JP5436147B2 - Contact combustion type gas sensor - Google Patents
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Description
本発明は、ヒータと該ヒータに重ねて設けられた触媒層とを有する接触燃焼式ガスセンサに関するものである。 The present invention relates to a catalytic combustion type gas sensor having a heater and a catalyst layer provided on the heater.
従来知られている接触燃焼式ガスセンサは、例えば、感応素子と補償素子を有し、検出対象となるガスを感応素子の触媒作用により燃焼させ、この燃焼熱を白金コイルの抵抗値変化として捉えるように構成されている。検出対象となるガスのうちトルエンや酢酸、エタノール等のように、極性が大きく吸着力の大きなガスは、低温駆動時に、ガス分子が感応素子の触媒表面に吸着し、高温駆動時に、吸着したガスが瞬時に燃焼すると共に接触燃焼反応も同時に起こるので、センサ出力は、短時間でピークに達しその後徐々に減少するピーク波形(山形波形)を生じる。一方、メタンや水素、一酸化炭素等の無極性または極性の小さいガスは、吸着力も小さいので上記のような現象は起こらず、センサ出力は、定常値で安定するまで徐々に増加していく。 A conventionally known catalytic combustion type gas sensor has, for example, a sensitive element and a compensating element, burns a gas to be detected by the catalytic action of the sensitive element, and captures this combustion heat as a change in the resistance value of the platinum coil. It is configured. Among the gases to be detected, gases with high polarity and large adsorption power, such as toluene, acetic acid, and ethanol, are adsorbed when the gas molecules are adsorbed on the catalyst surface of the sensitive element when driven at low temperatures and when they are driven at high temperatures. Burns instantaneously and the catalytic combustion reaction occurs simultaneously, so that the sensor output has a peak waveform (mountain waveform) that reaches a peak in a short time and then gradually decreases. On the other hand, a nonpolar or small polarity gas such as methane, hydrogen, carbon monoxide or the like has a small adsorption power, so the above phenomenon does not occur, and the sensor output gradually increases until it stabilizes at a steady value.
このように、トルエン等の特定種類のガスにおいて固有のピーク波形を呈することを利用して、接触燃焼式ガスセンサを用いてガス濃度の検出やガス種の分別などのガス検出を行うことができる。このような特定種類のガスの吸着現象を利用する接触燃焼式ガスセンサは、吸着燃焼式ガスセンサとも呼ばれている。 As described above, by utilizing a characteristic peak waveform in a specific type of gas such as toluene, gas detection such as gas concentration detection or gas type separation can be performed using a catalytic combustion gas sensor. Such a catalytic combustion type gas sensor that utilizes an adsorption phenomenon of a specific type of gas is also called an adsorption combustion type gas sensor.
上述した接触燃焼式ガスセンサとして、例えば、特許文献1に開示されている従来の接触燃焼式ガスセンサ115は、図6に示すように、白金線からなるヒータ142と、パラジウムなどの触媒を担持した触媒層143と、を備えた感応素子111を有している。ヒータ142は、シリコンウェハ141に積層された多層絶縁膜148a、148b、148cで形成されたダイヤフラムD上に、薄膜状の細線でつづら折れ状に配線されているとともに、その全長に亘って同じ幅で同じ厚みに形成され且つ並行する部分同士の間隔が同じになるように配線されている。また、前記触媒層143は、ヒータ142に熱的に接続されるように、該ヒータ142に重ねてダイヤフラムD上に形成されている。このような接触燃焼式ガスセンサ115は、触媒層143の表面1430の温度が検出対象ガスを吸着する低温(吸着温度)となるようにヒータ142に通電(即ち、低温駆動)され、つづいて、触媒層143の表面1430の温度が検出対象ガスを燃焼する高温(燃焼温度)となるようにヒータ142に通電(即ち、高温駆動)される。これにより、低温駆動時に触媒層表面1430に吸着した検出対象ガスが、高温駆動時に燃焼する。
As the above-described catalytic combustion type gas sensor, for example, a conventional catalytic combustion
しかしながら、特許文献1の接触燃焼式ガスセンサ115では、ヒータ142が通電されると、触媒層表面1430の中央付近の温度が触媒層表面1430の周縁付近の温度より高くなり、触媒層表面1430に温度ムラが生じてしまっていた。
However, in the catalytic combustion
これは、ヒータ142における触媒層表面1430の中央に近い箇所に配線された部分(以下、中央部分Hcという)は、ヒータ142全体から見て内側寄りに配置されており、その周囲をヒータ142の他の部分に囲まれているので放熱しにくく、また、触媒層表面1430の中央から離れた箇所(即ち、触媒層表面1430の縁部に近い箇所)に配線された部分(以下、周縁部分Heという)は、ヒータ142全体から見て外側寄りに配置されており、ヒータ142外部に近いので放熱しやすく、そのため、ヒータ142の中央部分Hcの温度が、ヒータ142の周縁部分Heより高温になるためである。さらに、この中央部分Hcが高温になることにより、白金線の特性から中央部分Hcの単位長さ当たりの抵抗値が上昇し、そして、白金線の発熱量Pは電流Iの2乗に抵抗値Rを乗じた値で示される(P=I2R)ことから、単位長さ当たりの抵抗値が上昇すると発熱量が増加して、これに伴い、ヒータ142が配線された領域(ダイヤフラムD)における単位面積当たりの発熱量が増加して、中央部分Hcがさらに高温になってしまうためである。
This is because the portion of the
