JP5430704B2 - 衛生薄葉紙 - Google Patents

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本発明は、基材シートに薬液が塗布された衛生薄葉紙に係り、特に薬液を使用者の肌に効率的に転写できる衛生薄葉紙に関する。
看護師や介護士などの医療関係者や美容師などは、手作業が多く、洗剤を用いて頻繁に手を洗うことが多いことから、手の肌荒れに悩む人が多い。このため、手の肌荒れを防止するローション剤、すなわち薬液を塗布したペーパータオル等の衛生薄葉紙が使用されている。
例えば、使用者が濡れた手で衛生薄葉紙を触ると、使用者の手肌に薬液が転写することで、使用者の手肌を保護する衛生薄葉紙が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2009−518559号公報
しかしながら、特許文献1においては、薬液を使用者の肌に効率的に転写させるための衛生薄葉紙の定量的な設計条件は具体的に記載されていない。例えば、衛生薄葉紙の基材シートとなる原紙仕様と薬液の成分等の関係について、定量的な設計条件は記載されていない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、衛生薄葉紙に塗布した薬液を、効率よく手や肌へ転写するものであり、手肌に目的とする十分な薬液量を転写し、しかも手や肌へのべたつき感の少ない衛生薄葉紙を提供するものである。そして、衛生薄葉紙において、薬液を使用者の肌へ効率的に転写させるための定量的な設計条件を明らかにすることを課題とする。
以上の課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、
パルプにより構成された基材シートに薬液が塗布された衛生薄葉紙において
前記基材シートへの前記薬液の塗布量は、4.0〜5.4g/m であって、
前記基材シートの1プライあたりの米坪は、15.5〜27.3g/mであって、
前記薬液における常温(25℃)で固形の高級アルコールは、7.5〜27.5%であって、
前記基材シートの密度は、0.22〜0.32g/cm であって、
前記基材シートのクレープ率は、6〜11%であることを特徴とする。
本発明によれば、衛生薄葉紙において、薬液を使用者の肌へ効率的に転写させるための定量的な設計条件を明らかにすることができる。
以下、本発明に係る衛生薄葉紙の実施の形態を詳細に説明する。以下、本発明に係る実施の形態では、衛生薄葉紙をペーパータオルとして説明する。
本発明に係るペーパータオルは、パルプにより構成された基材シートに薬液を含有したものである。なお、本発明に係る基材シートは、一層構造であることに限らず、複数のパルプ層が積層された積層構造をなすシートであってもよい。
基材シートの原料として用いられるパルプ(原料パルプ)は、特に限定されない。ペーパータオルの用途に応じて適宜の原料パルプを選択して使用することができる。原料パルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどから、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
特には、原料パルプは、ペーパータオルとするのであれば、NBKP(もしくはNUKP)とLBKP(もしくはLUKP)とを配合したものが好ましい。適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよく、その場合の配合割合としては、NBKP:LBKP=15:85〜40:60が望ましい。
他方、抄紙原料中には、上記以外の繊維原料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びこれらのコポリマー等のポリエステル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル、モダクリル等のアクリル繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ウレタン繊維等の合成繊維、トリアセテート繊維、ジアセテート繊維等の半合成繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックレーヨン、リヨセル等の再生セルロール系繊維、コラーゲン、アルギン酸、キチン酸などを溶液にしたものを紡糸した再生繊維などの化学繊維を含ませることができる。化学繊維を構成するポリマーはホモポリマー、変性ポリマー、ブレンド、共重合体などの形であってもよい。
パルプ繊維等の原料は、例えば、公知の抄紙工程、具体的には、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、サイズプレス、カレンダパート等を経るなどして、基材シートとする。
この抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
