JP5459250B2 - 回転角度算出装置 - Google Patents

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本発明は、回転体の状態を検出する検出手段の出力信号に基づき前記回転体の回転角度を算出し、該回転角度を、前記回転体の回転角度が基準角度となるタイミングを特定する特定手段に利用させる回転角度算出装置に関する。
この種の回転角度算出装置としては、レゾルバの出力信号に基づき真の電気角θと算出される回転角度φとの差に応じた誤差相関量sin(θ―φ)を算出し、これをゼロにフィードバック制御すべく回転角度φを操作するものも提案されている(特許文献1、段落「0021」)。
また、回転角度算出装置としては、レゾルバの出力信号に基づき算出される回転角度が基準角度となることで、その旨を通知する基準信号を出力するものも周知である。この基準信号は、回転速度の算出や回転角度の誤差補正に用いられる。
特開2006−292434号公報
ところで、上記のように算出される回転角度φを誤差相関量をゼロにフィードバック制御するための操作量とする場合、フィードバック制御によって回転角度φがハンチングする現象が生じうる。ここで、回転角度φが基準角度の進角側および遅角側間で振動する場合、上記基準信号が複数回出力されることとなる。そしてこの場合には、回転速度の算出精度が低下したり、誤差補正を適切に行なうことができなくなったりするなどの問題が生じうる。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、回転体の状態を検出する検出手段の出力信号に基づき前記回転体の回転角度を算出し、該回転角度を、前記回転体の回転角度が基準角度となるタイミングを特定する特定手段に利用させる新たな回転角度算出装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、回転体の状態を検出する検出手段の出力信号に基づき前記回転体の回転角度を算出し、該回転角度を、前記回転体の回転角度が基準角度となるタイミングを特定する特定手段に利用させる回転角度算出装置において、前記検出手段の出力信号に基づき、前記回転体の回転角度と相関を有する角度相関量を算出する角度相関量算出手段と、前記角度相関量を目標値にフィードバック制御するための操作量に基づき前記回転角度を算出して前記特定手段に出力する角度算出手段と、前記フィードバック制御に起因して前記算出される回転角度のハンチング現象が生じることで、前記特定手段によって特定されるタイミングの間隔が前記回転体の回転に伴った実際のタイミングの間隔よりも短くなることを回避する回避手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、回避手段を備えることで、ハンチング現象によって基準角度が誤って複数回特定される事態を回避することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記検出手段は、前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出手段であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記回避手段は、前記算出される回転角度が前記フィードバック制御によって前記基準角度の進角側および遅角側間を振動することを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記抑制手段は、前記基準角度を包含する所定領域において、前記フィードバック制御のゲインを小さくするゲイン低減手段を備えることを特徴とする。
フィードバック制御のゲインを大きくする場合、フィードバック制御の応答性を向上させることができる反面、ハンチング現象を生じさせやすくなる。上記発明では、この点に鑑み、フィードバック制御のゲインを所定領域において低減することで、所定領域における回転角度の振動を好適に抑制することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記ゲイン低減手段は、前記所定領域における前記回転体の回転角度に応じて前記ゲインを可変設定することを特徴とする。
上記発明では、所定領域における上記ゲインを回転角度に応じて可変設定することで、振動の低減と回転角度の算出精度の低下の抑制とを両立させる設定が容易となる。
請求項6記載の発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記抑制手段は、前記基準角度よりも遅角側の所定領域において、前記フィードバック制御のための操作量としての回転角度を強制的に変更する変更手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、変更手段によって、角度算出手段が算出する回転角度が強制的に変更される。ここで、進角側に変更される場合、フィードバック制御によって算出される回転角度が遅角側に変更される。ただし、この回転角度が遅角側に変更される期間における最遅角位置が基準位置よりも進角側になるように設定するなら、基準角度が誤って複数回特定される事態を回避することができる。また、遅角側に変更される場合、フィードバック制御によって算出される回転角度の進角側への変化速度が増大する。そして、算出される回転角度は基準角度を横切った後、遅角側および進角側へと変動するハンチングが生じうるものの、このハンチングが生じる領域を基準角度よりも進角側とすることができるなら、基準角度が誤って複数回特定される事態を回避することができる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記変更手段は、前記回転体の回転角度に応じて前記強制的な変更量を可変設定することを特徴とする。
