JP5428632B2 - 光電気混載基板、光電気混載基板の製造方法および電子機器 - Google Patents

光電気混載基板、光電気混載基板の製造方法および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、光電気混載基板、光電気混載基板の製造方法および電子機器に関するものである。
近年、情報化の波とともに、大容量の情報を高速でやりとりできる広帯域回線(ブロードバンド)の普及が進んでいる。また、これらの広帯域回線に情報を伝送する装置として、ルーター装置、WDM(Wavelength Division Multiplexing)装置等の伝送装置が用いられている。これらの伝送装置内には、LSIのような演算素子、メモリーのような記憶素子等が組み合わされた信号処理基板が多数設置されており、各回線の相互接続を担っている。
各信号処理基板には、演算素子や記憶素子等が電気配線で接続された回路が構築されているが、近年、処理する情報量の増大に伴って、各基板では、極めて高いスループットで情報を伝送することが要求されている。しかしながら、情報伝送の高速化に伴い、クロストークや高周波ノイズの発生、電気信号の劣化、特性インピーダンスの不整合等の問題が顕在化しつつある。このため、電気配線がボトルネックとなって、信号処理基板のスループットの向上が困難になっている。
一方、光搬送波を使用してデータを移送する光通信技術が開発され、近年、この光搬送波を、一地点から他地点に導くための手段として、光導波路が普及しつつある。この光導波路は、線状のコア部と、その周囲を覆うように設けられたクラッド部とを有している。コア部は、光搬送波の光に対して実質的に透明な材料によって構成され、クラッド部は、コア部より屈折率が低い材料によって構成されている。
このような光導波路では、コア部の一端から導入された光が、クラッド部との境界で反射しながら他端に搬送される。光導波路の入射側には、半導体レーザー等の発光素子が配置され、出射側には、フォトダイオード等の受光素子が配置される。発光素子から入射された光は光導波路を伝搬し、受光素子により受光され、受光した光の明滅パターンに基づいて通信を行う。
最近になって、信号処理基板内の電気配線を光導波路で置き換える動きが進んでいる。電気配線を光導波路で置き換えることにより、前述したような電気配線の問題が解消され、信号処理基板のさらなる高スループット化が可能になると期待されている。
ところが、演算素子や記憶素子はもちろん、光信号と電気信号の相互変換を担う発光素子や受光素子のような各素子の駆動には電力を供給するための電気配線が不可欠である。このため信号処理基板には、電気配線と光導波路とが混載されることとなり、このような基板(光電気混載基板)の開発が進められている。
例えば、特許文献1には、光送信用ICおよび光受信用ICを搭載するとともに、光送信用ICと光受信用ICとの間で光信号の伝送を行うための薄膜状の光導波路を形成した、光信号を伝送可能なプリント基板について記載されている。また、プリント基板には厚み方向に貫通するスルーホールが設けられており、このスルーホールを介して、プリント基板のそれぞれ異なる面に搭載された光送信用ICと光導波路との間、および、光受信用ICと光導波路との間がそれぞれ接続されている。
また、光導波路の両端面は、それぞれ光導波路を斜めに横切るように加工されており、この両端面において光が反射されることにより、光の進行方向が変更されるよう構成されている。すなわち、光導波路の両端部には、ミラー(光路変換構造)が形成されている。
ところで、このミラーの形成には極めて高い加工精度が要求されるが、薄膜状の光導波路に対して高精度の加工を施すことは困難である。このため、加工面の精度を十分に高めることができず、光送信用ICと光導波路との間および光受信用ICと光導波路との間の結合損失が大きくなるという問題がある。
また、ミラーでの反射角は、ミラーの加工精度に大きく左右される。ところが、上述したようにミラーの加工精度を高めることが困難であるため、各ICと光導波路との位置関係が安定せず、位置合わせの難易度が極めて高くなる。
一方、特許文献2には、プリント配線板と、その上に設けられた発光素子および受光素子とを有する光電気混載配線板について記載されている。また、発光素子および受光素子は、それぞれ発光点と受光点とが向かい合うように配置されており、発光点と受光点との間が光導波路で直接結合されている。
このような構成の光電気混載配線板では、発光素子または受光素子と光導波路との間の結合損失が抑制されるものの、発光素子と受光素子との間に光導波路を固定する際に、その位置合わせに困難が伴う。特に光導波路を宙に浮かせた状態で引っ張りつつ、両端部を各素子に対して正確に位置合わせをする作業は、高度で繊細な技術を必要とする。また、光導波路の長さと、両素子間の距離とが一致していなければ、光導波路と両素子との間の光学的接続と機械的な固定とを両立することができない。このため、結合損失を抑制した信頼性の高い光電気混載基板を製造するのは容易ではなく、生産性の著しい低下を招くこととなる。
さらに、発光素子や受光素子は、通常CANパッケージに実装されているが、特許文献2に示すように、このCANパッケージの平面部とプリント配線板とが垂直になるように固定する場合、固定に寄与する面積が小さいため十分な固定強度が得られない。
特開2005−294407号公報 特開2004−206015号公報
本発明の目的は、受発光素子と光回路との位置合わせが容易であり、かつ、これらの間の結合損失を確実に抑制し得る光電気混載基板、かかる光電気混載基板を効率よく製造可能な光電気混載基板の製造方法、および前記光電気混載基板を備えた電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(14)の本発明により達成される。
(1) 光回路を有する光回路基板と、
前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子とを備える光電気混載基板であって、
前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面前記光素子との間光透過性を有する接着剤を介して接着されており、
前記電気回路基板の端面に前記電気回路の端部が露出しており、該電気回路の端部と前記光素子との隙間にハンダが濡れ広がることにより、前記電気回路の端部と前記光素子とが電気的に接続されていることを特徴とする光電気混載基板。
(2) 前記接着剤は、接着剤成分をシート状に成形してなる接着シートである上記(1)に記載の光電気混載基板。
(3) 前記電気回路の前記端部には、前記ハンダの下地として、前記電気回路中の金属成分が前記ハンダ中に溶出するのを防止する下地層が形成されている上記(1)または(2)に記載の光電気混載基板。
(4) 前記電気回路の構成材料は、Cuを主成分とするものであり、
前記下地層の構成材料は、AuおよびNiの少なくとも一方を含むものである上記(3)に記載の光電気混載基板。
(5) 光回路を有する光回路基板と、
前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子と、を備える光電気混載基板であって、
前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面と前記光素子との間が光透過性を有する接着剤を介して接着されており、
前記電気回路基板の端面に前記電気回路の端部が露出しており、前記端部は前記電気回路の前記端部以外の部分に比べて部分的に厚膜化しており、前記電気回路の端部と前記光素子とが電気的に接続されていることを特徴とする光電気混載基板。
(6) 前記電気回路の前記厚膜化した部分は、突起状をなすバンプ部で構成されている上記(5)に記載の光電気混載基板。
(7) 前記電気回路基板は、前記電気回路と、該電気回路を支持し、スルーホールが形成された支持基板とを有するものであり、
前記電気回路の前記厚膜化した部分は、前記スルーホール内に設けられた貫通配線部で構成されている上記(5)に記載の光電気混載基板。
(8) 前記電気回路の前記厚膜化した部分と前記光素子との間の電気的な接続は、これらの隙間に設けられた導電性材料を介して行われている上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の光電気混載基板。
(9) 光回路を有する光回路基板と、
前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子と、を備える光電気混載基板であって、
前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面に前記光素子が載置されており、
前記光回路基板の端面と前記光素子との間、および、前記光回路基板と前記電気回路基板との間が、接着剤成分をシート状に成形してなり、途中で折り曲げられてなる1枚の接着シートであって、少なくとも前記光回路基板の端面と前記光素子との間に対応する部分が光透過性を有する接着シートにより接着されていることを特徴とする光電気混載基板。
(10) 光回路を有する光回路基板と、
前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有し、前記電気回路と電気的に接続された光素子とを備える光電気混載基板を製造する方法であって、
前記光回路基板と前記電気回路の端部にハンダが付着している前記電気回路基板とを積層し、積層体を得る第1の工程と、
前記積層体の端面または前記光素子に接着剤を付けた後、前記接着剤を介して前記積層体の端面と前記光素子とを接着し、前記光回路と前記受光部または前記発光部とを光学的に接続する第2の工程と、
前記ハンダを溶融させ、前記ハンダを前記電気回路と前記光素子との間に生じた隙間に濡れ広がらせることにより、前記電気回路と前記光素子とを電気的に接続する第3の工程とを有することを特徴とする光電気混載基板の製造方法。
(11) 前記電気回路の端部は、前記電気回路基板の端面に露出するように形成されており、
前記電気回路基板の端面に露出する前記電気回路の端部は、前記電気回路基板を前記電気回路の途中で切断することにより形成されたものである上記(10)に記載の光電気混載基板の製造方法。
(12) 前記電気回路基板を前記電気回路の途中で切断する方法は、前記電気回路を厚さ方向に貫通するように溝を形成する工程と、
前記電気回路に対して、前記ハンダの下地として、前記電気回路中の金属成分が前記ハンダ中に溶出するのを防止する下地層を形成する工程と、
前記溝を縦断するようにして前記電気回路基板を切断する工程と有する上記(11)に記載の光電気混載基板の製造方法。
(13) 前記第2の工程において、前記光回路基板と前記電気回路基板との積層体を、鉛直方向と平行になるよう配置し、鉛直上方を向く前記光回路基板の端面上に、フリップチップボンダーにより、前記光素子を配置する上記(10)ないし(12)のいずれかに記載の光電気混載基板の製造方法。
(14) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の光電気混載基板を備えたことを特徴とする電子機器。
本発明によれば、受発光素子と光回路との光学的な接続において、ミラーのような光路変換構造を用いる必要がないため、光路変換時の光損失が発生せず、光回路における光損失を大幅に抑制し得る光電気混載基板が得られる。
本発明の光電気混載基板の実施形態を示す(一部透過して示す)斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図2に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図2に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図2に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図2に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図2に示す光電気混載基板の他の構成例を示す図である。 図7に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図2に示す光電気混載基板の他の構成例を示す図である。 図9に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。 図3に示す光電気混載基板の製造方法の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の光電気混載基板、光電気混載基板の製造方法および電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<光電気混載基板>
図1は、本発明の光電気混載基板の実施形態を示す(一部透過して示す)斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3〜6は、それぞれ図2に示す光電気混載基板の製造方法を説明するための図である。なお、以下の説明では、図1〜6中の上側を「上」、下側を「下」という。
図1に示す光電気混載基板1は、光導波路で構成された光回路22を備える光回路基板2と、その上に積層され、電気回路32を備える電気回路基板3とを有する。光回路基板2と電気回路基板3との間は、ボンディングシート(接着シート)41を介して接着されている。
また、光電気混載基板1は、この積層基板の端面に設けられた受発光素子5を有している。
受発光素子5は、光信号の発光または受光を担う受発光部52と、受発光素子5を駆動する電気信号を入出力するための電気接続用パッド53とを備えている。
また、受発光素子5の受発光部52は、ミラーのような光路変換構造を介在させることなく、光回路22に対して光学的に接続されている。またそれとともに、受発光素子5の電気接続用パッド53は、端子部34を介して電気回路32と電気的に接続されている。これにより、受発光素子5は、光回路22に対して光信号を発光するとともに、光回路22を伝搬してきた光信号を受光することができる。
このような光電気混載基板1は、ミラーのような光路変換構造を用いる必要がないため、光路変換時の光損失が発生せず、光回路における光損失を大幅に抑制することを可能にする。さらには、受発光素子5の位置合わせに際しては、ミラーのような光路変換構造が介在していないため、光路のバラツキが抑制される。このため、位置合わせの際には、例えばコア部224の中心軸と受発光部52の中心とを一致させればよく、そのプロセスを単純化することが可能である。
以下、光電気混載基板1の各部について詳述する。
(光回路基板)
図1に示す光回路基板2は、層状の光回路22と、これを下方から支持する支持基板21とを有している。
光回路22は、下方からクラッド層(下部クラッド層)221、コア層223およびクラッド層(上部クラッド層)222をこの順で積層してなる光導波路で構成されている。このうちコア層223には、平面視で長尺状のコア部224と、このコア部224の側面に隣接する側面クラッド部225とが形成されている。なお、図1に示すコア部224には密なドットを付し、各側面クラッド部225には疎なドットを付している。
コア部224の両端部は、それぞれコア層223の端面に露出している。
図1に示す光回路基板2では、コア部224の一方の端部に入射された光を、コア部224とクラッド部(各クラッド層221、222および各側面クラッド部225)との界面で全反射させ、他方側に伝搬させることにより、コア部224の他方の端部から取り出すことができる。これにより、出射端側で受光した光の明滅パターンに基づいて光通信を行うことができる。
コア部224とクラッド部との界面で全反射を生じさせるためには、界面に屈折率差が存在する必要がある。コア部224の屈折率は、クラッド部の屈折率より大きければよいが、その差は特に限定されないものの、0.5%以上であるのが好ましく、0.8%以上であるのがより好ましい。一方、上限値は、特に設定されなくてもよいが、好ましくは5.5%程度とされる。屈折率の差が前記下限値未満であると光を伝達する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えても、光の伝送効率のそれ以上の増大は期待できない。
なお、前記屈折率差とは、コア部224の屈折率をA、クラッド部の屈折率をBとしたとき、次式で表わされる。
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
また、図1に示す構成では、コア部224は、平面視で直線状に形成されているが、途中で湾曲、分岐等してもよく、その形状は任意である。
また、図1に示すコア部224は、その横断面形状が正方形または矩形(長方形)のような四角形をなしている。
コア部224の幅および高さは、特に限定されないが、それぞれ、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、20〜70μm程度であるのがさらに好ましい。
コア層223の構成材料は、上記の屈折率差が生じる材料であれば特に限定されないが、具体的には、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのようなガラス材料等を用いることができる。
また、これらの中でも特にノルボルネン系樹脂が好ましい。これらのノルボルネン系ポリマーは、例えば、開環メタセシス重合(ROMP)、ROMPと水素化反応との組み合わせ、ラジカルまたはカチオンによる重合、カチオン性パラジウム重合開始剤を用いた重合、これ以外の重合開始剤(例えば、ニッケルや他の遷移金属の重合開始剤)を用いた重合等、公知のすべての重合方法で得ることができる。
一方、クラッド層221および222は、それぞれ、コア層223の下部および上部に位置するクラッド部を構成するものである。このような構成により、各コア部224は、その外周をクラッド部に囲まれた導光路として機能する。
クラッド層221、222の平均厚さは、コア層223の平均厚さ(各コア部224の平均高さ)の0.1〜1.5倍程度であるのが好ましく、0.2〜1.25倍程度であるのがより好ましく、具体的には、クラッド層221、222の平均厚さは、特に限定されないが、それぞれ、通常、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光回路22が必要以上に大型化(厚膜化)するのを防止しつつ、クラッド層としての機能が好適に発揮される。
また、クラッド層221および222の構成材料としては、例えば、前述したコア層223の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特にノルボルネン系ポリマーが好ましい。
また、コア層223の構成材料およびクラッド層221、222の構成材料を選択する場合、両者の間の屈折率差を考慮して材料を選択すればよい。具体的には、コア層223とクラッド層221、222との境界において光を確実に全反射させるため、コア層223の構成材料が十分に大きくなるように材料を選択すればよい。これにより、光回路22の厚さ方向において十分な屈折率差が得られ、各コア部224からクラッド層221、222に光が漏れ出るのを抑制することができる。
なお、光の減衰を抑制する観点からは、コア層223の構成材料とクラッド層221、222の構成材料との密着性(親和性)が高いことも重要である。
支持基板21は、光回路22の一端部の下方に設けられた、光回路22を支持する基板である。
支持基板21としては、比較的可撓性の高いフレキシブル基板や、比較的剛性の高いリジッド基板が用いられる。
このうち、フレキシブル基板の具体例としては、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板、アラミド銅張フィルム基板等に含まれるフレキシブル絶縁基板が挙げられる。
また、フレキシブル基板の平均厚さは、光電気混載基板1の可撓性および薄型化の観点から、5〜200μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。このような厚さのフレキシブル基板であれば、十分な可撓性を有するとともに、自重や搭載する各種素子の重量によって意図せず変形してしまうことが防止される。
一方、リジッド基板の具体例としては、ガラス布・エポキシ銅張積層板等のガラス基材銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板等のコンポジット銅張積層板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板等に含まれる耐熱・熱可塑性の有機系リジッド基板や、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等に含まれるセラミックス系リジッド基板が挙げられる。
(電気回路基板)
図1に示す電気回路基板3は、電気回路32と、これを下方から支持する支持基板31と、電気回路32の上方を覆うレジスト層(ソルダーレジスト)33とを有する積層基板である。
また、図2に示すレジスト層33の左端部近傍には、一部が欠損した領域があり、その領域に端子部34が設けられている。この端子部34は、下方の電気回路32と接触しており、これにより電気回路32と端子部34との間が電気的に接続されている。
電気回路32は、図示しないが、導電層を所定の形状にパターニングして形成されている。この電気回路32は、受発光素子5と図示しない電源や各種ICとの間を電気的に接続しており、受発光素子5に駆動電力を供給したり、制御信号を送出する機能を有するものである。かかる電気回路32により、受発光素子5の駆動を制御することができる。
電気回路32を構成する導電層の平均厚さは、電気回路32の構成材料や電気回路32に要求される電気抵抗値等に応じて適宜設定されるものの、一例として1〜30μm程度とされる。
電気回路32の構成材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の各種金属材料が挙げられる。
支持基板31は、電気回路32の下方に設けられ、電気回路32を支持する基板である。
支持基板31としては、前述した支持基板21と同様のものが用いられる。
レジスト層33は、電気回路32の上面のうち、端子部34を除く領域を覆うように設けられた絶縁性の被膜(ソルダーレジスト)である。
レジスト層33の構成材料としては、例えば、各種熱硬化性樹脂等が挙げられる。
このようなレジスト層33を設けることにより、電気回路32の上面のうち、端子部34を形成すべき領域には電気回路32の一部が露出し、それ以外の領域はレジスト層33で覆われることになる。これにより、レジスト層33を設けた電気回路基板3を溶融ハンダ中に浸漬し、または溶融ハンダに接触させたとき、電気回路32が露出した領域のみにハンダが付着する。その結果、この領域にハンダからなる端子部34を効率よく形成することができる。
端子部34を構成するハンダとしては、例えば、Sn−Pb系の鉛ハンダの他、Sn−Ag−Cu系、Sn−Zn−Bi系、Sn−Cu系、Sn−Ag−In−Bi系、Sn−Zn−Al系の各種鉛フリーハンダ、各種低温ろう材等が挙げられる。
なお、端子部34はハンダ以外の導電性材料、例えば導電性ペースト(ハンダペースト、Agペースト、Cuペースト、Auペースト等)や導電性インクを供給した後、焼成することにより得られたものであってもよい。
また、端子部34がハンダで構成される場合、電気回路32を構成する金属成分の一部がハンダ側に溶解する現象が生じるおそれがある。この現象は、特に銅配線に対して生じる場合が多いことから「銅食われ」と呼ばれている。以下、銅食われを例に説明する。
銅食われが発生すると、電気回路32が細くなったり、断線したりする等の不具合を招き、電気回路32の機能を損なうおそれがある。
そこで、端子部34と接する電気回路32の表面には、端子部34の形成に先立ち、ハンダの下地として銅食われ防止膜(下地層)を形成しておくのが好ましい。この銅食われ防止膜の形成により、銅食われが防止され、電気回路32の機能を長期にわたって維持することができる。
銅食われ防止膜の構成材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)等が挙げられ、銅食われ防止膜は、これらの金属組成1種からなる単層であってもよく、2種以上を含む複合層(例えば、Ni−Au複合層、Ni−Sn複合層等)であってもよい。
銅食われ防止膜の平均厚さは、特に限定されないが、0.05〜5μm程度であるのが好ましく、0.1〜3μm程度であるのがより好ましい。これにより、銅食われ防止膜そのものの電気抵抗を抑制しつつ、十分な銅食われ防止作用を発現させることができる。
(ボンディングシート)
ボンディングシート41は、光回路基板2と電気回路基板3との間および光回路基板2と受発光素子5との間をそれぞれ接着するシート状の接着剤である。また、ボンディングシート41は光透過性を有するものである。
このようなボンディングシート41は、光回路22のクラッド層222よりも屈折率の低い材料で構成されるのが好ましい。これにより、光回路22と電気回路基板3との界面が、光回路22よりも低屈折率になるため、光回路22からの光漏れを抑制することができる。その結果、光回路22の伝送損失を低減することができる。
ここで、ボンディングシート41としては、例えば、熱硬化性樹脂、ウレタン樹脂およびアクリル系樹脂の少なくとも1種を含む接着剤をシート状に成形してなるもの等、が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂のようなビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のようなノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等のような芳香族エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等の各種エポキシ樹脂のほか、ポリイミド、ポリアミドイミドのようなイミド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ボンディングシート41の具体例としては、共同技研化学(株)製 SB30、信越化学工業(株)製 E50、東洋インキ製造(株)製 TSU0042等が挙げられる。
また、ボンディングシート41の構成材料は、上記の熱硬化性樹脂に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、反応性末端カルボキシル基NBR(CTBN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のような熱可塑性樹脂を含有させたものでもよい。これらのゴム成分および熱可塑性樹脂の含有率は、それぞれエポキシ樹脂に対して10〜200質量%程度であるのが好ましく、20〜150質量%程度であるのがより好ましい。
さらに、この熱硬化性樹脂には、必要に応じて、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤のような各種硬化剤、硬化促進剤、シランカップリング剤等の添加物が添加されていてもよい。
なお、ボンディングシート41は、上述したような原材料(接着剤成分)に溶媒を加え、得られた液状材料を基材上に塗布し、得られた液状被膜を加熱して予備硬化(半硬化)することにより形成される。この予備硬化は、熱硬化性樹脂の硬化温度未満で、かつ熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で液状被膜を加熱することにより行われる。予備硬化における加熱条件の具体例としては、50〜100℃×5〜60秒程度である。このように予備硬化をした状態では、ボンディングシート41の接着性は比較的弱いので、接着のやり直し(リペア)を容易に行うことができる。
また、ボンディングシート41の平均厚さは、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜50μm程度であるのがより好ましい。ボンディングシート41の厚さを前記範囲内とすることにより、ボンディングシート41は、光回路基板2と電気回路基板3との間および光回路基板2と受発光素子5との間をそれぞれ確実に接着するとともに、十分な光透過性を有するものとなる。このため、光回路基板2と受発光素子5との間を確実に固定するとともに、光回路基板2と受発光素子5との間にボンディングシート41が介在していても、ボンディングシート41を透過する際の光損失を十分に抑制することができる。
さらに、ボンディングシート41の厚さが前記範囲内であれば、このボンディングシート41自体が、光回路基板2と受発光素子5との間の熱膨張差を緩和することも期待できる。これにより、ボンディングシート41を備えた光電気混載基板1は、湾曲等の変形や、それに伴う光損失の増大等の不具合を防止することができる。
(受発光素子)
受発光素子5は、電気信号を光信号に変換してこれを光回路22に入射する発光素子、または、光回路22から出射した光信号を受光して電気信号に変換する受光素子である。
発光素子としては、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)等が挙げられ、一方、受光素子としては、フォトダイオード(PD、APD)等が挙げられる。
図2に示す受発光素子5は、パッケージ51と、パッケージ51の側面のうち、コア部224の端面に臨む位置に設けられた受発光部52と、端子部34に臨む位置に設けられた電気接続用パッド53とを有している。
そして、受発光素子5は、前述したボンディングシート41により光回路基板2と接着されている。これにより、光回路22の端面と受発光部52とが対向配置され、これらの間が固定されるとともに光学的に接続される。
また、端子部34を構成するハンダは、リフローにより溶融し流動化して、端子部34の近傍に位置する電気接続用パッド53に接触している。これにより、電気回路32と電気接続用パッド53との間が端子部34を介して固定されるとともに電気的に接続されている。
また、電気回路32の左端の端面は、図2に示すように、電気回路基板3の端面に露出している。この電気回路32の左端の端面には、溶融したハンダが濡れ広がることにより、電気回路32と電気接続用パッド53との間が、より広い面積で接続されることとなる。その結果、接続部に集中し易い応力を確実に緩和することができる。
以上のような光電気混載基板1は、前述したように、ミラーのような光路変換構造を用いる必要がないため、光路変換時の光損失を大幅に抑制することを可能にする。さらには、受発光素子5の位置合わせに際しては、例えばコア部224の中心軸と受発光部52の中心とを一致させればよく、位置合わせのプロセスを単純化することも可能である。
よって、本発明の光電気混載基板によれば、光学的接続性および電気的接続性の高い高品質の光電気混載基板1が得られる。
<光電気混載基板の製造方法>
次に、上述したような光電気混載基板1の製造方法(本発明の光電気混載基板の製造方法)について説明する。
図1に示す光電気混載基板1は、光回路基板2と電気回路基板3とボンディングシート41とをそれぞれ用意し、これらを積層した後、得られた積層体と受発光素子5とを接着することにより製造される。
また、光回路基板2は、クラッド層221と、コア層223と、クラッド層222と、支持基板21とをそれぞれ用意し、これらを積層することにより製造される。
さらに、電気回路基板3は、支持基板31上に、電気回路32が形成された導電層を形成し、その後、レジスト層33および端子部34を順次形成することにより製造される。
以下、光電気混載基板1の製造方法について順次説明する。
[1]電気回路基板の製造
[1−1]まず、支持基板31を用意し、その上面の一部または全部を覆うように導電層を形成する。
この導電層は、前述した金属組成の被膜であり、かかる被膜は、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着法、電解めっき、無電解めっき等のめっき法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法等の方法により形成される。
次いで、この導電層を、各種パターニング法によりパターニングする。パターニング法としては、例えばフォトリソグラフィー法とエッチング法とを組み合わせた方法が挙げられる。
以上のようにして、導電層に電気回路32が形成される。
なお、電気回路32の形成方法は、上記の方法に限定されず、導電性ペースト、導電性インク等を、支持基板31の上面の所定の領域に(電気回路32のパターンに沿って)供給した後、焼成する方法であってもよい。供給の方法としては、各種印刷法、各種塗布法等が挙げられる。
[1−2]次いで、電気回路32が形成された導電層上に、レジスト層33を形成する(図3(a)参照)。
このレジスト層33は、形成用組成物を塗布して液状被膜を形成した後、溶媒を蒸発(脱溶媒)することにより形成される。なお、レジスト層33は、その一部が欠損するように形成されるが、この部分(図3(a)の欠損部分330)は、後述する工程において切断され、端子部34を形成する領域になることを踏まえ、この領域を包含するように形成される。
次いで、端子部34を形成する領域に合わせて、図3(b)に示す切断線CLに沿って欠損部分330を切断する。欠損部分330は、その幅方向(図3の紙面の奥行方向)に沿って切断されることにより、切断後の欠損部分330には、端子部34を形成する領域が簡単に形成されることとなる。なお、図3(c)では、この領域を端子部形成領域340とし、この端子部形成領域340に隣接する導電層の端面を導電層端面341とする。
支持基板31および電気回路32の切断には、ブレードカット式ダイサー、レーザー式ダイサー等のダイサーが用いられる。
なお、切断により分割された図3の左側部分は、通常廃棄されるが、切断線CLの位置を最適化することにより、左側部分も電気回路基板3の製造に供することができる。この場合、切断線CLに対して左右の構成を線対称の関係を満たすように設計すればよい。これにより、切断により分割された2つの部材は、それぞれ実質的に同等のものになる。したがって、1回の切断プロセスにより、2つの電気回路基板3の製造用部材を同時に製造することができる。
[1−3]次いで、端子部形成領域340および導電層端面341に、前述した銅食われ防止膜(図示せず)を形成する。かかる銅食われ防止膜は、例えば、電界めっき法、無電解めっき法等の各種めっき法により形成される(図3(d)参照)。
なお、銅食われ防止膜の形成領域は、上記の例に限定されず、端子部形成領域340のみ、または導電層端面341のみに形成されていてもよい。
[1−4]次いで、端子部形成領域340に溶融したハンダを接触させる。これにより、溶融したハンダが端子部形成領域340に付着し、端子部34が形成される(図3(e)参照)。
以上、端子部形成領域340に溶融ハンダを接触させることにより端子部34を形成する方法について説明したが、前述したように端子部34は、上記の方法以外の方法によっても形成可能である。
具体的には、端子部形成領域340にハンダペーストを塗布する方法、ハンダをめっきする方法等が挙げられる。
このうち、ハンダペーストの塗布法としては、例えば、ロールコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー塗布法等の各種塗布法(印刷法)が挙げられる。
一方、ハンダをめっきする方法としては、例えば、電解めっき法、無電解めっき法等の各種めっき法が挙げられる。
この他、端子部形成領域340にハンダボールやハンダフレーク等のハンダ材料を載せた後、これらを溶融することによっても、端子部34を形成することができる。
以上のようにして電気回路基板3が製造される。
[2]光回路基板の製造
[2−1]まず、クラッド層221、コア層223およびクラッド層222をそれぞれ製造する。これらは、基材上に、各層の形成用組成物を塗布して液状被膜を形成した後、この基材を換気されたレベルテーブルにおいて、液状被膜表面の不均一な部分を水平化するとともに、溶媒を蒸発(脱溶媒)することにより形成する。
液状被膜を形成するための塗布法としては、例えば、ドクターブレード法、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられる。
また、同一層(コア層223)内に、コア部224と、側面クラッド部225を形成し得る方法としては、例えば、フォトブリーチング法、フォトリソグラフィー法、直接露光法、ナノインプリンティング法、モノマーディフュージョン法等が挙げられる。
そして、形成したクラッド層221、コア層223およびクラッド層222を、互いに圧着する。これにより、クラッド層221、コア層223およびクラッド層222が接合、一体化され、光回路22が得られる。
[2−2]次いで、支持基板21を用意し、製造した光回路22と支持基板21とを積層する。
なお、光回路22と支持基板21との間は、各種接着剤(粘着剤を含む。)等で接着されてもよいが、クラッド層221が接着性を有している場合、光回路22と支持基板21とを直接接着するようにしてもよい。
以上のようにして光回路基板2が製造される。
[3]電気回路基板と光回路基板との積層
まず、図4(f)に示すように、電気回路基板3の下面にボンディングシート41を貼り付ける。この際、ボンディングシート41の端部のうち、左側の端部については、電気回路基板3と重ならないようにして貼り付けを行う。すなわち、ボンディングシート41の左側の端部を電気回路基板3からはみ出させるようにして貼り付けを行う。また、電気回路基板3と重ならない部分の長さは、光回路基板2の厚さ以上とされる。
次いで、図4(g)に示すように、ボンディングシート41の下面に、光回路基板2を貼り付ける。これにより、ボンディングシート41を介して電気回路基板3と光回路基板2とが積層される(第1の工程)。
この際、電気回路基板3の左側の端面と、光回路基板2の左側の端面とが一致するように積層するのが好ましい。
次いで、図4(h)に示すように、ボンディングシート41の左側の端部を光回路基板2側に折り曲げる。ボンディングシート41の折り曲げられた部分は、図4(h)に示す折り曲げ部410とする。折り曲げ部410は、光回路基板2の端面を覆うように接着されることとなる。
この折り曲げ部410は、光回路基板2の端面と受発光素子5との接着を担う。このようにして、電気回路基板3と光回路基板2との間の接着を担うボンディングシート41の一部を折り曲げることにより、極めて狭い領域である光回路基板2の端面に対してボンディングシート41を簡単かつ正確に貼り付けることができる。
また、電気回路基板3と光回路基板2との間と、光回路基板2の端面と受発光素子5との間とを、それぞれ個別のボンディングシートで接着するようにしてもよいが、上述したように1枚のボンディングシート41を途中で折り曲げて用いることにより、個別のボンディングシートを用いる場合に比べて、互いの位置合わせをする必要がないため、貼り合わせ作業がより容易になるという利点もある。
なお、電気回路基板3と光回路基板2との間と、光回路基板2の端面と受発光素子5との間とを、それぞれ個別のボンディングシートで接着する場合には、電気回路基板3と光回路基板2との間を接着するボンディングシートは、必ずしも光透過性を有していなくてもよい。
またこの場合、光回路基板2の端面と受発光素子5との間をボンディングシートで接着する場合には、このボンディングシートを、あらかじめ光回路基板2の端面に貼り付けた状態で接着に用いてもよく、反対に受発光素子5に貼り付けた状態で接着に用いるようにしてもよい。また、場合によっては、双方にボンディングシートを貼り付けた後、ボンディングシート同士を接着するようにしてもよい。
また、電気回路基板3と光回路基板2との間は、ボンディングシート以外の方法で接着されていてもよい。
この方法としては、例えば、熱圧着、接着剤(粘着剤を含む。)による接着等が挙げられる。
このうち、熱圧着は、クラッド層222が接着性を有している場合、または、電気回路基板3の支持基板31が接着性を有している場合に、加熱により接着性を発現させることで、電気回路基板3と光回路基板2との間を接着する方法である。
一方、接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤の他、各種ホットメルト接着剤(ポリエステル系、変性オレフィン系)等が挙げられる。また、特に耐熱性の高いものとして、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリイミドアミドエーテル、ポリエステルイミド、ポリイミドエーテル等の熱可塑性ポリイミド接着剤が挙げられる。
以上のようにして図4(h)に示す積層基板(積層体)10が得られる。
[4]受発光素子の搭載
まず、図5(i)に示すように、得られた積層基板10を回転させ、折り曲げ部410が上方を向くように固定する。換言すれば、折り曲げ部410が鉛直上方になるよう、積層基板10を鉛直方向と平行になるように配置する。
次いで、鉛直上方から受発光素子5を、積層基板10の端面上(折り曲げ部410上)に載置する(第2の工程)。この載置は、例えば、フリップチップボンダー等の各種ボンダーを用いて行うことができる。これにより、光回路22の入射端または出射端と、受発光素子5の受発光部52とを高い精度で位置合わせすることができる。
積層基板10の端面上に受発光素子5を載置すると、ボンディングシート41の折り曲げ部410により、光回路基板2と受発光素子5とが仮接着され、その後の加熱によりボンディングシート41が本硬化することで両者の接着が完了する。その結果、光回路22と受発光素子5とが光学的に接続されることとなる。なお、ボンディングシート41は、比較的高い柔軟性を有するシートであるため、受発光部52が受発光素子5の側面から突出している場合には、ボンディングシート41内に受発光部52が埋入された状態になる。これにより、受発光部52を確実に保護することができる。この際の加熱条件は、特に限定されないが、一例として120〜300℃×1〜120分程度とされる。
また、ボンディングシート41は、加熱により強固な接着性を発現するものが一般的であり、加熱前の接着性は比較的弱い。このため、光回路基板2の端面に受発光素子5を仮接着した後、互いの位置をずらす等の位置調整を行うことができ、位置精度を容易に高めることができる。
次いで、積層基板10と受発光素子5との組立体をリフローに供する。これにより、端子部34を構成するハンダが溶融し、溶融したハンダは、受発光素子5の電気接続用パッド53と端子部34との間の隙間を埋めるように濡れ広がる。これにより、電気接続用パッド53と端子部34とが電気的に接続され、図6(k)に示す光電気混載基板1が製造される(第3の工程)。
ここで、受発光素子5の電気接続用パッド53と端子部34との間には、図5(j)に示すような隙間が生じることが一般的である。仮にこのような隙間が生じないように電気接続用パッド53の厚さや端子部34の寸法を予め設計したとしても、製造時の不可避的な誤差や熱膨張などにより、両者の間に隙間が生じてしまうことは避けられないからである。
これに対し、上述したようにして積層基板10と受発光素子5との組立体をリフローに供することにより、溶融したハンダは、端子部形成領域340や導電層端面341の表面を濡れ広がる。端子部形成領域340や導電層端面341の表面は、銅等の金属材料で構成されており、ハンダの濡れ性が高いものである。このため、この濡れ性が駆動力となって、端子部形成領域340および導電層端面341の表面がハンダで覆われるとともに、上述した隙間にも濡れ広がる。その結果、隙間の大小に関わらず、隙間をハンダで埋めることができ、電気接続用パッド53と端子部34との間の電気的接続を確実に行うことができる。
また、このような電気的接続の実現においては、前述したボンディングシート41の折り曲げ部410により、リフロー前において積層基板10と受発光素子5とがあらかじめ接着されていることが効果的に作用している。これは、組立体においては、ボンディングシート41によって、積層基板10と受発光素子5との位置合わせが完了した状態で保持されていることから、リフローにおいてもこの状態を保持し続けることができるためである。その結果、リフローの間も、電気接続用パッド53と端子部34との間の隙間を一定に維持することができる。
また、受発光素子を基板等に搭載(ボンディング)し固定する場合、従来は、ハンダ(または導電性ペースト)のみで固定する方法が一般的であった。ところが、ハンダの場合、溶融時には流動化するため、受発光素子と基板との位置関係が変化し、一旦位置合わせを行ったとしても、その位置を保持することが困難であった。
これに対し、本発明によれば、光学的接続をボンディングシート41により行うことによって、位置合わせの精度を容易に高めることができる。
また、リフローにおいては、電気接続用パッド53と端子部34との間に生じた隙間にハンダが濡れ広がりさえすればよく、したがって、ハンダの溶融状態を厳密に制御する必要がない。このため、ハンダの溶融状態を左右するリフロー条件について、そのバラツキの許容範囲を大幅に緩和することができ、リフロープロセスの容易性を格段に高めることができる。
また、そればかりでなく、電気接続用パッド53と端子部34との間に生じる隙間を厳密に制御する必要がなくなるため、電気接続用パッド53の厚さ、光回路基板2や電気回路基板3の厚さ、ボンディングシート41の厚さ、光回路基板2と電気回路基板3との積層における位置精度等の各種製造条件のバラツキにおける許容範囲も大幅に緩和することができる。
その後、必要に応じて、受発光素子5および端子部34の近傍をモールド樹脂6で覆う(図6(L)参照)。これにより、受発光素子5および端子部34を封止して、これらの耐候性を高めるとともに、接続部を補強することができる。
このモールド樹脂6としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。
またその後、必要に応じて、電気回路基板3上に電子部品7を載置する(図6(m)参照)。これにより、電気回路32と電子部品7とが電気的に接続される。
かかる電子部品7としては、例えば、LSI(Large Scale Integration)、IC(Integrated Circuit)、メモリー、抵抗、コンデンサー等が挙げられる。これらの電子部品7は、受発光素子5の駆動を制御する機能を有するものでもよい。
以上のような光電気混載基板1は、前述したように、ミラーのような光路変換構造を用いる必要がないため、光路変換時の光損失を大幅に抑制することを可能にする。さらには、受発光素子5の位置合わせに際しては、例えばコア部224の中心軸と受発光部52の中心とを一致させればよく、位置合わせのプロセスを単純化することも可能である。
よって、本発明の光電気混載基板によれば、光学的接続性および電気的接続性の高い高品質の光電気混載基板1が得られ、また、本発明の光電気混載基板の製造方法によれば、上記光電気混載基板1を効率よく製造することができる。
<光電気混載基板の他の構成例>
図7、9は、それぞれ図2に示す光電気混載基板の他の構成例を示す図である。
図7、9に示す光電気混載基板1a、1bは、電気回路32および端子部34の構成が異なる以外は、それぞれ図2に示す光電気混載基板1と同様である。
図7に示す光電気混載基板1aが備える電気回路基板3aにおいて、電気回路32は、その左端部の厚さが、それ以外の部分の厚さに比べて部分的に厚くなっている(厚膜化している)。具体的には、電気回路32の左端部は、下側に突出するようにして部分的に厚くなっており、これにより、電気回路32の左端部の端面は、支持基板31の端面を遮るように広がっている。その結果、溶融状態にあるハンダは、この厚くなった部分に大きく濡れ広がることができる。そして、前述したリフロープロセスにおいて、電気接続用パッド53と端子部34との位置ずれの許容範囲を、さらに緩和することができる。すなわち、受発光素子5における電気接続用パッド53の位置が、仮にレジスト層33が位置する面よりも支持基板31側にずれていたとしても、電気回路32の厚さが厚くなっている分だけ、ずれの許容範囲を緩和することができることとなる。その結果、受発光素子5の寸法精度の制約および設計自由度の制約が緩和されるだけでなく、ハンダがより広い範囲に濡れ広がることから、接続部に集中し易い応力の緩和を図ることができる。
ここで、図7に示す電気回路32の厚さが厚くなった部分は、例えば、支持基板31に設けられたスルーホール310を充填する貫通配線部(フィルドビア)311で構成される。
以下、図7に示す光電気混載基板1aの製造方法を説明する。図8は、光電気混載基板1aの製造方法を説明するための図である。
まず、図8(a)に示すように、スルーホール310を備える支持基板31を用意する。
次いで、図8(b)に示すように、スルーホール310に導電材料が充填されるように、支持基板31の上面に電気回路32が形成された導電層を形成する。これにより、スルーホール310内には、導電材料が充填されてなる貫通配線部311が形成される。
次いで、電気回路32の上面のうち、欠損部分330以外の領域を覆うようにレジスト層33を形成する。
次いで、得られた貫通配線部311を分割するように、図8(c)に示す切断線CLに沿って欠損部分330を切断する。
切断により形成される導電層端面341は、図8(d)に示すように、その面積が、支持基板31の厚さ分だけ図2に比べて広くなっている。
次いで、端子部形成領域340および導電層端面341にめっき法等により銅食われ防止膜を形成する(図8(e)参照)。
次いで、端子部形成領域340に溶融したハンダを接触させることにより、端子部34が形成され、これにより電気回路基板3aが製造される。
以下、前述した光電気混載基板1の製造方法と同様にして、光電気混載基板1aを製造することができる。
以上のような光電気混載基板1aの製造方法においても、光電気混載基板1の製造方法と同様の作用・効果が得られる。
また、図9に示す光電気混載基板1bが備える電気回路基板3bにおいて、電気回路32は、その左端部の厚さが、それ以外の部分の厚さに比べて部分的に厚くなっている(厚膜化している)。具体的には、電気回路32の左端部は、上側に突出するようにして部分的に厚くなっている。これにより、溶融状態にあるハンダは、この厚くなった部分に大きく濡れ広がることができる。その結果、前述したリフロープロセスにおいて、電気接続用パッド53と端子部34との位置ずれの許容範囲を、さらに緩和することができる。すなわち、受発光素子5における電気接続用パッド53の位置が、仮にレジスト層33が位置する面よりも支持基板31と反対側にずれていたとしても、電気回路32の厚さが厚くなっている分だけ、ずれの許容範囲を緩和することができることとなる。その結果、受発光素子5の寸法精度の制約および設計自由度の制約が緩和されるだけでなく、ハンダがより広い範囲に濡れ広がることから、接続部に集中し易い応力の緩和を図ることができる。
ここで、図9に示す電気回路32の厚さが厚くなった部分は、例えば、電気回路32が形成された導電層上に載置された突起状をなすバンプ部312で構成される。
以下、図9に示す光電気混載基板1bの製造方法を説明する。図10は、光電気混載基板1bの製造方法を説明するための図である。
まず、図10(a)に示すように、支持基板31の上面を覆うように電気回路32が形成された導電層を形成した後、電気回路32の上面の一部にバンプ部312を形成する。バンプ部312は、導電層を構成する材料と同様の導電材料で構成された突起状の部材であり、電気回路32に対して電気的に接続されている。
次いで、図10(b)に示すように、電気回路32の上面のうち、欠損部分330以外の領域を覆うようにレジスト層33を形成する。
次いで、得られたバンプ部312を分割するように、図10(c)に示す切断線CLに沿って欠損部分330を切断する。
切断により形成される導電層端面341は、図10(d)に示すように、その面積が、支持基板31の厚さ分だけ図2に比べて広くなっている。
次いで、端子部形成領域340および導電層端面341にめっき法等により銅食われ防止膜を形成する(図10(e)参照)。
次いで、端子部形成領域340に溶融したハンダを接触させることにより、端子部34が形成され、これにより電気回路基板3bが製造される。
以下、前述した光電気混載基板1の製造方法と同様にして、光電気混載基板1bを製造することができる。
以上のような光電気混載基板1bの製造方法においても、光電気混載基板1の製造方法と同様の作用・効果が得られる。
<光電気混載基板の製造方法の他の構成例>
図11は、図3に示す光電気混載基板の製造方法の他の構成例を示す図である。
図11に示す光電気混載基板の製造方法は、支持基板31および電気回路32を切断する工程と、端子部形成領域340および導電層端面341に銅食われ防止膜を形成する工程の順序が異なる以外は、図3に示す光電気混載基板の製造方法と同様である。
以下、電気回路基板の製造方法について説明する。
まず、図11(a)に示すように、支持基板31の上面を覆うように電気回路32が形成された導電層を形成する。
次いで、電気回路32の上面のうち、欠損部分330以外の領域を覆うようにレジスト層33を形成する。
次いで、欠損部分330に露出した電気回路32のうち、その後に切断される位置において、電気回路基板の幅方向(図11の紙面の奥行方向)に沿って溝313を形成する(図11(b)参照)。この溝313は、電気回路32を厚さ方向に貫通する程度の深さで形成されるのが好ましい。溝313の形成方法は、特に限定されないが、針状体等を用いて電気回路32の一部に引っかき傷を形成する等の方法が用いられる。
次いで、欠損部分330にめっき法等により銅食われ防止膜を形成する(図11(c)参照)。この銅食われ防止膜は、特にめっき法で形成した場合、溝313の中にも入り込むようにして形成される。
次いで、図11(d)に示すように、溝313の幅の中心に沿って、溝313を縦断するように欠損部分330を切断する。この切断により、あらかじめ形成していた銅食われ防止膜も切断されることとなり、切断後の欠損部分330に位置する端子部形成領域340、および、溝313の内面に相当する導電層端面341は、それぞれその表面に銅食われ防止膜を有するものとなる(図11(e)参照)。
以上のような方法によれば、単に溝313を形成した後に銅食われ防止膜を形成し、その後切断を行うのみで、簡単に電気回路基板を形成することができる。
ここで、溝313は、その横断面形状は、V字状、U字状等の形状とされるが、その内面は、以下の条件を満たしているのが好ましい。
まず、図11(b)に示すように、溝313の内面のうち、導電層端面341となるべき側(図11(b)では右側)の面は、支持基板31の法線に対して0〜20°程度の角度をなしているのが好ましく、ほぼ0°(支持基板31に対して垂直)であるのがより好ましい。これにより、形成される導電層端面341は、前述した第3の工程において受発光素子5を載置した際に、受発光素子5の電気接続用パッド53の接続面とほぼ平行になる。その結果、導電層端面341と電気接続用パッド53の接続面との間には、一定の距離の隙間が形成されることとなる。ここで、導電層端面341および電気接続用パッド53の接続面は、それぞれハンダの濡れ性が高いため、前述した隙間にハンダが侵入すると、導電層端面341と電気接続用パッド53の接続面の双方がハンダの濡れ広がりを駆動することとなる。その結果、ハンダが、導電層端面341と電気接続用パッド53の接続面との隙間に確実に濡れ広がり、両者の間を強固にかつ確実に接続する。すなわち、電気回路32と受発光素子5との間を、機械的および電気的に確実に接続することができる。
一方、溝313の内面のうち、導電層端面341となるべき側とは反対側(図11(b)の左側)の面と支持基板31の法線とがなす角度は、右側の面と支持基板31の法線とがなす角度よりも大きいのが好ましく、具体的には、30〜80°程度の角度をなすのが好ましい。これにより、溝313は適度な広さの開口を有するものとなるため、めっき法において用いるめっき液が溝313の奥にも確実に侵入することができる。その結果、溝313の内面に対してムラなくめっきを施し、銅食われ防止膜を確実に成膜することができる。
以下、図3に示す方法と同様にして光電気混載基板を製造することができる。
このような光電気混載基板の製造方法においても、図3に示す方法と同様の作用・効果が得られる。
<電子機器>
本発明の光電気混載基板を備える電子機器(本発明の電子機器)は、光信号と電気信号の双方の信号処理を行ういかなる電子機器にも適用可能であるが、例えば、ルーター装置、WDM装置、携帯電話、ゲーム機、パソコン、テレビ、ホーム・サーバー等の電子機器類への適用が好適である。これらの電子機器では、いずれも、例えばLSI等の演算装置とRAM等の記憶装置との間で、大容量のデータを高速に伝送する必要がある。したがって、このような電子機器が本発明の光電気混載基板を備えることにより、電気配線に特有なノイズ、信号劣化等の不具合が解消されるため、その性能の飛躍的な向上が期待できる。
さらに、光導波路部分では、電気配線に比べて発熱量が大幅に削減される。このため、基板内の集積度が高められるとともに、冷却に要する電力を削減することができ、電子機器全体の消費電力を削減することができる。
以上、本発明の光電気混載基板、光電気混載基板の製造方法および電子機器の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば光電気混載基板を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の光電気混載基板の製造方法は、任意の目的の工程が1または2以上追加されてもよい。
また、前記実施形態では、コア部224が1本である光回路22(シングルチャンネル)について説明したが、コア部224が複数本である光回路(マルチチャンネル)についても本発明を適用することができる。この場合、複数のコア部224の端面にそれぞれ対応して受発光部52が位置するように、光回路基板2と受発光素子5とが接着される。また、端子部34も、コア部224の本数に応じて複数個設けられ、それぞれの端子部34と電気接続用パッド53とが電気的に接続される。
さらにこの場合、受発光素子5は、1つの素子に複数の受発光部52と複数の電気接続用パッド53とを備えたものであってもよいが、1つのマルチチャンネルの光電気混載基板に対して複数の受発光素子5を搭載するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、電気接続用パッド53と電気回路32との間をハンダ等からなる端子部34により電気的に接続する場合について説明したが、両者の接続はこの方法に限定されず、例えば導電性ペーストを用いる方法、ワイヤボンディング法等により行われていてもよい。
このうち、前者の方法の具体例としては、端子部形成領域340に導電性ペーストを塗布する方法、ろう材をめっきする方法等が挙げられる。
導電性ペーストの塗布法としては、例えば、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布法(印刷法)が挙げられる。
導電性ペーストは、導電性の金属粉末(ろう材粉末)とバインダー成分とを含むペーストであり、塗布後に焼成して、バインダー成分を除去し、金属粉末の粒子同士を結着させることにより端子部34となる。
また、前記実施形態では、光回路基板2と受発光素子5の受発光部52との間をボンディングシート41で接着する場合について説明したが、両者の接続はボンディングシート41に限定されず、単に光透過性を有する接着剤(粘着剤を含む。)を用いて行われてもよい。すなわち、電気回路基板3と光回路基板2とを積層してなる積層基板10の端面、または、受発光素子5に光透過性を有する接着剤を塗布した後、塗布した接着剤を介して積層基板10と受発光素子5とを接着するようにしてもよい。この場合でも、前記実施形態と同様の作用・効果が得られる。この接着剤には、前述した各種接着剤の他、ボンディングシート41の原材料を接着剤として転用することもできる。
1、1a、1b 光電気混載基板
10 積層基板
2 光回路基板
21 支持基板
22 光回路
221、222 クラッド層
223 コア層
224 コア部
225 側面クラッド部
3、3a、3b 電気回路基板
31 支持基板
310 スルーホール
311 貫通配線部
312 バンプ部
313 溝
32 電気回路
33 レジスト層
330 欠損部分
34 端子部
340 端子部形成領域
341 導電層端面
41 ボンディングシート
410 折り曲げ部
5 受発光素子
51 パッケージ
52 受発光部
53 電気接続用パッド
6 モールド樹脂
7 電子部品
CL 切断線

Claims (14)

  1. 光回路を有する光回路基板と、
    前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
    前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子とを備える光電気混載基板であって、
    前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面前記光素子との間光透過性を有する接着剤を介して接着されており、
    前記電気回路基板の端面に前記電気回路の端部が露出しており、該電気回路の端部と前記光素子との隙間にハンダが濡れ広がることにより、前記電気回路の端部と前記光素子とが電気的に接続されていることを特徴とする光電気混載基板。
  2. 前記接着剤は、接着剤成分をシート状に成形してなる接着シートである請求項1に記載の光電気混載基板。
  3. 前記電気回路の前記端部には、前記ハンダの下地として、前記電気回路中の金属成分が前記ハンダ中に溶出するのを防止する下地層が形成されている請求項1または2に記載の光電気混載基板。
  4. 前記電気回路の構成材料は、Cuを主成分とするものであり、
    前記下地層の構成材料は、AuおよびNiの少なくとも一方を含むものである請求項に記載の光電気混載基板。
  5. 光回路を有する光回路基板と、
    前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
    前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子とを備える光電気混載基板であって、
    前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面前記光素子との間光透過性を有する接着剤を介して接着されており、
    前記電気回路基板の端面に前記電気回路の端部が露出しており、前記端部は前記電気回路の前記端部以外の部分に比べて部分的に厚膜化しており、前記電気回路の端部と前記光素子とが電気的に接続されていることを特徴とする光電気混載基板。
  6. 前記電気回路の前記厚膜化した部分は、突起状をなすバンプ部で構成されている請求項に記載の光電気混載基板。
  7. 前記電気回路基板は、前記電気回路と、該電気回路を支持し、スルーホールが形成された支持基板とを有するものであり、
    前記電気回路の前記厚膜化した部分は、前記スルーホール内に設けられた貫通配線部で構成されている請求項に記載の光電気混載基板。
  8. 前記電気回路の前記厚膜化した部分と前記光素子との間の電気的な接続は、これらの隙間に設けられた導電性材料を介して行われている請求項ないしのいずれかに記載の光電気混載基板。
  9. 光回路を有する光回路基板と、
    前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
    前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有する光素子とを備える光電気混載基板であって、
    前記光回路基板の端面に前記光回路の端部が露出しており、該光回路の端部と前記受光部または前記発光部とが対向するように、前記光回路基板の端面に前記光素子が載置されており、
    前記光回路基板の端面と前記光素子との間、および、前記光回路基板と前記電気回路基板との間が、接着剤成分をシート状に成形してなり、途中で折り曲げられてなる1枚の接着シートであって、少なくとも前記光回路基板の端面と前記光素子との間に対応する部分が光透過性を有する接着シートにより接着されていることを特徴とする光電気混載基板。
  10. 光回路を有する光回路基板と、
    前記光回路基板に積層され、電気回路を有する電気回路基板と、
    前記光回路と光学的に接続された受光部または発光部を有し、前記電気回路と電気的に接続された光素子とを備える光電気混載基板を製造する方法であって、
    前記光回路基板と前記電気回路の端部にハンダが付着している前記電気回路基板とを積層し、積層体を得る第1の工程と、
    前記積層体の端面または前記光素子に接着剤を付けた後、前記接着剤を介して前記積層体の端面と前記光素子とを接着し、前記光回路と前記受光部または前記発光部とを光学的に接続する第2の工程と、
    前記ハンダを溶融させ、前記ハンダを前記電気回路と前記光素子との間に生じた隙間に濡れ広がらせることにより、前記電気回路と前記光素子とを電気的に接続する第3の工程とを有することを特徴とする光電気混載基板の製造方法。
  11. 前記電気回路の端部は、前記電気回路基板の端面に露出するように形成されており、
    前記電気回路基板の端面に露出する前記電気回路の端部は、前記電気回路基板を前記電気回路の途中で切断することにより形成されたものである請求項10に記載の光電気混載基板の製造方法。
  12. 前記電気回路基板を前記電気回路の途中で切断する方法は、前記電気回路を厚さ方向に貫通するように溝を形成する工程と、
    前記電気回路に対して、前記ハンダの下地として、前記電気回路中の金属成分が前記ハンダ中に溶出するのを防止する下地層を形成する工程と、
    前記溝を縦断するようにして前記電気回路基板を切断する工程と有する請求項11に記載の光電気混載基板の製造方法。
  13. 前記第2の工程において、前記光回路基板と前記電気回路基板との積層体を、鉛直方向と平行になるよう配置し、鉛直上方を向く前記光回路基板の端面上に、フリップチップボンダーにより、前記光素子を配置する請求項10ないし12のいずれかに記載の光電気混載基板の製造方法。
  14. 請求項1ないしのいずれかに記載の光電気混載基板を備えたことを特徴とする電子機器。
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