分として、以下のものが挙げられる。アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、ケトンワックス、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体。必要に応じて2種以上のワックス成分を併用しても良い。
本発明に用いられる炭化水素系ワックスとしては、以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムの如き石油系ワックス及びその誘導体;フィッシャートロプシュ法によるフィッシャートロプシュワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体。誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物も含まれる。更に、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、動物ワックスが挙げられる。これらワックス成分は単独で又は2種以上を併せて用いられる。
これらの中でも、フィッシャートロプシュ法による炭化水素系ワックスを使用した場合、特に接触現像における現像性を長期にわたり良好に維持した上で、耐高温オフセット性を良好に保ち得る。なお、これらの炭化水素系ワックスには、トナーの帯電性に影響を与えない範囲で酸化防止剤が添加されていてもよい。
本発明のトナーに用いられるワックス成分は、結着樹脂の全量に対して4.0質量%以上25.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。ワックス成分の含有量が4.0質量%より小さいと、定着時の離型性効果が十分に発揮できず、定着体が低温になった場合に、転写紙の巻きつきが起こりやすくなる。一方、25.0質量%より大きいと、現像装置内において過剰な摩擦の如き機械的ストレスを受けた場合、ワックス成分がトナー粒子表面に偏在しやすくなりカブリや融着といった弊害を生じやすくなる。
更に、上記ワックス成分は、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時のDSC曲線において、最大吸熱ピーク温度が60℃以上120℃以下の範囲内であることが好ましい。より好ましくは62℃以上110℃以下、更に好ましくは65℃以上90℃以下である。最大吸熱ピーク温度が60℃未満の場合は、トナーの保存性及びカブリの如き現像性が低下する。一方、最大吸熱ピーク温度が120℃を超える場合は、トナーに与える可塑効果が少なく低温定着性が低下する。
上記水系媒体調製時に使用する分散安定剤としては、公知の無機系及び有機系の分散安
定剤を用いることができる。
具体的には、無機系の分散安定剤の例としては、以下のものが挙げられる。リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ。
また、有機系の分散剤としては、以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン。
また、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。この様な界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム。
上記分散安定剤としては、無機系の難水溶性の分散安定剤が好ましく、しかも酸に可溶性である難水溶性無機分散安定剤を用いることが好ましい。
また、本発明においては、難水溶性無機分散安定剤を用い、水系媒体を調製する場合に、これらの分散安定剤の使用量は重合性単量体100質量部に対して、0.2質量部以上2.0質量部以下であることが好ましい。また、本発明においては、重合性単量体組成物100質量部に対して300質量部以上3,000質量部以下の水を用いて水系媒体を調製することが好ましい。
本発明において、上記のような難水溶性無機分散安定剤が分散された水系媒体を調製する場合には、市販の分散安定剤をそのまま用いて分散させてもよい。また、細かい均一な粒度を有する分散安定剤の粒子を得るために、水の如き液媒体中で、高速撹拌下、難水溶性無機分散安定剤を生成させて水系媒体を調製してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを分散安定剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸三カルシウムの微粒子を形成することで、好ましい分散安定剤を得ることができる。
本発明のトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤をトナー粒子と混合して用いることも可能である。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化し、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナー粒子を直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤として、トナーを負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類なども含まれる。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系帯電制御剤が挙げられる。
また、トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。ニ
グロシン及び脂肪酸金属塩の如きによるニグロシン変性物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高級脂肪酸の金属塩;樹脂系荷電制御剤。
本発明のトナーは、これら荷電制御剤を単独で或いは2種類以上組み合わせて含有することができる。
これら荷電制御剤の中でも、本発明の効果を十分に発揮するためには、金属を含有するサリチル酸系化合物が好ましく、特にその金属がアルミニウムもしくはジルコニウムが好ましい。最も好ましい荷電制御剤としては、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物である。
荷電制御剤の好ましい配合量は、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。しかしながら、本発明のトナーには、荷電制御剤の添加は必須ではなく、トナーの層厚規制部材やトナー担持体との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含ませる必要はない。
本発明のトナー粒子には流動性向上剤として、無機微粉体を添加することが可能である。本発明のトナー粒子に添加する無機微粉体としては、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、またはそれらの複酸化物微粉体の如き微粉体が挙げられる。該無機微粉体の中でもシリカ微粉体及び酸化チタン微粉体が好ましい。特にシリカ微粉体は、トナーに適度な流動性を付与しつつ、本発明のアルミナの効果をより引き出すため、好ましい。添加量は、シリカ微粉末>アルミナ粒子とすることが、帯電バランスと流動性の観点から、好ましい。