そして、触媒層表面1430に温度ムラが生じると、図7(A)、(B)に示すように、例えば、接触燃焼式ガスセンサ115が低温駆動されたとき、触媒層表面1430の中央部1430aが吸着温度より高い温度となり検出対象ガスが燃焼して吸着することができず、この中央部1430aより外側の環状部1430b及び周縁部1430cが吸着温度となって検出対象ガスを吸着する。つづいて、この状態から接触燃焼式ガスセンサ115が高温駆動されると、中央部1430a及び環状部1430bが燃焼温度となり検出対象ガスを燃焼するが、この環状部1430bより外側の周縁部1430cは温度が上がりきらずに吸着温度のままとなり検出対象ガスを燃焼しない。そのため、環状部1430bに吸着した検出対象ガスのみが吸着燃焼され、つまり、触媒層表面1430の一部しか吸着燃焼に用いることができないので、検出対象ガスの吸着燃焼量が少なく、そのため、接触燃焼式ガスセンサ115の感度が低下して、検出精度が悪化してしまうという問題があった。また、上記は吸着燃焼における動作について説明したものであるが、接触燃焼における動作についても、高温駆動時に、周縁部1430cで検出対象ガスを燃焼しないので、検出対象ガスの接触燃焼量が少なく、上記と同様の問題があった。
When temperature unevenness occurs on the
また、低温駆動時に、触媒層表面1430の中央部1430aも吸着温度となるように、そして、高温駆動時に、触媒層表面1430の周縁部1430cも燃焼温度となるように各駆動制御を行うことが考えられるが、そのためには、低温駆動時により低い温度に駆動し、そして、高温駆動時により高い温度に駆動する必要があるので、低温駆動時と高温駆動時との温度差が大きくなって温度の切り替えに時間がかかってしまい応答性が悪くなり、また、高温駆動時により高い温度に駆動するとその分消費電力が増加して、電池を電源としたガス検出装置などにおいて使用可能時間が短くなってしまう、などの別の問題があった。
Further, each drive control can be performed so that the
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、触媒層表面の温度がより高くなるようにヒータを駆動することなく、検出対象ガスの燃焼量を増加させて、感度を向上できる接触燃焼式ガスセンサを提供することを目的としている。 The present invention aims to solve the above problems. That is, an object of the present invention is to provide a catalytic combustion type gas sensor that can increase the combustion amount of the detection target gas and improve the sensitivity without driving the heater so that the temperature of the catalyst layer surface becomes higher. Yes.
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、平面上に配線されたヒータと、前記平面上に前記ヒータと重なるように設けられた触媒層と、を有する接触燃焼式ガスセンサにおいて、前記ヒータが駆動されたときに前記触媒層表面の温度が均一になるように、前記ヒータは、前記触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、前記触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さく形成され、前記ヒータの配線全体の平面視形状が、前記触媒層の平面視形状と略同一かつ円形状に形成され、前記ヒータが、渦巻き状に配線されていることを特徴とする接触燃焼式ガスセンサである。
In order to achieve the above object, the invention described in
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記ヒータにおける前記触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、前記触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、前記ヒータが形成されていることを特徴とするものである。
The invention described in claim 2 is the invention described in
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記ヒータにおける前記触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の配線密度が、前記触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の配線密度より低くなるように、前記ヒータが形成されていることを特徴とするものである。
The invention described in claim 3 is the invention described in
請求項1に記載された発明によれば、接触燃焼式ガスセンサが備えるヒータが駆動されたときに触媒層表面の温度が均一になるように、ヒータは、触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さく形成され、ヒータの配線全体の平面視形状が、触媒層の平面視形状と略同一に形成されているので、触媒層表面における温度ムラの発生を防ぐことができ、そのため、触媒層表面の温度がより高くなるようにヒータを駆動することなく、触媒層表面における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。
According to the first aspect of the present invention, the heater is wired near the center of the catalyst layer surface so that the temperature of the catalyst layer surface becomes uniform when the heater included in the catalytic combustion gas sensor is driven. The heat generation amount per unit area of the formed portion is smaller than the heat generation amount per unit area of the portion wired away from the center of the surface of the catalyst layer, and the planar view shape of the entire heater wiring is Since it is formed substantially the same as the shape in plan view, it is possible to prevent the occurrence of temperature unevenness on the surface of the catalyst layer, and therefore, the surface of the catalyst layer without driving the heater so that the temperature of the surface of the catalyst layer becomes higher. It is possible to increase the amount of combustion of the detection target gas by expanding the region where the detection target gas burns, and to improve the sensitivity.
