JP5448937B2 - 真空断熱材、及びこの真空断熱材を備えた断熱箱 - Google Patents

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Description

本発明は真空断熱材、及びこの真空断熱材を備えた断熱箱に係り、特に、冷凍機器へ使用して好適な真空断熱材、及びこの真空断熱材を備えた断熱箱に関する。
従来、例えば冷蔵庫などの断熱箱に使用される断熱材としては、ウレタンフォームが用いられてきた。近年は、省エネや省スペース大容量化に対する市場要請から、ウレタンフォームよりも断熱性能がよい真空断熱材をウレタンフォーム中に埋設して併用する形態が用いられるようになってきている。かかる真空断熱材は、冷蔵庫などにも使用されるものである。
真空断熱材は、ガスバリア層にアルミ箔を使用したプラスチックラミネートフィルムなどでできた外包材の中に、粉末、発泡体、繊維体などを芯材として挿入している。この真空断熱材の内部は、数Pa(パスカル)以下の真空度に保たれている。
真空断熱材の芯材としては、シリカなどの粉末、ウレタンなどの発泡体、繊維体などが用いられている。
繊維体には、無機繊維、および有機繊維がある。無機繊維には、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維があり(例えば、特許文献1、8参照)、一方、有機繊維には、ポリプロピレン繊維、ポリ乳酸繊維、アラミド繊維、LCP(液晶ポリマー)繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、セルロース繊維などの有機繊維がある(例えば、特許文献2、7、9参照)。現在は、断熱性能に優れたガラス繊維が真空断熱材の芯材の主流になっている。
繊維体の形状には、綿状のもの、シートを積層したもの(例えば、特許文献3参照)や、シートを繊維配向が交互になるように積層したもの(例えば、特許文献4、5、6参照)、連続した帯状のシート状部材を交互に異なった方向に折り返して重ね合わせるように積層したものがある(例えば、特許文献10)。
また、真空断熱材の断熱性能の低下要因となる真空度劣化を抑制するために、ガスや水分を吸着する吸着剤が外包材の中に配置されている。この場合、芯材内に任意の深さに切り込みを入れて圧力をかけて成形し、吸着剤を凹部に配置し、真空断熱材の表面の凹凸を抑えるようにしたものがある(例えば、特許文献11)。
特開平8−028776号公報(第2頁−第3頁) 特開2002−188791号公報(第4頁) 特開2005−344832号公報(第3頁) 特開2006−307921号公報(第5頁) 特開2006−017151号公報(第3頁) 特公平7−103955号公報(第2頁) 特開2006−283817号公報(第4頁) 特開2005−344870号公報(第7頁) 特開2006−161939号公報(第4頁) 特開昭62−204093号公報(第2頁、図4) 特開2004−218747号公報(第4頁)
特許文献1、8の真空断熱材では、主にガラス繊維が芯材として使用されている。ガラス繊維を芯材として用いると断熱性能に優れるが、芯材をアルミ箔ラミネートフィルム等の外包材内に挿入して内部を減圧封止して真空断熱材を製造しなければならず、ガラス繊維が外包材を突き刺し外包材を傷つけたり破ったりする恐れがある。このため、外包材内にガラス繊維の芯材を直接挿入せず、ポリ袋などの別体の袋に挿入した状態で外包材に挿入しているが、ポリ袋などが余分に必要であり、芯材や真空断熱材の製造工程が複雑になったり、コストアップになったりする。
また、ガラス繊維は硬くて脆いため、真空断熱材の製造時に粉塵が飛び散り作業者の皮膚、粘膜などに付着すると刺激を受けるおそれがあり、取り扱い性、作業性において問題がある。
さらに、リサイクルの観点からみた場合、例えば冷蔵庫では、リサイクル工場で製品ごと粉砕される。このとき、ガラス繊維は、ウレタン屑などに混じってサーマルリサイクルに供されるが、ガラス繊維は、燃焼効率を落としたり、残滓になったりなど、リサイクル性が良くない。
一方、特許文献2、7、9のポリエステル繊維を芯材として用いた真空断熱材では、取り扱い性、リサイクル性に優れるが、断熱性能を表す指標である熱伝導率が0.0030[W/mK](特許文献7参照)程度であり、ガラス繊維を芯材として用いた一般的な真空断熱材(熱伝導率0.0020[W/mK]程度)に比べて断熱性能に劣る。
このため、特許文献3、4、5のように、有機繊維の層を薄くし、繊維の配向を伝熱方向と垂直にし断熱性能を向上させる真空断熱材があるが、積層枚数が数百枚以上になり、生産性が悪くなってしまう。
