JP5429174B2 - 放射線変換パネル - Google Patents

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Description

本発明は、被写体の放射線画像を形成する際に用いられる放射線変換パネルに関する。
従来、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ持った撮像システムとして、今なお、世界中の医療現場で用いられている。しかしながらこれら画像情報はいわゆるアナログ画像情報であって、近年発展を続けているデジタル画像情報のような、自由な画像処理や瞬時の電送が出来ない。
そして、近年ではコンピューテッドラジオグラフィ(computed radiography:CR)やフラットパネル型の放射線ディテクタ(flat panel detector:FPD)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出装置が登場している。これらは、デジタルの放射線画像が直接得られ、陰極管や液晶パネル等の画像表示装置に画像を直接表示することが可能なので、必ずしも写真フィルム上への画像形成が必要なものではない。その結果、これらのデジタル方式のX線画像検出装置は、銀塩写真方式による画像形成の必要性を低減させ、病院や診療所での診断作業の利便性を大幅に向上させている。以下、FPDについて詳細を説明する。
FPDに使用される蛍光体のなかでもヨウ化セシウム(CsI)はX線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成出来るため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能である(例えば、特許文献1参照)。
また、発光効率を向上させるため、タリウム、ナトリウム、ルビジウムなどの賦活剤と呼ばれる元素をヨウ化セシウムに含有させることが知られている。また、受光素子から遠いところにあるシンチレータの端に反射面を設け、シンチレータから受光素子への光の伝達を向上させることも試みられている(例えば、特許文献2参照)。
また、結晶内を伝播する光はライトガイド効果により、結晶の根元から先端へ向かう光と先端から根元へ向かう光とに分けられる。先端から根元へ向かう光は、基板で反射する際に散乱成分が多くなる。上記のように輝度を向上させることで、結晶内を伝達する光量が増加するので散乱光も増加し、鮮鋭性を低下させることが問題であった。
鮮鋭性の低下を防ぐため、蛍光体の母体成分からなる柱状結晶構造を形成し、次いで母体成分と賦活剤成分からなる柱状結晶構造を積層する提案がなされている(特許文献3参照)が、この方法ではMTFの改善が十分ではない。
特開昭63−215987号公報 特公平7−21560号公報 特開2003−50298公報
本発明は、上記状況に鑑み成されたものであり、その課題は、高輝度であり、かつ鮮鋭性に優れる放射線変換パネルを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.基板上に、蛍光体母材を含有する柱状結晶を有し膜厚が100μm以上である蛍光体層を有する放射線変換パネルであって、
該蛍光体層が、該基板により近い第一の蛍光体層および該基板により遠い第二の蛍光体層からなり、
該第一の蛍光体層は、該蛍光体母材からなり、膜厚が0.1〜50μmであり、
該第二の蛍光体層は、該蛍光体母材および賦活剤を含有し、
かつ該柱状結晶は、基板側の最端部から10μmの位置での平均円相当径aと、基板側とは反対側の最端部から10μmの位置での平均円相当径bとが、1.5≦b/a≦30である関係を有する柱状結晶であることを特徴とする放射線変換パネル。
2.基板上に、蛍光体母材を含有する柱状結晶を有し膜厚が100μm以上である蛍光体層を有する放射線変換パネルであって、
該蛍光体層が、該基板により近い第一の蛍光体層および該基板により遠い第二の蛍光体層からなり、
該第一の蛍光体層は、該蛍光体母材からなり、膜厚が1.0〜50μmであり、
該第二の蛍光体層は、該蛍光体母材および賦活剤を含有し、
かつ該柱状結晶は、基板側の最端部から10μmの位置での平均円相当径aと、基板側とは反対側の最端部から10μmの位置での平均円相当径bとが、2≦b/a≦30である関係を有する柱状結晶であることを特徴とする1に記載の放射線変換パネル。
3.前記第一の蛍光体層の膜厚cと前記第二の蛍光体層の膜厚dとが、3≦d/c≦1000である関係を有することを特徴とする1または2に記載の放射線変換パネル。
4.前記蛍光体層が気相法によって形成された蛍光体層であることを特徴とする1から3のいずれか1項に記載の放射線変換パネル。
5.前記蛍光体母材が、ヨウ化セシウムであることを特徴とする1から4のいずれか1項に記載の放射線変換パネル。
6.前記賦活剤がタリウムであることを特徴とする5に記載の放射線変換パネル。
また、本発明においては、下記の構成も好ましい態様である。
7.前記蛍光体母材が、臭化セシウムであることを特徴とする1から4のいずれか1項に記載の放射線変換パネル。
8.前記賦活剤がユーロピウムであることを特徴とする7に記載の放射線変換パネル。
