JP5434058B2 - 印刷装置及びディザマスク - Google Patents

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Description

本発明は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行う印刷技術に関する。
近年、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、インクを吐出して印刷を行うシリアル式インクジェットプリンタが普及している。シリアル式インクジェットプリンタでは、印刷速度を早くするために、印刷ヘッドの往復動の主走査のうち、往動と復動の両方向の主走査においてインクを吐出する両方向印刷が行われることが一般的となっている(例えば、下記特許文献1)。
特開2007−49443号公報
しかしながら、両方向印刷方式においては、その機構に起因する課題を抱えていることも事実である。例えば、印刷装置が、印刷ヘッドを印刷媒体の左端から主走査方向に1往復させると、印刷媒体の右端では、印刷ヘッドの往動によりドットが形成された直後に、復動によりドットが形成される。一方、左端では、往動の開始直後にドットが形成された後、印刷ヘッドの往復時間を経過した後に、復動によりドットが形成される。かかるドットの形成タイミングの違いは、印刷ヘッドが副走査方向に移動するたびに変化するので、副走査方向に沿って、副走査方向への送り量単位で、濃度ムラを生じる原因となる(かかる現象は、実施例でも詳しく説明する)。かかる問題は、印刷ヘッドの往復動作に比較的長時間を要する大判プリンタにおいて特に顕著であった。
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、両方向印刷に起因する印刷画質の低下を抑制することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明の一形態は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行う印刷装置であって、画像を構成する画像データを入力する入力部と、前記入力した画像データをドットの形成の有無を表すドットデータに変換するハーフトーン処理部と、前記ハーフトーン処理の結果に基づき、前記印刷ヘッドからのインクの吐出を制御して、印刷を行う印刷部とを備え、前記印刷部は、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、前記印刷ヘッドが前記主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、前記印刷ヘッドが前記一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、前記往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と前記復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とが、前記インクデューティが高くなるに従って、一方のドット発生率が他方のドット発生率よりも高い大小関係で漸増するようにドットを形成し、前記インクデューティとの関係で前記一方のドット発生率を示す関数のグラフは、ドット発生率が高くなる側に向けて凸状の曲線であり、前記インクデューティとの関係で前記他方のドット発生率を示す関数のグラフは、ドット発生率が低くなる側に向けて凸状の曲線であり、前記インクデューティの最小値において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とは同じ値であり、前記インクデューティの最大値において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とは同じ値であり、前記ハーフトーン処理部は、複数の閾値からなるディザマスクと前記画像データとを比較して、前記ドットデータを作成し、前記ディザマスクは、前記印刷領域において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とが前記大小関係で漸増するように、前記複数の閾値が設定され、前記ディザマスクは、前記往動で形成されるドット、前記復動で形成されるドット及び前記往動と前記復動とで形成される全体のドットのいずれにおいてもドット分散性が確保できるように、前記複数の閾値が設定された、印刷装置である。この形態によれば、両方向印刷に起因する印刷画質の低下を抑制できる。
[適用例1]印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行う印刷装置であって、
前記画像を構成する画像データを入力する入力部と、
前記入力した画像データをドットの形成の有無を表すドットデータに変換するハーフトーン処理部と、
前記ハーフトーン処理の結果に基づき、前記印刷ヘッドからのインクの吐出を制御して、印刷を行う印刷部と
を備え、
前記印刷部は、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、
前記印刷ヘッドが前記主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、前記印刷ヘッドが前記一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、
前記往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と前記復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とが、前記インクデューティが高くなるに従って、一方に偏った大小関係で漸増するようにドットを形成する
印刷装置。
かかる構成の印刷装置は、往動ドット発生率と復動ドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、一方に偏った大小関係で漸増するので、形成されるドットは、往動によって形成されるドットか、復動によって形成されるドットのいずれか一方に偏ることとなる。したがって、印刷媒体の主走査方向の端部における副走査方向に沿ったドットの形成タイミングの違いを緩和することができるので、両方向印刷において副走査方向に沿って発生する濃度ムラを抑制し、印刷画質の低下を抑制することができる。また、往動ドット発生率と復動ドット発生率とは、所定範囲のインクデューティにおいてゼロではなく、また、インクデューティが高くなるに従って、共に漸増するので、ドットの形成タイミングの違いが急激に変化することがないので、その変化点を目立たなくし、印刷画質の低下を抑制することができる。
[適用例2]適用例1記載の印刷装置であって、ハーフトーン処理部は、複数の閾値からなるディザマスクと画像データとを比較して、ドットデータを作成し、ディザマスクは、印刷領域において、往動ドット発生率と復動ドット発生率とが一方に偏った大小関係で漸増するように、複数の閾値が設定された印刷装置。
かかる構成の印刷装置は、往動ドット発生率と復動ドット発生率とが一方に偏った大小関係で漸増するように複数の閾値が設定されたディザマスクを用いてハーフトーン処理を行うだけで適用例1の効果を奏するので、処理が簡単であり、高速化できる。
[適用例3]適用例2記載の印刷装置であって、ディザマスクは、往動で形成されるドット、復動で形成されるドット及び往動と復動とで形成される全体のドットのいずれにおいてもドット分散性が確保できるように、複数の閾値が設定された印刷装置。
かかる構成の印刷装置は、印刷画像を構成するドットが、往動で形成されるドットと、復動で形成されるドットのいずれかに偏っても、ドット分散性を確保できるので、印刷画像の粒状性が悪化して、印刷画質を低下させることがない。
また、適用例1の印刷装置は、適用例4〜6に示す印刷装置とすることもできる。
[適用例4]適用例1記載の印刷装置であって、ハーフトーン処理部は、各画像データの量子化誤差を周囲の画像データに所定の配分比率で加算しながら、各画像データと所定の閾値とを比較して各画像データを量子化する誤差拡散法によりドットデータを作成し、印刷領域において、往動でドットを形成するドット形成位置と、復動でドットを形成するドット形成位置とのうち、いずれか一方のドット形成位置におけるドットの形成の有無の判断に用いる所定の閾値の値を、ドット形成位置に応じて相対的に増加させる印刷装置。
[適用例5]適用例1記載の印刷装置であって、ハーフトーン処理部は、各画像データの量子化誤差を周囲の画像データに所定の配分比率で加算しながら、各画像データと所定の閾値とを比較して各画像データを量子化する誤差拡散法によりドットデータを作成し、印刷領域において、ドットを形成すると決定した際の量子化誤差を、往動でドットを形成するドット形成位置に対応する画像データと、復動でドットを形成するドット形成位置に対応する画像データとのうちの、いずれか一方の画像データへの配分比率を相対的に大きくして加算する印刷装置。
