JP5430704B2 - 衛生薄葉紙 - Google Patents
衛生薄葉紙 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5430704B2 JP5430704B2 JP2012080237A JP2012080237A JP5430704B2 JP 5430704 B2 JP5430704 B2 JP 5430704B2 JP 2012080237 A JP2012080237 A JP 2012080237A JP 2012080237 A JP2012080237 A JP 2012080237A JP 5430704 B2 JP5430704 B2 JP 5430704B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulp
- paper
- chemical solution
- chemical
- base sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Sanitary Thin Papers (AREA)
- Paper (AREA)
Description
請求項1記載の発明は、
パルプにより構成された基材シートに薬液が塗布された衛生薄葉紙において、
前記基材シートへの前記薬液の塗布量は、4.0〜5.4g/m 2 であって、
前記基材シートの1プライあたりの米坪は、15.5〜27.3g/m2であって、
前記薬液における常温(25℃)で固形の高級アルコールは、7.5〜27.5%であって、
前記基材シートの密度は、0.22〜0.32g/cm 3 であって、
前記基材シートのクレープ率は、6〜11%であることを特徴とする。
この抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
紙厚の測定方法としては、JIS P 8111(1998)の条件下で、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は測定を10回行って得られる平均値とする。
また、基材シートの1プライでの密度は、0.22〜0.32g/cm3とし、薬液の転写とべたつき感のバランスのために、0.25〜0.30g/cm3とすることがより好ましい。製品の密度が0.22g/cm 3 より小さいと、基材シートの吸収性が低下するため好ましくない。また、製品の密度が0.32g/cm 3 より大きいと、基材シートが薬液を吸収しやすくなるため、幅方向での均一な塗布量の管理が行いにくくなる。この結果、薬液が基材シートに多量に塗布され、手を拭いた際に薬液が過剰に手に転写される可能性があることから好ましくない。
なお、製品の密度はJIS P 8111条件下において調製させたペーパータオル製品米坪の値または2倍した値(A)を、「PEACOCK G型」によるペーパータオル(1プライまたは2プライ)での紙厚(B)で除した値で、単位をg/cm3、小数点3桁で表す。
基材シートのクレープ率は、6〜11%とすることが望ましい。ここで、クレープ率とは、下式で表わされるものとする。
クレープ率:((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100
薬液には、ペーパータオルに添加される公知の薬剤をいずれも使用できる。
薬液の成分としては、セタノールに代表される常温(25℃)で固形の高級アルコール等の固形油性成分、流動パラフィンに代表される常温(25℃)で液体の液状油性成分等が適宜配合されるが、このほかに保湿成分としてグリセリン等の多価アルコール、糖類、アロエエキス等の天然保湿成分、乳化剤、界面活性剤、水分等の原料で構成される。
より具体的には、薬液の成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性イオン界面活性剤のうちのいずれかを柔軟剤として含有させてもよく、また、保湿剤として、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、ソルビトール、グルコース、キシリトール、マルトース、マルチトール、マンニトール、トレハロース等の糖類、グルコール系薬剤およびその誘導体、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール、流動パラフィン、コラーゲン、アロエエキス、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、ヒアルロン酸若しくはその塩、セラミド等の1種以上を任意の組合せで用いることができる。これらの使用によって、薄葉紙の柔軟性及び吸水性が高まる。さらには、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化剤やポリシロキサン等のシリコーン類を含有させてもよい。いうまでもなく薬液成分には手肌にやさしい薬剤を使用する必要がある。
実施例1〜6、参考例1、2として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表1に示す値を有するペーパータオルを作成した。
なお、このペーパータオルの作成に用いた基材シートの品質及び抄造条件と、薬液の物性は表1に示す通りである。また、乾燥紙力剤(ポリアクリルアミド樹脂、商品名:DS4638、星光PMC社製、固形分15〜25%)および湿潤紙力剤(ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、商品名:WS4024、星光PMC社製、固形分20〜30%)を柔軟剤(固形分70〜90%)とともに表1に示す使用量を添加した。
また、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、吸水度の測定方法は以下の通りである。
米坪は、JIS P 8124(1998)に準じて測定した。