9.前記第二の蛍光体層を、基板に対向して10層に分割し、各層の柱状結晶中の賦活剤の濃度を基板側から順にy、y、y、y、y、y、y、y、y、y10(モル%)とし、y〜y10のうち最大の値をy(MAX)、最小の値をy(min)とするとき、y(MAX)≦1.2y、0.1y≦y(min)であることを特徴とする1から8のいずれか1項に記載の放射線変換パネル。
10.第一の蛍光体層の膜厚が、1.0〜50μmであり、前記平均円相当径aと、平均円相当径bとが、2.0≦b/a≦30であることを特徴とする1から9に記載の放射線変換パネル。
本発明の上記手段により、高輝度であり、かつ鮮鋭性に優れた放射線変換パネルが提供できる。
放射線変換パネルの例の概略構成を示す断面図である。 蒸着装置の概略構成を示す図である。 蛍光体層の拡大模式断面図である。
符号の説明
1 放射線変換パネル
2 基板
3 反射層
4 保護層
5 第一の蛍光体層
6 第二の蛍光体層
7 柱状結晶
10 蛍光体層
61 蒸着装置
62 真空容器
63 ボート
64 ホルダ
65 回転機構
66 真空ポンプ
本発明は、基板上に、蛍光体母材を含有する柱状結晶を有し膜厚が100μm以上である蛍光体層を有する放射線変換パネルであって、該蛍光体層が、該基板により近い第一の蛍光体層および該基板により遠い第二の蛍光体層からなり、第一の蛍光体層は、該蛍光体母材からなり、膜厚が0.1〜50μmであり、第二の蛍光体層は、該蛍光体母材および賦活剤を含有し、かつ該柱状結晶は、基板側の最端部から10μmの位置での平均円相当径aと、基板側とは反対側の最端部から10μmの位置での平均円相当径bとが、1.5≦b/a≦30である関係を有する柱状結晶であることを特徴とする。
本発明においては、特に蛍光体層を2層とし、蛍光体層の柱状結晶を特定の形状とすることで、高輝度であり、かつ鮮鋭性に優れた放射線変換パネルが提供できる。
(蛍光体層)
本発明の放射線変換パネルは、基板上に蛍光体層を有する。
本発明に係る蛍光体層は、蛍光体母材を含有する柱状結晶を有し、膜厚が100μm以上であり、後述する第一の蛍光体層と、第二の蛍光体層からなる。
本発明に係る蛍光体層に用いられる蛍光体とは、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、即ち可視光線を中心に紫外光から赤外光に亘る電磁波(光)を発光する蛍光体をいう。
蛍光体母材としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができる。これらの中でも、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であることから、本発明においては、瞬時発光の蛍光体ではヨウ化セシウム(CsI)が、輝尽性蛍光体では臭化セシウムが好ましく用いられる。
蛍光体層の膜厚は、発光強度、鮮鋭性の面から100μm以上であることが必要であり、100μm〜1000μmであることが好ましく、特に100μm〜600μmが好ましい。
本発明に係る、第一の蛍光体層は基板に、より近い側に位置する層であり、蛍光体母材からなり、膜厚が0.1〜50μmである。基板に、より近い側に位置する層とは、基板と接触する層であるか、または後述のように、基板と蛍光体層との間に反射層を有する場合には反射層と接触する層であり、さらにその上に保護層を有する場合には、保護層に接触する層である。
第一の蛍光体層の蛍光体母材としては、上述のヨウ化セシウムまたは臭化セシウムが好ましく用いられる。
本発明に係る蛍光体母材からなり、とは第一の蛍光体層が、賦活剤を含まず、蛍光体母材から形成されていることをいう。賦活剤を含まずとは、賦活剤の蛍光体層に対する含有量が、0.01質量%以下であることをいう。
第一の蛍光体層の膜厚は、高輝度・鮮鋭性維持の面から、0.1μm〜50μmである必要があり、1.0μm〜50μmが好ましく、特に5μm〜40μmであることが好ましい。
第一の蛍光体層は、蛍光体層が柱状結晶を有する構成であることから、柱状結晶が不連続で存在する層である。
第二の蛍光体層は、基板に、より遠い位置に位置する層である。即ち、第一の蛍光体層上に存在し、蛍光体母材および賦活剤を含有する。
本発明に係る賦活剤とは、蛍光体母材中に含有されることで、発光効率を上昇し得る元素である。賦活剤を蛍光体母剤中に含有させるために用いる化合物としては、タリウム化合物、ナトリウム化合物、ルビジウム化合物等が挙げられるが、特にタリウム化合物が好ましく用いられる。
タリウム化合物としては、種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の化合物)を使用することができる。好ましいタリウム化合物はヨウ化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、またはフッ化タリウム(TlF、TlF)等である。
蛍光体母材中に含有させるには、蛍光体母材と賦活剤とを含む蒸発源を加熱し、基板上に蒸着する方法により行うことができる。
蛍光体母材が、ヨウ化セシウムの場合賦活剤としては、タリウムが好ましく、臭化セシウムの場合には、ユーロピウムが好ましく用いられる。
賦活剤の第二の蛍光体層中における分布としては、下記のような分布が好ましい。
