JP5432209B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被検出ガスの濃度を検出するガスセンサ素子を備えたガスセンサに関する。
自動車等の排気ガス中の特定ガス(酸素やNO)の濃度を検出するガスセンサとして、固体電解質を用いたガスセンサ素子を有するものが知られている。このようなガスセンサとして、軸線方向に延びる筒状のガスセンサ素子の径方向周囲を主体金具で保持し、主体金具の後端に外筒を取り付けた構成が知られている(特許文献1)。
このガスセンサ1000は、図13に示すようにして製造される。まず、ガスセンサ素子300を主体金具200の内側に保持してセンサ素子アセンブリBを組み付ける。具体的には、ガスセンサ素子300を主体金具200内に配置されたセラミックホルダ170上に配置する。その後、主体金具200とガスセンサ素子300との間隙に滑石(タルク)600を充填し、セラミックスリーブ310、金属パッキン320を順に滑石600上に配置し、主体金具200の後端側を加締めてセンサ素子アセンブリBを組み付ける。一方で、外筒400内に、内側の内側端子710及び外側の外側端子910を組み付けたセパレータ1110をグロメット131と共に配置し、セパレータアセンブリAを組み付ける。具体的には、リード線41に接続された内側端子710及び外側端子910をセパレータ1110の挿通孔1115、1116内に挿入し、その後、セパレータ1110を外筒400の段部410に当接する。その後、セパレータ1110と外筒400との間隙に保持金具800を挿入すると共に、グロメット131を外筒400の後端側に配置し、セパレータアセンブリAを組み付ける。なお、内側端子710にはヒータ15が既に取付けられている。そして、セパレータアセンブリAと素子アセンブリBとの軸線を合わせ、セパレータアセンブリAをセンサ素子アセンブリBの後端に被せると、ガスセンサ素子300内にヒータ15が挿入されると共に、センサ素子300の内側電極及び外側電極(図示せず)がそれぞれ内側端子710及び外側端子910と電気的に接続される。その後、外筒400のうち、保持金具800の外周部、グロメット131の外周部、主体金具200との重なり部をそれぞれ加締めると共に、外筒400と主体金具200との重なり部をレーザ溶接等によって主体金具200の後端に外筒400を接続させ、ガスセンサ1000を製造する。
ここで、内側端子710は、ガスセンサ素子300の筒孔340内に挿入される筒状の挿入部730と、挿入部730から後端に延びてリード線41に接続される内側リード接続部740とを有している。同様に、外側端子910は、ガスセンサ素子300の後端部を包囲する筒状部930と、筒状部930から後端に延びてリード線に接続される外側リード接続部940とを有している。内側リード接続部740,外側リード接続部940はいずれも板状をなし、その後端側にはリード線41に接続する圧着部750,950を有している。
そして、図14に示すように、内側端子710及び外側端子910をセパレータ1110に組み付ける際には、セパレータ1110の先端向き面1110a側からセパレータ1110の挿通孔1115、1116にそれぞれ内側リード接続部740、外側リード接続部940を挿入する。この際、挿入部730及び筒状部930の後端面730a、930aが先端向き面1110aに当接し、内側端子710及び外側端子910が位置決めされてセパレータ1110に固定されるようになっている。なお、内側端子710の挿入部730の内側にヒータ15を把持する場合、ヒータ15はセパレータ1110の中心孔1112を挿通され、ヒータ15のヒータリード端子がヒータリード孔1113、1114を挿通され、リード線41と接続されている。
特開2007−278806号公報
しかしながら、セパレータ1110の挿通孔1115、1116には、内側リード接続部740、外側リード接続部940をスムーズに挿通できるよう遊びが設けられており(つまり、内側リード接続部740、外側リード接続部940とセパレータ1110の挿通孔1115、1116との間に間隙を設けた状態で組み付けられる)、組み付け後も内側端子710及び外側端子910(の内側リード接続部740、外側リード接続部940)が挿通孔1115、1116内で動くことがある(図14の矢印参照)。これにより、挿入部730や筒状部930も動くこととなり、挿入部730や筒状部930の軸線とセパレータ1110の軸線(セパレータアセンブリAの軸線)とにずれが生じてしまう。その結果、セパレータアセンブリAと素子アセンブリBとの軸線を合わせてセパレータアセンブリAをセンサ素子アセンブリBに被せたとしても、ガスセンサ素子300の軸線と挿入部730や筒状部930の軸線とにずれが生じており、挿入部730や筒状部930がガスセンサ素子300に接触することで、ガスセンサ素子300が欠損したり、内側端子710や外側端子910が変形する虞がある。また、セパレータアセンブリAと素子アセンブリBとの軸線を合わせる以外に、ガスセンサ素子300の軸線と挿入部730や筒状部930の軸線をあわせる必要があり、位置調整に時間を要して生産性が低下する。
特にヒータを有しないセンサ(ヒータレスセンサ)場合においては、上記課題が顕著に表れる。上記した図13に示すガスセンサ1000においては、内側端子710にヒータ15が保持されている。従って、セパレータアセンブリAと素子アセンブリBとの軸線を合わせてセパレータアセンブリAをセンサ素子アセンブリBに被せる際には、まずヒータ15がガスセンサ素子300に挿入されてガイドとなる。よって、ガスセンサ素子300に挿入部730や筒状部930を組み付けた際の、内側端子710の挿入部730や外側端子910の筒状部930の軸線とガスセンサ素子300の軸線とのずれを低減できるので、仮に内側端子710及び外側端子910がセパレータ1110内で動いても位置決めがし易い。一方、ヒータを有しないセンサの場合、ヒータによるガイド効果が無いので、内側端子710及び外側端子910がセパレータ1110内で動くと、ガスセンサ素子3の軸線と挿入部730や筒状部930の軸線とがずれを低減することができにくい。
