JP5450072B2 - 組織修復および再生における腎臓由来細胞およびその使用方法 - Google Patents
組織修復および再生における腎臓由来細胞およびその使用方法 Download PDFInfo
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Description
本願は、2006年10月12日に出願した米国仮出願第60/829,238号の利益を主張するものであり、参照により全体を本明細書に組み入れる。
本発明は、概して、哺乳動物の腎組織から単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団に関する。本発明は、更に、哺乳動物腎臓由来細胞集団の単離および精製のための方法に関する。腎疾患を治療するための方法は、単離または精製された腎臓由来細胞集団を、哺乳動物患者に投与することにより、提供される。
腎臓に対する腎毒性発作および虚血性発作により、急性腎不全がもたらされ、ほとんどの場合、急性尿細管壊死として表れる。急性腎不全後の腎臓機能の回復は、機能的な尿細管上皮による壊死した尿細管細胞の置換に依存する。その上、糸球体毛細血管内皮および管周囲毛細血管内皮の著しい増殖応答が、虚血性傷害後に観察される。上皮の再生および内皮の再生が起こらないか、または、それらが低下しているために、尿細管間質性腎臓瘢痕および慢性腎臓疾患に、患者が罹りやすいのかもしれない。新たに生成された腎臓細胞の起源は一義的には定義されていないのだが、他の器官との相似により、器官特異的な多能性細胞(すなわち、腎臓幹細胞)が、新しい細胞の前駆体として示唆されてきている。しかしながら、成体の腎臓前駆細胞の同定はなされていない。Bussolati et al., American J. of Pathology, 166: 545-555, 2005参照。
本発明は、哺乳動物腎組織から単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団を提供する。哺乳動物腎臓由来細胞集団の単離および精製のための方法を提供する。特有の哺乳動物腎臓由来細胞集団は、表現型の特徴(例えば、形態、成長能、表面マーカー表現型、初期発生遺伝子発現、および、腎臓発生遺伝子発現)により特徴づけられる。表面マーカーおよび遺伝子発現の表現型は、培養中の哺乳動物腎臓由来細胞集団の複数継代後も保有される。
≪概略≫
本発明は、哺乳動物の腎組織から単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団を提供する。哺乳動物の腎組織から細胞を単離し精製するための方法を提供する。特有の哺乳動物腎臓由来細胞集団は、表現型の特徴(例えば、形態、成長能、表面マーカー表現型、腎臓発生遺伝子発現、初期発生遺伝子発現、または、腎保護遺伝子発現)により特徴付けられる。表面マーカーおよび遺伝子発現の表現型は両方とも、培養中の哺乳動物腎臓由来細胞集団の複数継代後も保有される。
本発明の哺乳動物腎臓由来細胞集団を、任意の様々なベクターを用いて操作することができる。そのベクターは、組込みウイルスベクター(例えば、レトロウイルスベクターもしくはアデノ随伴ウイルスベクター)、非組込み複製ベクター(例えば、パピローマウイルスベクター、SV40ベクター、アデノウイルスベクター)、または、複製欠損ウイルスベクターを含むが、これに限定されない。DNAを細胞に導入する他の方法には、リポソーム、エレクトロポレーション、パーティクルガンの使用、または、ダイレクトDNAインジェクションによるものが含まれる。
本発明の治療方法は、哺乳動物腎臓由来細胞集団、または、個体へと分化形質転換した細胞の植え込みを伴う。本発明の哺乳動物腎臓由来細胞集団(例えば、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である細胞集団)は、その細胞集団が、細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86のうちの少なくとも1つについて陰性であるという発見により証明されるように、同種または自家のものであり、治療上必要とされる部位またはその部位の「ホーム」へと、その細胞集団を送達することができる。本発明の細胞はその場で分化し、または、内因性細胞へ栄養的な補助を提供することができる。ヒトにおける適切な細胞植え込み用量を、腎疾患または虚血を治療するための細胞の活性(例えば、GDF5産生)または細胞密度のいずれかに関連して存在する情報から決定することができる。試験管内培養および生体内動物実験から、産生されたホルモンの量が定量され、それは植え込まれた材料の適当用量を計算する際に用いることができる。その上、追加的な植え込みがなされるか、または、植え込まれる材料を結果的に減らすかどうかを決定するために、患者をモニターすることができる。
哺乳動物腎臓由来細胞集団、例えば、その細胞集団は、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性であり、また、その細胞集団が、細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86のうちの少なくとも1つについて陰性であるという発見により証明されているように同種または自家のものであり、混合リンパ球反応において観察されるように免疫系において認識されなくてもよいし、免疫応答を減らすものであってもよい。
本発明の哺乳動物腎臓由来細胞集団は、冷蔵保存し、「細胞銀行」で維持または保管することができる。本発明の細胞の冷凍保存は、既知の方法にしたがって実行することができる。例えば、限定するものではないが、細胞は、5〜10%グリセロールとともに、または、グリセロールを含まないで、0〜95%FBS、および、冷凍保護剤の0〜10%ジメチルスルホキシド(DMSO)を更に含む培養培地のような「凍結培地」に、例えば、約0.5〜10×106細胞/mLの密度で懸濁することができる。あるいは、炭水化物(グルコース、スクロース、マルトース、および、トレハロースを含むが、これに限定されない)のような他の冷凍保護剤を用いてもよい。細胞をガラスもしくはプラスチック製のアンプル、または、他の容器に分注し、その後封をし、速度制御された冷凍庫の冷凍室に移す。冷凍の最適な速度は、実験的に決定することができる。プログラム可能速度の冷凍庫は、例えば、融解熱を通じて−1〜−10℃/分の温度変化を与えることができるものを用いることができる。アンプルを-180℃にした後、液体窒素保存場所に移す。冷凍保存された細胞は、何年もの期間保管することができるが、生存率を維持するために少なくとも5年ごとに確認すべきである。
