JP5446821B2 - 発光素子ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、発光素子アレイチップの数が増加しても信号線の本数を抑制することができる発光素子ヘッド等を提供することにある。
請求項3に係る発明は、前記信号生成手段は、前記グループの中の制御を行う自己走査型発光素子アレイチップに対応した前記識別信号を生成するときに、前記発光制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッドである。
請求項4に係る発明は、前記信号生成手段は、前記識別信号を前記グループの中の自己走査型発光素子アレイチップ毎に順に生成し、制御を行う自己走査型発光素子アレイチップに対応した当該識別信号が生成されたときに前記発光制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッドである。
請求項5に係る発明は、前記信号生成手段は、前記識別信号をカウンタ信号の積算値により生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッドである。
請求項6に係る発明は、前記識別信号判別手段は、当該識別信号判別手段が設置されている自己走査型発光素子アレイチップに対応する前記識別信号が伝達されたときは、当該識別信号により当該自己走査型発光素子アレイチップに対し点灯と消灯のトグル動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッドである。
請求項7に係る発明は、前記自己走査型発光素子アレイチップは、消灯動作をクロックパルスを使用して行うことを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッドである。
請求項2の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、発光制御信号を伝達する信号線を、複数のグループに分割された自己走査型発光素子アレイチップのグループ毎に1本にすることができる。
請求項3の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、識別信号と発光制御信号を自己走査型発光素子アレイチップに非同期で伝達することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、識別信号と発光制御信号を自己走査型発光素子アレイチップに同期して伝達することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、カウンタ信号を使用して識別信号を生成することができる。
請求項6の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より高速に自己走査型発光素子アレイチップを駆動することができる。
請求項7の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より簡単な構成で自己走査型発光素子アレイチップの点灯時間を設定することができる。
請求項8の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、より簡単な回路構成を有する画像形成装置が実現できる。
図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置であって、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、画像プロセス系10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置(IIT:Image Input Terminal)3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部(IPS:Image Processing System)40を備えている。
発光素子ヘッド14は、記録素子(発光素子)として多数のLEDが配列された発光素子アレイ51、発光素子アレイ51を支持すると共に発光素子アレイ51の駆動を制御するための回路が形成されたプリント基板52、各LEDから出射された光出力を感光体ドラム12上に結像させる光学素子であるセルフォックレンズアレイ(SLA:登録商標)53を備え、プリント基板52およびセルフォックレンズアレイ53は、ハウジング54に保持されている。発光素子アレイ51は、LEDが主走査方向に画素数分、配列されたものからなる。例えば、A3サイズの短手(297mm)を主走査方向とする場合、600dpiの解像度では、約42.3μm毎に7040個のLEDが配列されることになる。なお、本実施の形態では、LEDが一直線上に並べられており、実際にはサイドレジずれ等を考慮して7680個のLEDが配列されている。
図3に示した発光素子アレイ51は、複数の発光素子アレイチップ100が主走査方向に千鳥状に配列する。
発光素子アレイチップ100は、矩形形状であり両側に配線等を行うスペースであるボンディングパッド101を備える。このようにボンディングパッド101を配すれば、ほぼボンディングパッド101自体が必要とする幅までチップ幅を小さくできる利点がある。