従って、本発明は、ガスセンサの欠損や外側端子又は内側端子の変形を防止しつつ、外側端子又は内側端子をセパレータにしっかりと固定することができ、これら端子をガスセンサ素子と確実に接続できるガスセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサは、軸線方向に延び、先端部が被測定ガスに晒されると共に後端に向かって開口された筒孔を有する有底筒状の素子本体と、該素子本体の内表面に設けられた内側電極とを有するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子の前記筒孔内に挿入されて前記内側電極に接続される筒状の挿入部と該挿入部から後端側に延びてリード線に接続される内側リード接続部とを有する内側端子と、前記内側端子の前記挿入部の後端面に自身の先端向き面が当接すると共に、自身の挿通孔に前記内側リード接続部が挿入され、前記挿入部を前記ガスセンサ素子の前記筒孔内に押し込む筒状のセパレータと、を備えたガスセンサであって、前記セパレータは、前記先端向き面から後端側に向かって凹む第1凹部を有し、前記挿入部には、前記セパレータの先端向き面に当接したときに、前記第1凹部に嵌入される第1凸部が前記挿入部の後端面から突出してなる。
このガスセンサによれば、第1凸部が第1凹部に嵌入されるので、内側端子は、少なくとも挿通孔と第1凹部の2箇所でセパレータにしっかりと保持される。よって、セパレータに内側端子を組み付けた後に内側端子がセパレータに対して動くことを抑制できる。これにより、挿入部の軸線とセパレータの軸線(セパレータアセンブリとの軸線)とがずれることを抑制でき、さらには、ガスセンサ素子の軸線と挿入部の軸線とがずれることを抑制できる。その結果、ガスセンサ素子が欠損したり、内側端子が変形したり、位置調整に時間を要することが回避され、ガスセンサ素子と確実に接続できる。
その上、セパレータの挿通孔には、遊びを設けることが可能となり、セパレータの挿通孔に、内側リード接続部をスムーズに挿通することができる。
さらに本発明のガスセンサにおいて、前記ガスセンサ素子の周囲を取り囲み、前記ガスセンサ素子を保持する主体金具と、先端側が該主体金具に係合されると共に、主体金具よりも後端側に向かって延び、前記セパレータを取り囲む筒状の外筒とを有し、前記挿入部の先端は、該外筒の先端よりも突出する。これにより、内側端子を組み付けたセパレータを配置したセパレータアセンブリにおいても、内側端子が外筒に完全に覆われることがない。そのため、セパレータアセンブリを、ガスセンサ素子を含むセンサ素子アセンブリの後端に被せる際に挿入部が位置合わせのガイドとすることができ、ガスセンサ素子の軸線と挿入部の軸線とがずれることをより抑制できる。特に、ヒータを有しないヒータレスセンサの場合、ヒータの代わりに挿入部の先端が位置合わせのガイドとなるので、本発明が有効となる。
さらに、本発明のガスセンサにおいて、前記挿入部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、かつ前記挿入部の前記第1凸部及び前記セパレータの前記第1凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、前記第1凹部に嵌入されないときの複数の前記第1凸部の外表面を繋ぐ仮想円の直径をKとし、複数の前記第1凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をKとしたとき、K>Kの関係を満たすとよい。
このガスセンサによれば、KがKより狭いため、第1凸部を第1凹部に嵌入する際に、挿入部が縮径しつつ嵌入することとなる。そのため、弾性力によって挿入部の第1凸部は外側に広がろうとし、第1凹部の外壁に当接するので、第1凸部が第1凹部にしっかりと保持される。
さらに、本発明のガスセンサにおいて、前記挿入部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、かつ前記挿入部の前記第1凸部及び前記セパレータの前記第1凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、複数の前記第1凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をKとし、複数の前記第1凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をKとし、前記筒孔の内径をKとしたとき、K>K>Kの関係を満たすとよい。
このガスセンサによれば、セパレータに固定された内側端子(の挿入部)をガスセンサ素子の筒孔内に挿入した際、K3がKより狭いため、挿入部がさらに縮径する。これにより、挿入部は、筒孔内で弾性力によって外側に広がろうとし、筒孔の内壁に当接する。さらに、KがKよりも狭いため、第1凸部の間隔は狭まったとしても第1凹部の内壁に第1凸部が当接することがないため、第1凹部の影響なく、挿入部がガスセンサ素子の筒孔内に沿って縮径できる。その結果、挿入部がガスセンサ素子にしっかりと保持され、電気的接続が確実に図られる。なお、このとき、第1凸部は、第1凹部の空間中に配置されるが、既に挿入部が筒孔内に保持されているので、問題とはならない。
又、本発明のガスセンサは、軸線方向に延び、先端部が被測定ガスに晒される有底筒状の素子本体と、該素子本体の外表面に設けられた外側電極とを有するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子を包囲して前記外側電極に接続される筒状部と該筒状部から後端側に延びてリード線に接続される外側リード接続部とを有する外側端子と、前記外側端子の前記筒状部の後端面に自身の先端向き面が当接すると共に、自身の挿通孔に前記外側リード接続部が挿入され、前記ガスセンサ素子の後端部の周囲に前記筒状部を包囲させる筒状のセパレータと、を備えたガスセンサにおいて、前記セパレータは、前記先端向き面から後端側に向かって凹む第2凹部を有し、前記筒状部には、前記セパレータの先端向き面に当接したときに、前記第2凹部に嵌入される第2凸部が前記筒状部の後端面から突出してなる。