本発明の哺乳動物腎臓由来細胞集団を、調合薬、増殖/調節因子、および、抗炎症剤の効果および細胞毒性について、非常に様々な化合物をスクリーニングするために、試験管内で用いることができる。この目的のために、本発明の細胞、または、上記の組織培養物は、試験管内で維持され、試験されるべき化合物にさらされる。細胞毒性化合物の活性は、培養中で細胞を損傷または殺す能力により測定することができる。このことは、生体染色技術により簡便に評価することができる。増殖/調整因子の効果は、試験管内での生細胞数を分析することにより(例えば、全細胞計数、および、差異のある細胞計数により)、評価することができる。このことは、標準の細胞学的および/または組織学的な技術(タイプ特異的細胞抗原を規定する抗体を用いる免疫細胞化学技術の使用を含む)を用いて達成することができる。上記の懸濁培養または三次元システムのいずれかにおいて、本発明の細胞に対する様々な薬物の効果を判定することができる。
更なる実施態様では、本発明の哺乳動物腎臓由来細胞集団は、高収量で生物産物を産生するために、試験管内で培養することができる。例えば、特定の目的の生物産物(例えば、増殖因子、調節因子、または、ペプチドホルモン)を天然に産生するか、あるいは生物産物を産生するよう遺伝子操作されたかのいずれかのこのような細胞は、例えば、三次元細胞培養システムを用いて、クローン的に増殖することができる。細胞が栄養培地に生物産物を排出する場合、標準分離技術(例えば、数例をあげると、ディファレンシャルタンパク質沈降、イオン交換クロマトグラフィ、ゲルろ過クロマトグラフィ、電気泳動、および、HPLC)を用いて、使用済みの培地または馴化培地から、産物を簡単に単離することができる。「バイオリアクター」は、供給のためのフロー法を利用するために用いることができる(例えば、試験管内での三次元培養)。
本明細書で説明した方法において、哺乳動物腎臓由来細胞集団(例えば、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である細胞)の治療上効果的な量は、患者により安全に受容される細胞の最大数から、虚血性腎組織における新しい血管形成の誘導のため、または、虚血性腎組織への血流量をたかめるためのいずれかか、腎被膜下部位、腎皮質、または、腎髄質組織を修復または再生するか、のために必要とされる細胞の最小数までの範囲であることができる。概して、哺乳動物腎臓由来細胞集団の治療上有効な量は、患者の体重kg当たり少なくとも1×104細胞であり、最も一般的には、各細胞型1×107細胞/kgよりも多い必要はない。好ましくは、哺乳動物腎臓由来細胞集団は、自家であるかまたは患者とHLA適合性であるが、他の個体もしくは種、または、遺伝子操作した近交ドナー系統、または、試験管内での細胞培養から、哺乳動物腎臓由来細胞集団を単離することができる。単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団は、細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86について陰性である。細胞集団は、哺乳動物患者における同種移植について非免疫原性である。
〔実施例1〕
≪ヒト腎臓由来細胞の単離≫
National Disease Research Interchange(NDRI, ペンシルベニア州フィラデルフィア)から、正常なヒト腎臓を入手した。血液と壊死組織片を除去するために、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM-low glucose;Invitrogen, カリフォルニア州カールズバッド)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS;Invitrogen)で、各々の腎臓を洗浄した。腎臓の外側の皮質部位、内側の髄質部位、および、被膜下部位から、組織を切り出した。その後、組織が細かなパルプ状に刻まれるまで、組織培養プレート中でそれらの組織を機械的に分離した。その後、50mLコニカルチューブに、組織を移した。その後、優良製造規範(GMP)酵素混合液[コラーゲナーゼ(NB6, N0002779;Serva Electrophoresis GmbH,ドイツハイデルベルク)0.25ユニットPZ活性/mL、ディスパーゼ(Dispase II 165859;Roche Diagnostics Corporation,インディアナ州インディアナポリス)2.5ユニット/mL、ヒアルロニダーゼ(Vitrase;ISTA Pharmaceuticals,カリフォルニア州アーバイン)1ユニット/mLを含む]、または、非GMPグレード酵素混合液[コラーゲナーゼ(Sigma,ミズーリ州セントルイス)500ユニット/mL、ディスパーゼ(Invitrogen)50ユニット/mL、およびヒアルロニダーゼ(Sigma)5ユニット/mLを含む]のいずれかで、組織を消化した。腎臓由来細胞もディスパーゼ50ユニット/mLで単離した。酵素混合液を、腎臓上皮成長培地(REGM)(Cambrex,メリーランド州ウォーカーズビル(Walkersville, MD))または間葉系幹細胞成長培地(MSCGM)(Cambrex)と組み合わせた。組織を入れたコニカルチューブ、培地、および、消化酵素を、オービタルシェーカーで225rpm、1時間、37℃でインキュベーションした。
≪腎臓由来細胞の成長能≫
腎臓由来細胞は、培養中で広範囲に広がることができ、短時間で著しくたくさんの数の細胞を生成することができる。これは同種細胞治療の開発のための基準である。
≪腎臓由来細胞の表面マーカー表現型≫
表面マーカー表現型を決定するために、腎臓由来細胞に対して、フローサイトメトリー分析を行った。実施例1の単離のうちの9つに由来する細胞を、T75フラスコ上のREGM中、37℃、5%二酸化炭素で、4代継代および10代継代まで増殖した。付着した細胞をPBSで洗浄し、TrypLE Select(Gibco,ニューヨーク州グランドアイランド)で剥がした。細胞を採取し、遠心分離し、3%(v/v)FBSを含むPBSに、2×105細胞/mLの濃度で再懸濁した。細胞懸濁液100μLに特異的抗体を加え、混合液を、暗所、4℃で、30〜45分間インキュベーションした。インキュベーション後、細胞をPBSで洗浄し、余分な抗体を除去するために遠心分離した。細胞をPBS 500μLに再懸濁し、フローサイトメトリーにより分析した。フローサイトメトリー分析を、Guava装置(Guava Technologies,カリフォルニア州ヘーワード)で行った。表面マーカーの表現型を特徴付けるために用いた抗体を、表3に示す。