特許文献10のように連続した帯状のシート状部材を交互に異なった方向に折り返し折り目をつけて重ね合わせるように積層して芯材を形成し、生産性を向上することも考えられるが、折り目をつけて折り返す装置が必要であり、折り返す装置の構造が複雑で高価であり、コストアップになる。
また、真空断熱材には断熱性能の低下要因となる真空度劣化を抑制するために、吸着剤が外包材の中に配置されているが、特許文献11のように芯材内に任意の深さに切り込みを入れて圧力をかけて成形し、吸着剤を凹部に配置し、真空断熱材の表面の凹凸を抑えると、切り込みの方向が一定でないので、切り込みを入れるのは時間がかかり、生産性が悪くなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、断熱性能が良く、生産性、取り扱い性、リサイクル性に優れ、さらに吸着剤の挿入性にも優れた真空断熱材及びこの真空断熱材を備えた断熱箱を提供することを目的とする。
本発明に係る真空断熱材は、ガスバリア性容器に芯材を封入して内部を減圧状態にした真空断熱材であって、芯材は、シート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、積層構造の巻き付け方向の片側端部を切断し、芯材の巻き付け方向の片側端部に形成された切断部が、減圧状態前に芯材の内部側に向かって凹状に形成されたものである。
また、本発明に係る断熱箱は、外箱と、外箱の内部に配置された内箱とを備え、外箱と内箱との間に上記の真空断熱材を配置したものである。
本発明によれば、資源の有効利用を図りつつ、取り扱い性、断熱性能、生産性に優れた真空断熱材を得ることができる。
また、断熱性に優れた断熱箱を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る真空断熱材の斜視図である。 図1の分解斜視図である。 図1の真空断熱材の芯材の積層状態を示す説明図である。 図1の真空断熱材の芯材の片側端部を切断した状態の斜視図である。 図4の真空断熱材の芯材を外包材に挿入した状態の斜視図である。 図5の芯材を真空引きしたあとの真空断熱材を示す斜視図である。 図4の真空断熱材の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る真空断熱材の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る真空断熱材の芯材の一部を断面で示した斜視図である。 図9の真空断熱材の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の製造方法を示す説明図である。 図11に続く真空断熱材の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係る断熱箱の断面図である。
[実施の形態1:真空断熱材]
図1、図2において、真空断熱材6は、空気遮断性を有するガスバリア性容器2(以下、外包材という)と、外包材2に封入された芯材1およびガス吸着剤3とを有しており、外包材2の内部は所定の真空度に減圧されている。真空断熱材6の外包材2は、ナイロン、アルミ蒸着PET、アルミ箔、高密度ポリエチレンで構成された、ガスバリア性のあるプラスチックラミネートフィルムからなる。また、外包材2に封入された芯材1は、図3に示すように、複数のシート状(帯状)の繊維集合体(不織布)を積層したもので、この繊維集合体は、長繊維の有機繊維集合体であり、例えば熱エンボス加工が施されたポリエステルの有機繊維不織布である。さらに、吸着剤3は、芯材1を構成するポリエステルの有機繊維集合体の水分を吸収することができる酸化カルシウムである。なお、吸着剤3には、合成ゼオライトなどのガス吸着剤を併用してもよい。
以下に、真空断熱材6の芯材1の構成について述べる。
図4に示すように、芯材1は、複数枚(本実施の形態では2枚)の幅Xのシート状の有機繊維集合体を、内周から外周に向かって連続して巻き付け、ロール状にして積層したもので、巻き付け方向の片側端部A、BのA側のみを切断(カット)したものである。この切断部4は、減圧状態前は芯材1の内部側の中央部1aに向かって凹状に形成されている。例えば、芯材1の内部側の中央部1aに向かって断面ほぼV字状に形成され、外側に向かって拡がる第1、第2の傾斜面4a、4bを有している。そして、芯材1の切断部4の下部側の第1の傾斜面4aには、吸着剤3を載置してある。
そして、芯材1の切断部4は外包材2の挿入口5側に向けて挿入されており、芯材1は減圧状態(真空状態)にされ、断面ほぼV字状の切断部4は閉じられて、第1、第2の傾斜面4a、4bが合わさり、図6のように表面が平滑になる。
上記のように構成した真空断熱材6の製造方法について説明する。
