以下、実施形態を図面を用いて説明する。図中、太線で示した信号線は、複数本を示す。また、太線が接続されているブロックの一部は、複数の回路を有する。信号が伝達される信号線には、信号名と同じ符号を使用する。先頭に”/”の付く信号は、負論理を示している。図中の二重の四角印は、外部端子を示している。外部端子は、例えば、半導体チップ上のパッド、あるいは半導体チップが収納されるパッケージのリードである。外部端子を介して供給される信号には、端子名と同じ符号を使用する。
図1は、一実施形態における半導体メモリMEMの例を示している。例えば、半導体メモリMEMは、スタティックRAMである。半導体メモリMEMは、クロック信号に同期して動作してもよく、クロック信号に非同期で動作してもよい。半導体メモリMEMは、パッケージに封入された半導体メモリ装置として設計されてもよく、システムLSI等に搭載されるメモリマクロ(IP)として設計されてもよい。
半導体メモリMEMは、複数のメモリセルMCを有するメモリブロックBLK、ビット線選択回路BLSEL、センスアンプSAおよび直列並列変換回路SPCNVを有している。メモリセルMCは、データ端子I/O0−1に対応してそれぞれ設けられ、データ端子I/O0−1で受けるデータを保持する。例えば、メモリセルMCは、共通のワード線に接続され、同時にアクセスされる。このとき、ワード線には、データ端子I/O0−1の数と同じ数のメモリセルMCが接続される。なお、データ端子I/Oの数およびメモリセルMCの数は、さらに多くてもよい。
ビット線選択回路BLSELは、メモリセルMCから読み出されるデータ端子I/O0−1にそれぞれ対応する並列のデータを順次に選択し、直列のデータとして出力する。センスアンプSAは、ビット線選択回路BLSELにより選択されたデータを順次に増幅して出力する。直列並列変換回路SPCNVは、センスアンプSAから出力されるデータ端子I/O0−1にそれぞれ対応する直列のデータを並列のデータに変換し、変換した並列のデータを対応するデータ端子I/O0−1にそれぞれ出力する。
なお、半導体メモリMEMは、ブロック選択信号に応じて選択される複数のメモリブロックBLKを有してもよい。この場合、各メモリブロックに対応して、ビット線選択回路BLSELおよびセンスアンプSAがそれぞれ形成される。例えば、直列並列変換回路SPCNVは、複数のメモリブロックBLKに共通に形成される。この場合、複数のセンスアンプSAから出力されるデータをブロック選択信号に応じて選択するデータ選択回路が、センスアンプSAと直列並列変換回路SPCNVの間に配置される。さらに、メモリブロックBLK内に複数のワード線を形成し、各ワード線にデータ端子I/O0−1にそれぞれ対応するメモリセルMCを接続してもよい。
この実施形態では、半導体メモリMEMのアクセスを制御するCPU等のコントローラから半導体メモリMEMに読み出しコマンドが供給されたとき、データ端子I/O0−1に対応するメモリセルMCからデータがそれぞれ読み出される。メモリセルMCから読み出される並列のデータは、ビット線選択回路BLSELにより直列のデータに変換される。センスアンプSAは、直列のデータを順次に増幅する。そして、センスアンプSAから順次に出力される直列のデータは、並列変換回路SPCNVにより並列のデータに変換され、データ端子I/O0−1に出力される。
この実施形態では、半導体メモリMEMは、複数のデータ端子I/O0−1に共通のセンスアンプSAを有している。センスアンプSAは、メモリセルMCから読み出されるデータ端子I/O0−1に対応するデータを、順次に増幅する。これにより、半導体メモリMEM内に形成するセンスアンプSAの数を少なくできる。したがって、半導体メモリMEMのチップサイズを変えることなく、センスアンプSAのサイズを大きくできる。この結果、センスアンプSAの電気的特性のばらつきを小さくでき、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。特に、素子構造が微細化された最先端のプロセスで製造され、低い電源電圧で動作する半導体メモリMEMにおいて、センスアンプSAの電気的特性のばらつきを小さくでき、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。また、サイズの大きいセンスアンプSAを、複数のデータ端子I/O0−1に対応する複数のメモリセルMCで共有することで、レイアウト設計を容易にでき、半導体メモリMEMのチップサイズを小さくできる。
図2は、別の実施形態における半導体メモリMEMの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。例えば、半導体メモリMEMは、スタティックRAMである。半導体メモリMEMは、クロック信号CLKに同期して動作するが、クロック信号CLKに非同期で動作してもよい。半導体メモリMEMは、パッケージに封入された半導体メモリ装置として設計されてもよく、システムLSI等に搭載されるメモリマクロ(IP)として設計されてもよい。
