JP5453843B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

この発明は、鍵盤などの演奏操作子(音高指定操作子)を用いて楽器本体における種々の設定を行うことができる電子楽器に関する。
従来より、電子楽器では、鍵盤などの演奏操作子や、音高を表わす演奏情報を用いて本来の音高指定とは異なる機能を行わせるものがある。例えば、特許文献1に開示された電子楽器の自動伴奏装置では、パネル面のフィルインスイッチを操作することなく、或る小節で、予め登録された演奏パターンを上鍵盤でメロディ演奏するだけで、次の小節のみ、自動的に伴奏パターンがノーマルパターンからフィルインパターンに変更される。
また、特許文献2の電子楽器においては、演奏情報として受信することができるMIDIチャンネル(16チャンネル)のうちの特定チャンネルのノートイベントがイベントコードに割り当てられ、外部機器(MIDIキーボード)から特定チャンネルのノートイベントを受信すると、受信したノートイベントに割り当てられたイベントコードに対応する機能が実行される。イベントコードは、例えば、1がSTART/STOP、2がREGIST+、3がREGIST−等である。コントロール用の演奏情報は外部に接続したMIDIキーボードから送信される。さらに、特許文献3の演奏データ処理装置(PC)でも、外部演奏装置(EM)から演奏情報が送信され、通常の演奏ではあり得ないような特殊なMIDIイベント(演奏データ)の組み合わせを検出し、予めこの組み合わせに対応させている所定の機能が実行される。
特開昭59−189395号公報 特開平8−234731号公報 特開2004−286891号公報
しかしながら、特許文献1の自動伴奏装置では、押鍵パターンを登録することが可能ではあるが、登録パターンをメロディ演奏する指の動きと、楽器本体に設定される機能とが感覚的に一致しない。特許文献2の電子楽器では、外部機器(MIDIキーボード)における押鍵キー(単数/複数)を制御機能に割り当てることはできるが、電子楽器本体のスイッチに対するマッピングになり、設定値を変化する際などの操作性については考慮されておらず、また、押鍵キーと割り当てられる制御機能との対応関係をユーザが覚えるのも大変である。さらに、特許文献3の演奏データ処理装置のように、通常の演奏ではあり得ないようなノートイベントの組合わせは、ユーザは覚えにくいし弾き難いと思われる。
この発明は、このような事情に鑑み、楽器本体に共通なユーザインタフェースである演奏操作子(音高指定操作子)を楽器本体における種々の設定に積極的に利用し、パネル上の無機的な専用操作子の操作ではなく、音楽的で使い易い操作によって楽しく設定操作を行うことができる電子楽器を提供することを目的とする。
この発明の第1の特徴に従うと、複数の音高を夫々指定する複数の音高指定操作子(演奏操作子:5K)と、音高指定操作子(演奏操作子)の操作に基づく音高情報を蓄積する音高蓄積手段(2a)と、制御パラメータ(テンポ、ボリューム、音色など)を指定するパラメータ指定手段(S4;S7〜S9)と、音高指定操作子(演奏操作子)のユーザ操作に応じて、操作に対応する音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積させ、音高蓄積手段(2a)に蓄積された音高情報の音高に応じて、パラメータ指定手段(S4;S7〜S9)により指定された制御パラメータの値を設定するパラメータ値設定手段(S15,S17:Q9〜Q11)と、ユーザ操作に基いて、パラメータ値設定手段(S15,S17:Q9〜Q11)により設定された制御パラメータ値を確定するパラメータ値確定手段(P4,P6〜P8)と、パラメータ値確定手段(P4,P6〜P8)により確定された制御パラメータ値に従って、パラメータ指定手段(S4;S7〜S9)により指定された制御パラメータに対応する制御を実行する制御実行手段(P8)と、複数の押鍵パターンの夫々と所定の制御パラメータとの対応関係を表わす押鍵パターン対応情報(PT)を記憶した押鍵パターン記憶手段(3,4)と、音高蓄積手段(2a)への音高情報の蓄積を許可する蓄積許可手段(S2,S3)とを具備し、音高指定操作子(演奏操作子)は鍵盤(5K)の各鍵であり、パラメータ指定手段(S4;S7〜S9)は、押鍵パターン記憶手段(3,4)に記憶された押鍵パターン対応情報(PT)が表わす対応関係に基づいて、蓄積許可手段(S2,S3)による許可の後に音高蓄積手段(2a)に蓄積された一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する制御パラメータを指定する(S7〜S9)電子楽器〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語等を表わし、以下も同様である。
この発明の第2の特徴に従うと、複数の音高を夫々指定する複数の音高指定操作子(演奏操作子:5K)と、音高指定操作子(演奏操作子)の操作に基づく音高情報を蓄積する音高蓄積手段(2a)と、実行すべき設定機能(選曲、ページジャンプなど)を指定する機能指定手段(S4;S7〜S9)と、機能指定手段(S4;S7〜S9)により指定された設定機能に応じて、複数の要素情報が選択可能に配置された選択画面(6S)を表示する画面表示手段(S16)と、音高指定操作子(演奏操作子)のユーザ操作に応じて、操作に対応する音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積させ、音高蓄積手段(2a)に蓄積された音高情報の音高に応じて要素情報を選択し、選択された要素情報の表示態様を変更する要素選択手段(S17:Q9〜Q11)と、ユーザ操作に基いて、要素選択手段(S17:Q9〜Q11)による要素情報の選択を確定する要素選択確定手段(P4,P6〜P8)と、要素選択確定手段(P4,P6〜P8)により確定された要素選択に従って、機能指定手段(S4;S7〜S9)により指定された設定機能を実行する機能実行手段(P8)と、複数の押鍵パターンの夫々と所定の設定機能との対応関係を表わす押鍵パターン対応情報(PT)を記憶した押鍵パターン記憶手段(3,4)と、音高蓄積手段(2a)への音高情報の蓄積を許可する蓄積許可手段(S2,S3)とを具備し、音高指定操作子(演奏操作子)は鍵盤(5K)の各鍵であり、機能指定手段(S4;S7〜S9)は、押鍵パターン記憶手段(3,4)に記憶された押鍵パターン対応情報(PT)が表わす対応関係に基づいて、蓄積許可手段(S2,S3)による許可の後に音高蓄積手段(2a)に蓄積された一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する設定機能を指定する(S7〜S9)電子楽器〔請求項2〕が提供される。