また発光素子アレイチップ100において両側のボンディングパッド101に挟まれる領域には、発光素子であるLED102が主走査方向である矩形の長辺に沿って直線状に等間隔で配列する。ここで、LED102は、発光素子アレイチップ100の長辺の一方に寄せて配置される。そして奇数番の発光素子アレイチップ100と偶数番の発光素子アレイチップ100とは、LED102が向かい合わせになるように、また、ボンディングパッド101を重ねるようにして配置される。このような配置により全てのLED102を、主走査方向に対し等間隔に並べて配置することができる。
また各LED102上にはマイクロレンズ103が取り付けられている(図4参照)。
図4(a)は、発光素子アレイチップ100をLED102の光が出射する方向から見た図である。また図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。
上述の通り、発光素子アレイチップ100には、その両側にボンディングパッド101が配され、また両側のボンディングパッド101に挟まれる領域には、LED102が直線状に等間隔で列状に配されている。そして、それぞれのLED102には光が出射する側にマイクロレンズ103が形成されている。このマイクロレンズ103は、LED102から出射した光を集光し、感光体ドラム12(図2参照)に対して、効率よく光を入射させることができる。
このマイクロレンズ103は、光硬化性樹脂等の透明樹脂からなり、より効率よく光を集光するためその表面は非球面形状をとることが好ましい。また、マイクロレンズ103の大きさ、厚さ、焦点距離等は、使用されるLED102の波長、使用される光硬化性樹脂の屈折率等により決定される。
図6(a)で示した配線図では、複数の発光素子アレイチップ100が主走査方向に列状に配列する。また、発光素子アレイチップ100に電気的に接続され種々の信号を発光素子アレイチップ100に伝達する信号線が配列する。この信号線は、クロックパルスφ1を発光素子アレイチップ100に伝達するクロックパルスライン74と、クロックパルスφ2を発光素子アレイチップ100に伝達するクロックパルスライン76と、発光制御信号としての書き込み信号φiを発光素子アレイチップ100に伝達する書き込み信号ライン80と、識別信号Anを発光素子アレイチップ100に伝達する識別信号ライン82a,82b,82cとからなる。
B=0〜7の何れかの発光素子アレイチップ100を点灯したい場合、まず、識別信号生成回路(図示せず)で、識別信号が生成される。この識別信号は、上述の通り3ビットの信号である。この識別信号は、識別信号ライン82a,82b,82cを介して、8個の各発光素子アレイチップ100に備えられた図示しない識別信号判別回路に伝達される。また、同じタイミングで書き込み信号生成回路(図示せず)により、書き込み信号φiが生成され、書き込み信号ライン80を介して、8個の各発光素子アレイチップ100に伝達される。なお、本実施の形態において、識別信号生成回路と書き込み信号生成回路は、信号生成手段として捉えることができる。この信号生成手段は、グループの中の制御を行う発光素子アレイチップに対応した識別信号を生成するときに、発光制御信号を生成する。これにより識別信号Anと書き込み信号φiは非同期で送られることになる。
図6(b)で示した例では、まず、識別信号Anとして、「An=0」が送られる。それと共に書き込み信号φiがONとなり、この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、識別信号として、「An=2」と「An=5」が順次送られる。それと共に書き込み信号がONとなるため、この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。次に、識別信号として、「0」が送られ、それと共に書き込み信号がONとなるが、このB0の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、トグル動作を行い、今度は、B0の発光素子アレイチップ100は、消灯動作を行うことになる。更に識別信号として、「An=2」が送られ、それと共に書き込み信号がONとなると、この信号を受け取ったB2の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、今度は消灯動作を行う。
図6(c)に示した識別信号判別回路は、識別信号Anと発光素子アレイチップ100に付与された番号と同じ番号の信号Bnとの排他的論理和をとるXORゲート92と、XORゲート92から出力された信号とφi信号との論理和をとるORゲート94と、トグル動作を行うためのフリップフロップ96と、φ1信号とφ2信号との論理和をとるORゲート99とからなる。