半導体メモリMEMは、例えば、シリコン基板上にCMOSプロセスを使用して形成されている。半導体メモリMEMは、内部電圧生成回路VGEN、アドレスデコーダADEC1−2、動作制御回路CNT、グローバルワード線ドライバGWD、ローカルワード線ドライバLWD0−3、ビット線制御回路BLCNT0−3、ビット線選択回路BLSEL0−3、センスアンプSA0−3、データ出力回路DOCおよびメモリブロックBLK0−3を有している。ローカルワード線ドライバLWD0−3、ビット線制御回路BLCNT0−3、ビット線選択回路BLSEL0−3、センスアンプSA0−3は、メモリブロックBLK0−3にそれぞれ対応して形成されている。メモリブロックBLK(BLK0−3)は、互いに同じ回路である。メモリブロックBLKは、図3で説明する。
内部電圧生成回路VGENは、外部電源電圧VDDを用いて、半導体メモリMEMの内部回路で使用する複数種の内部電源電圧IVDDを生成する。例えば、内部電源電圧IVDDとして、読み出し動作時のワード線WLの高レベル電圧、書き込み動作時のワード線WLの高レベル電圧がある。読み出し動作時のワード線WLの高レベル電圧は、書き込み動作時のワード線WLの高レベル電圧より低く設定される。例えば、読み出し動作時のワード線WLの高レベル電圧は、電源電圧VDDより低く、書き込み動作時のワード線WLの高レベル電圧は、電源電圧VDDより高い。なお、内部電源電圧IVDDは、専用の内部電圧生成回路VGENを形成することなく、半導体メモリMEMの内部回路で生成される他の電圧を利用して生成されてもよい。
読み出し動作時のワード線WLの高レベル電圧を相対的に低くすることで、図4に示すメモリセルMCのアクセストランジスタN3、N4のオン抵抗は上昇する。これにより、読み出し動作時にビット線BL、/BLの電圧がメモリセルMCに与える影響を少なくでき、メモリセルMCのデータ保持特性を向上できる。書き込み動作時のワード線WLの高レベル電圧を相対的に高くすることで、アクセストランジスタN3、N4のオン抵抗は下がる。これにより、ビット線BL、/BL上の書き込みデータをメモリセルMCに十分に書き込むことができ、メモリセルMCの書き込み特性を向上できる。
アドレスデコーダADEC1は、アドレス端子を介して受けるアドレス信号ADをデコードし、デコードにより生成されるロウデコード信号をグローバルワード線ドライバGWDに出力する。例えば、アドレスデコーダADEC1は、ワード線WLを選択するためにアドレス信号ADの下位側の複数ビットをロウアドレス信号として受ける。
アドレスデコーダADEC2は、アドレス端子を介して受けるアドレス信号ADをデコードし、ブロック選択信号BSEL0−3のいずれかを有効レベルに活性化する。例えば、アドレスデコーダADEC1は、メモリブロックBLK(BLK0−3)のいずれかを選択するためにアドレス信号ADの上位2ビットをブロックアドレス信号として受ける。なお、この半導体メモリMEMは、ビット線対BL、/BLを選択するためのカラムアドレス信号を受けることなく動作する。
動作制御回路CNTは、例えば、チップセレクト信号/CSおよびライトイネーブル信号/WE等のコマンド信号CMDをクロック信号CLKに同期して受ける。動作制御回路CNTは、コマンド信号CMDをデコードし、読み出し動作または書き込み動作を実行するための制御信号(タイミング信号)を出力する。制御信号として、ビットセレクト入力信号BSIN、ビットセレクトクロック信号BSCLK、センスアンプイネーブル信号SAEN、データ入力制御信号DIN、データ出力制御信号DO等が生成される。
グローバルワード線ドライバGWDは、読み出し動作または書き込み動作において、ロウデコード信号に応じてグローバルワード線GWLのいずれかを活性化する。グローバルワード線GWLは、メモリブロックBLK0−3に共通に配線されており、各メモリブロックBLK0−3に対応するローカルワード線ドライバLWDに接続されている。
ローカルワード線ドライバLWD(LWD0−3)は、互いに同じ回路である。各ローカルワード線ドライバLWDは、読み出し動作または書き込み動作において、活性化されたブロック選択信号BSEL(BSEL0−3)を受けているときに、活性化されたグローバルワード線GWLに対応するローカルワード線WLを有効レベル(例えば、高レベル)に活性化する。ローカルワード線WLの活性化により、ローカルワード線WLに接続されたメモリセルMCは、図3に示すビット線対BL、/BLに接続される。
ビット線制御回路BLCNT(BLCNT0−3)は、互いに同じ回路である。各ビット線制御回路BLCNTは、書き込み動作において、活性化されたブロック選択信号BSELを受けているときに、データ入力制御信号DINに同期して書き込みデータ信号I/O0−35を対応するメモリブロックBLKに供給する。これにより、書き込みデータ信号I/O0−35は、ローカルワード線WLに接続された36個の全てのメモリセルMCに同時に書き込まれる。換言すれば、ローカルワード線WLに接続されたメモリセルMCの中で、データが書き込まれないメモリセルMCは存在しない。これにより、データが書き込まれないメモリセルMCがプリチャージされたビット線BL、/BLに接続される、いわゆるハーフセレクト状態を防止できる。したがって、書き込み動作において、メモリセルMC内の記憶ノードの電圧が、ビット線BL、/BLの電圧の影響により変動することを防止でき、メモリセルMCに保持されているデータが破壊されることを防止できる。ハーフセレクト状態が存在しないため、上述したように、書き込み動作においてワード線WLの高レベル電圧を、例えば電源電圧VDDより高くでき、メモリセルMCのアクセストランジスタN3、N4(図4)のオン抵抗を低くできる。この結果、データをメモリセルMCに強く書き込むことができ、書き込み動作マージンを向上できる。特に、この実施形態は、電源電圧VDDが低い仕様の半導体メモリMEMに適用することで、書き込み動作マージンを向上できる。
