JP5439546B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な積層体に関する。本発明積層体は、例えば、建築物の外壁面等に適用する建材として使用できる。
建築物外装等に用いる建材には、景観上の観点から美観性が求められている。近年、このような建材としては、例えば天然石をイメージしたもの等が注目されており、比較的厚みがあり、様々な凹凸パターンによって重厚感が付与されたもの等も採用されている。
一方、近年、都市部においては、コンクリート建造物や冷房等から排出される人工放射熱等によって、都市部独特の気候が作り出されている。特に、夏期の都市部における屋外の温度上昇は著しく、ヒートアイランド現象と呼ばれる問題を引き起こしている。このような問題に対して、建築物外装面の温度上昇を抑制するために種々の材料が提案されている。
このような背景の下、例えば特許文献1では、遮熱骨材を含有する塗材が基材上に塗布された材料が提案されている。この材料では、骨材の表面に熱反射顔料を付着させた遮熱骨材が採用されており、熱反射顔料が近赤外線反射作用を発揮することよって、温度低減効果が奏される。
特開2007−217586号公報
しかし、特許文献1記載の材料の表面は、骨材に由来する微細な凹凸形状を有するものであり、この凹部には汚染物質が付着しやすい。特に都市部においては、自動車等からの排出ガスにより、大気中に油性の汚染物質が浮遊しているため、汚染が進行しやすい状況にある。このような汚染物質は、美観性低下を引き起こすだけでなく、太陽光中の赤外線の吸収能が非常に高いため、蓄熱場として作用し、温度上昇を助長するおそれがある。さらに、このような汚染物質に起因する過度の温度上昇は、材料劣化等の原因となるおそれもある。

本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、優れた美観性を有すると共に、太陽光照射時の温度上昇を効果的に抑制し、それを維持することができる積層体を得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定の着色粒子及び合成樹脂を特定重量比で含む着色層の上に、特定のシリカ及び合成樹脂を特定重量比で含む透明層を有する積層体に想到し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の積層体は、下記の特徴を有するものである。
1.着色層の上に透明層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で3〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであり、
前記透明層は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で5〜500重量部含むことを特徴とする積層体。
2.着色層の上に透明層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で3〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有し、且つ巨視的な凹凸模様を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に、金属酸化物が付着してなるものであり、
前記透明層は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で5〜500重量部含むことを特徴とする積層体。
本発明の積層体は、特定の着色粒子を含む着色層の上に、特定のシリカを含む透明層を有するものである。本発明では、着色層の色彩によって、美観性が付与される。さらに、着色層の赤外線反射性、透明層の汚染防止性等の相乗作用によって、太陽光照射時の温度上昇が効果的に抑制される。
このような作用に加え、本発明では着色層の赤外線反射作用により、透明層の温度上昇も抑えられる。もし透明層が過度に温度上昇すると、透明層に含まれる合成樹脂の軟化によって本来の汚染防止作用が発揮されなかったり、耐久性低下によって汚染防止作用が早期に損なわれたりするおそれがある。これに対し、本発明では、着色層の作用によって、透明層の温度上昇が抑制され、十分な汚染防止効果が長期にわたり発揮される。これにより、着色層の色彩等に基づく美観性が長期にわたり保持され、汚染物質の付着に起因する温度上昇も長期間回避できる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(着色層)
本発明の着色層は、着色粒子(A)および合成樹脂(B)を必須成分として含むものであり、積層体に意匠性を付与する層である。
本発明における(A)着色粒子(以下「(A)成分」ともいう)は、(a1)無機質粒子(以下「(a1)成分」ともいう)の表面に、(a2)金属酸化物(以下「(a2)成分」ともいう)が付着してなるものである。この(A)成分は、粒子径の小さい一般的な着色顔料等を使用した場合と異なり、(A)成分の小点が多彩模様として視認され、優れた色調や質感を付与するものである。また(A)成分は、着色層表面に微視的な凹凸を形成し、立体的な意匠の付与にも寄与するものである。
このような(A)成分を構成する(a1)成分としては、その材質が無機質であれば特に限定されず、天然品、人工品のいずれも使用することができる。具体的には、例えば、マイカ、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、貝殻、バライト粉、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂等の粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、金属類等が挙げられる。
