JP5445845B2 - スピンドルモータ、ハードディスク駆動装置およびスピンドルモータの製造方法 - Google Patents

スピンドルモータ、ハードディスク駆動装置およびスピンドルモータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハードディスク駆動装置およびこれに用いられるスピンドルモータに関する。
近年、様々な電子機器にハードディスク駆動装置が利用されている。特開2007−16922号公報では、ハードディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータの製造方法が開示されている。このスピンドルモータでは、回転部に発生する静電気を除去するために、スリーブとベース部との間に導電性弾性部材が設けられる。また、回転部と静止部とは、接着剤を用いて固定される。スリーブとベース部との間にブッシュが設けられ、ブッシュに形成された面取りにて接着剤が保持される。または、ベース部に大きな面取りが設けられ、この面取りにて接着剤が保持される。これにより、導電性部材とスリーブおよびベースとの係合部分に、接着剤が流れ込むことが防止される。
特開2007−16922号公報
ところで、特開2007−16922号公報に開示されたスピンドルモータの製造方法では、ブッシュやスリーブに塗布された接着剤が、回転部側へと押されるようにして組立が行われる。しかし、はみ出した接着剤が回転部に付着する虞がある。したがって、ベース部の貫通孔を形成する部位の内側面に接着剤を塗布してスリーブを挿入する組立方法が好ましい。また、回転部を保持してスリーブに接着剤を塗布するとスリーブは回転部に対して回転するため、スリーブよりもベース部を保持してベース部の貫通孔に接着剤を塗布する方が容易に接着剤を塗布することができる。ハードディスク駆動装置内は、清浄に保たれる必要があるため、接着剤は貫通孔を形成する部位の内側面の全周に塗布される。
このような組立を行った場合、貫通孔から露出するスリーブの側面には、全周に亘って接着剤が付着する。導電性部材とスリーブとを確実に導通させるには、接着剤の拭き取り作業が必要となる。その結果、スピンドルモータの製造コストが増大し、接着剤の拭き残しが存在すると導通の確実性も低下してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、スピンドルモータの製造コストを削減することを目的としている。
本発明の一の側面に係る例示的なハードディスク駆動装置用のスピンドルモータは、中心軸に沿って上下方向に延びるシャフトを有する回転部と、前記回転部を支持する軸受部と、前記回転部の下方に位置し、前記軸受部が固定されるベース部を有する静止部と、前記ベース部の下側にて前記軸受部と前記ベース部とに接する導電部と、を備え、前記ベース部が、前記軸受部が挿入されて接着剤にて固定される貫通孔を有し、前記ベース部と前記軸受部との間において、前記軸受部の全周に亘って前記接着剤が連続して保持され、下方から見た場合に、前記ベース部の下面と前記軸受部との境界において、径方向において広い幅にて前記接着剤を保持する幅広部と、径方向における幅が前記幅広部よりも狭い幅にて前記接着剤を保持する幅狭部と、を有し、前記導電部が、前記幅狭部を跨ぐ。
本発明によれば、スピンドルモータの製造コストを削減することができる。
図1は、ハードディスク駆動装置の断面図である。 図2は、モータの断面図である。 図3は、台座部の底面図である。 図4は、導電性部材の底面図である。 図5は、モータの製造の流れを示す図である。 図6は、組立途上のモータを示す図である。 図7は、接着剤の塗布範囲を示す図である。 図8は、組立途上のモータを示す図である。 図9は、組立途上のモータの部分断面図である。 図10は、組立途上のモータを示す図である。 図11は、台座部の部分底面図である。 図12は、組立途上のモータの部分断面図である。 図13は、組立途上のモータの部分断面図である。 図14は、台座部の部分底面図である。 図15は、組立途上のモータの部分断面図である。 図16は、他の例に係るモータの軸受部近傍を示す底面図である。
本明細書では、中心軸方向において、図中の上側を「上側」と呼び、図中の下側を「下側」と呼ぶ。「上側」および「下側」という表現は、必ずしも重力方向と一致する必要はない。
図1は、本発明の例示的な一実施形態に係る電動式のスピンドルモータを備えるハードディスク駆動装置1の縦断面図である。以下の説明では、スピンドルモータを単に「モータ」と呼ぶ。ハードディスク駆動装置1は、ディスク11と、アクセス部12と、モータ2と、ハウジング13と、を備える。ディスク11は、円板状であり、情報を記録する。モータ2は、ディスク11を回転する。アクセス部12は、ディスク11に対する情報の読み出しおよび/または書き込みを行う。ハウジング13は、ディスク11、アクセス部12およびモータ2を内部空間に収容して外部から隔離する。