この発明の第1の特徴による電子楽器(請求項1)では、複数の音高を夫々指定するための複数の音高指定操作子(演奏操作子:5K)があり、音高指定操作による音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積することができる。制御パラメータ(テンポ、ボリューム、音色など)が指定され(S4;S7〜S9)、音高指定操作子(演奏操作子)が操作されると、この操作に基づき音高蓄積手段(2a)に蓄積した音高情報の音高に応じて、指定された制御パラメータの値が設定される(S15,S17:Q9〜Q11)。そして、ユーザ操作により、設定された制御パラメータ値を確定すると(P4,P6〜P8)、確定した制御パラメータ値に従って、指定された制御パラメータに対応する制御が行われる(P8)。
ここで、音高指定操作子(演奏操作子)は鍵盤(5K)の各鍵であり、複数の押鍵パターンの夫々と所定の制御パラメータとの対応関係を表わす押鍵パターン対応情報(PT)が記憶されており(3,4)、音高蓄積手段(2a)への音高情報の蓄積が許可されると(S2,S3)、音高指定操作子(演奏操作子:5K)の操作により、一連の音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積することができる。また、制御パラメータの指定については、押鍵パターン対応情報(PT)を参照することにより、一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する制御パラメータが指定される(S7〜S9)。
従って、この発明によれば、楽器本体に共通なユーザインタフェースである演奏操作子を楽器本体における種々の設定に積極的に利用し、パネル上の無機的な専用操作子の操作ではなく、音楽的で使い易い操作により楽しく設定を行うことができる。また、設定される制御パラメータ値に演奏操作子の音高が対応付けられるので、ユーザにとって覚えやすく、同時に操作しやすい。さらに、初心者及び視覚にハンデをもつ人にも使い易い、音高の変化と設定・選択の操作イメージが適合し、直感的に操作することができる、楽器本体のスイッチ等の設定操作子を節減することができる、等の諸効果が得られる。
また、この発明によれば、弾きやすいフレーズ等の押鍵パターンに対応して制御パラメータが指定されるので、ユーザにとっては、さらに覚え易く操作し易いものとなる。また、押鍵パターン(フレーズ)の変化と制御パラメータ値設定の操作イメージが適合し、直感的に操作することができる。また、複数の異なる鍵を操作して、制御パラメータを指定したり、制御パラメータ値の設定を行うので、楽器上の方向(矢印)キーやテンキーを連続して押下するような操作の必要はない。
この発明の第2の特徴による電子楽器(請求項2)では、複数の音高を夫々指定するための複数の音高指定操作子(演奏操作子:5K)があり、音高指定操作による音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積することができる。実行すべき設定機能(選曲、ページジャンプなど)が指定されると(S4;S7〜S9)、指定された設定機能に応じて、複数の要素情報を選択可能に配置した選択画面(6S)が表示され(S16)、音高指定操作子(演奏操作子)が操作されると、この操作に基づき音高蓄積手段(2a)に蓄積した音高情報の音高に応じて要素情報が選択され、この要素情報の表示態様が変更される(S17:Q9〜Q11)。そして、ユーザ操作により、要素情報の選択を確定すると(P4,P6〜P8)、確定した要素選択に従い、指定した設定機能が実行される(P8)。
ここで、音高指定操作子(演奏操作子)は鍵盤(5K)の各鍵であり、複数の押鍵パターンの夫々と所定の設定機能との対応関係を表わす押鍵パターン対応情報(PT)が記憶されており(3,4)、音高蓄積手段(2a)への音高情報の蓄積が許可されると(S2,S3)、音高指定操作子(演奏操作子:5K)の操作により、一連の音高情報を音高蓄積手段(2a)に蓄積することができる。また、設定機能の指定については、押鍵パターン対応情報(PT)を参照することにより、一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する設定機能が指定される(S7〜S9)。
従って、この発明によれば、楽器本体に共通なユーザインタフェースである演奏操作子を楽器本体における種々の設定に積極的に利用し、パネル上の無機的な専用操作子の操作ではなく、音楽的で使い易い操作により楽しく設定を行うことができる。また、選択される要素情報に演奏操作子の音高が対応付けられるので、ユーザにとって覚えやすく、同時に操作しやすい。さらに、初心者及び視覚にハンデをもつ人にも使い易い、音高の変化と設定・選択の操作イメージが適合し、直感的に操作することができる、楽器本体のスイッチ等の設定操作子を節減することができる、等の諸効果が得られる。
また、この発明によれば、弾きやすいフレーズ等の押鍵パターンに対応して、実行すべき設定機能が指定されるので、ユーザにとっては、さらに覚え易く操作し易いものとなる。また、押鍵パターン(フレーズ)の変化と要素情報選択の操作イメージが適合し、直感的に操作することができる。また、複数の異なる鍵を操作して、設定機能を指定したり、要素の選択を行うので、楽器上の方向(矢印)キーやテンキーを連続して押下するような操作の必要はなく、例えば、ページジャンプの場合でも柔軟に対応することができる。