[適用例6]適用例1または適用例5記載の印刷装置であって、ハーフトーン処理部は、各画像データの量子化誤差を周囲の画像データに所定の配分比率で加算しながら、各画像データと所定の閾値とを比較して各画像データを量子化する誤差拡散法によりドットデータを作成し、印刷領域において、ドットを形成しないと決定した際の量子化誤差を、往動でドットを形成するドット形成位置に対応する画像データと、復動でドットを形成するドット形成位置に対応する画像データとのうちの、いずれか一方の画像データへの配分比率を相対的に小さくして加算する印刷装置。
[適用例7]適用例1ないし適用例6のいずれか記載の印刷装置であって、印刷部は、少なくとも、所定のインク色である第1のインクと、第1のインクとは異なるインク色である第2のインクの吐出を制御し、第1のインクについては、往動ドット発生率が復動ドット発生率よりも大きく、第2のインクについては、復動ドット発生率が往動ドット発生率よりも大きい印刷装置。
かかる構成の印刷装置において、第1のインクは往動でドットが形成されやすく、第2のインクは復動でドットが形成されやすいので、第1のインクと第2のインクとの間で、インクが吐出される時間間隔が長くなる。したがって、インクがにじみにくく、印刷画質を向上させることができる。
また、本発明は、適用例8のディザマスク、適用例9のプログラム、適用例10の印刷方法等の形態でも実現することができる。
[適用例8]複数の閾値からなり、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行うためのハーフトーン処理に用いるディザマスクであって、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、印刷ヘッドが主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、印刷ヘッドが一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、一方に偏った大小関係で漸増するように前記複数の閾値が設定されたディザマスク。
[適用例9]印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行うためのコンピュータプログラムであって、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、印刷ヘッドが主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、印刷ヘッドが一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、一方に偏った大小関係で漸増するように、印刷ヘッドからのインクの吐出を制御して印刷を行う機能をコンピュータに実現させるプログラム。
[適用例10]印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行う印刷方法であって、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、印刷ヘッドが主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、印刷ヘッドが一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、一方に偏った大小関係で漸増するように、印刷ヘッドからのインクの吐出を制御して印刷を行う印刷方法。
本発明の実施の形態について以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.装置構成:
A−2.印刷処理:
A−3.両方向印刷の課題:
A−4.ディザマスク62のドット発生特性:
A−5.ディザマスク62の作成方法:
A−6.本発明の効果:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.装置構成:
図1は、本発明の実施例としてのプリンタ20の概略構成図である。プリンタ20は、インクジェットプリンタであり、図示するように、プリンタ20は、紙送りモータ74によって印刷媒体Pを搬送する機構と、キャリッジモータ70によってキャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ80に搭載された印刷ヘッド90を駆動してインクの吐出及びドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ74,キャリッジモータ70及び印刷ヘッド90との信号のやり取りを司る制御ユニット30とから構成されている。
キャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構は、プラテン75の軸と並行に架設され、キャリッジ80を摺動可能に保持する摺動軸73と、キャリッジモータ70との間に無端の駆動ベルト71を張設するプーリ72等から構成されている。
キャリッジ80には、カラーインクとして、シアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクK、ライトシアンインクLc、ライトマゼンタインクLmをそれぞれ収容したカラーインク用のインクカートリッジ82〜87が搭載される。キャリッジ80の下部の印刷ヘッド90には、上述の各色のカラーインクに対応するノズル列が形成されている。キャリッジ80にこれらのインクカートリッジ82〜87を上方から装着すると、各カートリッジから印刷ヘッド90へのインクの供給が可能となる。
制御ユニット30は、CPU40や、ROM51、RAM52、EEPROM60がバスで相互に接続されて構成されている。制御ユニット30は、ROM51やEEPROM60に記憶されたプログラムをRAM52に展開し、実行することにより、プリンタ20の動作全般を制御するほか、入力部41、ハーフトーン処理部42、印刷部43としても機能する。この機能部の詳細については後述する。
EEPROM60には、ディザマスク62が記憶されている。ディザマスク62は、組織的ディザ法によるハーフトーン処理に用いるものであり、本実施例では、ドットの分散性に優れた特性を備えている。
制御ユニット30には、メモリカードスロット91が接続されており、メモリカードスロット91に挿入したメモリカードMCから画像データORGを読み込んで入力することができる。本実施例においては、メモリカードMCから入力する画像データORGは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の色成分からなるデータである。
以上のようなハードウェア構成を有するプリンタ20は、キャリッジモータ70を駆動することによって、印刷ヘッド90を印刷媒体Pに対して主走査方向に往復動させ、また、紙送りモータ74を駆動することによって、印刷媒体Pを副走査方向に移動させる。制御ユニット30は、キャリッジ80が往復動する動き(主走査)や、印刷媒体の紙送りの動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、印刷媒体P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンタ20は、印刷媒体P上に入力したカラー画像を印刷することが可能となっている。
上述の印刷ヘッド90の詳細を図2に示す。本図は、印刷ヘッド90の底面(印刷媒体Pと対向する面)を概略的に示している。図示するように、印刷ヘッド90は、副走査方向に複数のノズルが並んで形成されたノズル列92〜97を備えている。本実施例では、各ノズル列は、ノズルピッチKで配列された30個のノズルから形成されている。これらのノズル列92〜97は、キャリッジ80に装着されるカートリッジのインク色に対応しており、それぞれシアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクK、ライトシアンインクLc、ライトマゼンタインクLmを吐出するものである。なお、本実施例では、各インク色に対応するノズル列は、ノズルが1列に並んで構成されるが、1つのノズル列におけるノズルの配置は、特に限定するものではなく、例えば、1つのインク色に対して、ノズルが複数列に並んでいてもよいし、更に、かかる複数列のノズルが千鳥状となるように構成されてもよい。
A−2.印刷処理:
プリンタ20における印刷処理について説明する。図3は、本実施形態における印刷処理のフローチャートである。ここでの印刷処理は、ユーザが操作パネル99等を用いて、メモリカードMCに記憶された所定の画像の印刷指示操作を行うことで開始される。印刷処理を開始すると、CPU40は、まず、入力部41の処理として、メモリカードスロット98を介してメモリカードMCから印刷対象であるRGB形式の画像データORGを読み込んで入力する(ステップS110)。
画像データORGを入力すると、CPU40は、EEPROM60に記憶されたルックアップテーブル(図示せず)を参照して、画像データORGについて、RGB形式をCMYKLcLm形式に色変換する(ステップS120)。