ハウジング13は、第1ハウジング部材131と、第2ハウジング部材132と、を備える。第1ハウジング部材131は、上部に開口を有する無蓋箱状である。モータ2およびアクセス部12は、第1ハウジング部材131の内底面に取り付けられる。第2ハウジング部材132は板状である。第2ハウジング部材132が、第1ハウジング部材131の開口を覆うことにより、内部空間133が形成される。内部空間133は、塵や埃が極度に少ない清浄な空間である。
ディスク11は、モータ2の上側に載置されてクランパ141、クランパねじ142および環状のスペーサ15によりモータ2に固定される。アクセス部12は、ヘッド121と、アーム122と、ヘッド移動機構123と、を有する。アーム122は、ヘッド121を支持する。ヘッド移動機構123は、アーム122を移動することによりヘッド121をディスク11およびモータ2に対して相対的に移動する。これらの構成により、ヘッド121は、回転するディスク11に近接した状態でディスク11上の必要な位置にアクセスし、磁気的に情報の読み出しおよび/または書き込みを行う。
図2はモータ2の断面図である。モータ2はアウターロータ型のモータである。モータ2は、回転部21と、静止部22と、軸受部23と、を備える。回転部21は、軸受部23により、中心軸J1を中心に静止部22に対して回転可能に支持される。
回転部21は、ロータハブ31と、シャフト32と、ロータマグネット33と、を備える。ロータハブ31は、有蓋略円筒状である。ロータハブ31の中央には、シャフト32が圧入される。ロータハブ31は、円板部311と、内側円筒部312と、外側円筒部313と、を備える。円板部311は、中心軸J1に垂直な円板状である。内側円筒部312は、軸受部23の外周近傍において円板部311の下面から下側に向かって突出する。外側円筒部313は、円板部311の外周から下方に延びる。ロータマグネット33は、外側円筒部313の内側面に取り付けられる。
シャフト32は、中心軸J1に沿って上下方向に延びる。シャフト32の下端には、スラストプレート322が螺合される。スラストプレート322は、シャフト32の下端にて径方向外方へと円板状に広がる。
静止部22は、回転部21の下方に位置する。静止部22は、ベース部221と、ステータ222と、スラストヨーク223と、配線基板224と、導電性部材225と、を備える。ベース部221は、第1ハウジング部材131の一部である。ベース部221は、中心軸J1を中心とする略円筒状の軸受保持部41を備える。ステータ222は軸受保持部41の径方向外方に配置される。スラストヨーク223はベース部221上に取り付けられ、ロータマグネット33と上下に対向する。スラストヨーク223が、ロータマグネット33と磁気的に引き合うことにより、回転部21が下方に向かう力を受ける。軸受保持部41は中心軸J1に沿ってベース部221を貫通する貫通孔411を有する。貫通孔411内に軸受部23が挿入され、軸受保持部41と軸受部23とが接着剤にて固定される。
ベース部221のステータ222が収容されている部位には、ベース部221の他の部位よりも下方に環状に突出する台座部42が設けられている。図3は、台座部42の底面図である。図2および図3に示すように、台座部42は、扇状に切り欠かれた台座切欠部421を有する。以下の説明では、台座切欠部421以外の部位を「台座突出部422」という。台座突出部422の内側面には、径方向外方へと窪む円弧溝423が形成される。台座切欠部421上には、配線基板224の扇状の部位が配置される。配線基板224の電極には、ステータ222から引き出された導線が、半田付けにて接合される。
軸受部23は、スリーブ231と、シールキャップ232と、を備える。スリーブ231は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。シールキャップ232は、略円板状であり、スリーブ231の底部側の開口を塞ぐ。シールキャップ232とスリーブ231とは、熱硬化性の接着剤により固定される。スラストプレート322は、シールキャップ232とスリーブ231との間の空間に収容される。
スリーブ231の外側面と内側円筒部312の内側面との間、スリーブ231の上面と円板部311の下面との間、スリーブ231の内側面とシャフト32の外側面との間、スラストプレート322の上面と当該上面に対向するスリーブ231の面との間、並びに、シールキャップ232の上面とスラストプレート322の下面との間の僅かな間隙に潤滑油が連続して充填される。これにより、流体動圧軸受機構が構成される。