ビット線選択回路BLSEL0−3は、読み出し動作において、対応するメモリブロックBLKの36組のビット線対BL、/BL(図3)を、対応するセンスアンプSAに順次に接続する。換言すれば、ビット線選択回路BLSEL0−3は、対応するメモリブロックBLKから読み出される36ビットの並列のデータを順次に選択し、直列のデータとしてセンスアンプSAに供給する。
センスアンプSA(SA0−3)は、読み出し動作において、対応するブロック選択信号BSELが活性化されているときに、センスアンプイネーブル信号SAENに応答してビット線選択回路BLSELから供給される直列の読み出しデータの信号量を順次に増幅する。センスアンプSAは、増幅した読み出しデータをデータ出力信号DOUT(DOUT0−3)として順次に出力する。
センスアンプSAは、対応するメモリブロックBLK(BLK0−3)の近くに配置される。これにより、例えば、メモリブロックBLK3のビット線BLをセンスアンプSA0に電気的に接続する必要はない。したがって、ビット線BLをセンスアンプSAに接続するための信号線が長くなることを防止でき、配線の負荷の増加を最小限にできる。この結果、図5に示す回路方式を採用する場合にも、動作マージンが低下することを防止できる。
複数のメモリセルMC(図3)から読み出されるデータを1ビットずつ順次に増幅することで、センスアンプSAの数を少なくできる。具体的には、センスアンプSAは、メモリブロックBLK毎に形成されればよい。これにより、センスアンプSAのトランジスタサイズ等を大きくできる。したがって、半導体メモリMEMの製造工程において、プロセス(製造条件)の変動による電気的特性のばらつきを小さくできる。ここで、電気的特性は、例えば、トランジスタの閾値電圧あるいはセンスアンプSAのオフセット電圧である。
一般に、トランジスタの電気手特性のばらつき量は、チャネル長をL、ゲート幅をWとするときに、1/SQRT(LW)に比例する。ここで、SQRTは、平方根を意味する。この結果、センスアンプSAの動作マージンを大きくでき、半導体メモリMEMの誤動作を防止できる。換言すれば、半導体メモリMEMの動作電圧(電源電圧VDD)が低いときにも、十分な動作マージンを確保でき、半導体メモリMEMは安定して動作する。特に、トランジスタ等の素子構造が微細化された最先端のプロセスで製造され、低い電源電圧で動作する半導体メモリMEMは、素子の電気的特性のばらつきが相対的に大きい。このため、この実施形態は、この種の半導体メモリMEMに適用することで顕著な効果を得ることができる。
データ出力回路DOCは、読み出し動作において、活性化されたブロック選択信号BSELに対応するセンスアンプSAから出力される直列のデータ出力信号DOUTを、ビットセレクトクロック信号BSCLKに同期して並列の読み出しデータ(36ビット)に変換する。データ出力回路DOCは、変換した並列の読み出しデータを、データ出力制御信号DOに同期してデータ端子I/O0−35に同時に出力する。
図3は、図2に示したメモリブロックBLK0の例を示している。メモリブロックBLK1−3も、図3と同じ構造を有している。各メモリブロックBLK0−3は、マトリックス状に配置された複数のスタティックメモリセルMCを有している。この実施形態では、256本のグローバルワード線GWL(GWL0−255)が、メモリブロックBLK0−3に共通に配線されている。各グローバルワード線GWLは、各メモリブロックBLK0−3において、図の横方向に並ぶメモリセルMCにアクセスするために使用される。
各メモリブロックBLK0−3は、グローバルワード線GWL0−255に対応して256本のローカルワード線WL(WL0−255;単にワード線とも称する)を有している。各ローカルワード線WLは、各メモリブロックBLK0−3において、図の横方向に並ぶ36個のメモリセルMCに共通に接続される。36個のメモリセルMCは、データ端子I/O0−35に供給されるデータをそれぞれ保持する。図の縦方向に並ぶメモリセルMCは、共通のビット線対BL、/BLに接続されている。各ブロックBLK0−3は、データ端子I/O0−35に対応する36組のビット線対BL、/BL(図5に示すBL0、/BL0、BL1、/BL1、...、BL35、/BL35)を有している。この実施形態では、ブロック選択信号BSELによって選択されたメモリブロックBLKの読み出し動作において、ワード線WLに接続された全てのメモリセルMCからデータが読み出される。データが読み出されない他のメモリブロックBLKのメモリセルMCに接続されたワード線WLは、非選択状態に維持される。これにより、他のメモリブロックBLKのメモリセルMCは、アクセスされることが防止され、ノイズ等による誤動作が防止される。