≪腎臓由来細胞の遺伝子発現≫
単離1、2、17〜23に由来する細胞から、RNA抽出キット(RNeasy Mini Kit;Qiagen,カリフォルニア州バレンシア)を用いて、RNAを抽出した。RNAをDEPC処理水50μLで溶出し、-80℃で保管した。ランダムヘキサマーをTaqMan逆転写試薬(Applied Biosystems,カリフォルニア州フォスターシティ)とともに用いて、25℃ 10分間、37℃ 60分間、95℃ 10分間で、RNAを逆転写した。サンプルを-20℃で保管した。表5に記載したプライマーを用いて、従来のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)により、選択した遺伝子を調査した。cDNAサンプルに対して、RT2 PCRプライマーセット(SuperArray Biosciences Corp,メリーランド州フレデリック)を用いて、PCRを行った。
分析した細胞単離物はすべて、一貫して安定な遺伝子発現プロファイルを示した。初期発生遺伝子マーカー(Oct-4、Rex-1、Sox2、FGF4、hTert)、腎臓発生遺伝子マーカー(Pax-2、WT-1、Eya-1、Wnt-4、BMP-7、Cadherin-11、FoxD1)、後腎間葉遺伝子マーカー(Pax-2、Eya-1、WT-1、Six2、FoxD1)、および、後腎間葉の生存を促進する遺伝子(BMP-7)の発現を検出するために、単離1、2、17〜23に対して、RT-PCR分析を行った。その上、内胚葉遺伝子(NF3B、CXC-R4、Sox-17、GATA-4)のような他の発生遺伝子の発現、ならびに、腎臓の修復を促進するか、または、腎臓疾患を治療する際に治療価値を有する遺伝子マーカー(Epo、EpoR、BMP-7、BMP-2、GDF5)の発現を分析した。
≪栄養因子分泌分析≫
腎臓由来細胞は、腎臓を保護し修復するような栄養因子を絶えず産生することが示された。したがって、これらの細胞は、腎臓疾患を治療するための治療薬として役立つかもしれない。
27個の異なる増殖因子およびサイトカインの分泌を、単離17〜21において分析した。結果を表7に要約する。すべての単離が、300pg/mL/1×106細胞/8時間よりも多いTIMP-1、TIMP-2、VEGF、および、MMP-2を分泌した。それらは、50〜300pg/mL/1×106細胞/8時間のFGF2およびHGFを、また、1〜50 pg/mL/1×106細胞/8時間のKGF、PDGF-bb、b-NGF、IL-12p40、および、IL-11を分泌した。SDF-1、ANG-2、HGH、および、IL-12p70は検出されなかった。
≪ポリエステル足場上での腎臓由来細胞の成長≫
器官組織を再建するために利用することができる基礎材料が明らかに必要とされている。合成ポリエステル足場上で、腎組織工学に応用するための基礎ビルディングブロック材料として役立つ組織様構造を生み出すように、腎臓由来細胞を成長させた。
表8に要約するように、様々な溶媒成型ポリエステルフィルム上、REGM中で、単離17または単離18を培養した。各々の場合につき、PCL/PGA基材の足場が、完全な細胞単層の成長を補助した。その上、細胞単層構造を維持したまま、細胞/フィルム組み合わせ構築物は成型皿から持ち上げられた。これらの腎臓由来細胞/フィルム構築物は、組織工学適用における細胞シート材料として用いることができる。
≪試験管内での腎臓由来細胞細管形成≫
腎臓由来細胞を4代継代および10代継代で解凍し、その後、66% vitrogen 100(3mg/mL)(Cohesion Technologies,カリフォルニア州パロアルト)を含むI型コラーゲン溶液中で、4×104細胞/mLの単一細胞懸濁液へと摩砕した。小さな区画に分かれていない網の膜の上に、懸濁液中の細胞をまくことができる。その後、コラーゲンをゲル化させるため、コラーゲン/細胞混合液を、37℃、5%二酸化炭素、95%大気で30分間インキュベーションし、その後、培養培地を加えた。細胞は7日間にわたり3日ごと摂食させる。7日目、培養物を様々な濃度の肝細胞増殖因子で処理し、更に、細管形成が観察されるまで培養した。
≪薬物スクリーニングおよび毒性解析のための腎臓由来細胞≫
ヒト腎臓由来細胞は、新規の治療分子の試験管内での探索および安全性評価のための新しい機会を提供する。腎臓由来細胞に由来する細管は、新規な腎臓再生薬または腎保護薬の探索のための腎発生モデルシステムだけでなく、腎毒性モデルシステムの開発を可能にする。この腎臓由来細胞の薬物探索および毒性解析プラットフォームシステムは、腎疾患の治療のための新しい化合物の研究および開発を向上させるだろう。
≪腎臓由来細胞の多分化能性≫
腎臓由来細胞は、脂肪細胞および骨芽細胞へ分化する能力がある前駆細胞の潜在的な供給源である。このデータは、腎臓由来細胞の多分化能性の性質を示し、前駆細胞としての特徴を更に説明する。
≪生体内での腎臓由来細胞の細管形成≫
3枚の35/65 PCL/PGA(10cm直径×2mm厚)フィルムに、ヒト腎臓由来細胞(10,000細胞/cm2)をまき、REGM(Cambrex)中、37℃、5%二酸化炭素で、8日間(実施例7で説明したとおり)培養した。35/65 PCL/PGAフォーム足場を、米国特許第6,355,699号(参照により全体を本明細書に組み入れる)に記載の方法にしたがって準備した。その後、細胞/フィルム構築物をフィルム成型皿から除去し、3層に積み重ね、35/65 PCL/PGAフォーム足場支持体に取り付けた。この構築物を更に24時間培養し、植え込み前に3×3mm2の正方形の細片に切った。その後、インプラントをPBSで洗浄し、輸送のために、PBSを入れた6穴プレートに移した。
≪腎臓由来細胞は腎疾患の動物モデルにおいて腎保護的である≫
腎臓由来細胞は、腎臓修復および腎臓再生に関係するいくつかの栄養因子を分泌する(実施例6を参照のこと)。したがって、腎傷害を抱えている動物に、腎臓由来細胞を投与する場合、細胞は、損傷した腎臓を保護し修復する栄養因子を産生するだろう。腎不全の異なる3つの動物モデル、すなわち、薬物により誘導された傷害、虚血−再流傷害、および、尿管閉塞により誘導された傷害における腎保護について、腎臓由来細胞を試験するだろう。
虚血/再流傷害を、以下のように誘導する。マウスを十分な水とともに清潔なかごに入れる。毛を刈って手術部位を準備する。マウス(メーン州バーハーバーのThe Jackson Laboratory,から購入される6〜8週齢のC57BL/6Jマウス)を、ケタミン(100mg/kg)およびキシラジン(mg/kg)を腹腔内に注射して麻酔する。麻酔のレベルは、足指つまみ反射がないことにより判定する。