上記(a1)成分の表面に付着してなる(a2)成分は、(a1)成分の表面を着色するものである。(a2)成分としては、例えば、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅等の遷移金属元素;ホロミウム、プラセオジウム、ネオジウム、エルビウム等の希土類元素;金、白金、銀、パラジウム、ロジウム等の貴金属元素;から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属酸化物、あるいはこれらの金属酸化物の複合酸化物が使用できる。複合酸化物としては、上記金属酸化物から選ばれる少なくとも1種と、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、鉛、アンチモン及びスズ等の金属酸化物;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウム等のアルカリ土類金属酸化物;ホウ素、リン等の無機酸化物;から選ばれる少なくとも1種の酸化物との複合酸化物が挙げられる。
上記(a2)成分を有することによって、(A)成分は美観性に優れた色調を長期にわたり維持することができ、優れた赤外線反射作用を発揮することもできる。
本発明の(A)成分は、上記(a1)成分の表面に、上記(a2)成分が付着されていればよい。このとき、上記(a1)成分と上記(a2)成分が直接付着したものであっても、バインダー成分を介して付着されたものであってもよい。バインダー成分としては、有機系、無機系、有機‐無機複合系等、公知のものが使用できる。本発明では特に、ケイ酸塩、アルミニウム塩、リン酸塩等から選ばれる1種以上を含む無機系バインダーが好ましい。
(A)成分は、平均粒子径22〜600μmの着色粒子を含むことが好ましい。特に本発明では、(A)成分中に、平均粒子径22μm以上150μm未満の着色粒子(A1)が10重量%以上含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A1)の比率は、より好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%、最も好ましくは30〜60重量%である。
また、(A)成分中に、平均粒子径150μm以上212μm未満の着色粒子(A2)が10〜45重量%含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A2)の比率は、より好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは20〜35重量%である。
さらに、(A)成分中に、平均粒子径212μm以上600μm未満の着色粒子(A3)が10〜45重量%含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A3)の比率は、より好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは20〜35重量%である。
このような粒度分布を有する(A)成分は、平均粒子径の異なる少なくとも2種以上、好ましくは3種以上の着色粒子を組み合せることによって得ることができる。好適な態様としては、平均粒子径53μm以上125μm未満の着色粒子と、平均粒子径125μm以上500μm未満の着色粒子との組み合わせが挙げられる。より好適な態様としては、平均粒子径53μm以上125μm未満の着色粒子と、平均粒子径125μm以上212μm未満の着色粒子と、平均粒子径212μm以上500μm未満の着色粒子との組み合わせが挙げられる。なお(A)成分の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
本発明では、上述のような(A)成分の粒度構成によって、美観性を一層高めることができ、さらに、積層体の温度上昇抑制、劣化防止(膨れ等の防止)等の点でも有利である。この作用機構は明確ではないが、着色層において(A)成分が密に凝集し、(A)成分同士の間隙が減少した態様となり、その結果以下のような作用が生じるものと推定される。
・着色層の表面付近における光の拡散反射作用が高まる。
・着色層表面における凹凸の程度が緩和され、蓄熱源となる汚染物質が一層付着し難くなる。
・(A)成分の熱伝導性によって、着色層の熱拡散作用が高まり、局所的な温度上昇が抑制される。
着色層における(B)合成樹脂(以下、「(B)成分」ともいう)は、上記(A)成分を固定化する役割を担う。このような(B)成分としては、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース及びその誘導体等が挙げられる。(B)成分の形態としては、水分散型、水可溶型、非水分散型、溶剤可溶型、無溶剤型等が挙げられ、これらは1液型、2液型等のいずれであってもよい。
(B)成分のガラス転移温度は、好ましくは−60℃〜60℃、より好ましくは−40℃〜30℃、さらに好ましくは−30℃〜20℃である。(B)成分のガラス転移温度がこのような範囲の場合、適度な可とう性を付与することが可能となる。また、本発明では(B)成分としてガラス転移温度が比較的低いものを使用しても、透明層の作用により十分な汚染防止効果が得られる。なお、ガラス転移温度はFoxの計算式により求められる値である。
