JP5415579B2 - チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法 - Google Patents

チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法 Download PDF

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Description

この発明は、チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法に関する。
火力発電所で使用されているボイラは、火炉の周囲に設置した水冷壁の管内に流れる給水を加熱することで、蒸気タービンを駆動するための蒸気を生成している。また、水冷壁の管内で生成された飽和蒸気は、熱効率を向上させるために、過熱器に送られるが、この過熱器は、屈曲する長い配管で形成された略矩形のパネルとして構成されており、火炉内に設けられる。さらに、いったん高圧蒸気タービンで使用された蒸気を次の中圧蒸気タービンで再利用する前に再度加熱するための再熱器も、同様のパネル状に構成されて、火炉内に設けられる。ボイラは、このように水、及び蒸気が流れる配管を複雑に組み合わせてなる構造物である。
前記した火炉内に設けられる過熱器、あるいは再熱器等は多数の配管で構成されている。配管外部には燃焼ガスが流れ、輻射及び伝熱により高温に熱せられており、配管内部には高温高圧の蒸気が流れ配管材料には蒸気の圧力により高い応力がかかっている。そのため、高温高圧によるクリープ損傷・石炭灰等によるエロージョン等により配管の劣化が進行してき裂が発生し、高温高圧の蒸気が火炉内に噴出する現象であるチューブリークが発生することがある。チューブリークが発生した後もボイラの運転を継続した場合、蒸気の噴出に伴う配管の揺動、劣化の進行等により、き裂が拡大するおそれがある他、配管内の蒸気が炉内へ噴出する事で、灰が周辺の配管に吹き付けられてエロージョンが進行したり、配管内を流れる蒸気量が減少して配管材が過熱しクリープ損傷が進行したりして、過熱器、再熱器の他の部分のチューブリークを引き起こすおそれもあるため、一般にチューブリークの発生が確認されれば、できるだけ速やかにボイラの運転を停止させる必要がある。
ボイラの運転停止後、チューブリーク発生場所を確認してその部分を修理し、その周辺部分あるいは他のチューブリーク発生につながる損傷が疑われる箇所を検査して問題が有ればそのような箇所の配管も修理し、修理完了後、ボイラの運転を再開する。電力需要及び系統運用上の制約から、又は燃料費が低廉な高効率発電設備の利用及び発電設備の効率的な運用が望まれるため、利用率の高い設備ほど早期の運転再開が望まれる。
しかし、前記のように、ボイラの過熱器、再熱器は、火炉内上部に複雑に密集して配置され、また、炉内は火炎やばい煙により見通しが悪く、チューブリーク発生箇所を特定することは困難であった。例えば、ボイラの水冷壁には、監視窓(ピープホール)が必要箇所に設けられて、水冷壁の外部から火炉内を目視することができるが、小径で視界が限定される上、前記のように、火炉内にはパネル状に構成された過熱器、再熱器が複雑に密集して設けられているため、チューブリーク発生箇所を直接監視窓から視認することができない場合がある。また、特に石炭燃焼ボイラの場合には、火炉内の微粉炭の燃焼炎及びばい煙等により視界が悪く、チューブリーク発生箇所を直接目視する妨げとなる。
従来、ボイラ火炉内の流動状態を把握し、その結果をボイラの運転条件に反映させる試みが行われている。例えば、特許文献1には、音波式流速分布計測装置が開示されている。特許文献1の装置では、プラント等において、流れに直接接触することなく、また被計測流体によって計測機器が影響を受けることなく流体機器内の流速分布を計測することができる構成が開示されている。また、特許文献2には、ファイバー型レーザドップラー流速計が開示されており、その測定域を二次元領域に拡張するための構成が記載されている。
特開2002−122612号公報 特開平6−308140号公報
しかしながら、特許文献1、2は、いずれも流体機器の外部から内部流速分布を計測する技術に関するものの、ボイラ内部の流速分布を計測してチューブリークに関する情報を得ようとする構成についてはまったく開示していない。
本発明は上記の、及び他の課題を解決するためになされたものであり、その一つの目的は、ボイラ等の熱交換機器におけるチューブリークの発生箇所を簡便に検出することを可能とするチューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法を提供することである。