色変換処理を行うと、CPU40は、ハーフトーン処理部42の処理として、組織的ディザ法により、ディザマスク62を用いて、画像データを各色のドットのON/OFFデータに変換するハーフトーン処理を行う(ステップS130)。組織的ディザ法については、周知の技術なので詳しい説明は省略するが、要するに、着目画素の階調データに対応する記録率と、その着目画素の位置に対応するディザマスク内の閾値とを比較し、記録率の方が大きければ、その画素にドットを形成するとし、記録率の方が小さければドットを形成しないと判断するのである。ここで用いるディザマスク62の詳細については、後述する。
ハーフトーン処理を行うと、CPU40は、プリンタ20のノズル配置や紙送り量などに合わせて、1回の主走査単位で印画するドットパターンデータに並び替えるインターレース処理を行う(ステップS140)。
インターレース処理を行うと、CPU40は、印刷部43の処理として、印刷ヘッド90、キャリッジモータ70、モータ74等を駆動させて、印刷を実行する(ステップS150)。なお、本実施例では、印刷ヘッド90は、主走査方向に沿って、印刷媒体Pの左端から右端に向かって往復動を行い、当該往復動の往動(本実施例では、左端から右端に向かう向き)と復動(本実施例では、右端から左端に向かう向き)の両方の動作でインクを吐出する両方向印刷を行う方式としている。
A−3.両方向印刷の課題:
シリアル式インクジェットプリンタが両方向印刷を行うことによって生じる課題について説明する。
A−3−1.ドット形成タイミングの違いによる濃度ムラ:
図4及び図5は、プリンタ20によってドットが形成される様子を示す図である。図4及び図5は、連続する図であるが、紙面の都合上、図4と図5とに2分割して示している。ここでは、ノズル列92によってドットが形成される様子を代表的に説明するが、他のノズル列も同様である。図4(a),図5(a)には、ノズル列92が、主走査の度に副走査方向に移動していく様子を示している。各ノズルは、説明の便宜上、0から29番目までの番号で表示している。本実施例においては、印刷ヘッド90等の駆動制御の態様として、オーバラップ数を「2」、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「15」とし、印刷ヘッド90の往動時と復動時の両方でインクを吐出する双方向印刷を行うこととした。オーバラップ数とは、主走査方向(横方向)に形成する1本のラスタをドットですべて埋めるために必要な主走査の回数のことをいう。また、ノズルピッチとは、副走査方向に隣り合うノズルの中心間のドット数であり、隣り合う2つのノズル間に存在するラスタ(ドット)の数に値1を加えた数のことをいう。また、紙送り量とは、1回の主走査につき、印刷ヘッド90が副走査方向に搬送される量(ラスタ数)のことをいう。
図4(a),図5(a)に示すように、本実施例では、紙送り量を「15」にしたため、印刷ヘッド90は、主走査毎に、15ラスタ分、副走査方向に移動している。また、図示するノズル位置(主走査方向)は、相対的に何回目の主走査であるかを示す主走査番号(図4(a)上部の表を参照)の位置に対応している。例えば、最も左側に図示したノズル列の位置は、主走査番号「−3」に対応している。なお、主走査番号は、図示する4回目の主走査を基準(0回目の主走査)として、相対的な番号で表している。
図4(b),図5(b)は、印刷媒体上に形成される各ドットが、何回目の主走査で形成されるかを主走査番号で表示している。図4(b),図5(b)に示す各格子は、各ラスタにおける奇数番目及び偶数番目のドットを表しており、その格子内の数値が図4(a),図5(a)の上部に示した主走査番号に対応している。つまり、図4(b),図5(b)によれば、最も上部のラスタは、奇数番目のドットが0回目の主走査で形成され、偶数番目のドットが−2回目の主走査で形成されていることがわかる。
図4(b),図5(b)に示すように、本実施例では、2×2の局所的な領域(以下、局所領域という)に注目すると、主走査番号は、最も上部の2つのラスタでは、左上、左下、右上、右下の順に「0」、「−1」、「−2」、「−3」である。すなわち、この局所領域においては、右下、右上、左下、左上の順で各ドットが埋められている。この順序のことを、「埋め順」という。局所領域のサイズは、横方向(主走査方向)がオーバラップ数(本実施例では「2」)に一致し、縦方向(副走査方向)がノズルピッチ(本実施例では「2」)に一致している。図4(b),図5(b)では、各格子は、局所領域ごとに実線で区切って表示している。埋め順は、印刷ヘッド90が副走査方向に移動される毎(つまり主走査が行われる毎)に変化していく性質を有しており、本実施例では、この埋め順が4回変化すると、元の埋め順に戻る。この埋め順の繰り返し単位数は、ノズルピッチとオーバラップ数との積となる。なお、図4(b),図5(b)では、埋め順が変化する位置の主走査番号を反転表示している。このような埋め順の設定は、上述した印刷処理のステップS140で行われる。
図4(c),図5(c)は、印刷媒体上の各位置のドットを、いずれのノズルによって形成するかを示すノズルパターンを表している。各格子内の数値が、図4(a),図5(a)に示したノズル番号に対応している。また、説明の便宜上、図の上端には、ドット列番号、左端にはドット行番号を表示している。この図4(c),図5(c)と図4(b),図5(b)とを併せて見れば、例えば、図中、最も上部のラスタのうち、奇数番目のドットは、0回目の主走査において0番目のノズルによって形成され、偶数番目のドットは、−2回目の主走査において15番目のノズルによって形成されていることが理解できる。
かかるノズルパターンでは、同一ラスタ上(主走査方向)においては、奇数列、偶数列のドット形成位置は、それぞれ同一のノズル番号に対応している。また、副走査方向においては、第1行〜第60行を一つの単位としたノズル番号の繰り返しが生じている。すなわち、プリンタ20のノズルパターンは、第1列〜第2列及び第1行〜第60行からなる繰り返し最小単位RUが、走査方向及び副走査方向に繰り返して構成されるのである。このようなノズルパターンの周期性は、上述した埋め順の繰返しと関連しており、主走査方向では、オーバラップ数を単位として繰返しが生じ、副走査方向では、紙送り量と上述した埋め順の繰返し単位数との積を単位として繰返しが生じる。
また、図4(c),図5(c)の両脇には、印刷媒体Pの主走査方向の両端における各ドットの形成タイミングを示している。ここでは、紙面の都合上、用紙幅は、ドット16列分としている。上述した局所領域に注目すると、印刷媒体Pの左端の局所領域、例えば、印刷媒体Pの左端の1行1列から2行2列までの局所領域では、−3回目の主走査(右向き)において、ノズル番号23のノズルにより最初のドットが形成される。そして、−2回目の主走査(左向き)において、ノズル番号15のノズルにより2番目のドットが形成される。かかるドットは、最初のドットが形成されてから、印刷ヘッド90の往復動時間を経過後に形成されるものであり、先のドットが形成されてから相対的に長時間経過後に形成されるドットであるから、本願ではロングドットLともいう。
そして、−1回目の主走査(右向き)において、ノズル番号8のノズルにより、3番目にドットが形成される。かかるドットは、2回目のドットが形成された後、印刷ヘッド90が印刷媒体Pの左端で折り返してすぐに形成されるドットであり、先のドットが形成されてから相対的に短時間経過後に形成されるドットであるから、本願ではショートドットSともいう。
そして、0回目の主走査(左向き)において、ノズル番号0番のノズルにより、最後のドットが形成される。かかるドットは、ロングドットLである。説明は省略するが、印刷媒体Pの両端における他の局所領域についても、同様に、ロングドットLとショートドットSとが形成される。図4(c),図5(c)では、ロングドットLが形成されるドット形成位置はハッチング表示、ショートドットSが形成されるドット形成位置は反転表示により表示している。
上述したように、1行1列から2行2列までの局所領域では、最初のドットが形成された後、2番目から4番目に形成されるドットは、ロングドットL、ショートドットS、ロングドットLの順に形成される。これを図4(c),図5(c)では、ノズルパターンの左脇のドット形成タイミングとして「LSL」と表示している。
一方、印刷媒体Pの右端の局所領域、例えば、1行15列から2行16列の局所領域では、左端とは逆に、ショートドットS、ロングドットL、ショートドットSの順にドットが形成される。これを図4(c),図5(c)では、ノズルパターンの右脇のドット形成タイミングとして「SLS」と表示している。
かかるドットの形成タイミングは、図4(c),図5(c)のドット形成タイミングに示すように、副走査方向に沿って、印刷ヘッド90が副走査方向に移動するドット形成位置ごとに「LSL」と「SLS」とが入れ替わることとなる。例えば、印刷媒体Pの左端では、ドット形成位置の1行1列から14行2列までに属する局所領域におけるドット形成タイミングは「LSL」であるが、15行1列から30行2列までに属する局所領域におけるドット形成タイミングは「SLS」となる。
このように、両方向印刷においては、印刷ヘッド90が相対移動するたびに、副走査方向に沿ってドット形成タイミングが変化する。かかるドット形成タイミングの違いは、インクのにじみやすさが異なることから、濃度ムラの原因となり、印刷画像の副走査方向において、印刷ヘッド90の送り量ごとに縞模様となって表れる。かかる問題は、特に、印刷ヘッド90の1回の往復動作に長時間を要する大判プリンタにおいて顕著となる。