本発明の画像形成方法は、該工程を有する画像形成方法であれば何ら限定するものではないが、以下にその一例を示す。
図1は、本発明で用いられるトナーを具備したプロセスカートリッジを用いた画像形成装置の概略構成を示す断面図である。図1の画像形成装置には、トナー担持体6、トナー塗布部材7、トナー8及びトナー規制部材9からなる現像装置10と、感光ドラム5、クリーニングブレード14、廃トナー収容容器13、帯電部材12からなるオールインワンプロセスカートリッジ4が脱着可能に装着されている。感光ドラム5は矢印方向に回転し、感光ドラム5を帯電処理するための帯電部材12によって一様に帯電され、感光ドラム5に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光11により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光ドラム5に対して接触配置される現像装置10によってトナーを付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
可視化された感光ドラム5上のトナー像は、転写部材である転写ローラ17によって記録媒体である紙22に転写される。トナー像を転写された紙22は、定着装置15により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光ドラム上5上に残存した転写残トナーは、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード14により回収される。回収されたトナーは、廃トナー容器13に収納され、クリーニングされた感光ドラム5は
上述作用を繰り返し行なう。
現像装置10は、トナー8を収容した現像容器と、現像容器内の長手方向に延在する開口部に位置し感光ドラム5と対向設置されたトナー担持体6とトナー規制部材9とを備え、感光ドラム5上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
現像装置10における現像プロセスを以下に説明する。回転可能に支持されたトナー塗布部材7によりトナー担持体6上にトナーが塗布される。トナー担持体6上に塗布されたトナーは、トナー担持体6の回転によりトナー規制部材9と摺擦される。トナー担持体6は感光ドラム5と回転しながら接触し、感光ドラム5上に形成された静電潜像をトナー担持体6上にコートされたトナーにより現像することにより画像が形成される。
本発明の画像形成方法において、トナー規制部材9にバイアスを印加することが、トナー担持体上のトナーのコート性を均一にするために好ましい。印加されるバイアスの極性は、トナーの帯電極性と同極性であり、その電圧としては現像バイアスよりも数十Vから数百V高い電圧が一般的である。このようにトナー規制部材9にバイアスを印加する場合は、トナー規制部材9は導電性であることが好ましく、リン青銅やステンレス等の金属であることがより好ましい。
本発明に用いられるアルミナ、トナー粒子およびトナーについて、各測定方法を以下に示す。
<アルミナ粒子中のSi元素含有量の測定>
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119−1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。尚、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルは、低分子量ポリスチレン100質量部に対して、アルミナ粒子を5.0質量部となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合したものを使用する。測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中に上記サンプル約4gを入れて平らにし、錠剤成型圧縮機「BRE−32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ約2mm、直径約39mmに成型したペレットを用いる。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
<トナー粒子中のチタン元素含有量の測定>
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119−1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。尚、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中にトナー粒子約4gを入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE−32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ約2mm、直径約39mmに成型したペレットを用いる。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
<アルミナ粒子の平均円形度の測定>
アルミナの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.01g加え、超音波分散
器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2000個の測定粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径0.25μm以上、1.98μm未満に限定し、アルミナ粒子の平均円形度
を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scien
tific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径0.80μm以上、1.98μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測
定及び解析条件で測定を行った。
<トナー帯電量の測定>
本発明では、図2に示す二成分トリボ値を測定する装置で測定した。
あらかじめ、測定装置、キャリアおよび蓋付きの50mlポリエチレン製容器を測定環境に入れて、24h以上放置させておく。次に、帯電量を測定する20分以内に、50mlポリエチレン容器にトナー帯電量測定用キャリアを19.800g(±0.001g)
秤量する。次に、後述するカブリ画像評価前に、トナーをトナーカートリッジから抜き取って、0.200g(±0.0002g)を前述のキャリアの入ったポリエチレン容器に秤量し、キャップを閉める。その際、余ったトナーはカートリッジに戻す。次に、容器を上下にして手に持ち、約30cm(振り角約90度)のストロークにて2乃至3回/秒の
速度で30回振とうする。その後1分以内に、底に500メッシュのスクリーン93のある金属製の測定容器92に前記の30回振とう済キャリアトナー混合物試料約0.500g(±0.01g)を入れ金属製のフタ94をする。この時の測定容器92全体の質量を測定し、その値をW1(g)とする。次に、この時点での電位計99の電位を0V(ボルト)とする。次に、吸引機91(測定容器92と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口97から吸引し、風量調節弁96を調整して10秒以内に真空計95の圧力を2.5kPa(±0.1kPa)とする。なお、W1を測定してから吸引開始までの時間