上記発明では、所定領域における上記変更量を回転角度に応じて可変設定することで、所定領域における振動の低減と回転角度の算出精度の低下の抑制とを両立させる設定が容易となる。
請求項8記載の発明は、請求項3〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記抑制手段は、前記基準角度および該基準角度から規定量だけ進角した角度までの領域を含む所定領域において前記算出される回転角度が遅角側に変化することを禁止する禁止手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、禁止手段を備えることで、所定領域において回転角度が進角側および遅角側間で振動することを回避することができる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記禁止手段は、前記進角側を、前記基準角度に達する前の回転角度の変化に基づき特定することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項3〜9のいずれか1項に記載の発明において、前記抑制手段は、前記基準角度を含む所定領域において、前記算出される回転角度の変化速度を制限する変化速度制限手段を備えることを特徴とする。
フィードバック制御に起因して角度算出手段に算出される回転角度が振動する事態は、算出される回転角度の変化速度が回転速度と比較して過度に大きくなる場合に生じやすい。上記発明では、この点に鑑み、算出される回転角度の変化速度を制限することで、回転角度の振動を抑制する。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記変化速度制限手段は、前記角度算出手段の出力する回転角度をガード処理するものであることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記変化速度制限手段は、前記所定領域において、前記角度算出手段が出力する直前の回転角度をローパスフィルタ処理することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項4〜12のいずれか1項に記載の発明において、前記抑制手段は、前記検出手段以外から得られる前記回転体の回転角度情報、前記角度算出手段によって算出される回転角度、および前記基準角度からの経過時間のいずれかに基づき、前記所定領域を把握することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の発明において、前記回避手段は、前記回転体の回転に伴った実際の間隔よりも短い間隔で前記角度算出手段が基準角度を算出する場合に、該算出の結果を前記特定手段にとって無効とする無効化手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、角度算出手段が誤って複数回の基準角度を算出する場合であっても、その算出結果が特定手段に反映されないようにするために、特定手段によって誤って複数回の特定がなされることを回避することができる。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明において、前記無効化手段は、前記特定手段によって前記基準角度となるタイミングが特定されてから所定期間にわたって前記基準角度となるタイミングの再度の特定を禁止することを特徴とする。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるフィードバック制御ゲインの切り替え処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるフィードバック制御ゲインの切り替え処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかる所定領域の認識のための前処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるフィードバック制御ゲインの切り替え処理の手順を示す流れ図。 第4の実施形態にかかるフィードバックゲインの可変設定手法を示すタイムチャート。 第5の実施形態にかかる回転角度の変更処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる回転角度の変更処理態様を示すタイムチャート。 第6の実施形態にかかる回転角度の変更手法を示す図。 第7の実施形態にかかる回転角度の遅角側への変化の禁止処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる回転角度の遅角側への変化の禁止処理態様を示すタイムチャート。 第8の実施形態にかかる回転角度の変化速度の低減処理の手順を示す流れ図。 第9の実施形態にかかる回転角度の変化速度の低減処理の手順を示す流れ図。 第10の実施形態にかかるZ信号の出力禁止処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転角度算出装置を車載主機の回転角度算出装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるモータジェネレータ10は、車載主機であり、回転軸10aが図示しない駆動輪に機械的に連結されている。モータジェネレータ10には、インバータINVが接続されており、インバータINVによって交流電圧が印加される。