A−3−2.インク色間のドット形成順序の違いによる色ムラ:
図6は、局所領域の各ドットを形成する印刷ヘッド90の主走査方向を時系列的に示している。図4(c)で説明したように、1行1列から2行2列までの局所領域の4つのドットは、右方向、左方向、右方向、左方向の順の主走査で形成される。これを図6(c)では、ノズルパターンの右脇に主走査方向順序「→ ← → ←」として表示している。かかる主走査方向の順序は、上述したドット形成タイミングと同様に、印刷ヘッド90が副走査方向に移動するドット形成位置ごとに、副走査方向に沿って「→ ← → ←」と「← → ← →」とが入れ替わることとなる。なお、38行以降のノズルパターンは図示を省略している。
ここで、図2に示したように、各カラーインクに対応するノズル列92〜97は、副走査方向に沿って配列されているので、印刷ヘッド90の主走査方向の違いは、カラーインク間の吐出順序の違いを生じる。つまり、印刷ヘッド90の往動(図2では右向き)では、印刷媒体Pには、シアンインクC,マゼンタインクM,イエロインクY,ブラックインクK,ライトシアンインクLc,ライトマゼンタインクLmの順に吐出されるのに対して、印刷ヘッド90の復動(図2では左向き)では、ライトマゼンタインクLm,ライトシアンインクLc,ブラックインクK,イエロインクY,マゼンタインクM,シアンインクCの順に形成されるのである。かかるカラーインク間の吐出順序の違いは、印刷媒体Pに形成されるドットの色合いの違いを生じる。かかる色合いの違いは、上述のように所定領域のドットを形成する主走査方向の順序がドット形成位置によって変化することによっても発生し、その変化点において色ムラを生じることとなる。
A−4.ディザマスク62のドット発生特性:
本実施例のプリンタ20のハーフトーン処理で用いるディザマスク62について説明する前に、従来のディザマスクのドット発生特性について説明する。図7は、従来のディザマスクにおけるドット発生特性を示している。図示するように、従来のディザマスクは、全てのインクデューティの印刷領域において、印刷ヘッド90の往動と復動とで、ドット発生率が等しくなるように、各閾値が設定されている。ドット発生率とは、インクデューティが所定値の印刷を行うとした場合の、当該所定値に相当する全てのドットに占める往動または復動で形成されるドットの割合である。この例では、例えば、インクデューティが50%における往動と復動のドット発生率は、共に25%となる。このように、往動と復動とでドット発生率を等しくしているのは、インクデューティに応じて両者の差が急激に変化して、往動と復動における主走査速度などの微妙な走査特性の違いに起因するドットの位置ずれが目立ちやすくなることを避けるためである。
一方、本実施例のディザマスク62のドット発生特性を図8に示す。図示するように、ディザマスク62は、本実施例では、全てのインクデューティの印刷領域において、往動と復動の両方によりドットが形成される(ただし、形成されるドットが1つのみの場合は、当然に除かれる)。また、ディザマスク62の各閾値は、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が一方に偏った大小関係で共になめらかに漸増するように、設定されている(ただし、インクデューティが0%と100%の場合は、当然に除かれる)。
A−5.ディザマスク62の作成方法:
A−5−1:第1実施例としてのディザマスク62の作成方法
上述したディザマスク62の作成方法について、第1実施例として以下に説明する。図9は、第1実施例としてのディザマスクの作成方法の手順を示すフローチャートである。なお、この例では、説明を分かりやすくするために8行8列の小さなディザマスクを作成するものとしている。
ディザマスク62の作成は、まず、グループ化処理を行うことから始める(ステップS200)。グループ化処理とは、作成対象となる全体ディザマスクMの各要素を、印刷ヘッド90の往動で形成されるドット形成位置に適用される要素からなる分割ディザマスクM1と、印刷ヘッド90の復動で形成されるドット形成位置に適用される要素からなる分割ディザマスクM2とに分割する処理である。ディザマスクと同じサイズのドット形成領域において、各ドットがいずれの方向の主走査で形成されるかを示す主走査方向パターンを図10(a)に示す。本図では、「→」は往動、「←」は復動を表している。この例では、図示するように、全てのドットが往動で形成されるラスタと全てのドットが復動で形成されるラスタが交互に繰り返される構成となっている。かかる主走査方向パターンは、図4及び図5に示したノズルパターンに対応するものである。
図10(a)に示した主走査方向パターンに基づいた全体ディザマスクMの各要素を図11(a)に示す。各要素に記載された数字は、各要素がいずれの分割ディザマスクに分割されるかを示している。値1は往動に対応する分割ディザマスクM1、値2は復動に対応する分割ディザマスクM2の要素であることを示している。例えば、全体ディザマスクMにおいて、1行1列の要素は、分割ディザマスクM1に属し、2行1列の要素は、分割ディザマスクM2に属する。かかる全体ディザマスクMを、分割ディザマスクM1と分割ディザマスクM2とに区別して、分割ディザマスクM1,M2として表示すれば、図11(b)及び図11(c)のようになる。値1または値2が表示された要素は、全体ディザマスクMに起因する要素であり、以下に述べる方法により各要素に格納される閾値が決定される。空欄表示した要素は、入力階調値に拘わらず常にドットが形成されない要素である。
なお、本実施例では、グループ化処理の前提となる主走査方向パターンは、図10(a)に示したとおりであるが、主走査方向パターンは、特に限定するものではなく、例えば、図10(b)や図10(c)に示すようなパターンであってもよい。
このようにして、グループ化処理を行うと、次に、着目閾値決定処理を行う(ステップS210)。着目閾値決定処理とは、全体ディザマスクM及び分割ディザマスクM1,M2の各格納要素のいずれの位置に所定の閾値を格納するかの決定対象となる閾値の値を決定する処理である。本実施例では、比較的に小さな値の閾値(例えば、値1)、すなわちドットの形成されやすい値の閾値から順に選択することによって閾値が決定される。ここで設定する閾値を着目閾値ともいう。
着目閾値決定処理を行うと、次に、ディザマスク評価処理を行う(ステップS220)。ディザマスク評価処理とは、予め設定された評価関数に基づいてディザマスクのドット分散性を数値化する処理である。本実施例では、評価関数は、ドットの密度分布の均一性としている。すなわち、ディザマスクの各要素に対応する画素に形成される複数のドットがいずれの階調値に対しても均一に形成されるか否かが評価の基準となっている。ただし、本実施例では、全体ディザマスクMだけを考慮するのではなく、2個の分割ディザマスクM1,M2をも考慮して評価が行われる。この点の詳細については後述する。
図12は、ディザマスク評価処理の流れを示すフローチャートである。この処理では、まず、評定ディザマスクを選択する(ステップS221)。評定ディザマスクとは、分割ディザマスクM1と分割ディザマスクM2のうちで、着目閾値をいずれの格納要素に格納するかを決定する際に、着目閾値の格納対象となる分割ディザマスクを意味する。評定ディザマスクを選択するのは、本実施例では、評定ディザマスクと全体ディザマスクMの両方に着目して着目閾値の最適格納位置を決定するためである。
評定ディザマスクは、上記ステップS210において、着目閾値が決定されるたびに、分割ディザマスクM1,M2の中から所定の順序で選択する。本実施例では、図8に示したドット発生特性に近づけるために、以下の手順で評定ディザマスクを選択するものとした。
(1)N個の閾値のうち、小さい方からM番目の閾値(すなわち、M番目にドットが形成されやすい閾値)を着目閾値とする場合、まず、図8に示したグラフから、インクデューティが(M/N)%における往動及び復動のドット発生率を求める。かかるドット発生率は、理想的なドット発生率である。
(2)着目閾値を分割ディザマスクM1に格納した場合(すなわち、M番目に形成されやすいドットを往動で形成する場合)及び分割ディザマスクM2に格納した場合(すなわち、M番目に形成されやすいドットを復動で形成する場合)の、往動及び復動のドット発生率を求める。
(3)(2)で求めたドット発生率が、理想的なドット発生率により近くなるのは、着目閾値を分割ディザマスクM1に格納した場合であるのか、それとも分割ディザマスクM2に格納した場合であるのかを判断し、より近いと判断した方の分割ディザマスクを評定ディザマスクとして選択する。
評定ディザマスクを選択すると、次に、決定済み閾値の対応ドットをオンとする(ステップS222)。決定済み閾値とは、格納要素が決定された閾値を意味する。本実施例では、前述のようにドットの形成されやすい値の閾値から順に選択されるので、着目閾値にドットが形成される際には、決定済み閾値が格納された要素に対応する画素には必ずドットが形成されることになる。逆に、着目閾値にドットが形成される最も小さな入力階調値においては、決定済み閾値が格納された要素以外の要素に対応する画素にはドットは形成されないことになる。