この発明の一実施例による電子楽器のハードウエア構成図である。 この発明の一実施例による押鍵代替ルールの例を説明する図である。 この発明の一実施例による設定画面と鍵盤の関係説明図である。 この発明の一実施例による電子楽器処理フロー例の第1部分である。 この発明の一実施例による電子楽器処理フロー例の第2部分である。 この発明の一実施例による入力データ処理フロー例である。 この発明の一実施例による白鍵入力時処理フロー例である。
〔システム構成の概要〕
図1は、この発明の一実施例による電子楽器のハードウエア構成例を示すブロック図である。この電子楽器は、図1に示すように、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、入力操作部5、表示部6、音源7、通信インターフェース(I/F)8などを備え、これらの要素1〜8はバス9を介して互いに接続される。
CPU1は、RAM2及ROM3と共にデータ処理部を構成し、所定の制御プログラムに従い、タイマによるクロックを利用して実演奏処理や自動演奏処理を含む種々の楽音情報処理を実行する。RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられ、例えば、押鍵代替モードでは、「 InputData」と名付けられた音高情報蓄積用レジスタ2aが設けられる。また、ROM3には、これらの処理を実行するための制御プログラムや制御データ等が予め記憶される。
外部記憶装置4は、HD(ハードディスク)、FD(フレキシブルディスク)、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリ等の半導体メモリなどの記憶媒体と、その駆動装置を含み、任意の制御プログラムや制御データ等を任意の記憶媒体に記憶することができる。また、記憶媒体は、着脱可能であってもよいし、この電子楽器に内蔵されていてもよい。なお、ROM3や外部記憶装置4に記憶される制御データには、押鍵代替ルール(RL)や押鍵パターンテーブル(PT)等がある。
入力操作部5は、鍵盤(主演奏操作子)及びホイールなどの補助演奏操作子を含む演奏操作子や、ランプ内蔵の押釦(選択)スイッチやダイヤル等の設定操作子(パネル操作子)から成る操作子群と、これらの操作子の操作を検出して検出内容に対応する操作情報をデータ処理部(1〜3)に導入する操作検出回路とにより構成される。データ処理部は、これら操作情報に基づきこの電子楽器各部を制御し、例えば、演奏操作子による演奏操作があれば当該演奏操作に基づく実演奏情報を音源7に送り、設定操作子中の押鍵代替モードスイッチの操作があればこの電子楽器を押鍵代替モードとし、押鍵代替モード時の押鍵或いは設定操作子による設定操作があれば当該操作に基づき種々の設定を行う。
表示部6は、演奏や設定に必要な各種画面を表示するLCD等のディスプレイや、テンポ、ボリューム、音色などの制御パラメータについて、設定内容を文字や数値などの値で表わす文字数字表示器(数値表示器或いは値表示器ともいう)、設定内容に対応して点灯するランプ〔例えば、レベル表示ランプ、押釦(選択)スイッチ内ランプ〕などを備え、これらの表示・点灯内容をデータ処理部からの指令に従って制御し、演奏操作や設定操作などに関する表示援助を行う。例えば、ディスプレイは、入力操作部5の鍵盤(5K)の上部後方に設置されたパネル面の中央に設けられ、その左右に設けられた種々の設定操作子の近傍乃至内部に、対応する数値表示器やランプが設けられる。
音源7は、音源回路やDSPを有する効果回路を含み、実演奏情報に基づく楽音信号を生成したり、ROM3又は記憶装置4或いは通信I/F8から得られる演奏データに基づく楽音信号を生成すると共に、生成される楽音信号に所定の効果を付与する。サウンドシステム10は、D/A変換部やアンプ、スピーカ等を備え、音源7から出力される楽音信号に基づく楽音を発生する。
通信I/F8は、MIDI等の音楽専用有線I/F、USBやIEEE1394等の汎用近距離有線I/F、Ethernet(登録商標)等の汎用ネットワークI/F、無線LanやBluetooth(登録商標)等の汎用近距離無線I/F等の1又は複数を含み、外部電子音楽装置EMとの間でMIDI演奏データを授受したり、別の装置EMから新たな制御プログラムや自動演奏データを受信し記憶装置4に保存することができる。
〔押鍵代替モードにおける押鍵機能の例〕
この発明の一実施例による電子楽器では、押鍵代替モードにおいて、入力操作部5の設定操作子を操作しなくても、鍵盤(5K)を操作することにより電子楽器の環境を設定することができる。つまり、押鍵代替モードでは、押鍵代替ルール(RL)に従って、鍵盤(5K)の所定の操作に基づき生成される所定音高変化の音高情報が、電子楽器の環境設定や設定態様を決定するのに用いられる。図2は、この発明の一実施例による押鍵代替ルールの例を説明する図である。
押鍵代替モードにおいて、一連の押鍵操作に基づく音高情報が表わす音高の変化パターンは「押鍵パターン」と呼ばれる。ROM3或いは所定の外部記憶装置4には、押鍵代替ルールRLと共に、押鍵パターンと電子楽器の環境に関する設定項目(環境設定項目)との対応関係を示す押鍵パターンテーブルPTが予め記憶されており、ユーザは、所定の押鍵パターンを入力することにより、所望の設定項目を指定することができる。図2(1)は、押鍵パターンテーブルPTによる環境設定項目と押鍵パターンの対応例を示す。この例では、押鍵パターン:C3→D3→E3によりテンポの設定を指定することができ、押鍵パターン:C3→G3→E3で音色の設定を指定することができる。また、押鍵パターン:F3→A3→C4で選曲を指定することができ、押鍵パターン:G2→B2→D3によりページジャンプを指定することができる。さらに、押鍵パターン:G3→G3→C4でメトロノームのON/OFF切替えを指定することができる。なお、押鍵パターンに対応させる対象となる機能は、この電子楽器の環境に関する全ての設定機能でも一部の設定機能でもよい。
