JP5441611B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、受信信号の受信時刻とドップラ周波数の情報に加えて、レーダの測角値の情報を用いることで、ドップラアンビギュイティの測位への影響を打ち消し、かつレンジドップラカップリング誤差の影響も同時に補正し、高精度な測位を行うレーダ装置に関するものである。
送信1局、受信2局のバイスタティックレーダにおいて、非特許文献1に記載されているように、目標の距離(時刻)及びドップラ周波数を観測することで、目標への測位演算により目標の3次元位置ベクトルを推定できる。このようなバイスタティックレーダによる測位処理は、目標の距離(時刻)及びドップラ周波数の情報を複数個用いるため、従来のモノスタティックレーダよりも高い測位精度を得ることができた。
ところが、レーダで広く用いられるパルス圧縮を行い、低PRF(Pulse Repetition Frequency:パルス繰り返し周波数)モードで運用するレーダを考えた場合、パルスヒット間の位相変化から目標のドップラ周波数を観測すると、その観測値にあいまいさ(以下、ドップラアンビギュイティ)が発生し、ドップラ周波数の観測値として複数の候補が存在することになってしまう。そのため、ドップラアンビギュイティを排除しないと誤った測位結果を求めてしまうという問題がある。また、ドップラアンビギュイティによりドップラ周波数の真値がわからないため、パルス圧縮で起こる受信時刻のレンジドップラカップリング誤差を補正できないという問題もある。
従来のバイスタティック測位方式について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、従来のバイスタティックレーダの構成を示す図である。また、図6は、従来のレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。なお、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。続いて、低PRFレーダに適用する場合の問題点について説明する。
送受信センサ1は、電波の送信及び受信能力の両方を有し、移動している目標に対して電波を放射し、その目標反射波を受信する。受信センサ2は、電波の受信が行われ、送受信センサ1から放射され、受信センサ2方向に反射された目標反射波と、送受信センサ1から受信センサ2に直接伝搬した直接波を受信する。また、これに先立ち、送受信センサ1から受信センサ2に対する通信も行われ、送受信センサ1の位置ベクトル、速度ベクトル、送受信センサ1で受信した目標反射波から観測された送受信センサ1と目標間の距離、及び目標の速度ベクトルが受信センサ2に送信される。
図6に示す測位処理は、図5の受信センサ2で行われる。前処理としてパルス圧縮部11、12でチャープ信号を用いたパルス圧縮が施されているとする。図6ではドップラ周波数検出部13において、受信センサ2で受信した目標反射波からドップラ周波数の観測を行い、受信時刻差検出部14では受信センサ2で受信した目標反射波と送受信センサ1から受信センサ2への直接波の受信時刻差の観測を行っている。センサ1情報受信部15では、送受信センサ1から受信センサ2に送信された通信波から、送受信センサ1と目標間の距離、目標の速度ベクトル、送受信センサ1の位置ベクトル及び速度ベクトルが取得される。このとき、ドップラ周波数検出部13、受信時刻差検出部14、センサ1情報受信部15で取得された各情報と、求解対象である目標位置ベクトルの間に次の式(1)〜(3)の方程式の関係が成り立つ。
Figure 0005441611
式(1)〜(3)中のpは位置ベクトルを、vは速度ベクトルを表しており、添字の1、2、Tは送受信センサ1、受信センサ2、目標をそれぞれ表している。tTDOAは受信時刻差検出部14で観測された受信時刻差、fFOAはドップラ周波数検出部13で観測されたドップラ周波数、Rtargetはセンサ1情報受信部15で取得された目標距離を、cは電波の伝搬速度、fは送信周波数を表している。また、式(3)は左辺の変数が距離となっているが、これは受信時刻についての式と等価である。測位演算部16では式(1)〜(3)の連立方程式を目標位置ベクトルpについて解くことで、目標の3次元位置ベクトルを推定する。なお、この連立方程式は非線形方程式であるが、線形近似を用いた反復改良法(Gauss-Newton法)などにより解くことができる。
しかし、目標に放射される電波が低PRFの場合、受信センサ2で受信されドップラ周波数検出部13で検出されるドップラ周波数には、PRFに応じたドップラアンビギュイティが生じてしまう。このドップラアンビギュイティとは、パルスヒット間隔が長い場合に、パルスヒット間の位相変化量が2πを超えてしまう可能性が存在するため、パルスヒット間で観測される位相変化量が2πの整数倍のあいまいさを持つ、すなわちドップラ周波数は観測値に対してPRFの整数倍のあいまいさを持つことを意味する。このとき、真のドップラ周波数は、ドップラ周波数の観測値にPRFの整数倍を加えた値のどれかである。従って、このアンビギュイティを排除し、真のドップラ周波数を決定できない場合、複数の測位結果の候補が存在することになる。従って、ドップラアンビギュイティを排除できないと、誤った測位結果を求めてしまうという問題がある。