(B)成分の比率は、固形分換算で、(A)成分100重量部に対し、通常3重量部以上50重量部以下、好ましくは4重量部以上30重量部以下、より好ましくは5重量部以上20重量部未満、さらに好ましくは6重量部以上19重量部以下である。このような比率であれば、(A)成分の質感を活かした意匠性が付与され、さらには温度上昇が効果的に抑制できる。また、着色層が十分な水蒸気透過性を有するため、着色層の膨れ等も防止できる。
着色層においては、上記成分に加え、(C)光安定剤(以下「(C)成分」ともいう)を使用することもできる。このような(C)成分を含むことにより、長期にわたり、後述の透明層と優れた密着性を維持することができ、本発明の効果を十分に発揮することができる。
このような(C)成分としては、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。具体的には、例えば、ビス(2,2,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
(C)成分の比率は、(A)成分100重量部に対し、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。
また、着色層は本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、その他の成分を含むことができる。このような成分としては、例えば、可塑剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、着色顔料、光輝性顔料、蛍光顔料、体質顔料、骨材、繊維、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。なお、本発明においては、前記無機質粒子の表面に金属酸化物が付着した着色粒子以外の着色粒子(有機質着色粒子、着色骨材等)を、本発明の効果を損なわない程度に含むこともできる。
本発明の着色層は、その表面に、上記(A)成分に由来する微視的な凹凸形状を有する。この微視的な凹凸は、(A)成分の粒子径や凝集具合等に起因するもので、好ましくは1.5mm以下(より好ましくは0.005mm以上1.2mm以下、さらに好ましくは0.01mm以上1mm以下、最も好ましくは0.02mm以上0.8mm以下)の高低差を有するものである。
本発明の着色層としては、上述の微視的な凹凸に加え、さらに巨視的な凹凸模様を有するものが使用できる。本発明では、着色層がこのような態様である場合に、特に有利な効果が得られる。
巨視的な凹凸模様は、着色層に立体感を付与する。この巨視的な凹凸模様は、上述の微視的な凹凸よりも大きく、好ましくは1mm以上10mm(より好ましくは1.5mm以上8mm以下)の高低差を有するものである。このような高低差を有する凹凸模様としては、例えば、ゆず肌模様、さざ波模様、スタッコ模様、砂壁模様、石材模様、岩肌模様、砂岩模様、吹放し模様、月面模様、櫛引模様、虫喰模様、等が挙げられる。
着色層の厚みは、目的に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは0.5mm〜10mm、より好ましくは1mm〜8mmである。このような範囲の場合、彫りの深い凹凸模様(巨視的な凹凸模様)の形成に有利であり、立体感のある優れた意匠性が得られやすい。
(透明層)
本発明の透明層は、積層体の最表面に設けられるものであり、(E)平均一次粒子径1〜200nmのシリカ(以下「(E)成分」ともいう)が(F)合成樹脂(以下「(F)成分」ともいう)で固定化されたものである。
透明層における(E)成分は、粒子自体の硬度が高く、さらに粒子表面にシラノール基を多く有する等によって、優れた汚染防止効果を発揮するものである。
(E)成分の平均一次粒子径は、通常1〜200nm、好ましくは3〜100nm、より好ましくは5〜60nmである。この範囲内であれば、平均一次粒子径が異なる複数のシリカを併用することもできる。(E)成分の平均一次粒子径が200nmよりも大きい場合は、比表面積が小さくなり、シラノール基も減るため汚染防止性が不十分となる。平均一次粒子径が1nmよりも小さい場合は、シリカ自体が不安定化するため、実用的でない。なお、ここで言う平均一次粒子径は、光散乱法によって測定される値である。
このような(E)成分としては、シリカゾルに由来するものが好ましく、さらにはpH5以上12以下(好ましくは6以上10以下、より好ましくは6以上9以下)の水分散性シリカゾルに由来するものが好ましい。
このような水分散性シリカゾルは、例えば、珪酸ソーダ、珪酸リチウム、珪酸カリウム、シリケート化合物等を原料として製造できる。このうち、シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。この他、上記シリケート化合物以外のアルコキシシラン化合物や、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、フッ素アルコール、シランカップリング剤、ポリオキシアルキレン基含有化合物等を併せて使用することもできる。
上記(E)成分を固定化する(F)成分としては、各種樹脂が使用できる。具体的には上記(B)成分と同様のものが挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。このような樹脂としては、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好ましい。
