JP5452409B2 - 熱サイクルシステム - Google Patents

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Description

本発明は、熱サイクルシステムに関する。
ハイブリッド自動車において、車両駆動用モータやインバータ等の機器を冷却、車室内を空調する際に、冷却水等の熱移動媒体を循環させるシステムが知られている。例えば、特許文献1に記載の発明では、冷凍サイクルを用いて熱移動媒体を冷やすことで、機器の冷却と車室内の冷房を同時に実現することが可能となっている。そして、熱移動媒体を循環させることで、各機器(モータ、インバータ)の冷却や、車室内の空調を行うようにしている。
特許第4285292号公報
ところで、機器の温度を急激に下げたい場合や空調の始動を早くしたい場合には,循環させる熱移動媒体の温度応答が早くして早期に目標温度とするのが望ましい。一方、圧縮機の消費電力や、空調の吹き出し温度の変動を小さくするためには、循環させる熱移動媒体の温度変動が小さいことが望ましい。また、各機器の発熱量変化が熱移動媒体の温度変化に与える影響や、外気温変化が熱移動媒体の温度変化に与える影響を小さくするためにも、熱移動媒体の温度変動は小さいほうが望ましい。
しかしながら、従来のシステムでは、上述した背反する条件を両立させることが難しく、熱移動媒体の温度応答速度を状況に応じて変えることができなかった。
本発明に係る熱サイクルシステムは、冷媒を循環させる冷凍サイクルシステムと、熱移動媒体を循環させる循環ポンプを有し、熱移動媒体により温調対象の温度を調整する媒体循環回路と、冷凍サイクルシステムの冷媒と媒体循環回路の熱移動媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、熱移動媒体の放熱を行う放熱回路と、媒体循環回路内を循環する熱移動媒体の容積を可変にする容積可変手段とを備え、容積可変手段は、移動可能な可動分離壁により分離された第1空間および第2空間を有する容器と、可動分離壁の移動時に、第1空間と第2空間との間における熱移動媒体の移動を行わせる通路と、第1空間が媒体循環回路に接続されるとともに第2空間が放熱回路に接続される第1の接続状態と、第2空間が媒体循環回路に接続されるとともに第1空間が放熱回路に接続される第2の接続状態との切り換えを行う切換手段と、第1の接続状態において、媒体循環回路の熱移動媒体の温度応答速度をより速くしたい場合には、第1空間の容積を減少させるように可動分離壁を移動し、媒体循環回路の熱移動媒体の温度応答速度をより遅くしたい場合には、第1空間の容積を増加させるように可動分離壁を移動する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする
本発明によれば、熱移動媒体の温度応答速度を状況に応じて変えることができる。
本発明による熱サイクルシステムを電気自動車の冷却空調システムに適用した場合の概略構成を示す図である。 容積可変タンク8の概略構成を示す図。 除湿運転時の四方弁3の弁状態を示す図。 暖房運転時の四方弁3の弁状態を示す図。 暖房冷却運転の四方弁3の弁状態を説明する図。 空調用容積可変タンク8Aの制御処理を示すフローチャート。 冷却用容積可変タンク8Bの制御処理を示すフローチャート。 第2の実施の形態における冷却用容積可変タンク8Bの概略構成を示す図であり、標準モードを示す。 冷却用容積可変タンク8Bの逆転モードを示す図。 第3の実施の形態を示す図。 第4の実施の形態を示す図。 第5の実施の形態を示す図。 第6の実施の形態を示す図。 容積可変タンク8の他の例を示す図。
以下に説明する実施形態では、電動機を車両の唯一の駆動源とする電気自動車、すなわち純粋な電気自動車の冷却空調システムに本発明を適用した場合を例に説明する。しかしながら、鉄道車両や建設車両などの電動車両、内燃機関であるエンジンと電動機とを車両の駆動源とする電動車両、例えばハイブリッド自動車(乗用車)、ハイブリッドトラックなどの貨物自動車、ハイブリッドバスなどの乗り合い自動車などの冷却空調システムにも、本発明は適用することができる。以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
(冷却空調システムの説明)
図1は、本発明による熱サイクルシステムを電気自動車の冷却空調システムに適用した場合の、冷却空調システムの概略構成を示す図である。図1に示す冷却空調システムは、車室内の空気状態を調整する空調システムとしての冷凍サイクル回路1000および空調用回路2000と、モータ、インバータ、走行駆動用バッテリおよびギアボックスなど、発熱を伴う温調対象機器16の温度を調整する温調システムとしての冷却用回路3000とを備えている。冷凍サイクル回路1000,空調用回路2000および冷却用回路3000を含む冷却空調システムは、制御装置4000により制御される。なお、制御装置4000には、車両側の上位制御装置5000から制御に必要な情報(例えば、モータトルク要求情報など)が入力される。
冷凍サイクル回路1000には冷媒が充填されている。冷媒としては、例えば、エアコン用冷媒として知られているR134aが用いられる。また、空調用回路2000には空調用熱移動媒体が循環され、冷却用回路3000には冷却用熱移動媒体が循環される。空調用熱移動媒体および冷却用熱移動媒体には、例えばクーラントが用いられる。
冷凍サイクル回路1000と空調用回路2000との間には空調用熱交換器10Aが設けられ、冷凍サイクル回路1000と冷却用回路3000との間には冷却用熱交換器10Bが設けられている。空調用熱交換器10Aにおいては、冷凍サイクル回路1000に充填された冷媒と空調用回路2000を循環する空調用熱移動媒体との間の熱交換が行われる。同様に、冷却用熱交換器10Bでは、冷凍サイクル回路1000に充填された冷媒と冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体との間で熱交換が行われる。
冷凍サイクル回路1000には、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒と外気との熱交換を行う室外熱交換器9および上述した空調用熱交換器10Aが環状に接続されている。また、室外熱交換器9には外気送風用の室外ファン6が備えられている。圧縮機1の吸込配管12と吐出配管13との間には、四方弁3が設けられている。四方弁3の弁状態を切り替えることにより、吸込配管12および吐出配管13のいずれか一方を室外熱交換器9に接続し、他方を空調用熱交換器10Aに接続することができる。
図1は冷房運転時の四方弁3の弁状態を示しており、吐出配管13と室外熱交換器9とを接続すると共に、吸込配管12と空調用熱交換器10Aとを接続している。一方、後述する暖房運転や暖房冷却運転時には、四方弁3は、吐出配管13と空調用熱交換器10Aとを接続すると共に、吸込配管12と室外熱交換器9とを接続するように切り換えられる。
室外熱交換器9と空調用熱交換器10Aとの間にはレシーバ11が設けられている。冷媒経路はレシーバ11において2つに分岐しており、一方は上述した空調用熱交換器10Aが設けられた冷媒経路であって、他方は冷却用熱交換器10Bが設けられた冷媒経路である。分岐した二つの冷媒経路は、圧縮機1の吸込配管12において合流して一つになる。2A〜2Cは冷媒の流量を制御するための流量制御弁であって、流量制御弁2Aは空調用熱交換器10Aを流れる冷媒の流量を制御し、流量制御弁2Bは冷却用熱交換器10Bを流れる冷媒の流量を制御し、流量制御弁2Cは室外熱交換器9を流れる冷媒の流量を制御する。
空調用回路2000には、空調側室内熱交換器15A、空調用熱移動媒体を貯留するための空調用容積可変タンク8A、空調用熱移動媒体を循環させるための空調用循環ポンプ5Aおよび空調用熱交換器10A、が順に環状に接続されている。空調側室内熱交換器15Aには、車室内へ空気を送風する室内ファン7が備えられている。空調側熱交換器15Aにおいては、空調用熱移動媒体と室内ファン7によって車室内へ送風される空気との熱交換が行われる。2001は空調用回路2000を流れる熱移動媒体の温度を検出する温度センサであり、検出結果は制御装置4000に入力される。