第二の蛍光体層を、反射層に対向して10層に分割し、各層の柱状結晶中の賦活剤の濃度を基板側から順にy、y、y、y、y、y、y、y、y、y10(モル%)とし、y〜y10のうち最大の値をy(MAX)、最小の値をy(min)とするとき、y(MAX)≦1.2y、0.1y≦y(min)である分布が好ましい。
また、賦活剤の濃度は、段階的に連続して変化していることが好ましく、例えば、y>y>y>y>y>y>y>y>y>y10あるいは、y<y<y<y<y<y<y<y<y<y10が好ましく特に前者であることが好ましい。
各層の、賦活剤の測定は、下記のように測定して得られる。測定のための各層の試料は、柱状結晶をカッターにより順次削ることにより得られる。
誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES:Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometer)にて測定する。この方法は金属元素等をプラズマ中で励起させたときに発生する光を分光し、各元素特有の波長から定性分析、発光強度から定量分析を行う手法であり、水溶液に含まれる微量無機元素の定量、及び定性ができる。
例えば、代表的なタリウムの定量には試料に濃塩酸を加えて加熱乾固し、さらに王水を加えて加熱溶解した後、超純水で適宜希釈したものを測定する。
また、本発明においては、第一の蛍光体層の膜厚cと前記第二の蛍光体層の膜厚dとが、3≦d/c≦1000である関係を有することが、鮮鋭性の面から好ましく、さらに10≦d/c≦1000、であることが好ましい。
本発明に係る蛍光体層に含まれる柱状結晶は、反射層側から10μmの位置での平均円相当径aと、最表面での平均円相当径bとが、1.5≦b/a≦30である関係を有する。
平均円相当径とは、30本の柱状結晶について円相当径を測定し、これらの円相当径の平均値を平均円相当径という。
柱状結晶の円相当径は、形成された柱状結晶からなるシンチレータ層を導電性の物質(白金パラジウム、金、カーボンなど)でコーティングした後に、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)(日立製作所製S−800)にて観察し、得られた画像より各柱状結晶の円相当径を測定する。円相当径とは、個々の柱状結晶断面に外接する円の直径である。
10μmの位置での平均円相当径は、結晶内を樹脂で埋め、結晶膜表面を研磨により反射層側から10μmになるまで削って得られた結晶面を観察して得られた値の平均値である。
最表面での平均円相当径は、柱状結晶を、基板側と反対側から10μm削って得られた結晶面を観察して得られた円相当径の平均値である。
上記b/aは、1.5〜30であることが、鮮鋭性の面から必要であるが、1.5〜20が好ましい。
(放射線変換パネルの作製方法)
本発明に係る柱状結晶は、気相法により形成されることが好ましい。即ち、本発明に係る蛍光体層が気相法によって製膜されていることが好ましく、具体的には、蒸着堆積法(蒸着法)により形成されることが好ましい。
本発明の放射線変換パネルを作製する方法の典型的例について図を参照しながら説明する。なお、図1は、放射線変換パネルの例の概略構成を示す断面図である。
放射線変換パネル1は、基板2上に第一の蛍光体層5および第二の蛍光体層6を有するが、基板2と第一の蛍光体層5の間に、反射層3、保護層4を有してもよい。
図2は、蒸着装置の概略構成を示す図である。放射線変換パネル1の作製方法においては、下記で説明する蒸着装置61を好適に用いることができる。
図3は、蛍光体層の拡大模式断面図である。蛍光体層10は、柱状結晶7を有し、第一の蛍光体層5および第二の蛍光体層6からなる。蛍光体層10は、以下のような方法で形成することができる。
〈蒸着装置〉
図2に示す通り、蒸着装置61は箱状の真空容器62を有しており、真空容器62の内部には真空蒸着用のボート63が配されている。ボート63は蒸着源の被充填部材であり、当該ボート63には電極が接続されている。当該電極を通じてボート63に電流が流れると、ボート63がジュール熱で発熱するようになっている。放射線変換パネル1の製造時においては、蛍光体母材、あるいは蛍光体母材と賦活剤化合物とを含む混合物がボート63に充填され、そのボート63に電流が流れることで、上記蛍光体母材または混合物を加熱・蒸発させることができるようになっている。
なお、被充填部材として、ヒータを巻回したアルミナ製のるつぼを適用してもよいし、高融点金属製のヒータを適用してもよい。
真空容器62の内部であってボート63の直上には、反射層3および保護層4を設けた基板2を保持するホルダ64が配されている。
ホルダ64にはヒータ(図示略)が配されており、当該ヒータを作動させることでホルダ64に装着した基板2を加熱することができるようになっている。基板2を加熱した場合には、表面の吸着物を離脱・除去したり、その表面に形成される蛍光体層との間に不純物層が形成されるのを防止したり、その表面に形成される蛍光体層との密着性を強化したり、表面に形成される蛍光体層の膜質の調整を行うことができるようになっている。