は30秒以内とする。その後3分間吸引し、トナーを吸引除去する。この時の電位計99の電位をV(ボルト)とする。ここで98はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。次に、吸引後の測定容器全体の質量を秤り、このときの値をW2(g)とする。この試料のトナー帯電量(mC/kg)は下式で算出される。
トナー帯電量(mC/kg)=C×V/(W1−W2)
次に、先の測定で使用した、30回振とう済のトナー・キャリア混合物が入っているポリエチレン容器を、もう一度蓋をして同様に470回振とうする。それ以降は上記と同様にして、トナー帯電量を測定する。本発明においては、30回振とう時のトナー帯電量をQ30、合計500回(30回+470回)振とう時のトナー帯電量をQ500と表現する。
測定に用いるキャリアとしては、日本画像学会が販売するトナー帯電量測定用標準キャリア(Standard Carrier for q/m measurement N−01)を用いた。
<アルミナ粒子の体積基準のメジアン径(D50)の測定>
本発明で用いられるアルミナの体積基準のメジアン径(D50)の測定は、JIS Z8825−1(2001年)に準じて測定されるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置「LA−920」(堀場製作所社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、LA−920に付属の専用ソフト「HORIBA LA−920 for Windows(登録商標) WET(LA−920) Ver.2.02」を用いる。また、測定溶媒としては、予め不純固形物などを除去したイオン交換水を用いる。
測定手順は、以下の通りである。
(1)バッチ式セルホルダーをLA−920に取り付ける。
(2)所定量のイオン交換水をバッチ式セルに入れ、バッチ式セルをバッチ式セルホルダーにセットする。
(3)専用のスターラーチップを用いて、バッチ式セル内を撹拌する。
(4)「表示条件設定」画面の「屈折率」ボタンを押し、相対屈折率1.25を入力する。
(5)「表示条件設定」画面において、粒子径基準を体積基準とする。
(6)1時間以上の暖気運転を行なった後、光軸の調整、光軸の微調整、ブランク測定を行なう。
(7)ガラス製の100ml平底ビーカーに約60mlのイオン交換水を入れる。この中に分散剤として、「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(8)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(9)前記(7)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(10)前記(9)のビーカー内の水溶液に超音波を照射した状態で、約1mgのアルミナを少量ずつ前記ビーカー内の水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、この際にアルミナが固まりとなって液面に浮く場合があるが、その場合はビーカーを揺り動かすことで固まりを水中に沈めてから60秒間の超音波分散を行なう。また、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(11)前記(10)で調製したアルミナが分散した水溶液を、気泡が入らないように注意しながら直ちにバッチ式セルに少量ずつ添加して、タングステンランプの透過率が90%以上95%以下となるように調整する。そして、粒度分布の測定を行う。得られた体積基準の粒度分布のデータを元に、メジアン径(D50)を求める。
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
<ポリエステル樹脂1の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、1.20質量部のチタンキレート化合物I(前述)をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂1を得た。
<ポリエステル樹脂2の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、0.25質量部のチタンキレート化合物I(前述)をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂2を得た。
<ポリエステル樹脂3の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、3.00質量部のチタンキレート化合物I(前述)をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂3を得た。
<ポリエステル樹脂4の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、0.30質量部のジブチルスズオキサイドをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂4を得た。
<ポリエステル樹脂5の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、1.20質量部のテトラメチルチタネートをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂5を得た。
<ポリエステル樹脂6の製造例>
温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においたガラス製4リットルの4つ口フラスコに、テレフタル酸65.3質量部、エチレングリコール18質量部を混合し、温度100℃で溶解し、減圧、脱水を行った。その後50℃に冷却後、窒素雰囲気下で、チタンテトラメトキシド17.2質量部を加えた。その後、減圧させ、反応生成物であるメタノールを留出し、芳香族カルボン酸チタン化合物Aを得た。
次に、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、0.30質量部のテトラメチルチタネートをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂6を得た。
<ポリエステル樹脂7の製造例>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、3.00質量部のテトラメチルチタネートをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂7を得た。
<ポリエステル樹脂8の製造例>
温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においたガラス製4リットルの4つ口フラスコに、テレフタル酸65.3質量部、エチレングリコール18質量部を混合し、温度100℃で溶解し、減圧、脱水を行った。その後50℃に冷却後、窒素雰囲気下で、チタンテトラメトキシド17.2質量部を加えた。その後、減
圧させ、反応生成物であるメタノールを留出し、芳香族カルボン酸チタン化合物Aを得た。