冷却用回路3000には、冷却側室内熱交換器15B、冷却用熱移動媒体を貯留するための冷却用容積可変タンク8B、温調対象機器16、冷却用熱移動媒体を循環させるための冷却用循環ポンプ5Bおよび冷却用熱交換器10Bが順に環状に接続されている。本実施形態では、温調対象機器16として、モータ、インバータ、バッテリおよびギアボックスがある。上述した室内ファン7は図示下側から上側へと送風し、送風方向に対して空調側室内熱交換器15Aの下流側に冷却側室内熱交換器15Bが配設されている。そのため、空調側室内熱交換器15Aから流出された空気は、冷却側室内熱交換器15Bにおいて冷却用熱移動媒体と熱交換を行った後に車室内へ吹き出される。
また、冷却用回路3000には、主回路19に設けられた室内熱交換器15Bをバイパスするバイパス回路20が設けられている。バイパス回路20の入口には三方弁4が設けられている。この三方弁4を切り替えることにより、冷却用熱移動媒体が流れる経路として、主回路19またはバイパス回路20のいずれかに選択することができる。3001は冷却用回路3000を流れる熱移動媒体の温度を検出する温度センサであり、検出結果は制御装置4000に入力される。
空調用容積可変タンク8Aは、空調用回路2000を循環する空調用熱移動媒体の容積を変化させることができる。同様に冷却用容積可変タンク8Bは、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を変化させることができる。なお、本実施の形態では、空調用容積可変タンク8Aおよび冷却用容積可変タンク8Bの両方が設けられているが、どちらか一方のみが設けられていても良い。
(容積可変タンクの構成)
図1に示した空調用容積可変タンク8Aと冷却用容積可変タンク8Bとは同一構造を有しており、図2はそれらに用いられる容積可変タンク8の概略構成を示したものである。容積可変タンク8は、タンク内空間を第1空間23と第2空間24との2つに分離する断熱パーティション25を備えている。第1空間23には流入口28および流出口29が設けられており、これらを循環回路に接続することによって、第1空間23は循環回路の一部を構成することになる。
容積可変タンク8を空調用容積可変タンク8Aとして用いる場合には、流入口28を空調側室内熱交換器15Aに接続し、流出口29を空調用循環ポンプ5Aに接続することで、第1空間23は空調用回路2000の一部を構成することになる。同様に、容積可変タンク8を冷却用容積可変タンク8Bとして用いる場合には、流入口28を冷却側室内熱交換器15Bに接続し、流出口29を冷却用循環ポンプ5Bに接続することで、第1空間23は冷却用回路3000の一部を構成することになる。
断熱パーティション25には第1空間23と第2空間24とを連通する連通孔26が設けられており、第2空間24にも熱移動媒体が満たされている。断熱パーティション25は、アクチュエータ801の駆動軸27に固定されている。アクチュエータ801で駆動軸27を上下動させて断熱パーティション25を矢印50a,50bの方向に移動させると、空間23,24の容積が変化し、連通孔26を通って熱移動媒体が第1空間23と第2空間24との間を移動する。すなわち、循環回路(空調用回路2000または冷却用回路3000)内の熱移動媒体の容積が増加する。第1空間23の容積変化は、断熱パーティション25の移動量を検知することにより検出することができる。
なお、第1空間23と第2空間24とは連通孔26により連通しているが、断熱パーティション25が停止している時は、連通孔26を介した熱移動媒体の移動は非常に小さく、第2空間24は循環回路を構成しないと考えて良い。すなわち、断熱パーティション25を移動したときだけ、熱移動媒体が連通孔26内を移動する。また、断熱パーティション25は熱伝導率の低い断熱材料(例えば、合成樹脂など)で構成されており、第1空間23内の熱移動媒体と第2空間24内の熱移動媒体との熱交換は、低く抑えられている。なお、断熱パーティション25は、全体を断熱材料で形成しても良いし、一部(例えば、熱移動媒体に接触する表面部分)を断熱材料で形成しても良い。
このように容積可変タンク8の第1空間23の容積を変化させることにより、循環回路を循環する熱移動媒体の熱容量を可変にすることができる。第1空間23の容積を小さくすると循環回路を循環する熱移動媒体の総量が減って熱容量が小さくなるので、熱エネルギーの流出入量に対する熱移動媒体の温度変化速度(すなわち温度応答速度)はより速くなる。逆に、第1空間23の容積を大きくすると循環回路を循環する熱移動媒体の総量が増加して熱容量が大きくなるので、温度変化速度はより遅くなる。すなわち、容積可変タンク8の第1空間23の容積を変化させることで、熱移動媒体を状況に応じた望ましい温度応答速度にすることができる。
断熱パーティション25に設けられた連通孔26は、図14に示すように開閉自在であってもよい。図14(a)に示す容積可変タンク8では、連通孔26に弁体802、803が設けられている。この構成の場合、断熱パーティション25を下方(50a方向)に移動すると弁体802が開いて、破線矢印のように第1空間23から第2空間24へ熱移動媒体が移動する。逆に、断熱パーティション25を上方(50b方向)に移動すると弁体803が開いて、破線矢印のように第2空間24から第1空間23へ熱移動媒体が移動する。
断熱パーティション25が停止しているときには弁体802,803は閉じ、熱移動媒体は遮断される。そのため、第1空間23内と第2空間24内の間での熱移動媒体の熱交換量を減らすことができる。これにより熱移動媒体の温度応答速度を調節しやすくなる。
図14(b)は断熱パーティション25に連通孔26を設ける代わりに、第1空間23と第2空間24とを連通刷る配管804を設けた。この場合にも、配管804を一対設けて、一方に弁体802を、他方に弁体803を設けるような構成としても良い。
次に、図1に示した冷却空調システムの運転動作について説明する。本実施形態では、冷却用循環ポンプ5Bを稼働させて温調対象機器16の温度調整を行う。その他の機器の動作は、空調負荷や温調対象機器16からの発熱量に応じて変化させる。以下では、冷房運転、除湿運転,暖房運転および暖房冷却運転について説明する。
(冷房運転)
冷房運転とは、室外熱交換器9を凝縮器、空調用熱交換10Aと冷却用熱交換10Bを蒸発器として用いて、空調用回路2000および冷却用回路3000から冷凍サイクル回路1000へと熱を移動させる運転モードである。冷房運転の場合には、冷凍サイクル回路1000に設けられた四方弁3は、図1で示すような弁の切り換え状態とする。すなわち、圧縮機1の吐出配管13は室外熱交換器9に接続し、圧縮機1の吸込配管12は空調用熱交換器10Aおよび冷却用熱交換器10Bに接続する。
圧縮機1で圧縮された冷媒は、室外熱交換器9で放熱することによって液化した後、空調用熱交換器10Aへ流れる冷媒と冷却用熱交換器10Bへ流れる冷媒とに分岐される。空調用熱交換器10Aに流入する冷媒は、空調側流量制御弁2Aで減圧されて低温・低圧となった後、空調用熱交換器10Aにおいて空調用回路2000の空調用熱移動媒体から吸熱することによって蒸発し、四方弁3を通って圧縮機1へ戻る。一方、冷却用熱交換器10Bへ流入した冷媒は、冷却側流量制御弁2Bで減圧されて低温・低圧となり、冷却用熱交換器10Bにおいて冷却用回路3000の冷却用熱移動媒体から吸熱することによって蒸発し、圧縮機1へと戻る。
空調用回路2000においては、空調用循環ポンプ5Aを駆動することで、空調用熱交換器10Aで冷却された空調用熱移動媒体が空調側室内熱交換器15Aに供給される。そして、室内ファン7を駆動することで、空調側室内熱交換器15Aで熱交換して冷却された空気が車室内へ吹き出される。また、冷却用回路3000では、冷却用循環ポンプ5Bにより循環される冷却用熱移動媒体は、温調対象機器16の発熱により加熱されるとともに、冷却用熱交換10Bにおいて冷凍サイクル回路1000側の冷媒と熱交換することにより冷却される。
このように、冷房運転モードでは、空調用熱交換器10Aおよび冷却用熱交換器10Bの両方を蒸発器として利用することで、車室内の冷房と温調対象機器16の冷却とを同時に実現することができる。また、図1に示す構成では、空調用熱交換器10Aと冷却用熱交換器10Bとを圧縮機1の吸込配管12に対して並列に接続するとともに、それぞれの冷媒回路に空調側流量制御弁2A、冷却側流量制御弁2Bを設けているので、空調用熱交換器10Aおよび冷却用熱交換器10Bへ流れる冷媒の流量を、それぞれ任意に変えることができる。
その結果、冷却用熱移動媒体の温度と空調用熱移動媒体の温度とを、個別に所望の温度に制御することができる。例えば、冷房を行うために空調用熱移動媒体の温度を十分に下げた場合であっても、冷却用熱交換器10Bへ流れる冷媒流量を抑制することで、温調対象機器16が接続された冷却用熱移動媒体の温度を高めに保つことができる。なお、冷却用熱移動媒体の温度を制御するためには、冷却側流量制御弁2Bの開度を制御すれば良く、簡易的には冷却用熱移動媒体の温度が高い場合に開度を開き、温度が低い場合には開度を絞るように制御すれば良い。