上記の目的を達成するために本発明の一態様は、熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査装置であって、検査対象である前記熱交換機器内を流れる流体に向けてレーザ光を射出する発光部と、前記流体中の微粒子によって反射されたレーザ光を受光する受光部と、前記発光部から射出されたレーザ光と、前記受光部によって受光されたレーザ光との間に生じるドップラーシフト量に基づいて前記流体の速度を算出する流速測定部と、前記流速測定部により測定された前記火炉内の前記流体の流速分布を表示する出力部とを備えていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るチューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法によれば、ボイラ等の熱交換機器におけるチューブリークの発生箇所を簡便に検出することが可能となる。
図1Aは、火力発電所のボイラの構成を例示する模式縦断面図である。 図1Bは、火力発電所のボイラに設けられる過熱器の構成を例示する模式図である。 図2は、火力発電所のボイラの構成を例示する模式斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の構成を示す模式図である。 図4は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の原理を示す模式図である。 図5は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査装置の構成を示す模式図である。 図6は、本発明の一実施形態によるボイラ構造データベース220の構成例を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査処理の処理フロー例を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の測定結果表示画面例を示す模式図である。
以下、本発明をその一実施形態に即して添付図面を参照しつつ説明する。
==火力発電所のボイラの概要==
図1A、図1B、図2に、火力発電所に設置されるボイラ100(熱交換機器)の構成例を、模式的に示している。火力発電所に設置される典型的なボイラ100は、逆U字型のガス流路を構成している火炉110を備えている。図示を略す送風機等から火炉110内で石炭、重油等の燃料を燃焼させるために必要な空気を火炉110内に圧送している。火炉110には、バーナー130が設けられている。石炭焚きボイラの場合、バーナー130から微粉炭と燃焼空気が炉内へ送られ燃焼し、燃焼ガスの流れとなって火炉110の上部へ流動していく。重油焚きボイラの場合には、バーナー130から重油スプレイを火炉110内に噴射して同様に燃焼させる。いずれの場合でも、高温の燃焼ガスが火炉110の逆U字型ガス流路に沿って移動していく。火炉110の上部には、後述する過熱器150や再熱器120のヘッダと各種機器からの配管の接続部が収納される配管収装部160が設置されている。
火炉110のバーナー130取付部及びその上方の周囲壁は、水冷壁140で火炉110を取り囲むように構成されている。図1A、図2では、水冷壁140の部分をハッチングにより図示している。水冷壁140は、図外の蒸気タービンを駆動させる蒸気を生成するための構造物であり、内部を水が流通する多数の配管をパネル状に組み合わせた構成を有する。このパネル状の水冷壁140が火炉110の周囲に配設されており、火炉110内の燃焼ガスで加熱されることにより、配管の内部を流通する水が加熱されて蒸気となる。
水冷壁140内で生成された蒸気は、さらに熱効率を向上させるために過熱器150に導入される。図1Aに例示するように、過熱器150は、火炉110の天井部から吊り下げられるようにして火炉110内に設けられる。図1Bに、過熱器150の構成例を模式的に示している。過熱器150は、例えば略U字状に形成された蒸気管路150a(流体配管)を互いに密接させて固定してなるパネル状の構成部材である。過熱器150内を流通する蒸気は、火炉110内を流動する燃焼ガスからの伝熱により過熱蒸気とされ、蒸気タービンへ送られる。なお、過熱器150と同様の形態で、いったん蒸気タービンで膨張仕事をして温度低下した蒸気を再度加熱するための再熱器120も、火炉110内に設けられる。さらに、火炉110内には、蒸気タービンを出た蒸気を再度加熱して再熱サイクル蒸気タービンへ送る機能を果たす再熱器120、水冷壁140に供給される前に給水を加熱することで熱効率を高める機能を果たす節炭器等の機器170も設置される。このように、火炉110内には多数の管路が設置されるほか、石炭焚きボイラの場合には、火炉110内に粉塵が浮遊するため、視認性が悪くなっている。
図2には、図1に対応する石炭焚きボイラ100の斜視図を例示している。図2に示すように、本実施形態では、火炉110の内部の過熱器150が設置されている部分の外壁に、任意の数の監視窓(ピープホール)が設けられている。本実施形態における流速計測は、後述するように、これらの監視窓145のいずれかを使用して実施される。
図3に、流速測定の対象となる図2の火炉110の領域と、その領域内で過熱器管である配管150aからチューブリークが発生している状況を、模式的に示している。図3の例では、パネル構造の過熱器150を構成している配管150aにき裂等の損傷箇所Sが生じ、配管150a内を流れている高温高圧の蒸気が噴流Jとして高速で噴き出している状況が示されている。