細胞注入の時に、腎臓由来細胞を37℃(水浴)で解凍し、PBSで2回洗浄し、PBS 1mLに再懸濁する。ヘモサイトメーターを用いて、細胞を計数する。細胞生存率をトリパンブルー染料排出により決定する。注射の時に、細胞は75%以上の生存率を有さなくてはならない。もし生存率が75%未満ならば、細胞を廃棄するだろう。細胞を、0.5×106細胞/PBS 300μL、または、0.1×106細胞/PBS 300μLの濃度で再構成する。PBS(キャリア溶媒)に懸濁した細胞を、26ゲージ針を取り付けた1mLシリンジを用いて、前顔面静脈に注射する。虚血/再流研究、および、尿管閉塞により誘導された傷害研究においては、処理群あたり10匹のマウスに、細胞またはPBSを傷害の2時間後に注射する。薬物により誘導された腎不全研究において、すべての動物が細胞またはPBSを傷害の24時後に受ける。
≪げっ歯類におけるヒト腎臓由来細胞の腎保護効果の評価≫
<閉塞性腎症疾患のモデル>
予備研究の目的は、腎臓傷害の片側尿管閉塞症(UUO)モデルにおけるヒト腎臓由来細胞(hKDC)の腎保護効果を評価することであった。UUOモデルは、短期閉塞性腎症および尿細管間質線維症の有効なモデルである。腎保護効率を評価するために、細胞移植後12日目の傷害のあるマウスにおいて、細胞体内分布、血中尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン(SCr)、および、組織傷害を判定した。この報告では、データは、剖検の時点で、傷害のある腎臓と傷害のない腎臓の両方に、hKDCが存在することを示す。組織判定は、0.2×106個のhKDCの投与が、尿管閉塞により誘導された尿細管傷害の全体の程度を測定可能なほど減少させることを示した。
・動物モデル
13匹のメスC57BL/6Jマウス(The Jackson Laboratory,メーン州バーハーバー)を、1〜3%のイソフルオランで麻酔した。各動物の腹部を剃り、70%アルコールの後、ベタジンで清潔にした。正中線上の腹部の切込みを入れた。腹壁を開き、腸を胸部の上に引き出し、湿ったガーゼで保護した。左の腎臓を位置付け、尿管から脂肪がないように解剖した。2つの8-0非吸収性の結び目を尿管に作った。偽処理群については、結び目を用いなかった。腸を腹部に戻し、温生理食塩水1cm3を腹膜腔に入れた。その後、筋層を4-0 Dexonで閉じ、皮膚をステープルで閉じた。イソフルオランを中断し、100%酸素により、歩行可能になるまで、加熱パッドの上でマウスを回復させた。
hKDC(ロット番号032906;6代継代)を、実施例1およびCBAT発明報告"Isolation of Human Kidney Derived Cells (Study 2)", March 29, 2006, David Colter, Agnes Seyda, Charito Buensuceso, Walter Laredoで説明されているように単離し、増殖した。HUTC(ロット番号2512380;6代継代)をStem Cell Internal Venture (ペンシルベニア州ラドナー(Radnor))から入手した。
動物が手術から回復直後に、HUTCおよび10代継代のhKDCを37℃で解凍し、Ca++/Mg++を含まないハンクス平衡塩類溶液(HBSS)で2回洗浄し、HBSS1mLに再懸濁した。その後、ヘモサイトメーターを用いて細胞を計数し、細胞生存率をトリパンブルー染料排出により決定した。細胞をHBSS中に生きている細胞1.0×106個/mLの濃度で再構築した。その後、HBSS 200μL中に懸濁された細胞を、27ゲージ針を取り付けた1mLシリンジを用いた尾静脈注射により移植した。
すべての動物を細胞移植後12日目に、二酸化炭素窒息により屠殺した。各動物から腎臓、肺、脳、および、心臓を除去した。その後、各腎臓の半分を組織分析のため10%中性緩衝ホルマリンで固定した。残りの腎臓の半分および他のすべての器官を液体窒素中で急速冷凍した。その後、7mm廃棄可能なローターステータージェネレータープローブを取り付けたOmni THホモジェナイザーを用いて冷凍された器官すべてをホモジェナイズした(Omni International, Inc.,ジョージア州マリエッタ)。その後、全RNAを、RNeasyプラスミニキット(Qiagen,カリフォルニア州バレンシア)を用いて抽出した。RNAをDEPC処理水50μLに溶出し、NanoDrop 100(NanoDrop Technologies,デラウェア州ウィルミントン)を用いて定量した。その後、ランダムヘキサマーおよびTaqman逆転写試薬(Applied Biosystems,カリフォルニア州フォスターシティ)を用いて、RNAを逆転写した。その後、ヒト特異的β2マイクログロブリンプライマープローブ(カタログ番号4310886E、Applied Biosystems,カリフォルニア州フォスターシティ)を用いて、PCR反応をcDNAサンプル上で行った。その後、ABI Prism 7900 HT配列検出システム(Applied Biosystems,カリフォルニア州フォスターシティ)を用いて、PCRを行った。
剖検の時点で全血を収集し、凝固させ、微遠心分離チューブの中に入れ、血清を他の血液成分から分離するために、2,500rpmで15分間遠心分離した。その後、血清サンプルをVetAce Chemistry Analyzer(Alpha Wassermann Diagnostic Technologies, LLC,ニュージャージー州ウェストコールドウェル)を用いて分析した。
固定した腎組織をパラフィンワックスに包埋し、切片にし(5μm厚)、ヘマトキシリン/エオシン(H&E)、および、マッソン三重染色で染色した。次に、尿細管傷害(尿細管壊死、拡張、間質細胞湿潤)、および、間質線維症(コラーゲン沈着)について、1〜4の範囲(1=最小量、2=軽度、3=中程度、4=重度)のスコア指数を用いて、切片を採点した。評価者には処理群の割り当てがわからないようにした。
・体内分布