また、図6のパルス圧縮部11、12におけるチャープ信号等によるパルス圧縮を用いる場合、目標の移動によるドップラシフトにより目標反射波の周波数が変化してしまい、パルス圧縮後のパルスのピークが立つ時刻にレンジドップラカップリング誤差と呼ばれる誤差が生じる。この誤差を無視できない場合、レンジドップラカップリング誤差はドップラ周波数の関数として表されるため、観測ドップラ周波数により補正することができる。すなわち、式(1)の右辺にレンジドップラカップリング誤差の補正項を追加すればよい。しかし、上述したようにドップラアンビギュイティの問題があるため、真のドップラ周波数が定まらないという問題があり、レンジドップラカップリング誤差を補正することはできない。図6の処理の場合であれば、受信時刻差検出部14で検出された受信時刻差に、パルス圧縮部11、12で生じたレンジドップラカップリング誤差が付加されてしまい、測位演算部16の測位結果にも誤差が生じるという問題がある。
K. C. HO: "An Accurate Algebraic Solution for Moving Source Location Using TDOA and FDOA Measurements" IEEE Trans. On Signal Processing, Vol.52, No.9, Sep. 2004
しかしながら、上記従来技術には、以下のような課題がある。すなわち、パルス圧縮を用い、低PRFで運用するバイスタティックレーダにおいて、ドップラアンビギュイティに対応した複数の観測ドップラ周波数の候補により真の目標位置ベクトルを推定することができないという問題、及び周波数変調によるパルス圧縮を用いる場合に受信時刻がレンジドップラカップリング誤差を持つという問題がある。これら2つの問題に起因する測距誤差を補正し、高精度な測位を行わなければならないという課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、受信信号の受信時刻とドップラ周波数の情報に加えて、レーダの測角値の情報を用いることで、ドップラアンビギュイティの測位への影響を打ち消し、かつレンジドップラカップリング誤差の影響も同時に補正し、高精度な測位を行うことができるレーダ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るレーダ装置は、目標に対して電波の放射を行う送信センサと、目標で反射された電波の受信を行う第1及び第2の受信センサとを備え、前記第1又は第2の受信センサは、受信電波から受信時刻、ドップラ周波数、及び測角値を観測する手段と、観測された受信時刻、ドップラ周波数、及び測角値の情報を用いて、レンジドップラカップリング誤差の補正項を測位方程式に導入することでドップラアンビギュイティによるドップラ周波数のあいまいさを排除しながらレンジドップラカップリング誤差の補正も行い測位を行う手段とを含むものである。
本発明に係るレーダ装置によれば、受信信号の受信時刻とドップラ周波数の情報に加えて、レーダの測角値の情報を用いることで、ドップラアンビギュイティの測位への影響を打ち消し、かつレンジドップラカップリング誤差の影響も同時に補正し、高精度な測位を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の受信センサの目標位置決定部での選択法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の別の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。 従来のバイスタティックレーダの構成を示す図である。 従来のレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。
以下、本発明のレーダ装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置について図1から図3まで、及び図5を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。また、図2は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の受信センサの目標位置決定部での選択法を示す図である。さらに、図3は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の別の構成を示す図である。