XORゲート92は、識別信号Anと信号Bnとの排他的論理和をとることにより、識別信号Anと信号Bnが一致するか否かを判別する。一致すれば、XORゲート92はONの信号をORゲート94へ送り、一致しなければOFFのまま待機する。識別信号Anと信号Bnが一致した場合、ORゲート94は、XORゲート92から出力された信号と書き込み信号φiとの論理和をとることで、この書き込み信号φiをフリップフロップ96へ送ることができる。即ち、本実施の形態では、AnとBnの数値が一致した場合、書き込み信号φiがフリップフロップ96へ到達する。
またフリップフロップ96のRST端子には、ORゲート99からφ1信号とφ2信号との論理和が入力される。本実施の形態で発光素子アレイチップ100として自己走査型発光素子アレイチップを使用した場合、転送時にはφ1信号とφ2信号が共に「L」となる。このときORゲート99からの出力が「ON」となるため、このタイミングでフリップフロップ96をリセットする。そして出力Qを、強制的にL−levelとする。
(削減後の本数)=[(削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ×((φiの本数)+(Anの本数))
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、φiの本数は1であり、またAnの本数は、分割数8のとき(8時分割)は3、分割数4のとき(4時分割)は2、分割数2のとき(2時分割)は1とすることができる。
表1に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
図7(a)で示した配線図は、発光素子アレイチップ100、クロックパルスライン74と、クロックパルスライン76、書き込み信号ライン80、識別信号ライン82a,82b,82cの配置は、図6(a)で示した配線図と同様である。但し、図6(a)で示した配線図の場合は、識別信号ライン82a,82b,82cは、分割された発光素子アレイチップ100のグループ毎に3本の信号線が配線されていた。そのため8グループで合計24本存在していたが、図7(a)で示した配線図では、各グループで、識別信号ライン82a,82b,82cは、共通化されている。そのため8グループ全体でも識別信号ラインは、この3本しか存在しない。なお、書き込み信号ライン80は、分割された1つのグループに対し1本接続される。即ち、各グループ毎に1本ずつ設けられており、そのため8グループ全体では8本存在する。
識別信号生成回路(図示せず)で生成される識別信号Anは、An=0〜7までを全て生成し、このAn=0〜7の識別信号を繰り返して識別信号ライン82a,82b,82cに順次送る。それと共に書き込み信号生成回路(図示せず)により生成された書き込み信号φiが書き込み信号ライン80を介して送られるが、この書き込み信号φiが送られるのは、点灯したい発光素子アレイチップ100の識別信号Anが送られるときである。つまり、識別信号生成回路と書き込み信号生成回路からなる信号生成手段は、識別信号をグループの中の発光素子アレイチップ毎に順に生成し、制御を行う発光素子アレイチップに対応した識別信号が生成されたときに発光制御信号を生成する。これにより点灯したい発光素子アレイチップ100の識別信号Anに同期して書き込み信号φiが送られることになる。
なお、点灯動作を行った後、再び、識別信号として、「An=0」を意味する信号を受け取り、これに同期して書き込み信号φiを受け取った場合は、今度は消灯を意味する信号となる。よってこの場合、発光素子アレイチップ100の各発光素子は、この識別信号に従い消灯する。即ち点灯と消灯のトグル動作が行なわれる。
なお、書き込み信号ライン80は、各グループ毎に1本ずつ設けられているため、グループ毎に各発光素子アレイチップ100の制御が可能である。
図7(b)で示した例では、まず、識別信号Anとして、「An=0」が送られる。それと共に書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、識別信号として、「An=2」と「An=5」が順次送られる。それと共に書き込み信号がONとなるため、この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。次に、識別信号として、「0」が送られ、それと共に書き込み信号φiが送られるが、このB0の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、トグル動作を行い、今度は、B0の発光素子アレイチップ100は、消灯動作を行うことになる。更に識別信号として、「An=2」が送られ、それと共に書き込み信号がONとなると、この信号を受け取ったB2の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、今度は消灯動作を行う。
なお、点灯時間を調整したい場合は、Anが一定値を取っている範囲でφIの立ち上げタイミングを調整することで可能となる。
図7(c)に示した識別信号判別回路は、図6(c)に示した識別信号判別回路と同様の構成を有し、動作も同様となる。
(削減後の本数)=[(削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ+(Anの本数)
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、Anの本数は、分割数8のとき(8時分割)は3、分割数4のとき(4時分割)は2、分割数2のとき(2時分割)は1とすることができる。