図13は、1〜8番目にドットが形成されやすい着目閾値が格納された全体ディザマスクMの要素に対応する8個の画素の各々にドットが形成された様子を示す説明図である。このドットパターンは、9番目のドットをどの画素に形成すべきかを決定するために使用される。すなわち、9番目にドットが形成されやすい着目閾値を格納すべき格納要素の決定に使用される。格納要素の決定は、本実施例では、ドットの形成が疎となっている画素に対応する要素に着目閾値が格納されるように格納要素の位置を決定する。ディザマスクの各要素に対応する画素に形成される複数のドットがいずれの階調値に対しても均一に形成されるか否かを評価の基準とするからである。
図14は、上述の8個の画素の各々にドットが形成された状態(図13参照)を数値化したマトリックス、すなわち、ドット密度を定量的に表したドット密度マトリックスを示す説明図である。数字0は、ドットが形成されていないことを意味し、数字1は、ドットが形成されていることを意味する。
決定済み閾値の対応ドットをオンとすると、次に、ドット密度マトリックスに対してローパスフィルタ処理を行う(ステップS224)。ローパスフィルタ処理は、前述のドット密度マトリックスにおいて低周波成分を抽出する処理であり、全体ディザマスクM及び評定ディザマスクのドット密度マトリックスに対して行う。低周波成分を抽出するのは、低周波領域で比較的に感度が高い人間の視覚感度特性を考慮してディザマスクを最適化するためである。
図15は、本実施例におけるローパスフィルタを示す説明図である。本実施例では、フィルタ処理された結果がドット密度の大小比較にのみ使用されるので、ローパスフィルタの正規化は行われていない。フィルタ処理においては、図16に示すように、同一のドット密度マトリックスを周囲に配置してドット密度マトリックスの周辺部の計算に使用する。
図17は、全体ディザマスクMのドット密度マトリックス(図14参照)をローパスフィルタ処理した結果を示す説明図である。各要素内の数字は、全体評価値を表している。全体評価値とは、8個の閾値の格納要素が決定された全体ディザマスクMにおいて、仮に9番目のドットを各要素に対応する位置に形成したと仮定したときのドットの密度分布の評価値を意味する。大きな数字は、ドットの密度が高く、小さな数字はドットの密度が低い、すなわちドットが疎であることを意味している。
かかるローパスフィルタ処理は、全体ディザマスクMのドット密度マトリックスのほかに、評定ディザマスクのドット密度マトリックスについても行う。本実施例においては、9番目に選択される着目閾値は、上記ステップS221において、分割ディザマスクM1と共に選択されることとした。また、8番目までの注目閾値のうち、6個の注目閾値は、ステップS221において、分割ディザマスクM1と共に選択されることとした。すなわち、図18に示す、分割ディザマスクM1に属する画素に対応するドットのみを抽出したドットパターンについても、ドット密度マトリックスを用いて、上述のローパスフィルタ処理を行うのである。こうして得られた評定ディザマスクについてのローパスフィルタ処理の結果をグループ評価値という。ここで得られたグループ評価値とは、6個の閾値の格納要素が決定された分割ディザマスクM1において、仮に7番目のドットを形成したと仮定したときの各要素の評価値を意味する。このようにして算出された全体評価値及びグループ評価値は、後述する総合評価値の決定に使用する。
そして、全体ディザマスクM及び評定ディザマスクのドット密度マトリックスについてローパスフィルタ処理を行うと、その結果に基づいて、総合評価値決定処理を行う(ステップS227)。総合評価値決定処理は、全体評価値とグループ評価値とに所定の重み付けを行って加算することによって決定する。本実施例では、一例として、全体評価値とグループ評価値の重み付けをそれぞれ「4」と「1」としている。
図19は、決定された総合評価値を格納するマトリックスを示す説明図である。総合評価値は、例えば、1行1列の要素については「37」と決定されている。この値は、全体評価値を格納するマトリックス(図17参照)の1行1列の要素に格納された全体評価値である「8」の値に重み付けの値である「4」を乗ずるとともに、グループ評価値を格納するマトリックス(図示せず)の1行1列の要素に格納されたグループ評価値の値である「5」を加えることによって決定されている。
図20は、図19の総合評価値マトリックスから分割ディザマスクM1に属する要素のみを抽出したマトリックスである。分割ディザマスクM1に属する要素は、全部で32個あり、32個の要素の中で6個の要素が既に閾値格納要素として決定されている。6個の閾値格納要素には、「済み」と表示している。
こうして総合評価値決定処理を行うと、図9に示したディザマスク作成処理に戻り、最適格納位置決定処理を行う(ステップS230)。格納要素決定処理は、着目閾値(この例では9番目にドットが形成されやすい閾値)を格納する格納要素を決定する処理である。格納要素は、ステップS220において決定された総合評価値が最も小さな要素の中から決定され、図20の例では、1行5列の要素となる。なお、複数の要素が同一の総合評価値を有する場合には、当該複数の要素を格納要素の候補として、1つの要素を選択すればよい。この場合の選択方法は、熟練技術者の知見に基づいてもよく、後述する方法によってもよい。
このような処理を、最もドットが形成されやすい閾値から最もドットが形成され難い閾値までの全閾値について行うと(ステップS240)、ディザマスク62が完成する。
A−5−2.第2実施例としてのディザマスク62の作成方法:
第2実施例としてのディザマスク62の作成方法について説明する。図21は、第2実施例としてのディザマスク62の作成方法の手順を示すフローチャートである。第2実施例の作成方法は、ディザマスク評価処理の手法が第1実施例と異なる。すなわち、閾値の格納要素として決定済みでない、すなわち、未決定の複数の候補要素に対応する複数の画素のいずれかにドットが形成されたものと仮定するとともに、この仮定に基づいて形成されたドットパターンのRMS粒状度に基づいて格納要素が決定される点で第1実施例の作成方法と異なる。
第2実施例のディザマスク評価処理は、図21に示すとおり、ステップS323の工程とステップS325の工程とステップS326の工程とを第1実施例のディザマスク評価処理(図12参照)に加えることによって実現可能である。なお、図21では、第1実施例と同様の内容の工程は、図12と同様の符号を付して、説明を省略する。
ステップS323では、着目要素に対応する画素のドットをオンにする。着目要素とは、複数の候補要素の中から選択された1つの要素である。ステップS224では、着目要素に対応する画素のドットをオンにしたドット密度マトリックスに対して、第1実施例と同様にローパスフィルタ処理を行う。
ステップS325では、RMS粒状度算出処理を行う。RMS粒状度算出処理とは、ドット密度分布(ローパスフィルタ処理による各要素の評価値)の標準偏差を算出する処理である。標準偏差の算出は、図22の計算式を用いて行うことができる。なお、標準偏差の算出は、必ずしも全体ディザマスクMの全要素に対応するドット密度マトリックスについて行う必要はなく、計算量を少なくするために、所定のウィンドウ(例えば、5×5の部分マトリックス)に属する画素のドット密度マトリックスのみを用いて行うようにしてもよい。このような処理は、全ての着目画素について行われる(ステップS326)。
このような処理によって算出された値は、第1実施例の全体評価値やグループ評価値に相当する。第2実施例は、算出された全体評価値やグループ評価値を第1実施例と同様に取り扱うことによってRMS粒状度に基づいた評価を行って最適ディザマスクを作成することができる。
なお、第2実施例の評価方法は、第1実施例の評価方法と組み合わせることも可能である。すなわち、第1実施例の評価方法で第2実施例の候補要素を絞り込むととともに、絞り込まれた候補要素からRMS粒状度に基づいて格納要素を決定するようにしてもよい。例えば、第1実施例のステップS227において、同一の評価値が複数ある場合には、当該評価値を有する複数の要素を第2実施例の候補要素とすることができる。さらに、所定の評価値の範囲内(例えば、評価値の相違が5以内)の要素を候補要素とするように構成してもよい。
A−5−3.第3実施例としてのディザマスク62の作成方法:
本発明の第3実施例としてのディザマスク62の作成方法について説明する。第1実施例や第2実施例では、ローパスフィルタ処理を行うと共に、ドット密度の均一性やRMS粒状度に基づいてディザマスクの最適性を評価しているが、第3実施例では、ドットパターンに対してフーリエ変換を行うとともにVTF関数を用いてディザマスクの最適性を評価する点が異なる。具体的には、ゼロックスのDooleyらが用いた評価尺度(Grainess scale:GS値)をドットパターンに適用して、GS値によってディザマスクの最適性を評価するように構成してもよい。ここで、GS値とは、ドットパターンに対して2次元フーリエ変換を含む所定の処理を行って数値化すると共に、視覚の空間周波数特性VTFとカスケードした後に積分することによって得ることができる粒状性評価値である(参考文献:ファインイメージングとハードコピー、コロナ社、日本写真学会、日本画像学会 合同出版委員会編 P534)。ただし、第1実施例及び第2実施例は、フーリエ変換などの複雑な計算が不必要となるという利点を有する。