次に、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2.75mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0mol、イソフタル酸6.1mol、無水トリメット酸0.15molを測りとった。これら酸・アルコール100質量部に対し、1.20質量部の上記芳香族カルボン酸チタン化合物Aをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、220℃で反応させ、酸価が13になった時点で加熱を停止し徐々に冷却することで、ポリエステル樹脂8を得た。
<アルミナ粒子1の製造例>
燃焼器に酸素を50Nm/h、アルゴンガスを2Nm/hで供給し、アルミニウム粉末の着火用の場を形成した。次いでアルミニウム粉末(Si元素含有量約180ppm、平均粒径約60μm 供給量20kg/h)をアルミニウム粉末供給装置から窒素ガス(供給量7Nm/h)と共に燃焼器を通過させて反応炉へ供給した。反応炉内にて、アルミニウム粉末が酸化することにより、アルミナ粒子となる。反応炉内を通過後に得られたアルミナ粒子を、分級により微粗粉を除去し、アルミナ粒子1を得た。得られたアルミナ粒子1の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子2の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、窒素ガスの流量を8Nm/Hrとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子2を得た。得られたアルミナ粒子2の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子3の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、窒素ガスの流量を5Nm/Hrとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子3を得た。得られたアルミナ粒子3の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子4の製造例>
イオン交換水100質量部に対し、アルミナ粒子1を30質量部添加したビーカーを用意し、ビーカーごと超音波洗浄器に投入し、1分間超音波を照射した。その後、5分間静置して上半分の上澄み液を取り出し、乾燥させた。この操作で得られた粒子をアルミナ粒子4とする。得られたアルミナの物性を表1に示す。
<アルミナ粒子5の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、アルミニウム粉末の供給量を10kg/hとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子5を得た。得られたアルミナ粒子5の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子6の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約100ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子6を得た。得られたアルミナ粒子6の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子7の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約400ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒
子6を得た。得られたアルミナ粒子7の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子8の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約150ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子8を得た。得られたアルミナ粒子8の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子9の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約300ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子9を得た。得られたアルミナ粒子9の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子10の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が20ppm未満のものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子Aを得た。次に、アルミナ粒子A100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル600×10−6質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ10を得た。得られたアルミナ粒子10の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子11の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が20ppm未満のものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子Aを得た。次に、アルミナ粒子A100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル300×10−6質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ11を得た。得られたアルミナ粒子11の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子12の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が20ppm未満のものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子Aを得た。次に、アルミナ粒子A100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル120×10−5質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しな
がらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ12を得た。得られたアルミナ粒子12の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子13の製造例>