図4は、導電性部材225の底面図である。導電性部材225は、例えば、ステンレス鋼(SUS304、SUS303、SUS420、SUS430等)、リン青銅、ベリリウム鋼等の板材を材料として構成されている。導電性部材225は、例えば板材をプレス加工することによって成形される。導電性部材225は、環状であり、中央孔341と、2つの切欠部342と、弾性片343と、薄幅部344と、を備える。2つの切欠部342は、導電性部材225の外周に、互いに反対側に設けられる。弾性片343は、径方向に対して傾斜しつつ外側へと延びる。弾性片343の幅は狭く、先端に向かって幅が漸次減少する。薄幅部344は、径方向において弾性片343と対向し、弾性片343を除く他の部位よりも幅が狭い。
導電性部材225がベース部221に取り付けられた状態では、図3に示すように、軸受部23が中央孔341に挿入されており、図2ないし図4に示すように、導電性部材225の外縁部が円弧溝423に嵌め込まれる。弾性片343の先端は円弧溝423の径方向最も外側の面である底面424と接し、径方向内方へと僅かに弾性変形している。これにより、薄幅部344が軸受部23の側面323に押圧されるようにして接する。弾性片343の先端は円弧溝423の上下の面に接する場合もある。導電性部材225が、ベース部221の下側にて軸受部23とベース部221とに接することにより、軸受部23とベース部221とが電気的に接続される。
図5は、モータ2の製造の流れを示す図である。モータ2の製造では、まず、シャフト32の本体がロータハブ31に圧入される。シャフト32の本体にスリーブ231が嵌め込まれてスラストプレート322が螺合される。そして、スリーブ231にシールキャップ232が取り付けられる。回転部21および軸受部23の組立体に潤滑油が充填される(ステップS11)。静止部22も別途組み立てられる(ステップS12)。
次に、図6に示すように、軸受保持部41の内側面412に接着剤5が塗布される(ステップS13)。軸受保持部41は、ベース部221の貫通孔411を形成する部位である。図6では、接着剤5が塗布される領域にクロスハッチングを施している。内側面412には、下部と中央に全周に亘って溝413が形成されている。接着剤5は、中央の溝413の上側の領域に塗布される。接着剤5は、周方向に円弧状に塗布され、全周に亘っては塗布されない。
図7は、接着剤5の塗布範囲を示す底面図である。接着剤5は、周方向における範囲51に塗布され、範囲52には塗布されない。以下、範囲51を「塗布範囲」と呼び、範囲52を「非塗布範囲」と呼ぶ。図7では、取付後の導電性部材225を想像線にて描いている。非塗布範囲52は、台座突出部422の図7における時計回り方向の端部425よりも台座切欠部421側から始まり、反時計回りに向かって広がる。非塗布範囲52の終点は、取り付けられる予定の導電性部材225の弾性片343の先端よりも反時計回りにある程度進んだ位置である。弾性片343の先端は、時計回りに延びる。非塗布範囲52の角度は、本実施形態の場合、約60度であり、始点から台座突出部422までの角度は、約8度である。非塗布範囲52の角度は、接着剤5の粘度に応じて適宜決定されるが、好ましくは、30〜90度である。
次に、ベース部221に対して相対的に上方に軸受部23が位置するように、静止部22の上方に回転部21が配置される。図8に示すように、回転部21および軸受部23はベース部221に対して下降し、軸受部23が貫通孔411に挿入される(ステップS14)。なお、軸受部23の移動はベース部221に対して相対的に行われるのであればよく、軸受部23に対してベース部221が上昇してもよい。
軸受部23の直径は、貫通孔411の直径よりも僅かに小さい。したがって、図9に示すように、接着剤5は、軸受保持部41の内側面412上にて、軸受部23にしごかれるようにして下方へと押し下げられる。このとき、接着剤5の一部は、2つの溝413内に保持される。軸受保持部41の下側の開口には、面取された部位である面取部414が設けられる。接着剤5は、面取部414に向かって下方へと移動する。
軸受部23の挿入が完了すると、図10に示すように、軸受部23が、ベース部221の下面415と軸受部23との境界416から下方に突出する。なお、ベース部221の下面415には、図9に示す面取部414の表面が含まれるものとする。図11は、挿入直後における台座部42の部分底面図である。図12は、図11のA−O断面を示し、図13は、O−B断面を示す。