移植された細胞の器官内分布を評価するために、RT-PCRに基づいた方法を利用した。ヒトβ2マイクログロブリンRNA転写産物に特異的なリアルタイムPCRプライマー/プローブを利用した。表10および表11に示すように、多くのもので、HUTCおよびhKDCの両方を検出することができたが、すべての動物で検出できるとはかぎらなかった。偽処理は、ヒト細胞がこれらの動物には全く移植されていないという事実のため、効果的な陰性対照として役立った。表10に示すように、動物1由来の心臓は、3回の重複測定すべてにおいてCt値を示した。このサンプルの平均Ct値は、36.5であった。したがって、表10で示される3回の重複測定すべてが正のCt値を示す場合、正のシグナルが決定され、平均Ct値は36.5未満である。動物1がヒト細胞を受容していなかったという事実のために、36.5以上のCt値は、ヒト細胞がまったく検出されないということを示している。表11に示すように、偽処理した動物由来の組織は、ヒト細胞転写物を全く示さなかった。しかしながら、HUTCは、試験された5匹の動物のうちの2匹由来の器官で検出された。動物7由来の肺、傷害のある腎臓、および、傷害のない腎臓において、また、動物8由来の傷害のない腎臓、脳、肺において、細胞が検出された。hKDCは、試験された5匹の動物のうちの3匹で検出された。動物11の傷害のある腎臓、傷害のない腎臓、心臓、脳、および、肺において、細胞が検出された。また、動物12の傷害のある腎臓、傷害のない腎臓、および、心臓においても検出された。動物13の傷害のない腎臓、心臓、および、肺においても、hKDCが検出された。
腎機能を判定するために、BUNおよびSCrを測定した。片側閉塞症モデルにおいて、2つの腎臓のうちの1つは傷害のないままである。したがって、動物は、傷害のある腎臓により被る腎機能欠失を補償することができる。残っている傷害のない腎臓のおかげで、BUNおよびSCrは、正常の範囲内であることが期待される。表12に示すように、BUNおよびSCr両方の血清レベルは、すべての処理群で変化しないままである。偽処理は、20.7+/-3.2mg/dLの平均BUN測定値、および、0.4+/-0.06 mg/dLのSCr値を示した。HUTC処理は、結果的に、25.6+/-5.0 mg/dLの平均BUN測定値、および、0.4+/-0.07のSCr値をもたらした。hKDC処理は、結果的に、26.0+/-4.7 mg/dLの平均BUN測定値、および、0.4 +/-0.04 mg/dLのSCr値をもたらした。
尿細管傷害、および間質線維症の程度を、偽処理、HUTC処理、hKDC処理した動物由来の組織切片において、定性的に測定した。表13に示すように、偽処理は結果的に、最小の尿細管損傷を生じ、評価した3匹の動物すべてにおいて1.0のスコアであった。HUTC処理は結果的に、最小の尿細管修復を生じ、平均傷害スコアは4.0であった。しかしながら、HUTC処理と比較して、hKDC処理は結果的に、尿細管傷害の全体的な程度を減少させ、5匹すべての動物で3.0の傷害スコアを示した。繊維性の変化に関して、偽処理した動物は、腎臓の間質内に最小程度のコラーゲン沈着を示し、それゆえ最小の線維症(平均スコア=1.0)を示した。しかしながら、HUTCおよびhKDC処理は、軽度の線維症の証拠を示し、それぞれ2.4および2.0の平均スコアを示した。
なお、本発明の実施態様は、以下のとおりである。
(1)単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団において、
前記細胞集団が、培養中で自己複製し増殖する能力があり、
前記細胞集団が、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、Wnt-4、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、細胞集団。
(2)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、細胞集団。
(3)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
細胞表面マーカーHLA I、CD24、CD29、CD44、CD49c、CD73、CD166、または、SSEA-4のうちの少なくとも1つについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD31、CD34、CD45、CD56、CD80、CD86、CD104、CD105、CD117、CD133、CD138、CD141、または、E-cadherinのうちの少なくとも1つについて陰性である、細胞集団。
(4)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
表面マーカーHLA I、CD166、または、SSEA-4のうちの少なくとも1つについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、CD86、CD133、CD141、または、E-cadherinのうちの少なくとも1つについて陰性である、細胞集団。
(5)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86のうちの少なくとも1つについて陰性である、細胞集団。
(6)実施態様(5)に記載の細胞集団において、
前記細胞集団が、哺乳動物患者における同種移植について非免疫原性である、細胞集団。
(7)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞が、腎皮質に由来する、細胞集団。
(8)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞が、腎髄質に由来する、細胞集団。
(9)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞が、腎被膜下部位に由来する、細胞集団。
(10)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞集団が、栄養因子FGF2、HGF、TGFα、TIMP-1、TIMP-2、MMP-2、または、VEGFのうちの少なくとも1つを分泌し、栄養因子PDGF-bb、または、IL12p70のうちの少なくとも1つを分泌しない、細胞集団。
(11)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞集団が、ヒト細胞、霊長類細胞、または、げっ歯類細胞を含む、細胞集団。
(12)実施態様(1)に記載の細胞集団において、
前記細胞集団が、腎臓前駆細胞を含む、細胞集団。
(13)実施態様(12)に記載の細胞集団において、
前記腎臓前駆細胞が、脂肪細胞または骨芽細胞に分化する能力がある、細胞集団。
(14)哺乳動物患者における虚血性腎疾患を治療するための方法において、
前記哺乳動物患者に、実施態様(1)〜(13)のうちのいずれかに記載の前記細胞集団の治療上有効な量を投与し、それにより、前記哺乳動物患者における虚血性腎組織疾患を減少させるか、または、取り除くこと、
を含む、方法。
(15)実施態様(14)に記載の方法において、