表2に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
図8(a)で示した配線図は、発光素子アレイチップ100、クロックパルスライン74と、クロックパルスライン76、書き込み信号ライン80については、図6(a)〜(b)で示した配線図と同様に配置される。但し、識別信号ライン82a,82b,82cは、配置されずその代わりにカウンタ信号ライン84が配置されている。このカウンタ信号ライン84は、各グループで共通化されている。そのため8グループ全体でもカウンタ信号ライン84は、この1本しか存在しない。なお、書き込み信号ライン80は、分割された1つのグループに対し1本接続される。即ち、各グループ毎に1本ずつ設けられており、そのため8グループ全体では8本存在する。
まず、カウンタ信号生成回路(図示せず)によりカウンタ信号φcが生成され、カウンタ信号ライン84を通じて、各発光素子アレイチップ100に送られる。それと共に書き込み信号生成回路(図示せず)により生成された書き込み信号φiが書き込み信号ライン80を介して送られるが、この書き込み信号φiが送られるのは、カウンタの積算値Qnが予め定められた値となった場合である。即ち、点灯したい発光素子アレイチップ100の番号とカウンタの積算値Qnが一致した場合に同期して書き込み信号φiが送られる。
なお、点灯動作を行った後、再び、カウンタの積算値Qnが、「0」を意味する信号を受け取り、これに同期して書き込み信号φiを受け取った場合は、今度は消灯を意味する識別信号となる。よってこの場合、発光素子アレイチップ100の各発光素子は、この識別信号に従い消灯する。即ち点灯と消灯のトグル動作が行なわれる。
なお、書き込み信号ライン80は、各グループ毎に1本ずつ設けられているため、グループ毎に各発光素子アレイチップ100の制御が可能である。
図8(b)で示した例では、カウンタ信号φcは一定の時間間隔で送られる。このカウンタ信号φcは積算されカウンタの積算値Qnとなる。ここでカウンタの積算値Qnは、「0」より開始し、「7」まで積算した後は、再び0に戻るものとし、これを繰り返す。
本実施の形態では、カウンタの積算値Qnが「0」のとき、それと共に書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、カウンタの積算値Qnが「2」と「5」のときに書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。次に、カウンタの積算値Qnが「0」のときに書き込み信号φiが同期して送られるが、このB0の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、トグル動作を行い、今度は、B0の発光素子アレイチップ100は、消灯動作を行うことになる。更にカウンタの積算値Qnが「2」のときに書き込み信号φiが同期して送られると、この信号を受け取ったB2の発光素子アレイチップ100は、既に点灯動作を行っているので、今度は消灯動作を行う。
図8(c)に示した積算器98は、カウンタ信号ライン84を通じて送られたカウンタ信号φcを積算し、識別信号として識別信号判別回路に送る。ここでカウンタ信号φcの積算は、「0」より開始し、「7」まで積算した後は、再び0に戻るものとし、これを繰り返す。本実施の形態の場合、積算器98は、識別信号を生成する信号生成手段として捉えることができ、識別信号をカウンタ信号の積算値により生成する。また本実施の形態の識別信号判別回路の積算器98以外の部分は、識別信号判別手段として捉えることができる。
識別信号判別回路は、カウンタの積算値と発光素子アレイチップ100に付与された番号と同じ番号の信号Bnとの排他的論理和をとるXORゲート92と、XORゲート92から出力された信号とφi信号との論理和をとるORゲート94と、トグル動作を行うためのフリップフロップ96と、φ1信号とφ2信号との論理和をとるORゲート99とからなる。即ち、図6(c)に示した識別信号判別回路と同様の構成を有し、動作も同様となる。
(削減後の本数)=[((削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ+(φcの本数)
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、φcの本数は、1とすることができる。
表3に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
図9(a)で示した配線図は、発光素子アレイチップ100、クロックパルスライン74と、クロックパルスライン76、書き込み信号ライン80、識別信号ライン82a,82b,82cの配置は、図6(a)で示した配線図と同様である。
図9(b)で示した例では、まず、識別信号Anとして、「An=0」が送られる。それと共に書き込み信号φiがONとなり、この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、識別信号として、「An=2」と「An=5」が順次送られる。それと共に書き込み信号がONとなるため、この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。
また消灯したいときは、クロックパルスφ1,φ2を利用して消灯動作を行わせることができる。この場合、B0,B2,B5の各発光素子アレイチップ100の点灯時間は、識別信号を受け取ってから、消灯動作を行うクロックパルスφ1,φ2を受け取るまでの時間となる。
図9(c)に示した識別信号判別回路は、識別信号Anと発光素子アレイチップ100に付与された番号と同じ番号の信号Bnとの排他的論理和をとるXORゲート92と、XORゲート92から出力された信号とφi信号との論理和をとるORゲート94と、フリップフロップ96と、φ1信号とφ2信号との論理和をとるORゲート99とからなる。
XORゲート92は、識別信号Anと信号Bnとの排他的論理和をとることにより、識別信号Anと信号Bnが一致するか否かを判別する。一致すれば、XORゲート92はONの信号をORゲート94へ送り、一致しなければOFFのまま待機する。識別信号Anと信号Bnが一致した場合、ORゲート94は、XORゲート92から出力された信号と書き込み信号φiとの論理和をとることで、この書き込み信号φiをフリップフロップ96へ送ることができる。即ち、本実施の形態では、AnとBnの数値が一致した場合、書き込み信号φiがフリップフロップ96へ到達する。
そしてフリップフロップ96のRST端子には、ORゲート99からφ1信号とφ2信号との論理和が入力される。本実施の形態で発光素子アレイチップ100として自己走査型発光素子アレイチップを使用した場合、転送時にはφ1信号とφ2信号が共に「L」となる。このときORゲート99からの出力が「ON」となるため、このタイミングでフリップフロップ96をリセットする。そして出力Qを、強制的にL−levelとする。
(削減後の本数)=[(削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ×((φiの本数)+(Anの本数))
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、φiの本数は1であり、またAnの本数は、分割数8のとき(8時分割)は3、分割数4のとき(4時分割)は2、分割数2のとき(2時分割)は1とすることができる。
表4に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
図10(a)で示した配線図は、発光素子アレイチップ100、クロックパルスライン74と、クロックパルスライン76、書き込み信号ライン80、識別信号ライン82a,82b,82cの配置は、図7(a)で示した配線図と同様である。即ち、識別信号ライン82a,82b,82cは、発光素子アレイ51に配置された発光素子アレイチップ100で共通化され、1本しか存在しない。更に、このような発光素子アレイチップ100と各信号線からなる回路の動作については、点灯動作に関しては、図7(a)で説明を行った点灯動作と同様である。但し、消灯動作に関しては、クロックパルスφ1,φ2の信号を利用して、B0〜B7の発光素子アレイチップ100の全てを同時に消灯する動作を行わせる。
図10(b)で示した例では、まず、識別信号Anとして、「An=0」が送られる。それと共に書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、識別信号として、「An=2」と「An=5」が順次送られる。それと共に書き込み信号がONとなるため、この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。また消灯したいときは、図9(b)で説明した場合と同様にクロックパルスφ1,φ2を利用して消灯動作を行なう。
図10(c)に示した識別信号判別回路は、識別信号Anと発光素子アレイチップ100に付与された番号と同じ番号の信号Bnとの排他的論理和をとるXORゲート92と、XORゲート92から出力された信号とφi信号との論理和をとるORゲート94と、トグル動作を行うためのフリップフロップ96と、φ1信号とφ2信号との論理和をとるORゲート99とからなり、図9(c)で示した場合と同様である。また動作についても同様となる。
(削減後の本数)=[((削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ+(Anの本数)
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、Anの本数は、分割数8のとき(8時分割)は3、分割数4のとき(4時分割)は2、分割数2のとき(2時分割)は1とすることができる。
表5に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
図11(a)で示した配線図は、発光素子アレイチップ100、クロックパルスライン74と、クロックパルスライン76、書き込み信号ライン80について、図8で説明した配線図と同様に配置される。
図11(b)で示した例では、カウンタ信号φcは一定の時間間隔で送られる。このカウンタ信号φcは積算されカウンタの積算値Qnとなる。ここでカウンタの積算値Qnは、「0」より開始し、「7」まで積算した後は、再び0に戻るものとし、これを繰り返す。
本実施の形態では、カウンタの積算値Qnが「0」のとき、それと共に書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB0の発光素子アレイチップ100は、点灯動作を行う。一定時間後、今度は、カウンタの積算値Qnが「2」と「5」のときに書き込み信号φiが同期して送られる。この2つの信号を受け取ったB2とB5の発光素子アレイチップ100は、順次点灯動作を行う。
また消灯したいときは、クロックパルスφ1,φ2を利用して消灯動作を行わせることができる。この場合、B0,B2,B5の各発光素子アレイチップ100の点灯時間は、識別信号を受け取ってから、消灯動作を行うクロックパルスφ1,φ2を受け取るまでの時間となる。
図11(c)に示した積算器98は、カウンタ信号ライン84を通じて送られたカウンタ信号を積算し、識別信号として識別信号判別回路に送る。ここでカウンタ信号の積算は、「0」より開始し、「7」まで積算した後は、再び0に戻るものとし、これを繰り返す。本実施の形態の場合、積算器98は、識別信号を生成する信号生成手段としてとらえることができる。
識別信号判別回路は、カウンタの積算値と発光素子アレイチップ100に付与された番号と同じ番号の信号Bnとの排他的論理和をとるXORゲート92と、XORゲート92から出力された信号とφi信号との論理和をとるORゲート94と、フリップフロップ96と、φ1信号とφ2信号との論理和をとるORゲート99とからなり、図9(c)で示した場合と同様である。また動作についても同様となる。
(削減後の本数)=[(削減前の本数)/(分割数)]小数切り上げ+(φcの本数)
の計算式により算出することができる。本実施の形態の場合は、φcの本数は、1とすることができる。
表6に、本実施の形態における削減前の本数を60および40としたときの、削減後の本数を上記計算式により算出した結果を示す。
Claims (8)
- 複数のグループに分割され、発光素子が列状に配された複数の自己走査型発光素子アレイチップと、
前記発光素子の点滅を制御するための発光制御信号、および当該発光制御信号が前記グループの中の何れの自己走査型発光素子アレイチップのものかを識別するための識別信号を生成する信号生成手段と、
前記発光制御信号および前記識別信号を伝達する信号線と、
前記信号線に接続すると共に前記自己走査型発光素子アレイチップ毎に設置され、前記識別信号を判別し前記発光制御信号を前記発光素子に伝達する識別信号判別手段と、
を備えることを特徴とする発光素子ヘッド。 - 前記発光制御信号を伝達する前記信号線は、1つのグループに対し1本接続していることを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- 前記信号生成手段は、前記グループの中の制御を行う自己走査型発光素子アレイチップに対応した前記識別信号を生成するときに、前記発光制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- 前記信号生成手段は、前記識別信号を前記グループの中の自己走査型発光素子アレイチップ毎に順に生成し、制御を行う自己走査型発光素子アレイチップに対応した当該識別信号が生成されたときに前記発光制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- 前記信号生成手段は、前記識別信号をカウンタ信号の積算値により生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- 前記識別信号判別手段は、当該識別信号判別手段が設置されている自己走査型発光素子アレイチップに対応する前記識別信号が伝達されたときは、当該識別信号により当該自己走査型発光素子アレイチップに対し点灯と消灯のトグル動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- 前記自己走査型発光素子アレイチップは、消灯動作をクロックパルスを使用して行うことを特徴とする請求項1に記載の発光素子ヘッド。
- トナー像を形成させるトナー像形成手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記トナー像形成手段は、
複数のグループに分割され発光素子が列状に配された複数の自己走査型発光素子アレイチップと、当該発光素子の点滅を制御するための発光制御信号および当該発光制御信号が当該グループの中の何れの自己走査型発光素子アレイチップのものかを識別するための識別信号を生成する信号生成手段と、当該発光制御信号および当該識別信号を伝達する信号線と、当該信号線に接続すると共に当該自己走査型発光素子アレイチップ毎に設置され当該識別信号を判別し当該発光制御信号を当該発光素子に伝達する識別信号判別手段と、を有する発光素子ヘッドを備えることを特徴とする画像形成装置。
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