請求項2に記載された発明によれば、ヒータにおける触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータが形成されているので、ヒータの発熱量Pは、電流Iの2乗に抵抗値Rを乗じた値で示される(P=I2R)ことから、単位長さ当たりの抵抗値が低くなるとその発熱量も小さくなり、そのため、ヒータにおける触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さくなり、触媒層表面の中央付近の温度が触媒層表面の周縁付近の温度より高くなることを防ぐことができる。したがって、触媒層表面における温度ムラの発生を防いで触媒層表面の温度を均一にすることができ、これにより、触媒層表面における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。また、ヒータがその全長にわたって均質の材料で構成されているとき、単位長さ当たりの抵抗値は断面積に反比例するので、触媒層表面の中央に近い箇所に配線されたヒータの線幅(又は厚み)が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線されたヒータの線幅(又は厚み)より大きくなるようにヒータを形成すればよく、形成容易な形状なので、接触燃焼式ガスセンサを容易に製造することができる。 According to the invention described in claim 2 , the resistance value per unit length of the portion wired in the heater near the center of the catalyst layer surface is a portion wired in a location far from the center of the catalyst layer surface. Since the heater is formed so as to be lower than the resistance value per unit length, the heating value P of the heater is represented by a value obtained by multiplying the square of the current I by the resistance value R (P = I 2). R) Therefore, when the resistance value per unit length decreases, the amount of heat generation also decreases. Therefore, the amount of heat generation per unit area of the portion wired near the center of the catalyst layer surface in the heater is reduced by the catalyst layer. The calorific value per unit area of the portion wired far from the center of the surface is smaller, and the temperature near the center of the catalyst layer surface can be prevented from becoming higher than the temperature near the periphery of the catalyst layer surface. Therefore, it is possible to make the temperature of the catalyst layer surface uniform by preventing the occurrence of temperature unevenness on the catalyst layer surface, thereby expanding the area where the detection target gas burns on the catalyst layer surface, and the amount of combustion of the detection target gas Can be increased, and the sensitivity can be improved. In addition, when the heater is made of a homogeneous material over its entire length, the resistance value per unit length is inversely proportional to the cross-sectional area, so the line width of the heater wired at a location near the center of the catalyst layer surface (or It is only necessary to form the heater so that (thickness) is larger than the line width (or thickness) of the heater wired at a location far from the center of the catalyst layer surface. can do.
請求項3に記載された発明によれば、ヒータにおける触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の配線密度が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の配線密度より低くなるように、ヒータが形成されているので、ヒータにおける触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の配線間隔を、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の配線間隔より広げることにより、ヒータにおける触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さくなり、触媒層表面の中央付近の温度が触媒層表面の周縁付近の温度より高くなることを防ぐことができる。したがって、触媒層表面における温度ムラの発生を防いで触媒層表面の温度を均一にすることができ、これにより、触媒層表面における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。また、形成容易な形状なので、接触燃焼式ガスセンサを容易に製造することができる。 According to the invention described in claim 3 , the wiring density of the portion wired near the center of the catalyst layer surface in the heater is lower than the wiring density of the portion wired away from the center of the catalyst layer surface. Since the heater is formed, the wiring interval of the portion wired near the center of the catalyst layer surface in the heater is wider than the wiring interval of the portion wired far from the center of the catalyst layer surface. As a result, the heat generation amount per unit area of the portion wired near the center of the catalyst layer surface of the heater is smaller than the heat generation amount per unit area of the portion wired far from the center of the catalyst layer surface. The temperature near the center of the catalyst layer surface can be prevented from becoming higher than the temperature near the periphery of the catalyst layer surface. Therefore, it is possible to make the temperature of the catalyst layer surface uniform by preventing the occurrence of temperature unevenness on the catalyst layer surface, thereby expanding the area where the detection target gas burns on the catalyst layer surface, and the amount of combustion of the detection target gas Can be increased, and the sensitivity can be improved. Moreover, since it is easy to form, a contact combustion type gas sensor can be easily manufactured.
以下、本発明に係る接触燃焼式ガスセンサの一実施形態としてのガスセンサユニットについて、図1〜4の図面を参照して以下に説明する。 Hereinafter, a gas sensor unit as an embodiment of a catalytic combustion gas sensor according to the present invention will be described with reference to the drawings of FIGS.
ガスセンサユニット15は、図1に示すように、基板41と、基板41上にそれぞれ隣り合うように配設された感応素子11、補償素子12と、を備えている。
As shown in FIG. 1, the
基板41は、所定の結晶方位を有するシリコン単結晶からなる、厚さ400μm程度の長方形板状の部材であり、その一方の平面(以下、上面という)に重ねて形成された多層絶縁膜48と、その他方の平面(以下、下面という)に設けられた2つの開口部46、47と、を有している。
The
多層絶縁膜48は、例えば、基板41の上面に重ねて形成された酸化シリコン膜(SiO2)48cと、この酸化シリコン膜48cに重ねて形成された窒化シリコン(SiN)膜48bと、この窒化シリコン膜48bに重ねて形成された酸化ハフニウム(HfO2)膜48aと、で構成されている。これらの絶縁膜は、例えば、PVD(Phisical Vapor Deposition;物理蒸着)処理や、CVD(Chemical Vapor Depositio;化学蒸着)処理等により基板41に順次重ねて成膜されている。本実施形態において、酸化ハフニウム膜48aの厚さが30nm程度、窒化シリコン膜48bの厚さが250nm程度、酸化シリコン膜48cの厚さが600nm程度に形成されている。多層絶縁膜48(即ち、基板41の一方の平面)は、請求項中の平面に相当する。
The multilayer insulating
開口部46、47は、異方性エッチングなどにより、基板41を下面側から多層絶縁膜48に至るまで掘り下げて形成された凹部である。この開口部46、47を形成することにより、多層絶縁膜48からなるダイヤフラムDs、Drが形成される。
The
感応素子11は、ヒータ42と、端子51、52と、触媒層としての触媒焼結体43と、を有している。
The
ヒータ42は、ダイヤフラムDsの上面(開口部46と反対側の面)に設けられた白金線であって、通電することにより発熱するとともに、その温度に応じて自らの抵抗値が変化する部材である。ヒータ42は、その一方の端部から、渦巻き状に巻いて内側に向かい、そして、中心部で折り返して、同様に渦巻き状に巻いて外側に向かい、この渦巻き状部分を挟んで上記一方の端部に対向するように配置された他方の端部に至るように配線されている。また、ヒータ42は、その全長にわたり厚みが均一(250nm程度)で、且つ、その線幅が、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがい徐々に大きくなるように(例えば、12〜18μm程度)形成されている。換言すると、ヒータ42は、その断面積が、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがい徐々に大きくなるように形成されている。
The
一般的に、導体の電気抵抗R[Ω]は、導体の長さをL[m]、導体の断面積をS[m2]、抵抗率をρ、とすると、次の式で表される。
R=ρ(L/S)[Ω]
In general, the electrical resistance R [Ω] of a conductor is expressed by the following equation, where L [m] is the length of the conductor, S [m 2 ] is the cross-sectional area of the conductor, and ρ is the resistivity. .