A−6.本発明の効果:
上述したディザマスク62は、印刷ヘッド90の往動によってドットを形成するドット発生率と復動によってドットを形成するドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、往動側が復動側よりも大きくなるような大小関係で漸増するように、各閾値が設定されている。したがって、印刷媒体Pに形成されるドットは、印刷ヘッド90の往動で形成されたドットに偏るので、印刷媒体Pの主走査方向の端部における副走査方向に沿ったドットの形成タイミングの違いを緩和することができる。その結果、両方向印刷において副走査方向に沿って発生する濃度ムラを抑制し、印刷画質の低下を抑制することができる。
なお、プリンタ20のノズルパターンは上述したとおり、一定の規則性を有している。本実施例においては、各ドットを形成する主走査方向が往動であるのか、それとも復動であるのかは、1ラスタおきに交互に切り替わるので、ディザマスク62の副走査方向のサイズを2ラスタ(ドット)分の倍数として、往動のドット形成位置に対応する画素から始まる画像データに対して、ディザマスク62を上下左右に敷き詰めて適用すれば、容易に、分割ディザマスクM1の要素が往動のドット形成位置に対応する画素に、分割ディザマスクM2の要素が復動ドットのドット形成位置に対応する画素に適用させることができる。
かかる効果を、図4(c)を用いて具体的に説明する。例えば、1行1列から2行2列の局所領域におけるドット形成タイミングは「LSL」であるが、復動でほとんどドットが形成されなければ、当該局所領域では、1番目に形成されるドットと3番目に形成されるドット(「S」と表示したドット)とが大半を占めることとなる。かかる場合には、「S」と表示したドットも、先のドットが形成されてから相対的に長時間経過後に形成されるドットになる。また、15行1列から16行2列の局所領域におけるドット形成タイミングは、「SLS」であるが、復動でほとんどドットが形成されなければ、当該局所領域では、2番目に形成されるドット(1つ目の「S」と表示したドット)と4番目に形成されるドット(2つ目の「S」と表示したドット)とが大半を占めることとなる。かかる場合には、「S」と表示したいずれのドットも、先のドットが形成されてから相対的に長時間経過後に形成されるドットになる。すなわち、印刷媒体Pの左端においては、いずれの局所領域も、先のドットが形成されてから相対的に長時間経過後に形成されるドットを中心に形成されるので、副走査方向に沿ったドットの形成タイミングの違いを緩和することができるのである。なお、説明は省略するが、印刷媒体Pの右端においても同様である。
また、ディザマスク62は、印刷媒体Pに形成されるドットは、印刷ヘッド90の往動で形成されたドットに偏るので、印刷媒体Pの副走査方向に沿った主走査方向順序の違いを緩和することができる。その結果、両方向印刷において副走査方向に沿って発生する色ムラを抑制し、印刷画質の低下を抑制することができる。
かかる効果を、図6(c)を用いて具体的に説明する。例えば、1行から14行までのラスタにおける主走査方向順序は、「→ ← → ←」であるが、復動でほとんどドットが形成されなければ、全体として「→ →」に近づくこととなる。また、15行から30行までのラスタにおける主走査方向順序は、「→ ← → ←」であるが、復動でほとんどドットが形成されなければ、全体として「→ →」に近づくこととなる。すなわち、いずれのラスタも、往動で形成されたドットを中心としたドット構成で統一され、副走査方向に沿った主走査方向順序の違いを緩和することができるのである。
また、ディザマスク62では、往動のドット発生率と復動のドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、共に漸増するように、各閾値が設定されている。したがって、往動のドット発生率と復動のドット発生率との差が急激に変化することがないので、その変化点を目立たなくし、印刷画質の低下を抑制することができる。
また、ディザマスク62は、上述した作成方法に起因して、全体ディザマスクMとしてドット分散性が確保されており、さらに、分割ディザマスクM1,M2としても(印刷ヘッド90の往動で形成されるドット群及び復動で形成されるドット群としても)ドット分散性が確保される。したがって、上述のように、往動によってドットを形成するドット発生率と復動によってドットを形成するドット発生率とが、往動側に偏っても、画像全体としてのドット分散性を確保することができるので、印刷画質の低下を抑制することができる。
なお、ディザマスク62は、その作成方法に起因して、以下のような特性も有することとなる。第1に、往動によってドットが形成される画素グループ(以下、第1の画素グループという)及び復動によってドットが形成される画素グループ(以下、第2の画素グループという)ごとに形成されるドットパターンの低周波成分のRMS粒状度のいずれもが、共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって画像を構成する画素グループであって、第1の画素グループ及び第2の画素グループ以外の区分で区分されたいかなる画素グループに形成されるドットパターンの低周波成分のRMS粒状度よりも小さくなる。
第2に、第1の画素グループ及び第2の画素グループごとに形成されるドットパターンの低周波成分のドット密度分布の均一性のいずれもが、共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって画像を構成する画素グループであって、第1の画素グループ及び第2の画素グループ以外の区分で区分されたいかなる画素グループに形成されるドットパターンのドット密度分布の均一性よりも高くなる。
第3に、第1の画素グループ及び第2の画素グループごとに形成されるドットパターンにフーリエ変換処理を施して得られた値と、視覚の空間周波数特性関数とに基づいて算出された粒状性評価値のいずれもが、共通の印刷領域で相互に組み合わせられることによって画像を構成する画素グループであって、第1の画素グループ及び第2の画素グループ以外の区分で区分されたいかなる画素グループに形成されるドットパターンの粒状性評価値よりも小さくなる。
第4に、第1の画素グループ及び第2の画素グループごとに形成されるドットパターンの低周波成分のRMS粒状度であるグループRMS粒状度のいずれもが、画像を構成する全画素に形成されるドットパターンの低周波成分のRMS粒状度である全体RMS粒状度がディザマスク62よりも小さくなるように構成された仮想ディザマスクにおけるグループRMS粒状度のいずれよりも、ディザマスク62の全体RMS粒状度に近くなる。
第5に、第1の画素グループ及び第2の画素グループごとに形成されるドットパターンの低周波成分のドット密度分布の均一性であるグループドット均一度のいずれもが、画像を構成する全画素に形成されるドットパターンの低周波成分のドット密度分布の均一性である全体ドット均一度がディザマスク62よりも高くなるように構成された仮想ディザマスクにおけるグループドット均一度のいずれよりも、ディザマスク62の全体ドット均一度に近くなる。
第6に、第1の画素グループ及び第2の画素グループごとに形成されるドットパターンにフーリエ変換処理を施して得られた値と、視覚の空間周波数特性関数とに基づいて算出された粒状性評価値であるグループ粒状性評価値のいずれもが、画像を構成する全画素に形成されるドットパターンの粒状性評価値である全体粒状性評価値がディザマスク62よりも小さくなるように構成された仮想ディザマスクにおけるグループ粒状性評価値のいずれよりも、ディザマスク62の全体粒状性評価値に近くなる。
上述のような6つの特性は、第1の画素グループ及び第2の画素グループのそれぞれにおけるドット分散性を考慮して構成しない限り、偶然には備え得ないものだからである。
B.変形例:
上述の実施形態の変形例について説明する。
B−1.変形例1:
上述の実施形態においては、印刷ヘッド90の往動によってドットを形成するドット発生率と復動によってドットを形成するドット発生率とは、インクデューティが高くなるに従って、往動側が復動側よりも大きくなるような大小関係で漸増するように、ドット発生率を制御する構成について示したが、復動側が往動側よりも大きくなるように制御しても同様の効果を奏することは勿論である。すなわち、ドット発生率は、往動側と復動側のいずれか一方が相対的に大きくなるような大小関係で偏らせればよいのである。
なお、往動側と復動側のいずれにドットの発生を偏らせるかは、種々印刷条件、例えば、インクの性状、印刷媒体Pの品質等によって適宜選択してもよい。例えば、印刷媒体P上にシアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクKの順でインクを吐出した方が、発色が良くなる印刷条件であれば、図2に示したノズル列配置であれば、往動側にドットの発生を偏らせてもよい。
