JP5435290B2 - 自動水栓装置 - Google Patents
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Description
この場合、センサが検知対象を検知している間吐水させ続けると長時間吐水口から水が出っ放しとなってしまう。
こうした不都合を防ぐために従来の自動水栓装置では、通常、所定時間(例えば1分間)吐水継続すると、そこで自動的に吐水停止させる機能が安全機能として備えられている。
即ち、自動水栓装置に備えられた制御部が異常発生と判断して吐水口からの吐水を強制的に停止させる。
そこで自動水栓装置の設置施工時には、先ずタンク内に給水を行ってタンクを満水状態とすることが行われる。
このようにすると、給水弁が開かれて給水源からの水がタンク内に流入せしめられる。
従って例えば1回の連続給水でタンク容量の10分の1しか給水できない場合には、センサによる手等の検知と非検知とを10回繰り返させなければならず、作業が極めて煩雑且つ面倒となる。
更にスイッチを長時間押し続ける作業も面倒な作業となる。
しかしながらこの特許文献3に開示のものでは、装置の設置施工時のみならず、停電後の電源再投入時においても作業者の意図に拘らず自動的に温水タンクに給水してそこに水を溜めようとしてしまう問題があるとともに、タンクが満水状態となったところで給水停止させるためのタイマ或いは水位センサ等を設けることが必要となり、装置構成が複雑化してしまう。
温水器のタンク容量は自動水栓装置に応じて様々であり、上記第2設定時間の長さはこれに応じて定めておくことができる。
しかしながら第2設定時間をタンク容量に応じて様々に設定変更しなくても、この請求項2によればタンクがほぼ満水状態となったのを確認して手やタオルその他の検知対象をセンサから外し非検知とすることで、タンク容量の如何に拘らず、自動水栓装置の設置施工現場で個々に且つ適正にタンク内を満水状態とすることができる。
尚このセンサカバーは電源投入前に予め装着しておくことができる。
この場合、単に電源を投入するだけで自動的にタンクに長時間給水することができ、温水器のタンクを自動水栓装置の設置施工時に簡単に満水状態とすることができる。
またセンサカバーを装着しておくことにより自動水栓装置の移送時や施工時にセンサを保護しておくことができる。
図1において、10は自動水栓で、カウンタ上面等の取付面12から起立した吐水部14を有している。
吐水部14には吐水口16が設けられており、また吐水口16の近傍且つ上側位置にセンサ18が設けられている。
センサ18は赤外線且つ反射型のセンサで発光部と受光部とを有し、発光部から検知対象に向けて光を発光する。
そして検知対象からの反射光を受光部で受光することにより検知対象を検知する。
但しセンサ18として他の形式のセンサを用いることも可能である。
タンク22にはまた、温調バイメタル26と過昇バイメタル28とが設けられている。
ここで温調バイメタル26は、スイッチのオン・オフによってタンク22内に貯えられる湯を設定温度に温度調節し維持するもので、過昇バイメタル28は、温調バイメタル26が壊れる等して作動不能となったときの安全のために設けられている。
この過昇バイメタルは、温度が過大に上昇したときにスイッチオフとなってヒータ24による加熱を停止させる。
このとき自動的にスイッチ30がオフ動作する。ヒータ24は、外部からスイッチ30をオン動作させることで、そこで初めて加熱動作可能となる。
尚、ヒータ24が空焚きをしたときにおいても過昇バイメタル28は予熱でオフ動作し、ヒータ24による加熱を停止させる。
管路32は、電磁弁40の下流側で管路42と44とに分岐しており、そして一方の管路42がタンク22の底部に接続され、また他方の管路44が混合弁46に接続されている。
混合弁46からは管路50が延び出しており、その先端が吐水部14に接続されている。
即ち電気温水器20のタンク22からの湯と、管路44からの水とが混合弁46で一定比率に混合されて適温の混合水とされ、その混合水が管路50を通じて吐水部14へと送られるようになっている。
そしてこの管路50にアスピレータ52と逆止弁54とが設けられている。
ここでアスピレータ52はタンク22からの膨張水を排水路へと逃す働きを有する。
コントローラ56には、自動水栓10における制御部と、交流電源を直流電源に変換する電源回路とが備えられている。
尚制御部は取付面12上の吐水部14側に配置しておくことも可能である。
ここで制御部は配線60にて電磁弁40と接続され、また配線62にてセンサ18と接続されている。またセンサ18と上記の電源回路とが配線63にて接続されている。
詳しくは、センサ18が検知対象を検知したときに電磁弁40を開弁させて、管路32からの水をタンク22と混合弁46とに給水し、またセンサ18が検知対象を非検知となったときに電磁弁40を閉弁させて給水を停止する。
そして混合弁46に対して管路44を通じて送られて来た水と、管路48を通じて送られて来た湯とがそこで混合され、適温の混合水として管路50を通じ吐水部14へと送られる。
そして吐水部14に送られた混合水が吐水口16から外部に吐水される。
この実施形態ではタンク22,ヒータ24,温調バイメタル26,過昇バイメタル28,スイッチ30等を有する貯湯式の電気温水器20を除いた部分が自動水栓10を構成している。
またセンサ18が検知対象を非検知になると電磁弁40が閉弁されて、吐水部14への給水が停止される。即ち吐水口16からの吐水が停止される。