押鍵パターンに基づいて指定される設定項目には、「メトロノームON/OFF」などのように、そのまま、指定された項目の設定を実行する第1タイプと、「テンポ設定」、「音色設定」、「ボリューム設定」などのように、対応する制御パラメータの値について変更を受け付けて設定する状態(「設定待ち受け状態」という)に移行する第2タイプと、「選曲」や「ページジャンプ」などのように、対応する画面を表示して画面中から表示要素(「画面要素」、或いは、単に「要素」ともいう)を選択し得る状態(「選択待ち受け状態」という)に移行する第3タイプがある。つまり、第1タイプの設定項目については、この設定項目が指定されると、現在の設定状態と反対の設定状態に設定するように指示することができる。
一方、第2及び第3タイプの場合には、更に値を決定する必要があるので、項目設定時と同様に、設定操作子の操作によらず、鍵盤(5K)の操作により、当該制御パラメータに所望の値を設定したり当該画面中から所望の表示要素を選択する。このため、押鍵代替ルールRLには、押鍵パターンテーブルPTに従って設定項目を指定するだけでなく、予め定められた押鍵音高に応じて制御パラメータの値をどのように設定し画面要素をどのように選択するのか、押鍵操作に対応する制御パラメータ値の設定及び画面要素の選択の過程における機能が規定されている。押鍵代替ルールRLでは、原則として、押鍵パターンのように設定内容に関わる機能は白鍵操作で行われ、確定やキャンセルなどのように設定手順に関わる機能は黒鍵操作で行われる。
つまり、制御パラメータ値の設定や画面要素の選択などの設定機能の項目を指定する場合は、上述のように、所定の押鍵パターンに対応する白鍵のフレーズ演奏で所望の項目を指定することができる。また、具体的に制御パラメータ値を設定したり画面要素を選択するときは所望音高の白鍵を操作すればよい。この場合、テンポ値やボリュームの値などの制御パラメータ値の設定時は、設定待ち受け状態になった直後の押鍵音高が変更前の制御パラメータ値(デフォルト値又は現在値)に対応し、以後、押鍵対象鍵(白鍵)を高音側に移動すれば直後の押鍵音高からの移動量に応じた値だけ増大し、低音側に移動すれば移動量に応じた値だけ減少する。例えば、デフォルト値120でテンポ値設定の待ち状態になっているときに、F3→G3→A3と押鍵すると、F3押鍵時に基準位置(音高)が決まり、G3押鍵で121、A3押鍵で122と変化する。また、F3→G3→A3の代わりにF3→C4→G4と押鍵するとF3押鍵時に基準位置(音高)が決まり、C4押鍵で124、G4押鍵で128と変化する。また、画面要素の選択時には、選択待ち受け状態になった直後に表示される画面は、原則として、基準音高E4に対応する値の要素がデフォルト選択されており、任意の鍵(白鍵)を押鍵すると基準音高E4から押鍵音高までの音高距離(白鍵数)に対応する値だけ離れた要素が選択される(図3で後述する)。
これに対して、黒鍵は、主として、白鍵操作で得られた結果にOKの判断を下すのに用いられ、基本的には、黒鍵を操作するとその直前の状態が確定される。また、白鍵や黒鍵の特殊な使い方もある。図2(2)は、押鍵代替ルールRLのうち、特殊な押鍵音高変化(特別押鍵操作)に設定/選択過程上の機能を対応させた特別押鍵ルールの例を示す。
図2(2)において、最上段の機能:「押鍵入力継続」は、例えば、押鍵しながら値を次第に上げていったときに鍵盤(5K)の最高音まで来てしまった場合、更に値を上昇し続けるために、押鍵対象鍵を鍵盤の左(低音)側に移して値の上昇を再開できるようにするためのもので、特別押鍵操作として、それまでの押鍵操作方向と反対方向に2オクターブ以上離れた白鍵を1つ押鍵すると、以後も、押鍵入力を継続することができる。また、複数の白鍵操作の後は、特別押鍵操作により、通常のユーザインターフェース画面における「確定」及び「キャンセル」ボタンの機能を実行することができる。つまり、第2段目のように、直前の押鍵(白鍵入力)の前後1オクターブ以内の黒鍵を1つ押鍵すると、直前までの押鍵操作で設定乃至選択された制御パラメータ乃至要素の値に決定される。また、最下段のように、直前の押鍵(白鍵入力)から1オクターブより離れた黒鍵(即ち、1オクターブを超えた範囲にある黒鍵)を1つ押鍵すると、直前までの設定乃至選択内容は破棄され、設定乃至選択操作前の元の状態に戻る。
図3は、第3タイプの設定項目が指定された場合に表示される設定画面6Sの例を鍵盤5Kと共に図示したものである。この電子楽器のROM3或いは記憶装置4には、「ソング」と呼ばれる自動演奏データが用意されており、押鍵代替モードにおいて、押鍵パターン:F3→A3→C4で選曲を指定することにより、図3(1)に示すように、用意された多数の自動演奏データを選択要素としてソング名:Song1,Song2,…を右方向に順序付けし数段にわたって並列的に配置した選曲画面6Sを表示部6のディスプレイに表示することができる。図示の状態は、デフォルトで「Song1」が選択されハイライト表示された状態を示しており、要素:「Song1」を選択するデフォルトの選択状態は、図3(3)に示す鍵盤5Kでは、音高E4の白鍵に対応している。つまり、この例では、音高E4は、選曲画面6Sのように、画面中の複数の要素から所望の要素を選択する選択画面において、要素選択の基準音高となる。
従って、図3(1)の選曲画面6Sに対して、例えば、白鍵E4を押鍵した場合は、「Song1」が選択されている選択状態に変化がない。次に、実線矢印で示すように、右方向に隣接する白鍵F4を押鍵すると、画面6S内で右隣の「Song2」が選択された状態になりハイライト表示される。順次、白鍵G4,A4を押鍵すると、「Song3」、「Song4」が選択状態になる。また、デフォルト状態で白鍵E4を押鍵しても「Song1」が選択されている選択状態に変化がないが、次に、1つ置いて白鍵G4を押鍵すれば、画面6Sでも1つ置いて順序付けされた第3の自動演奏データ:「Song3」が選択状態になる。さらに、1つ置いて白鍵B4を押鍵すれば第5の自動演奏データ:「Song5」が選択状態になる。