ホルダ64には当該ホルダ64を回転させる回転機構65が配されている。回転機構65は、ホルダ64に接続された回転軸65aとその駆動源となるモータ(図示略)から構成されたもので、当該モータを駆動させると、回転軸65aが回転してホルダ64をボート63に対向させた状態で回転させることができるようになっている。
蒸着装置61では、上記構成の他に、真空容器62に真空ポンプ66が配されている。真空ポンプ66は、真空容器62の内部の排気と真空容器62の内部へのガスの導入とを行うもので、当該真空ポンプ66を作動させることにより、真空容器62の内部を一定圧力のガス雰囲気下に維持することができるようになっている。
本発明に係る第一の蛍光体層は、ボート63に蛍光体母材を充填し、装置内を排気すると同時に窒素等の不活性なガスを導入口から導入して1.333Pa〜1.33×10−3Pa程度の真空とし、次いで、蛍光体母材を加熱蒸発させて、必要に応じて、反射層、保護層などを有する基板の表面に蛍光体母材の蒸着結晶を堆積し、蛍光体層5が形成される。蛍光体層5が形成される基板2の温度は、蒸着開始時は室温25〜50℃に設定することが好ましく、蒸着中は150〜250℃に設定することが好ましい。
第一の蛍光体層の膜厚を0.1〜50μmとするには、第一の蛍光体層蒸着用のボート(抵抗るつぼ)に充填する量またはシャッターの開閉を調整して蒸着を行えばよい。
第二の蛍光体層6は、ボート63に蛍光体母材および賦活剤化合物の混合物を充填し上記と同様にして、蛍光体層5の上に蒸着結晶を堆積することで形成される。第二の蛍光体層の膜厚の調整は、第二の蛍光体層蒸着用の抵抗るつぼに充填する量またはシャッターを開閉することにより行うことができる。
(基板)
本発明に係る基板は、蛍光体層を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
基板としては、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。
例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体基板、またセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属酸化物の被覆層を有する金属シートなどが挙げられる。
基板としては、厚さ50〜500μmの可とう性を有する高分子フィルムであることが好ましい。ここで、「可とう性を有する」とは120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mmであることをいい、かかる基板としてポリイミドまたはポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
なお、「弾性率」とは引張試験機を用い、JIS−C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみとそれに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めたものである。これがヤング率と呼ばれる値であり、本発明では、このヤング率を弾性率と定義する。
基板は、上記のように120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mmであることが好ましい。より好ましくは1200〜5000N/mmである。
具体的には、ポリエチレンナフタレート(E120=4100N/mm)、ポリエチレンテレフタレート(E120=1500N/mm)、ポリブチレンナフタレート(E120=1600N/mm)、ポリカーボネート(E120=1700N/mm)、シンジオタクチックポリスチレン(E120=2200N/mm)、ポリエーテルイミド(E120=1900N/mm)、ポリアリレート(E120=1700N/mm)、ポリスルホン(E120=1800N/mm)、ポリエーテルスルホン(E120=1700N/mm)等からなる高分子フィルムが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、積層あるいは混合して用いてもよい。中でも、特に好ましい高分子フィルムとしては、上述のようにポリイミドまたはポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
(反射層)
本発明の放射線変換パネルは、より高輝度性能を発揮するため、基板上に反射層を設けることが好ましい。反射層は、蛍光体層で発せられた蛍光の基板方向に放射進行する電磁波を反射しうる層である。
反射層は反射率の高い金属で形成することが好ましい。反射率の高い金属膜層としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Mg、Pt、Auからなる群の中の物質を含む材料が挙げられる。本発明に係る反射層の形成方法は既知のいかなる方法でも構わないが、例えば、上記原材料を使用したスパッタ処理が挙げられる。
金属としては、電気伝導率で6.0S/m(ジーメンス毎メートル)以上のものであることが好ましく、より好ましくは30S/m以上である。具体的にはAl(40S/m)、Ag(67S/m)、Au(46S/m)が反射率や電気伝導率の点で好ましい。