なお、冷凍サイクル回路1000の温調能力を調整するためには、圧縮機1の回転数を制御して、空調用熱移動媒体の温度が所望の温度となるように制御する。冷房負荷が大きいと判断した場合には、空調用熱移動媒体の制御目標温度を低くし、冷房負荷が小さいと判断した場合には、空調用熱移動媒体の制御目標温度を高くすることによって、負荷に応じた空調能力の制御が可能となる。
また、冷房負荷がなく、冷却回路3000に設けられた温調対象機器16の冷却のみが必要な場合には、空調用循環ポンプ5A、および室内ファン7を停止するとともに、空調側流量制御弁2Aを閉じる。そして、冷却側流量制御弁2Bの開度を調整することによって、冷却用熱交換10Bのみを蒸発器と利用すれば良い。このように制御することで、冷却回路3000の冷却用熱移動媒体の冷却が可能となるので、温調対象機器16の冷却ができる。この場合、圧縮機1の回転数は、冷却用熱移動媒体の温度が目標温度となるように制御される。また、空調用循環ポンプ5Aの回転数を制御することで、熱交換量を変化させてもよい。
(除湿運転)
図3は、除湿運転時の四方弁3の弁状態を示したものである。なお、制御装置4000および上位制御装置5000は図示を省略した。除湿運転では、冷却用回路3000に設けられた三方弁4の弁状態を制御して、温度の高い冷却用熱移動媒体を冷却側室内熱交換器15Bが設けられた主回路19へ流すようにする。このように、温度の高い冷却用熱移動媒体を冷却側室内熱交換器15Bに導入することで、空調側室内熱交換器15Bで冷却・除湿された空気が、冷却側室内熱交換器15Bによって加熱されてから車室内へ吹き出される、いわゆる再熱除湿運転が可能となる。除湿運転では、車室内へ供給される空気は相対湿度が低くなるため、車室空間の快適性を向上できる。
なお、再熱器として利用される冷却側室内熱交換器15Bの熱源は、温調対象機器16が発生するいわゆる排熱である。そのため、再熱用にヒータ等を用いる場合とは異なり、新たにエネルギーを投入する必要がないので、消費電力を増大させることなく車室内の快適性を向上させることが可能になる。
再熱量は主回路19へ流れる冷却用熱移動媒体の温度と流量によって変化するので、冷却用熱交換器10Bの交換熱量や、主回路19へ流れる冷却用熱移動媒体の流量を変えることによって、再熱量を制御することができる。冷却用熱交換器10Bの熱交換量を可変とするためには、冷却側流量制御弁2Bの開度を制御して、冷却用熱交換10Bへ流れる冷媒流量を制御すれば良く、冷却が不要な場合には冷却側流量制御弁2Bの開度を全閉とすれば良い。
(暖房運転)
図4は、暖房運転時の四方弁3の弁状態を示す図である。なお、制御装置4000および上位制御装置5000は図示を省略した。暖房運転時には、暖房負荷に応じた2つの運転モードがある。一つ目の運転モードは、暖房負荷が小さい時の放熱運転モードであり、温調対象機器16からの排熱を暖房に利用することで、冷凍サイクル回路1000は暖房に利用しない。二つ目の運転モードは、温調対象機器16の排熱だけでは必要な暖房負荷に満たない場合の運転モードであって、温調対象機器16の排熱に加えて冷凍サイクル回路1000を併用する暖房放熱運転モードである。
一つ目の放熱運転モードでは、冷却用循環ポンプ5Bと室内ファン7を起動し、かつ三方弁4の弁状態を制御して冷却側室内熱交換器15Bに冷却用熱移動媒体を導入する。温調対象機器16によって加熱された冷却用熱移動媒体は、冷却側室内熱交換器15Bにおいて室内吹出し空気へ放熱することによって冷却され、室内吹き出し空気が加熱されることになる。このように温調対象機器16からの排熱を暖房に利用することで、エネルギー消費を抑えて空調を行うことができる。
二つ目の暖房放熱運転モードの場合、冷凍サイクル回路1000に設けられた四方弁3を図4で示す弁状態に切り換えて、圧縮機1の吐出配管13を空調用熱交換器10Aに接続するとともに、吸込配管12を室外熱交換器9に接続する。すなわち、空調用熱交換器10Aを凝縮器、室外熱交換器9を蒸発器とするサイクルが形成される。
圧縮機1で圧縮された冷媒は、空調用熱交換器10Aで空調用熱移動媒体へ放熱することによって凝縮液化する。その後、流量制御弁2Cで減圧された後、室外熱交換器9において室外空気との熱交換によって蒸発・ガス化して圧縮機1へと戻る。なお、この運転モードでは、流量制御弁2Aは全開、流量制御弁2Bは全閉とし、冷却用熱交換器10Bは利用しない。
空調用熱移動媒体は、空調用循環ポンプ5Aを起動することにより空調用回路2000を循環され、空調用熱交換10Aで冷媒の凝縮熱をもらって加熱される。その加熱された空調用熱移動媒体は空調側室内熱交換器15Aへ流入し、空調側室内熱交換器15Aにおいて室内吹出し空気へ放熱する。空調側室内熱交換器15Aで加熱された空気は、空気の流れの下流側に配置された冷却側室内熱交換器15Bにおいて、温調対象機器16によって加熱された冷却用熱移動媒体から熱をもらい、さらに加熱されてから室内空間へ吹き出される。
このように室内吹出し空気は、冷凍サイクル回路1000によって加熱された後に、温調対象機器16の排熱でさらに加熱される構成となっている。そのため、空調側室内熱交換器15Aからの吹出し空気温度を、冷却側室内熱交換器15Bからの室内吹出し空気温度に対して低く保つことができる。すなわち、温調対象機器16からの排熱を暖房に利用することによって、エネルギー消費の少ない空調装置を構成することができる。
また、冷凍サイクル回路1000の温調能力を制御することにより、温調対象機器16の発熱に応じて冷却用熱移動媒体の温度を制御することができる。温調対象機器16からの発熱量が増大した場合には、冷却用熱移動媒体の温度が上昇するので、冷凍サイクル回路1000の温調能力を抑制する。これによって空調側室内熱交換器15Aからの放熱量が抑制され、冷却側室内熱交換器15Bへ流入する空気の温度が低くなるので、冷却用熱移動媒体からの放熱量が増大し、冷却用熱移動媒体の温度上昇が抑制される。逆に、温調対象機器16からの発熱量が減少した場合には、冷却用熱移動媒体の温度が低下するので、冷凍サイクル回路1000の温調能力を増大させ、空調側室内熱交換器15Aから冷却側室内熱交換器15Bに流入する空気の温度を上げることで、冷却用熱移動媒体の温度低下を抑制する。
なお冷凍サイクル回路1000の温調能力を制御するための具体例としては、圧縮機1の回転数を制御すれば良い。また、冷却用熱移動媒体の温度を所定の温度域に保つ制御は、温調対象機器16の温度が使用可能な温度域から外れるなどの不具合を回避するうえでも有効である。
(暖房冷却運転)
図5は、暖房冷却運転の四方弁3の弁状態を説明する図である。なお、制御装置4000および上位制御装置5000は図示を省略した。暖房負荷が大きな場合には、上述したように冷却用熱移動媒体の目標温度を高く設定すれば良いが、温調対象機器16の仕様等により温度を上げることが困難な場合には、暖房能力を増大させることができなくなる。このような場合には、以下に説明する暖房冷却運転を行い、冷却用熱移動媒体の冷却と空調用熱移動媒体の加熱を同時に実現する。
暖房冷却運転では、暖房放熱運転モードと同様に、空調用熱交換器10Aを凝縮器、室外熱交換器9を蒸発器とするサイクルを構成し、さらに流量制御弁2Bを開けて、冷却用熱交換器10Bを蒸発器として利用する。空調用熱交換器10Aで凝縮・液化した冷媒はレシーバ11内で分岐し、分岐した一方の冷媒は流量制御弁2Cで減圧された後、室外熱交換器9で蒸発して圧縮機1へ戻る。分岐した他方の冷媒は冷却側の流量制御弁2Bで減圧され、冷却用熱交換器10Bで冷却用熱移動媒体を冷却することによって蒸発・ガス化し、圧縮機1へと戻る。
暖房冷却運転では、温調対象機器16からの排熱は、冷却用熱交換器10Bで冷凍サイクル回路1000の熱源として回収され、空調用熱交換器10Aから空調用回路2000を通って、空調側室内熱交換器15Aから車室内へ放熱される。このように、温調対象機器16の温度を抑制しながら温調対象機器16の排熱を回収して暖房に利用することが可能となっている。さらに、室外熱交換器9を用いて外気から吸熱することが可能となっているので、暖房能力を増大させることができる。