(薬液塗布量)
薬液塗布量は、操業中にプライ後の薬液を塗布しない場合の基材シート米坪と、対応する塗布した直後の各々の基材シート米坪との差異により算出した。
(塗布量g/m2)=(塗布直後の米坪g/m2)−(塗布しない場合の米坪g/m2
)
(ソフトネス)
ソフトネスは、JIS L1096 E法に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定した。
但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、クリアランスは5mmで実施した。1プライで縦方向、横方向の各々5回ずつ測定し、その全10回の平均値に0.5をかけた後に小数点1桁とし、cN/100mmを単位として表した。
(吸水度)
吸水度とは、JIS S−3104で記載された「吸水度」のことであり、一定量の水分をペーパータオル表面で吸水する秒数を測定した。
ペーパータオルの両表側の面を各々5回測定し、計10回の測定値を平均したものを秒数で表した。
比較例1〜9として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表2に示す値を有するペーパータオル及び比較例10、11として、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、及び吸水度が、表2に示す値を有するローション剤を塗布したティシューを作成した。
なお、このペーパータオル及びローション剤を塗布したティシューの作成に用いた基材シートの品質及び抄造条件と、薬液の物性は表2に示す通りである。
また、米坪、薬液塗布量、ソフトネス、吸水度の測定方法は実施例と同様である。
上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルについて、薬液の転写量及び転写効率を測定し、その結果を表1及び表2に示した。なお、比較例10、11のローション剤を塗布したティシューについては、乾燥引張強度及び湿潤引張強度が低いため、手を拭いた時にティシューが破れてしまうことから品質評価試験を行っていない。また、試験方法は以下の通りである。
先ず、転写用用紙としての2枚の70×70mmのコピー用紙の重さを、2枚一緒に測定した。
次に、上記2枚の転写用用紙の間に、50×50mmの上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルをそれぞれ挟み、90×110mmのラバー板(コクヨS&T 捺印マット 携帯用IP−900N)上に載置し、その上に、重り台として100×100mmで厚さ1mmの5.0gのプラスチック板を被せた。
次に、上記重り台の上に、重りとして1Kgのステンレス鋼製の分銅(秋山衝材(株)の精密分銅)を載せ、1分間静止させた。
次に、重り及び重り台を取り除き、ペーパータオルを挟んでいた2枚の転写用用紙の重さを、2枚一緒に測定し、重さの変化から転写量(g/m2)と転写効率(%)を求めた。
なお、転写用用紙の取扱いにはピンセットを使用した。また、上記の試験は、室温25℃、湿度60%の恒温室内で行った。
上記実施例1〜6、参考例1、2、及び比較例1〜9のローション剤を塗布したペーパータオルについて、評価者12名の官能評価にてその手触りを評価し、その結果を表1及び表2に示した。なお、比較例10、11のローション剤を塗布したティシューについては、乾燥引張強度及び湿潤引張強度が低いため、手を拭いた時にティシューが破れてしまうことから官能評価試験を行っていない。また、試験方法は以下の通りである。
評価者12名が各ペーパータオルに対して、評価が良いほど高い点数となるように5段階に点数をつけ、12名の合計点を平均化し四捨五入した。
上記の品質評価試験及び官能評価試験により、実施例1〜6におけるペーパータオルは、参考例1、2、及び比較例1〜9と比較して、転写量が好適であって、手触りも良好であることが明らかとなった。つまり、実施例1〜6におけるペーパータオルは、手への薬液の転写効率が良好でありながら、薬液のべたつきの抑えられたものであることが明らかとなった。
このため、衛生薄葉紙において、薬液を使用者の肌へ効率的に転写させるための定量的な設計条件を明らかにすることが可能となった。
Claims (1)
- パルプにより構成された基材シートに薬液が塗布された衛生薄葉紙において、
前記基材シートへの前記薬液の塗布量は、4.0〜5.4g/m 2 であって、
前記基材シートの1プライあたりの米坪は、15.5〜27.3g/m2であって、
前記薬液における常温(25℃)で固形の高級アルコールは、7.5〜27.5%であって、
前記基材シートの密度は、0.22〜0.32g/cm 3 であって、
前記基材シートのクレープ率は、6〜11%であることを特徴とする衛生薄葉紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012080237A JP5430704B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-03-30 | 衛生薄葉紙 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011077407 | 2011-03-31 | ||
JP2011077407 | 2011-03-31 | ||
JP2012080237A JP5430704B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-03-30 | 衛生薄葉紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012214967A JP2012214967A (ja) | 2012-11-08 |
JP5430704B2 true JP5430704B2 (ja) | 2014-03-05 |
Family