押鍵代替モードにおいて、押鍵パターン:G2→B2→D3でページジャンプ選曲を指定することにより、図3(2)に示すように、所定ページ数のページデータを選択要素としてページ名:ページ1,ページ2,…で重畳表示したページ選択画面6Sをディスプレイに表示することができる。この例では、ページデータは5ページ分あり、各ページの名称を表記したページタブが右方向に順序付けして配列される。図示の状態は、デフォルトで「ページ2」が選択されページ2の内容を表示した状態を示しており、要素:「ページ2」を選択するデフォルト選択状態は鍵盤5Kの基準音高E4に対応している。
ここで、図3(2)のページ選択画面6Sに対して、例えば、白鍵E4を押鍵した場合は、「ページ2」が選択されている選択状態に変化がなく、次に、実線矢印で示すように、右方向に隣接する白鍵F4を押鍵すると、画面6S内で右隣にページタブを持つ次の「ページ3」が選択状態になり、ページ2に代わってページ3の内容が表示される。次いで、1鍵飛ばして白鍵A4を押鍵すると2ページ後の「ページ5」が選択状態になる。しかし、さらに、白鍵D5(図示せず)を押鍵した場合は、「ページ1」が選択状態になる。つまり、指定されたページデータは5ページしかないので、「ページ5」が選択状態になった後、最初に、さらに高い音高(D5)を押鍵した場合は、当該押鍵音高(D4)で「ページ1」を選択する状態が新たな基準となる。なお、新たな基準とせず、白鍵音高をページに繰り返し対応させてもよい。例えば、白鍵A4の押鍵で「ページ5」を選択した後、隣の白鍵B4を押鍵すると「ページ1」に選択状態が移るようにしてもよい。また、図示の状態で、破線矢印で示すように、左方向の白鍵D4を押鍵すると、「ページ1」が選択状態になる。
なお、各画面右下に操作可能に表示された確定ボタンDF及びキャンセルボタンCAは、通常のユーザインターフェース画面におけるボタンと同じ機能を有しており、方向キー或いはマウスでカーソルを「確定」或いは「キャンセル」の表記に合わせた上で、決定キー或いはダブルクリックで選択内容を確定したりキャンセルすることができるが、図2(2)等のように、黒鍵を操作するだけで、簡単に同様の機能を実行することができる。
この発明の一実施例による電子楽器では、複数の音高を夫々指定する複数の音高指定操作子(演奏操作子=鍵盤5K)の操作に基づく音高情報を蓄積する音高蓄積手段2aが備えられる。押鍵代替モードに入り、テンポ、ボリューム、音色などの制御パラメータ値の設定や選曲、ページジャンプなどの画面6Sにおける要素の選択を含む設定機能を指定すると(所定の押鍵パターンで押鍵すると制御パラメータ値の設定や画面要素の選択を指定することができる)、演奏操作子5Kのユーザ操作に対応して音高情報を音高蓄積手段2aに蓄積し、蓄積した音高情報の音高に応じて制御パラメータの値を設定したり画面要素を選択することができる。さらに、ユーザ操作に基いて、設定された制御パラメータ値や画面要素の選択状態を確定すると、確定した制御パラメータ値に従って制御パラメータに対応する制御を実行したり、確定した要素選択に従って指定した設定機能を実行する。
〔動作フロー例〕
図4〜図7は、この発明の一実施例による電子楽器処理に基づく動作を表わすフローチャートであり、図4及び図5は、電子楽器処理の全体の動作フローである。この電子楽器の電源ONにより電子楽器処理がスタートすると、CPU1は、まず、ステップS1で初期化を行い、入力操作部5のボタン、スイッチ、スライダー等についてユーザによる操作入力を受け付け得る状態にする。続くステップS2では、ユーザによる押鍵代替モードスイッチの操作により押鍵代替モードの開始が指示されたか否かを判定し、押鍵代替モードの開始が指示されたときは(S2=YES)、押鍵代替モードに入り、RAM2の所定記憶領域に音高情報蓄積用レジスタ:InputData(2a)をセットする。
押鍵代替モードに入ると、ステップS3に進み、設定操作子の操作を調べ、押鍵パターン受付スイッチが操作されたかこれ以外の設定操作子が操作されたか否かを判定する。なお、押鍵代替モードスイッチ及び押鍵パターン受付スイッチ以外の設定操作子は、押鍵代替モードにおいても、元々電子楽器で用意された設定操作子としてそれぞれ対応する機能を指定することができる。ここで、他の設定操作子が操作されたときは(S3=NO)、ステップS4に進み、操作された設定操作子に対応する設定機能を抽出する。
一方、押鍵パターン受付スイッチが操作されると(S3=YES)、ステップS5に進み、押鍵パターンの受け付けを許可し、通常演奏を中止させる。従って、演奏・再生処理(通常の実演奏処理や自動演奏処理)中であればこれを一時中断させ、新たな通常演奏は禁止する。つまり、押鍵パターン受け付けを許可すると、通常の演奏を一旦ストップし、押鍵代替モードが終了するまで(後述するステップS18の直前まで)、通常演奏中断状態が維持され、このため、通常の演奏音と楽器環境の設定のための押鍵音とが混ざることはない。そして、ステップS5の通常演奏中止処理の後は、ステップS6に進む。
ステップS6〜S10では、パターン対応機能抽出処理を行い、押鍵パターンに対応する設定機能を抽出する。つまり、パターン対応機能抽出処理の最初のステップS6では、 InputData(2a)をクリアし、次のステップS7では、ユーザ操作による一連の押鍵入力音を受け付け、音高情報を InputDataに蓄積する。所定量(例えば3音)の音高情報を蓄積すると、続くステップS8で、押鍵パターンテーブルPTを参照して InputDataに蓄積された音高列に対応する設定機能を探索し、ステップS9で、押鍵パターンテーブルPT中に InputDataの音高列に対応する設定機能があるか否かを判定する。ここで、 InputData音高列に対応する設定機能がないと判定したときは(S9=NO)、ステップS10に進んで、音声或いは表示によって、入力された押鍵パターンに対応する設定機能がないことをユーザに報知し押鍵入力をやり直すか否かをユーザに打診する。ここで、ユーザ操作により、押鍵入力のやり直す旨が指示されると(S10=YES)、ステップS6に戻り、押鍵入力のやり直しが指示されている間はステップS6〜S10の処理を繰り返す。