水酸化アルミニウムを出発原料としたバイヤー法により、アルミナ粒子を合成した。得られた粒子の粗粒を除去し、アルミナ粒子Bとした。イオン交換水100質量部に対し、アルミナ粒子Bを30質量部添加したビーカーを用意し、ビーカーごと超音波洗浄器に投入し、1分間超音波を照射した。その後、5分間静置して上半分の上澄み液を廃棄し、残ったアルミナB分散液をろ過、乾燥させた。これをアルミナ粒子Cとした。次に、アルミナ粒子C100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル600×10−6質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ13を得た。得られたアルミナ粒子13の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子14の製造例>
水酸化アルミニウムを出発原料としたバイヤー法により、アルミナ粒子を合成した。得られた粒子の粗粒を除去し、アルミナ粒子Bとした。イオン交換水100質量部に対し、アルミナ粒子Bを30質量部添加したビーカーを用意し、ビーカーごと超音波洗浄器に投入し、1分間超音波を照射した。その後、5分間静置して上半分の上澄み液を廃棄し、残ったアルミナB分散液をろ過、乾燥させた。これをアルミナ粒子Cとした。次に、アルミナ粒子C100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル300×10−6質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ14を得た。得られたアルミナ粒子14の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子15の製造例>
水酸化アルミニウムを出発原料としたバイヤー法により、アルミナ粒子を合成した。得られた粒子の粗粒を除去し、アルミナ粒子Bとした。イオン交換水100質量部に対し、アルミナ粒子Bを30質量部添加したビーカーを用意し、ビーカーごと超音波洗浄器に投入し、1分間超音波を照射した。その後、5分間静置して上半分の上澄み液を廃棄し、残ったアルミナB分散液をろ過、乾燥させた。これをアルミナ粒子Cとした。次に、アルミナ粒子C100質量部に対し、トルエン100質量部とジメチルシリコーンオイル120×10−5質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸
発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ15を得た。得られたアルミナ粒子15の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子16の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、窒素ガスの流量を10Nm/Hrとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子16を得た。得られたアルミナ粒子16の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子17の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、窒素ガスの流量を3.5Nm/Hrとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子17を得た。得られたアルミナ粒子17の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子18の製造例>
水酸化アルミニウムを出発原料としたバイヤー法により、アルミナ粒子を合成した。得られた粒子の粗粒を除去し、アルミナ粒子Bとした。次に、アルミナ粒子B100質量部に対し、トルエン100質量部とストレート型シリコーンオイル600×10−6質量部を添加し、105℃のオイルバスで攪拌しながらトルエンを95%超蒸発させた。その後、オイルバスの温度を150℃に調整し、さらに30分間攪拌した。その後、篩により粗粒を除去し、アルミナ18を得た。得られたアルミナ粒子18の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子19の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、アルミニウム粉末の供給量を5kg/hとする以外はアルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子19を得た。得られたアルミナ粒子19の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子20の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約
70ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子20を得た。得られたアルミナ粒子20の物性を表1に示す。
<アルミナ粒子21の製造例>
アルミナ粒子1の製造例において、使用するアルミニウム粉末を、Si元素含有量が約440ppmのものに変更する以外は、アルミナ粒子製造例1と同様にして、アルミナ粒子21を得た。得られたアルミナ粒子21の物性を表1に示す。
<トナー粒子1の製造例>
スチレン単量体100質量部に対して、カーボンブラックを16.5質量部、ジ−ターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物〔ボントロンE88(オリエント化学工業社製)〕を3.0質量部用意した。これらを、アトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズ(140質量部)を用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、マスターバッチ分散液1を調製した。
一方、イオン交換水710質量部に0.1M−Na3PO4水溶液450質量部を投入し60℃に加温した後、1.0M−CaCl2水溶液67.7質量部を徐々に添加してリン
酸カルシウム化合物を含む水系媒体を得た。
・マスターバッチ分散液1 40質量部
・スチレン単量体 52質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 19質量部
・低分子量ポリスチレン 15質量部
(Mw=3,000、Mn=1,050、Tg=55℃)
・炭化水素系ワックス 9質量部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピーク=78℃、Mw=750)
・ポリエステル樹脂1 5質量部
上記材料を63℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて均一に溶解し分散した。これに、重合開始剤1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの70%トルエン溶液7.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度65℃、N雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて12,000rpmで10分間撹拌し重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度67℃に昇温し、重合性ビニル系単量体の重合転化率が90%に達したところで、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加して水系分散媒体のpHを9に調整した。更に昇温速度40℃/hで85℃に昇温し4時間反応させた。重合反応終了後、減圧下でトナー粒子の残存モノマーを留去した。水系媒体を冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、6時間撹拌することでリン酸カルシウム塩を溶解した。トナー粒子を濾別し水洗を行った後、温度40℃にて48時間乾燥し、黒色のトナー粒子1を得た。