また、原料パルプから基材シートを製造する際には、かかる原料パルプに乾燥紙力剤及び湿潤紙力剤を添加するのが好ましい。湿潤紙力剤は、基材シートの湿潤引張強度を向上させる作用を有し、乾燥紙力剤は、湿潤紙力剤の基材への定着性を向上させる作用を有する。
乾燥紙力剤としては、例えば、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等を用いることができる。また、湿潤紙力剤としては、例えば、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等を用いることができる。
基材シートの乾燥引張強度は、JIS P 8113(1998)の引張試験方法に準じて測定され、その中でJIS P 8111(1998)に規定された標準条件下で、縦方向及び横方向に幅25mmに裁断し測定した。測定結果は、cN/25mmを単位とする。縦方向1500〜4300cN/25mm、横方向400〜2500cN/25mmのものを用いるのが好ましい。また、基材シートの湿潤引張強度は、JIS P 8135(1998)7.2.1に記載される部分浸漬法の垂直方向引張法の引張試験方法に準じて測定され、縦方向500〜2000cN/25mm、横方向150〜2000cN/25mmのものを用いるのが好ましい。これらの引張強度は、低過ぎると手を拭いた時にシートが破れてしまい、ペーパータオルとしての使用に耐えられない。一方で、これらの引張強度は、高過ぎるとペーパータオルの柔軟性が低下することとなり、ペーパータオルに手を押し付ける際に、十分な量の薬液を転写させることが困難となる。
また、基材シートの1プライ(1P)あたりの米坪は、15.5〜27.3g/mとすることが好ましいなお、米坪は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法による。
また、基材シートの紙厚(1プライで測定する時の厚さ)は、70〜240μmとすることが好ましい。紙厚が70μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ペーパータオルとしての強度を適正に確保することが困難となる。また、240μm超では、ペーパータオルの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
紙厚の測定方法としては、JIS P 8111(1998)の条件下で、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は測定を10回行って得られる平均値とする。
また、基材シートの1プライでの密度は、0.22〜0.32g/とし、薬液の転写とべたつき感のバランスのために、0.25〜0.30g/cとすることがより好ましい。製品の密度が0.22g/ より小さいと、基材シートの吸収性が低下するため好ましくない。また、製品の密度が0.32g/ より大きいと、基材シートが薬液を吸収しやすくなるため、幅方向での均一な塗布量の管理が行いにくくなる。この結果、薬液が基材シートに多量に塗布され、手を拭いた際に薬液が過剰に手に転写される可能性があることから好ましくない。
なお、製品の密度はJIS P 8111条件下において調製させたペーパータオル製品米坪の値または2倍した値(A)を、「PEACOCK G型」によるペーパータオル(1プライまたは2プライ)での紙厚(B)で除した値で、単位をg/、小数点3桁で表す。
また、基材シートはクレープ加工されていることが好ましい。それにより柔らかくなり嵩が高まることに加え、表面が凹凸となることで、液吸収速度が速くなる。
基材シートのクレープ率は、6〜11%とすることが望ましい。ここで、クレープ率とは、下式で表わされるものとする
クレープ率:((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100
使用者が濡れた手で使用した場合に、水の添加によって水性ゲルを形成することで、使用者の手肌へ転写が可能な薬液が用いられる。
薬液には、ペーパータオルに添加される公知の薬剤をいずれも使用できる。
薬液の成分としては、セタノールに代表される常温(25℃)で固形の高級アルコール等の固形油性成分、流動パラフィンに代表される常温(25℃)で液体の液状油性成分等が適宜配合されるが、このほかに保湿成分としてグリセリン等の多価アルコール、糖類、アロエエキス等の天然保湿成分、乳化剤、界面活性剤、水分等の原料で構成される。
より具体的には、薬液の成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性イオン界面活性剤のうちのいずれかを柔軟剤として含有させてもよく、また、保湿剤として、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、ソルビトール、グルコース、キシリトール、マルトース、マルチトール、マンニトール、トレハロース等の糖類、グルコール系薬剤およびその誘導体、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール、流動パラフィン、コラーゲン、アロエエキス、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、ヒアルロン酸若しくはその塩、セラミド等の1種以上を任意の組合せで用いることができる。これらの使用によって、薄葉紙の柔軟性及び吸水性が高まる。さらには、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化剤やポリシロキサン等のシリコーン類を含有させてもよい。いうまでもなく薬液成分には手肌にやさしい薬剤を使用する必要がある。
なお、薬液における薬液中の固形油性成分比率は、7.5〜27.5%、より好ましくは8.8〜20.0%とするのが良い。固形油性成分は、薬液中に乳化させて分散させている。従って、薬液をシートに塗布した段階で、グリセリン及び液状油性成分はシートのパルプ繊維に吸収され、固形油性成分はシートの繊維に絡みついた状態になっていると考えられる。また、手を拭いた際に固形成分が手に転写されることで薬液の効果を発揮する。これは、例えば、手にクリームを塗るように、固形油性成分が塗布されたことにより手のさらさら感が向上するものと考えられる。このため、薬液における固形油性成分は、少なすぎると十分なさらさら感が発現せず、逆に多すぎると手が過剰に被覆されるため、べたつきの原因となる。
また、基材シートへの薬液の塗布量は、シート1枚の塗布量(シート1枚が1プライからなる場合の1プライの塗布量又はシート1枚が2プライからなる場合の2プライの合計塗布料)を4.0〜5.4g/mとすることが好ましい2プライの場合、2プライの両シートが含有する薬液量はほぼ同等とする。
また、薬液における薬液中の液状油性成分比率は、22.5%以下、より好ましくは17%以下とするのが良い。後述する品質評価試験及び官能評価試験から液状油性成分が手に塗布されることにより手のさらさら感を向上させる効果はあるが、多量に含まれると手のさらさら感を阻害するため、べたつく結果となった。これは、液状油性成分は、一般的に固形油性成分よりも分子量が低いことがべたつきの原因になると考えられる。
また、薬液における薬液中のグリセリン比率は、50%以下、より好ましくは30%以下とするのが良い。薬液におけるグリセリンが50%を越えると、べたつき感が発露してしまう傾向にあるためである。これは、グリセリンが一般的に液状油性成分よりも分子量が低いためであると考えられる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の%は質量%を示す。
[実施例]
実施例1〜6、参考例1、2として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表1に示す値を有するペーパータオルを作成した。
なお、このペーパータオルの作成に用いた基材シートの品質及び抄造条件と、薬液の物性は表1に示す通りである。また、乾燥紙力剤(ポリアクリルアミド樹脂、商品名:DS4638、星光PMC社製、固形分15〜25%)および湿潤紙力剤(ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、商品名:WS4024、星光PMC社製、固形分20〜30%)を柔軟剤(固形分70〜90%)とともに表1に示す使用量を添加した。
また、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、吸水度の測定方法は以下の通りである。
(米坪)
米坪は、JIS P 8124(1998)に準じて測定した。
(薬液塗布量)
薬液塗布量は、操業中にプライ後の薬液を塗布しない場合の基材シート米坪と、対応する塗布した直後の各々の基材シート米坪との差異により算出した。
(塗布量g/m)=(塗布直後の米坪g/m)−(塗布しない場合の米坪g/m

(ソフトネス)
ソフトネスは、JIS L1096 E法に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定した。
但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、クリアランスは5mmで実施した。1プライで縦方向、横方向の各々5回ずつ測定し、その全10回の平均値に0.5をかけた後に小数点1桁とし、cN/100mmを単位として表した。
(吸水度)
吸水度とは、JIS S−3104で記載された「吸水度」のことであり、一定量の水分をペーパータオル表面で吸水する秒数を測定した。
ペーパータオルの両表側の面を各々5回測定し、計10回の測定値を平均したものを秒数で表した。
[比較例]
比較例1〜9として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表2に示す値を有するペーパータオル及び比較例10、11として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表2に示す値を有するローション剤を塗布したティシューを作成した。
なお、このペーパータオル及びローション剤を塗布したティシューの作成に用いた基材シートの品質及び抄造条件と、薬液の物性は表2に示す通りである。
また、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、吸水度の測定方法は実施例と同様である。
Figure 0005430704
Figure 0005430704
<品質評価試験>
上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルについて、薬液の転写量及び転写効率を測定し、その結果を表1及び表2に示した。なお、比較例10、11のローション剤を塗布したティシューについては、乾燥引張強度及び湿潤引張強度が低いため、手を拭いた時にティシューが破れてしまうことから品質評価試験を行っていない。また、試験方法は以下の通りである。
(試験方法)
先ず、転写用用紙としての2枚の70×70mmのコピー用紙の重さを、2枚一緒に測定した。
次に、上記2枚の転写用用紙の間に、50×50mmの上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルをそれぞれ挟み、90×110mmのラバー板(コクヨS&T 捺印マット 携帯用IP−900N)上に載置し、その上に、重り台として100×100mmで厚さ1mmの5.0gのプラスチック板を被せた。
次に、上記重り台の上に、重りとして1Kgのステンレス鋼製の分銅(秋山衝材(株)の精密分銅)を載せ、1分間静止させた。
次に、重り及び重り台を取り除き、ペーパータオルを挟んでいた2枚の転写用用紙の重さを、2枚一緒に測定し、重さの変化から転写量(g/m)と転写効率(%)を求めた。
なお、転写用用紙の取扱いにはピンセットを使用した。また、上記の試験は、室温25℃、湿度60%の恒温室内で行った。
<官能評価試験>
上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルについて、評価者12名の官能評価にてその手触りを評価し、その結果を表1及び表2に示した。なお、比較例10、11のローション剤を塗布したティシューについては、乾燥引張強度及び湿潤引張強度が低いため、手を拭いた時にティシューが破れてしまうことから官能評価試験を行っていない。また、試験方法は以下の通りである。
(試験方法)
評価者12名が各ペーパータオルに対して、評価が良いほど高い点数となるように5段階に点数をつけ、12名の合計点を平均化し四捨五入した。
<総合評価>
上記の品質評価試験及び官能評価試験により、実施例1〜におけるペーパータオルは、参考例1、2、及び比較例1〜9と比較して、転写量が好適であって、手触りも良好であることが明らかとなった。つまり、実施例1〜におけるペーパータオルは、手への薬液の転写効率が良好でありながら、薬液のべたつきの抑えられたものであることが明らかとなった。
以上のように、本実施の形態によれば、基材シートの1プライあたりの米坪が、15.5〜27.3g/mであって、薬液における固形油性成分が、7.5〜27.5%の設計条件であるペーパータオルは、転写量が好適であって、手触りも良好であることが明らかとなった。つまり、上記ペーパータオルは、手への薬液の転写効率が良好でありながら、薬液のべたつきの抑えられたものであることが明らかとなった。
このため、衛生薄葉紙において、薬液を使用者の肌へ効率的に転写させるための定量的な設計条件を明らかにすることが可能となった。
また、上記設計条件でペーパータオルを設計すれば、使用者が濡れた手でペーパータオルを使用した場合に、効率的に薬液を使用者の手肌へ転写させることができるので、使用者の手の肌荒れを防止することができる。
また、基材シートに薬液を塗布することで、ペーパータオルに柔らか感を出すことができ、使用者が荒れた手で手を拭いても使用者が痛みを感じるのを防ぐことができる。
また、基材シートへの薬液の塗布量を4.0〜5.4g/mとすることで、より効率的に薬液を使用者の肌へ転写させることが可能となる。
また、基材シートの密度を0.22〜0.32g/とし、基材シートのクレープ率を6〜11%とすることで、より効率的に薬液を使用者の肌へ転写させることが可能となる。

Claims (1)

  1. パルプにより構成された基材シートに薬液が塗布された衛生薄葉紙において、
    前記基材シートへの前記薬液の塗布量は、4.0〜5.4g/m であって、
    前記基材シートの1プライあたりの米坪は、15.5〜27.3g/mであって、
    前記薬液における常温(25℃)で固形の高級アルコールは、7.5〜27.5%であって、
    前記基材シートの密度は、0.22〜0.32g/cm であって、
    前記基材シートのクレープ率は、6〜11%であることを特徴とする衛生薄葉紙。
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