JP5412121B2 - 永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機 - Google Patents

永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機 Download PDF

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Description

本発明は、巻線が容易なロータ補助コイルを備える永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機に関し、無負荷鉄損を低減させつつ出力トルクを向上させることができる永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機に関する。
従来、ロータ側に励磁コイルを備え、N極群およびS極群からなる複数の永久磁石による磁束に加え、必要に応じて励磁される励磁コイル(補助コイル)による磁束によって界磁磁束を制御する可変モータが提案されている。
このような可変モータとしては、それぞれの永久磁石を直接包んだり、取り囲んだりするように巻線されている励磁コイルを備えるもの(例えば、特許文献1および2参照)や、その両端がN極およびS極となるU字状の永久磁石を交互に同極が対向するようにロータに配置し、励磁コイルのコアの延長線上であって2つの永久磁石の磁極間に磁路が設けられたもの(例えば、特許文献3参照)などがある。
特開2007−300787号公報 特表2004−519999号公報 特開平5−304752号公報
しかしながら、特許文献1または2に開示される可変モータでは、すべての永久磁石に対してそれぞれを取り囲むように励磁コイルが巻かれているため、その巻き線長が長くなってしまうという問題がある。また、永久磁石の形状や巻線などにより、可変モータを小型化することが困難となる場合もある。
また、特許文献3に開示される可変モータでは、U字状の永久磁石を用いているため、各磁極間にギャップを設ける必要がある。この場合、可変モータの運転時における磁極間ギャップの変化によって永久磁石が破損する可能性があるという問題がある。また、U字状の永久磁石を用いているため、永久磁石のコストが増加してしまうという問題もある。
さらに、このような励磁コイルを備える可変モータでは、可変モータの出力トルクを補完するために高負荷運転領域では励磁コイルに必要な電力が供給される。この電力は銅損等の損失の要因となるため、供給電力をできる限り低減することが望まれる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、巻線が容易なロータ補助コイルを備え、磁石量の低減によって無負荷鉄損を低減しつつ低電力で出力トルクを向上させることができる永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の永久磁石式回転子(2')は、ステータ(3)と対向するロータヨーク(21)の表面に2つの極性のいずれかからなる複数の永久磁石群(22A、22B)によって構成される磁極部、円周方向に所定間隔で極性が交互となるように配置した永久磁石式回転子(2')において、前記ロータヨーク(21)は、円筒状の内周面を有する環状部と、円周方向に所定間隔で該環状部から外径側に突出した複数の前記磁極部とを備えており、個々の前記磁極部の前記永久磁石群(22A又は22B)はそれぞれ同一極性の複数の永久磁石片(221又は222)を含み、該永久磁石片は前記環状部をバックヨークとして配置されており、互いに隣接した極性の異なる2つの前記磁極部の間の前記環状部に界磁磁束を発生させる補助コイル(40)を前記環状部の前記内周面から外周面にわたってトロイダル状に巻くとともに、各磁極部において、隣接する前記同一極性の永久磁石片(221、222)の間の隙間には、補助コイル(40)の磁束を通すための補助鉄心(23)がその隙間を埋めるように設けられており、円周方向に隣接する2つの補助コイル(40)は、対向する側の磁極が同一極となるように巻き回されていることを特徴とする。