<トナー粒子2の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂2に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子2を得た。トナー粒子2の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子3の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂3に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子3を得た。トナー粒子3の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子4の製造例>
トナー粒子2の製造例に対し、ポリエステル樹脂の添加量を6質量部に変更する以外は、トナー粒子2と同様にしてトナー粒子4を得た。トナー粒子4の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子5の製造例>
トナー粒子3の製造例に対し、ポリエステル樹脂の添加量を4質量部に変更する以外は、トナー粒子3と同様にしてトナー粒子5を得た。トナー粒子5の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子6の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、平均一次粒子径0.10μmの酸化チタンを0.13質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子6を得た。トナー粒子6の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子7の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、平均一次粒子径0.10μmの酸化チタンを0.01質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子7を得た。トナー粒子7の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子8の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、平均一次粒子径0.10μmの酸化チタンを0.28質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子8を得た。トナー粒子8の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子9の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂5に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子9を得た。トナー粒子9の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子10の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂6に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子6を得た。トナー粒子6の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子11の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂7に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子7を得た。トナー粒子7の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子12の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、上述したチタンキレート化合物Iを0.25質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子12を得た。トナー粒子12の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子13の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、上述したチタンキレート化合物Iを0.02質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子13を得た。トナー粒子13の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子14の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4に変更し、重合性単量体組成物を調製する際、上述したチタンキレート化合物Iを0.50質量部添加した以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子13を得た。トナー粒子13の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子15の製造例>
下記材料を予め混合物し、二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、ジェット気流式の粉砕機を用いて得られた微粉砕物を分級してトナー粒子15を得た。
・結着樹脂 100質量部[スチレン−n−ブチルアクリレート共重合樹脂(Mw=30,000、Tg=62℃)]
・カーボンブラック 7質量部・ジ−ターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物 3質量部〔オリエント化学工業社製:ボントロンE88〕
・炭化水素系ワックス 6質量部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピーク=78℃、Mw=750)
・ポリエステル樹脂4 3質量部・チタンキレート化合物I 0.2質量部
<トナー粒子16の製造例>
トナー粒子15の製造例に対し、チタンキレート化合物Iを0.02質量部添加した以外は、トナー粒子15と同様にしてトナー粒子16を得た。トナー粒子16の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子17の製造例>
トナー粒子15の製造例に対し、チタンキレート化合物Iを0.40質量部添加した以外は、トナー粒子15と同様にしてトナー粒子17を得た。トナー粒子17の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子18の製造例>
トナー粒子1の製造例に対し、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂8に変更する以外は、トナー粒子1と同様にしてトナー粒子18を得た。トナー粒子18の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子19の製造例>
トナー粒子2の製造例に対し、ポリエステル樹脂の添加量を2.5質量部に変更する以外は、トナー粒子2と同様にしてトナー粒子19を得た。トナー粒子19の物性及びその他状況を表2に示す。
<トナー粒子20の製造例>
トナー粒子3の製造例に対し、ポリエステル樹脂の添加量を6.5質量部に変更する以外は、トナー粒子3と同様にしてトナー粒子20を得た。トナー粒子20の物性及びその
他状況を表2に示す。
[実施例1]
トナー粒子1を100質量部に対し、ジメチルシリコーンオイルで疎水化処理されたシリカ粒子(BET値:75m/g)1.20質量部と、アルミナ粒子1を0.20質量部添加する。上記混合物をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製FM10C、上羽根:Y1型/下羽根:So型)を使用し、4,000rpmで5分間乾式混合して、本発明のトナー1を得た。その後、下記の評価を行った。評価結果を表4に示す。
<画像評価>
本発明の画像評価には、キヤノン製プリンターLBP5300をA4サイズで50枚/分のプリントアウト速度になるよう改造した。また、画像出力用カートリッジのトナー規制部材としては、厚み8μmのSUSブレードを用い、このトナー規制部材に、現像バイアスに対して−200Vのブレードバイアスを印加できるように改造した。トナーカートリッジには、トナー1を150.0g(±3.0g)充填した。この画像出力用カートリッジをブラックステーションに装着、その他にはダミーカートリッジを装着し、画像評価を実施した。
画像評価は、23℃/55%Rh(常温常湿環境)、23℃/85%Rh(常温高湿環境)、30℃/85%Rh(高温高湿環境)、15℃/10%Rh(低温低湿環境)の各環境で印字率が1%の画像を連続して出力した。最終的に12,000枚の画像出力を行い、その時点でのカブリ及びトナー帯電量を評価した。評価結果を表4に示す。なお、トナー帯電量については、上述のとおり、30回振とう時のトナー帯電量をQ30、500
回振とう時のトナー帯電量をQ500と表現する。また、カブリの評価方法は以下の通り
である。
<カブリの評価>
12,000枚出力直後、及び48時間放置後に白地部分を有する画像を出力した。測定装置は、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)を用いた。カブリ値は、プリントアウト画像の白地部分の白色度(反射率Ds(%))と転写領域の白色度(平均反射率Dr(%))の差から、カブリ濃度(%)(=Dr(%)−Ds(%))として算出した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。A,B及びCは使用上問題とならないレベルであるが、D及びEは使用上問題となるレベルである。
A:0.5%未満
B:0.5%以上1.0%未満
C:1.0%以上2.5%未満
D:2.5%以上4.0%未満
E:4.0%以上
<画像濃度>
XEROX BUSINESS 4200用紙(XEROX社製、75g/m)を用いて、ベタ画像を出力し、その濃度を測定することにより評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。本発明の評価においては、濃度1.20未満の場合は、本体制御を追加する必要があるので好ましくないと判断した。
〔実施例2乃至32〕
表3に示すトナー粒子とアルミナ粒子を用いる以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表4に示す。
〔実施例33乃至35〕
表3に示すトナー粒子とアルミナ粒子の組合せにて、アルミナ添加量を表3に示した量に変更する以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表4に示す。
〔比較例1乃至8〕
表5に示すトナー粒子とアルミナ粒子を用いる以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0005460166
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1 トナー担持体の軸芯体
2 トナー担持体の弾性層
3 トナー担持体の表面層
4 プロセスカートリッジ
5 感光ドラム
6 トナー担持体
7 トナー塗布部材
8 トナー
9 トナー規制部材
10 現像装置
11 レーザー光
12 帯電部材
13 廃トナー容器
14 クリーニングブレード
15 定着装置
16 駆動ローラ
17 転写ローラ
18 バイアス電源
19 テンションローラ
20 転写搬送ベルト
21 従動ローラ
22 紙
23 給紙ローラ
24 吸着ローラ
91 吸引機
92 測定容器
93 スクリーン
94 フタ
95 真空計
96 風量調節弁
97 吸引口
98 コンデンサー
99 電位計

Claims (6)

  1. 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子と、少なくともアルミナ粒子を含むトナーであって、
    前記アルミナ粒子は、体積基準のメジアン径(D50)が0.40μm以上0.90μm以下であり、フロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.940以上0.970以下であり、且つ、Si元素を100ppm以上500ppm以下含有しており、
    前記トナー粒子は、Ti元素を30ppm以上1,000ppm以下含有していることを特徴とするトナー。
  2. 前記アルミナ粒子は、Si元素を150ppm以上400ppm以下含有していることを特徴とする請求項1のトナー。
  3. 前記トナー粒子は、Ti元素を50ppm以上750ppm以下含有していることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  4. 前記アルミナ粒子は、アルミニウム金属を原料とした気相酸化法により作製されたアルミナ粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 前記アルミニウム金属は、Si元素を含有していることを特徴とする請求項4に記載のトナー。
  6. 前記トナー粒子は、重合性単量体及び極性樹脂を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、該水系媒体中で該重合性単量体組成物を造粒して該重合性単量体組成物の粒子を形成し、該重合性単量体組成物の粒子に含まれる該重合性単量体を重合して得られるトナー粒子であって、該極性樹脂は、チタン化合物を触媒として作製されたポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
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