また、レシーバ11と室外熱交換器9との間に流量制御弁2Cを備える構成としたので、流量制御弁2Bと流量制御弁2Cの開度をそれぞれ制御することによって、冷却用熱移動媒体からの吸熱量と外気からの吸熱量を個別に制御することが可能である。なお、冷却用熱移動媒体の温度が、空調用熱移動媒体の温度よりも低くなると、空調側室内熱交換器15Aで加熱した空気を冷却側室内熱交換器15Bで冷却してしまうことになる。このような場合には、冷却用回路3000において三方弁4の弁状態を制御し、バイパス回路20を利用することで、冷却用熱交換器10Bで冷却された冷却用熱移動媒体によって、室内吹出し空気が冷却されることを防止できる。
暖房冷却運転から暖房負荷が下がり、暖房放熱運転モードに移行する場合に、冷却用熱移動媒の温度が低いと吹出し温度が低い等の不具合が生じる可能性があるので、移行する前に冷却用熱移動媒体の温度を上げておくことが望ましい。冷却用熱移動媒体の温度は冷却用熱交換器10Bの熱交換量を可変とすることで制御することができるので、冷却側流量制御弁2Bの開度を制御すれば良い。なお、暖房冷却運転中も冷却用熱移動媒体の温度を高く保ち、空調用熱移動媒体の温度が冷却用熱移動媒体の温度よりも下がったことを検知した場合には、暖房負荷が下がったと判断することができるので、暖房冷却運転から暖房放熱運転モードへ移行することができる。
《容積可変タンクの制御》
本実施の形態では、空調用回路2000および冷却回路3000に設けられた容積可変タンク8A,8Bの各第1空間23の容積を調節することにより、各回路を循環する熱移動媒体の熱容量を変化させ、各熱移動媒体の温度応答速度を可変にすることができる。なお、空調用回路2000と冷却回路3000とでは容積可変タンクの制御動作が異なるので、空調用容積可変タンク8Aと冷却用容積可変タンク8Bとに分けて、制御動作を説明する。
(空調用容積可変タンク8Aの制御)
図6は、空調用回路2000に設けられた空調用容積可変タンク8Aの制御の一例を示すフローチャートである。ステップS11では、空調用循環ポンプ5Aが駆動しているか否かを判定する。ステップS11で空調用循環ポンプ5Aが駆動していると判定されるとステップS12へ進み、駆動していないと判定されると図6の制御処理を終了する。このステップS11の判定処理は、空調用循環ポンプ5Aの駆動の有無に基づいて、空調用容積可変タンク8Aの制御処理を続けるか否かを判断するものである。すなわち、空調用循環ポンプ5Aが駆動中で空調用熱移動媒体が空調用回路2000を循環している場合には、空調用容積可変タンク8Aの制御処理を継続すべくステップS12へ進む。一方、ステップS11で空調用循環ポンプ5Aが停止していると判定された場合には、空調用容積可変タンク8Aを動作させる必要がないので、空調用容積可変タンク8Aの制御処理を終了する。
ところで、空調用循環ポンプ5Aが駆動されて空調が動作中であっても、空調用熱移動媒体の温度が予め決められた目標温度に到達していないと、車室内に吹き出される空気の温度を適温にすることができない。そこで、ステップS12では、図1に示した温度センサ2001で検出された空調用熱移動媒体の温度と、空調用熱移動媒体の目標温度とを比較し、空調用熱移動媒体の温度が目標温度に達したか否かを判定する。この目標温度は、空調設定温度に応じて制御装置4000において決定される温度である。
ステップS12において目標温度に達していないと判定されると、ステップS15に進む。ステップS15では、空調用熱移動媒体の温度が早急に目標温度となるように、図2に示す断熱パーティション25を下方に移動して、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を減少させる。前述したように、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積が減少すると、空調用回路2000内を循環する空調用熱移動媒体の量が減少して熱容量が小さくなるので、温度変化速度が速くなってより短時間で目標温度に達するようになる。ステップS15における容積変化量は、予め設定された所定量でも良いし、目標温度と検出された空調用熱移動媒体の温度との差に応じて設定するようにしても良い。
ステップS15において断熱パーティション25を下方に移動させたならば、ステップS11に戻り、ステップS11,S12の処理を再び順に行う。そして、空調用熱移動媒体の温度が目標温度に達するまで、ステップS11,S12,S15の処理が繰り返し実行される。なお、ステップS15において、圧縮機1の回転数を上昇させる処理をさらに行うようにしても良い。それにより冷凍サイクル回路1000の温調能力が高まり、より早期に目標温度に達することができる。また、空調始動時においては、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積は下限値に設定されているので、ステップS15の処理で断熱パーティション25は移動されず、容積下限値が維持されることになる。
一方、ステップS12において空調用熱移動媒体の温度が目標温度に達したと判定されると、ステップS13へ進む。ステップS13では、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積が予め設定されている目標容積に達したか否かを判定する。ここで、第1空間23の目標容積とは、空調用回路2000が定常的に能力を発揮できる余裕を持った空調用熱移動媒体量(総量)を確保できる最適容積を意味する。例えば、空調用熱交換器10Aにおける熱交換量が変動したり、空調負荷が変動した場合でも、空調用熱移動媒体の温度変化を小さく抑えることができる程度に余裕を持たせている。上述した容積下限値は、一時的に熱応答速度を高めるための容積であって、この目標容積よりも小さく設定されている。
ステップS13で第1空間23の容積が目標容積に達したと判定されるとステップS14へ進み、目標容積に達していないと判定されるとステップS16へ進む。例えば、目標温度に到達させるためにステップS15で第1空間23の容積を容積下限値付近まで減少させた場合には、空調用回路2000を循環する空調用熱移動媒体の総量をシステムとして必要な量とするために、ステップS13でNOと判定しステップS16へ進む。
ステップS16では、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を増大させる。なお、ステップS16における容積の増大は、空調用回路2000に振り分けられる冷凍サイクル回路1000の温調能力に応じて行われる。
空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を増大させると、断熱パーティション25の連通穴26を通って第2空間24の空調用熱移動媒体が第1空間23に流れ込む。第2空間24に溜まっていた空調用熱移動媒体の温度は、周囲への放熱または周囲からの熱侵入によって、循環している空調用熱移動媒体の温度と異なっている。暖房時であれば循環している空調用熱移動媒体の温度よりも低く、逆に冷房時であれば、循環している空調用熱移動媒体の温度よりも高い。そのため、冷凍サイクル回路1000から空調用回路2000に振り分けられる温調能力に余裕がないと、第1空間23の容積を増大させたときに空調用熱移動媒体の温度が変動してしまうことになる。
そのため、第1空間23の容積を増大させる場合には、冷凍サイクル回路1000の温調能力の余裕分だけ増大させる。例えば、第2空間24に滞留している空調用熱移動媒体の温度を温度センサで検出し、空調用回路2000を循環している空調用熱移動媒体の温度と第2空間24に滞留している空調用熱移動媒体の温度との差と、冷凍サイクル回路1000の温調能力とに基づいて、ステップS16における容積増大量を推定し、その推定結果に基づいて断熱パーティション25を移動させる。
このように構成することにより、空調用回路2000を循環する空調用熱移動媒体の熱容量大きくなり、空調用熱移動媒体の温度が変動しにくくなる。その結果、空調の快適性を向上させることができる。ステップS16の処理が終了したら、ステップS11へ戻る。
一方、ステップS13において空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積が目標容積に達している場合には、ステップS14に進む。ステップS14では上位制御装置5000からの車両情報に基づいて、空調用回路2000と冷却用回路3000の必要能力が冷凍サイクル回路1000の最大温調能力を超える見込みがあるか否かを判定する。
ここで車両情報とは、車両制御装置側から入力される車速情報やカーナビゲーション情報などである。例えば、車速が増加する傾向にある場合には、温調対象機器16の発熱量増大により空調および機器冷却に必要な能力の増大が見込まれる。また、ナビゲーション情報から山道が予測されるような場合にも、機器冷却に必要な能力の増大が推定される。