R = ρ (L / S) [Ω]
この式から明らかなように、導体は断面積が大きくなると抵抗値が低下するので、上記ヒータ42は、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがい、単位長さ当たりの抵抗値が徐々に低下し、即ち、ヒータ42の中心に近い部分の単位長さ当たりの抵抗値が、ヒータ42の中心から遠い部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されている。
As is clear from this equation, since the resistance value of the conductor decreases as the cross-sectional area increases, the resistance value per unit length of the
なお、本実施形態では、ヒータ42の線幅が、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがい徐々に大きくなるように形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、ヒータ42が、その全長にわたり線幅が均一で、且つ、その厚みが、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがい徐々に大きくなるように形成されている、又は、ヒータ42の材料に含まれる電気抵抗性不純物が、渦巻きの外側から内側に向かうにしたがって徐々に少なくなるなど、ヒータ42の中心に近い部分の単位長さ当たりの抵抗値が、ヒータ42の中心から遠い部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されていれば、その構成は任意である。また、本実施形態では、ヒータ42として白金を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、タングステンなどの、抵抗温度係数が大きく、高温まで安定な金属又は化合物等であればどのようなものを用いても良い。
In the present embodiment, the line width of the
端子51、52は、多層絶縁膜48上に略矩形状に形成された白金膜部であり、それぞれの間にヒータ42を挟んで対向するように配置されるとともに、端子51がヒータ42の一方の端部に接続され、端子52がヒータ42の他方の端部に接続されている。端子51、52は、感応素子11を、外部の電気回路に電気的に接続するためのものである。
The
上記ヒータ42及び端子51、52は、多層絶縁膜48に対してスパッタリングを行って白金膜を形成し、さらに、この白金膜上に、ヒータ42及び端子51、52の形状に沿ってフォトリソグラフィーでパターニングを行ったあと、ドライエッチングを施して不要な白金膜を取り除くことにより、互いに一体に形成されている。
The
触媒焼結体43は、請求項の触媒層に相当し、検出対象ガスの燃焼を促す触媒としてパラジウム化合物を混合したセラミック粉体のペーストを、ヒータ42全体を覆うように多層絶縁膜48(ダイヤフラムDs)上に1〜40μm程度の厚みをもって塗布して略半球体状に形成したあと、700℃程度に加熱して焼結させたものである。触媒焼結体43は、その表面430の中央がヒータ42の中心部42aに重ねて配置され且つその表面430の外縁がヒータ42の周縁部42bより若干外側に配置されて、ヒータ42と同心に重なるように設けられている。触媒焼結体43は、ヒータ42と熱的に接続されている。なお、本実施形態においては、触媒層である触媒焼結体43に触媒物質を混合しているが、これに限定するものではなく、たとえば、セラミック粉体のみを略半球体状に形成し、その表面に触媒物質を塗布して、触媒膜を形成するなどしてもよい。
The catalyst sintered
補償素子12は、ヒータ44と、端子53、54と、非触媒層としての焼結体45と、を有している。ヒータ44は、ダイヤフラムDr上に設けられている以外は、上記ヒータ42と同一であり、また、端子53、54は、ヒータ44と一体に設けられている以外は上記端子51、52と同一であるので、これらの詳細説明は省略する。
The
焼結体45は、セラミック粉体のみからなるペーストを、ヒータ44全体を覆うように多層絶縁膜48(ダイヤフラムDr)上に1〜40μm程度の厚みをもって塗布して、触媒焼結体43と同一形状の半球体状に形成したあと、700℃程度で加熱して焼結させたものである。焼結体45は、その表面の中央がヒータ44の中心部に重ねて配置され且つその表面の外縁がヒータ44の周縁部より若干外側に配置されて、ヒータ44と同心に重なるように設けられている。焼結体45は、ヒータ44と熱的に接続されている。
The
感応素子11及び補償素子12は、検出対象ガスを含まない雰囲気中において、低温駆動及び高温駆動されたのちにそれらの温度変化が収束した定常状態では、感応素子11のヒータ42と補償素子12のヒータ44とが同一の抵抗値となるように形成されている。
In a steady state in which the temperature change of the
また、感応素子11は触媒焼結体43を備えているとともに、補償素子12は焼結体45を備えている(即ち、触媒を備えていない)ので、低温駆動されると、感応素子11では検出対象ガスが触媒焼結体43に吸着され、その一方で、補償素子12では検出対象ガスが焼結体45に吸着されず、そして、高温駆動されると、感応素子11では触媒により検出対象ガスが燃焼し、その一方で、補償素子12では検出対象ガスが燃焼しない。即ち、感応素子11は検出対象ガスと感応し、補償素子12は検出対象ガスと感応しない。
Further, since the
以上、説明したように、本実施形態によれば、触媒焼結体43がこのヒータ42と同心に重ねられているとともに、ヒータ42の中心に近い部分の単位長さ当たりの抵抗値が、ヒータ42の中心から遠い部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されており、つまり、ヒータ42における触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されている。
As described above, according to the present embodiment, the catalyst sintered