本発明の永久磁石式回転子によれば、上述の特許文献1および2に開示されるようにロータ補助コイルが永久磁石を取り囲む必要はなく、ロータヨークにトロイダル状に巻き回しているので、補助コイルの巻線を容易に行うことができる。また、上述の特許文献3に開示される電動機の構成とは異なり、永久磁石のバックヨークと補助コイルの磁路とを共用させることができる、すなわち、永久磁石のバックヨークである環状部を補助コイルの磁路としても機能させることができるため、U字状の永久磁石を用いたり、2つの永久磁石の磁極間にギャップを設けたりする必要がない。さらに、磁極部内で隣接する永久磁石片間の隙間を埋めるように設けられた補助鉄心の磁気抵抗が例えば永久磁石等に比べて小さいので、この補助鉄心を補助コイルの磁路として用いることができこれにより、補助コイルを低起磁力化することができる。更に、円周方向に隣接する2つの補助コイルは、対向する側の磁極が同一極となるように巻き回されるように配置しているので、永久磁石片による磁束を補助コイルの界磁磁束によって補完(アシスト)することができ、加えて、上述のように補助鉄心を補助コイルの磁路として用いることができることにより、永久磁石片による磁束を補助コイルの界磁磁束によって補完(アシスト)する際には、永久磁石に比べて磁気抵抗の小さい補助鉄心が補助コイルの磁路として用いられるため、補助コイルを低起磁力化して、補助コイルにおける損失を低減することができる。
本発明の永久磁石式回転子では、永久磁石片(221、222)のそれぞれを包んで固定するための断面が略U字状で非磁性材料からなる固定部材(24)を設け、固定部材(24)は、ロータヨーク(21)にその両端部(24a)を嵌合することにより固定されていてもよい。あるいは、永久磁石片(221、222)のそれぞれを包んで固定するための断面が略L字状で非磁性材料からなる固定部材(24)を設け、固定部材(24)は、補助鉄心(23)の側面とロータヨーク(21)とにその両端部(24a、24b)を嵌合することにより固定されていてもよい。このように、各永久磁石片を包むように非磁性材料からなる固定部材が設けられることにより、永久磁石片および補助コイルから発生する磁束は固定部材を通り抜けることなく、隣接する永久磁石片の隙間に設けられた補助鉄心を集中的に通過することになる。したがって、永久磁石片の磁束および補助コイルの磁束は補助鉄心に集中して通過するため、漏れ磁束を低減することができる。
本発明の永久磁石式回転子では、補助鉄心(23)の側面またはロータヨーク(21)には嵌合溝(23a、21a)が設けられるとともに、固定部材(24)の両端部(24a)は、補助鉄心(23)またはロータヨーク(21)の嵌合溝(23a、21a)に嵌合する凸形状となっていればよい。このように固定部材がロータヨークまたは補助鉄心と嵌合する構成となっているので、ロータヨークに永久磁石片をしっかりと固定することができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の電動機(1')は、上述のような永久磁石式回転子(2')と、永久磁石式回転子(2')に当接するように配置されるステータ(固定子)(3)とを備える電動機(1')において、電動機(1')の低負荷運転領域(A)では、永久磁石群(22A、22B)の各永久磁石片(221、222)の磁束のみで運転し、高負荷運転領域(B)では、これら永久磁石片(221、222)の磁束のみでは不足するロータ磁束に応じて、補助コイル(40)に必要な電流量(アンペア・ターン)を通電して運転することを特徴とする。
本発明の電動機によれば、電動機の高負荷運転時には補助コイルの界磁磁界を利用することができるので、永久磁石片の総量を増加させることなく、電動機のトルクを向上させることができる。これにより、補助コイルを用いない場合に比べ、電動機の無負荷鉄損を低減させることができる。また、逆起電力を低減させることができるので、電動機そのものおよび電動機用のインバータを小型化することができ、電動機の高効率化を可能にすることができる。
本発明の電動機では、電動機(1')に対するトルク指令値と、永久磁石群(22A、22B)の磁束に対応するトルクのしきい値との差により、補助コイル(40)へ通電する電流量(界磁電流の電流量)を調整すればよい。このように、トルク指令値と補助コイルへ通電する電流量(アンペア・ターン)との関係を解析または実験により予め求めておくことにより、本発明の電動機に対する高負荷時の運転を適切に行うことができる。