B−2.変形例2:
上述の実施形態においては、全てのインクデューティの印刷領域において、往動と復動によりドットが形成され、また、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が一方に偏った大小関係で漸増するように、ドット発生率を制御する構成について示したが、かかるドット発生率の制御は、限られたインクデューティの範囲のみで行ってもよい。例えば、図23に示すドット発生率としてもよい。
この例では、図示するように、インクデューティが20%未満の印刷領域では、往動のドット発生率はゼロ、すなわち、往動のみでドットを発生する。そして、インクデューティが20%以上85%以下の印刷領域では、往動のドット発生率は、インクデューティが大きくなるに従って増加率が小さくなるように漸増し、復動のドット発生率は、インクデューティが高くなるに従って増加率が大きくなるように漸増する。インクデューティが85%では、往動のドット発生率は、最大値である50%に達する。そして、インクデューティが85%よりも大きい印刷領域においては、往動のドット発生率は50%の一定値となり、復動のドット発生率は、インクデューティが高くなるに従って漸増する。すなわち、ディザマスク62の各閾値は、インクデューティが20%以上85%以下の領域において、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が一方に偏った大小関係で漸増するように、設定されている。このようにドット発生率を制御しても、往動と復動のドット発生率が一方に偏って、かつ、緩やかに変化するので、実施例と同様の効果を奏する。
あるいは、低デューティの印刷領域では、往動と復動のドット発生率は、概ね同じ値とし、中間デューティ以上の印刷領域では、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が一方に偏った大小関係で漸増するように、ドット発生率を制御してもよい。低デューティの印刷領域では、ドット密度が小さく、ドット同士が一定程度離れて形成されるため、ドット形成タイミングの違いによる濃度ムラが発生しいにくいからである。
B−3.変形例3:
上述の実施形態においては、図8に示したドット発生率を、組織的ディザ法を用いてステップS130のハーフトーン処理を行うことにより実現する構成について示したが、変形例3では、誤差拡散法を用いたハーフトーン処理により実現する構成について説明する。変形例3としてのハーフトーン処理(ステップS130)の流れを図24に示す。この処理は、CPU40がハーフトーン処理部42の処理として実行する処理である。なお、かかる処理のうち、後述するステップS430〜S460以外は、従来の誤差拡散法によるハーフトーン処理の手順であり、従来手法の部分については説明を簡略化する。この処理が開始されると、CPU40は、まず、ステップS120で色変換処理が行われた画像データについて、注目画素位置の座標データn(x,y)と、注目画素データDnとを取得する(ステップS410)。
注目画素位置の座標データn(x,y)と注目画素データDnとを取得すると、CPU40は、注目画素データDnに拡散誤差Edを加算する(ステップS420)。ここで、拡散誤差Edについては、後述するS500において算出されるものであり、その内容は後述する。
注目画素データDnに拡散誤差Edを加算すると、CPU40は、注目画素は印刷ヘッド90の往動でドットが形成されるドット形成位置に対応するものであるか否かを判断する(ステップS430)。なお、この判断は、図4及び図5に示したように、ノズルパターンと主走査方向(往動または復動)のパターンとは一定の周期で繰返しを生じるので、かかるパターンをEEPROM62に記憶しておき、注目画素位置の座標データn(x,y)と照合すれば、容易に行うことができる。
その結果、往動に対応するものであれば(ステップS430:YES)、CPU40は、閾値加算値Th_addを値0に設定する(ステップS440)。閾値加算値Th_addとは、従来の誤差拡散法においてドットのON/OFFの判断に用いる閾値Thに加算する値である。一方、注目画素が復動に対応するものであれば(ステップS430:NO)、CPU40は、閾値加算値Th_addを値αに設定する(ステップS450)。ここでαは、正の整数である。
閾値加算値Th_addを値0または値αに設定すると、CPU40は、従来の誤差拡散法においてドットのON/OFFの判断に用いる閾値Thに閾値加算値Th_addを加算して、修正閾値RThを算出する(ステップS460)。
修正閾値RThを算出すると、CPU40は、注目画素データDnと修正閾値RThとを比較する(ステップS470)。その結果、注目画素データDnが修正閾値RTh以上であれば(ステップS470:YES)、注目画素のドットをONに決定し(ステップS480)、注目画素データDnが修正閾値RTh未満であれば(ステップS470:NO)、注目画素のドットをOFFに決定する(ステップS490)。
ドットのON/OFFを決定すると、CPU40は、2値化誤差E及び拡散誤差Edを算出する(ステップS500)。2値化誤差Eとは、注目画素データDnとドットのON/OFF結果(ここでは階調値0または255)との差分である。拡散誤差Edとは、上記ステップS420において注目画素データDnに加算する誤差であり、本実施例では、注目画素の上下左右の画素に対して、2値化誤差Eの1/4ずつを配分するものとした。なお、本実施例では、ドットのON/OFFのみを決定するため、2値化誤差に基づいて拡散誤差Edを算出したが、拡散誤差Edは、量子化誤差に基づいて算出すればよく、例えば、ステップS480及びS490において大ドット及び小ドットのON/OFFを決定する場合には、多値化誤差に基づいて算出してもよい。
そして、2値化誤差E及び拡散誤差Edを算出すると、CPU40は、全ての画素を注目画素として上記ステップS410〜S500の処理を繰り返す(ステップS510)。こうして、ステップS130のハーフトーン処理は終了する。
ステップS130のハーフトーン処理をこのようにしても、注目画素に対応するドットが復動により形成される場合には、ドットのON/OFF判断に用いる閾値を値αだけ相対的に大きくするので、当該ドットのドット形成位置にはドットが形成されにくくなるので、往動及び復動のドット発生率を図8に示したドット発生率に近づけることができる。
なお、閾値加算値Th_addの値αを入力階調値の関数として最適化しておけば、入力階調値、すなわち、インクデューティに応じて、ドット発生率をより細かく制御することも可能である。また、上記ステップS430において注目画素が往動に対応するものであると判断した場合も(ステップS430:YES)、上記ステップS440において閾値加算値Th_addを、入力階調値の関数として最適化された値βに設定する構成とすれば、さらに効果的である。また、インクデューティが所定範囲の印刷領域についてのみ、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が、インクデューティが高くなるに従って、共に漸増するように制御するためには、例えば、入力階調値が上述の所定の範囲に属するものでなければ、αを0とする構成とすればよい。
B−4.変形例4:
図8に示したドット発生率を、誤差拡散法を用いたハーフトーン処理により、変形例3とは異なる構成で実現する例について説明する。変形例4としてのハーフトーン処理(ステップS130)の流れを図25に示す。この処理では、図24に示した変形例1のハーフトーン処理のステップS430〜S500の処理を、ステップS475〜S505に代える点が変形例3と異なる。なお、第1実施例と同じステップについては、図24と同様の符号を付して、説明を省略する。
変形例4では、注目画素データDnに拡散誤差Edを加算すると(ステップS420)、CPU40は、注目画素データDnと閾値Thとを比較する(ステップS475)。その結果、注目画素データDnが閾値Th以上であれば(ステップS475:YES)、注目画素のドットをONに決定し(ステップS485)、注目画素データDnが閾値Th未満であれば(ステップS475:NO)、注目画素のドットをOFFに決定する(ステップS495)。
ドットのON/OFFを決定すると、CPU40は、ドットをONと決定した場合(ステップS485)には、2値化誤差Eの配分比率をパターン1に設定する(ステップS487)。パターン1の配分比率は、復動により形成されるドットに対応する画素への配分比率が、往動により形成されるドットに対応する画素への配分比率よりも大きくなっている。本実施例においては、復動に対応する画素への配分比率は、往動に対応する画素への配分比率の3倍とした。また、ドットをOFFと決定した場合(ステップS495)には、2値化誤差の配分比率をパターン2に設定する(ステップS497)。パターン2の配分比率は、往動に対応する画素への配分比率が、復動に対応する画素への配分比率よりも大きくなっている。本実施例においては、往動に対応する画素への配分比率は、復動に対応する画素への配分比率の3倍とした。