図1において、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の受信センサ2は、パルス圧縮部11と、パルス圧縮部12と、ドップラ周波数検出部13と、受信時刻差検出部14と、センサ1情報受信部15と、測位演算部16Aと、測角処理部17と、ドップラ周波数候補算出部18と、目標位置決定部19とが設けられている。
図1では、つまり、先に示した図6の従来の測位処理における各処理部に加えて、測角処理部17、ドップラ周波数候補算出部18、目標位置決定部19が追加され、測位演算部16が測位演算部16Aに入れ替わっている。また、図1も図6の場合と同様に、図5の受信センサ2内で処理を行う場合を想定している。
つぎに、この実施の形態1に係るレーダ装置の動作について図面を参照しながら説明する。
この実施の形態1では、図1に示す構成の処理を用いて、ドップラアンビギュイティに起因した問題に対処しながら測位を行う。図1に示す測位処理の流れでは、パルス圧縮部11、12でパルス圧縮処理が行われた目標反射波および直接波から、ドップラ周波数検出部13及び受信時刻差検出部14でドップラ周波数及び受信時刻差の観測が行われる。また、目標反射波に対しては、新たに測角処理部17で測角処理も行い、受信センサ2に対する目標反射波の到来方向(測角値)を観測する。このとき、図1に示したドップラ周波数検出部13で検出したドップラ周波数は、ドップラアンビギュイティの影響を受けているため、次の式(4)のようにPRFに応じて複数の候補を持つ。
Figure 0005441611
この式(4)において、fFOA(n)チルダはドップラ周波数候補の集合、fFOAはドップラ周波数検出部13で検出されたドップラ周波数、PRFは目標反射波及び直接波のPRF、nは整数であり、Nmax及びNminは目標相対速度の想定最大値及び最小値などから決まるnの上限及び下限である。
図1のドップラ周波数候補算出部18では、式(4)に従い任意のNmaxからNminについてドップラ周波数候補fFOA(n)チルダの算出を行い、全ての候補を測位演算部16Aに送る。この測位演算部16Aでは次の式(5)、(6)、(7)を用いて測位演算を行う。
Figure 0005441611
式(5)〜(7)は、従来の場合の式(1)〜(3)にそれぞれ対応している。p(n)はfFOA(n)チルダに対応した目標位置座標候補を表しており、この連立方程式の求解対象である。また、式(5)では式(1)には無かったレンジドップラカップリング誤差の補正項が右辺末尾に追加されている。Δtはチャープ信号のパルス幅を、Bはその帯域幅を表している。この補正項によりfFOA(n)チルダに応じて受信時刻差が補正され、レンジドップラカップリング誤差が打ち消された目標位置ベクトル候補p(n)を求めることになる。測位演算部16Aでは、全てのfFOA(n)チルダに対して式(5)〜(7)を解き、全ての目標位置ベクトル候補p(n)を求める。なお、式(5)ではパルス圧縮として、線形チャープを用いる場合の補正項を示している。非線形チャープなどの他のパルス圧縮を用いる場合には、それに応じた補正項を用いる。
測位演算部16Aで求められた複数の目標位置ベクトル候補は、測角処理部17で求められた測角値と共に目標位置決定部19に送られ、そこで1つの目標位置ベクトルが最終的な測位結果として選択される。目標位置決定部19での選択法を図2に示す。図2では、目標位置ベクトル候補として3つの位置ベクトルが存在する場合を想定している。このとき、受信センサ2から各目標位置ベクトル候補への直線方向は、測角処理部17で求められた測角値と理想的には一致する。そこで、目標位置決定部19では、測角値の方向と各目標位置ベクトル候補の方向がなす角度の計算を行い、その角度が最小となるものを最終的な目標位置ベクトルとする。
このように、実施の形態1では、従来の測位処理を用いて全てのドップラ周波数の候補に対して測位処理を行い、それらの測位結果に対して測角値の情報を用いることで、真のドップラ周波数に対応した測位結果を選択している。また、各ドップラ周波数の候補に対して、そのドップラ周波数候補の値を用いて、レンジドップラカップリング誤差の補正を行いながら測位をしているため、最終的に選択された測位結果は、レンジドップラカップリング誤差についても正しく補正が行われている。これにより、ドップラアンビギュイティの問題への対処、及びレンジドップラカップリング誤差の補正の2つの機能を有した測位を実現している。
なお、ここまでの説明では、図5の受信センサ2での処理を前提としていたが、受信センサ2から送受信センサ1に対して通信波による情報伝達が行われ、同様の処理が送受信センサ1で行われるとしても問題はない。また、測位演算のために観測される情報は距離(時刻)が2つでドップラ周波数が1つとしているが、距離(時刻)1つないしは2つ、かつドップラ周波数2つとしてもよく、それに応じた方程式を用いればよい。また、測角処理及びドップラ周波数検出処理も、受信センサ2で行われるとした例を示したが、これらが送受信センサ1で実行されたとしても、同様に測位は可能である。