図4に、図3の噴流Jの近傍における流体の流動の模様を模式的に示している。図4は、配管150aに生じた損傷箇所Sから、左手方向に向かって高温高圧蒸気の噴流Jが高速で噴出している状況を示している。いま、火炉110内で、燃焼ガスは下から上に向かって流動しており、その燃焼ガスには微粉炭、すすなどの微粒子が含まれている。この燃焼ガスは、比較的低速で火炉110内を流動していく。図4の場合、この燃焼ガス内に、燃焼ガスの流動方向とは異なる方向に、燃焼ガスの流動速度よりも大幅に高速で噴出する噴流Jが存在しているので、噴流Jの近傍を流動していく微粒子は、噴流Jによって周囲空気と共に噴流Jの噴出方向に向けて巻き込まれる。この噴流Jの流れの性質に関しては、例えば、後藤、野々村、藤井、「ポテンシャルコア内で斜め平板に衝突する超音速噴流の音響発生メカニズム」、第22回数値流体力学シンポジウム、B10−4等に論述されている。拡径する円錐形状を有する噴流Jにおいて、噴流Jの流速はポテンシャルコアの噴出口側の終端近傍が極大であり、下流側に行くに従って減少すると考えられる。従って、火炉110内の流速をある長さ間隔ごとに計測していき、燃焼ガスの流動速度よりも実質的に高速の流動が測定された箇所の付近にチューブリーク発生箇所の損傷箇所Sがあると推定することができる。
本実施形態では、前記の噴流J近傍の流速計測を、レーザドップラー流速計の機能を有するチューブリーク検査装置200によって行うこととしている。図4に模式的に示すように、チューブリーク検査装置200により、火炉110の外部から監視窓145を通じてレーザ光Laを火炉110内に射出する。測定箇所(監視窓145の位置)から測定点までの距離は、レーザ反射光Lbの受光までに要する時間を計測することで求めることができる。また、測定点での流速は、レーザ光Laとレーザ反射光Lbとの間に生じるドップラーシフト量に基づいて算出することができる。
なお、1台のレーザドップラー流速計を用いて、火炉110内の特定の領域についてレーザ光Laの照射方向を変えて複数箇所、例えば3ヶ所での視線流速を測定し、それらの視線流速の成分を合成することにより、当該領域における流向を得ることも可能である。このようにチューブリークに起因する噴流Jの流向を求めることにより、噴流Jの発生源であるチューブリーク発生箇所(損傷箇所S)の概略位置を知ることができる。なお、図3に模式的に例示しているように、2ヶ所以上の異なる監視窓145から射出方向を変えてレーザ光L、L’を照射し、その測定結果をいずれかの検査装置200によって処理して前記の流向を求めるようにしてもよい。
また、前記のように、一般に、噴流Jの流速は火炉110内の燃焼ガス流動速度よりも極端に大きいので、レーザドップラー流速計による測定により火炉110内において特異的に大きな流速が測定された場合には、その測定箇所付近に噴流Jが存在すると考えられるので、前記のようにレーザ光LAによりスキャンしなくとも、噴流Jの位置をおおよそ把握することができる。そして、その噴流Jの推定位置近傍であって、測定される流速が最大となる箇所付近に損傷箇所Sが存在することが推定される。
==チューブリーク検査装置の説明==
次に、以上説明したボイラ100におけるチューブリーク発生箇所検出を行うために用いられるチューブリーク検査装置200(以下「検査装置200」と略称)について説明する。
図5に例示するように、検査装置200は、発光部201、受光部202、後述の方向測定部を含む測定制御部210、流速流向測定部212、距離測定部214、入力部216、出力部218、及びボイラ構造データベース220を備えている。発光部201は、火炉110内の測定点に対してレーザ光を射出する機能を有する。受光部202は、測定点を通過する燃焼ガス中の微粒子によって反射された前記のレーザ光を受光する機能を有する。
測定制御部210は、発光部201によるレーザ光の発光制御、受光部202によって得られた反射レーザ光のドップラーシフト量データ、及び発光から受光までの経過時間等の情報を、後述の他の機能部へ転送する制御などを実行する。測定制御部210には、発光部201によって射出されるレーザ光の射出方向を測定する機能を有する方向測定部が含まれる。
流速流向測定部212は、測定制御部210から受信するドップラーシフト量のデータから、測定点における流体の流速を算出する機能を有する。距離測定部214は、発光部201でのレーザ光の射出から受光部202での反射光の受光までの経過時間を測定制御部210から受領して、検査装置200が設置されている監視窓145から測定点までの距離を算出する機能を有する。また、本実施形態においては、測定制御部210から受領する、発光部201から射出されるレーザ光の射出方向に関するデータと、前記射出方向に対応付けられた流速測定結果に基づいて、測定点における流体の流向を算出するようにしている。これらの流速・流向測定機能は、一般的なレーザドップラー方式による測定原理を用いて実現することができる。
なお、本実施形態では、測定対象である火炉110内の領域に、射出方向を変えて複数回レーザ光を射出して測定を行うことにより、当該領域での火炉110内ガスの流速及び流向を測定するものとしているが、複数箇所の監視窓145に検査装置200を設置して、それぞれの検査装置200の発光部201から異なる角度でレーザ光を射出し、その受光部202における処理結果をいずれかの検査装置200の測定制御部210において合成して処理するようにしてもよい。
また、前記のように、噴流Jの流速は、火炉110内の燃焼ガスの流動速度より大幅に大きいので、流向の測定を省略し、火炉110内の流速分布を測定するのみでも、噴流Jの位置と、その近傍にあると考えられる損傷箇所Sの位置を推定することができる。なお、一般に噴流Jの流速は損傷箇所Sから噴出直後が最大と考えられるため、最大流速が測定された測定点近傍に損傷箇所Sがあると推定することができる。
入力部216は、本実施形態の検査装置200を用いて設備の検査を行うに当たり、対象となる施設、設備の指定、測定開始命令等の操作上の指示を測定制御部210に入力するための種々の入力デバイスを含み、例えばキーボード、マウス、タッチパッド、音声入力デバイス等の適宜の入力デバイスを設けることができる。出力部218は、測定制御部210からの出力画面データを表示する液晶ディスプレイ等の表示デバイス、又はプリンタ等の他の出力デバイスを含む。
なお、検査装置200は、図5に例示するような専用装置としてもよいし、市販のパーソナルコンピュータ(以下「PC」)に所要の各機能を実現するためのソフトウェアあるいはハードウェアを実装又は接続することにより構成してもよい。また、本実施形態では、検査装置200は、CPU、MPU等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリ、HDD、SSD等の補助記憶デバイス、NIC等の通信インタフェースを備える一般的なコンピュータの構成を有しているものとする。
ボイラ構造データベース220は、測定対象であるボイラ100の部位についての構造図、系統図等の構造データを保持しているデータベースである。図6にボイラ構造データベース220の構成例を示している。図6の例では、ボイラ構造データベース224には、施設名称、設備名称、及び対応データの項目が対応付けて記録されている。施設名称は測定対象である施設の名称を、例えばA火力発電所と記録する。設備名称は、測定対象である設備の名称を、例えばボイラと記録する。対応データは、対応する施設、設備名称で特定される測定対象についての構造図、配管図等、測定結果と共に参照することにより損傷箇所Sの部位特定に資すると考えられる3次元CADデータや画像データ等のファイル名を記録する。なお、このファイル名にはファイル格納場所を特定するためのパス情報、URLを含めてもよい。
なお、測定制御部210はまた、流速流向測定部212、及び距離測定部214における処理結果出力と、検査対象についてボイラ構造データベース220から取得した構造データ等とを合成することにより出力画面データを生成する機能、出力画面データを測定結果として画面表示する機能をも備えている。その他、測定制御部210は、検査装置200内の各部の動作を管理する機能を有し、その管理ソフトウェアの実行基盤となるオペレーティングシステム(OS)を含む。また、測定制御部210には、モバイル端末等の外部装置と通信によりデータ授受を実行するための通信インタフェースを設けることができる。
==チューブリーク検査処理の説明==
次に、本実施形態における検査装置200によって実行されるチューブリーク検査処理について説明する。図7に、チューブリーク検査処理フローの一例を示している。チューブリーク検査処理は、検査装置200の測定制御部210によって主として実行される。入力部216からの検査シーケンス開始の指示を受けて検査処理フローが開始されると(S701)、まず、測定制御部210は、入力部216を通じて入力された検査対象に関する情報及び測定範囲に関する情報を受信する(S702)。検査対象に関する情報とは、例えば図6のボイラ構造データベース220に格納されている施設名、及び設備名の指定である。測定範囲とは、測定対象である火炉110について、発光部201から射出するレーザ光の射出方向を変化させる範囲を意味する。なお、この場合、レーザ光による測定を可能とするために、検査装置200を設置する監視窓145は、火炉110内を見通せる箇所を選択して測定を行うことになる。なお、火炉110内の三次元的な流速分布を計測するために、検査装置200の発光部201及び受光部202について、検査装置200が設置される監視窓145の正面前方に対して上下左右に揺動させることができる構成を取ることも可能である。
次いで、測定制御部210は、発光部201に対して、S702で受領した測定範囲のうちの、第1の測定点の流速を計測することができるように、レーザ光の射出方向を設定して射出させるとともに、その反射光を受光部202で受光させる(S703)。
測定制御部210は、発光部201から射出したレーザ光と、受光部202が受信した反射光との間のドップラーシフト量を算出して、流速測定部212に引き渡す。流速測定部212は、測定制御部210から受信したドップラーシフト量に基づいて、第1の測定点における流速を算出する(S704)。
測定制御部210はまた、発光部201からレーザ光が射出されてから受光部202で反射光が受光されるまでの経過時間データを距離測定部214に引渡し、距離測定部214ではこれに基づいて検査装置200から測定点までの距離を算出する(S705)。
次いで、測定制御部210は、S702で受領した測定範囲について測定を完了したか判定し(S706)、測定完了していないと判定した場合(S706、No)、S703のステップに処理を戻す。一方、S706で測定範囲について測定を完了したと判定した場合(S706、Yes)、測定制御部210は出力部218に対して測定結果を出力する処理を実行して図7の検査処理フローを終了する(S707、S708)。
次に、本実施形態における測定結果について説明する。図8に、検査装置200により得られた測定結果表示画面300の構成の一例を示している。図8の測定結果表示画面300には、流速分布表示部310と、測定対象表示部320とが含まれている。流速分布表示部310には、検査装置200による測定を実行した監視窓145からの距離別に、流速の分布を鉛直方向に沿ったグラフとして示している。図8の例では、監視窓145から約1mの地点に他の部位よりも流速が大きい部分Aがあることが記録されている。流速分布表示部310には、鉛直方向の測定範囲を示すL1〜L4の符号があわせて表示されており、図8では前記部分Aはほぼ符号L2に相当する位置であることがわかる。一方、測定対象表示部320は、図7の検査処理フローにおいて入力部212から受領した測定対象に関するデータに基づいて、ボイラ構造データベース220から取得した測定対象に関する構造データ等が表示される。図8の例では、検査装置200による測定対象であるA火力発電所の蒸気ボイラに関してその構造の模式図が表示されており、流速分布表示部310の部分Aが位置する符号L2で示される部位がボイラのどこに該当するかを確認することができる。また、測定制御部210は、流速流向測定部212によって算出された前記噴流Jの流速分布及び流向と、検査対象であるボイラ100の構造データとを重ね合わせて比較することにより、ボイラ100の火炉110内で噴流Jにより今後損傷を受ける可能性が高い部位を判定して、測定対象表示部320に表示する処理を実行するように構成してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、火炉110内のチューブリーク発生箇所の位置を、火炉110の外部から火炉110内の燃焼ガス流速分布のレーザ光による測定を実施することで推定することができ、ボイラ100の運転継続可否等の運用上の判断材料を簡便に得ることができる。
なお、本実施形態の検査装置200を用いて、チューブリークが発見された場合にそれに起因する上記の漏出量を推計することも可能である。例えば、図8に例示する測定結果表示画面300の流速分布表示部310において、火炉110内で流速が比較的大きいと判定されている部分Aについて、その長さが概略Dであったとすれば、部分Aにおける平均流速をVとしたとき、チューブリークに起因する概略漏出量は、例えば(πDV/4)等の簡単な数式で表現することができる。このようにして、本実施形態の検査装置200によれば、チューブリークの発生を検知するとともに、それに起因する概略漏出量をも推定することができる。なお、前記のDは、チューブリークによって生じた噴流Jの外径の代表値として把握される。また、平均流速Vは、流速分布に対応して適宜に決定すればよい。
以上説明したように、本実施形態に係るチューブリーク検査装置、又はチューブリーク検査方法によれば、ボイラの火炉外部から火炉内の燃焼ガスの流速分布を測定し、その結果を一覧表示させるので、火炉内部の流速が比較的大きい部位としてチューブリーク発生箇所を簡易に推定することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
100 ボイラ 110 火炉 140 水冷壁 150 過熱器
150a 蒸気配管 145 監視窓 J 噴流
200 チューブリーク検査装置 201 発光部 202 受光部
210 測定制御部 212 流速測定部 214 距離測定部
216 入力部 218 出力部 220 ボイラ構造データベース
300 測定結果表示画面 310 流速分布表示部
320 測定対象表示部

Claims (10)

  1. 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査装置であって、
    検査対象である前記熱交換機器内を流れる流体に向けてレーザ光を射出する発光部と、
    前記流体中の微粒子によって反射されたレーザ光を受光する受光部と、