ビット線制御回路BLCNT0は、各ビット線BL、/BLをプリチャージするプリチャージ回路を有している。プリチャージ回路は、読み出し動作が実行される前に各ビット線BL、/BLを一時的にプリチャージする。各ビット線BL、/BLは、同じ電圧にプリチャージされた後、フローティング状態に保持され、ビット線BL、/BLの寄生容量によってプリチャージされた電圧に保持される。この後、ワード線WLが活性化されると、アクセストランジスタN3、N4(図4)がオンし、ビット線BL、/BLは、メモリセルMCの相補の記憶ノードの電圧に応じて変化する。すなわち、ビット線BL、/BL間に電圧差が生じる。
ビット線選択回路BLSEL0は、読み出し動作においてブロック選択信号BSEL0の活性化を受けたときに、ビットセレクトクロック信号BSCLKに同期して、36組のビット線対BL、/BLをグローバルビット線対GBL、/GBLに順次に接続する。換言すれば、メモリブロックBLK0から読み出される36ビットのデータは、ビットセレクトクロック信号BSCLKに同期して、グローバルビット線対GBL、/GBLに順次に出力される。他のビット線選択回路BLSEL1−3も、ビット線選択回路BLSEL0と同様に動作する。
図4は、図3に示したメモリセルMCの例を示している。メモリセルMCは、一般的なスタティックRAMと同様に、pMOSトランジスタP1、P2(負荷トランジスタ)、nMOSトランジスタN1、N2(ドライバトランジスタ)およびnMOSトランジスタN3、N4(アクセストランジスタ)を有している。そして、トランジスタP1、N1のドレインが接続されたトゥルー側の記憶ノードと、トランジスタP2、N2のドレインが接続されたバー側の記憶ノードとに相補のデータが保持される。例えば、トランジスタP1、P2の構造は互いに等しく、トランジスタN1、N2の構造は互いに等しく、トランジスタN3、N4の構造は互いに等しい。なお、ビット線対BL、/BLの一方のみを用いて読み出し動作を実行する半導体メモリMEMでは、トランジスタN1、N2の構造は互い相違してもよく、トランジスタN3、N4の構造は互いに相違してもよい。
図5は、図3に示したビット線選択回路BLSEL0およびセンスアンプSA0の例を示している。図5では、メモリブロックBLK0に対応するビット線選択回路BLSEL0およびセンスアンプSA0を示しているが、他のメモリブロックBLK1−3に対応するビット線選択回路BLSEL1−3およびセンスアンプSA1−3も、図5と同じである。
ビット線選択回路BLSEL0は、データ端子I/O0−35に対応するビット線対BL、/BL(BL0、/BL0、BL0、/BL0、...、BL35、/BL35)をグローバルビット線対GBL、/GBLにそれぞれ接続するスイッチ回路SW1と、スイッチ回路SW1の動作をそれぞれ制御するフリップフロップFFとを有している。例えば、各スイッチ回路SW1は、ゲートをビットセレクト信号線BS(BS0−BS35)に接続し、ソースおよびドレインをビット線BL(または/BL)およびグローバルビット線GBL(または/GBL)に接続した一対のnMOSトランジスタで形成されている。
36個のフリップフロップFFは、データ端子I/O0−35にそれぞれ対応している。フリップフロップFFは、前段のデータ出力端子Qを後段のデータ入力端子Dに接続しており、各データ出力端子Qからビットセレクト信号BS(BS0−BS35)を出力する。各フリップフロップFFは、クロック端子で受けるビットセレクトクロック信号BSCLKに同期して動作する。初段のフリップフロップFFは、データ入力端子Dでビットセレクト入力信号BSINを受けている。フリップフロップFFは、シフトレジスタとして動作する。
読み出し動作において、ビット線選択回路BLSEL0は、ビットセレクト入力信号BSINの高レベルパルスを受ける。ビット線選択回路BLSEL0は、ビットセレクトクロック信号BSCLKに同期してビットセレクト信号線BS0−35に高レベルパルスを順次に出力する。これにより、スイッチSW1は、ビット線対BL、/BLの番号の小さい側から交互にオンする。すなわち、メモリセルMCから36組のビット線対BL、/BLに読み出された並列のデータは、直列のデータとしてグローバルビット線対GBL、/GBLに順次に伝達される。
センスアンプSA0は、メモリブロックBLK0に対応して1つが形成されている。他のセンスアンプSA1−3も、メモリブロックBLK1−3にそれぞれ対応して1つが形成されている。センスアンプSA0は、いわゆるラッチタイプであり、入力と出力とを互いに接続した一対のCMOSインバータIV1−2を有している。各CMOSインバータIV1−2のpMOSトランジスタのソースは、電源線VDDに接続されている。各CMOSインバータIV1−2のnMOSトランジスタのソースは、電源スイッチ回路PSWを介して接地線VSSに接続されている。電源スイッチ回路PSWは、nMOSトランジスタで形成されており、ゲートでセンスアンプイネーブル信号SAENを受けている。
また、センスアンプSA0は、各グローバルビット線GBL、/GBLに接続されたプリチャージトランジスタPTを有している。プリチャージトランジスタPTはソースを電源線VDDに接続し、ゲートをプリチャージ信号線/GPRに接続したpMOSトランジスタである。プリチャージトランジスタPTは、ゲートで低レベルのプリチャージ信号/GPRを受けているときにオンし、グローバルビット線対GBL、/GBLを高レベルにプリチャージする。プリチャージトランジスタPTのゲート幅は小さく、チャネル長は大きい。このため、プリチャージトランジスタPTの駆動能力は小さく、プリチャージトランジスタPTのオンにより、ビット線対BL、/BLの電圧が変動することはない。プリチャージ信号/GPRは、動作制御回路CNTによりセンスアンプイネーブル信号SAENの非活性化中に低レベルに活性化される。
センスアンプSA0は、センスアンプイネーブル信号SAENが高レベルの期間に活性化され、グローバルビット線対GBL、/GBLの電圧の差を差動増幅する。そして、センスアンプSA0は、グローバルビット線GBL上のデータの論理と同じ論理を有するデータ出力信号DOUT0を出力する。この実施形態では、ビット線対BL、/BLとセンスアンプSAの間にビット線選択回路BLSEL0を配置することで、データ端子I/O0−35に対応するメモリセルMCから読み出されるデータを1つのセンスアンプSA0で増幅できる。
上述したように、センスアンプSA0−3の数を減らすことで、センスアンプSA0−3を形成するトランジスタのサイズを大きくでき、電気的特性のばらつきを小さくできる。一方、センスアンプSA0−3のトランジスタのサイズが大きくなるほど、入力容量が大きくなり、グローバルビット線対GBL、/GBLの電圧差が開きにくくなる。このため、トランジスタサイズは、センスアンプSA0−3が正常に動作する最大の入力容量になるように設計される。
なお、アクセスされるメモリブロックBLKに対応するビット線選択回路BLSELおよびセンスアンプSAのみを動作し、他のビット線選択回路BLSELとセンスアンプSAの動作を禁止してもよい。この場合、ブロック選択信号BSEL0−3が、メモリブロックBLK0−3に対応するビット線選択回路BLSEL0−3およびセンスアンプSA0−3それぞれ供給される。例えば、各ビット線選択回路BLSEL0は、ビットセレクトクロック信号BSCLKとブロック選択信号BSEL0のアンド論理をフリップフロップFFのクロック端子に供給する。例えば、センスアンプSA0は、センスアンプイネーブル信号SAENとブロック選択信号BSEL0のアンド論理を電源スイッチ回路PSWに供給する。
図6は、図3に示したデータ出力回路DOCの例を示している。データ出力回路DOCは、データ選択回路DSEL、直列並列変換回路CPCNVおよび出力回路OUTCを有している。なお、データ選択回路DSELは、センスアンプSAとデータ出力回路DOCの間に配置されてもよい。
データ選択回路DSELは、データ出力信号線DOUT0−3を直列並列変換回路CPCNVの入力に選択的に接続する4つのスイッチ回路SW2を有している。各スイッチ回路SW2は、ブロック選択信号BSEL(BSEL0−3)が高レベルのときにオンするCMOS伝達ゲートを有している。データ選択回路DSELを直列並列変換回路CPCNVの入力に接続することで、直列並列変換回路CPCNVの数を1つにできる。これにより、直列並列変換回路CPCNVからデータ出力回路DOCに配線される出力信号線BO0−35の総数を少なくできる。信号線のレイアウト領域が小さくなるため、半導体メモリMEMのチップサイズを削減できる。
直列並列変換回路CPCNVは、前段のデータ出力端子Qを後段のデータ入力端子Dに接続した36個のフリップフロップFFを有している。各フリップフロップFFは、インバータを介してクロック端子で受けるビットセレクトクロック信号BSCLKの反転論理に同期して動作する。なお、インバータの代わりに、ビットセレクトクロック信号BSCLKを遅延させる遅延回路を配置してもよい。初段のフリップフロップFFは、読み出しデータが伝達されるデータ選択回路DSELの出力にデータ入力端子Dを接続している。各フリップフロップFFのデータ出力端子Q(BO0−35)は、出力回路OUTCに接続されている。
出力回路OUTCは、直列並列変換回路CPCNVのフリップフロップFFの出力信号BO0−35をデータ端子I/O0−35に伝達する36個のスイッチ回路SW3を有している。各スイッチ回路SW3は、データ出力制御信号DOが高レベルのときにオンするCMOS伝達ゲートを有している。
読み出し動作において、直列並列変換回路CPCNVは、データ選択回路DSELから受ける直列の読み出しデータDOUT(DOUT0−3のいずれか)を受ける。読み出しデータDOUTは、データ端子I/Oの番号の小さい順に直列並列変換回路CPCNVに供給される。直列並列変換回路CPCNVは、受けた読み出しデータDOUTを、ビットセレクトクロック信号BSCLKの反転論理に同期して順次にフリップフロップFFに取り込む。
ビットセレクトクロック信号BSCLKの36個のパルスにより、36個のフリップフロップFFは、データ端子I/O0−35に対応する36ビットの読み出しデータを保持し、保持した読み出しデータを出力信号BO0−35として出力する。フリップフロップFFには、データ端子I/O0−35に対応する読み出しデータが、図の左側から順にシフトされていく。全ての36ビットの読み出しデータが出力信号BO0−35として出力されるのは、36パルス目のビットセレクトクロック信号BSCLKの立ち下がりエッジ以降である。
出力回路OUTCは、出力信号BO0−35を、データ出力制御信号DOに同期してデータ端子I/O0−35に同時に出力する。データ出力制御信号DOは、データ端子I/O35に対応するデータを初段のフリップフロップFFに取り込むための最後のビットセレクトクロック信号BSCLKの立ち下がりエッジに応答して高レベルに活性化される。36パルス目のビットセレクトクロック信号BSCLKが立ち下がるまで、出力信号BO0−35は、正しい読み出しデータではない。フリップフロップFFに正しい読み出しデータが揃った後に、データ出力制御信号DOを活性化することにより、正しい読み出しデータをデータ端子I/O0−35に出力できる。換言すれば、1つのセンスアンプSAからデータ端子I/O0−35に対応する直列のデータを出力する場合にも、正しい読み出しデータをデータ端子I/O0−35に出力できる。
図7は、図1および図2に示した半導体メモリMEMが搭載されるシステムSYSの例を示している。システムSYS(ユーザシステム)は、例えば、携帯機器等のマイクロコンピュータシステムの少なくとも一部である。システムSYSは、シリコン基板上に複数のマクロが集積されたシステムオンチップSoCを有している。あるいは、システムSYSは、パッケージ基板上に複数のチップが積層されたマルチチップパッケージMCPを有している。あるいは、システムSYSは、リードフレーム等のパッケージ基板上に複数のチップが搭載されたシステムインパッケージSiPを有している。さらに、システムSYSは、チップオンチップCoCあるいはパッケージオンパッケージPoPの形態で構成されてもよい。
例えば、SoCは、CPU(コントローラ)と、上述した実施形態の半導体メモリMEMのいずれかと、周辺回路I/Oとを有している。CPU、半導体メモリMEMおよび周辺回路I/Oは、システムバスSBUSにより互いに接続されている。CPUは、半導体メモリMEMのアクセスを制御するメモリコントローラの機能を有している。あるいは、CPUと半導体メモリMEMの間にメモリコントローラを配置してもよい。
CPUは、半導体メモリMEMおよび周辺回路I/Oにアクセスするとともにシステム全体の動作を制御する。半導体メモリMEMは、CPUからのアクセス要求(読み出しコマンドおよび書き込みコマンド)に応じて、読み出し動作および書き込み動作を実行する。なお、システムSYSの最小構成は、メモリコントローラMCNTの機能を有するCPUと半導体メモリMEM、あるいは、メモリコントローラMCNTと半導体メモリMEMである。
図8は、図2に示した半導体メモリMEMの読み出し動作の例を示している。この例では、図7に示したCPUにより半導体メモリMEMが読み出しアクセスされ、メモリブロックBLK0のワード線WL0に接続されたメモリセルMCからデータが読み出される。例えば、偶数の番号のデータ端子I/O0、2、4、...、24に対応するメモリセルMCは、高レベルを保持している。奇数の番号のデータ端子I/O1、3、5、...、35に対応するメモリセルMCは、低レベルを保持している。半導体メモリMEMの動作仕様により、最小の読み出しサイクルは、38クロックサイクルに決められている。これは、データ端子I/O0−35の数に2クロックサイクルを加えた数に等しい。
まず、CPUは、1番目のクロック信号CLKの立ち下がりエッジに同期して、読み出しコマンドRDおよびワード線WL0を示すアドレス信号ADを半導体メモリMEMに出力する(図8(a))。半導体メモリMEMの動作制御回路CNTは、2番目のクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期して読み出しコマンドRDを認識する。アドレスデコーダADEC2は、アドレス信号ADに応じてブロック選択信号BSEL0を高レベルに活性化する(図8(b))。
グローバルワード線ドライバGWDは、アドレスデコーダADEC1からのデコード信号に応じてグローバルワード線GWL0を高レベルに活性化する(図8(c))。グローバルワード線GWL0に接続されたローカルワード線ドライバLWD0は、活性化されたブロック選択信号BSEL0を受け、ワード線WL0を高レベルに活性化する(図8(d))。そして、ワード線WL0に接続された36個の全てのメモリセルMCからビット線対BL0、/BL0−BL35、/BL35にデータが同時に読み出される(図8(e))。ビット線対BL、/BLにおいて、太線で示した波形は、トゥルー側のビット線BL0−35を示している。