なお、上記で括弧内に記した図面参照符号は、後述する実施形態における対応する構成要素を参考のために例示するものである。
本発明によれば、ロータヨークへの補助コイルの巻線を容易に行うことができるとともに、永久磁石片を固定する非磁性材料からなる固定部材を設け、補助コイルの界磁磁束が補助鉄心を集中的に通り抜けるように構成することにより、低電力で電動機の出力トルクを向上させることができる。また、永久磁石片の総量を低減することにより電動機の無負荷鉄損を低減することができる。更に、円周方向に隣接する2つの補助コイルは、対向する側の磁極が同一極となるように巻き回されるように配置しているので、永久磁石片による磁束を補助コイルの界磁磁束によって補完(アシスト)することができ、加えて、補助鉄心を補助コイルの磁路として用いることができることにより、永久磁石片による磁束を補助コイルの界磁磁束によって補完(アシスト)する際には、永久磁石に比べて磁気抵抗の小さい補助鉄心が補助コイルの磁路として用いられるため、補助コイルを低起磁力化して、補助コイルにおける損失を低減することができる。
永久磁石式回転子を含む電動機の概念図であり、(a)はその部分斜視図、(b)はその部分断面図である。 本発明の永久磁石式回転子を含む電動機の概念的な部分断面図である。 磁石磁束の制御系と補助コイル磁束の制御系を示すブロック図である。 図3の磁石磁束の制御系の一例を示す回路図である。 図3の補助コイル磁束の制御系の一例を示す回路図である。 本実施形態における電動機のトルク−回転数特性を示すグラフである。 トルク指令値と補助コイルのアンペア・ターンとの関係を示すグラフである。 トルク補完に要するトルク差分とそれに対応する補助コイルの通電量との関係を示すグラフである。 本実施形態の電動モータのモータ運転処理を示すフローチャートである。 図1および図2に示す電動モータのトルク磁場解析の結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機の好適な実施形態を詳細に説明する。本発明の永久磁石式回転子は、電気自動車やいわゆるハイブリッド自動車などの車両に搭載される電動機の回転子(ロータ)として利用され、この電動機で発生する出力トルクにより車両を運転するものである。なお、本発明は、永久磁石式回転子の構成(構造、制御方法等)にその技術的特徴があるため、車両のその他の構成要素(例えば、駆動系等)については図示を省略するとともに、その詳細な説明を省略する。
まず、図1および図2を参照して、本発明に係る永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機の構成を詳細に説明する。図1は、本発明の基本構成となる永久磁石式回転子を含む電動機の概念図であり、図1(a)はその部分斜視図、図1(b)はその部分断面図である。後述するように、図1に示す永久磁石式回転子2およびそれを備えた電動機1は、本発明の基本的な構成を有するものである。
まず、図1に示す永久磁石式回転子2を備える電動機1の構成について説明する。図1(a)および(b)に示すように、電動機1は、インナーロータ型の永久磁石式回転子(以下、「ロータ」ともいう)2と、この永久磁石式回転子2の外周に当接するように設けられた固定子(以下、「ステータ」ともいう)3とを備えている。
ステータ3は、電動機1の外周を構成するステータコア31と、このステータコア31から径方向内方、すなわちロータ2の中心方向に向けて突出した複数(本実施形態では、全体の図示を省略するが、例えば18個)のティース32とから構成される。各ティース32は、歯先部32aと、ステータコイル33が巻き回されている巻線部(ステータコイル33の鉄心を構成する)32bとからなる。複数のティース32は、ステータ3の周方向に等間隔で配列され、各ティース32の歯先部32aはそのティース32の先端から周方向に突出するように形成されている。
ロータ2は、ロータコア(ロータヨーク)21と、このロータコア21の外周に周方向に等間隔で交互に配列されるN極およびS極の永久磁石片22a、22bとから構成される。ロータコア21において、隣り合う永久磁石片22a、22bの間にはロータ補助コイル(あるいは励磁コイル、以下、「補助コイル」という)40がトロイダル状に巻かれている。この補助コイル40は、所定の条件下で出力トルクを補助するための界磁磁束を発生させるものである。このように、ロータコア21に直接補助コイル40をトロイダル状に巻くことができるので、補助コイル40の巻線を容易に行うことができる。また、永久磁石片22a、22bのバックヨークと補助コイル40の磁路とを共用させることができるため、従来のようなU字状の永久磁石を用いたり、2つの永久磁石の磁極間にギャップを設けたりする必要がない。
ここで、例えば、図1(b)に示す周方向に隣接する2つの補助コイル40では、その間に設けられた永久磁石片22aがN極となるが、この2つの補助コイル40は、永久磁石片22aのN極に対向する各補助コイル40の磁極が通電時にN極、すなわち同一極となるように巻き回されている。同様に、その間にS極の永久磁石片22bが設けられた互いに隣接する2つの補助コイル40は、この永久磁石片22bのS極に対向する各補助コイル40の磁極が通電時にS極となるように巻き回されている。本実施形態では、このように隣接する補助コイル40を配置することにより、永久磁石片22a、22bによる磁束を補助コイル40の界磁磁束によって補完(アシスト)することができる。
ロータ2側には、図1(a)に示すように、無接点(無接触)通電方式のロータトランス50が設けられる。ロータトランス50内には、後述する制御電源9に接続され、制御電源9から交流電源を供給される給電コイル51と、給電コイル51に印加される交流電源により給電される受電コイル52とが設けられる。給電コイル51と受電コイル52とは互いに隣接するが、接点は存在しない。なお、図1(a)では図示しないが、後述するように、受電コイル52は補助コイル40と直列に接続されている。
なお、本実施形態では、補助コイル40がインナーロータ型の永久磁石式回転子2のロータコア(ロータヨーク)21にトロイダル状に巻き回されているので、この補助コイル40への制御電流(励磁電流)を供給するためのロータトランス50がロータ2側、すなわち、電動機1の中心に近い側に設けられている。本発明はこのようなインナーロータ型に限らず、永久磁石式回転子2はアウターロータ型の永久磁石式回転子であってもよい。この場合、ロータトランス50はアウターロータ側、すなわち、電動機1の外周に近い部分に設けられればよい。
次に、図2を参照して、本発明の永久磁石式回転子およびそれを備える電動機の構成を説明する。図2は、本発明の永久磁石式回転子を含む電動機の概念的な部分断面図である。図2に示す電動機1'は、永久磁石片22a、22bの代わりにそれぞれ複数の永久磁石片221、222からなる永久磁石群22A、22Bが各磁極に対応して設けられるとともに、これら永久磁石群22A、22Bにおいて、隣接する永久磁石片221、221(図示しないが、永久磁石片222、222も同様)の間に補助鉄心23が設けられている点で、図1に示す電動機1とは異なる。ここでは、特に図1に示す電動機1の構成と異なる構成要素を詳細に説明するものとし、電動機1の構成要素と同様の構成要素については同様の参照符号を付すとともに、その説明を省略する。
本実施形態の電動機1'は、図2に示すように、インナーロータ型の永久磁石式回転子(以下、「ロータ」ともいう)2'と、この永久磁石式回転子2'の外周に当接するように設けられた固定子(以下、「ステータ」ともいう)3とを備えている。ステータ3の構成は図1の電動機1と同様であるため、その説明を省略する。以下では、主にロータ2'の構成を詳細に説明する。
本実施形態では、N極を構成する各磁極には、図2に示すように、2つの永久磁石片221、221からなる永久磁石群22Aが設けられる。同様に、S極を構成する各磁極には、図2では一方のみ示されるが、2つの永久磁石片222、222からなる永久磁石群22Bが設けられる。なお、図2では各永久磁石群22A、22Bが2つの永久磁石片221、222からそれぞれ構成される場合を図示したが、本発明はこのような構成に限らず、補助鉄心23がステータコイル33内の巻線部(鉄心)32bと空間的に概ね直列に配置されるものであれば、各永久磁石群22A、22Bがそれぞれ3つ以上の永久磁石片221、222から構成されてもよい。