モータジェネレータ10の回転軸10aは、レゾルバ20を構成する励磁用コイル22に機械的に連結されている。励磁用コイル22には、発振器24から角速度ωの交流信号(励磁信号Sc)が印加される。これにより、励磁用コイル22に生じる磁束が周期的に変化する。レゾルバ20は、さらに、検出用コイル26,28を備えている。検出用コイル26,28を鎖交する磁束は、検出用コイル26,28の配置の設定により、互いに位相が「π/2」だけずれたものとされる。特に、本実施形態では、検出用コイル26には、励磁信号Scを正弦関数sinθによって振幅変調した電圧が生じ、検出用コイル28には、励磁信号Scを余弦関数cosθによって振幅変調した電圧が生じるように設定されている。これら検出用コイル26,28の出力電圧は、アナログデジタル変換器30,32のそれぞれによって、デジタル信号SIN,COSに変換される。
一方、余弦関数算出部36では、モータジェネレータ10の回転角度の算出値(回転角度φ)を独立変数とする余弦関数cosφが算出される。そして、乗算部34では、デジタル信号SINに、デジタル信号としての余弦関数cosφが乗算される。また、正弦関数算出部40では、回転角度φを独立変数とする正弦関数sinφが算出される。そして、乗算部38では、デジタル信号COSに、デジタル信号としての正弦関数sinφが乗算される。
減算部42では、乗算部34の出力から乗算部38の出力が減算されることで誤差相関量εを算出する。これは、「sinωt・sin(θ―φ)」に比例したデジタル値である。すなわち、検出用コイル26の出力電圧は「sinωt・sinθ」に比例した値であり、検出用コイル28の出力電圧は「sinωt・cosθ」に比例した値であるため、減算部42の出力は、比例定数を無視すると、加法定理を用いて以下のように算出されるものとなる。
sinωt・sinθ・cosφ+sinωt・cosθ・sinφ
=sinω・sin(θ―φ)
この誤差相関量εがゼロである場合、モータジェネレータ10の回転角度θと算出される回転角度φとが一致する。
比例ゲイン乗算部44では、誤差相関量εに比例ゲインKpを乗算する。また、積分ゲイン乗算部46では、誤差相関量εに積分ゲインKiを乗算する。加算部50では、比例ゲイン乗算部44の出力と、積分ゲイン乗算部46の出力を入力とする積分要素48の出力とを加算することで、回転角度φを算出する。この回転角度φは、上記余弦関数算出部36および正弦関数算出部40に入力される。これにより、回転角度φは、誤差相関量εをゼロにフィードバック制御するための操作量となる。
角度情報出力部52では、回転角度φに基づき、一対の周期信号であるA相信号およびB相信号と、Z信号とを生成して制御部54に出力する。ここで、A相信号とB相信号とは、その位相差で、回転方向を表現して且つ、パルスによって回転角度を表現する信号である。また、Z信号は、回転角度θの一周期内の特定の回転角度(基準角度θ0)を示すためのものである。
制御部54では、電流センサ12によって検出されるモータジェネレータ10を流れる電流や、角度情報出力部52から出力される信号に基づき、インバータINVの操作信号を生成してインバータINVに出力する。これにより、モータジェネレータ10の制御量(トルク等)が制御される。この際、制御部54は、モータジェネレータ10の回転速度を、Z信号が入力される時間間隔に基づき算出し、これを制御量の制御に利用する。また、Z信号が入力される時間間隔に基づき、レゾルバ20による回転角度の検出誤差を補正する処理を行なう。この補正処理としては、周知の技術を利用すればよい。
ところで、上記回転角度φはフィードバック制御によって算出されるものであるため、モータジェネレータ10の回転方向が一定であっても、進角側および遅角側に振動するおそれがある。ここで、回転角度φが基準角度θ0の進角側および遅角側間を振動する場合、Z信号が短時間のうちに誤って複数回出力されるおそれがある。そしてこの場合には、回転速度の算出精度の低下等、不都合を生じるおそれがある。
そこで本実施形態では、フィードバック制御のゲイン(比例ゲインKp,積分ゲインKi)の切り替え処理によって、こうした事態の抑制を図る。
図2に、上記切り替え処理の手順を示す。この処理は、上記比例ゲイン乗算部44や積分ゲイン乗算部46等を備えるハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、算出される回転角度φが、基準角度θ0よりも規定量Δだけ遅角した角度と規定量Δだけ進角した角度との間(所定領域:θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ)にあるか否かを判断する。そしてステップS10において肯定判断される場合、ステップS12において、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiのそれぞれを、振動抑制用ゲインKpL、KiLのそれぞれに設定する。これに対し、ステップS10において否定判断される場合、ステップS14において、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiのそれぞれを、高応答ゲインKpH、KiHのそれぞれに設定する。ここで、振動抑制用ゲインKpL,KiLは、高応答ゲインKpH,KiHよりも小さい値に設定される。これは、比例ゲインKpや積分ゲインKiが大きいほど、制御のハンチングが生じやすいためである。このため、基準角度θ0近傍において回転角度φが振動することを抑制すべく、基準角度θ0近傍において、振動抑制用ゲインKpL,KiLを用いる。なお、上記規定量Δは、高応答ゲインKpH,HiHを用いたのでは、基準角度θ0を跨いで回転角度φが振動すると想定される値の下限値に基づき設定される。