その結果、温調対象機器16の発熱量が一時的に増大し、温調対象機器16の冷却と車室内の空調の維持に必要な冷凍サイクル回路1000の温調能力が、冷凍サイクル回路1000の最大温調能力を超える見込みがある場合には、ステップS14からステップS16に進んで、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を予め増大させる。
このように構成することにより、空調用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、空調用熱移動媒体の温度変化が遅くなるため、空調用熱移動媒体の温度変化が遅くなるため、空調用熱交換10Aへ流れる冷媒の流量を減少させたり、又は冷媒を停止させたりしても、一時的に空調の吹き出し温度を適温に維持することができる。これにより、一時的に冷凍サイクル回路1000の温調能力を温調対象機器16の冷却に集中的に振り分けることができる。
ステップS14でNOと判定された場合には、ステップS11へ戻る。このように、空調用回路2000に空調用容積可変タンク8Aを設けて、第1空間23の容積を変化させることで空調用熱移動媒体の熱容量を小さくしたり、逆に大きくしたりすることで、熱応答速度を高めて空調温度を素早く適温にしたり、一時的に空調側への温調能力の振り分けが小さくなった場合の空調温度の変動を抑えたりすることができる。その結果、空調の快適性を向上させることができる。
(冷却用容積可変タンク8Bの制御処理)
次に、図7のフローチャートを用いて、冷却用容積可変タンク8Bの制御処理について説明する。図7のステップS21の処理は、上述した図6のフローチャートのステップS11の処理と同様の処理である。すなわち、ステップS21では、冷却用循環ポンプ5Bが駆動しているか否かを判定し、駆動していないと判定されると冷却用容積可変タンク8Bの制御処理を終了し、駆動中の場合にはステップS22へ進む。
ステップS22では、温調対象機器16の発熱量が一時的に増大し、冷却用熱移動媒体を急速に冷却する必要があるか否かを判定する。温調対象機器16の発熱量増大としては、モータ負荷の増大によるモータやインバータの発熱量増加があり温調対象機器16の温度は温度センサ3001によって検出される。ステップS22では、温度センサ3001の検出温度に基づいて、冷却用熱移動媒体を急速に冷却する必要があるか否かを判定する。
なお、ここでは、温度センサ3001の検出温度に基づいて、冷却用熱移動媒体を急速に冷却する必要があるか否かを判定したが、図6のステップS14の場合と同じように、上位制御装置5000からの車両情報とに基づいて、冷却用熱移動媒体の急速冷却の必要性を予測するようにしても良い。急速冷却が必要と予測されたならば、ステップS27の処理を行って、予め冷却用熱移動媒体の温度を下げておき、温調対象機器16の温度上昇に備えるようにする。
ステップS22で冷却用熱移動媒体を急速に冷却する必要があると判定されると、ステップS27へ進んで冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を減少させる。その結果、冷却用回路300を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が小さくなり、冷却用熱移動媒体を早期に目標温度まで低下させることができる。このように、温調対象機器16の一時的な発熱増大に対しては、ステップS22およびステップS27の処理により、すなわち冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積減少により効果的に対処することができる。一方、ステップS22において冷却用熱移動媒体を急速に冷却する必要がないと判定された場合には、ステップS23へ進む。
ところで、上述した空調用回路2000の空調用容積可変タンク8Aの場合と異なり、冷却用容積可変タンク8Bの制御の仕方は、冷却空調システムの運転動作によって異なる。すなわち、除湿運転および暖房運転の場合には温調対象機器16の排熱を、暖房に利用しているので、冷却用熱移動媒体に対して暖房として利用できるための目標温度がある。例えば、暖房運転のときは、空調側室内熱交換器15Aで暖められた空気が、冷却側室内熱交換器15Bでさらに暖められる構成となっているので、冷却用熱移動媒体の温度は、空調用熱移動媒体の温度、より正確には冷却側室内熱交換器15Bに流入する空気の温度よりも高くなっていることが必要である。ただし、温調対象機器16に不具合が生じない程度の温度が目標温度として選ばれる。その要求温度が目標温度であって、例えば、40℃程度が選ばれる。
一方、冷房運転および冷却暖房運転の場合には排熱をこのように利用していない。そのため、ステップS23の判断処理では、冷却空調システムの運転動作が除湿運転か暖房運転の場合にはステップS24へ進み、運転動作が冷房運転か冷却暖房運転であればステップS25へ進む。
除湿運転の時や暖房運転の始動時などにおいて、冷却用熱移動媒体の温度が空調用熱移動媒体の温度よりも低い場合には、除湿運転や暖房運転を効果的に行わせるために、冷却用熱移動媒体の温度を早期に上述の目標温度まで上昇させることが望ましい。そのため、ステップS24に進んだ場合には、ステップS24で冷却用熱移動媒体の検出温度と上記目標温度とを比較する。そして、ステップS24において冷却用熱移動媒体が目標温度より低いと判定された場合には、場合にはステップS27へ移動して、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を減少させる。このように構成することにより、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が小さくなり、冷却用熱移動媒体を早期に目標温度まで上昇させることができる。
ステップS24において冷却用熱移動媒体の温度が目標温度に達したと判定された場合には、ステップS28へ進み、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を、温調対象機器16の発熱量に応じて増大させる。ステップS28の処理は、図6のステップS16と同様の処理であり、ステップS28の処理によって冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、冷却用熱移動媒体の温度が変化し難くなる。その結果、空調の吹き出し温度の変動が小さくなり、空調の快適性を向上させることができる。
一方、運転動作が冷房運転か冷却暖房運転であって、ステップS23からステップS25へ進んだ場合には、温調対象機器16の発熱量変動が規定値以上か否かを判定する。この判定は、車両側から送信されるモータの運転情報、具体的にはモータ要求トルクに基づいて判定を行う。
山道走行などにおいてモータ運転状況が頻繁に変化し、温調対象機器16の発熱量の変動が激しい場合がある。そのような場合には冷却用熱移動媒体の温度変化が大きく、それに対応して冷却側流量制御弁2Bの開閉量や圧縮機1の回転数が頻繁に変化する。このような状態は、圧縮機1の消費エネルギ増大や、圧縮機1、冷却側流量制御弁2Bの寿命低下を招き、好ましくない。
そのため、ステップS25では、モータ要求トルク情報に基づいて、温調対象機器16の発熱量変動が規定値以上になることが判定された場合には、ステップS28へ進んで、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を増大させる。ここで、規定値とは、圧縮機1の消費エネルギ増大や、圧縮機1、冷却側流量制御弁2Bの寿命低下を招く程度の発熱量変動であり、予め設定されている。その結果、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、温調対象機器16の発熱量の変動が激しい場合であっても、冷却用熱移動媒体の温度変化を抑えることができる。
なお、ステップS25において、モータ情報としてモータ要求トルクに代えてモータ温度や冷却用熱移動媒体の温度情報を用いることもできる。ただし、モータ温度を用いる場合にはモータ温度が実際に上昇したことを検出してから対応するので、モータ要求トルク情報を用いるほうがより早期に対応することが可能となる。もちろん、モータ温度情報とモータ要求トルク情報との両方を用いて、より正確にモータ温度上昇を予測するようにしても良い。
ステップS25の処理が終了したら、ステップS21へ戻る。一方、ステップS25において、温調対象機器16の発熱量変動が規定値以下であると判定された場合には、ステップS26へ進む。
冷房運転や冷却暖房運転の始動時に、空調用熱移動媒体が目標温度に達していない状況においては、冷凍サイクル回路1000の温調能力を空調側に積極的に振り分けて早期に目標温度とするのが好ましい。そのように温調能力の振り分けを行うためには、冷却用熱移動媒体の温度が温調対象機器16の許容温度から決まる規定値以下となっている必要がある。さらに、冷却側に振り分けられる温調能力が減少しても、冷却用熱移動媒体の温度が上昇し過ぎないように、冷却用熱移動媒体の熱容量を大きくしておく必要がある。
そこで、ステップS26では、空調用熱移動媒体の温度が目標温度に到達したか否かを判定し、目標温度に達していない場合には、ステップS28に進んで冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を増大させる。このような制御を行うことにより、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、空調側への温調能力の振り分けを増加させるために冷却用熱交換10Bへの冷媒の流量を減少させたり、冷媒の流れを停止させた場合であっても、冷却用熱移動媒体の温度上昇を抑制または遅らせることができる。これにより、一時的に冷凍サイクル回路1000の温調能力を空調に集中的に振り分けることができ、空調用熱移動媒体を早期に目標温度にすることができる。
ステップS26の処理が終了したら、ステップS21へ戻る。このように、本実施の形態では、容積可変タンク8A,8Bを設けたことにより、熱移動媒体の容積を減少することで温度応答速度を速くしたり、熱移動媒体の容積を増大することで温度応答速度を遅くして、温度安定性の向上を図ったりすることができる。すなわち、熱移動媒体の温度応答速度を状況に応じて変えることが可能となる。
−第2の実施の形態−
以下に説明する第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態における冷却用容積可変タンク8Bの構成を変更した。なお、図1から図5に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
図8は、第2の実施の形態における冷却用容積可変タンク8Bの概略構成を示す図である。冷却用容積可変タンク8Bは、断熱パーティション25で仕切られた第1空間23および第2空間24を備えている。断熱パーティション25は連通26が形成されており、駆動軸27によって図示上下に移動することができる。第2の実施の形態の冷却用容積可変タンク8Bにおいては、冷却用熱移動媒体を流入させるための2つの流入口(第1流入口30および第2流入口31)と、冷却用熱移動媒体を流出させるための2つの流出口(第1流出口32および第2流出口33)とを備えている。
第1流入口30は、第1入口三方弁34を介して第1空間23および第2空間24の入口側に接続されている。すなわち、第1入口三方弁34を切り換えることによって、第1流入口30は、第1空間23および第2空間24のいずれか一方に選択的に接続される。第2流入口31は、第2入口三方弁35を介して第1空間23および第2空間24の入口側に接続されている。すなわち、第2入口三方弁35を切り換えることによって、第2流入口31は、第1空間23および第2空間24のいずれか一方に選択的に接続される。
一方、第1空間23の出口側には第1出口三方弁36が設けられている。第1空間23は、第1出口三方弁36を切り換えることによって、第1流出口32および第2流出口33のいずれか一方に選択的に接続される。なお、第1出口三方弁36と第2流出口33との間には第1出***差流路40が設けられている。また、第2空間24の出口側には第2出口三方弁37が設けられている。第2空間24は、第2出口三方弁37を切り換えることによって、第1流出口32および第2流出口33のいずれか一方に選択的に接続される。なお、第2出口三方弁37と第1流出口32との間には第2出***差流路41が設けられている。
本実施の形態の冷却用容積可変タンク8Bにおいても、断熱パーティション25を矢印50a、矢印50bの方向に駆動することで第1空間23と第2空間24の容積比を変化させることができる。すなわち、断熱パーティション25を矢印50aの方向に駆動すると、第1空間23の容積が減少し、第2空間24の容積が増大する。逆に、断熱パーティション25を矢印50bの方向駆動すると、第1空間23の容積が増大し、第2空間24の容積が減少する。
第1流入口30および第1流出口32は冷却用回路3000に接続されている。すなわち、図1に示す主回路19、バイパス回路20を通った冷却用熱移動媒体は冷却用容積可変タンク8Bの第1流入口30へ流入し、冷却用容積可変タンク8Bの第1流出口32から流出した冷却用熱移動媒体は温調対象機器16へ流入される。
一方、第2流入口31および第2流出口33は、冷却用回路3000とは別に設けられた放熱回路6000に接続されている。放熱回路6000には、放熱熱交換器43、循環ポンプ44、放熱熱交換器43に備えられた放熱ファン45が設けられている。循環ポンプ44を駆動すると、冷却用容積可変タンク8Bの第2流出口33から流出した冷却用熱移動媒体は、循環ポンプ44および放熱熱交換器43を経由して冷却用容積可変タンク8Bの第2流入口31に流入する。放熱ファン45を駆動することにより放熱熱交換器43の中の冷却用熱移動媒体は外気と熱交換し、放熱熱交換器43の中の冷却用熱移動媒体の温度が外気温度以下の場合には冷却される。
本実施形態の冷却用容積可変タンク8Bでは、冷却用容積可変タンク8B内における冷却用熱移動媒体の流れ(流路形態)に関して2つの形態、すなわち標準モードと逆転モードとがある。標準モードは図8に示す形態であって、逆転モードは図9に示す形態である。
(標準モード)
まず、図8を用いて標準モードについて説明する。標準モードでは、第1入口三方弁34は第1流入口30と第1空間23とを接続し、第1出口三方弁36は第1空間23と第1流出口32とを接続し、第2入口三方弁35は第2流入口31と第2空間24とを接続し、第2出口三方弁37は第2空間24と第2流出口33とを接続する。そのため、第1流入口30から流入した冷却用熱移動媒体は、第1入口三方弁34、第1空間23および第1出口三方弁36を順に経由して第1流出口32から流出される。また、第2流入口31から流入した冷却用熱移動媒体は、第2入口三方弁35、第2空間24および第2出口三方弁37を順に経由して第2流出口33から流出される。
(逆転モード)
一方、図9に示す逆転モードでは、第1入口三方弁34は第1流入口30と第2空間24とを接続し、第2出口三方弁37は第2空間24と第1流出口32とを接続し、第2入口三方弁35は第2流入口31と第1空間23とを接続し、第1出口三方弁36は第1空間23と第2流出口33とを接続する。そのため、第1流入口30から流入した冷却用熱移動媒体は、第1入口三方弁34、第1入***差流路38、第2空間24、第2出口三方弁37および第2出***差流路41を順に経由して第1流出口32から流出される。また、第2流入口31から流入した冷却用熱移動媒体は、第2入口三方弁35、第2入***差流路39、第1空間23、第1出口三方弁36および第1出***差流路40を順に経由して第2流出口33から流出される。
本実施の形態では、第1の実施の形態の冷却用容積可変タンク8Bの場合と同様に、断熱パーティション25を移動することによって第1空間23と第2空間24との容積比を変化させて、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を変更するだけでなく、以下に説明するように、図8に示す標準モードと図9に示す逆転モードとを切り換えて用いることができる。
例えば、標準モードから逆転モードに切り換えた場合、標準モードでは冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23が冷却用回路3000に接続されることになるが、逆転モードに切り換えると、第1空間23は冷却用回路3000と切り離され、第2空間24が冷却用回路3000に接続されることになる。
すなわち、冷却用回路3000に含まれる冷却用熱移動媒体を考えると、第1空間23の冷却用熱移動媒体が、放熱回路6000を構成する第2空間24の冷却用熱移動媒体に瞬時に交換されることになる。逆転モードから標準モードに切り換える場合も同様で、第2空間24の冷却用熱移動媒体が、放熱回路6000を構成する第1空間23の冷却用熱移動媒体に瞬時に交換されることになる。