図11に示すように、挿入直後においては、下方から見た場合に、図7に示す塗布範囲51に対応する範囲に、ベース部221の下面415と軸受部23との境界416に接着剤5が保持される。より正確には、図12に示すように、面取部414と軸受部23の側面323との間に保持される。また、境界416の下側では、接着剤5が側面323から軸受部23の下端まで付着する。もちろん、境界416の上側では、軸受保持部41と軸受部23との間の間隙に接着剤5が保持される。一方、軸受部23の挿入直後では、図13に示すように、境界416のうち非塗布範囲52に対応する範囲では、境界416上に接着剤5は存在しない。
軸受部23がベース部221に挿入された状態は、所定時間だけ保持される(ステップS15)。保持時間は、例えば、1〜3分である。この間に、接着剤5は、軸受保持部41と軸受部23との間において非塗布範囲52まで広がり、境界416上では、図14中に矢印417にて示すように、接着剤5が存在する領域から接着剤5が存在しない領域へと接着剤5が毛管現象により流入する。換言すれば、境界416上の接着剤5が存在しない範囲において、接着剤5が両側から流れてきて繋がる。その結果、ベース部221と軸受部23との間において、軸受部23の全周に亘って接着剤が連続して保持される。ベース部221の下面415と軸受部23との境界において、接着剤5を保持する環状の領域は、下方から見た場合に、径方向において広い幅にて接着剤5を保持する幅広部53と、径方向における幅が幅広部53よりも狭い幅にて接着剤5を保持する幅狭部54と、を有する。図14では、幅広部53に平行斜線を付し、幅狭部54を太線にて示している。
接着剤5の種類によっては、非塗布範囲52において、軸受保持部41と軸受部23との間の間隙内のみにて接着剤5が繋がって保持されてもよい。すなわち、狭い幅にて接着剤5が保持されるのであれば、下方から見た場合に、幅狭部54では接着剤5の存在が明瞭に確認できなくてもよい。また、幅広部53および幅狭部54の幅は、実際には一定とは限らない。
図14におけるA−O断面は、図12と同様であり、軸受部23の側面323のうち幅広部53の下側には接着剤5が付着する。図15は、図14におけるO−B断面を示す図である。側面323のうち幅狭部54の下側には、接着剤5が付着しない非付着領域55が存在する。幅狭部54では、接着剤5が下方に露出する場合は、側面323における接着剤5の境界、および、面取部414における接着剤5の境界が明瞭に現れる。なお、軸受保持部41と軸受部23との間の間隙内では、毛管現象により全周に亘って接着剤5が存在してもよく、ハードディスク駆動装置1の気密性が保たれるのであれば、非塗布範囲52に対応する領域では境界416近傍に接着剤5が僅かに存在するのみでもよい。
図10の状態が保持されることにより、軸受保持部41と軸受部23との間に存在する接着剤5は、嫌気性によって硬化する。その後、露出する接着剤5に紫外線が照射され、残りの接着剤5が硬化する(ステップS16)。最後に、導電性部材225が取り付けられる(ステップS17)。
導電性部材225の取付では、まず、工具を用いて図4に示す2つの切欠部342にて導電性部材225が把持される。次に、弾性片343を台座切欠部421上に位置させた状態で、外縁部が図3に示す円弧溝423に挿入され、中央孔341が軸受部23に嵌め込まれる。工具により導電性部材225が反時計回りに回転され、弾性片343が円弧溝423の底面424に摺接する。弾性片343は径方向内方へと僅かに弾性変形し、薄幅部344は軸受部23の側面323に押圧される。薄幅部344は、側面323の非付着領域55に摺接する。導電性部材225の回転後においても薄幅部344は非付着領域55に接する。回転により、導電性部材225は図3に示す状態となる。導電性部材225の取付により、幅狭部54を跨ぐようにして、導電性部材225が、軸受部23とベース部221とを電気的に接続する。
以上に説明したように、モータ2では、軸受保持部41の内側面412の全周ではなく、一部のみに接着剤5が塗布される。これにより、軸受部23の側面323に接着剤5の非付着領域55が設けられる。側面323に付着した接着剤5を拭き取る作業は不要となる。その結果、ハードディスク駆動装置1の気密性を保ちつつ導電性部材225にて軸受部23とベース部221とを容易に接続することができる。組立に要する工数は削減され、モータ2の製造コストも削減される。特に、金属の板から製造された導電性部材225を用いる場合に、側面323に非付着領域55を設けることにより、軸受部23とベース部221との導電を容易に得ることができる。モータ2は、使用環境における温度変化や振動が大きい車載用のハードディスク駆動装置に適している。
また、軸受保持部41の下側の開口に面取部414が設けられることにより、ベース部221の下面415と軸受部23との間の境界416において接着剤5を容易に広げることができる。接着剤5を安定して保持することも実現される。