図7に示すように、幅Xの有機繊維集合体10、11をコイル状に巻いてなるロール20、21を2セット用意し、それぞれのロール20、21を前後方向ロ(ロールの軸方向イと直交する方向)に並べて、同時に巻き枠22で巻き取り、巻き枠22を外す。次に、図4に示すように、巻き付け方向の片側端部A、BのA側のみを外側に向かって拡がる断面ほぼV字状に切断する。切断部4の下側の第1の傾斜面4aに吸着剤3を載置し、図5のように、芯材1をその切断部4が外包材2の挿入口5側に向くようにして挿入し、真空包装機を用いて、外包材2を例えば2.0Pa以下に一定時間保持し、その後、図6に示すように、外包材2の挿入口5側を封止し、真空断熱材6を形成する。この際、芯材1の第1、第2の傾斜面4a、4bが閉じる。
このようにして形成した真空断熱材6の断熱性能を熱伝導率で評価した。熱伝導率は、英弘精機社製の熱伝導率測定機で測定した結果、従来の所望する芯材の寸法にあわせた有機繊維集合体を積層して得られる真空断熱材の熱伝導率0.0023W/m・Kに対して、0.0023W/m・Kと同等の値が得られた。
上記のように、複数枚の繊維集合体をロール状に積層して、巻き付け方向の片側端部Aのみを切断するようにしたので、真空引き性を向上させることができる。また、1枚1枚切断したシートを重ねるよりも生産性に優れる。さらに、端部を切断するのでこの切断部4から吸着剤3を入れやすくなり、生産性が向上する。また、片側端部Aが薄くなるので、薄くなった部分に吸着剤3を挟み込み真空断熱材1を形成すると、より表面が平滑になり、ピンホールによるスローリークによる断熱性能の悪化を防ぐこともできる。
[実施の形態2:真空断熱材]
実施の形態1では、芯材1は複数枚(2枚)のシート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、巻き付け方向の片側端部のみを切断するようにしたが、本実施の形態では、1枚のシート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、巻き付け方向の片側端部のみを切断するようにしたものである。
図8に示すように、幅Xの有機繊維集合体10をコイル状に巻いてなるロール20を1セット用意し、巻き枠22で巻き取り、巻き付け方向の片側端部のみを外側に向かって拡がる断面ほぼV字状に切断する。
その他の構成、作用、効果は、実質的に実施の形態1に示した場合と同様なので、説明を省略する。
[実施の形態3:真空断熱材]
本実施の形態3では、芯材1は、実施の形態1で示したように複数枚のシートを連続して巻きつけて巻き付け方向の片側端部を切断したものであるが、さらに、同一幅のシート状の繊維集合体を幅方向に複数並列して、合わせ目部分を有するシート状の複数繊維集合体としたものである。
図9(一部簡略化してある)に示すように、芯材1は、寸法Yのシート状の長繊維の有機繊維集合体(又は有機繊維不織布)10a〜10d、11a〜11dを、幅方向イに複数個、例えば4個並列させて、幅Xのシート状の第1、第2の複数繊維集合体100、110をそれぞれ形成し、これを内周から外周に向かって連続して巻き付けてロール状に積層したものである。このとき、第1、第2の複数繊維集合体100、110を構成する有機繊維集合体10a〜10d、11a〜11dのそれぞれの合わせ目部分12、13が上下で重ならないように、幅方向イに交互にずらしており、合わせ目12、13の間の有機繊維集合体10、11の摩擦を利用してずれるのを防止し、平滑な表面を得るようにしてある。そして、第1、第2の複数繊維集合体100、110の片側端部Aを、芯材1の中央部1aから外側に向かって拡がるほぼV字状に切断している。そして、芯材1の切断部4の下部側の第1の傾斜面4aには吸着剤3を載置してある。
上記のように構成した真空断熱材6の製造方法について説明する。
図10に示すように、幅Yの有機繊維集合体をコイル状に巻いてなる個別ロールを、幅方向イに4個並べた幅Xの複数繊維集合体(以下、集合ロール200、210という)を2セット用意し、それぞれ個別ロール20a〜20d、21a〜21dからなる集合ロール200、210を前後方向ロに並べて、同時に巻き枠22で巻き取る。この場合、第1、第2の集合ロール200、210を幅方向イにずらして、第1、第2の複数繊維集合体100、110の合わせ目部分12、13の位置をずらすようにしてある。
こうして、第1、第2の複数繊維集合体100、110を2セット分同時に巻き枠22に巻き取り、巻き付け方向の片側端部Aを切断し、図9に示すような芯材1を形成する。
その他の構成、作用、効果は、実質的に実施の形態1に示した場合と同様なので、説明を省略する。
こうして、最初の巻き付け部を除き、合わせ目部分12、13が上下で異なる層が交互に積み重なっていくために、強度を確保することができ、平滑な表面を得ることが出来る。そして、巻き付け方向の片方端部Aを外側に向かって拡がる断面ほぼV字状に切断するようにしたので、真空引き性を向上させることができる。また、1枚1枚切断したシートを重ねるよりも生産性に優れる。