(F)成分の比率は、(E)成分の固形分100重量部に対し、通常5〜500重量部、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは20〜80重量部である。このような比率であることにより、着色層への密着性に優れると共に、十分な汚染防止効果が得られ、温度上昇抑制の点でも有利である。しかも、このような効果が長期間にわたり発揮される。また、着色層の水蒸気透過性が阻害されず、膨れ防止等の点でも有利である。(E)成分の熱伝導性に基づく熱拡散作用によって、局所的な温度上昇も抑制されると考えられる。
また、透明層においては、上記成分に加え、本発明の効果を損なわない程度に、1μm未満のガラス粉末を使用することもできる。このような1μm未満のガラス粉末を含むことにより、太陽光照射時の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
本発明の透明層は、上記、(E)成分、(F)成分等の他に、本発明の効果を損なわない程度に、必要に応じ、その他の成分を含むことができる。このような成分としては、例えば、可塑剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、繊維、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒、光輝性顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
本発明では特に、透明層に、光輝性顔料を含むが好ましい。透明層に光輝性顔料を含むことによって着色層の意匠性とあいまって、高級感のある優れた意匠性を得ることができる。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料、コレステリック液晶ポリマー、金属蒸着高分子フィルムの破砕品等が挙げられる。このような光輝性顔料の平均粒子径は、通常0.1μm以上0.3mm未満であるものを使用すればよい。
光輝性顔料の比率は、特に限定されないが、(E)成分の固形分100重量部に対し、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.2〜50重量部である。このような範囲であることにより、着色層の意匠性を有しつつ、光輝性顔料のキラキラ感が現れ、優れた意匠性を得ることができる。
透明層は、着色層の全面を被覆する形態であればよい。透明層の単位面積当たりの重量は、固形分換算で、好ましくは0.1〜50g/m、より好ましくは0.5〜20g/mである。このような透明層は、着色層上部における個々の着色粒子の表面、着色粒子の近傍、着色粒子同士の間隙等を含む着色層全体を覆うことができる。
本発明において、透明層は、微視的な凹凸形状の凹部に偏在した態様とすることができる。このような態様では、着色層の美観性を阻害することなく、汚染防止、温度上昇抑制等の効果を一層高めることができる。しかも、その効果を長期間にわたり発揮することができる。その作用機構は明確ではないが、以下のような点が関与しているものと推定される。
・着色層表面の凹凸が緩和され、汚染物質等の付着が抑制される。
・着色層表面における着色粒子と合成樹脂の界面が補強される。
・凹部では、膜厚が厚くなるため、侵食等の影響を受け難くなる。
(基層)
本発明では、本発明効果を阻害しない限り、例えば、着色層の内部乃至裏面に基層を積層することができる。基層に用いる材料としては、可とう性、水蒸気透過性等を有するものが好ましい。このような材料としては、織布、不織布、メッシュ、クロス等の繊維質材料が挙げられる。具体的に、繊維質材料としては、厚さ0.05〜1.5mm(より好ましくは0.1〜1.2mm、さらに好ましくは0.2〜1mm)、坪量5〜300g/m、(より好ましくは10〜250g/m、さらに好ましくは20〜200g/m)の無機繊維を含むもの等が挙げられる。このような繊維質材料を用いることにより、積層体の割れ防止性等を高めることができる。また、積層体を外壁面等へ施工した際、積層体を安定的に支えることができる。
(積層体の製造方法)
本発明では、上記着色層の上に上記透明層が積層される限り、その製造方法は特に限定されないが、特に下記(1)または(2)のように、着色層を形成した後、着色層の上に透明層を形成する製造方法が好ましい。この方法によれば、透明層が着色層の全面を被覆すると共に、微視的な凹凸形状の凹部に偏在した態様が得られやすく、本発明の効果発現の点でも好適である。なお、下記(2)では、基層上に着色層及び透明層が順に積層された積層体が得られる。
(1)離型性下地の上に、(A)着色粒子及び(B)合成樹脂を含む着色層用組成物を塗付して着色層を形成した後、(E)シリカ及び(F)合成樹脂を含む透明層用組成物を塗付して透明層を形成し、硬化後に離型性下地を除去する方法。
(2)基層上に、(A)着色粒子及び(B)合成樹脂を含む着色層用組成物を塗付して着色層を形成した後、(E)シリカ及び(F)合成樹脂を含む透明層用組成物を塗付し透明層を形成する方法。
上記(1)における離型性下地としては、硬化後に除去できるものであればよく、例えば、シリコン樹脂製、ウレタン樹脂製、金属製等の型枠、あるいは離型紙等が使用できる。
また、上記(1)、(2)では、離型性下地または基層を水平に設置し、その上に着色層用組成物及び透明層用組成物を積層することが望ましい。