このガスセンサによれば、第2凸部が第2凹部に嵌入されるので、外側端子は、少なくとも挿通孔と第2凹部の2箇所でセパレータにしっかりと保持される。よって、セパレータに外側端子を組み付けた後に外側端子がセパレータに対して動くことを抑制できる。これにより、筒状部の軸線とセパレータの軸線(セパレータアセンブリとの軸線)とがずれることを抑制でき、さらには、ガスセンサ素子の軸線と筒状部の軸線とがずれることを抑制できる。その結果、ガスセンサ素子が欠損したり、外側端子が変形したり、位置調整に時間を要することが回避され、ガスセンサ素子と確実に接続できる。
その上、セパレータの挿通孔には、遊びを設けることが可能となり、セパレータの挿通孔に、外側リード接続部をスムーズに挿通することができる。
さらに、本発明のガスセンサにおいて、前記筒状部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に拡径可能な断面C字形状を有し、かつ前記筒状部の前記第2凸部及び前記セパレータの前記第2凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、前記第2凹部に嵌入されないときの複数の前記第2凸部の内表面を繋ぐ仮想円の直径をDとし、複数の前記第2凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をDとしたとき、D<Dの関係を満たすとよい。
このガスセンサによれば、DがDより広いため、第2凸部を第2凹部に嵌入する際に、筒状部が拡径しつつ嵌入することとなる。そのため、弾性力によって筒状部の第2凸部は内側に縮まろうとし、第2凹部の内壁に当接するので、第2凸部が第2凹部にしっかりと保持される。
さらに、本発明のガスセンサにおいて、前記筒状部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、かつ前記筒状部の前記第2凸部及び前記セパレータの前記第2凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、
複数の前記第2凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をDとし、複数の前記第2凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をDとし、前記ガスセンサ素子の外径をDとしたとき、D<D<Dの関係を満たすとよい。
このガスセンサによれば、セパレータに固定された外側端子(の筒状部)をガスセンサ素子の後端部に外嵌した際、DがDより広いため、筒状部がさらに拡径する。これにより、筒状部は、ガスセンサ素子の周囲で弾性力によって内側に縮まろうとし、ガスセンサ素子の後端部の側面に当接する。さらに、DがDよりも広いため、第2凸部の間隔は広まったとしても第2凹部の外壁に第2凸部が当接することがないため、第2凹部の影響なく、筒状部がガスセンサ素子の外壁に沿って拡径できる。その結果、筒状部がガスセンサ素子をしっかりと保持し、電気的接続が確実に図られる。このとき、第2凸部は、第2凹部の空間中に配置されるが、既に筒状部がガスセンサ素子を保持しているので、問題とはならない。
この発明によれば、ガスセンサの欠損や内側端子又は外側端子の変形を防止しつつ、外側端子又は内側端子をセパレータにしっかりと固定することができ、これら端子をガスセンサ素子と確実に接続することができる。
本発明の実施形態に係るガスセンサを軸線方向に沿う面で切断した断面図である。 セパレータアセンブリとセンサ素子アセンブリとを組み付けてガスセンサを製造する態様を示す図である。 ガスセンサ素子及び外側端子の構造を示す斜視図である。 内側端子の構造を示す斜視図である。 セパレータを先端側から見た平面図である。 内側端子及び外側端子を配置したセパレータを先端向き面から見た平面図である。 図6のA−A線で切断した断面図である。 図6のB−B線で切断した断面図である。 >Kに設定したときの、第1凸部を第1凹部に嵌入する態様を示す断面図である。 >K>Kに設定したときの、第1凸部と第1凹部の位置関係を示す断面図である。 <Dに設定したときの、第2凸部を第2凹部に嵌入する態様を示す断面図である。 <<D<Dに設定したときの、第2凸部と第2凹部の位置関係を示す断面図である。 セパレータアセンブリとセンサ素子アセンブリとを組み付けて、従来のガスセンサを製造する態様を示す図である。 従来のガスセンサにおけるセパレータを先端側から見た平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガスセンサ100を軸線O方向(先端から後端に沿う方向)に沿う面で切断した断面構造を示す。この実施形態において、ガスセンサ100は自動車の排気管内に挿入されて先端(図1のプロテクタ7側)が排気ガス中に曝され、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサになっている。
なお、図1の下側(プロテクタ7側)をガスセンサ100の先端側とし、図1の上側をガスセンサ100の後端側とする。
ガスセンサ100は、ガスセンサ素子3がハウジング(主体金具)20内に組み付けられている。このうち、ガスセンサ素子3は、酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の電極を積層した酸素濃淡電池を構成し、酸素量に応じた検出値を出力する公知の酸素ガスセンサ素子である。詳細には、ガスセンサ素子3は、先端に向かってテーパ状に縮径する有底筒状の固体電解質体(特許請求の範囲の「素子本体」に相当、図3参照)と、固体電解質体の内周面と外周面にそれぞれ形成された内側電極3b及び外側電極3cとからなる。そして、ガスセンサ素子3の内部空間を基準ガス雰囲気とし、ガスセンサ素子3の外面に被検出ガスを接触させてガスの検知を行うようになっている。