次に、上述したガスセンサユニット15の本発明に係る作用について、図3(A)、(B)を参照して説明する。感応素子11のヒータ42は、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、形成されている。そして、ヒータ42の発熱量Pは、電流Iの2乗に抵抗値Rを乗じた値で示される(P=I2R)ことから、単位長さ当たりの抵抗値が低くなるとその発熱量も小さくなり、そのため、このヒータ42に通電すると、触媒焼結体43の表面430の中央付近の温度が触媒焼結体43の表面430の周縁付近の温度より高くならずに、触媒焼結体43の表面430全体が均一の温度となる。
Next, the effect | action which concerns on this invention of the
これにより、例えば、ガスセンサユニット15の感応素子11が備えるヒータ42に、触媒焼結体43の表面温度が吸着温度になるように通電(低温駆動)すると、触媒焼結体43の表面430全体が均一に吸着温度になり、また同様に、触媒焼結体43の表面温度が燃焼温度になるように通電(高温駆動)すると、触媒焼結体43の表面430全体が均一に燃焼温度になる。そのため、触媒焼結体43の表面430全体で検出対象ガスを吸着するとともに、表面430全体で検出対象ガスを燃焼する。つまり、ヒータ42が駆動されたときに触媒焼結体43の表面430の温度が均一になるように、ヒータ42は、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分のダイヤフラムDs(即ち、ヒータが配線された平面)における単位面積当たりの発熱量が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の前記単位面積当たりの発熱量より小さく形成されている。
Thereby, for example, when the
以上より、本発明によれば、ヒータ42における触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されているので、ヒータ42の発熱量Pは、電流Iの2乗に抵抗値Rを乗じた値で示される(P=I2R)ことから、単位長さ当たりの抵抗値が低くなるとその発熱量も小さくなり、そのため、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線されたヒータ42の単位面積当たりの発熱量が、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線されたヒータ42の単位面積当たりの発熱量より小さくなり、触媒焼結体43の表面430の中央付近の温度が触媒焼結体43の表面430の周縁付近の温度より高くなることを防ぐことができる。したがって、触媒焼結体43の表面430における温度ムラの発生を防いで触媒焼結体43の表面430の温度を均一にすることができ、これにより、触媒焼結体43の表面430の温度がより高く又はより低くなるようにヒータ42を駆動することなく触媒焼結体43の表面430における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。
As described above, according to the present invention, the resistance value per unit length of the portion wired near the center of the
また、ヒータ42は、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の線幅が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の線幅より大きくなるように形成されているので、形成容易な形状であり、そのため、ガスセンサユニット15を容易に製造することができる。
Further, the
本実施形態において、ヒータ42における触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位長さ当たりの抵抗値より低くなるように、ヒータ42が形成されているものであったが、このように限定されるものではない。例えば、図4に示すガスセンサユニット15Aの感応素子11Aは、上述したヒータ42に代えて、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の配線密度が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の配線密度より低くなるように形成された、ヒータ42Aが設けられている。
In the present embodiment, the resistance value per unit length of the portion wired in the
このガスセンサユニット15Aによれば、ヒータ42Aにおける触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の配線密度が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の配線密度より低くなるように、ヒータ42Aが形成されているので、ヒータ42Aにおける触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の配線間隔を、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の配線間隔より広げることにより、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線されたヒータ42の単位面積当たりの発熱量が、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線されたヒータ42の単位面積当たりの発熱量より小さくなり、触媒焼結体43の表面430の中央付近の温度が触媒焼結体43の表面430の周縁付近の温度より高くなることを防ぐことができる。したがって、触媒焼結体43の表面430における温度ムラの発生を防いで触媒焼結体32の表面430の温度を均一にすることができ、これにより、触媒焼結体43の表面430の温度がより高く又はより低くなるようにヒータ42Aを駆動することなく触媒焼結体43の表面430における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。また、ヒータ42Aが形成容易な形状なので、ガスセンサユニット15Aを容易に製造することができる。
According to the