上記(1)、(2)において、着色層用組成物、透明層用組成物は、本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、公知の添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、例えば、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、難燃剤、着色顔料、体質顔料、繊維、撥水剤、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
上記(1)、(2)において、着色層用組成物を塗付する際には、例えば、スプレー、ローラー、鏝、レシプロ、コーター、流し込み等の公知の塗付器具が使用できる。透明層用組成物を塗付する際には、例えば、スプレー、ローラー等の公知の塗付器具が使用できる。
上記(1)、(2)において、着色層用組成物、透明層用組成物の乾燥は、それぞれ別に行ってもよいし、着色層用組成物が未乾燥の状態で透明層用組成物を塗付し同時に行ってもよい。乾燥は、常温で行うこともできるが、本発明では加熱することが好ましい。加熱温度としては40℃以上170℃未満程度とすることが好ましい。
着色層に巨視的な凹凸模様を形成する方法としては、例えば以下の方法が採用できる。
(イ)着色層用組成物を塗付する際に、模様塗りを行う。
(ロ)着色層用組成物を均一に塗付後、未硬化の状態でその一部を除去したり、押圧したりする。
(ハ)着色層用組成物の硬化後、その表面を部分的に切削する。

上記(イ)では、塗付器具の種類とその使用方法を適宜選定したり、着色層用組成物の粘性を調整したりすることで、種々の凹凸模様が得られる。
上記(ロ)では、着色層用組成物が乾燥するまでに、その塗面をデザインローラー、鏝、刷毛、櫛、へら、スタンプ、エンボス等の器具を用いて除去または押圧処理することで、種々の凹凸模様が得られる。
上記(ハ)では、研磨具、切削具等を用いることができる。
このうち本発明では、上記(イ)及び/または(ロ)の方法が好ましい。
特に上記(イ)では、着色層用組成物の玉状物を加速させて塗付する方法が好ましい。このような方法としては、遠心力、風圧等を用いて着色層用組成物を玉状に吹付ける方法等が挙げられる。
また上記(ロ)では、着色層用組成物の塗面を押圧する方法が好ましい。このような方法としては、着色層用組成物を塗付後、その塗面をエンボス加工する方法等が挙げられる。
このような方法によれば、(A)成分が密に凝集しやすく、本発明の効果が得られやすい。
(積層体の施工方法)
本発明積層体は、主に建築物の外装建材として適用できる。すなわち、本発明積層体の施工においては、建築物外装面(下地)に対し積層体を貼着すればよい。このような下地としては、コンクリート、モルタル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石膏ボード、タイル、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板、木質板等が挙げられる。これら下地は、フィラー、パテ、シーラー等で処理されたものであってもよい。
本発明積層体を下地に貼着する際には、例えば、接着剤、粘着剤、粘着テープ、釘、鋲等を用いればよい。その他、ピン、ファスナー、レール等を用いて固定化することもできる。中でも、接着剤を介して下地に貼着することが好ましい。本発明積層体は、適度な水蒸気透過性を有するため、接着剤を介して下地に貼着した場合、接着剤の乾燥性を促進させる効果を発揮する。
また、積層体を接着剤で貼着する際には、隣接する積層体同士を突き合わせて貼着したり、積層体を所定の間隔で貼着して目地を設けたりすることができる。本発明では、接着剤が積層体の間で露出するように、積層体を貼着することによって、容易に目地部を形成することができる。この場合、積層体を貼着する間隔(目地幅)は、好ましくは1〜30mm程度であればよい。このような範囲であれば、目地模様を活かした装飾仕上げが得られる。目地部の接着剤は、必要に応じ、へら等で平滑処理しても良い。なお、接着剤を硬化させる際の雰囲気温度は、適宜設定することができるが、通常は常温でよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(着色層用組成物1〜9)
表1に示す配合に従い、各原料を常法により混合・攪拌することによって着色層用組成物1〜9を製造した。なお、原料としては以下のものを使用した。
・着色粒子1:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径90μm)
・着色粒子2:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径160μm)
・着色粒子3:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径300μm)
・着色粒子4:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径80μm)
・着色粒子5:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径170μm)
・着色粒子6:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径280μm)
・着色粒子7:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径95μm)
・着色粒子8:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径140μm)