上述したように、放熱回路6000に設けられている循環ポンプ44および放熱ファン45を駆動することにより、標準モードの場合には、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23内の冷却用熱移動媒体を外気温度に保つことができ、逆転モードの場合には、第2空間24内の冷却用熱移動媒体を外気温度に保つことができる。そのため、第1空間23の冷却用熱移動媒体の温度と第2空間24の冷却用熱移動媒体の温度とが異なるときに、例えば標準モードから逆転モードへ切り換えると、第1流出口32から流出されて温調対象機器16へ流入する冷却用熱移動媒体の温度を、第1空間23内の冷却用熱移動媒体の温度から、第2空間24内の冷却用熱移動媒体の温度へ、瞬時に切り換えることができる。
例えば、冷房運転時や冷却暖房運転時に、温調対象機器16の発熱量増大が見込まれる場合がある。予め循環ポンプ44および放熱ファン45を駆動し、放熱回路6000を構成している第2空間24の冷却用熱移動媒体の温度を外気温度まで冷却しておく。なお、以下では、標準モードから逆転モードに切り換える場合を例に説明するが、逆転モードから標準モードに切り換える場合も同様である。
そして、温調対象機器16の発熱量が一時的に増大し、冷却用熱移動媒体の温度を急速に下げる必要がある状況になったならば、まず、第1空間23と第空間24の容積比を変化させて、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量を小さくする。それでも間に合わない場合には、標準モードから逆転モードへ切り換え、温調対象機器16に流入する冷却用熱移動媒体の温度を瞬時に外気温まで下げる。もちろん、はじめから標準モードから逆転モードへ切り換えるようにしても良い。
なお、上述した流路形態の切り換えは、1度でも良いし、温調対象機器16の発熱量増大状態が治まるまで数度繰り返し行っても良い。
一方、除湿運転や暖房運転の場合には、温調対象機器16の排熱を利用しているので、温調対象機器16の発熱量の一時的な増大に対しては、標準モードから逆転モードへと切り換えて冷却用熱移動媒体を急速に冷却し、温調対象機器16の過大な温度上昇を防止した後は、冷却用熱移動媒体の温度を排熱利用が可能な温度としておく必要がある。そのため、最初は冷房運転時や冷却暖房運転時と同様に、冷却用容積可変タンク8B内における流路形態の切り換えを行って、冷却回路3000の冷却用熱移動媒体の温度を急速に低下させる。ただし、切り換え後は、循環ポンプ44および放熱ファン45を停止して、放熱回路6000側に接続された第1空間23または第2空間24内の冷却用熱移動媒体の温度を、外気温まで低下させないようにする。
そして、温調対象機器16の発熱量の一時的な増大が収まったならば、流路形態の切り換えを再び行って、すなわち逆転モードから標準モードに切り換えて、放熱回路6000側に接続されていた第1空間23内の冷却用熱移動媒体を冷却回路3000に戻す。上述したように、第1空間23が放熱回路6000に接続されているときには循環ポンプ44および放熱ファン45は停止されているので、戻された第1空間23内の冷却用熱移動媒体の温度は、標準モードから逆転モードに切り換えたときと比べて大きく変化していない。そのため、第1空間23内の冷却用熱移動媒体を冷却回路3000に戻したときに、冷却回路3000内の冷却用熱移動媒体の温度低下は小さく、除湿運転や暖房運転に早期に復帰することができる。
上述したように、本実施の形態における冷却用容積可変タンク8Bの構成は、温調対象機器16の発熱量が一時的に増大した場合においても、より効果的に機能させることができる。
−第3の実施の形態−
図10は、本発明の第3の実施の形態を示す図であり、空調システムに適用した場合を示す。図10に示す空調システムは、図1に示した装置の空調および冷凍サイクルに関係する部分をと同様の構成を有しており、図1に示す冷却空調システムから冷却用回路3000、冷却用熱交換10B、流量制御弁2B、2C、レシーバ11、レシーバ11と圧縮機1の吸込配管12をつなぐ配管、を除いた構成となっている。すなわち、第1の実施例の冷却空調システムから温調対象機器16を冷却する機能を除き、空調の機能のみを残したものである。空調用容積可変タンク8Aの構成は、図2に示すような構成であっても良いし、図8に示すような構成であっても良い。なお、図1から図5に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
本実施形態の空調システムの運転モードには、冷房モードと暖房モードがある。本実施形態の空調システムの冷房モードは、第1の実施の形態の冷却空調システムの冷房モードから温調対象機器16を冷却する機能を除いたものであり、空調システムの暖房モードは冷却空調システムの暖房放熱運転モードにおいて、温調対象機器16からの排熱を利用しない場合に相当する。冷凍サイクル回路1000を循環する冷媒の流量は、空調側の流量制御弁2Aの開閉により調節する。
空調の始動時など、空調用熱移動媒体の温度が目標温度に到達していないと、空調の吹出温度を適温にすることができない。このような場合には、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を減少させる。このように構成することにより、空調用回路を循環する空調用熱移動媒体の熱容量が小さくなり、空調用熱移動媒体を早期に目標温度にすることができる。
空調用熱移動媒が目標温度に到達した後は、冷凍サイクル回路1000の温調能力に応じて、空調用容積可変タンク8Aの第1空間23の容積を増大させる。このように構成することにより、空調用回路2000を循環する空調用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、空調用熱移動媒体の温度変動が低減する。これにより空調の快適性を向上させることができる。
−第4の実施の形態−
図11は本発明の第4の実施の形態を示す図であり、冷凍サイクル冷却システムに適用した場合を示す。図11に示す冷凍サイクル冷却システムは、図1に示す第1の実施の形態の冷却空調システムから空調用回路、空調用熱交換10A、冷却側室内熱交換器15B、バイパス回路20、三方弁4、四方弁3、流量制御弁2A,2C、レシーバ11、レシーバ11と四方弁3をつなぐ配管、を除いたものである。すなわち、本実施の形態の冷凍サイクル冷却システムは、第1の実施例の冷却空調システムから車室内を空調する機能を除き、温調対象機器16を冷却する機能のみを残したものである。また。冷却側室内熱交換器15Bの構成は、図2に示すような構成であっても良いし、図8に示すような構成であっても良い。なお、図1から図5に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
温調対象機器16の発熱量が一時的に増大し、冷却用熱移動媒体を急速に冷却したい場合、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を減少させる。このように構成することにより、冷却用回路を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が小さくなり、冷却用熱移動媒体を早期に目標温度にすることができる。なお、冷凍サイクル回路1000を循環する冷媒の流量は流量制御弁2Bの開閉により調節する。
山道での運転などにおいては温調対象機器16の発熱量の変動が激しく、そのような場合には、冷却用熱移動媒体の温度変化が大きくなって、流量制御弁2Bの開閉量や圧縮機1の回転数が頻繁に変化する。このような状態は圧縮機1の消費エネルギ増大や、圧縮機1、冷却側流量制御弁2Bの寿命低下を招き、好ましくない。このようなときには、冷却用容積可変タンク8Bの第1空間23の容積を増大させる。このように構成することにより、冷却用回路を循環する冷却用熱移動媒体の熱容量が大きくなり、冷却用熱移動媒体の温度変化を抑えることができる。
−第5の実施の形態−
図12は本発明の第5の実施の形態を示す図であり、冷凍サイクル冷却システムに適用した場合を示す。図12に示す冷凍サイクル冷却システムは、図11に示す第4の実施の形態の冷却サイクル冷却システムから冷却用容積可変タンク8Bを除き、図1に示す第1の実施の形態の冷却空調システムの主回路19、バイパス回路20、三方弁4を設けたものである。なお、図1から図5及び図11に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