ガスセンサ素子3の中央付近には、径方向外側に突出する鍔部3aが設けられている。一方、ハウジング20の先端寄りの内周面には内側に縮径する段部20eが設けられ、鍔部3aと段部20eの間にパッキン12が配置されている。そして、ガスセンサ素子3をハウジング20の内側に挿通し、鍔部3aをパッキン12に当てることにより、間接的に段部20eに後端側からガスセンサ素子3の鍔部3aが当接し、ガスセンサ素子3がハウジング20内に組み付けられている。
さらに、鍔部3aの後端側におけるガスセンサ素子3とハウジング20との径方向の隙間に、筒状のシール材(滑石粉末)6が充填され、さらにシール材6の後端側に筒状の絶縁部材(セラミックスリーブ)31が配置されている。そして、絶縁部材31の後端側に金属リング(ステンレス製の平ワッシャ)30を配し、ハウジング20の後端部を内側に屈曲して加締め部20aを形成することにより、絶縁部材31が先端側に押し付けられてシール材6を押し潰し、絶縁部材31及びシール材6が加締め固定されるとともに、ガスセンサ素子3とハウジング20の隙間がシールされる。
さらに、ハウジング20の後端には、ガスセンサ素子3の後端部を覆うため、金属製筒状の外筒40が接合されている。この外筒40は、例えば、SUS430、SUS304、SUS304L、SUS310S、SUS316、SUS316L等のステンレス鋼を用いることができる。外筒40は、ハウジング20に接続する先端部40aと先端部40aよりも縮径された後端部40bとを有し、先端部40aと後端部40bとの間には、段部43が設けられている。
外筒40の先端部40aの内側には、絶縁性の筒状のセパレータ111が配置されている。さらに、セパレータ111の2個の挿通孔115、116には、それぞれ内側端子71、外側端子91の板状基部74、94が挿通されている。この各板状基部74、94の後端にはそれぞれ接続端部75、95が形成され、接続端部75、95にそれぞれリード線141、141が加締め接続されている。板状基部74は、特許請求の範囲の「内側リード接続部」、板状基部94は、特許請求の範囲の「外側リード接続部」に相当する。
また、セパレータ111は、セパレータ111の後端面を段部43に当接させつつ、セパレータ111の先端面をセパレータ111よりも先端側に配置した保持金具45に当接させることで、外筒40内に保持される。この保持金具45は、セパレータ111よりも先端側に配置され、外筒40の先端部40aが加締められることで外筒40内に固定されている。
内側端子71には、板状基部74に接続し、ガスセンサ素子3の筒孔3d内に内嵌された挿入部73が設けられている。この挿入部73は、筒形状を有し、ガスセンサ素子3の内側に設けられた内側電極3bと電気的に接続される。また、外側端子91には、板状基部94に接続詞、ガスセンサ素子3の外側に外嵌された筒状部93が設けられている。この筒状部93は、筒形状を有し、ガスセンサ素子3の外側に設けられた外側電極3cと電気的に接続される。なお、内側端子71、外側端子91の詳細については後述する。
外筒40の後端部40bの内側には筒状のグロメット131が内挿されて加締め固定されている。このグロメット131には、2個の挿通孔からそれぞれリード線141、141が外部に引き出されている。又、グロメット131の後端側がフランジ状に拡径しており、この拡径部分を外筒40の後端に載置することにより、グロメット131の位置決めがされる。グロメット131としては、例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等からなるゴムキャップを用いることができる。
さらに、外筒40の後端部40bの側面のうち、グロメット131よりも先端側の位置には、周方向に等間隔で4個(図1では3個のみ図示)の第1通気孔41が開口している。そして、外筒40の後端部40bの径方向外側には、第1通気孔41を塞ぐように、環状の通気性のフィルタ50が被せられ、さらに、フィルタ50を径方向外側から金属製筒状の保護外筒60が囲んでいる。この保護外筒60は、例えば、SUS430、SUS304、SUS304L、SUS310S、SUS316、SUS316L等のステンレス鋼を用いることができる。保護外筒60の側面には、周方向に等間隔で4個(図1では2個のみ図示)の第2通気孔61が開口し、フィルタ50を介して外筒40内部へ外気を導入可能になっている。なお、第2通気孔61及び第1通気孔41の先後で外筒40及び保護外筒60を加締めることで、外筒40と保護外筒60の間にフィルタ50を保持している。フィルタ50は、例えばフッ素系樹脂等の樹脂の多孔質構造体からなり、撥水性を有しているため外部の水を通さずにセンサ素子3の内部空間に基準ガス(大気)を導入する。
保護外筒60は、後端部がグロメット131の後端面上に設けられるように径方向内側に折り曲げられてなり、後端部の中央に開口63が形成され、開口からリード線141、141が外部に引き出されている。さらに、保護外筒60の後端側には、外筒40の後端部40bに設けられた加締め部に加締め固定されている。つまり、グロメット131は、保護外筒60及び外筒40の両者を同時に加締めることで、外筒40内に配置されている。
一方、ハウジング20の先端部20fには金属製(ステンレスなど)で筒状のプロテクタ7が固定され、ハウジング20から突出するガスセンサ素子3の先端がプロテクタ7で覆われている。このプロテクタ7は、排気ガスをプロテクタ7の内部に取り込むための複数の孔部を有している。
なお、ハウジング20の中央付近には、径方向外側に突出し六角レンチ等を係合するための多角形の鍔部20cが設けられ、鍔部20cと先端部20fとの間のハウジング20外側面には雄ねじ部20dが形成されている。又、鍔部20cの先端面と雄ねじ部20dの後端との間の段部には、排気管に取付けた際のガス抜けを防止するガスケット(図示せず)が嵌挿されている。