ステップS4で、設定操作子の操作による設定機能を抽出した後、或いは、ステップS9で InputData音高列に対応する設定機能があると判定しこれを抽出したときは(S9=YES)、ステップS11に進み、抽出された設定機能が、そのまま実行する第1タイプの機能であるか否かを判定する。ここで、第1タイプであるときは(S11=YES)、ステップS12で当該設定機能を実行する。例えば、メトロノームのオンが設定されている状態で「メトロノームON/OFF」が指定されるとメトロノームのオフを設定する(設定機能を抽出すると現在の設定状態と反対の設定状態に反転設定する)というように、直ちに設定を指示することができる第1タイプの設定機能についてはそのまま実行する。
一方、抽出された設定機能が第1タイプでないと判定したときは(S11=NO)、ステップS13に進む。ステップS13〜S16は、第2及び第3タイプの設定機能に応じた押鍵入力受付の準備段階である。ここで、演奏・再生処理中であれば、ステップS13で一時中断する処理を行った後、ステップS14(図5)に進んで、さらに、抽出された設定機能が、画面を表示する第3タイプの機能であるか否かを判定する。
ここで、制御パラメータの値を設定するだけの第2タイプの機能であると判定したときは(S14=NO)、ステップS15で、抽出された設定機能に対応する制御パラメータについてユーザ所望の値の入力を受け付ける設定待ち受け状態にする。設定待ち受け状態では、設定機能に対応する制御パラメータの値がデフォルト値又は現在設定値で示され、ユーザは当該制御パラメータ設定時の初期値を知ることができる。例えば、テンポ設定であればデフォルト又は現在設定中のテンポ値がテンポ値表示器に表示され、ボリューム設定であれば、デフォルト又は現在設定中のボリューム値がボリューム値表示器に表示されると共にボリュームレベル表示ランプでその概略レベルが表示され、音色設定であれば、デフォルト値又は現在設定中の音色値(数値及び音色名)が音色値表示器に表示されると共にこの音色値に対応するカテゴリの音色選択スイッチの内蔵ランプが点灯される。そして、その後、ステップS17の入力データ処理に進む。
一方、ステップS14で、画面を表示する第3タイプの機能であると判定したときは(S14=YES)、ステップS16で、抽出された設定機能に対応する画面を表示部6のディスプレイに表示し、画面中からユーザ所望の要素の選択入力を受け付ける選択待ち受け状態にする。この場合も、設定機能に対応する要素の値がデフォルトで選択され、ユーザは当該画面の要素選択時の初期値を知ることができるる。例えば、選曲画面であれば、図3(1)のように、デフォルトで選択された自動演奏データ(ソング1)が選曲画面にハイライト表示され、ページ選択画面であれば、図3(2)のように、デフォルトで選択されたページ(ページ2)が最上層に表示される。そして、その後、ステップS17の入力データ処理に進み、押鍵入力によりパラメータ値を設定し或いは画面要素を選択する。
図6は、図5のステップS17で行われる入力データ処理の具体例を表わすフローチャートである。入力データ処理では、まず、ステップP1で押鍵入力音高情報蓄積用レジスタ: InputData(2a)をクリアし、次のステップP2にて、鍵盤5K或いは設定操作子の操作を待機し、何らかの操作入力を検出すると(P2=YES)、ステップP3に進んで、検出した操作入力が押鍵操作によるものか否かを判定する。一方、押鍵操作入力であるときは(P3=YES)、ステップP4に進み、押鍵操作により入力された音高情報を調べて、黒鍵の操作によるものであるか否かを判定する。ここで、黒鍵ではなく白鍵の操作によるものであるときは(P4=NO)、ステップP5の白鍵入力時処理に進む。
図7は、図6のステップP5で行われる白鍵入力時処理の具体例を表わすフローチャートである。この白鍵入力時処理では、最初のステップQ1で InputData(2a)が空であるか否かを判定する。ここで、 InputDataが空であれば(Q1=YES)、直ちにステップQ11に進み、白鍵操作で入力された音高情報を現在の状態に対応する値として InputDataの末尾に記憶して白鍵入力時処理を終了し、図6のステップP2に戻る。
一方、 InputDataが空でなければ(Q1=NO)、ステップQ2で、白鍵操作により今回入力された音高情報が InputDataの末尾(最後)の音高情報(白鍵)が示す音高(前回の入力音高)に対し2オクターブ未満にある音高を示しているか否かを判定する。ここで、白鍵操作による今回の入力音高が InputDataの末尾の音高(前回の入力音高)から2オクターブ未満であれば(Q2=YES)ステップQ7に進む。ステップQ7〜Q10は、白鍵1音ずつの押鍵入力に応じた要素選択状態/パラメータ値の変更に対応している。まず、ステップQ7では、今回の入力音高が InputDataの末尾の音高から何番目の白鍵かを算出し、前回の入力音高からの変化量を求め、次いで、ステップQ8で、 InputDataの末尾の音高(前回の入力音高)が今回の入力音高より低いか否かを判定する。
ここで「前回の入力音高<今回の入力音高」のときは(Q8=YES)、ステップQ9において、現在の状態に変化量をプラスして現在の状態を更新し、必要に応じて表示も更新する。また、「前回の入力音高>今回の入力音高」のときは(Q8=NO)、ステップQ10において、現在の状態に変化量をマイナスして現在の状態を更新し、必要に応じて表示も更新する。つまり、ステップQ9/Q10では、制御パラメータ値の設定については、現在のパラメータ値に、ステップQ7で求めた変化量に対応する値をプラス/マイナスした値に更新し、例えば、テンポ設定であれば新たなテンポ値を数値表示器に表示し、ボリューム設定であれば新たなボリューム値を数値表示器に表示すると共に対応する概略レベルをレベル表示ランプで表示し、音色設定であれば新たな音色値(数値及び音色名)に切り替えると共にこの音色値に対応するカテゴリの音色選択スイッチを点灯する(この場合、例えば、プログラムチェンジによる音色変更であれば、127までの各値に対応した音色がセットされる)。これにより、ユーザは今回の白鍵操作による更新状況を確認することができる。また、画面中の要素選択については、現在選択している要素からステップQ7で求めた変化量に対応する値(個数)だけ右方向/左方向にある要素を選択し、選択された新たな要素が、例えば、ソング或いはページであれば、ハイライト表示し或いは最上層に表示する。このようにして押鍵の変化方向と量が値に反映される。