第5の実施の形態では、バイパス回路20は主回路19よりも容積が大きくなっている。また、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を可変にする構成として、冷却用熱移動媒体の循環する経路を主回路19とバイパス回路20の間で切り換えるようにしている。冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を大きくする場合には、冷却用熱移動媒体がバイパス回路20を通過するように三方弁4を切り換える。逆に、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を小さくする場合には、主回路19を冷却用熱移動媒体が通過するように三方弁4を切り換える。
以上のように、本実施の形態では、容積の異なる2つの媒体経路(主回路19とバイパス回路20)を備え、温度応答性を早くしたい場合には三方弁4を切り換えて容積の小さな主回路90を選択し、温度応答性を遅くしたい場合には三方弁4を切り換えて容積の大きなバイパス回路20を選択することで、状況に応じてより望ましい温度応答性を得ることができる。なお、図12に示した実施形態では、容積の異なる媒体経路を2つとしたが、3つ以上設けてより細かく温度応答速度を変更できるようにしても良い。
−第6の実施の形態−
図13は本発明の第6の実施の形態を示す図であり、冷凍サイクル冷却システムに適用した場合を示す。図13に示す冷凍サイクル冷却システムは、図12に示す第5の実施の形態のバイパス回路20に、冷却用熱移動媒体を貯留する容積タンク47を設け、この容積タンク47によってバイパス回路20の容積を主回路19の容積よりも大きくしたものである。なお、図12に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を可変にする手段として、冷却用熱移動媒体の循環する経路を主回路19とバイパス回路20の間で切り換える。冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を大きくする場合には、冷却用熱移動媒体がバイパス回路20を通過するように三方弁4を切り換える。逆に、冷却用回路3000を循環する冷却用熱移動媒体の容積を小さくする場合には、冷却用熱移動媒体が主回路19を通過するように三方弁4を切り換える。
上述した実施の形態では、例えば、図10や図11に示すように、熱サイクルシステムは、冷媒を循環させる冷凍サイクル回路1000と、熱移動媒体を循環させる循環ポンプ5A,5Bを有し、熱移動媒体により温調対象である温調対象機器16や車室内空気の温度を調整する媒体循環回路(空調用回路2000、冷却用回路3000)と、冷凍サイクル回路1000の冷媒と媒体循環回路の熱移動媒体との間で熱交換を行う熱交換器10A,10Bと、循環回路内を循環する熱移動媒体の容積を可変にする容積可変手段としての容積可変タンク8A,8Bと、を備える。
このように、容積可変タンク8A,8Bを設けたことにより、熱移動媒体の容積を減少することで温度応答速度を速くしたり、熱移動媒体の容積を増大することで温度安定性も向上を図ったりすることができる。すなわち、熱移動媒体の温度応答速度を状況に応じて変えることが可能となる。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、図2に示した容積可変タンク8に対しても、図8に示すような放熱回路6000を負荷するようにしても良い。また、車両以外の熱サイクルシステムにも適用することができる。
1:圧縮機、2A〜2C:流量制御弁、3:四方弁、4:三方弁、5A:空調用循環ポンプ、5B:冷却用循環ポンプ、6:室外ファン、7:室内ファン、8:容積可変タンク、8A:空調用容積可変タンク、8B:冷却用容積可変タンク、9:室外熱交換器、10A:空調用熱交換、10B:冷却用熱交換器、11:レシーバ、12:吸込配管、13:吐出配管、15A:空調側室内熱交換器、15B:冷却側室内熱交換、16:温調対象機器、19:主回路、20:バイパス回路、23:第1空間、24:第2空間、25:断熱パーティション、26:連通孔、27:駆動軸、28:流入口、29:流出口、30:第1流入口、31:第2流入口、32:第1流出口、33:第2流出口、34:第1入口三方弁、35:第2入口三方弁、36:第1出口三方弁、37:第2出口三方弁、38:第1入***差流路、39:第2入***差流路、40:第1出***差流路、41:第2出***差流路、43:放熱熱交換器、44:循環ポンプ、45:放熱ファン、47:容積タンク、801:アクチュエータ、1000:冷凍サイクル回路、2000:空調用回路、3000:冷却用回路、4000:制御装置、5000:上位制御装置、6000:放熱回路

Claims (7)

  1. 冷媒を循環させる冷凍サイクルシステムと、
    熱移動媒体を循環させる循環ポンプを有し、前記熱移動媒体により温調対象の温度を調整する媒体循環回路と、
    前記冷凍サイクルシステムの冷媒と前記媒体循環回路の熱移動媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、
    熱移動媒体の放熱を行う放熱回路と、
    前記媒体循環回路内を循環する熱移動媒体の容積を可変にする容積可変手段とを備え、
    前記容積可変手段は、
    移動可能な可動分離壁により分離された第1空間および第2空間を有する容器と、
    前記可動分離壁の移動時に、前記第1空間と前記第2空間との間における熱移動媒体の移動を行わせる通路と、
    前記第1空間が前記媒体循環回路に接続されるとともに前記第2空間が前記放熱回路に接続される第1の接続状態と、前記第2空間が前記媒体循環回路に接続されるとともに前記第1空間が前記放熱回路に接続される第2の接続状態との切り換えを行う切換手段と、
    前記第1の接続状態において、前記媒体循環回路の熱移動媒体の温度応答速度をより速くしたい場合には、前記第1空間の容積を減少させるように前記可動分離壁を移動し、前記媒体循環回路の熱移動媒体の温度応答速度をより遅くしたい場合には、前記第1空間の容積を増加させるように前記可動分離壁を移動する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする熱サイクルシステム。
  2. 請求項に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記熱移動媒体の温度を検出する温度センサを備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記温度センサで検出された温度が所定温度に達していない場合に、前記媒体循環回路内に接続された前記第1空間の容積が減少するように前記可動分離壁を移動することを特徴とする熱サイクルシステム。
  3. 請求項に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記駆動制御手段は、
    前記温度センサで検出された温度が所定温度に達したならば、前記媒体循環回路内に接続された前記第1空間の容積が最適容積となるように前記可動分離壁を移動させることを特徴とする熱サイクルシステム。
  4. 請求項に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記駆動制御部は、
    前記温調対象の稼働情報に基づいて該温調対象の温度変動が予測される場合に、前記媒体循環回路内に接続された前記第1空間の容積が増加するように前記可動分離壁を移動することを特徴とする熱サイクルシステム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記可動分離壁の一部又はすべてが断熱材料で構成されていることを特徴とする熱サイクルシステム。
  6. 請求項1に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記容積可変手段は、
    容積の異なる複数の媒体経路とを備え、
    前記切換手段は、前記複数の媒体経路の内から一つを選択して前記媒体循環回路に接続することを特徴とする熱サイクルシステム。
  7. 請求項1に記載の熱サイクルシステムにおいて、
    前記容積可変手段は、
    第1の媒体経路と、
    媒体貯留タンクが設けられた第2の媒体経路とを備え、
    前記切換手段は、前記第1および第2の媒体経路のいずれか一方を選択して前記媒体循環回路に接続することを特徴とする熱サイクルシステム。
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