または、上述したヒータ42及び42Aの形状をそれぞれ組み合わせて、感応素子11のヒータの形状としてもよい。具体的には、ヒータにおける触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の断面積(即ち、線幅、厚み、又は、線幅及び厚み)が、表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の断面積より大きくなるように、且つ、ヒータにおける触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の配線密度が、表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の配線密度より低くなるように、形成されているなど、ヒータ42が駆動されたときに触媒焼結体43の表面430の温度が均一になるように、ヒータ42は、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さく形成されているのであれば、このヒータの形状は任意である。なお、図1(A)、図2、図4においては、説明の便宜上、触媒焼結体43及び焼結体45を透過して各ヒータを記載している。
Alternatively, the
次に、上述したガスセンサユニット15を備えるガス濃度検出装置を、図5を参照して説明する。このガス濃度検出装置は、上述したガスセンサユニット15を備えるとともに、該ガスセンサユニット15を吸着燃焼式ガスセンサとして用いるものである。
Next, a gas concentration detection apparatus including the
ガス濃度検出装置1は、図5に示すように、ブリッジ回路2と、電圧供給源5と、計装アンプ6と、A/Dコンバータ7と、マイクロコンピュータ60と、図示しない気体収容室と、図示しない表示装置と、を備えている。
As shown in FIG. 5, the gas
ブリッジ回路2は、第1固定抵抗器13と、第2固定抵抗器14と、上述したガスセンサユニット15と、を備えている。そして、第2固定抵抗器14と感応素子11とを互いに直列接続することでセンサ回路部10を構成し、第1固定抵抗器13と補償素子12とを互いに直列接続することでレファレンス回路部20を構成している。また、センサ回路部10とレファレンス回路部20とを互いに並列接続することでブリッジ回路2を構成している。ブリッジ回路2における第1固定抵抗器13と第2固定抵抗器14とを接続する信号線は、電圧供給源5に接続されている。ブリッジ回路2における感応素子11と補償素子12とを接続する信号線は接地点(GND)に接続されている。
The bridge circuit 2 includes a first fixed
ガスセンサユニット15が備える感応素子11及び補償素子12は、検出対象ガスを含む雰囲気中において、低温駆動されたのちに高温駆動されると、感応素子11に吸着した検出対象ガスが爆発的に燃焼する。すると、この燃焼エネルギーにより感応素子11の温度が補償素子12の温度より高くなり、感応素子11と補償素子12とのそれぞれに検出対象ガスの濃度に応じた温度差が生じて、この温度差によって感応素子11のヒータ42と補償素子12のヒータ44との抵抗値に差が生じる。この抵抗値の差が、第2固定抵抗器14及び感応素子11間(即ち、センサ回路部10の中点)と第1固定抵抗器13及び補償素子12間(即ち、レファレンス回路部20の中点)との間、つまり、ブリッジ回路2における一対の中点間に、電位差として現れる。この一対の中点間の電位差を「中点電位差Vc」といい、この中点電位差Vcに基づいてガス濃度が検出される。この中点電位差Vcが、ガスセンサユニット15の出力となる。
When the
ガスセンサユニット15は、図示しない気体収容室内に設置されている。この気体収容室には、検出対象ガスの濃度を検出する雰囲気(被検ガス)が、後述するマイクロコンピュータ60の制御によって充填される。
The
第1固定抵抗器13及び第2固定抵抗器14は、予め定められた固定値の電気抵抗を生じる周知の電子部品である。第1固定抵抗器13及び第2固定抵抗器14は、複数の固定抵抗器を直列、並列、または、直列及び並列に組み合わせて構成してもよく、或いは、ガス濃度測定時に抵抗値を固定して用いるものであれば、例えば、平衡調整のためなどに抵抗値を変更できる、可変抵抗器であってもよい。第1固定抵抗器13及び第2固定抵抗器14は、検出対象ガスを含まない雰囲気中において、これら第1固定抵抗器13、第2固定抵抗器14及びガスセンサユニット15で構成されたブリッジ回路2に電圧供給源5によって高温駆動電圧が供給されたときに、感応素子11の温度及び補償素子12の温度の変化が収束した定常状態で平衡となるように、即ち、一対の中点間に生じる中点電位差Vcが0となるように、それぞれの抵抗値が定められている。本実施形態においては、第1固定抵抗器13の抵抗値が200Ω、第2固定抵抗器14の抵抗値が200Ωに設定されている。
The first
感応素子11の抵抗値をRs、補償素子12の抵抗値をRr、第1固定抵抗器13の抵抗値をR1、第2固定抵抗器14の抵抗値をR2、ブリッジ回路2への供給電圧をVbrg、とすると、上記中点電位差Vcは、以下の式で表される。
The resistance value of the
Vc=((Rs/(R2+Rs))−(Rr/(R1+Rr)))×Vbrg Vc = ((Rs / (R2 + Rs)) − (Rr / (R1 + Rr))) × Vbrg
電圧供給源5は、ブリッジ回路2に所定の電圧を供給する電圧供給回路である。電圧供給源5は、後述するMPU60に接続されるとともに、該MPU60からの電圧制御信号に応じて、感応素子11の温度が検出対象ガスを吸着する低温(吸着温度、例えば、200度)となる低温駆動電圧、及び、感応素子11の温度が感応素子11に吸着した検出対象ガスを燃焼させる高温(燃焼温度、例えば、400度)となる高温駆動電圧、などのパルス状の供給電圧Vbrgをブリッジ回路2に供給する。即ち、低温駆動制御として上記低温駆動電圧を供給し、高温駆動制御として上記高温駆動電圧を供給する。また、本実施形態では、電圧供給源によって電圧を供給して、接触燃焼式ガスセンサとしてのガスセンサユニット15を駆動するものであるが、これに限らず、例えば、電流源などによって感応素子の温度が上記低温又は上記高温になるような電流を通電して、ガスセンサユニット15を駆動するものであってもよい。
The
計装アンプ6は、差動入力・シングルエンド出力の平衡入力アンプであり、同相信号除去比(CMRR)を大きくとれるという特徴を有する周知の増幅器である。計装アンプ6は、それぞれ高インピーダンスの一対の差動入力端子に入力された信号の電位差を、所定の増幅率で増幅して出力する。計装アンプ6の差動入力端子の一方(V+)には、センサ回路部10の第2固定抵抗器14及び感応素子11間(中点)の信号線が接続されており、他方(V−)には、レファレンス回路部20の第1固定抵抗器13及び補償素子12間(中点)の信号線が接続されている。つまり、計装アンプ6は、センサ回路部10の中点の電位(以下、「第1電圧V1」という)と、レファレンス回路部20の中点の電位(以下、「第2電圧V2」という)と、が入力されて、これら第1電圧V1と第2電圧V2の電位差(即ち、中点電位差Vc)を、所定の増幅率で増幅して出力端子から出力する。