なお、本発明の芯材1と異なり、繊維集合体としてグラスウールなどの無機繊維を用いた場合は、バインダー加工のないものはロールでの巻取り加工が困難であり、また、バインダー加工が施してあっても、繊維自体が硬くて脆いため折損するなどして製造が困難で、粉が発生して作業環境の悪化や断熱性能の悪化を招くため同様の方法による実施は難しい。
[実施の形態4:真空断熱材]
実施の形態3では、芯材は、合わせ目部分を有する2枚のシート状の複数繊維集合体を内周から外周に向かって連続して巻きつけて積層し、巻きつけ方向の片側端部を切断しているが、本実施の形態4では、芯材は、1枚のシートを連続して斜めに巻きつけて複数繊維集合体を形成し、巻き付け方向の片側端部を切断したものである。
図11、図12に示すように、芯材1は、幅方向イの寸法Yのシート状の有機繊維集合体10を一定の角度に傾けて巻回して、幅Xの複数繊維集合体100を形成する。このとき、有機繊維集合体100の前後の合わせ目部分12が幅方向イに傾斜して平行に配設され、上下に隣接する有機繊維集合体10の合わせ目部分12は逆方向に傾斜して平行に配設されている。そして、巻き付け方向の片側端部Aに、断面ほぼV字状の切断部が形成され、吸着剤が載置される。
上記のように構成した真空断熱材の製造方法について説明する。
図11に示すように、シート状の有機繊維集合体10が巻かれた個別ロール(単一ロール)20を1つ用意し、これをスライド式の巻き枠22に巻き取る。このとき、図12に示すように、個別ロール20の軸方向を、巻き枠22の軸方向に対して一定の角度傾けながら巻き付けていき、所定の寸法分の幅に巻き付けたところで折り返し、同様にして巻き付けていく。そして、巻き枠22を除去し、片側端部Aのみ切断して芯材1を形成する。
その他の構成、作用、効果は、実質的に実施の形態1に示した場合と同様なので、説明を省略する。
[実施の形態5:断熱箱]
図13において、断熱箱である冷蔵庫30は、外箱31と、外箱31の内部に配置された内箱32と、外箱31と内箱32との間に配置された真空断熱材6およびポリウレタンフォーム(断熱材)33と、内箱32内に冷熱を供給する冷凍ユニット(図示せず)とを有している。なお、外箱31および内箱32は、共通する面にそれぞれ開口部(図示せず)が形成されており、この開口部に開閉扉(図示せず)が設けられている。
上記の冷蔵庫において、真空断熱材6の外包材2はアルミ箔を含んでいるため(図1参照)、このアルミ箔を通って熱が回り込むヒートブリッジが生じるおそれがある。このため、ヒートブリッジの影響を抑制するため、真空断熱材6は樹脂成形品であるスペーサ34を用いて、外箱31の塗装鋼板から離して配設されている。なお、スペーサ34は後工程で断熱壁内に注入されるポリウレタンフォームにボイドが残らないように、流動を阻害しないための孔が、適宜設けられている。すなわち、冷蔵庫30は、真空断熱材6、スペーサ34およびポリウレタンフォーム33によって形成された断熱壁35を有している。なお、断熱壁35が配置される範囲は限定するものではなく、外箱31と内箱32との間に形成される隙間の全範囲であっても、あるいは一部であってもよく、また、前記開閉扉の内部に配置してもよい。
上記のように構成した冷蔵庫30は、使用済みとなった場合、家電リサイクル法に基づき、各地のリサイクルセンターで解体、リサイクルされる。この際、従来のように冷蔵庫の真空断熱材の芯材が無機粉末である場合は、破砕処理を行う際、粉末が飛散して、箱体のまま破砕処理を行うことはできず、冷蔵庫箱体から真空断熱材を取り外す際、非常に手間がかかる。また、従来のように冷蔵庫の真空断熱材の芯材がガラス繊維である場合は、箱体のまま破砕処理することができ、破砕後のガラス繊維はポリウレタンフォームの粉砕物に混じってサーマルリサイクルに供されるが、この際、燃焼効率を低下させたり、燃焼後の残渣になったりするなどリサイクル性に難点がある。
これに対して、本発明に係る冷蔵庫30は、繊維集合体(有機繊維集合体)によって形成された芯材1が配設された真空断熱材6を有するため、真空断熱材6を取り外すことなく破砕処理を行うことができ、サーマルリサイクルに際して燃焼効率を下げたり、残渣となったりすることがなく、リサイクル性がよい。
上記の説明では、断熱箱が冷蔵庫30である場合を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、自動販売機、保冷庫、車両空調機、給湯機、冷凍・空調装置などの冷熱機器あるいは温熱機器、さらには、所定の形状を具備する箱に替えて、変形自在な外袋および内袋を具備する断熱袋(断熱容器)であってもよい。これらの場合に、断熱箱では、温度調整手段を設けて、内箱の内部の温度を調整するようにしてもよい。
1 芯材、1a 芯材の内部側の中央部、2 外包材(ガスバリア性容器)、3 吸着剤、4 切断部、5 挿入口、6 真空断熱材、10、11 繊維集合体、12、13 合わせ目部分、31 外箱、32 内箱、 33 ポリウレタンフォーム(断熱材)、34 スペーサ、100、110 複数繊維集合体、A 巻き付け方向の片側端部。

Claims (16)

  1. ガスバリア性容器に芯材を封入して内部を減圧状態にした真空断熱材であって、
    前記芯材は、シート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、前記積層構造の巻き付け方向の片側端部を切断し
    前記芯材の巻き付け方向の片側端部に形成された切断部が、減圧状態前に前記芯材の内部側に向かって凹状に形成された
    ことを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記切断部は、減圧状態前に前記芯材の内部側の中央部に向かって凹状に形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記切断部は、前記芯材の内部側の中央部に向かって断面ほぼV字状に形成された
    ことを特徴とする請求項2に記載の真空断熱材。
  4. 前記芯材の切断部をガスバリア性容器の挿入口側に配設して減圧封止した
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  5. 前記芯材の切断部に吸着剤を載置し、前記切断部をガスバリア性容器の挿入口側に配設して減圧封止した
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  6. ガスバリア性容器に芯材を封入して内部を減圧状態にした真空断熱材であって、
    前記芯材は、シート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、前記積層構造の巻き付け方向の片側端部を切断し、
    前記芯材の巻き付け方向の片側端部に形成された切断部をガスバリア性容器の挿入口側に配設して減圧封止した
    ことを特徴とする真空断熱材。
  7. ガスバリア性容器に芯材を封入して内部を減圧状態にした真空断熱材であって、
    前記芯材は、シート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされ、前記積層構造の巻き付け方向の片側端部を切断し、
    前記芯材の巻き付け方向の片側端部に形成された切断部に吸着剤を載置し、前記切断部をガスバリア性容器の挿入口側に配設して減圧封止した
    ことを特徴とする真空断熱材。
  8. 前記芯材は、複数枚のシート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされたものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  9. 前記芯材は、1枚のシート状の繊維集合体が内周から外周に向かって連続して巻き付けられて積層構造とされたものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  10. 前記芯材は、シート状の繊維集合体を複数並列して、合わせ目部分を有するシート状の複数繊維集合体によって形成されたものであることを特徴とする請求項8又は9に記載の真空断熱材。
  11. 前記シート状の複数繊維集合体が同一幅のシート状の繊維集合体からなる
    ことを特徴とする請求項10に記載の真空断熱材。
  12. 前記シート状の繊維集合体は、シート状の長繊維の有機繊維集合体または有機繊維不織布であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  13. 外箱と、前記外箱の内部に配置された内箱とを備え、前記外箱と内箱との間に請求項1〜12のいずれか一項に記載の真空断熱材を配置した
    ことを特徴とする断熱箱。
  14. 前記外箱と前記真空断熱材との間、および前記内箱と前記真空断熱材との間の両方またはいずれか一方に、断熱材が充填された
    ことを特徴とする請求項13に記載の断熱箱。
  15. 前記外箱と前記真空断熱材との間にスペーサを配設した
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載の断熱箱。
  16. 温度調整手段によって前記内箱の内部温度を調整する
    ことを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の断熱箱。
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