ここまでは、図5のように、送受信センサ1が1つ、受信センサ2が1つという構成の測位システムを考えてきたが、本実施の形態は、例えば図3に示すような送信センサ1つ受信センサ2つの構成でも同様の処理が可能である。図3では送信センサ1Aが目標に対して電波を放射し、その反射波を受信センサ2A及び受信センサ2Bが受信している。各センサで観測された受信時刻、ドップラ周波数、測角値及び各センサ位置ベクトル、目標速度ベクトルなどの既知情報は通信波によって受信センサ2Aで共有され、図1で示した処理の流れで処理が行うことで図5の構成と同様の効果が実現される。
このように、本実施の形態1は、各情報が2つのセンサで取得され、それらが最終的に共有され、測位処理を行い、測位結果に対して測角値を用いた解の選択を行う。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るレーダ装置について図4、並びに図5及び図3を参照しながら説明する。図4は、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の受信センサの構成を示す図である。
図4において、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の受信センサ2は、パルス圧縮部11と、パルス圧縮部12と、ドップラ周波数検出部13と、受信時刻差検出部14と、センサ1情報受信部15と、測位演算部16Bと、測角処理部17とが設けられている。
つぎに、この実施の形態2に係るレーダ装置の動作について図面を参照しながら説明する。
この実施の形態2も、上記の実施の形態1と同様に、ドップラアンビギュイティの問題への対処、及びレンジドップラカップリング誤差の補正の2つの機能を有した測位を実現するものである。実施の形態1では、測位演算後に測角値を用いた解の選択を行っていたが、実施の形態2では測位演算の段階で測角値を用い、測位演算における情報量を増加させることで、目標位置ベクトルとドップラアンビギュイティを同時に解く。
図4では、実施の形態1での説明と同様に、図5における受信センサ2で処理を行う場合を想定した処理の流れを示している。図4では、パルス圧縮部11、12でパルス圧縮処理が行われた目標反射波及び直接波から、ドップラ周波数検出部13、受信時刻差検出部14及び測角処理部17で、ドップラ周波数、受信時刻差及び測角値の抽出が行われる。また、これまでと同様にセンサ1情報受信部15で、送受信センサ1からの各種情報が取得される。ここまでで取得された全ての情報が測位演算部16Bに送られ、測位処理が行われる。
測位演算部16Bでは、従来の測位演算部16及び測位演算部16Aで用いてきた、受信時刻差、ドップラ周波数、目標距離の3つの情報と目標位置ベクトルの関係に対する3つの方程式に加え、測角値と目標位置ベクトルの関係に対する方程式も用いる。このとき測位方程式は以下のようになる。
Figure 0005441611
式(11)及び式(12)は受信センサ2での測角値に対する方程式である。ここでは、2次元測角を行っている場合を想定しているため、2つの方程式が追加されている。θは受信センサ2における目標反射波の到来方向の仰角の測角値を、φは方位角の測角値をそれぞれ表しており、x、y、zは位置ベクトルpの3次元の各成分を表している。また、式(9)にはfambが新たな変数として追加されている。これは観測ドップラ周波数fFOAと真のドップラ周波数のずれを表す変数であり、真のドップラ周波数はfFOA−fambと書ける。これに合わせて、式(8)のレンジドップラカップリング誤差の補正項のドップラ周波数に該当する部分はfFOA−fambと記述される。また、ここでのレンジドップラカップリング誤差の補正項も、パルス圧縮部11、12において線形チャープ信号が用いられる場合の記述であり、使用されるパルス圧縮の形式に合わせて補正項を修正する必要がある。
実施の形態2においては、式(8)〜(12)を従来の目標位置ベクトルpついてのみ解くのではなく、fambも求解対象の変数として扱い目標位置ベクトルpと同時に求解を行う。これにより、ドップラアンビギュイティによる真のドップラ周波数と観測ドップラ周波数の誤差は測位演算の中で補正され、真の目標位置ベクトルが測位演算の解として求まる効果がある。また、ドップラ周波数が測位演算の中で補正されることから、式(8)のレンジドップラカップリング誤差補正項で用いられるfFOA−fambも真のドップラ周波数の値となり、測位演算自体にレンジドップラカップリング誤差の補正を行う効果がある。
このように、実施の形態2では、測位演算に測角値と目標位置ベクトルの関係式を加えることで、従来の目標位置ベクトルのみならず、ドップラアンビギュイティによる真のドップラ周波数と観測ドップラ周波数の誤差も求解対象とし、測位演算の中でドップラアンビギュイティの影響の排除とレンジドップラカップリング誤差の補正を行い、正しい測位結果を導出する効果がある。