反射層は、真空蒸着、スパッタ蒸着、又はメッキにより基板上に直接付着することができるが、生産性の観点からスパッタ蒸着が好ましい。膜厚に関しては、付着方法によるが、真空蒸着の場合は50nm〜400nm、スパッタ蒸着の場合は20nm〜200nmが好ましい。
(保護層)
蛍光体による反射層の腐食等を防止するため、反射層と蛍光体層の間に保護層を形成してもよい。
保護層は溶剤に溶解した樹脂を塗布、乾燥して形成することが好ましい。樹脂としては、ガラス転位点が30〜100℃のポリマーであることが蒸着結晶と基板との膜付の点で好ましい。
具体的には、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂であることが好ましい。
保護層の膜厚としては接着性の点で0.1μm以上が好ましく、保護層表面の平滑性確保の点で3.0μm以下が好ましい。より好ましくは保護層の厚さが0.2〜2.5μmの範囲である。
保護層作製に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレンなどの芳香族化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエステル、エチレングリコールモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合物を挙げることができる。
(保護膜)
本発明の放射線変換パネルは、当該パネルを防湿し、蛍光体層の劣化を抑制するため、放射線変換パネルの外周を保護膜で保護することが好ましい。
保護膜としては透湿度の低いフィルム保護フィルム、ポリパラキシリレンのような耐湿膜などが挙げられる。
例えば、保護フィルムの場合、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、ポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、必要とされる防湿性にあわせて、これらフィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層した構成とすることもできる。
また、基板上に蛍光体層を設けた放射線変換パネルの基板側と蛍光体層側の互いに対向する面には、互いを熱融着して封止するための熱融着性の樹脂が用いられることが好ましい。熱融着層としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムを使用できる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等が挙げられるが、これに限られたものではない。
放射線変換パネルを上下の保護フィルムで挟み、減圧雰囲気中で上下の保護フィルムが接触する端部を融着することにより封止することができる。
保護フィルムの厚さは10〜100μmであることが好ましい。
保護フィルムは防湿性が付与されているが、具体的には透湿度(水蒸気透過率ともいう)が50g/m・day以下であることが好ましく、さらに好ましくは10g/m・day以下であり、特に好ましくは1g/m・day以下である。ここで、保護フィルムの透湿度はJIS Z 0208により規定された方法を参照して測定することができる。
透湿度は以下の方法で測定することができる。40℃において、前記保護フィルムを境界面とし、一方の側を90%RH(相対湿度)、他方の側を吸湿剤を用いて乾燥状態に保つ。この状態で24時間にこの保護フィルムを通過する水蒸気の質量(g)(保護フィルムを1mに換算する)を保護フィルムの透湿度と定義する。
保護フィルムの透湿度を上記の範囲に調整し、防湿性を向上させる観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム上に酸化アルミナ薄膜を蒸着した蒸着フィルムが好ましく用いられる。
保護フィルムの光透過率とは、空気だけの場合の光透過率を100%に設定して各保護フィルムの光透過率を相対値で表した。上記の光透過率は下記式に従って求められる。光透過率(%)=(透過光/入射光)×100。
また、保護膜としては、ポリパラキシリレンなどの耐湿膜を用いても良い。ポリパラキシリレンは、上記蛍光体層が形成された基板をCVD装置の蒸着室に入れ、ジパラキシリレンが昇華した上記中に露出させておくことにより、蛍光体層と基板の全表面がポリパラキシリレン膜で被服された放射線変換パネルを得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
(金属反射層の形成)
厚さ125μmのポリイミド基板の一方の表面に第1の金属薄膜として厚さ20nmのニッケルクロム合金薄膜をスパッタ法により形成した。続いて第2の金属薄膜として厚さ100nmの銀薄膜をスパッタ蒸着で形成した。
(保護層の形成)
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 100質量部
メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
トルエン 90質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記グラファイトシート基板のスパッタ面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護層を形成した。