そして、ハウジング20の雄ねじ部20dを排気管等のネジ孔に取付けることで、ガスセンサ素子3の先端を排気管内に露出させて被検出ガス(排気ガス)を検知している。
このガスセンサ100の製造に際しては、図2に示すように、まず、ガスセンサ素子3を主体金具20の内側に保持してセンサ素子アセンブリBを組み付ける。具体的には、ガスセンサ素子3を主体金具20内に配置されたパッキン12上に配置する。その後、主体金具20とガスセンサ素子3との間隙にシール材6を充填し、絶縁部材31、金属リング30を順にシール材6上に配置し、主体金具2の後端側を加締めてセンサ素子アセンブリBを組み付ける。一方で、外筒40内に、内側端子71及び外側端子91を組み付けたセパレータ111をグロメット131と共に配置し、セパレータアセンブリAを組み付ける。具体的には、リード線141に接続された内側端子71及び外側端子91をセパレータ111の挿通孔115、116内に挿入し、その後、セパレータ111を外筒40の段部43に当接する。その後、セパレータ111と外筒4との間隙に保持金具45を挿入して、外筒40の先端部40aを加締め保持金具45を固定する。さらに、グロメット131を外筒40の後端から挿入すると共に、外筒40の後端部40bにフィルタ50、保護外筒60をそれぞれ配置し、フィルタ50、グロメット131をそれぞれ加締め固定することで、セパレータアセンブリAを組み付ける。そして、セパレータアセンブリAとセンサ素子アセンブリBとの軸線を合わせ、セパレータアセンブリAをセンサ素子アセンブリBの後端に被せると、内側端子71の筒状の挿入部73がガスセンサ素子3の後端の筒孔3d内に内嵌され、ガスセンサ素子3内面の内側電極(基準電極)3bと電気的に接続される。又、外側端子91の筒状部93はガスセンサ素子3の後端側の外周面に外嵌めされ、ガスセンサ素子3外面の外側電極(検知電極)3cと電気的に接続される。そして、外筒40の先端部をハウジング20に外嵌し、外筒40の先端部の外周面をレーザ溶接等によって主体金具20の後端部に接続し、ガスセンサ100を製造する。
ここで、図3に示すように、外側電極(検知電極)3cはガスセンサ素子3の素子本体3s外面の先端側に形成され、外側電極3cから後端に向かってリード3cLが延び、さらにガスセンサ素子3外面の後端でリード3cLから電極パッド3cpに接続されている。従って、筒状部93は正確には電極パッド3cpに接続される。しかしながら、本発明においては、リード3cLや電極パッド3cpを特に区別することなく、「外側電極3c」とみなすこととする。
内側電極3b(図示せず)は、素子本体3sの先端部から後端部の内表面に設けられている。内側電極3bについても外側電極3cと同様、内側電極3bにリードや電極パッドが接続されている場合は、これらを含めて「内側電極3b」とみなす。
次の本発明の特徴部分について説明する。
図4は、内側端子71の斜視図である。内側端子71は、先端から後端に細長く延び、所定の形状に打ち抜かれた金属薄板(耐食耐熱超合金板)を曲げ加工して一体に形成されている。
内側端子71の後端側には板状基部74が形成され、板状基部74の後端にはリード線141の芯線に加締め接続される接続端部75が配置されている。板状基部74の先端には挿入部73が接続されている。さらに板状基部74の軸線方向中央側には、他の部位より広幅の広幅部74wが形成され、広幅部74wの中央部は後端側が固定されたコ字状に打ち抜かれ、広幅部74wの背面側(前面と反対側の面)に切起こされた切起こし部74Yが設けられている。
そして、板状基部74をセパレータ111の挿通孔115(図5参照)に挿入した際、広幅部74wの幅が両横孔部115aの間隔とほぼ等しいため、板状基部74が挿通孔115内に位置決めされる。又、上記した切起こし部74Yが挿通孔115の外端壁に当接し、そのバネ力によって板状基部74を挿通孔115内に保持している。
挿入部73は軸線Oを中心とする筒状をなし、かつ板状基部74と反対側に母線に沿ったスリットMを有している。従って、この軸線Oに垂直な面で切断したとき、挿入部73は略C字形状をなし、バネ力によって挿入部73は自身を弾性的に縮径可能である。そして、挿入部73の後端側には、該各後端を挿入部73の径方向外側に水平に折り返した片状の係止部73bが4個形成されている。係止部73bの後端面は、後述するようにセパレータ111の先端向き面に当接するようになっている。
又、挿入部73において、2個の係止部73bの間の位置には、第1凸部73aが係止部73bより後端側に突出している。そして、挿入部73に径方向に力が加えられていない自由状態では、各第1凸部73aの外表面の間隔がKになっている。なお、複数(例えば4個)の第1凸部73aが設けられる場合、Kは隣接する第1凸部73aの距離ではなく、軸線O方向に垂直な面において、挿入部73の中心と同心の円(つまり、軸線Oを中心とする円)であって、各第1凸部73aの外表面を繋ぐ仮想円の直径で表されるものとする
一方、挿入部73の先端側には、先細りに縮径するテーパ状の2本のテーパ部73cが脚状に延びている。各テーパ部73cはガスセンサ素子3内に最初に挿入され、テーパ部73cに誘導されて挿入部73がガスセンサ素子3内に圧入されるようになっている。
なお、挿入部73の外径は、センサ素子3の筒孔3dの内径K(図2参照)より大きく、挿入部73をセンサ素子3内に圧入した際にバネ力によって挿入部73が拡開し、ガスセンサ素子3の内側電極に押圧されるようになっている。
次に、図3を参照し、外側端子91の構成を説明する。外側端子91は内側端子71と同様、先端から後端に細長く延び、金属薄板を曲げ加工して一体に形成されている。外側端子91の板状基部94の構成は板状基部74とほぼ同一であり、接続端部95、広幅部94wの構成も同様であるので説明を省略する。又、内側端子71と同様、板状基部94をセパレータ111の挿通孔116(図5参照)に挿入した際、広幅部94wの幅が両横孔部116aの間隔とほぼ等しいため、板状基部94が挿通孔116内に位置決めされる。又、上記した切起こし部94Yが挿通孔116の外端壁に当接し、そのバネ力によって板状基部94を挿通孔116内に保持している。