The
A/Dコンバータ7は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する周知のアナログ−デジタル変換器である。A/Dコンバータ7の入力部には、計装アンプ6において増幅された中点電位差Vcが入力される。また、A/Dコンバータ7の出力部は、MPU60に接続されており、デジタル信号に変換された中点電位差VcがMPU60に向けて出力される。
The A /
マイクロコンピュータ(MPU)60は、周知のように、予め定めたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)61、CPU61のためのプログラムや各種パラメータを格納した読み出し専用のメモリであるROM62、各種データを格納するとともにCPU61の処理作業に必要な領域を有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM63、及び、電力供給が断たれた場合でも、格納された各種データの保持が可能であり、CPU61の処理作業に必要な各種格納エリアを有するEEPROM64等を備えている。
As is well known, a microcomputer (MPU) 60 includes a central processing unit (CPU) 61 that performs various processes and controls according to a predetermined program, a read-only memory that stores programs for the
ROM62には、CPU61を、低温駆動手段、高温駆動手段、出力測定手段、ガス濃度検出手段などの各種手段として機能させるプログラムが予め記憶されている。CPU61は、ROM62に格納された各種プログラムを実行することにより、これら手段等として機能する。
The
MPU60は、図示しない入出力ポートや各種インタフェース機能を備えた外部接続部をさらに備えている。MPU60は、この外部接続部を介して、A/Dコンバータ7及び電圧供給源5と接続されている。MPU60は、A/Dコンバータ7からデジタル信号に変換された中点電位差Vcを受信して、この中点電位差Vcに基づいて、ガス濃度を検出する。MPU60は、処理に応じて、例えば、所定の低温駆動時間(吸着時間、非吸着時間)にわたって低温駆動電圧を供給(即ち、低温駆動制御)した後、所定の高温駆動時間(吸着燃焼時間、接触燃焼時間)にわたって高温駆動電圧を供給(即ち、高温駆動制御)するように、電圧供給源5に向けて電圧制御信号を送信する。
The
また、MPU60は、この外部接続部を介して、図示しない表示装置に接続されており、例えば、検出した検出対象ガスの濃度に関する情報を含む表示制御信号を、該表示装置に向けて送信する。そして、表示装置は、この表示制御信号に応じた情報、即ち、検出対象ガスの濃度などを表示する。また、MPU60は、この外部接続部を介して、ポンプなどを備えた気体収容室に接続されており、処理に応じて各種気体を該気体収容室に充填する。
The
次に、上述したガス濃度検出装置1における、ガス濃度検出動作の一例を説明する。
Next, an example of the gas concentration detection operation in the gas
ガス濃度検出装置1は、気体収容室に被検ガスを充填した後、感応素子11の温度が検出対象ガスを吸着する低温(吸着温度)となる低温駆動電圧を、該感応素子11に検出対象ガスが吸着する所定の吸着時間にわたって供給し、続いて、感応素子11の温度が検出対象ガスを燃焼する高温(燃焼温度)となる高温駆動電圧を、該感応素子11に吸着した検出対象ガスが燃焼する所定の吸着燃焼時間にわたって供給し、このときの吸着燃焼時間におけるガスセンサユニット15の出力の積分値(吸着燃焼積分値)を計測する。
The gas
続いて、上記低温駆動電圧を、該感応素子11に検出対象ガスが吸着しない所定の非吸着時間(非吸着時間は吸着時間より短い)にわたって供給し、続いて、上記高温駆動電圧を、所定の接触燃焼時間(吸着燃焼時間と同じ長さ)にわたって供給し、このときの接触燃焼時間におけるガスセンサユニット15の出力の積分値(接触燃焼積分値)を計測する。
Subsequently, the low temperature driving voltage is supplied over a predetermined non-adsorption time (the non-adsorption time is shorter than the adsorption time) in which the detection target gas is not adsorbed to the
そして、上記吸着燃焼積分値から上記接触燃焼積分値を差し引いた値をガス検出値(吸着ピーク積分値)として算出して、このガス検出値である吸着ピーク積分値と、予備計測などによって予め取得した吸着ピーク積分値と検出対象ガスの濃度との関係情報と、に基づいて、検出対象ガスの濃度を求める。 Then, a value obtained by subtracting the contact combustion integral value from the adsorption combustion integral value is calculated as a gas detection value (adsorption peak integral value), and is obtained in advance by an adsorption peak integral value that is the gas detection value and preliminary measurement or the like. The concentration of the detection target gas is obtained based on the relationship information between the adsorption peak integrated value and the concentration of the detection target gas.