ちなみに、上記ステップS12、S14の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図3に、本実施形態にかかる切り替え処理の手順を示す。この処理は、上記比例ゲイン乗算部44や積分ゲイン乗算部46等を備えるハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図3において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、まずステップS20において、モータジェネレータ10の回転角度θについての、レゾルバ20の出力信号によらない代替角度θaを取得する。これは、たとえばモータジェネレータ10の回転軸10aにエンジンのクランク軸が機械的に連結される構成の場合、エンジンのクランク軸の回転角度を検出するセンサの検出値またはこれに応じた値とすればよい。またこれに代えて、モータジェネレータ10の電気的な状態量に基づき推定される回転角度であってもよい。
続くステップS10aにおいては、代替角度θaが、基準角度θ0を包含する所定領域「θ0−Δ≦θa≦θ0+Δ」内にあるか否かを判断する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図4に、切り替え処理に用いる所定領域を認識させるための処理の手順を示す。この処理は、上記加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図4では、モータジェネレータ10の回転に伴って回転角度φが増加する場合の処理を例示している。
この一連の処理では、まずステップS22において、算出される回転角度φが基準角度θ0を跨いだタイミングであるか否かを判断する。なお、図4では、基準角度θ0がゼロと2πとの間の角度であることを想定している。この場合、前回の回転角度φが基準角度θ0よりも小さい値であって且つ、今回の回転角度φが基準角度θ0以上であることをもって、基準角度θ0を跨いだタイミングであると判断できる。
ステップS22において肯定判断される場合、ステップS24において、基準角度θ0を跨いだタイミングからの時間を計時するタイマTによって、計時動作を行なう。続くステップS24では、タイマTが閾値時間TL以上となるまで待機する。ここで、閾値時間TLは、回転角度φが所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」に入るまでに要すると予測される時間に設定される。閾値時間TLは、実際には、モータジェネレータ10の回転速度に基づき算出される。なお、この回転速度は、回転角度φの瞬時的な変化速度の平均値として算出すればよい。
そしてステップS26において肯定判断される場合、ステップS28において、タイマTを初期化するとともに、所定領域に入ってからの時間を計時するタイマTTの計時動作を開始する。なお、ステップS28の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。
図5に、本実施形態にかかる切り替え処理の手順を示す。この処理は、上記比例ゲイン乗算部44や積分ゲイン乗算部46等を備えるハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図5において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、まずステップS30において、タイマTTが0より大きくて且つ規定時間Tth以下であるか否かを判断する。この処理は、回転角度φが所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」にあるか否かを判断するためのものである。ここで、規定時間Tthは、回転角度φが所定領域に滞在すると予測される時間に設定される。規定時間Tthは、実際には、モータジェネレータ10の回転速度に基づき算出される。
そしてステップS30において肯定判断される場合、ステップS12に移行する一方、ステップS30において否定判断される場合、ステップS32においてタイマTTを初期化した後、ステップS14に移行する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施形態にかかる比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの可変設定手法を示す。図示されるように、本実施形態では、基準角度θ0近傍で比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの双方を低減するに際し、その低減量を、回転角度φに応じて可変設定する。これにより、基準角度θ0近傍において回転角度φの振動を低減することと、回転角度φの精度の低下を抑制することとの好適な両立を図るための設計の自由度が向上する。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、基準角度θ0近傍において回転角度φを強制的に変更することで、回転角度φが基準角度θ0近傍で振動することを回避する。
図7に、上記強制的な変更処理の手順を示す。この処理は、加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図7では、モータジェネレータ10の回転に伴って回転角度φが増加する場合の処理を例示している。