一方、板状基部94の先端が筒状部93に接続されている。筒状部93は、挿入部73と同様な筒状をなし、かつ板状基部94と反対側に母線に沿ったスリットNを有している。そして、筒状部93の内径は、ガスセンサ素子3の後端部の外径D(図2参照)より小さく、筒状部93をガスセンサ素子3に外嵌して拡開した際にバネ力によって筒状部93が縮まり、ガスセンサ素子3の外側電極3cに押圧されるようになっている。
又、筒状部93における先端側には、この先端部を筒状部93の径方向外側に向かって折り返した片状のガイド部93bが放射状に合計8個(図3では5つのみ図示)形成されている。ガイド部93bの先端は、筒状部93先端からさらに先端に向かって下がり、筒状部93をガスセンサ素子3に外嵌する際のガイドとなっている。
さらに、筒状部93の後端側には、2個の第2凸部93aが後端側に突出している。そして、筒状部93に径方向に力が加えられていない自由状態では、各第2凸部93aの内表面の間隔がD(図11参照)になっている。なお、複数(例えば4個)の第2凸部93aが設けられる場合、Dは隣接する第2凸部93aの距離ではなく、軸線O方向に垂直な面において、筒状部93の中心と同心の円(つまり、軸線Oを中心とする円)であって、各第2凸部93aの内表面を繋ぐ仮想円の直径で表されるものとする。
次に、図5を参照してセパレータ111の構成について説明する。図5はセパレータ111を先端側から見た平面図である。セパレータ111は、中心から径方向外側に配置された1対の挿通孔115、116と、内側端子71の第1凸部73aが嵌入する1対の第1凹部117と、外側端子91の第2凸部93aが嵌入する1対の第2凹部119と、を備えている。
2個の第1凹部117はそれぞれ中心から径方向外側に対向して配置され、2個の第2凹部119はそれぞれ中心から径方向外側であって第1凹部117よりも外側に対向して配置されている。又、第1凹部117及び第2凹部119は、セパレータ111の中心を通る一直線L上に配置され、挿通孔115、116は、この直線Lと直交しつつセパレータ111の中心を通る別の直線T上に配置されている。
挿通孔115、116はセパレータ111の径方向に平行な略矩形状に開口し、かつその径方向外端付近から周方向左右に矩形状に、それぞれ横孔部115a、116aが延びている。従って、挿通孔115、116の周縁は略十字状をなしている。
次に、図6〜図8を参照し、内側端子71及び外側端子91のセパレータ111への組み付け態様について説明する。図6は、内側端子71及び外側端子91を配置したセパレータ111を先端向き面から見た平面図であり、図7は図6のA−A線で切断した断面図、図8は図6のB−B線で切断した断面図である。又、図6のA−A線は図5の直線Lに相当し、図6のB−B線は図5の直線Tに相当する。なお、図6については、挿通孔115、116、第1凹部117及び第2凹部119を省略している。
まず、予め2本のリード線141を、グロメット131を通してセパレータ111の後端側から挿通孔115、116に通す。そして、セパレータ111の先端側に配置した内側端子71の接続端部75に、1本のリード線141の先端を加締め接続する。そして、内側端子71の板状基部74をセパレータ111の挿通孔115に挿入すると、挿通孔115の横孔部115aに広幅部74Wが配置すると共に、切起こし部74Yが挿通孔115の外端壁に当接する(図5、図8)。さらに、セパレータ111の先端向き面111Sに係止部73bの後端面が当接し、板状基部74がそれ以上挿入されずに位置決めされ、内側端子71が係止される(図8)。
さらに、図7に示すように、挿入部73の後端面(係止部73b)がセパレータ111の先端向き面111sに当接すると、第1凸部73aが第1凹部117に嵌入される。これにより、内側端子71は、少なくとも挿通孔115と第1凹部117の2箇所でセパレータ111にしっかりと保持されるので、セパレータ111に内側端子71を組み付けた後に内側端子71がセパレータ111に対して動く(径方向に回る)ことを抑制できる。
同様に、図6に示すように、セパレータ111の先端側で、内側端子71の外側に外側端子91を配置する。そして、外側端子91の接続端部95に、他のリード線141の先端を加締め接続する。そして、板状基部94をセパレータ111の挿通孔116に挿入すると、挿通孔116の横孔部116aに広幅部94Wが配置すると共に、切起こし部94Yが挿通孔116の外端壁に当接する(図5、図8)。さらに、セパレータ111の先端向き面111Sに筒状部93の後端面が当接し、板状基部74がそれ以上挿入されずに位置決めされ、外側端子91が係止される(図8)。
さらに、図7に示すように、筒状部93の後端面がセパレータ111の先端向き面111sに当接すると、第2凸部93aが第2凹部119に嵌入される。これにより、外側端子91は、少なくとも挿通孔116と第2凹部119の2箇所でセパレータ111にしっかりと保持されるので、セパレータ111に内側端子71を組み付けた後に外側端子91がセパレータ111に対して動く(径方向に回る)ことを抑制できる。
なお、第1凸部73a及び第2凸部93aをスムーズに嵌入できるよう、第1凹部117及び第2凹部119の開口部の大きさは、第1凸部73a及び第2凸部93aよりも大きくなっており、両者の間に遊びが生じている。例えば、図5の例では、第1凸部73a及び第2凸部93aの板厚に対し、第1凹部117及び第2凹部119はそれより大きな大きさとなっている。
そこで、以下のように第1凹部117の外壁を繋ぐ仮想円の直径K、及び第2凹部119の内壁を繋ぐ仮想円の直径Dを設定すると(図5参照)、第1凸部73a及び第2凸部93aと、第1凹部117及び第2凹部119との間の遊びをなくし、さらにしっかりと保持ができるようになる。