なお、感応素子に検出対象ガスが吸着するためには、相応の時間が必要である。そして、上述した感応素子に検出対象ガスが吸着する吸着時間とは、感応素子に検出対象ガスが吸着するのに十分な長さの時間のことであり、また、感応素子に検出対象ガスが吸着しない非吸着時間とは、上記吸着時間に満たない、感応素子に検出対象ガスが吸着するのに不十分な長さの時間のことである。 In addition, in order for a detection object gas to adsorb | suck to a sensitive element, appropriate time is required. The adsorption time for which the detection target gas is adsorbed to the above-described sensitive element is a time period sufficient for the detection target gas to be adsorbed to the sensitive element, and the detection target gas is adsorbed to the sensitive element. The non-adsorption time is a time that is less than the adsorption time and is insufficient for the detection target gas to be adsorbed to the sensitive element.
このように、検出対象ガスを吸着させたときの吸着燃焼出力(吸着燃焼積分値)から検出対象ガスを吸着させないときの接触燃焼出力(接触燃焼積分値)を差し引くことで、吸着した検出対象ガスに係るピーク出力のみをとりだすことができるので、検出対象ガスの吸着燃焼に係る特徴をより明確に得ることができる。 Thus, the detection target gas adsorbed by subtracting the contact combustion output (contact combustion integral value) when the detection target gas is not adsorbed from the adsorption combustion output (adsorption combustion integral value) when the detection target gas is adsorbed. Therefore, it is possible to extract only the peak output related to the above, so that the characteristics related to the adsorption combustion of the detection target gas can be obtained more clearly.
以上より、ガス濃度検出装置1によれば、ガスセンサユニット15の感応素子11が備えるヒータ42が駆動されたときに触媒焼結体43の表面430の温度が均一になるように、ヒータ42は、触媒焼結体43の表面430の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、触媒焼結体43の表面430の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さく形成されているので、触媒焼結体43の表面430における温度ムラの発生を防ぐことができ、そのため、触媒焼結体43の表面430の温度がより高くなるようにヒータ42を駆動することなく、触媒焼結体43の表面430における検出対象ガスが燃焼する領域を広げて、検出対象ガスの燃焼量を増加させることができ、感度を向上させることができる。
As described above, according to the gas
上述したガス濃度検出装置1では、吸着燃焼式ガスセンサとしてのガスセンサユニット15を備えるものであったが、これに限らず、非吸着燃焼を行う接触燃焼式ガスセンサを備えるものであってもよい。但し、この接触燃焼式ガスセンサの場合は、吸着燃焼しないので、吸着燃焼積分値は計測せずに上記接触燃焼積分値のみ計測して、この接触燃焼積分値から検出対象ガスの濃度を検出するようにする。
Although the gas
また、上述したガス濃度検出装置1では、検出対象ガスの濃度を検出するものであったが、これに限らず、成分不明の被検ガスに含まれるガスの種別を検出するガス種別検出装置など、他の種類のガス検出装置に適用してもよい。
Further, in the gas
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。 In addition, embodiment mentioned above only showed the typical form of this invention, and this invention is not limited to embodiment. That is, various modifications can be made without departing from the scope of the present invention.
1 ガス濃度検出装置(ガス検出装置)
2 ブリッジ回路
5 電圧供給源
6 計装アンプ
11 感応素子
12 補償素子
15 ガスセンサユニット(接触燃焼式ガスセンサ、吸着燃焼式ガスセンサ)
42、44 ヒータ
43 触媒焼結体(触媒層)
45 焼結体
60 MPU
61 CPU
1 Gas concentration detector (gas detector)
42, 44
45
61 CPU
Claims (3)
前記ヒータが駆動されたときに前記触媒層表面の温度が均一になるように、前記ヒータは、前記触媒層表面の中央に近い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量が、前記触媒層表面の中央から遠い箇所に配線された部分の単位面積当たりの発熱量より小さく形成され、
前記ヒータの配線全体の平面視形状が、前記触媒層の平面視形状と略同一でかつ円形状に形成され、
前記ヒータが、渦巻き状に配線されている
ことを特徴とする接触燃焼式ガスセンサ。 In a catalytic combustion type gas sensor having a heater wired on a plane, and a catalyst layer provided on the plane so as to overlap the heater,
The heater has a calorific value per unit area of a portion wired near the center of the catalyst layer surface so that the temperature of the catalyst layer surface becomes uniform when the heater is driven. It is formed smaller than the calorific value per unit area of the part wired in the place far from the center of the layer surface,
The plan view shape of the entire wiring of the heater is substantially the same as the plan view shape of the catalyst layer and is formed in a circular shape ,
The contact combustion type gas sensor , wherein the heater is wired in a spiral shape .
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