その吐水はセンサ18が検知対象を検知している間連続して行われるが、吐水部14にハンケチやタオル等が被せられていたりするとセンサ18がこれを連続して長時間検知し続けることになる。
このとき吐水口16からその検知時間だけ連続して吐水が行われると、使用者がいないにも拘らず吐水口16から水が長時間出っ放しとなってしまう。
制御部がそのように電磁弁40を作動制御する。
ところが自動水栓装置の設置施工時には、タンク22の内部は空の状態である。
従ってその状態で電源を投入し、そしてスイッチ30をオン動作させてしまうと、タンク22内が空の状態でヒータ24が加熱を行ってしまう。即ちヒータ24が空焚きを行ってしまう。
例えばタンク22への1回の給水が、タンク22容量の10分の1であるとすると、これを10回繰り返すことが必要となる。
従ってこのときの吐水口16からの吐水は図3(B)に示しているように不安定な吐水となる。
図3(A)に示す吐水口16からの安定した吐水は、タンク22が満水状態となった後において初めて可能となる。
図示のようにここでは電源投入後所定短時間t1(ここではt1=1秒)以内にセンサ18が検知対象を検知したか否か判断し(ステップS10,ステップS12)、センサ18が非検知であった場合にはステップS14の通常吐水モードが実行される。
詳しくはステップS16の吐水が実行され、そしてセンサ18が検知対象を第2設定時間T2(ここではT2=10分)検知し続けている間、吐水口16からの連続吐水(長時間吐水)が実行される。即ちタンク22への長時間給水が行われる(ステップS16,S18,S20)。
そしてT2=10分経過したところで吐水停止即ちタンク22への給水が停止され(ステップS22)、続いてステップS24の通常吐水モードが実行される。
そこで、ここでは図2(A)に示すセンサカバー64を吐水部14に被せて、これをセンサ18にて検知させるようにする。
カバー部68は、下部に吐水口16に嵌合する嵌合部70を有している。この嵌合部70は、吐水口16に対応した形状の円形の嵌合孔72を有し、更にこの嵌合孔72から嵌合部70の下端に到る切れ目74を有している。
すると電源投入後にセンサ18がセンシング開始した時点でセンサ18はセンサカバー部68を検知し、ここにおいて制御部が続いてステップS16〜S22の長時間吐水モードを実行する。
従って自動水栓装置の施工時において、極めて容易にタンク22内に長時間連続給水を行ってこれを満水状態とすることができる。
この場合第2設定時間T2をタンク容量に応じて様々に設定変更しなくても、タンク22がほぼ満水状態となったのを確認してセンサ18を非検知とすることで、タンク容量の如何に拘らず、自動水栓装置の設置施工現場で個々に且つ適正にタンク22内を満水状態とすることができる。
例えば上記実施形態では管路32からの水を電気温水器20のタンク22に対して管路42を通じて給水すると同時に、管路44を通じて混合部46へと給水するようになし、タンク22からの湯と管路44からの水とを混合部46で混合して吐水部14へと供給するようになしているが、場合によって管路44及び混合部を省略し、電気温水器20で予め水を適温水としておいて、これを水と混合することなく直接吐水部14へと供給するようになすことも可能である。
但しこの場合には長時間吐水モードの実行時に、詳しくはタンク22が満水となる前には、実際には吐水口16からは吐水されない。言わばこの場合には長時間吐水モードはタンク22への長時間給水モードを意味する。
その他、本発明は電磁弁40その他の給水弁をタンク22の上流側ではなく、タンク22の下流側、具体的には吐水部14自体若しくはその直近上流側に設けておくといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
16 吐水口
18 センサ
20 電気温水器
22 タンク
24 電気ヒータ
40 電磁弁(給水弁)
64 センサカバー
T1 第1設定時間
T2 第2設定時間
Claims (3)
- (A)タンクにヒータを備え、給水弁の開弁により該タンク内に給水させるとともに該タンクに貯えた湯を出湯させる貯湯式の温水器、及び(B)センサ及び前記給水弁を開閉制御する制御部を有し、該センサが検知対象を検知している間前記給水弁を開弁状態に維持して前記温水器を給湯源として吐水口から吐水し、該センサによる該検知対象の非検知により該給水弁を閉弁させて吐水停止する自動水栓を有し、
前記制御部は、前記センサが前記検知対象を第1設定時間以上検知し続けたときには該第1設定時間経過時点で前記給水弁を閉弁させて連続吐水を停止させる通常吐水モードを実行する一方、
電源投入後の所定短時間内に前記センサが前記検知対象を検知し、続いて該センサが前記第1設定時間よりも長い時間で設定した第2設定時間前記検知対象を検知し続けたときに前記給水弁を該第2設定時間開弁状態に維持した後該給水弁を閉弁させて給水停止させる長時間吐水モードを実行し、その後前記通常吐水モードの実行に切り替るものとなしてあることを特徴とする自動水栓装置。 - 請求項1において、前記制御部は、前記第2設定時間経過前に前記センサが前記検知対象を非検知となったときには前記給水弁を閉弁させて給水停止させ、前記通常吐水モードの実行に切り替るものとなしてあることを特徴とする自動水栓装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記センサを覆うセンサカバーが脱着可能に設けてあることを特徴とする自動水栓装置。
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