そして、ステップQ9,Q10の更新処理の後はステップQ11に進み、今回の入力音高情報を InputDataの末尾に記憶して白鍵入力時処理を終了し、図6のステップP2に戻る。なお、今回の入力音高が前回の入力音高に等しい場合は、ステップQ2からステップQ7〜Q11をスルーして何らの処理もせずステップP2に戻る。
また、ステップQ2で、今回の入力音高が前回の入力音高より2オクターブ以上離れていると判断したときは(Q2=NO)、ステップQ3に進む。ステップQ3〜Q6では、押鍵入力継続〔図2(2)最上段〕のための処理が行われる。まず、ステップQ3では、 InputDataの末尾から2番目の音高(前々回の入力音高)が InputDataの末尾の音高(前回の入力音高)より小さいか否かを判定し、続くステップQ4,Q5の何れかで、さらに、 InputDataの末尾の音高(前回の入力音高)が今回の入力音高より小さいか否かを判定する。なお、今回が2回目の白鍵操作であり、音高情報が InputDataの末尾にのみ記憶されている場合は、ステップQ3からステップQ4をスルーしてステップQ7に進む。
ここで、「前々回の入力音高<前回の入力音高」(Q3=YES)かつ「前回の入力音高<今回の入力音高」のとき(Q5=YES)或いは「前々回の入力音高>前回の入力音高」(Q3=NO)かつ「前回の入力音高>今回の入力音高」(Q4=NO)のときは、今回も、それまでの押鍵操作方向と同じ方向に白鍵が操作されたと判断してステップQ7に進み、ステップQ7〜Q11で、上述と同様の処理を行う。
また、「前々回の入力音高<前回の入力音高」(Q3=YES)かつ「前回の入力音高>今回の入力音高」のとき(Q5=NO)或いは「前々回の入力音高>前回の入力音高」(Q3=NO)かつ「前回の入力音高<今回の入力音高」(Q4=YES)のときは、今回は、それまでの押鍵操作方向と反対方向に白鍵が操作されたと判断し、ステップQ6に進む。ステップQ6では、特別押鍵ルールに従って、図2(2)最上段の押鍵入力継続の基準音に決定し、 InputDataをクリアし、今回の入力音高情報を InputDataの末尾に記憶する。そして、この白鍵入力時処理を終了し、図6のステップP2に戻る。
図6の入力データ処理に戻り、ステップP4で黒鍵の操作入力があったと判定したときは(P4=YES)、ステップP6に進み、 InputDataに記憶されている音高情報は2個以上であるか否かを判定し、この音高情報が0個( InputDataが空)又は1個のときは(P6=NO)、ステップP8で、現在の状態(0個の場合はデフォルト値、1個の場合は InputDataの音高に対応する値)で要素選択状態又は制御パラメータ値を確定して選択又は設定待ち受け状態を終了し、確定した内容で設定機能を実行する。
ステップP6で InputDataの音高情報が2個以上あると判定したときは(P6=YES)、ステップP7に進み、さらに、入力音高(黒鍵)が InputDataの末尾の音高情報から1オクターブより離れているか否かを判定する。ここで、黒鍵の入力音高が InputDataの末尾の音高の1オクターブ以内のときは(P7=NO)、「確定」の特別押鍵操作に該当するので、ステップP8で、現在の状態( InputDataの末尾の音高に対応する値)で要素選択状態又は制御パラメータ値を確定して待ち受け状態を終了し、確定した内容で設定機能を実行する「確定処理」を行う。また、黒鍵入力音高が InputDataの末尾の音高から1オクターブより離れているときは(P7=YES)、「キャンセル」の特別押鍵操作に該当するので、ステップP7に進んで、これまでの選択又は設定内容を無効にし、そのまま、待ち受け状態を終了する「キャンセル処理」を行う。
また、ステップP3で、押鍵操作ではなく、ボタンやスライダー等の設定操作子からの操作入力があったと判定したときは(P3=NO)、ステップP10で、 InputDataが空であるか否かを判定する。ここで、 InputDataが空であれば(P10=YES)、ステップP11で、当該操作入力が「確定」に対応したものであるか否かを判定し、「確定」に対応したもの即ち確定ボタンDFの操作によるときは(P11=YES)、ステップP8に進んで、上述した確定処理を行う。操作入力が「確定」に対応していないときは(P11=NO)、ステップP12で「キャンセル」に対応したものであるか否かを判定し、「キャンセル」に対応したもの即ちキャンセルボタンCAの操作によるときは(P12=YES)、ステップP8に進んで、上述したキャンセル処理を行う。
そして、操作入力が「キャンセル」に対応したものでもないとき、即ち、指定された設定機能について設定操作子の操作により画面要素を選択したり、制御パラメータ値を選択する入力があったときは(P12=NO)、ステップP13で、操作入力に応じて現在の状態(選択状態/値)を更新し、必要に応じて対応する表示も更新し、ステップP2に戻る。つまり、ステップP11→P12→P13で、設定操作子のみの操作により要素の選択や制御パラメータ値の設定を行うことができる。
また、ステップP10で空でないと判定すると(P10=NO)ステップP2に戻る。つまり、押鍵操作により要素の選択や制御パラメータ値の設定を行っている最中には、他の設定操作子の操作による要素の選択や値の設定は受け付けない。
以上のようにして、ステップP8の確定処理或いはステップP9のキャンセル処理を行うと、入力データ処理(S17:図5)は終了し押鍵代替モードの動作も終了して、電子楽器処理のステップS18(図5)に進む。また、電子楽器処理のステップS10(図4)で押鍵入力のやり直し指示がないとき(S10=NO)或いはステップS12で第1タイプの設定機能を実行した後も、押鍵代替モードの動作が終了しステップS18に進む。