前記細胞集団の投与が、(a)虚血組織へ血液を供給する血管の形成、(b)前記虚血組織への血流、(c)前記虚血組織への酸素供給、および、(d)それらの組み合わせから選択される効果を誘導する、方法。
(16)実施態様(14)に記載の方法において、
前記細胞の投与が、腎被膜下部位組織、腎皮質組織、または、腎髄質組織の形成を誘導する、方法。
(17)実施態様(14)に記載の方法において、
前記哺乳動物患者が、ヒト、霊長類、または、げっ歯類である、方法。
(18)哺乳動物患者において、外傷、年齢、代謝傷害もしくは毒性傷害、疾患、または、突発性損失のために損傷された腎臓の組織、器官、成分、または、構造を置換するための方法において、
前記哺乳動物患者に、実施態様(1)〜(13)のうちのいずれかに記載の前記細胞集団の治療上有効な量を投与し、それにより、前記損傷された組織もしくは器官を減少させるか、もしくは、取り除き、前記哺乳動物患者における腎機能を回復させること、
を含む、方法。
(19)実施態様(18)に記載の方法において、
前記細胞集団の投与が、(a)腎組織へ血液を供給する血管の形成、(b)前記腎組織への血流、(c)前記腎組織への酸素供給、および、(d)それらの組み合わせから選択される効果を誘導する、方法。
(20)実施態様(18)に記載の方法において、
前記細胞集団の投与が、腎被膜下部位組織、腎皮質組織、または、腎髄質組織の形成を誘導する、方法。
(21)実施態様(18)に記載の方法において、
前記哺乳動物患者が、ヒト、霊長類、または、げっ歯類である、方法。
(22)単離された哺乳動物腎臓由来細胞集団を準備するための方法において、
哺乳動物の腎臓の被膜下部位、皮質、または、髄質から組織を入手することと、
前記組織の少なくとも一部を個々の細胞に分解するために、メタロプロテアーゼ、中性プロテアーゼ、または、粘液溶解酵素のうちの1つ以上の存在下で、前記組織をインキュベーションすることと、
前記細胞を、基質上にまくことと、
前記細胞のうち、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、Wnt-4、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である細胞サブセットを同定することと、
前記哺乳動物腎臓由来細胞集団を提供するために、前記細胞サブセットを単離することと、
を含む、方法。
(23)実施態様(22)に記載の方法において、
前記細胞集団が、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、方法。
(24)実施態様(22)に記載の方法において、
細胞サブセットを同定する工程であって、
前記細胞サブセットが、細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86のうちの少なくとも1つについて陰性である工程、
をさらに含む、方法。
(25)実施態様(24)に記載の方法において、
前記細胞集団が、哺乳動物患者における同種移植について非免疫原性である、方法。
(26)実施態様(22)に記載の方法において、
前記組織が、哺乳動物の腎臓の前記皮質に由来する、方法。
(27)実施態様(22)に記載の方法において、
前記組織が、哺乳動物の腎臓の前記髄質に由来する、方法。
(28)実施態様(22)に記載の方法において、
前記組織が、哺乳動物の腎臓の前記被膜下部位に由来する、方法。
(29)実施態様(22)に記載の方法において、
前記基質が、組織培養フラスコ、足場、または、中空で繊維基材の装置である、方法。
(30)実施態様(22)に記載の方法において、
単一の哺乳動物腎臓由来細胞を、限界希釈により単離することと、
前記単一細胞を、細胞培養中で増殖することと、
をさらに含む、方法。
(31)実施態様(22)に記載の方法において、
前記組織が、ヒトの腎臓に由来する、方法。
(32)哺乳動物患者における疾患を遺伝子治療により治療するための方法において、
培養中で自己複製し増殖する能力がある、単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団を入手することであって、
前記細胞集団が、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、Wnt-4、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、
細胞集団を入手することと、
前記単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団のうちの少なくとも1つの細胞を、治療上の遺伝子産物を産生するように遺伝子改変することと、
前記遺伝子改変された細胞を、培養中で増殖することと、
前記哺乳動物患者における前記疾患を減少させるか、または、取り除くために、前記遺伝子改変された細胞を、前記哺乳動物患者に投与することと、
を含む、方法。
(33)実施態様(32)に記載の方法において、
前記細胞集団が、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、方法。
(34)実施態様(32)に記載の方法において、
前記細胞集団が、細胞表面マーカーHLA Iについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD80、または、CD86のうちの少なくとも1つについて陰性である、方法。
(35)実施態様(34)に記載の方法において、
前記細胞集団が、前記哺乳動物患者における同種移植について非免疫原性である、方法。
(36)実施態様(32)に記載の方法において、
前記遺伝子改変された細胞が、前記哺乳動物患者における腎疾患、腎傷害、腎虚血、または、遺伝的欠陥を治療するために、前記哺乳動物患者の腎臓に投与される、方法。
(37)実施態様(32)に記載の方法において、
前記哺乳動物患者が、ヒト、霊長類、または、げっ歯類である、方法。
(38)実施態様(32)に記載の方法において、
前記哺乳動物腎臓由来細胞集団が、ヒト、霊長類、または、げっ歯類の腎臓に由来する、方法。
(39)実施態様(38)に記載の方法において、
前記哺乳動物腎臓由来細胞集団が、ヒトの腎臓に由来し、
出産前または出産後のヒト患者において、移植後にヒト腎細胞を産生するために、前記細胞が、子宮内に移植され、
前記細胞が、前記ヒト患者における前記疾患を減少させるか、または、取り除くために、ヒトまたは動物における治療上の産物を産生する、方法。
(40)哺乳動物患者における腎臓の細胞に関わる異常を治療するための薬物候補をスクリーニングするための方法において、