各永久磁石群22A、22Bの隣接する(隣り合う)永久磁石片221、221および222、222の隙間には、その隙間を埋めるように補助鉄心23が設けられる。この補助鉄心23は、補助コイル40により発生した磁束を通すための補助コイル用磁路として機能するものである。そのため、補助鉄心23は、後述する固定部材24や空気などに比べて透磁率が大きい(すなわち、磁気抵抗の小さい)材料から構成される。なお、この補助鉄心23は、図2に示すように、ロータコア21から突出するようにロータコア21と一体的に構成されていてもよく、ロータコア21に固定されている限り、ロータコア21とは別体として構成されてもよい。
各永久磁石片221、222の周りには、その永久磁石片221、222から発生する磁束が少なくとも1方向(ここでは、永久磁石片221、222の一面がステータ3に当接する方向)に通り抜けるのを遮るように、その永久磁石片221、222を包んで固定するための固定部材24が設けられる。本実施形態では、各永久磁石片221、222の形状が実質的に直方体である。図2に示すように、この直方体を構成する6面の内少なくとも3面を固定部材24が覆うように、この固定部材24の断面は略U字状に構成される。このような固定部材24を設けることにより、ステータコイル33に誘導されるべき磁束の漏れを効果的に低減することができる。
固定部材24は、その断面においてロータコア21に少なくとも一方の端部を嵌合することにより固定されている。具体的には、固定部材24の断面において、図2に示すように、固定部材24の一方の端部には、固定部材24をロータコア21に固定するための固定部(ダボ)24aが設けられる。一方、ロータコア21の外周側の表面近くには、固定部材24の固定部24aに嵌合する嵌合溝21aが設けられる。
また、固定部材24は、その断面において、固定部24aが設けられた面と永久磁石片221、222を介して対向する面の所定の位置には、補助鉄心23の側面に設けられた嵌合溝23aに嵌合するための固定部24bが設けられる。これらの固定部24a、24bは、ロータコア21または補助鉄心23に一点で固定するための略球状(または半球状)ではなく、図2の紙面に垂直な方向に延びる略筒状または略円柱状である。このような構成により、嵌合溝21a、23aがそれぞれ設けられたロータコア21および補助鉄心23に対して、図2の紙面に垂直に固定部材24をスライドさせて挿入することにより、本実施形態の永久磁石式回転子2'を容易に組み立てることができる。
固定部材24は、例えばステンレス鋼(SUS)等の非磁性材料からなる。そのため、永久磁石片221、222からの磁束および補助コイル40により発生する磁束は固定部材24を通り抜けることなく、隣接する永久磁石片221、221および222、222の隙間に設けられた補助鉄心23を集中的に通過することになる。したがって、永久磁石片221、222の磁束および補助コイル40の磁束は補助鉄心23に集中して通過するため、上述のように漏れ磁束を低減することができる。
なお、本発明では、固定部材24の構成(構造)は上述のような構成に限らず、例えば以下のようなものであってもよい。すなわち、固定部材24は、図2の固定部材24と同様に固定部材24の断面形状が略U字状であるが、断面における両端部がいずれも図2の固定部24aと同様の構成であってもよい。あるいは、固定部材24は、その断面形状が略L字状であり、その両端部がロータコア21の外周表面および補助鉄心23の側面にそれぞれ設けられた嵌合溝21a、23aに嵌合するような構成であってもよい。このような構成であっても、固定部材24により永久磁石片221、222を固定することができるとともに、永久磁石片221、222および補助コイル40から生じる磁束の漏れを低減することができる。
なお、図2に示すような固定部(ダボ)24bが補助鉄心23の側面に対応して設けられる場合や固定部材24の断面形状が略L字状の場合に比べ、図2の固定部(ダボ)24aがその断面の両端部にロータコア21の外周表面に対応して設けられる方が好ましい。この場合、永久磁石片221、222をしっかりと固定することができるとともに、発生した磁束が通る補助鉄心23の磁路をより広くすることができる。