この一連の処理では、まずステップS34において、算出される回転角度φが基準角度θ0から規定量Δだけ遅角した角度(θ0−Δ)を跨いだタイミングであるか否かを判断する。なお、図7では、この角度(θ0−Δ)がゼロと2πとの間の角度であることを想定している。この場合、前回の回転角度φが角度(θ0−Δ)よりも小さい値であって且つ、今回の回転角度φが角度(θ0−Δ)以上であることをもって、角度(θ0−Δ)を跨いだタイミングであると判断できる。
ステップS34において肯定判断される場合、ステップS36において、回転角度φに規定量Skipを加算することで、回転角度φを強制的に進角させる。ここで、規定量Skipは、レゾルバ20の検出値の誤差として生じうる上限値(たとえば3°)以下に設定されることが望ましい。また、これに代えて、モータジェネレータ10の制御性の低下が許容できないレベルに達することがないと想定される回転角度の誤差の上限値以下に設定してもよい。
これにより、図8に示すように、回転角度φが基準角度θ0の進角側および遅角側間で振動する事態を回避することができる。図8では、基準角度θ0となる直前の時刻t1において回転角度φを規定量Skipだけ変化させることで、回転角度φに基準角度θ0を飛び越えさせる例を示した。この場合、回転角度φが実際の回転角度θよりも進角側となるために、規定量Skipの変更後には回転角度φはフィードバック制御によって遅角側に変更されるものの、これに伴うハンチング現象は、基準角度θ0よりも進角側で生じている。このため、回転角度φが基準角度θ0の進角側および遅角側間を振動する事態を回避することができる。
なお、本実施形態では、規定量Skipを、回転軸10aの回転速度に応じて可変設定する。これは、回転軸10aの回転速度に応じて、基準角度θ0の進角側および遅角側間で回転角度φが振動することを回避するために適切な量が変化するためである。なお、上記回転速度は、回転角度φの瞬時的な変化速度の平均値として算出すればよい。
先の図7のステップS36の処理が完了する場合や、ステップS34において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、回転角度φを変更するための規定量Skipを回転角度φに応じて可変設定する。これは、図9に示すように、回転角度φと規定量Skipとの関係を定めたマップに基づき行なうことができる。
このマップによれば、たとえば、回転角度φを基準角度θ0近傍で規定量Skipによって一度だけ変更する場合には、変更タイミングにおける回転角度φに応じたより適切な規定量Skipを設定することができる。またこれに代えて、回転角度φを、基準角度θ0近傍で、都度マップ演算される規定量Skipに応じて複数回変更してもよい。この場合、マップの入力パラメータとしての回転角度φは、変更後の値を用いてもよいが、変更前の値と回転軸10aの回転速度とに応じて推定される回転角度を用いてもよい。
これにより、基準角度θ0の進角側および遅角側間を回転角度φが振動するのを抑制することと、規定量Skipによる変更に起因した回転角度φの精度の低下を抑制することとを両立させるための設定の自由度が向上する。
<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、回転角度φが基準角度θ0を通過した直後において、フィードバック制御によって変化方向が反転しようとする場合、これを禁止する。
図10に、上記禁止処理の手順を示す。この処理は、加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS40において、基準角度θ0近傍であるか否かを判断する。そして、ステップS40において否定判断される場合、ステップS41において、回転方向を判定する。
これに対し、ステップS40において肯定判断される場合、ステップS42において、上記ステップS41において判定された回転方向が正転であるか否かを判断する。ここで、正転とは、回転角度φが増加する側に回転していることとする。このステップS42の判断によれば、回転角度φの進角側の変化(実際の回転方向の変化)の符号を特定することができる。続くステップS43、S44では、回転角度φが基準角度θ0またはこれよりも進角側であって且つその進角量が規定量Δ以下であるか否かを判断する。そして、ステップS43,S44において肯定判断される場合、ステップS45、S46において、今回算出された回転角度φ(n)が前回の回転角度φ(n−1)に対して進角側に変化しているか否かを判断する。そして、ステップS45,S46において否定判断される場合、ステップS47において、今回算出された回転角度φ(n)を、前回の回転角度φ(n−1)とする。
なお、ステップS47,S41の処理が完了する場合や、ステップS45、S46において肯定判断される場合、さらにはステップS43,S44において否定判断される場合には、ステップS48において、今回算出された回転角度φ(n)を特定する変数nを「n−1」に変更し、この一連の処理を一旦終了する。
図11に、正転における上記禁止処理を例示する。
図示されるように、回転角度φが基準角度θ0を通過した後、しばらくして遅角側に変化し始めるものの、基準角度θ0よりも規定量Δだけ進角した値に達することで、それ以上の遅角側への変化が禁止される。これにより、基準角度θ0が誤って複数回特定される事態を回避することができる。
<第8の実施形態>
以下、第8の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、回転角度φの瞬時の変化速度を制限する。
図12に、本実施形態にかかる上記制限処理の手順を示す。この処理は、加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS50において、前回算出された回転角度φ(n−1)と今回算出された回転角度φ(n−1)との差の絶対値が規定値Δφよりも大きいか否かを判断する。この処理は、回転角度φの瞬時的な変化が、回転軸10aの回転速度から想定されるものよりも過度に大きく、これによってフィードバック制御によってハンチングが生じやすい状況であるか否かを判断するためのものである。ここで、規定値Δφは、回転軸10aの回転速度に応じて可変設定される。この回転速度として、本実施形態では、回転角度φの瞬時変化速度の平均値を用いる。
ステップS50において肯定判断される場合、ステップS52において、今回算出された回転角度φ(n)の前回算出された回転角度φ(n−1)に対する変化量を規定値Δφに制限する。そしてステップS52の処理が完了する場合や、ステップS50において否定判断される場合には、ステップS54において、今回算出された回転角度φ(n)を特定する変数nを「n−1」に変更し、この一連の処理を一旦終了する。
<第9の実施形態>
以下、第9の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかる回転角度φの瞬時の変化速度の制限処理の手順を示す。この処理は、加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS60において、算出される回転角度φが、基準角度θ0を含む所定領域(θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ)にあるか否かを判断する。そしてステップS60において肯定判断される場合、ステップS62において、回転角度φをローパスフィルタ処理する。
なお、上記ステップS62の処理が完了する場合や、ステップS60において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<第10の実施形態>
以下、第10の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、フィードバック操作量としての回転角度φが基準角度θ0近傍で振動することを許容する代わりに、回転角度φが基準角度θ0となるタイミングを一度特定した後の所定期間にわたって、回転角度φが基準角度θ0となるタイミングの特定処理を禁止する。
図14に、本実施形態にかかる上記特定処理の手順を示す。この処理は、加算部50の出力信号を取得可能なハードウェア手段によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図14では、回転軸10aの回転方向が回転角度φを増加させる側である場合の処理を例示している。
この一連の処理では、まずステップS70において、回転角度φが基準角度θ0を跨ぐか否かを判断する。そして、ステップS70において肯定判断される場合、ステップS72において、先の図1に示した制御部54にZ信号を出力する。続くステップS74においては、Z信号が出力されてからの時間を計時するタイマTによって、計時動作を行なう。続くステップS76では、タイマTが規定時間Tth以下であるか否かを判断する。この処理は、Z信号の再度の出力を禁止する期間にあるか否かを判断するためのものである。ここで、規定時間Tthは、フィードバック制御に起因したハンチング現象によって基準角度φが誤って再度算出されることがなくなると想定される時間であって且つ基準角度θ0が実際に再度出現するまでに要する時間よりも短い時間に設定されている。この規定時間Tthは、回転軸10aの回転速度に応じて可変設定される。本実施形態では、この回転速度を、回転角度φの瞬時の変化速度の平均値によって算出する。
上記ステップS76において肯定判断される場合、ステップS78においてZ信号の出力を禁止し、ステップS74に戻る。これに対し、ステップS76において否定判断される場合には、上記禁止を解除し、ステップS80においてタイマTを初期化する。
なお、上記ステップS80の処理が完了する場合や、ステップS70において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「ゲイン低減手段について」
比例ゲインKpや積分ゲインKi等を可変とするものに限らない。たとえば、所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」において、回転角度φに「π/4」を加算して且つ、比例要素および積分要素の出力同士の和としての角度相関量の目標値を「1/√2」としてもよい。これは、正弦関数の変化速度が「0°」におけるものよりも「π/4」におけるものの方が小さいことに鑑みたものである。
また、余弦関数算出部36および正弦関数算出部40の少なくとも一方において算出される値を、余弦関数値や正弦関数値から局所的にずらすことで等価の効果が得られるようにしてもよい。すなわち、たとえば基準角度θ0=0°となるものにおいて、正弦関数算出部40によって算出される値を、基準角度θ0付近で実際の正弦関数値よりもその絶対値が小さくなるようにして回転角度φに対する変化速度を緩やかにすれば、ゲインを低減したのと等価となる。
さらに、先の図1に示した構成において、所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」において、比例ゲインKpを小さくして且つ積分ゲインKpを大きくしてもよい。これにより、高周波応答が低下するため、回転角度φの急激な変化を抑制することができる。