ステップS18では、通常演奏を許可し、演奏・再生処理を一時中断していた場合はこの演奏・再生処理を再開する。ステップ18の処理の後、或いはステップS2で押鍵代替モードの開始が指示されなかったときは(S2=NO)、ステップS19に進み、押鍵代替モード時以外の処理、例えば、新たな演奏・再生処理や、押鍵パターンテーブルPTの変更などを行い、電源がONされている間は(S20=NO)ステップS2〜S19の処理を繰り返す。そして、電源がOFFされると(S20=YES)、ステップS21で終了処理を行った後、この電子楽器処理を終了する。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつこの発明の好適な実施の一形態について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、専用の押鍵パターン受付スイッチを用いて電子楽器を押鍵パターンの受け付けを許可するようにしたが、他のボタンの組み合わせ操作を用いてもよいし、鍵盤(5K)の最高音と最低音の同時押鍵などの特殊な押鍵パターンを用いてもよい。
設定機能については、実施例の曲選択機能やテンポ値設定、ページジャンプなどに限らない。また、押鍵の変化幅については、実施例では白鍵のみを使用して白鍵の数で要素の選択や値の設定を行っているが、黒鍵も使った半音距離数で行ってもよい。さらに、実施例では、白鍵の押鍵操作で設定する値や選択する要素を変化させ、近くの適当な黒鍵を操作することで「確定(決定)」としたが、「確定(決定)」操作は、例えば、鍵盤の近くに設置された別のスイッチでもよいし、1分間など或る一定の時間に押鍵操作がなければ「確定」操作としてもよい。
設定機能(項目)を押鍵パターンで指定する場合、判定できる押鍵パターンに続く押鍵を、当該設定機能の値の設定に適用するようにしてもよい。
押鍵で制御パラメータ値を設定する場合、1押鍵目を設定開始の基準として2押鍵目から実際に値を変化させるようにする他、1押鍵目で値/選択状態を1つ動かすようにしてもよい。若しくは、基準位置を例えばC3とあらかじめ決めて1押鍵目から値の変化対象にしてもよい。また、2音をほぼ同時に押鍵した場合には2音間の距離を値に反映させるようにしてもよい。また、設定するパラメータの種類(テンポ、ボリュームなど)に応じて、各音高と設定値を対応付けしたテーブルを用意し、値設定の1押鍵目をテーブルを参照した値にして、2押鍵目以降は直前の押鍵からの距離(白鍵数や半音距離)で値を変化させるようにしてもよい。
登録する押鍵パターンに、音高だけでなくリズム(タイミング、音長など)要素も組み込んでもよい。押鍵パターンテーブル(PT)や押鍵代替ルール(RL)はユーザにより編集設定可能であってもよい。
実施例では、白鍵の数と値の変化幅を同じにしているが、例えば、白鍵の数の複数倍で値や選択状態を変化させるようにしてもよい。また、値がリミット値に到達したときは、(白鍵の)押鍵入力があってもリミット値を超えないように制御すればよい。
2a InputDataと名付けられた音高情報蓄積用レジスタ、
6S 選曲画面やページ選択画面のような要素選択可能な設定画面、
5K 鍵盤(音高指定操作子)、
DF,CA 確定ボタン及びキャンセルボタン。

Claims (2)

  1. 複数の音高を夫々指定する複数の音高指定操作子と、
    音高指定操作子の操作に基づく音高情報を蓄積する音高蓄積手段と、
    制御パラメータを指定するパラメータ指定手段と、
    音高指定操作子のユーザ操作に応じて、操作に対応する音高情報を音高蓄積手段に蓄積させ、音高蓄積手段に蓄積された音高情報の音高に応じて、パラメータ指定手段により指定された制御パラメータの値を設定するパラメータ値設定手段と、
    ユーザ操作に基いて、パラメータ値設定手段により設定された制御パラメータ値を確定するパラメータ値確定手段と、
    パラメータ値確定手段により確定された制御パラメータ値に従って、パラメータ指定手段により指定された制御パラメータに対応する制御を実行する制御実行手段と、
    複数の押鍵パターンの夫々と所定の制御パラメータとの対応関係を表わす押鍵パターン対応情報を記憶した押鍵パターン記憶手段と、
    音高蓄積手段への音高情報の蓄積を許可する蓄積許可手段と
    を具備し、
    音高指定操作子は鍵盤の各鍵であり、
    パラメータ指定手段は、押鍵パターン記憶手段に記憶された押鍵パターン対応情報が表わす対応関係に基づいて、蓄積許可手段による許可の後に音高蓄積手段に蓄積された一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する制御パラメータを指定する
    ことを特徴とする電子楽器。
  2. 複数の音高を夫々指定する複数の音高指定操作子と、
    音高指定操作子の操作に基づく音高情報を蓄積する音高蓄積手段と、
    実行すべき設定機能を指定する機能指定手段と、
    機能指定手段により指定された設定機能に応じて、複数の要素情報が選択可能に配置された選択画面を表示する画面表示手段と、
    音高指定操作子のユーザ操作に応じて、操作に対応する音高情報を音高蓄積手段に蓄積させ、音高蓄積手段に蓄積された音高情報の音高に応じて要素情報を選択し、選択された要素情報の表示態様を変更する要素選択手段と、
    ユーザ操作に基いて、要素選択手段による要素情報の選択を確定する要素選択確定手段と、
    要素選択確定手段により確定された要素選択に従って、機能指定手段により指定された設定機能を実行する機能実行手段と、
    複数の押鍵パターンの夫々と所定の設定機能との対応関係を表わす押鍵パターン対応情報を記憶した押鍵パターン記憶手段と、
    音高蓄積手段への音高情報の蓄積を許可する蓄積許可手段と
    を具備し、
    音高指定操作子は鍵盤の各鍵であり、
    機能指定手段は、押鍵パターン記憶手段に記憶された押鍵パターン対応情報が表わす対応関係に基づいて、蓄積許可手段による許可の後に音高蓄積手段に蓄積された一連の音高情報が示す押鍵パターンに対応する設定機能を指定する
    ことを特徴とする電子楽器。
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