(基板の準備)
保護層が形成された基板を金属製の枠に合わせ、図2の蒸着装置の基板ホルダ64にセットした。
(シンチレータ層(蛍光体層)の形成)
基板の保護層側に母材(CsI:賦活剤なし)および賦活剤(TlI)を図2に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、次のようにシンチレータ層(蛍光体層)を形成した。
まず蛍光体母材(CsI:賦活剤なし)を2つの抵抗加熱るつぼに、賦活剤(TlI)を1つの抵抗加熱るつぼに充填し、また回転する基板ホルダの金属製の枠に基板を設置し、基板と蒸発源との間隔を400mmに調節した。
続いて蒸着装置内を一旦排気し、Arガスを導入して0.5Paに真空度を調整した後、6rpmの速度で基板を回転させた。次いで、母材(CsI:賦活剤なし)の抵抗加熱るつぼ1つを加熱して蛍光体を蒸着し、第1層(第一の蛍光体層)を10μm形成した。次にもう1つの蛍光体母材(CsI:賦活剤なし)と賦活剤(TlI)の抵抗加熱るつぼの蒸発を開始した。この時、母材は第1層目の10倍の蒸着速度で蒸発を開始した。賦活剤の蒸発速度は、第2層(第二の蛍光体層)終了時の蒸発速度が開始時の1/2となるように調整した。また、抵抗加熱るつぼと同時に基板の加熱を開始し、基板温度が200℃に達した後は200℃を保持した。シンチレータ層の膜厚が500μmとなったところで蒸着を終了させ、基板上にシンチレータ層が形成された放射線変換パネルを得た。
(保護膜の作製)
シンチレータ層面側の保護フィルムとして、ラミネート層付のバリアフィルムである“バリアロックス”(コート有り)1011HG−CW(#12) 東レフィルム加工(株)を用いた。
基板側の保護フィルムは、シンチレータ層面側の保護フィルムと同じものを使用し、保護膜で覆われた放射線変換パネルを得た。
実施例2
シンチレータ層の形成において、第2層の賦活剤蒸発速度が常に一定となるように制御したこと以外は、実施例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例3
シンチレータ層の形成において、第1層を30μm形成したこと以外は、実施例2と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例4
シンチレータ層の形成において、第1層を50μm形成したこと以外は、実施例2と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例5
シンチレータ層の形成において、基板温度を250℃に達した後は250℃を保持し、賦活剤の蒸発速度は、第2層終了時の蒸発速度が開始時の1/2となるように調整したこと以外は実施例3と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例6
シンチレータ層の形成において、基板加熱を蒸着前から150℃とし、さらに抵抗加熱るつぼと同時に基板の加熱を開始し、基板温度が200℃に達した後は200℃を保持し、賦活剤の蒸発速度は、第2層終了時の蒸発速度が開始時の1/2となるように調整したこと以外は実施例3と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例7
シンチレータ層の形成において、第1層の膜厚を1μm形成したこと以外は実施例6と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例8
シンチレータ層の形成において、第1層の膜厚を1μm形成したこと以外は実施例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例9
シンチレータ層の形成において、第1層の膜厚を1μm形成したこと以外は実施例5と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例10
シンチレータ層の形成において、第1層の膜厚を50μm形成したこと以外は実施例6と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
実施例11
シンチレータ層の形成において、第1層の膜厚を50μm形成したこと以外は実施例5と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例1
シンチレータ層の形成において、第1層目をなくし、セットした抵抗加熱るつぼを母材(CsI:賦活剤なし)と賦活剤(TlI)各1つとした。基板加熱を蒸着前から200℃を保持した。母材の蒸着速度は実施例1〜3の2層目と同じとなるように制御し、賦活剤の蒸発速度は、第2層終了時の蒸発速度が開始時の1/10となるように調整した。シンチレータ層の膜厚が500μmとなったところで蒸着を終了させた。シンチレータ層の形成以外は、実施例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例2
シンチレータ層の形成において、賦活剤の蒸発速度を、第2層終了時の蒸発速度が開始時の1/2となるように調整したこと以外は、比較例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例3