ID=47267961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012080237A Active JP5430704B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-03-30 | 衛生薄葉紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5430704B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7460318B2 (ja) * | 2018-02-19 | 2024-04-02 | 日本製紙クレシア株式会社 | ハンドタオル |
JP2023178139A (ja) * | 2022-06-03 | 2023-12-14 | 大王製紙株式会社 | 保湿ティシューペーパー |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1946902A (zh) * | 2004-04-23 | 2007-04-11 | 宝洁公司 | 包含表面处理组合物和洗剂组合物的纤维结构 |
JP4974633B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2012-07-11 | 大王製紙株式会社 | 衛生用紙 |
JP4916832B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2012-04-18 | 大王製紙株式会社 | 衛生用紙 |
JP2008223161A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Nippon Paper Crecia Co Ltd | 外添柔軟剤を使用し表面性と柔軟性を改善した衛生用紙及びその製法 |
JP4833936B2 (ja) * | 2007-07-31 | 2011-12-07 | ライオン株式会社 | 薄葉紙 |
-
2012
- 2012-03-30 JP JP2012080237A patent/JP5430704B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012214967A (ja) | 2012-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6646702B2 (ja) | ティシュペーパー製品の製造方法 | |
TW475893B (en) | Water-decomposable fibrous sheet of high resistance to surface friction, and method for producing it | |
JP2021045552A (ja) | ティッシュ製品の嵩を小さく、密度を大きくする方法 | |
KR101757505B1 (ko) | 티슈페이퍼 및 티슈페이퍼의 제조방법 | |
TWI239363B (en) | Water-disintegratable sheet and manufacturing method thereof | |
TW567268B (en) | Water-disintegratable sheet and manufacturing method thereof | |
KR101783492B1 (ko) | 친수성 차단 층을 갖는 냉각 기재 및 그 제조 방법 | |
JP4786764B2 (ja) | ティシュペーパー製品及びティシュペーパー製品の製造方法 | |
US8652610B2 (en) | Water-dispersible creping materials | |
JP5985804B2 (ja) | 保湿ティシュペーパー製品及び保湿ティシュペーパーの製造方法 | |
JP5485520B2 (ja) | 衛生薄葉紙及びその製造方法 | |
JP2012132117A (ja) | 皮膚清拭シート用基布の製造方法 | |
JP4868625B2 (ja) | ティシュペーパー及びティシュペーパーの製造方法 | |
JP2009240721A5 (ja) | ||
JP2009161900A (ja) | 水解性衛生紙 | |
JP5430704B2 (ja) | 衛生薄葉紙 | |
JP4762842B2 (ja) | 衛生薄葉紙 | |
JP7084717B2 (ja) | トイレットペーパー | |
JP2019118709A (ja) | 衛生用紙 | |
JP5496590B2 (ja) | 衛生用薄葉紙及び衛生用薄葉紙の製造方法 | |
JP6846104B2 (ja) | トイレットペーパー | |
JP4376248B2 (ja) | 衛生薄葉紙 | |
JP4152399B2 (ja) | 衛生薄葉紙 | |
JP4637295B1 (ja) | ティシュペーパー及びティシュペーパーの製造方法 | |
JP4571484B2 (ja) | ローション付きトイレットペーパー及びローション付きトイレットペーパー製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130514 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20130514 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130809 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131203 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5430704 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |