JP5420371B2 - Co2回収型ガス化発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、炭素系の燃料をガス化して燃焼させて発電する、二酸化炭素を除去する機構を備えた、CO2回収型ガス化発電システムに関する。
地球温暖化防止の観点から、二酸化炭素排出量の削減が国際的に求められている。化石燃料を燃焼させて発電する発電システムにおいて、該発電システムから排出される燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を分離、回収することは、二酸化炭素排出量の削減のための有効な手段の一つである。
例えば、非特許文献1には、酸素とCO2をガス化炉に供給する石炭ガス化設備と、リサイクルした排ガスに酸素を混合して燃焼させるクローズドサイクルガスタービンを組み合わせた、CO2回収型石炭ガス化複合発電システムが開示されている。
このCO2回収型石炭ガス化複合発電システムでは、リサイクルする排ガスの大部分はCO2と湿分であるので、排ガスの一部を冷却することにより、湿分が凝縮し、高濃度のCO2を比較的容易に分離することができる。
そのため、化学吸収や物理吸収によるCO2分離方法と比較して、分離に必要なエネルギーが小さいという特徴がある。加えて、非特許文献1では、酸素とCO2をガス化炉に供給する石炭ガス化設備を提示してある。
この概念は、特許文献1で新たに提示された概念であり、この特許文献1によると、排ガスから回収したCO2を、燃料を搬送する用途と、ガス化炉への灰の付着などを防止するクエンチガスとしての用途に供することにより、ガス化炉内でCとCO2の吸熱反応によりCOの生成が促進される。
その結果、ガス化炉内の温度上昇を抑えた状態でガス化ガスを生成することができ、投入燃料の単位流量あたりの発熱量に対する、生成ガスの単位流量あたりの発熱量を高く維持することができ、ガス化ガスの温度上昇を抑制して灰の付着が生じ難いガス化炉を提供することができる。
前記非特許文献1に記載されたCO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムは、システム全体としての発電効率を高めるために、クローズドサイクルガスタービンの排ガス系統に排ガスの熱を回収する排熱回収ボイラを設置し、この排熱回収ボイラから発生させた水蒸気により蒸気タービンを駆動して、発電機から電力を得る構成となっている。
このようなガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電システムは、コンバインドサイクルと呼ばれ、オープンサイクルのガスタービンとの組み合わせでは、広く実用化がなされている。
石炭ガス化複合発電システムでは、ガスタービンの排ガスだけでなく、ガス化炉からも排熱が発生するので、非特許文献1に記載されたCO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムでは、ガス化炉から発生した排熱で水蒸気を発生させ、蒸気タービンに供給することにより、蒸気タービンの出力を増加させることに利用している。
非特許文献2には冷却ガス流量を評価する方法が開示されている。
また、排熱回収ボイラや蒸気タービンを用いずに高い発電効率を狙ったガスタービン発電システムとして、高湿分空気を利用したガスタービンシステムが特許文献2に開示されている。
また特許文献3及び特許文献4も高湿分空気を利用したガスタービンに関するものであるが、圧縮空気への加湿装置である増湿塔の下流側から加湿空気を分岐して冷却ガスとする技術が提案されている。
特開2008−291081号公報 特許第4285781号公報 特開平11−257006号公報 特開2005−133658号公報
白井裕三、ほか9名、「CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムの提案とその課題」、電力中央研究所報告 M07003(2007) Kristin Jordal, "Gas Turbine Cooling Modeling - Thermodynamic Analysis and Cycle Simulations", Licentiate Thesis, Department of Heat and Power Engineering, Lund Institute of Technology LUTMDN/TMVK-7034-SE (2000)
前記非特許文献1に記載されたCO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムでは、ガスタービンの排ガスだけでなく、ガス化炉から発生した排熱で水蒸気を発生させて蒸気タービンに供給することにより、蒸気タービンの出力を増加させることに利用しているが、発電システムの構成が複雑になりすぎるという課題がある。
また、特許文献1乃至特許文献4に記載された高湿分空気利用ガスタービンシステムでは蒸気タービンを持たないため、ガス化炉から発生した排熱で水蒸気を発生させ、蒸気タービンによる発電に利用することができないという課題がある。
本発明の目的は、CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムを簡易なシステム構成にして、ガス化設備と閉サイクルガスタービン設備とを組み合わせて高い発電効率を達成するCO2回収型ガス化発電システムを提供することにある。
本発明のCO2回収型ガス化発電システムは、炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え、前記加湿装置は、前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した熱水を該加湿装置内部に供給して該圧縮機から吐出された吐出ガスと気液接触させる手段を備えていることを特徴とする
また本発明のCO2回収型ガス化発電システムは、炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え、前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した水蒸気を、前記閉サイクルガスタービン設備の加湿装置の下流側となるガス流路に供給する手段を備えていることを特徴とする
また本発明のCO2回収型ガス化発電システムは、炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え、前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した水蒸気を、前記タービンの内部に供給する手段を備えており、前記タービンの内部に供給された水蒸気は、タービン翼の冷却流体もしくはタービン構成要素のシール流体として用いられることを特徴とする
本発明によれば、CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムを簡易なシステム構成にして、ガス化設備と閉サイクルガスタービン設備とを組み合わせて高い発電効率を達成するCO2回収型ガス化発電システムを実現することができる。
本発明の一実施例であるCO2回収型ガス化発電システムを示す概略系統図。 図1に示した本発明の一実施例におけるガスタービンの概略部分断面図。 タービン翼の冷却に必要な冷却ガス流量を決定する手順を示すフローチャート。 タービンの各静翼および動翼の冷却に必要な冷却ガス流量の計算結果の一例。 タービンの各静翼および動翼入口での主流ガス温度の計算結果の一例。 各評価ケースの発電端効率の計算結果の一例。 本発明の他の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムを示す概略系統図。 本発明の更に他の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムを示す概略系統図。
本発明の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムについて図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるCO2回収型ガス化発電システムの構成を示す概略系統図である。
図1に示した本実施例のCO2回収型ガス化発電システムでは、炭素系の燃料として、石炭を想定しており、ガス化設備部分の主要な構成機器は、石炭をガス化炉に投入可能な微粉炭状態に処理する石炭前処理設備30と、石炭前処理設備30から配管114を経由して微粉炭を受け入れて高温状態で酸素とCO2によりガス化するガス化炉31と、ガス化炉から発生するスラグ排水からスラグを分離・回収するスラグ処理設備32と、ガス化炉31で生成した高温のガス化ガスを、配管115を経由して導き、ガス精製に適した温度まで冷却するとともに、その排熱で水蒸気を生成するシンガスクーラー33と、シンガスクーラー33で冷却されたガス化ガスを配管116を経由して導き、硫黄分などの物質を除去するガス精製設備34からなる。
クローズドサイクルガスタービンの主要な構成機器は、リサイクルガスを圧縮して吐出する圧縮機2と、圧縮機2から配管111、118を経由して導かれた圧縮されたリサイクルガスを加湿する加湿装置7と、燃焼ガスによって駆動されたタービン1から排出された排ガスを流下する排気ダクト13の経路に設置され、排ガスを熱源として、加湿装置7で加湿されたリサイクルガスを加熱する再生熱交換器12と、リサイクルガスに前記ガス精製設備34から配管117を経由して供給されるガス化ガスを混合して燃焼する燃焼器4と、この燃焼器4で生成する燃焼ガスにより駆動されるタービン1からなる。
圧縮機2とタービン1は軸101によって発電機102に接続されており、発電機102で発電した電力を系統に送電可能となっている。
圧縮機2から吐出されたリサイクルガスが加湿装置7に至る配管111には、圧縮により高温となったリサイクルガスを冷却しつつ、熱を回収する後置冷却器21が設置されている。
加湿装置7を経たリサイクルガスは、配管43によって再生熱交換器12の被加熱流体入口に接続されている。また、再生熱交換器12から排出される排ガスの経路となる排気ダクト13には、排ガスから熱を回収して熱水を生成するエコノマイザ16が設置されている。
前記加湿装置7には、配管53を経由して、後置冷却器21で生成した熱水が供給されるとともに、配管52を経由して、エコノマイザ16で生成した熱水が供給される構成となっている。
加湿装置7は、充填物72を内蔵した容器であり、後置冷却器21とエコノマイザ16から配管53、52を通じて供給された熱水を充填物72の上方に設置された液分散器(図示せず)から散布し、充填物72の表面を流下する熱水と、充填物72の下方から上向きに流れるリサイクルガスとの気液直接接触により、リサイクルガスが加湿される構造となっている。
加湿装置7の下部容器62には、充填物72表面を流下した水が収集され、ポンプ63により加圧されて、再び配管53および配管52を経由してそれぞれ後置冷却器21とエコノマイザ16へ給水されるよう構成されている。
また、排ガスダクト13のエコノマイザ16の下流には、水回収装置17で回収された回収水を、エコノマイザ16から排出される排ガスにより加熱する回収水加熱器40と、回収水加熱器40から排出される排ガスを冷却して排ガス中の湿分を凝縮回収する水回収装置17が設置されている。
水回収装置17を通過した排ガスの一部は、リサイクルガスとして配管112を経由して吸気噴霧冷却装置14に供給され、この吸気噴霧冷却装置14で微細な水滴を噴霧された後、吸気ダクト3を経由して再び圧縮機2に吸入される構成となっている。
水回収装置17を通過した排ガスの残りの部分は、配管113を経由してCO2分離設備42に導かれ、このCO2分離設備42で排ガスの圧縮と冷却の組み合わせにより、湿分は凝縮されて配管48から回収されるとともに、凝縮しなかったCO2は配管49から抜き出され、そのCO2の一部は配管51を経由してガス化炉31へ供給され、残りのCO2は回収CO2として、配管50を経由して図示しないCO2処分設備に送出される構成となっている。
本実施例のCO2回収型ガス化発電システムにおいては、加湿装置7の下部容器62の保有水は、ポンプ63と配管54を経由してシンガスクーラー33に供給される構成となっている。
シンガスクーラー33での熱交換によって生成した水蒸気は配管44を経由して、加湿装置7の下流側の配管43に合流するように接続されている。
配管43のさらに下流側には、配管45によってリサイクルガスをタービン1に供給するための分岐点が設けられている。配管45によって供給されたリサイクルガスは、本発明の一実施例であるCO2回収型ガス化発電システムを構成するタービン1の内部で、図2に示すタービン1の静翼81a、82a、83a及び動翼81b、82b、83bの冷却や、シールに利用する構造となっている。
配管43のさらに下流側には、配管46により燃焼に必要な酸素が供給される接続点が設けられている。配管46から供給される酸素は、配管55からガス化炉31へ供給する酸素と同様に、図示しない酸素製造装置で製造したものである。
図2に示すように、タービン1は、タービン1の内部を流れる作動流体である燃焼ガス99の流れに沿って複数段の静翼と動翼の翼列が設置されており、本実施例では4段の翼列を有している。そして各段の翼列は、周方向に複数枚の静翼をケーシングに備えた静止翼列と、周方向に複数枚の動翼をロータに備えた回転翼列とから成る。
タービン1のロータは燃焼ガス99の流れに沿って上流側から第1段ディスク90、スペーサ91、第2段ディスク92、スペーサ93、第3段ディスク94、スペーサ95、第4段ディスク96の順に連結されている。
そして、これらディスク90、92、94、96及びスペーサ91、93、95をスタッキングボルト97により強固に固定して、回転体であるロータを形成する。静翼と動翼の配置は、上流から順に第1段静翼81a、第1段動翼81b、第2段静翼82a、第2段動翼82b、第3段静翼83a、第3段動翼83b、第4段静翼84a及び第4段動翼84bである。
そして、第1段動翼81bは第1段ディスク90に固定されている。同様に、第1段動翼81bは第1段ディスク90に、第2段動翼82bは第2段ディスク92に、第3段動翼83bは第3段ディスク94に、第4段動翼84bは第4段ディスク96にそれぞれ固定される。
さらに、図2において、各静翼を冷却する静翼冷却ガス85と、各動翼を冷却する動翼冷却ガス86は、図1に示したCO2回収型ガス化発電システムの配管45を経由して供給されたリサイクルガスである。
本実施例では、動翼冷却ガス86をタービン1の下流側の軸端より導入する構造を想定した。タービン1の第1段ディスク90は、軸方向への貫通部がない構造であるが、ディスク92、94、96およびスペーサ91、93、95には、軸方向に貫通部を有している。
それにより、タービン下流側の軸端に導入された動翼冷却ガス86は、ディスクとスペーサの軸方向に設けられた貫通部空間をタービン上流側に向かって流動可能となる。そして、スペーサの半径方向に設けられたスリット等により第1段動翼81bと第2段動翼82bと第3段動翼83bとの冷却流路入口に導かれる構造となっている。
これら動翼には、内部に冷却流路が形成されており、動翼を冷却した後の冷却ガスは、タービンのガスパス中に放出されるように前記動翼に流路が設けられている。
次に、静翼冷却ガス85は、タービン1のケーシング87に設けられた貫通部分から、ケーシング内部の空洞部分であるキャビティーを経由して、第1段静翼81a、第2段静翼82a、第3段静翼83aの冷却流路の入口にそれぞれ導かれる構造となっている。これら静翼も、内部に冷却流路が形成されており、静翼を冷却した後の冷却ガスは、タービンのガスパス中に放出されるように前記静翼に流路が設けられている。
次に図1および図2を用いて、本実施例のCO2回収型ガス化発電システムの動作を説明する。
図1及び図2において、本実施例のCO2回収型ガス化発電システムで燃料として想定した石炭は、石炭前処理設備30で微粉炭状態に処理され、配管51から供給されるCO2により、微粉炭がガス化炉31に搬送される。
ガス化炉31では、図示しない酸素製造装置で製造され配管55から供給される酸素と石炭の化学反応により高温のガス化ガスが生成される。
一方、配管51から供給されるCO2の一部は、ガス化炉31の出口付近にクエンチガスとして投入され、生成ガスの温度を下げてガス化炉31への灰の付着を防止する役割も果たす。
これらの結果、ガス化炉31では、CO2が共存する状態で石炭と酸素が反応するため、CとCO2によるCOの生成反応が促進される。この反応は吸熱反応であり、生成ガスの温度を高めることなく、石炭燃料の発熱量に対する生成ガスの発熱量を高く維持することができる。
また、従来の石炭ガス化システムでは、微粉炭の自然発火を防止する観点から、微粉炭の搬送に窒素ガスを用いていたが、搬送にCO2を用いた場合も同様の機能を果たすことができる。ガス化炉31で発生するスラグ排水は、スラグ処理設備32でスラグを分離し回収する。
ガス化炉31で生成した高温のガス化ガスは、配管115を経由して供給されたシンガスクーラー33により、ガス精製に適した温度まで冷却するとともに、その排熱で水蒸気を生成する。
シンガスクーラー33によって冷却されたガス化ガスは、配管116を経由してガス精製設備34に供給され、図示しない脱塵装置で生成ガス中の灰分を除去し、図示しない脱硫装置で硫黄分が除去される。
本実施例では、乾式脱硫装置を想定しており、ガス化ガスを400℃程度の高温のまま、ガスタービン系統へ供給することができる。仮に、湿式脱硫装置を想定した場合、脱硫剤を含む水とガス化ガスを気液接触する必要があり、脱硫後のガス化ガスは比較的低温となり、システム熱効率が若干低下する。
次に、本実施例のCO2回収型ガス化発電システムに設置されたクローズドサイクルガスタービンの動作を説明する。吸気噴霧冷却装置14で微細な水滴を噴霧されたCO2を主成分とするリサイクルガスは、圧縮機2により約3MPaまで圧縮される。
本実施例では、吸気噴霧冷却装置14に流入するリサイクルガスの温度は30℃、噴霧される微細な水滴の温度も30℃であり、吸気ダクト3でリサイクルガスは冷却されないが、圧縮機2の内部でリサイクルガスが圧縮されて高温になるのに対応して、微細な水滴が順次蒸発して蒸発潜熱を奪うことから、リサイクルガスが連続的に冷却される作用がある。
この圧縮機2の内部でのリサイクルガスの冷却によってリサイクルガスの体積が減少する作用があり、圧縮機2の必要動力が低減し、その分だけ、同一の軸に連結されたタービン1の軸端出力が増加できる効果がある。
圧縮機2から吐出されるリサイクルガスは、配管111を経由して供給された後置冷却器21によって冷却される。冷却する理由は、加湿装置7の充填物72から流下する水の温度を低下させ、エコノマイザ16への給水温度を低下させ、エコノマイザ16での熱回収量を増加させるためである。
後置冷却器21で冷却されたリサイクルガスは、配管118を経由して加湿装置7の充填物72の下部から供給され、充填物72の上方から散布されて流下する熱水と、充填物72の表面で気液接触を繰返し、リサイクルガスが加湿される。
充填物72の上方から散布された熱水は、加湿により蒸発した分の流量が減少し、蒸発しなかった水が加湿装置7の下部容器62に収集される。下部容器62に収集された水は、ポンプ63により加圧されて、一部は配管52を経由してエコノマイザ16へ給水され、エコノマイザ16で排気ダクト13を流下するリサイクルガスにより加熱されて、再び加湿装置7の上部空間の液分散器に供給される。
一方、ポンプ63により加圧された水の別の一部は、配管53を経由して後置冷却器21へ供給され、配管111を流下する圧縮機2の高温の吐出リサイクルガスにより加熱されて、再び加湿装置7の上部空間の液分散器に供給される。
ポンプ63により加圧された水のさらに別の一部は、配管54を経由してシンガスクーラー33へ供給され、配管115を流下するガス化炉31の高温のガス化ガスにより加熱されて蒸発し、水蒸気として配管44により、加湿装置7の下流側の配管43に合流する。
この加湿装置7の循環水は、加湿により減少してくるので、水回収装置17で回収した水を配管56を経由して補給する。
この加湿装置7の加湿により、リサイクルガスの流量と比エンタルピが増加する。このエネルギーの増加は、圧縮機2の必要動力の増加を伴わず、タービン作動流体の流量と比エンタルピが増加するため、ガスタービンとしての軸端出力が増加し、発電効率が向上する特徴がある。
また、シンガスクーラー33で生成した水蒸気を追加することにより、リサイクルガスの流量と比エンタルピがさらに増加し、発電効率をさらに向上させることが可能となる。
加湿装置7で加湿されたリサイクルガスは、シンガスクーラー33で生成した水蒸気が合流したあと、配管43から分岐した配管45によって翼冷却に使用するガスを分岐する。配管45により翼冷却に使用するガスを分岐した位置よりも下流側の配管43で、配管46によって供給される燃焼に必要な酸素をリサイクルガスに添加する。
このリサイクルガスは、配管43を経由して供給された再生熱交換器12にて、排気ダクト13を流下したタービン1の排ガスによって加熱されて、配管47を経由して燃焼器4に供給される。この時、再生熱交換器12で加熱される前のリサイクルガスの温度は200℃以下であるが、加熱後のリサイクルガスの温度は600℃以上とすることが可能であり、再生熱交換器12での熱量の増加が大きく、燃焼器4での燃料を低減できることから、発電効率の大幅な向上が可能となる。
燃焼器4では、ガス精製設備34から配管117を経由して送出された燃料とともに配管47を経由して供給したリサイクルガスを燃焼させ、高温の燃焼ガスを生成する。この高温の燃焼ガスは、タービン1に供給され、図2に示した静翼81aから動翼84bまでを順次通過することにより、ブレイトンサイクルの膨張過程を経て、熱エネルギーが回転運動エネルギーに変換される。
回転運動エネルギーは、タービン1と同じ軸101に連結された圧縮機2を駆動することに消費されるとともに、同じ軸101に接続された発電機102により、電気エネルギーとして取り出される。
タービン1での膨張過程を経て排出された排ガスは排ガスダクト13を経由して再生熱交換器12に供給され、前記したリサイクルガスの加熱に利用される。さらに、再生熱交換器12から排出された排ガスは、排ガスダクト13に設置されたエコノマイザ16で前記した配管52を経由して供給される循環水を加熱し、さらに下流側の排ガスダクト13に設置された回収水加熱器40により、水回収装置17で回収された回収水を加熱する。
回収水加熱器40を通過した排ガスは、排ガスダクト13を経由して水回収装置17に入り、外部から供給された冷却水により、排ガスが冷却されて、排ガス中の湿分が凝縮される。
この凝縮水は、ポンプ41により回収水熱交換器40に移送され、加熱されたのちに配管56によって加湿装置7の下部容器62に補給される。水回収装置17では、排ガスは30℃まで冷却され、排ガスの成分は、30℃の飽和水蒸気圧に対応した湿分を含むCO2ガスとなる。
水回収装置17を通過した排ガスの一部は、排ガスダクト13と接続した配管112を経由して再び吸気噴霧冷却装置14に供給され、圧縮機2により圧縮される。水回収装置17を通過した残りの排ガスは、排ガスダクト13と接続した配管113を経由してCO2分離設備42に供給され、このCO2分離設備42によって圧縮、冷却されて、湿分は凝縮水となり配管48から排出され、CO2を主成分とする圧縮ガスは配管49から取り出される。
配管49から取り出されたCO2を主成分とする圧縮ガスの一部は、配管49に接続した配管51を経由して再びガス化炉31に供給され、CO2を主成分とする圧縮ガスの残りは、配管49に接続した配管50から図示しないCO2処分設備に送出される。
加湿装置7の出口の配管43から、配管45によって分岐されたガスは、タービン1の翼冷却に利用される。即ち、配管45によって分岐されたガスの一部は、図2の静翼冷却ガス85として、第1段静翼81a、第2段静翼82a、第3段静翼83aの冷却流路に導かれ、対流熱伝達によりこれら静翼を冷却する。
これら静翼を冷却した後の冷却ガスは、タービン1のガスパス中に放出され、主流ガスと混合してさらに下流側の段で膨張する。配管45によって分岐された残りのガスは、図2の動翼冷却ガス86として、第1段動翼81b、第2段動翼82b、第3段動翼83bの冷却流路に導かれる。
対流熱伝達によりこれら動翼を冷却した後、冷却ガスは、タービン1のガスパス中に放出され、主流ガスと混合してさらに下流側の段で膨張する。これら静翼冷却ガス85あるいは動翼冷却ガス86は、ここに示した流路以外にも、静翼と動翼の間隙など、タービン構成部材の微小な間隙に流入し、高温の燃焼ガスがこれら微小な間隙から漏れ出すことを防止する、シール流体としても作用している。
本実施例で、翼冷却に使用するガスを、配管45によって導入した理由と効果を説明する。
燃焼ガス温度が1000℃を超えるガスタービンでは、タービン翼材料の高温強度維持の観点から、タービン翼の内部に冷却流路を構成して冷却ガスを供給し、対流熱伝達により翼材料温度を許容値以下に冷却することが行なわれる。この冷却ガスとしては、タービン1の作動流体を圧縮する圧縮機2からの抽気が用いられることが多い。
しかし、圧縮機2から冷却ガスを抽気する場合、タービン入口の作動流体の流量が減少し、ガスタービンの出力と効率が低下するため、冷却ガスの流量は可及的に少ないほうが良い。
翼冷却に必要な冷却ガスの量は、冷却ガスの温度と比熱で決定され、なるべく低温で、なるべく比熱が大きい流体を用いることにより、少ない冷却ガスで翼を冷却することができる。但し、冷却ガスの温度が低すぎる場合、冷却後のガスも低温となるため、冷却後のガスが放出されるタービンの主流ガスも低温となってしまい、タービンから取り出す仕事量の観点からは最善ではない場合もある。
そこで、発明者らは、表1に示す評価ケースとして、ケース(1)〜(5)の5通りの系統構成から冷却ガスを分岐してタービンへ注入する場合におけるガスタービンの効率変化を検討した。計算で想定した各機器の動作条件は表2に示す通りである。
また、表3には、冷却ガスとしての燃料ガスの組成を示す。
表1に示すように、ケース(1)〜(5)で分岐するそれぞれの冷却ガスは比熱や温度がそれぞれ異なる。それぞれのケースで必要な冷却ガス流量を評価する方法は、図3に示す手順のタービン翼の冷却に必要な冷却ガス流量を決定する手順を示すフローチャートに基づいて行なった。なお、この方法は非特許文献2に示されている方法であり、詳細は割愛する。この手順で用いた翼冷却ガス流量の決定に想定した条件は表4に示した通りである。
Figure 0005420371
Figure 0005420371
Figure 0005420371
Figure 0005420371
これらの計算の結果、ケース(1)〜(5)で分岐する各静翼、動翼の冷却に必要な冷却ガス流量は図4に示すものとなった。また、そのときの各静翼、動翼入口での主流ガス温度は図5に示すとおりである。
本実施例の条件では、図5に示すように、ケース(5)以外では、第4段静翼、第4段動翼に接する作動流体の温度が800℃以下になっており、第4段静翼、第4段動翼は冷却の必要が無い結果となった。
図4に示した冷却ガス流量よると、表1に示した主流ガスと冷却ガスの比熱の比が特に小さいケース(1)とケース(2)は、必要な冷却ガス流量が多くなっている。また、ケース(3)とケース(4)は、表1に示した冷却ガス温度や、主流ガスと冷却ガスの比熱の比が全ケース中で中間的な値であり、図4に示す冷却ガス流量の計算結果も、全ケース中で中間的な値となった。
一方、ケース(5)では、冷却ガス温度はやや高いものの、主流ガスと冷却ガスの比熱の比が他のケースの2倍程度の大きさであるため、必要な冷却ガス流量が最も少なくなった。
これらの計算の結果、各評価ケースの発電端効率は図6に示すものとなった。全体としては、冷却ガス流量が少ないものほど発電端効率が高い傾向がある。しかし、ケース(1)とケース(2)では、冷却ガス流量の大小と、発電端効率の高低関係が逆転している。理由として、図5の主流ガス温度の変化から判るように、ケース(2)の冷却ガス温度は最も低く、タービンの主流ガスの温度が低下して、タービン仕事が減少しているためと考えられる。
この図6からも判るように、ケース(3)、ケース(4)、ケース(5)の効率はほぼ同等であるものの、ケース(5)が最高効率となった。しかし、ケース(5)は、効率は最も高いものの、シンガスクーラー33から水蒸気が生成されてから、即ちガス化炉31が起動した後でなければ翼冷却ガスとして水蒸気を供給することができない特性があり、本実施例では加湿装置出口でシンガスクーラー33の水蒸気が合流する前の位置から翼冷却ガスを抜き出す、ケース(3)を選択して例示した。
つまり本実施例により、シンガスクーラー33が生成した水蒸気の混合箇所と、翼冷却ガスの分岐箇所の最適点が明らかになった。
次に、ケース(3)、ケース(4)では、燃焼用酸素を注入する位置は、加湿装置7出口のリサイクルガスの配管43の、翼冷却ガスの分岐箇所より下流側とした理由と効果を説明する。
前記した非特許文献1のCO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムでは、燃焼用酸素の注入位置は、リサイクルガスの圧縮機の出口配管とすることが示されている。
一方、本実施例では、リサイクルガスの圧縮機2出口の配管111には、後置冷却器21、加湿装置7、シンガスクーラー33の生成蒸気の合流点、翼冷却ガスの分岐点などが存在するため、加湿装置7出口下流の配管43に配管46を経由して燃焼用酸素を注入する注入位置を検討する必要がある。
プラントの熱効率のみに着目した場合、燃焼器4での燃焼に必要な酸素は、後置冷却器21出口のリサイクルガスへ注入することが最適と考えられる。理由は、後述する実施例2で示すように、加湿装置7への流入ガス量が増加すると、加湿装置7で飽和まで加湿した場合の加湿量が増加するので、後置冷却器21やエコノマイザ16で、より多くの排熱が回収できるためである。
しかしながら、酸素を後置冷却器21出口のリサイクルガスへ注入した場合、酸素が混入したリサイクルガスを配管43から分岐した配管45によって分岐して翼冷却ガスとして用いることになり、酸素の燃焼反応が起きないため、タービン1の排ガス中に酸素が混入することになる。
本実施例では、CO2分離設備42において、大部分がCO2と湿分からなるリサイクルガスから湿分を除去してCO2を分離回収するため、リサイクルガスに酸素が混入すると、分離したCO2に酸素が混入することとなる。その場合、CO2分離設備42では、CO2以外の余分な成分を圧縮・冷却することとなり、無駄な動力を消費する。
また、酸素を注入する配管46から、実際に燃焼に必要な量よりも多量の酸素を供給する事になるため、酸素製造装置の動力を多く消費し、発電設備としては、送電端効率が低下することになる。
したがって、本実施例では、燃焼器4での燃焼に必要な酸素は、加湿装置7出口のリサイクルガスの配管43の、翼冷却ガスの配管45が分岐する位置より下流側の配管43の位置に配管46を接続して酸素を注入することが重要となる。
本実施例では、後置冷却器21とエコノマイザ16が設置されているが、どちらか一方だけの設置でも実現可能である。後置冷却器21を削除した場合、加湿装置7へ供給するリサイクルガスの温度が上がるため、加湿装置7の充填物72から下部容器62へ流下する散布水の水温が上昇する。その結果、エコノマイザ16への給水温度が上昇するので、エコノマイザ16での排熱回収量が減少し、システムとしての熱効率が多少低下する。
また、エコノマイザ16を削除した場合、加湿装置7へ供給する熱水のエネルギーが減少するので加湿装置7による加湿量が減少し、システムとしての熱効率が多少低下する。
また、本実施例では、排気ダクト13に水回収装置17を設置したが、これを削除することも可能である。その場合は、吸気噴霧冷却装置14に供給するガスの温度を必要な温度まで冷却するために、熱交換器が別途必要となる。また、排ガスから水が回収されないために、加湿装置7で消費する水を外部から供給する必要がある。
また、本実施例では、吸気噴霧冷却装置14を設置したが、これを削除することも可能である。その場合は、圧縮機2の内部での冷却作用が得られないため、圧縮機2の途中段に中間冷却器を設置するなどの代替手段を講じればよい。
また、本実施例では、炭素系の燃料として、石炭を想定したが、ガス化設備によりガス化できる炭素系の燃料、例えばバイオマスや重質油も利用可能である。木屑などのバイオマスの場合には、技術的には、石炭よりも比較的低温でガス化可能であるが、ガス化ガスからタール分などの除去が必要となる。
一方、バイオマスはカーボンニュートラルであるので、発電時にCO2の排出を抑制するだけでなく、過去に大気中に放出されたCO2を回収する効果があり、地球温暖化防止効果は大きなものとなる。
また、石油精製時の残渣油やアスファルト、オリノコタールなどの重質油は、比較的高温でのガス化が必要であり、ガス化ガスには硫黄分、ナトリウムなど除去が必要な不純物が比較的多く含まれているが、これら重質油は、広く薄く分布しているバイオマスよりも大量調達が容易である場合が多く、発電設備の大容量化に適している特徴がある。
上記した本発明の実施例によれば、CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムを簡易なシステム構成にして、ガス化設備と閉サイクルガスタービン設備とを組み合わせて高い発電効率を達成するCO2回収型ガス化発電システムを実現することができる。
本発明の他の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムについて図7を用いて説明する。
本実施例のCO2回収型ガス化発電システムは図1及び図2に示した先の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムと基本的な構成及び作用は同じなので、両者に共通した説明は省略し、相違する部分のみ以下に説明する。
図7に示した本実施例のCO2回収型ガス化発電システムでは、シンガスクーラー33で水蒸気を発生させる代わりに熱水を発生させるように構成している。この場合、図7に示すように、シンガスクーラー33で発生した熱水を配管121を経由して加湿装置7に供給して充填物72で気液接触させ、加湿量を増加させることができる。
上記した本実施例の構成では、散布水のエネルギーが増加するため、加湿装置7の充填物72から下部容器62へ流下する散布水の水温が上昇する。その結果、後置冷却器21あるいはエコノマイザ16での排熱回収量が減少するので、加湿装置7による加湿量が減少し、システムとしての熱効率が多少低下する。
また、本実施例では、加湿装置7の方式として、充填物72による気液接触によるものを想定したが、スプレイによる気液接触でも構成可能である。その場合は、スプレイ液滴とリサイクルガスとの気液接触により、液滴表面から水分が蒸発し、リサイクルガスが加湿される。その際、スプレイ液滴は蒸発潜熱を奪われることにより温度が低下し、最後まで蒸発せずに残った液滴はドレンとして回収された後、後置冷却器21あるいはエコノマイザ16へ給水される。
スプレイ式は、ガス側の圧力損失を小さくできる特徴があるが、気液接触性能を高めるためには、ガスやスプレイ液滴の空間的流量配分の均一化、スプレイ液滴の微細化などが求められる。充填物式は、ガス側の空間的流量配分の均一化が比較的容易であるが、ガス側の圧力損失が大きくなる傾向がある。
上記した本発明の実施例によっても、CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムを簡易なシステム構成にして、ガス化設備と閉サイクルガスタービン設備とを組み合わせて高い発電効率を達成するCO2回収型ガス化発電システムを実現することができる。
本発明の更に他の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムについて図8を用いて説明する。
本実施例のCO2回収型ガス化発電システムは図1及び図2に示した先の実施例であるCO2回収型ガス化発電システムと基本的な構成及び作用は同じなので、両者に共通した説明は省略し、相違する部分のみ以下に説明する。
図8に示した本実施例のCO2回収型ガス化発電システムでは、タービン翼冷却ガスとして、シンガスクーラー33が生成した水蒸気を利用するように構成している。
図1及び図2に示した先の実施例で示した発電効率の計算によれば、本実施例の方式が最も高効率であった。一方、この構成では、ガス化炉31が起動した後でなければ、シンガスクーラー33から水蒸気を供給することができないため、補助ボイラにより冷却ガスを供給可能な構成とするか、タービンの運用方法を工夫する必要がある。
即ち、シンガスクーラー33が水蒸気を生成していない状態では、図8に示した本実施例の構成のように、補助ボイラ98を設置して、この補助ボイラ98が生成した水蒸気を弁61を備えた配管122を経由して配管45に供給し翼冷却ガス85、86として利用可能とする。
そして、シンガスクーラー33が水蒸気を生成可能となったら、弁60を備えた配管123からシンガスクーラー33の水蒸気を配管45に供給し、翼冷却ガス85、86として利用可能とすることができる。
また、上記した補助ボイラ98を設置しない場合は、別の方法として、図1で説明した構成のように、加湿装置7出口のリサイクルガスを翼冷却ガス85、86として供給する系統も設けておき、シンガスクーラー33が水蒸気を生成したら、本実施例と同様に弁を切り替えて水蒸気を翼冷却ガス85、86として供給する系統に切り替えることもできる。
前記図1及び図2を用いて説明した先の実施例と図8に示した本実施例との第二の相違点は、燃焼器4での燃焼に必要な酸素の注入位置である。前記図1の先の実施例では、タービン翼冷却ガスを抜き出した下流側の位置に酸素の注入位置があったが、本実施例では配管46によって後置冷却器21から加湿装置7に至る配管118における後置冷却器21の下流側の位置に酸素を注入する。
酸素注入位置を後置冷却器21の下流側とした理由と効果を表5により説明する。酸素注入位置として、表5に示す評価ケースは、ケース(a):圧縮機出口、ケース(b):後置冷却器出口、ケース(c):加湿装置出口の3ケースを想定して、先の実施例と同様にシステム熱物質収支計算を実施した。
計算の条件は、先の実施例で示した表2、表3、表4と同一であり、タービン翼冷却ガスとしては表1のケース(5)即ちシンガスクーラー33の生成蒸気を用いる想定である。
表5によると、ケース(a)、ケース(b)は、加湿装置7の上流側で酸素を注入するため、ケース(c)と比較して加湿装置7入口でのガス流量が約10%多い。その結果、加湿装置7で飽和まで加湿した場合の加湿量が多くなり、充填物から流下水の水温が低くなる。その結果、後置冷却器21やエコノマイザ16で回収する熱量も多くなり、最終的には発電端効率が向上する。
これらケース(a)、ケース(b)の発電端効率は同等となったため、本実施例ではケース(b):後置冷却器21出口に酸素を注入する場合を例示した。その他のシステム全体の動作、効果などは前記図1を用いて説明した実施例と同様である。
Figure 0005420371
なお、本実施例では、発電端効率が最高となる構成を例示したが、配管46を接続する酸素注入位置は加湿装置7出口の配管43における何れの位置でも実現可能である。それは、本実施例では、前記図1を用いて説明した実施例とは異なり、タービン翼の冷却にはシンガスクーラー33の生成蒸気を用いているため、翼冷却ガスに酸素が混入する可能性を考慮する必要が無いためである。酸素注入位置を加湿装置7出口側とした場合、表5で示したように、発電端効率が若干低下する。
上記した本発明の実施例によっても、CO2回収型高効率石炭ガス化複合発電システムを簡易なシステム構成にして、ガス化設備と閉サイクルガスタービン設備とを組み合わせて高い発電効率を達成するCO2回収型ガス化発電システムを実現することができる。
本発明はCO2回収型ガス化発電システムに利用可能である。
1:タービン、2:圧縮機、3:吸気ダクト、4:燃焼器、7:加湿装置、12:再生熱交換器、13:排気ダクト、14:吸気噴霧冷却装置、16:エコノマイザ、17:水回収装置、21:後置冷却器、30:石炭前処理設備、31:ガス化炉、32:スラグ処理設備、33:シンガスクーラー、34:ガス精製設備、40:回収水加熱器、41:ポンプ、42:CO2分離設備、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56:配管、60、61:弁、62:下部容器、63:ポンプ、72:充填物、81a:第1段静翼、81b:第1段動翼、82a:第2段静翼、82b:第2段動翼、83a:第3段静翼、83b:第3段動翼、84a:第4段静翼、84b:第4段動翼、85:静翼冷却ガス、86:動翼冷却ガス、87:ケーシング、90:第1段ディスク、91:スペーサ、92:第2段ディスク、93:スペーサ、94:第3段ディスク、95:スペーサ、96:第4段ディスク、97:スタッキングボルト、98:補助ボイラ、99:燃焼ガス、101:軸、102:発電機、111、112、113、114、115、116、117、118:配管。

Claims (10)

  1. 炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え
    前記加湿装置は、前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した熱水を該加湿装置内部に供給して該圧縮機から吐出された吐出ガスと気液接触させる手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  2. 炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え、
    前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した水蒸気を、前記閉サイクルガスタービン設備の加湿装置の下流側となるガス流路に供給する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  3. 炭素系の燃料と酸素の反応によりガス化ガスを生成するガス化炉の内部にCO2を投入する手段を備えたガス化設備と、前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃料とする閉サイクルガスタービン設備を備えたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備は、主にCO2と湿分からなるガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮されたガスを加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿されたガスと前記ガス化設備から送出されるガス化ガスを燃焼する燃焼器と、該燃焼器で生成した燃焼ガスを膨張させて動力エネルギーを取り出すタービンと、該タービンの排ガスにより前記加湿装置で加湿されたガスを加熱する再生熱交換器を備え、
    前記ガス化炉から生成したガス化ガスから熱回収して生成した水蒸気を、前記タービンの内部に供給する手段を備えており、前記タービンの内部に供給された水蒸気は、タービン翼の冷却流体もしくはタービン構成要素のシール流体として用いられることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  4. 請求項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービンの圧縮機の出口から前記加湿装置の入口に至る区間のガス流路に酸素を供給する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    ガス化炉の内部にCO2を投入する手段は、炭素系の燃料を該ガス化炉に搬送する燃料搬送手段、もしくは、ガス化ガスを冷却して灰の付着などを防止するクエンチガスであることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備の加湿装置は、前記圧縮機の吐出ガスから熱回収して生成した熱水を該加湿装置内部に供給して前記吐出ガスと気液接触させる手段、もしくは、前記再生熱交換器から排出されたタービン排ガスから熱回収して生成した熱水を該加湿装置内部に供給して該圧縮機で圧縮された前記ガスと気液接触させる供給する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備は、前記再生熱交換器から排出される排ガスから湿分を回収する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備は、前記圧縮機が吸入するガスに液滴を噴霧する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  9. 請求項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記閉サイクルガスタービン設備の加湿装置の下流側となるガス流路に第1接続点を備え、この第1接続点から分岐して抜き出したガスを前記タービンの内部に供給する手段を備えており、前記タービンの内部に供給されたガスは、タービン翼の冷却流体もしくはタービン構成要素のシール流体として用いられることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
  10. 請求項に記載されたCO2回収型ガス化発電システムにおいて、
    前記第1接続点よりも下流側のガス流路に第2接続点を備え、第2接続点に酸素を供給する手段を備えていることを特徴とするCO2回収型ガス化発電システム。
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