2値化誤差の配分比率を設定すると、CPU40は、2値化誤差Eを算出し、さらに、上記ステップS487またはS497において設定した配分比率に基づいて、拡散誤差Edを算出する(ステップS505)。本実施例においては、注目画素の上下左右の4つの画素に対して配分するものとした。例えば、注目画素が、復動により形成されるドットに対応する画素である場合であって、配分比率をパターン1に対して設定したときには、注目画素の上下の2画素(往動に対応)に対しては、2値化誤差Eの1/8を拡散誤差Edとして配分し、注目画素の左右の2画素(復動に対応)に対しては、2値化誤差Eの3/8を拡散誤差Edとして配分することとなる。
ステップS130のハーフトーン処理をこのようにしても、ドットをONに決定する場合には、マイナスの値の2値化誤差Eを復動に対応する画素に対して相対的に多く配分し、ドットをOFFに決定する場合には、プラスの値の2値化誤差Eを往動に対応する画素に対して相対的に多く配分するので、ドットをON/OFFのいずれに決定しても、往動においてドットが形成されやすくなる。したがって、往動及び復動のドット発生率を図8に示したドット発生率に近づけることができる。
なお、変形例3と同様に、上述の配分比率を入力階調値の関数として最適化しておけば、入力階調値、すなわち、インクデューティに応じて、ドット発生率をより細かく制御することも可能である。また、インクデューティが所定範囲の印刷領域についてのみ、往動のドット発生率及び復動のドット発生率が、インクデューティが高くなるに従って、共に漸増するように制御するためには、例えば、入力階調値が上述の所定の範囲に属するものでなければ、比例配分を往動対応画素と復動対応画素とで等しくする構成とすればよい。また、本実施例では、ドットON時の2値化誤差Eと、ドットOFF時の2値化誤差Eに両方について、配分比率を往動対応画素と復動対応画素のいずれか一方に偏らせたが、ドットON時またはOFF時のいずれか一方の2値化誤差についてのみ、配分比率を一方に偏らせる構成としても、一定程度の効果を得ることができる。
B−5.変形例5:
本実施例においては、全てのノズル列92〜97について、図8に示したドット発生率で印刷を行う構成について示したが、2種類以上のインク色で印刷を行う場合には、インク色によって、往動と復動のいずれにドット発生率を偏らせるかを変えてもよい。例えば、実施例に示したプリンタ20の構成であれば、ドット発生率を往動側に偏らせたディザマスクと、復動側に偏らせたディザマスクの2種類のディザマスクをEEPROM62などに記憶しておき、CPU40が、インク色に応じて、ハーフトーン処理に用いるディザマスクの種類を切り替える構成としてもよい。こうすれば、ディザマスクを切り替えたインク色間において、すなわち、往動で主に吐出されるインク色と、復動で主に吐出されるインク色との間において、インクが吐出される時間間隔が長くなるので、インクがにじみにくくなり、印刷画質を向上させることができる。
B−6.変形例6:
上述の実施形態においては、カラー印刷が可能なプリンタ20としての構成を示したが、モノクロ印刷を行うプリンタであっても、同様の効果を奏することは勿論である。また、上述の実施形態においては、オーバラップ数を2、ノズルピッチを2としたプリンタ20の構成を示したが、オーバラップ数、ノズルピッチ数にかかわらず、本発明を適用できることは勿論である。
B−7.変形例7:
上述した実施形態においては、プリンタ20が図2の印刷処理の全てを実行する構成としたが、プリンタ20にコンピュータが接続される場合には、印刷処理の一部を当該コンピュータが実行してもよい。かかる場合、コンピュータとプリンタ20とによって構成される印刷システムは、広義の印刷装置として捉えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、実施例に示した印刷装置としての構成に限らず、ディザマスク、プログラム、印刷方法、ディザマスクの作成方法等としても実現することができる。
本発明の実施例としてのプリンタ20の概略構成図である。 印刷ヘッド90のノズル配置を示す説明図である。 プリンタ20の印刷処理の手順を示すフローチャートである。 両方向印刷における濃度ムラについての説明図である。 両方向印刷における濃度ムラについての説明図である。 両方向印刷における色ムラについての説明図である。 従来のディザマスクのドット発生特性を示す説明図である。 プリンタ20で用いるディザマスク62のディザマスクのドット発生特性を示す説明図である。 ディザマスク作成処理の手順を示すフローチャートである。 プリンタ20の印刷領域における主走査方向パターンを示すマトリックスである。 グループ化処理における全体ディザマスクMと、分割ディザマスクM1,M2とを示す説明図である。 ディザマスクの作成処理における、第1実施例としてのディザマスク評価処理の手順を示すフローチャートである。 全体ディザマスクMの1〜8番目にドットが形成されやすい閾値が格納された要素に対応する8個の画素の各々にドットが形成された様子を示す説明図である。 ドット密度を定量的に表したドット密度マトリックスを示す説明図である。 ローパスフィルタの例を示す説明図である。 ドット密度マトリックスの周辺部の計算を行うために、同一のドット密度マトリックスを周囲に配置した様子を示す説明図である。 全体ディザマスクMのドット密度マトリックスをフィルタ処理した結果を示す説明図である。 分割ディザマスクM1に属する画素に対応するドットのみを抽出したドットパターンを示す説明図である。 決定された総合評価値を格納するマトリックスを示す説明図である。 総合評価値マトリックスから分割ディザマスクM1に属する要素のみを抽出したマトリックスを示す説明図である。 第2実施例としてのディザマスク評価処理の手順を示すフローチャートである。 ディザマスク評価処理におけるRMS粒状度算出処理に使用される計算式を示す説明図である。 変形例2としての、ディザマスク62のドット発生特性を示す説明図である。 変形例3としての、プリンタ20のハーフトーン処理の手順を示すフローチャートである。 変形例4としての、プリンタ20のハーフトーン処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
20…プリンタ
30…制御ユニット
40…CPU
41…入力部
42…ハーフトーン処理部
43…印刷部
51…ROM
52…RAM
60…EEPROM
62…ディザマスク
70…キャリッジモータ
71…駆動ベルト
72…プーリ
73…摺動軸
74…紙送りモータ
75…プラテン
80…キャリッジ
82〜87…インクカートリッジ
90…印刷ヘッド
92〜97…ノズル列
98…メモリカードスロット
99…操作パネル
P…印刷媒体
MC…メモリカード
M…全体ディザマスク
M1,M2…分割ディザマスク

Claims (1)

  1. 印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行う印刷装置であって、
    画像を構成する画像データを入力する入力部と、
    前記入力した画像データをドットの形成の有無を表すドットデータに変換するハーフトーン処理部と、
    前記ハーフトーン処理の結果に基づき、前記印刷ヘッドからのインクの吐出を制御して、印刷を行う印刷部と
    を備え、
    前記印刷部は、インクデューティが所定範囲である印刷領域において、
    前記印刷ヘッドが前記主走査方向のうちの一方の方向に相対移動する往動と、前記印刷ヘッドが前記一方の方向とは反対側の方向に相対移動する復動の両方でドットを形成し、
    前記往動によってドットを形成する割合である往動ドット発生率と前記復動によってドットを形成する割合である復動ドット発生率とが、前記インクデューティが高くなるに従って、一方のドット発生率が他方のドット発生率よりも高い大小関係で漸増するようにドットを形成し
    前記インクデューティとの関係で前記一方のドット発生率を示す関数のグラフは、ドット発生率が高くなる側に向けて凸状の曲線であり、
    前記インクデューティとの関係で前記他方のドット発生率を示す関数のグラフは、ドット発生率が低くなる側に向けて凸状の曲線であり、
    前記インクデューティの最小値において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とは同じ値であり、
    前記インクデューティの最大値において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とは同じ値であり
    前記ハーフトーン処理部は、複数の閾値からなるディザマスクと前記画像データとを比較して、前記ドットデータを作成し、
    前記ディザマスクは、前記印刷領域において、前記往動ドット発生率と前記復動ドット発生率とが前記大小関係で漸増するように、前記複数の閾値が設定され、
    前記ディザマスクは、前記往動で形成されるドット、前記復動で形成されるドット及び前記往動と前記復動とで形成される全体のドットのいずれにおいてもドット分散性が確保できるように、前記複数の閾値が設定された、印刷装置。
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