次に、図3〜5を参照して、本実施形態の永久磁石式回転子2'およびそれを備えた電動機1'のための励磁電流供給システムおよび車両の運転動作を詳細に説明する。図3は、磁石磁束の制御系と補助コイル磁束の制御系を示すブロック図である。図4は、図3の磁石磁束の制御系の一例を示す回路図であり、図5は、図3の補助コイル磁束の制御系の一例を示す回路図である。
図3に示すように、本実施形態の励磁電流供給システムは、車両の操作部6が運転者により操作されると、ここでは、例えば、図示しないアクセルペダルが踏み込まれると、その操作量(踏み込み量、例えばアクセルペダル開度など)に応じて操作量検出部61から検出信号が電子制御ユニット(以下、「ECU(Electric Control Unit)」という)7に送られる。
ECU7は、操作量検出部61を含む図示しない各種センサや計器類からの入力信号等に基づいて、PDU(パワードライブユニット:Power Drive Unit)8、走行用の電動機(以下、「電動モータ」ともいう)1'、補助コイル40用の制御電源9等を制御する。特に、ECU7は、操作量検出部61からの検出信号に基づいて、ロータ2'の回転数に応じたトルク指令値を演算して、その演算したトルク指令値をPDU8に出力する。
PDU8は、図4に示すように、電動モータ1'と電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ85に接続されている。本実施形態では、PDU8は、トランジスタのスイッチング素子81a〜83bがブリッジ接続されたブリッジ回路を用いてパルス幅変調(PWM)を行うPWMインバータINとこのPWMインバータINに並列に接続されるコンデンサ84とを備え、ECU7から出力される制御指令に応じて、電動モータ1'の駆動動作および回生動作を制御する。
PWMインバータINは、ECU7から入力されるトルク指令値(駆動トルク値)に応じて、例えば電動モータ1'の駆動時等において、ECU7から入力されるスイッチング指令であるゲート信号(つまり、パルス幅変調信号)に基づき、PWMインバータINの相毎に対をなす各スイッチング素子81a〜83bのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り換えることによって、バッテリ85から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。そして、電動モータ1'のステータ3の各ステータコイル(固定子巻線)33への通電を順次転流させることによって、各相のステータコイル33に交流のU相電流Iu、V相電流IvおよびW相電流Iwを通電する。これにより、PDU8は、トルク指令値に応じたトルクを電動モータ1'に発生させる。また、PDU8は、例えば電動モータ1'の回生時には、電動モータ1'から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、バッテリ85を充電する。
ここで、ECU7は、トルク指令値が図6に示すようなロータ2'の回転数に対するトルクのしきい値以下の場合(すなわち、低負荷運転領域A)には、PDU8を介して永久磁石群22A、22Bの永久磁石片221、222の磁束のみで電動モータ1'を運転する。しかしながら、トルク指令値が図6のしきい値を越えた場合(すなわち、高負荷運転領域B)には、ECU7は、トルク指令値としきい値の差分に対応すべく、補助コイル40用の制御電源9に補助コイル40に通電するように指令を出す。これにより、ECU7は、電動モータ1'の高負荷運転領域Bにおいては、永久磁石片221、222の磁束に加えて、補助コイル40への通電による界磁磁束を補完するように制御電源9を制御する。これにより、電動機1'の高負荷運転時には補助コイル40の界磁磁界を利用することができるので、永久磁石群22A、22Bの永久磁石片221、222の総量を増加させることなく、電動機1'のトルクを向上させることができる。したがって、補助コイル40を用いない場合に比べ、電動機1'の無負荷鉄損を低減させることができる。また、逆起電力を低減させることができるので、電動機1'そのものおよび電動機1'用のインバータを小型化することができ、電動機1'の高効率化を可能にすることができる。
なお、図6は、本実施形態における電動機1'のトルク−回転数特性を示すグラフであり、このトルクは、ロータ2'の回転数および電動機1'へ供給される最大電流から得られる磁石磁束トルクである。本実施形態では、トルク−回転数特性は、ロータ2'の回転数が0〜所定の回転数Nまでの間の領域では、トルクが一定であり、所定の回転数Nより高速では定出力となるような特性を有する。