図9は、K>Kに設定したときの、第1凸部73aを第1凹部117に嵌入する態様を示す。Kは、第1凸部73aが第1凹部117に嵌入されないとき、つまり挿入部73の径方向に力が加えられていない自由状態での第1凸部73a同士の外側面を繋ぐ仮想円の直径である。これに対し、第1凹部117の外壁を繋ぐ仮想円の直径KがKより狭いため、第1凸部73aを第1凹部117に嵌入する際に、挿入部73が縮径しつつ嵌入することとなる。そのため、弾性力によって挿入部73の第1凸部73aは外側に広がろうとし、第1凹部117の外壁に当接するので、第1凸部73aが第1凹部117にしっかりと保持される。
このようにして、セパレータ111に内側端子71がしっかりと固定されるのであるが、内側端子71(の挿入部73)をガスセンサ素子3(の筒孔3d)内に挿入した後は、内側端子71が筒孔3d内にしっかりと保持されるようになるので、セパレータ111内では内側端子71に遊びが生じても構わない。
つまり、図10に示すように、さらにK>K>Kに設定することが良い。なお、Kは、第1凹部117の内壁を繋ぐ仮想円の直径である。セパレータ111に固定された内側端子71(の挿入部73)を筒孔3d内に挿入した際、KがKより狭いため、挿入部73がさらに縮径する。これにより、挿入部73は筒孔3d内で弾性力によって外側に広がろうとし、筒孔3dの内壁に当接する。さらに、KがKよりも狭いため、第1凸部73aの間隔は狭まったとしても第1凹部117の内壁に第1凸部73aが当接することがないため、第1凹部117の影響なく、挿入部73がガスセンサ素子3の筒孔3d内に沿って縮径できる。その結果、挿入部73がガスセンサ素子3にしっかりと保持され、電気的接続が確実に図られる。なお、このとき、第1凸部73aは第1凹部117の空間中に配置されるが、既に挿入部73が筒孔3d内に保持されているので、問題とはならない。
図11は、D<Dに設定したときの、第2凸部93aを第2凹部119に嵌入する態様を示す。Dは、第2凸部93aが第2凹部119に嵌入されないとき、つまり筒状部93の径方向に力が加えられていない自由状態での第2凸部93a同士の内表面を繋ぐ仮想円の直径である。これに対し、第2凹部119の内壁を繋ぐ仮想円の直径DがDより広いため、第2凸部93aを第2凹部119に嵌入する際に、筒状部93が拡径しつつ嵌入することとなる。そのため、弾性力によって筒状部93の第2凸部93aは内側に縮まろうとし、第2凹部119の内壁に当接するので、第2凸部93aが第2凹部119にしっかりと保持される。
このようにして、セパレータ111に外側端子91がしっかりと固定されるのであるが、外側端子91(の筒状部93)をガスセンサ素子3の後端部に外嵌した後は、外側端子91がガスセンサ素子3にしっかりと保持されるようになるので、セパレータ111内では外側端子91に遊びが生じても構わない。
つまり、図12に示すように、さらにD<D<Dに設定することが良い。なお、Dは、第2凹部119の外壁を繋ぐ仮想円の直径である。セパレータ111に固定された外側端子91(の筒状部93)をガスセンサ素子3の後端部に外嵌した際、DがDより広いため、外側端子91がさらに拡径する。これにより、筒状部93はガスセンサ素子3の周囲で弾性力によって内側に縮まろうとし、ガスセンサ素子3の後端部の側面に当接する。さらに、DがDよりも広いため、第2凸部93aの間隔は広まったとしても第2凹部119の外壁に第2凸部93aが当接することがないため、第2凹部119の影響なく、筒状部93がガスセンサ素子3に沿って縮径できる。その結果筒状部93がガスセンサ素子3にしっかりと保持され、電気的接続が確実に図られる。なお、このとき、第2凸部93aは、第2凹部119の空間中に配置されるが、既に筒状部93がガスセンサ素子3に保持されているので、問題とはならない。
なお、上記したガスセンサ100は、ヒータを有しないヒータレスセンサであるが、この場合に、図2に示したように外筒40の先端よりも挿入部73の先端を突出させると、セパレータアセンブリAをセンサ素子アセンブリBの後端に被せる際に挿入部73が位置合わせのガイドとなるので好ましい。つまり、外筒40から突出する挿入部73の軸線とガスセンサ素子3の軸線とを一致するように位置合わせすることで、内側端子71や外側端子91が誤った位置でガスセンサ素子3と接触して各端子が変形したり、位置調整に時間を要することが少なくなる。
又、挿入部73の先端をガスセンサ素子3の筒孔3dの内径より細いガイド部(図3のテーパ部73c)とすれば、このガイド部はガスセンサ素子3の内側電極に接触せずに挿入部73本体をガスセンサ素子3内へ導入するので、挿入部73との接触による内側電極の摩耗や欠損を抑制することができる。
さらに、挿入部73の先端を大きく突出させれば、その分だけガスセンサ素子3の内側電極を先端側へ配置することができ、内側電極に用いる材料(貴金属等)の使用量が低減し、コストダウンが図られる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
第1凹部及び対応する第1凸部、並びに第2凹部及び対応する第2凸部は、それぞれ1個以上形成されれば、個数は限定されず、その形状も限定されない。又、本発明はヒータレスセンサに限らず、ヒータを有するガスセンサにも適用可能である。
さらに、ガスセンサ素子としては、筒状の素子であれば、上記した酸素センサ素子(λセンサ素子)の他、アンモニアセンサ素子、HCセンサ素子、Hセンサ素子等に用いることができる。
3 ガスセンサ素子
3b 内側電極
3c 外側電極
3d ガスセンサ素子の筒孔
3s 素子本体
40 外筒
71 内側端子
73 挿入部
73a 第1凸部
75,95 リード接続部
91 外側端子
93 筒状部
93a 第2凸部
100 ガスセンサ
111 セパレータ
111s セパレータの先端向き面
115、116 挿通孔
117 第1凹部
119 第2凹部
141 リード線
200 主体金具
400 外筒
O 軸線方向
M、N スリット