加えて、上記アナログデジタル変換器30,32の出力信号にゲインを乗算したものを乗算部34,32に出力するようにして且つ、このゲインを所定領域において変更するものであってもよい。
「変更手段について」
回転角度φを進角側の値に変更するものに限らず、遅角側の値に変更するものであってもよい。この場合であっても、フィードバック制御による回転角度φのハンチングを基準角度θ0を通過した後に生じるようにすることができるなら、上記第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
「禁止手段について」
基準角度θ0近傍以外における回転角度の変化方向に基づき進角側および遅角側を特定するものに限らない。たとえば、全回転角度における平均速度の符号に基づき進角側および遅角側を特定するものであってもよい。
また、所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」に限って回転角度φが遅角側に変化することを禁止するものに限らず、上記加算部50の出力値の所定期間における平均速度の符号が反転するまでは、回転角度φの遅角側への変化を禁止するものであってもよい。
「変化速度制限手段について」
所定領域「θ0−Δ≦φ≦θ0+Δ」以外においても加算部50の出力をローパスフィルタ処理することとし、所定領域となる場合に、そのカットオフ周波数を低下させるものであってもよい。
「無効化手段について」
上記第10の実施形態に例示したものに限らない。たとえば、基準角度θ0が特定された後、算出される回転角度φが所定の回転角度だけ変化するまで回転角度φが基準角度θ0となるタイミングの再度の特定を禁止してもよい。
またたとえば、加算部50によって算出される回転角度φが基準角度θ0よりも規定量Δだけ遅角した値となることをトリガとして、特定手段に、回転角度φの瞬時的な変化速度の平均値に基づき回転角度を推定させ、ひいてはφ=θ0となるタイミングを推定させるようにしてもよい。ちなみに、この場合、推定されるタイミングとなるまでは、再度の推定処理を禁止する。
「角度相関量算出手段について」
角度相関量として誤差相関量(目標値をゼロとするもの)を算出するものに限らないことについては、「ゲイン低減手段について」の欄や、「角度算出手段について」の欄に記載したとおりである。
「基準角度について」
回転体(回転軸10a)の一回転に一度であるものに限らない。たとえば、検出用コイルの電圧の変動周期が回転体の回転周期の整数分の1となるものにおいて、変動周期の一周期毎に1度ずつ基準角度を設けてもよい。この場合、特定手段が各基準角度を出力する場合には、これに基づき回転角度の補正処理等を行なうことができる。特に、回転機の電気角周期と変動周期とが同一の場合には、基準角度間隔から電気角速度を算出することも容易となる。なお、上記変動周期の一周期内に基準角度を複数設けてもよい。
「特定手段について」
Z信号を出力するものに限らないことについては、「基準角度について」の欄に記載したとおりである。
また、たとえば、各相について電気角の半周期に一度スイッチング状態を切り替える矩形波制御を行なう場合、この切替の回転角度を基準角度として特定する手段であってもよい。こうした場合であっても、スイッチング状態の切替タイミングが短時間に誤って複数回特定されないように回避手段を備えることは有効である。なお、この場合、特定手段自体は、角度情報出力部52に搭載されることなく、制御部54に搭載されるようにしてもよい。この際、たとえば、回避手段をゲイン低減手段によって構成する場合、制御部54側から基準角度θ0近傍の所定領域を指定する信号を角度情報出力部52に出力するようにすればよい。これにより、角度情報出力部52から出力される回転角度φに基づき、制御部54内の特定手段によって基準角度θ0を特定しつつ矩形波制御を行なうことができる。もっとも、角度情報出力部52と制御部54とが通信可能な信号線で結ばれた各別のハードウェア手段である場合、特定手段を角度情報出力部52側に備えることが、制御部54においてモータジェネレータ10の制御量の制御に際しての演算負荷の低減の観点からは望ましい。
「角度算出手段について」
角度相関量と目標値との差の比例要素および積分要素の出力同士の和として回転角度θを算出するものに限らない。たとえば比例要素、積分要素および微分要素の和として回転角度θを算出するものであってもよい。
また、フィードバック操作量を直接、回転角度φとするものにも限らない。たとえば、先の図1に示したアナログデジタル変換器30,32の出力値の逆三角関数に基づき算出される回転角度φ1を用いて最終的な回転角度φを算出するに際し、フィードバック操作量を用いるものであってもよい。詳しくは、たとえば、最終的な回転角度φについての前回の値を角度相関量とし、これを目標値である今回の回転角度φ1にフィードバック制御するための操作量によって、回転角度φ1の微分演算によって算出される回転速度をローパスフィルタ処理した後に積分演算することで得られる値を補正することで、今回の回転角度φを算出するものであってもよい。
「回転角度検出手段について」
レゾルバとしては、回転子と一体的に回転する励磁用コイルに生じる磁束が固定子に設けられた検出用コイルを鎖交する際の検出用コイルの電圧を回転角度と相関を有する物理量として出力するものに限らない。たとえば、回転子および固定子のいずれか一方に励磁用コイルおよび検出用コイルの双方を設けて且つ、いずれか他方を磁性体とし、回転子の回転に伴って励磁用コイルおよび検出用コイル間の相互インダクタンスが変動するように設定したものであってもよい。
また、レゾルバにも限らず、エンコーダ等であってもよい。この場合であっても、出力信号に基づき算出される角度相関量を目標値にフィードバック制御するための操作量として回転角度θを算出するものにあっては、フィードバック制御に伴ってハンチングが生じうる。このため、こうしたものにあっても、基準角度となるタイミングを特定してこれを用いる場合には、回避手段を備えることが有効である。
「検出手段について」
回転角度検出手段に限らない。たとえば直流交流変換回路の出力電圧のd軸成分に電気角周波数よりも高周波の電圧信号を重畳するシステムにおいて、高周波の電圧信号の重畳に伴って回転機を実際に伝播する高周波電流信号を検出する手段であってもよい。この場合、高周波電流信号のd軸方向からのずれが誤差相当となるため、たとえば高周波の電圧信号と高周波電流信号との外積値を角度相関量(誤差相関量)として、これをゼロにフィードバック制御すべく推定対象としての回転角度θを操作することで、回転角度θを推定することができる。そしてこの場合であっても、基準角度となるタイミングを特定してこれを用いる場合には、回避手段を備えることが有効である。
20…レゾルバ、44…比例ゲインKp,46…積分ゲイン、48…積分要素、50…加算部、52…角度情報出力部。

Claims (15)

  1. 回転体の状態を検出する検出手段の出力信号に基づき前記回転体の回転角度を算出し、該回転角度を、前記回転体の回転角度が基準角度となるタイミングを特定する特定手段に利用させる回転角度算出装置において、
    前記検出手段の出力信号に基づき、前記回転体の回転角度と相関を有する角度相関量を算出する角度相関量算出手段と、
    前記角度相関量を目標値にフィードバック制御するための操作量に基づき前記回転角度を算出して前記特定手段に出力する角度算出手段と、
    前記フィードバック制御に起因して前記算出される回転角度のハンチング現象が生じることで、前記特定手段によって特定されるタイミングの間隔が前記回転体の回転に伴った実際のタイミングの間隔よりも短くなることを回避する回避手段と、
    を備えることを特徴とする回転角度算出装置。
  2. 前記検出手段は、前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出手段であることを特徴とする請求項1記載の回転角度算出装置。
  3. 前記回避手段は、前記算出される回転角度が前記フィードバック制御によって前記基準角度の進角側および遅角側間を振動することを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の回転角度算出装置。
  4. 前記抑制手段は、前記基準角度を包含する所定領域において、前記フィードバック制御のゲインを小さくするゲイン低減手段を備えることを特徴とする請求項3記載の回転角度算出装置。
  5. 前記ゲイン低減手段は、前記所定領域における前記回転体の回転角度に応じて前記ゲインを可変設定することを特徴とする請求項4記載の回転角度算出装置。
  6. 前記抑制手段は、前記基準角度よりも遅角側の所定領域において、前記フィードバック制御のための操作量としての回転角度を強制的に変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  7. 前記変更手段は、前記回転体の回転角度に応じて前記強制的な変更量を可変設定することを特徴とする請求項6記載の回転角度算出装置。
  8. 前記抑制手段は、前記基準角度および該基準角度から規定量だけ進角した角度までの領域を含む所定領域において前記算出される回転角度が遅角側に変化することを禁止する禁止手段を備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  9. 前記禁止手段は、前記進角側を、前記基準角度に達する前の回転角度の変化に基づき特定することを特徴とする請求項8記載の回転角度算出装置。
  10. 前記抑制手段は、前記基準角度を含む所定領域において、前記算出される回転角度の変化速度を制限する変化速度制限手段を備えることを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  11. 前記変化速度制限手段は、前記角度算出手段の出力する回転角度をガード処理するものであることを特徴とする請求項10記載の回転角度算出装置。
  12. 前記変化速度制限手段は、前記所定領域において、前記角度算出手段が出力する直前の回転角度をローパスフィルタ処理することを特徴とする請求項10記載の回転角度算出装置。
  13. 前記抑制手段は、前記検出手段以外から得られる前記回転体の回転角度情報、前記角度算出手段によって算出される回転角度、および前記基準角度からの経過時間のいずれかに基づき、前記所定領域を把握することを特徴とする請求項4〜12のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  14. 前記回避手段は、前記回転体の回転に伴った実際の間隔よりも短い間隔で前記角度算出手段が基準角度を算出する場合に、該算出の結果を前記特定手段にとって無効とする無効化手段を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の回転角度算出装置。
  15. 前記無効化手段は、前記特定手段によって前記基準角度となるタイミングが特定されてから所定期間にわたって前記基準角度となるタイミングの再度の特定を禁止することを特徴とする請求項14記載の回転角度算出装置。
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