    前記発光部から射出されたレーザ光と、前記受光部によって受光されたレーザ光との間に生じるドップラーシフト量に基づいて前記流体の速度を算出する流速測定部と、
    前記流速測定部により測定された前記火炉内の前記流体の流速分布を表示する出力部と、
    を備えていることを特徴とするチューブリーク検査装置。
  2. 請求項1に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記発光部から射出される前記レーザ光の射出方向を測定するための方向測定部を備え、
    前記流速測定部が、前記発光部から複数の異なる射出方向に射出された前記レーザ光について、前記受光部によって受光されたレーザ光との間のドップラーシフト量に基づいて算出した流速から前記流体の流向を算出する流速流向測定部として構成され、
    前記出力部が、前記火炉内の前記流体の流速分布とともに前記流体の流向を表示する、
    ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記出力部が、前記流速分布を前記熱交換器機内の位置と対応させて視覚的に表示する、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記熱交換機器の構造を示すデータである構造データを格納する熱交換機器構造格納部をさらに備え、前記出力部は、前記流速分布とともに、検査対象である前記熱交換機器に対応して前記熱交換機器構造格納部から読み出された前記構造データを表示する、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  5. 請求項1に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記発光部から射出される前記レーザ光の射出方向を測定するための方向測定部を備え、
    前記流速測定部が、前記発光部から複数の異なる射出方向に射出された前記レーザ光について、前記受光部によって受光されたレーザ光との間のドップラーシフト量に基づいて算出した流速から前記流体の流向を算出する流速流向測定部として構成され、
    前記熱交換機器の構造を示すデータである構造データを格納する熱交換機器構造格納部をさらに備え、
    前記出力部は、前記流速分布と、前記流体の流向を、検査対象である前記熱交換機器に対応して前記熱交換機器構造格納部から読み出された前記構造データとともに表示し、チューブリークの噴流によって今後損傷を受ける可能性が高い部位を表示することを特徴とするチューブリーク検査装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記熱交換機器は火力発電所に設置されるボイラであり、前記流体配管は前記ボイラの火炉内に設置される配管である、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記流速分布において比較的流速が大きいと判定される部位の範囲から漏出している噴流の外径を推定し、前記流速を用いて漏出量を推計する、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  8. 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査方法であって、
    検査対象である前記熱交換機器内を流れる流体に向けてレーザ光を射出し、
    前記流体中の微粒子によって反射されたレーザ光を受光し、
    前記発光部から射出されたレーザ光と、前記受光部によって受光されたレーザ光との間に生じるドップラーシフト量に基づいて前記流体の速度を算出し、
    前記測定された前記火炉内の前記流体の流速分布を表示する、
    ことを特徴とするチューブリーク検査方法。
  9. 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査方法であって、
    検査対象である前記熱交換機器内を流れる流体に向けて、2以上の異なる位置からレーザ光を射出し、
    前記流体中の微粒子によって反射されたレーザ光をそれぞれ受光し、
    前記射出されたレーザ光と、前記受光されたレーザ光との間に生じるドップラーシフト量に基づいて前記流体の速度を算出し、
    前記流速から前記流体の流向を算出し、
    前記火炉内の前記流体の流速分布と、前記流体の流向を表示する、
    ことを特徴とするチューブリーク検査方法。
  10. 請求項9に記載のチューブリーク検査方法であって、
    前記熱交換機器の構造を示すデータである構造データを格納する熱交換機器構造格納部をさらに備え、前記出力部は、前記流速分布と、前記流体の流向を,検査対象である前記熱交換機器に対応して前記熱交換機器構造格納部から読み出された前記構造データとともに表示し、チューブリークの噴流によって今後損傷を受ける可能性が高い部位を表示することを特徴とするチューブリーク検査方法。
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