・着色粒子9:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径350μm)
・合成樹脂1(アクリル樹脂エマルション、固形分50重量%、ガラス転移温度0℃)
・光安定剤(ビス(1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル)セバケート)
なお、着色層用組成物5の着色粒子中、平均粒子径22μm以上150μm未満の着色粒子(A1)は40重量%、平均粒子径150μm以上212μm未満の着色粒子(A2)は30重量%、平均粒子径212μm以上600μm未満の着色粒子(A3)は30重量%であった。
着色層用組成物6の着色粒子中、(A1)は45重量%、(A2)は31重量%、(A3)は24重量%であった。
着色層用組成物7中の着色粒子中、(A1)は52重量%、(A2)は22重量%、(A3)は26重量%であった。
着色層用組成物8及び9は、着色層用組成物5と同様であった。
(透明層用組成物)
透明層用組成物としては、以下のものを用意した。
・透明層用組成物1
シリカ(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=100:60(固形分重量比)の水分散液。
・透明層用組成物2
シリカ(水分散性シリカゾル、pH7.3、平均一次粒子径43nm):アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=100:38(固形分重量比)の水分散液。
・透明層用組成物3
シリカ(水分散性シリカゾル、pH7.8、平均一次粒子径12nm):アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=100:72(固形分重量比)の水分散液。
・透明層用組成物4
シリカ(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)=100:320(固形分重量比)の水分散液。
・透明層用組成物5
アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃)の水分散液。
・透明層用組成物6
シリカ(水分散性シリカゾル、pH7.6、平均一次粒子径27nm):アクリルシリコンポリマー(メチルメタクリレート‐n‐ブチルアクリレート‐2‐エチルヘキシルアクリレート‐γ‐メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合樹脂、ガラス転移温度18℃):光輝性顔料(蒸着アルミニウムフレーク顔料、平均粒子径150μm)=100:60:0.8(固形分重量比)の水分散液。
(試験例1)
基層(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物1を、乾燥厚みが2mmとなるようにコーターで塗付し、60℃下で60分間乾燥した。次いで、透明層用組成物1を、乾燥後の固形分重量が5g/mとなるようにスプレー塗装後、80℃下で60分間乾燥し、積層体1を得た。着色層における微視的凹凸の高低差は0.2mmであった。
得られた積層体1について以下の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験方法)
上述の方法で得られた積層体を、汚染物質懸濁液(濃度1重量%)に2時間浸漬し、引き上げて標準状態で24時間放置した後、水洗・乾燥した。以上の処理を行った積層体に対し、赤外線ランプを50cmの距離から照射し、温度上昇が平衡に達したときの試験体の裏面温度を測定し、温度上昇抑制性を評価した。評価は、温度が55.0℃未満であったものを「A」、55.0℃以上57.5℃未満であったものを「A’」、57.5℃以上60.0℃未満であったものを「B」、60.0℃以上62.5℃未満であったものを「B’」、62.5℃以上65.0℃未満であったものを「C」、65.0℃以上であったものを「C’」とした。
(試験例2〜5)
着色層用組成物1を着色層用組成物2〜5に代えた以外は、試験例1と同様の方法で、それぞれ積層体2〜5を作製した(着色層における微視的凹凸の高低差0.2mm)。
得られた積層体につき、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例6〜7)
透明層用組成物1を透明層用組成物2〜3に代えた以外は、試験例1と同様の方法で、それぞれ積層体6〜7を作製した(着色層における微視的凹凸の高低差0.2mm)。
得られた積層体につき、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例8)
基層(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物5を、乾燥厚みが4mmとなるようにコーターで塗付し、60℃下で10分間乾燥した後、エンボス加工し表面に砂岩調の凹凸模様(高低差3mm)を形成した(微視的凹凸の高低差0.1mm)。次いで、透明層用組成物1を、乾燥後の固形分重量が5g/mとなるようにスプレー塗装後、80℃下で60分間乾燥し、積層体8を得た。
得られた積層体8について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例9)