第1凹部に嵌入されないときの仮想円の直径
複数の第1凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径
複数の第1凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径
筒孔の内径
第2凹部に嵌入されないときの仮想円の直径
複数の第2凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径
複数の第2凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径

Claims (7)

  1. 軸線方向に延び、先端部が被測定ガスに晒されると共に後端に向かって開口された筒孔を有する有底筒状の素子本体と、該素子本体の内表面に設けられた内側電極とを有するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子の前記筒孔内に挿入されて前記内側電極に接続される筒状の挿入部と、該挿入部から後端側に延びてリード線に接続される内側リード接続部とを有する内側端子と、
    前記内側端子の前記挿入部の後端面に自身の先端向き面が当接すると共に、自身の挿通孔に前記内側リード接続部が挿入され、前記挿入部を前記ガスセンサ素子の前記筒孔内に押し込む筒状のセパレータと、を備えたガスセンサであって、
    前記セパレータは、前記先端向き面から後端側に向かって凹む第1凹部を有し、
    前記挿入部には、前記セパレータの先端向き面に当接したときに、前記第1凹部に嵌入される第1凸部が前記挿入部の後端面から突出してなるガスセンサ。
  2. 前記ガスセンサ素子の周囲を取り囲み、前記ガスセンサ素子を保持する主体金具と、先端側が該主体金具に係合されると共に、主体金具よりも後端側に向かって延び、前記セパレータを取り囲む筒状の外筒とを有し、
    前記挿入部の先端は、該外筒の先端よりも突出する請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記挿入部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、かつ前記挿入部の前記第1凸部及び前記セパレータの前記第1凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、
    前記第1凹部に嵌入されないときの複数の前記第1凸部の外表面を繋ぐ仮想円の直径をKとし、複数の前記第1凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をKとしたとき、K>Kの関係を満たす請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記挿入部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、
    かつ前記挿入部の前記第1凸部及び前記セパレータの前記第1凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、
    複数の前記第1凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をKとし、複数の前記第1凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をKとし、前記筒孔の内径をKとしたとき、K>K>Kの関係を満たす請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  5. 軸線方向に延び、先端部が被測定ガスに晒される有底筒状の素子本体と、該素子本体の外表面に設けられた外側電極とを有するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を包囲して前記外側電極に接続される筒状部と、該筒状部から後端側に延びてリード線に接続される外側リード接続部とを有する外側端子と、
    前記外側端子の前記筒状部の後端面に自身の先端向き面が当接すると共に、自身の挿通孔に前記外側リード接続部が挿入され、前記ガスセンサ素子の後端部の周囲に前記筒状部を包囲させる筒状のセパレータと、を備えたガスセンサにおいて、
    前記セパレータは、前記先端向き面から後端側に向かって凹む第2凹部を有し、
    前記筒状部には、前記セパレータの先端向き面に当接したときに、前記第2凹部に嵌入される第2凸部が前記筒状部の後端面から突出してなるガスセンサ。
  6. 前記筒状部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に拡径可能な断面C字形状を有し、
    かつ前記筒状部の前記第2凸部及び前記セパレータの前記第2凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、
    前記第2凹部に嵌入されないときの複数の前記第2凸部の内表面を繋ぐ仮想円の直径をDとし、複数の前記第2凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をDとしたとき、D<Dの関係を満たす請求項に記載のガスセンサ。


  7. 前記筒状部は、自身の先端縁から後端縁にかけて前記軸線方向に延びるスリットを有して自身を弾性的に縮径可能な断面C字形状を有し、
    かつ前記筒状部の前記第2凸部及び前記セパレータの前記第2凹部が、前記軸線を中心とする仮想円上に、それぞれ2個以上形成され、
    複数の前記第2凹部の内壁を繋ぐ仮想円の直径をDとし、複数の前記第2凹部の外壁を繋ぐ仮想円の直径をDとし、前記ガスセンサ素子の外径をDとしたとき、D<D<Dの関係を満たす請求項5又は6に記載のガスセンサ。
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