なお、接着剤5を軸受部23の全周に亘って保持することにより、ハードディスク駆動装置1内の気密性が確保されるが、ヘッド121とディスク11との間の間隙よりも小さい孔や隙間は許容されてよい。
図16は、他の例に係るモータの軸受部23近傍を示す底面図である。モータの他の構造は、図2とほぼ同様である。ただし、台座突出部422の円弧溝423は省かれる。図2と同様の構成には同符号を付して説明する。
モータの製造では、回転部21、軸受部23および静止部22が組み立てられる(ステップS11,S12)。軸受保持部41の内側面412において、周方向の3箇所に接着剤5が円弧状に断続的に塗布される(ステップS13)。そして、軸受部23が軸受保持部41に挿入され、この状態が保持される(ステップS14,S15)。これにより、ベース部221の下面415と軸受部23との間の境界416の全周に接着剤5が行き渡る。接着剤5が保持される領域は、3つの幅広部53と3つの幅狭部54とを有する。紫外線の照射により、接着剤5は硬化する(ステップS16)。
幅狭部54の下側は、図15と同様に、非付着領域55が存在する。幅狭部54を跨いでベース部221と軸受部23との間に導電性材料である導電性接着剤226が塗布され、硬化される(ステップS17)。これにより、導電性接着剤226が軸受部23とベース部221とに接し、軸受部23とベース部221とが電気的に接続される。図16のモータにおいても、組立に要する工数を削減することができ、モータの製造コストを削減することができる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、軸受保持部41の下側の開口には面取部414が存在しなくてもよい。軸受部23もベース部221の下面415から下方に突出しなくてもよい。
モータ2の組立では、ベース部221が回転部21の上方に配置されてもよい。この場合、軸受保持部41の内側面412に接着剤5が塗布された後、軸受部23がベース部221に対して相対的に上方へと移動される。さらには、組立の際に中心軸J1は、水平方向を向いてもよい。モータ2の製造の流れは適宜変更されてよく、例えば、ステップS11では、シャフト32以外の回転部21、および、シャフト32が挿入された軸受部23が組み立てられた後に、シャフト32がロータハブ31に圧入されてもよい。
接着剤5は、軸受保持部41の内側面412に周方向に少なくとの1つの円弧状に塗布されるのであれば、塗布箇所の数は上記実施の形態に示したものには限定されない。接着剤5は熱硬化性接着剤であってもよい。
導電性部材225の形状は他の形状でもよい。例えば、内側に弾性片を有し、外側に薄幅部を有してもよい。導電性部材225は、コイルばねであってもよく、様々な手法で軸受部23とベース部221とに機械的に接触する部材であってよい。導電性接着剤226の塗布箇所の数は、1以上であれば適宜変更されてよい。導電性接着剤226は、接着剤としては用いられないペースト状の材料であってもよい。以上のように、ベース部221の下側にて軸受部23とベース部221とに接して電気的に接続するのであれば、様々な導電部が設けられてよい。
台座部42は、台座切欠部421が設けられなくてもよい。台座部42では、配線基板224が配置される領域のみに凹部が設けられてもよい。軸受部23の内部の構造は他の構造でもよい。非付着領域55は非塗布範囲52の全体に亘って存在する必要はなく、非塗布範囲52内に存在すればよい。
また、ベース部221と軸受保持部41とが別部材から構成されてもよい。例えば、軸受部23とベース部221との間にブッシュ部材を設け、ブッシュ部材の内側面と軸受部23の外側面との間に接着剤を介在させ、軸受部23とベース部221とに接触する導電部を設けてもよい。
本発明は、様々な用途に用いられる電子機器のハードディスク駆動装置のスピンドルモータに利用することができる。
1 ハードディスク駆動装置
2 スピンドルモータ
5 接着剤
11 ディスク
12 アクセス部
13 ハウジング
21 回転部
22 静止部
23 軸受部
32 シャフト
41 軸受保持部
53 幅広部
54 幅狭部
55 非付着領域
221 ベース部
225 導電性部材
226 導電性接着剤
323 (軸受部の)側面
411 貫通孔
414 面取部
415 (ベース部の)下面
416 境界
J1 中心軸
S11〜S17 ステップ

Claims (12)

  1. 中心軸に沿って上下方向に延びるシャフトを有する回転部と、
    前記回転部を支持する軸受部と、
    前記回転部の下方に位置し、前記軸受部が固定されるベース部を有する静止部と、
    前記ベース部の下側にて前記軸受部と前記ベース部とに接する導電部と、
    を備え、
    前記ベース部が、前記軸受部が挿入されて接着剤にて固定される貫通孔を有し、