なお、ここまでの説明では測角結果として、図5の受信センサ2における2次元の測角値を用いてきたが、受信センサ2の仰角と方位角のどちらか一方のみを用いてもよいし、送受信センサ1の測角値のみ、あるいは送受信センサ1と受信センサ2の測角結果の両方を用いてもよく、その数に応じて方程式の数が変化するが、同様の効果を持った測位処理が可能である。また、ドップラ周波数に関しても、受信センサ2のみではなく送受信センサ1で観測されたものを用いてもよい。ただし、ドップラ周波数を2つ用いる場合はそれぞれの式にドップラアンビギュイティによる真のドップラ周波数と観測ドップラ周波数の誤差の変数が現れ、測位演算では目標位置ベクトルと2つのドップラ周波数誤差変数の求解を行う。また、実施の形態1の例と同様に、実施の形態2においても、送受信センサ1で処理が行われたとしても問題ない。
また、実施の形態1の例と同様に、実施の形態2においても、図3のセンサ構成を用いて処理を行うことが可能である。この場合でも各受信センサ2A、2Bの観測値及び既知情報が、1箇所(例えば受信センサ2A)に集約され、図4と同様の処理を行うことで、ドップラアンビギュイティとレンジドップラカップリング誤差の2つの問題を補正しながら測位を行うことができる。
このように、この実施の形態2は、2つのセンサでの観測値が共有され、ドップラアンビギュイティによる真のドップラ周波数と観測ドップラ周波数の誤差と、目標位置ベクトルの同時求解による測位演算が行われる。
1 送受信センサ、1A 送信センサ、2A 受信センサ、2B 受信センサ、11 パルス圧縮部、12 パルス圧縮部、13 ドップラ周波数検出部、14 受信時刻差検出部、15 センサ1情報受信部、16A 測位演算部、16B 測位演算部、17 測角処理部、18 ドップラ周波数候補算出部、19 目標位置決定部。

Claims (9)

  1. 目標に対して電波の放射を行う送信センサと、
    目標で反射された電波の受信を行う第1及び第2の受信センサとを備え、
    前記第1又は第2の受信センサは、
    受信電波から受信時刻、ドップラ周波数、及び測角値を観測する手段と、
    観測された受信時刻、ドップラ周波数、及び測角値の情報を用いて、レンジドップラカップリング誤差の補正項を測位方程式に導入することでドップラアンビギュイティによるドップラ周波数のあいまいさを排除しながらレンジドップラカップリング誤差の補正も行い測位を行う手段とを含む、
    ことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記送信センサと、前記第1又は第2の受信センサとから送受信センサが構成される
    ことを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  3. 前記測位を行う手段は、全てのドップラ周波数の候補と受信時刻に対して測位演算を用い全ての測位結果の候補を推定し、全ての測位結果の候補の中から測角値を用いた目標位置ベクトルの選択を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。
  4. 前記測位を行う手段は、前記測角値を用いた目標位置ベクトルの選択として、測角値を観測した受信センサを基準とした測角値の方向と前記測位結果の候補の方向のなす角度を計算し、その角度が最小となる測位結果の候補を目標位置ベクトルとして選択する
    ことを特徴とする請求項3記載のレーダ装置。
  5. 前記測位を行う手段は、受信時刻、ドップラ周波数、及び測角値を測位演算に同時に用い、目標位置ベクトル及びドップラアンビギュイティによる観測ドップラ周波数と真のドップラ周波数のずれを同時に求解することにより、真の目標位置ベクトルを測位する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。
  6. 前記測位を行う手段は、受信時刻とドップラ周波数の情報を計3つ用いる
    ことを特徴とした請求項1から請求項5までのいずれかに記載のレーダ装置。
  7. 前記測位を行う手段は、受信時刻とドップラ周波数の情報を計4つ用いる
    ことを特徴とした請求項1から請求項5までのいずれかに記載のレーダ装置。
  8. 前記測位を行う手段は、受信を行う2つのセンサのどちらか一方の測角値を用いる
    ことを特徴とした請求項1から請求項7までのいずれかに記載のレーダ装置。
  9. 前記測位を行う手段は、受信を行う2つのセンサの両方の測角値を用いる
    ことを特徴とした請求項1から請求項7までのいずれかに記載のレーダ装置。
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