(a)単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団を提供する工程であって、
前記集団が、培養中で自己複製し増殖する能力があり、
前記細胞集団が、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、Wnt-4、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、
工程と、
(b)試験管内で自己複製し増殖する能力、または、向上した能力を有する細胞を含む細胞組成物を入手するための増殖条件下で、前記哺乳動物腎臓由来細胞集団を培養する工程と、
(c)工程(a)または(b)から入手された前記培養された細胞を、前記薬物候補に曝露する工程と、
(d)前記細胞の生存に対する、あるいは、前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、分子生物学的特性に対する前記薬物候補の効果の存在または不存在を検出する工程であって、
それにより、細胞生存、前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、前記細胞の分子生物学的特徴を変える効果が、腎臓の細胞異常を治療するための前記薬物候補の活性を示す、
工程と、
を含む、方法。
(41)実施態様(40)に記載の方法において、
前記細胞集団が、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、方法。
(42)実施態様(40)に記載の方法において、
前記細胞の前記形態的、機能的、もしくは、生理的特徴が、尿細管の向上した形成、または、BMPもしくはBMPレセプターの発現である、方法。
(43)実施態様(40)に記載の方法において、
前記細胞の前記形態的、機能的、もしくは、生理的特徴が、栄養因子FGF2、HGF、TGFα、TIMP-1、TIMP-2、VEGF、または、MMP-2のうちの少なくとも1つ以上の向上した分泌である、方法。
(44)実施態様(40)に記載の方法において、
前記異常が、虚血性腎疾患、あるいは、哺乳動物患者における外傷、年齢、代謝傷害もしくは毒性傷害、疾患、または、突発性損失に起因する腎臓の組織、器官、成分、もしくは、構造に対する損傷である、方法。
(45)腎細胞機能に影響する試験物質の毒性を分析するための方法において、
(a)培養中で自己複製し増殖する能力がある、単離または精製された哺乳動物腎臓由来細胞集団を提供する工程であって、
前記細胞集団が、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、Wnt-4、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、
工程と、
(b)前記細胞集団を、前記試験物質に曝露する工程と、
(c)前記集団中の前記細胞の生存、あるいは、前記集団中の前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、分子生物学的特性に対する前記試験物質の効果の存在または不存在を検出する工程であって、
それにより、前記集団中の前記細胞の細胞生存、形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、前記集団中の前記細胞の分子生物学的特徴を変える効果が、腎細胞機能に対する前記試験物質の前記毒性を示す、
工程と、
を含む、方法。
(46)実施態様(45)に記載の方法において、
前記細胞集団が、Eya1、WT1、FoxD1、BMP7、BMP2、GDF5、EpoR、または、Rex-1のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、Sox2、FGF4、hTert、または、Wnt-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、方法。
(47)実施態様(45)に記載の方法において、
前記細胞の前記形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴が、尿細管の形成、または、BMPもしくはBMPレセプターの発現である、方法。
(48)実施態様(47)に記載の方法において、
前記試験物質の毒性上昇が、尿細管の形成低下、または、BMPもしくはBMPレセプターの発現低下として測定される、方法。
(49)実施態様(45)に記載の方法において、
前記細胞の前記形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴が、栄養因子FGF2、HGF、TGFα、TIMP-1、TIMP-2、VEGF、または、MMP-2のうちの少なくとも1つ以上の分泌である、方法。
Claims (16)
- 単離または精製されたヒトの腎臓由来細胞集団において、
前記細胞集団が、培養中で自己複製し増殖する能力があり、
前記細胞集団が、細胞表面マーカーHLA IおよびCD44ならびに、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、細胞表面マーカーCD133、E-cadherinおよびWnt-4ならびに、Sox2、FGF4、hTert、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、細胞集団。 - 請求項1に記載の細胞集団において、
細胞表面マーカーCD24、CD29、CD49c、CD73、CD166、または、SSEA-4のうちの少なくとも1つについて陽性であり、細胞表面マーカーHLA II、CD31、CD34、CD45、CD56、CD80、CD86、CD104、CD105、CD117、CD138またはCD141のうちの少なくとも1つについて陰性である、細胞集団。 - 請求項1に記載の細胞集団において、
前記細胞が、腎皮質、腎髄質または腎被膜下部位に由来する、細胞集団。 - 請求項1に記載の細胞集団において、
前記細胞集団が、栄養因子FGF2、HGF、TGFα、TIMP-1、TIMP-2、MMP-2、または、VEGFのうちの少なくとも1つを分泌し、栄養因子PDGF-bb、または、IL12p70のうちの少なくとも1つを分泌しない、細胞集団。 - 単離されたヒトの腎臓由来細胞集団を調製するための方法において、
メタロプロテアーゼ、中性プロテアーゼ、または、粘液溶解酵素のうちの1つ以上の存在下で、ヒトの腎臓の被膜下部位、皮質、または、髄質から得られた組織をインキュベーションして、前記組織の少なくとも一部を個々の細胞に分解することと、