    前記ベース部と前記軸受部との間において、前記軸受部の全周に亘って前記接着剤が連続して保持され、
    下方から見た場合に、前記ベース部の下面と前記軸受部との境界において、径方向において広い幅にて前記接着剤を保持する幅広部と、径方向における幅が前記幅広部よりも狭い幅にて前記接着剤を保持する幅狭部と、を有し、
    前記導電部が、前記幅狭部を跨ぐ、ハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  2. 前記軸受部が、前記境界から下方に突出し、
    前記軸受部の側面のうち前記幅狭部の下側に、前記接着剤が付着しない非付着領域が存在する、請求項1に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  3. 前記導電部が、弾性変形して前記ベース部および前記軸受部の前記非付着領域に接する導電性部材である、請求項2に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  4. 前記導電部が、前記幅狭部を跨いで前記ベース部と前記軸受部との間に塗布された後に硬化した導電性材料である、請求項1または2に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  5. 前記貫通孔を形成する部位の下側の開口に、前記接着剤を保持する面取された部位が設けられる、請求項1ないし4のいずれかに記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  6. 前記接着剤が、熱硬化性または光硬化性接着剤である、請求項1ないし5のいずれかに記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータ。
  7. ディスクを回転させる請求項1ないし6のいずれかに記載のスピンドルモータと、
    前記ディスクに対して情報の読み出しおよび/または書き込みを行うアクセス部と、
    前記ディスク、前記スピンドルモータおよび前記アクセス部を収容するハウジングと、
    を備えるハードディスク駆動装置。
  8. a)中心軸に沿って上下方向に延びるシャフトを有する回転部と、前記回転部を支持する軸受部と、を組み立てる工程と、
    b)ベース部に設けられた貫通孔を形成する部位の内側面に、周方向に少なくとも1つの円弧形状に接着剤を塗布する工程と、
    c)前記ベース部に対して相対的に上方に前記軸受部を位置させ、前記軸受部を前記ベース部に対して相対的に移動して前記軸受部を前記貫通孔に挿入し、前記軸受部により前記接着剤を下方へと押し下げる工程と、
    d)前記貫通孔に前記軸受部が挿入された状態を所定時間保持し、前記軸受部の全周に亘って前記接着剤を保持させることにより、下方から見た場合に、前記ベース部の下面と前記軸受部との境界において、径方向において広い幅にて前記接着剤を保持する幅広部と、径方向における幅が前記幅広部よりも狭い幅にて前記接着剤を保持する幅狭部と、を有する状態にする工程と、
    e)前記接着剤を硬化させる工程と、
    f)前記幅狭部を跨いで前記軸受部と前記ベース部とに接する導電部を設ける工程と、
    を備える、ハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの製造方法。
  9. 前記c)工程において、前記軸受部を前記境界から下方に突出させ、前記軸受部の側面のうち前記幅狭部の下側の領域に、前記接着剤が付着しない非付着領域を設ける、請求項8に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの製造方法。
  10. 前記導電部が、弾性変形して前記ベース部および前記軸受部の前記非付着領域に接する導電性部材である、請求項9に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの製造方法。
  11. 前記f)工程において、前記幅狭部を跨いで前記ベース部と前記軸受部との間に導電性材料を塗布して硬化させる、請求項8または9に記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの製造方法。
  12. 前記貫通孔を形成する部位の下側の開口に、前記接着剤を保持する面取された部位が設けられる、請求項8ないし11のいずれかに記載のハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの製造方法。
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