シンチレータ層の形成において、基板温度の加熱方法を抵抗加熱るつぼと同時開始とし、基板温度が200℃に達した後は200℃を保持したこと以外は比較例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例4
シンチレータ層の形成において、第1層を100μm形成したこと以外は、実施例2および3と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例5
シンチレータ層の形成において、基板温度が300℃に達した後は300℃を保持したこと以外は実施例1と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例6
シンチレータ層の形成において、基板加熱を蒸着前から200℃を保持したこと以外は実施例3と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例7
シンチレータ層の形成において、第1層を70μm形成したこと以外は、実施例6と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例8
シンチレータ層の形成において、第1層を70μm形成したこと以外は、実施例4と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例9
シンチレータ層の形成において、第1層を70μm形成したこと以外は、実施例5と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例10
シンチレータ層の形成において、基板温度が300℃に達した後は300℃を保持したこと以外は実施例3と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
比較例11
シンチレータ層の形成において、基板温度が300℃に達した後は300℃を保持したこと以外は実施例4と同様にして放射線変換パネルの作製を行った。
(評価)
得られた放射線変換パネルを、PaxScan(Varian社製FPD:2520)にセットし、放射線変換パネル全面の平均発光量(輝度)、及び放射線変換パネル全面の鮮鋭性の平均値を、以下に示す方法で評価した。結果を表1に示す。
(鮮鋭性の評価方法)
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線をFPDの放射線入射面側に照射し、画像データを検出しハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像の変調伝達関数MTF(空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値)を鮮鋭性の指標とした。表中、MTF値が高いほど鮮鋭性に優れていることを示す。MTFはModulation Transfer Functionの略号を示す。
表1中のMTF値は放射線変換パネル内の9箇所を測定し、その平均値である。実施例1のMTF値を1.0とし、その90%以上を◎、85〜90%を○、80〜85%を△、80%以下を×とした。
(輝度の評価方法)
FPDに管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値を発光量とした。表1では実施例1の発光量を輝度1.0とし、その90%以上を◎、85〜90%を○、80〜85%を△、80%以下を×とした。
尚、輝度、MTF各々、△以下は、実用的に不十分であると判断した。
表1に示した結果から明らかなように、本発明に係る実施例は比較例に比べ高輝度と高鮮鋭性を両立させることのできる優れた発明であることが分かる。

Claims (5)

  1. 基板上に、蛍光体母材を含有する柱状結晶を有し膜厚が100μm以上である蛍光体層を有する放射線変換パネルであって、
    該蛍光体層が、該基板により近い第一の蛍光体層および該基板により遠い第二の蛍光体層からなり、
    該第一の蛍光体層は、該蛍光体母材からなり、膜厚が1.0〜50μmであり、
    該第二の蛍光体層は、該蛍光体母材および賦活剤を含有し、
    かつ該柱状結晶は、基板側の最端部から10μmの位置での平均円相当径aと、基板側とは反対側の最端部から10μmの位置での平均円相当径bとが、≦b/a≦30である関係を有する柱状結晶であることを特徴とする放射線変換パネル。
  2. 前記第一の蛍光体層の膜厚cと前記第二の蛍光体層の膜厚dとが、≦d/c≦499である関係を有することを特徴とする請求項に記載の放射線変換パネル。
  3. 前記蛍光体層が気相法によって形成された蛍光体層であることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線変換パネル。
  4. 前記蛍光体母材が、ヨウ化セシウムであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の放射線変換パネル。
  5. 前記賦活剤がタリウムであることを特徴とする請求項に記載の放射線変換パネル。
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