前記細胞を、基質上にまくことと、
前記細胞のうち、細胞表面マーカーHLA IおよびCD44ならびに、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、細胞表面マーカーCD133、E-cadherinおよびWnt-4ならびに、Sox2、FGF4、hTert、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である細胞サブセットを同定することと、
前記ヒトの腎臓由来細胞集団を提供するために、前記細胞サブセットを単離することと、
を含む、方法。 - ヒトの患者における腎臓の細胞に関わる異常を治療するための薬物候補をスクリーニングするための方法において、
(a)ヒトの腎臓の被膜下部位、皮質、または、髄質から得られた、単離または精製されたヒトの腎臓由来細胞集団を提供する工程であって、
前記集団が、培養中で自己複製し増殖する能力があり、
前記細胞集団が、細胞表面マーカーHLA IおよびCD44ならびに、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、細胞表面マーカーCD133、E-cadherinおよびWnt-4ならびに、Sox2、FGF4、hTert、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、
工程と、
(b)試験管内で自己複製し増殖する能力、または、向上した能力を有する細胞を含む細胞組成物を入手するための増殖条件下で、前記ヒトの腎臓由来細胞集団を培養する工程と、
(c)工程(a)または(b)から入手された前記培養された細胞を、前記薬物候補に曝露する工程と、
(d)前記細胞の生存に対する、あるいは、前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、分子生物学的特性に対する前記薬物候補の効果の存在または不存在を検出する工程であって、
それにより、細胞生存、前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、前記細胞の分子生物学的特徴を変える効果が、腎臓の細胞異常を治療するための前記薬物候補の活性を示す、
工程と、
を含む、方法。 - 腎細胞機能に影響する試験物質の毒性を分析するための方法において、
(a)ヒトの腎臓の被膜下部位、皮質、または、髄質から得られた、単離または精製されたヒトの腎臓由来細胞集団を提供する工程であって、
前記細胞集団が、培養中で自己複製し増殖する能力を有し、細胞表面マーカーHLA IおよびCD44ならびに、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、細胞表面マーカーCD133、E-cadherinおよびWnt-4ならびに、Sox2、FGF4、hTert、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、
工程と、
(b)前記細胞集団を、前記試験物質に曝露する工程と、
(c)前記集団中の前記細胞の生存、あるいは、前記集団中の前記細胞の形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、分子生物学的特性に対する前記試験物質の効果の存在または不存在を検出する工程であって、
それにより、前記集団中の前記細胞の細胞生存、形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴、および/または、前記集団中の前記細胞の分子生物学的特徴を変える効果が、腎細胞機能に対する前記試験物質の前記毒性を示す、
工程と、
を含む、方法。 - ヒトの患者の疾病を遺伝子治療により治療するための遺伝子改変された細胞において、
単離または精製されたヒトの腎臓由来細胞集団であって、前記細胞集団が、培養中で自己複製し増殖する能力があり、細胞表面マーカーHLA IおよびCD44ならびに、Oct-4、Rex-1、Pax-2、Cadherin-11、FoxD1、WT1、Eya1、HNF3B、CXC-R4、Sox-17、EpoR、BMP2、BMP7、または、GDF5のうちの少なくとも1つの発現について陽性であり、細胞表面マーカーCD133、E-cadherinおよびWnt-4ならびに、Sox2、FGF4、hTert、SIX2、または、GATA-4のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、腎臓由来細胞集団を提供し
前記単離または精製されたヒトの腎臓由来細胞集団の少なくとも1つを、遺伝子改変して、治療用の遺伝子産物を産生し、
前記遺伝子改変された細胞を培養中で増殖する、
工程を含むことにより調製される、遺伝子改変された細胞。 - 請求項1に記載の細胞集団において、細胞表面マーカーHLA II、CD88およびCD86のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、細胞集団。
- 請求項8に記載の遺伝子改変された細胞において、細胞表面マーカーHLA II、CD88およびCD86のうちの少なくとも1つの発現について陰性である、細胞。
- 請求項9に記載の細胞集団において、前記細胞集団が、同種移植によるヒトの患者に対し非免疫原性であり、その治療に使用される、細胞集団。
- 請求項10に記載の遺伝子改変された細胞において、前記細胞が、同種移植によるヒトの患者に対し非免疫原性であり、その治療に使用される、細胞。
- 請求項1〜4および11のいずれか1項に記載の細胞集団において、虚血性腎組織疾患を減少させるか、取り除くため、または、ヒトの患者の外傷、年齢、代謝傷害もしくは毒性傷害、疾患、または、突発性損失に起因して損傷した腎臓の組織、器官、成分、または、構造を置換するため、のものである、細胞集団。
- 請求項12に記載の遺伝子改変された細胞において、虚血性腎組織疾患を減少させるか、取り除くため、または、ヒトの患者の外傷、年齢、代謝傷害もしくは毒性傷害、疾患、または、突発性損失に起因して損傷した腎臓の組織、器官、成分、または、構造を置換するため、のものである、細胞。
- 請求項6または7に記載の方法において、
前記細胞の前記形態的、機能的、もしくは、生理的な特徴が、尿細管の形成、または、BMPもしくはBMPレセプターの発現である、方法。 - 請求項7に記載の方法において、
前記試験物質の毒性上昇が、尿細管の形成低下、または、BMPもしくはBMPレセプターの発現低下として測定される、方法。
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