動作制御回路CNTは、2番目のクロック信号CLKの立ち下がりエッジから3番目のクロック信号CLKの立ち下がりエッジの間、ビットセレクト入力信号BSINを高レベルに設定する(図8(f))。動作制御回路CNTは、3番目から38番目のクロック信号CLKに同期してビットセレクトクロック信号BSCLKのパルスを生成する(図8(g))。ビット線選択回路BLSEL0は、ビットセレクトクロック信号BSCLKの立ち上がりエッジに同期して、ビットセレクト入力信号BSINをビットセレクト信号BS0−35として順次に出力する(図8(h))。
例えば、高レベルのビットセレクト信号BS0に応答してビット線対BL0、/BL0の電圧レベルがグローバルビット線対GBL、/GBLに伝達される(図8(i))。動作制御回路CNTは、3番目から38番目のクロック信号CLKに同期して高レベルのパルスを有するセンスアンプイネーブル信号SAENを繰り返し出力する(図8(j))。図5に示したセンスアンプSA0は、センスアンプイネーブル信号SAENに同期してグローバルビット線対GBL、/GBLの電圧差を差動増幅し、データ出力信号DOUT0として出力する(図8(k))。すなわち、メモリセルMCからビット線BL0に読み出された高レベルのデータがデータ出力信号DOUT0として出力される。
センスアンプイネーブル信号SAENが一時的に非活性化されると、センスアンプSA0は増幅動作を停止する。同時に、図5に示したプリチャージ信号/GPRが活性化され、グローバルビット線対GBL、/GBLは高レベルにプリチャージされる(図8(l))。このように、センスアンプSA0は、各データ端子I/O0−35に対応するデータを増幅する毎に非活性化され、グローバルビット線対GBL、/GBLは、センスアンプSAの非活性中にプリチャージされる。これにより、次のビットセレクト信号BS1が高レベルに変化し、隣のスイッチ回路SW1がオンしたときに、グローバルビット線対GBL、/GBLの電圧の影響によりビット線対BL1、/BL1上の読み出しデータが破壊されることを防止できる。この結果、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。特に、センスアンプSA0のサイズが大きく、増幅能力が高いときに、ビット線対BL1、/BL1上の読み出しデータは、グローバルビット線対GBL、/GBLの電圧の影響を受けやすい。したがって、センスアンプSA0をデータの増幅毎に非活性化し、グローバルビット線対GBL、/GBLをプリチャージする効果は大きい。
これ以降も、センスアンプSA0は、高レベルのビットセレクト信号BS1−35に応じてグローバルビット線対GBL、/GBLに伝達されるビット線対BL、/BLの電圧差を増幅する。このように、データ端子I/O0−35に対応するメモリセルMCに保持されているデータは、時分割で読み出される。
センスアンプSA0により増幅されたグローバルビット線対GBL、/GBLの電圧は、オンしているスイッチ回路SW1を介してビット線対BL0、/BL0に伝達される。これにより、ビット線対BL0、/BL0の電圧差が大きくなる(図8(m))。これ以降も、センスアンプSA0により増幅されたグローバルビット線対GBL、/GBLの電圧は、オンしているスイッチ回路SW1を介してビット線対BL1、/BL1、BL2、/BL2等に伝達される(図8(n))。
図6に示したデータ選択回路DSELは、高レベルのブロック選択信号BSEL0を受け、データ出力信号DOUT0を直列並列変換回路CPCNVに伝達する。直列並列変換回路CPCNVは、ビットセレクトクロック信号BSCLKの立ち下がりエッジに同期してデータ出力信号DOUT0を、出力信号BO35−0として順次に出力する(図8(o))。これにより、センスアンプSAから出力される直列のデータ出力信号DOUT0は、並列の出力信号BO35−0に変換される。
動作制御回路CNTは、38番目のクロック信号CLKの立ち下がりエッジに対応する最後のビットセレクトクロック信号BSCLKの立ち下がりエッジに応答してデータ出力制御信号DOを高レベルに活性化する(図8(p))。換言すれば、データ出力制御信号DOは、センスアンプSAからの最後の直列のデータの出力に応答して活性化される。図6に示した出力回路OUTCは、出力信号BO0−35を、データ出力制御信号DOに同期してデータ端子I/O0−35に同時に出力する(図8(q))。CPUは、39番目のクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期して、データ端子I/O0−35から出力される読み出しデータを受ける。読み出しデータを受けた後、CPUは、39番目のクロック信号の立ち下がりエッジに同期して読み出しコマンドRDおよびアドレス信号ADの半導体メモリMEMへの出力を停止する(図8(r))。
半導体メモリMEMは、読み出しコマンドRDの停止を受け、読み出し動作を停止するために、ブロック選択信号BSEL0、ワード線GWL0、WL0を非活性化する(図8(s))。ワード線WL0の非活性化により、全てのビット線対BL、/BLは、プリチャージ電圧に設定される(図8(t))。動作制御回路CNTによりグローバルビット線対GBL、/GBLもプリチャージ電圧に設定される(図8(u))。動作制御回路CNTは、出力信号BO35−0を低レベルに設定するために、直列並列変換回路CPCNVのフリップフロップFFをリセットする(図8(v))。なお、直列並列変換回路CPCNVのフリップフロップFFは、リセットされなくてもよい。この場合、前回の読み出し動作で読み出されたデータが、フリップフロップFFに保持される。CPUが、読み出しコマンドRDおよびアドレス信号ADを40番目以降のクロックサイクルでも出力するとき、半導体メモリMEMは、読み出しサイクルを維持する。このとき、読み出しデータは、データ端子I/O0−35から出力され続ける。
なお、この実施形態では、36ビットの読み出しデータは、1つのセンスアンプSA0を用いて読み出される。このため、例えば、ワード線WL0が活性化されてからビット線対BL35、/BL35上のデータがセンスアンプSA0により増幅されるまでの期間(いわゆるハーフセレクト状態の期間)は長い。しかし、この実施形態では、読み出し動作時のワード線WLの活性化電圧は、例えば、電源電圧VDDより低く設定される。このため、読み出し動作において、メモリセルMCのアクセストランジスタN3、N4のオン抵抗を高く設定できる。しがたって、ワード線WLが活性化されてからセンスアンプSA0が動作を開始するまでのハーフセレクト状態の期間において、メモリセルMCに保持されているデータが破壊されることを防止できる。
図9は、図5に示したセンスアンプSA0の別の例を示している。他のセンスアンプSA1−3も図9と同じである。図5のセンスアンプSA0と同じ要素については、詳細な説明は省略する。センスアンプSA0は、いわゆるカレントミラータイプであり、一対のpMOSトランジスタを有するカレントミラー部CMと、一対のnMOSトランジスタを有する差動入力部DIとを有している。差動入力部DIは、nMOSトランジスタのゲートをグローバルビット線対GBL、/GBLにそれぞれ接続し、ソースを電源スイッチ回路PSWを介して接地線VSSに接続している。電源スイッチ回路PSWは、nMOSトランジスタで形成されており、図5と同様に、ゲートでセンスアンプイネーブル信号SAENを受けている。
グローバルビット線GBLをゲートで受けるnMOSトランジスタのドレインは、インバータを介してデータ出力信号線DOUTに接続されている。また、センスアンプSA0は、図5と同様に、各グローバルビット線GBL、/GBLに接続されたプリチャージトランジスタPTを有している。図9に示したセンスアンプSA0は、図5に示したセンスアンプSA0と同様に、センスアンプイネーブル信号SAENが高レベルの期間に活性化され、グローバルビット線対GBL、/GBLの電圧の差を差動増幅する。そして、センスアンプSA0は、グローバルビット線GBL上のデータの論理と同じ論理を有するデータ出力信号DOUT0を出力する。
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、データ端子I/O0−35に対応するビット線対BL、/BLをセンスアンプSAに順次に接続するビット線選択回路BLSELを、シフトレジスタを用いて形成することで、簡易な回路で、並列のデータを直列のデータに変換し、センスアンプSAに出力できる。この結果、少ないセンスアンプSAで半導体メモリMEMを形成でき、センスアンプSAの電気的特性のばらつきを小さくでき、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。
センスアンプSA0を、データの増幅毎に非活性化し、グローバルビット線対GBL、/GBLをプリチャージすることで、次にセンスアンプSA0に接続されるビット線対BL1、/BL1上のデータが破壊されることを防止できる。この結果、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。
データ出力回路DOCにおいて、フリップフロップFFに正しい読み出しデータが揃った後に、データ出力制御信号DOを活性化することにより、1つのセンスアンプSAからデータ端子I/O0−35に対応する直列のデータを出力する場合にも、正しい読み出しデータをデータ端子I/O0−35に出力できる。この結果、少ないセンスアンプSAで半導体メモリMEMを正しく動作でき、センスアンプSAの電気的特性のばらつきを小さくでき、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。
データ選択回路DSELを直列並列変換回路CPCNVの入力に接続することで、直列並列変換回路CPCNVの数を削減できる。これにより、直列並列変換回路CPCNVからデータ出力回路DOCに配線される出力信号線BO0−35の総数を少なくでき、半導体メモリMEMのチップサイズを削減できる。さらに、出力信号線BO0−35の配線長を短くでき、負荷容量を小さくできるため、半導体メモリMEMの動作マージンを向上できる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。