着色層用組成物5を着色層用組成物8に代えた以外は、試験例8と同様の方法で積層体9を作製した(凹凸模様の高低差3mm、微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体9について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例10)
基層(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物5を、風圧を用いて玉状に吹付け、乾燥厚み1〜3mm(高低差2mm)の凹凸模様を形成し、60℃下で60分間乾燥した(微視的凹凸の高低差0.1mm)。次いで、透明層用組成物1を、乾燥後の固形分重量が5g/mとなるようにスプレー塗装後、80℃下で60分間乾燥し、積層体10を得た。
得られた積層体10について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例11)
着色層用組成物5を着色層用組成物9に代えた以外は、試験例10と同様の方法で積層体11を作製した(凹凸模様の高低差2mm、微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体11について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例12)
透明層用組成物1を透明層用組成物4に代えた以外は、試験例10と同様の方法で積層体12を作製した(凹凸模様の高低差2mm、微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体12について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例13)
基層(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物5、6、7をそれぞれ風圧を用いて玉状に吹付け、乾燥厚み1〜3mm(高低差2mm)の凹凸模様を形成し、60℃下で60分間乾燥した(微視的凹凸の高低差0.1mm)。次いで、透明層用組成物1を、乾燥後の固形分重量が5g/mとなるようにスプレー塗装後、80℃下で60分間乾燥し、積層体13を得た。
得られた積層体13について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例14)
基層(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物1を、乾燥厚みが2mmとなるようにコーターで塗付し、60℃下で60分間乾燥後、さらに80℃下で60分間乾燥し、積層体14を得た(着色層における凹凸の微視的高低差0.2mm)。
得られた積層体14について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例15)
透明層用組成物1を透明層用組成物5に代えた以外は、試験例1と同様の方法で積層体15を作製した(着色層における凹凸の微視的高低差0.2mm)。得られた積層体15について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例16)
透明層用組成物1を透明層用組成物6に代えた以外は、試験例1と同様の方法で積層体16を作製した(着色層における凹凸の微視的高低差0.2mm)。得られた積層体16は、優れた高級感のある意匠性を有していた。得られた積層体16について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
(試験例17)
上述の積層体10及び積層体11を、促進耐候性試験機にて1200時間曝露後、試験例1と同様の試験を実施した。その結果、曝露後の積層体10は「B」、曝露後の積層体11は「A」の評価となった。
Figure 0005439546
Figure 0005439546

Claims (4)

  1. 着色層の上に透明層が積層された積層体であって、
    前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で3〜30重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有しており、
    前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであり、
    前記透明層は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で5〜500重量部含むことを特徴とする積層体。
  2. 着色層の上に透明層が積層された積層体であって、
    前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で3〜30重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有し、且つ巨視的な凹凸模様を有しており、
    前記着色粒子は、無機質粒子の表面に、金属酸化物が付着してなるものであり、
    前記透明層は、平均一次粒子径1〜200nmのシリカ100重量部に対し、合成樹脂を固形分重量比率で5〜500重量部含むことを特徴とする積層体。
  3. 前記着色粒子が、平均粒子径の異なる少なくとも2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記着色層が、光安定剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
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