制御電源9は、図5に示すように、4つのトランジスタのスイッチング素子91がブリッジ接続されたブリッジ回路(スイッチング回路)90から構成される。制御電源9は、補助コイル40に電気エネルギーを供給するための低圧系(例えば、12V)のバッテリ92に接続される。
なお、本実施形態では、低圧系のバッテリ92は、スイッチング回路90に直流電圧を印加可能な直流電源であればよく、例えば、PDU8を介して電動モータ1'に3相交流電流を供給するための高圧系のバッテリ85と共用であってもよい。この場合、ロータトランス50により補助コイル40に対応して要求される電圧まで降圧することにより、高圧系のバッテリ85を補助コイル40用のバッテリとしても利用可能である。
スイッチング回路90は、ECU7から入力されるトルク指令値としきい値との差分に応じて、補助コイル40に供給する直流電流の通電量を制御するものである。ここで、図7は、トルク指令値(Nm)と補助コイル40への通電量(アンペア・ターン:AT)との関係を示すグラフであり、図8は、トルク補完に要するトルク差分(Nm)とそれに対応する補助コイル40の通電量(AT)との関係を示すグラフである。
ECU7は、トルク指令値としきい値との差分トルク並びに図7および図8のグラフに基づいて、スイッチング回路90の各スイッチング素子91のスイッチング指令であるゲート信号を出力する。スイッチング回路90は、このゲート信号(つまり、パルス幅変調信号)に基づき、各スイッチング素子91のオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り換えることによって、バッテリ92から供給される直流電力を単相交流電力に変換する。変換された単相交流電力は、給電コイル51と、受電コイル52および受電コイル52の中間点Xまでの部分コイルとの巻数比に応じてロータトランス50により変圧され、変圧された交流電力がダイオード群11により整流されて、トルク指令値としきい値との差分トルクに対応するアンペア・ターンの直流電流が補助コイル40に供給される。補助コイル40に直流電流が供給されると、その電流量(AT)に応じて、補助コイル40に界磁磁束が発生し、発生した磁束はS極の永久磁石群22Bに設けられた補助鉄心23からN極の永久磁石群22Aに設けられた補助鉄心23に向かって通り抜け、ステータコイル33の鉄心に供給され、最終的に電動モータ1'は補完トルクを発生させる。このように、ECU7から出力されるトルク指令値と、補完トルクに対する補助コイル40へ通電する電流量(アンペア・ターン)との関係を解析または実験により予め求めておくことにより、本発明の電動機1'に対する高負荷時の運転を適切に行うことができる。
次に、フローチャートを用いて、本実施形態の電動モータ1'のモータ運転処理を説明する。図9は、本実施形態の電動モータ1'のモータ運転処理を示すフローチャートである。車両の操作部6が運転者により操作されると、操作量検出部61がその操作部6の操作量を検出し(ステップS1)、検出された操作量をECU7に出力する。検出操作量を受け取ったECU7は、その操作量に応じて電動機1'が出力すべきトルクをトルク指令値として演算する(ステップS2)。
次いで、ECU7は、トルク指令値が図6に示すようなロータ2'の回転数に対するトルクのしきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップS3)。トルク指令値がしきい値よりも大きいと判断した場合には、ECU7は、補助コイル40へ通電すべき電流量を算出し(ステップS4)、算出された電流量が補助コイル40に供給されるように、各スイッチング素子91に対するゲート信号(パルス幅変調信号)を出力して、スイッチング回路90の各スイッチング素子91のオン/オフ状態を切り替える。これにより、ECU7は、バッテリ92の直流電力を単相交流電力に変換し、ロータトランス50を介して補助コイル40に必要な電流量(AT)を供給する。このようにして、電動モータ1'は、永久磁石群22A、22Bの永久磁石片221、222の磁束に加え、補助コイル40の界磁磁束を用いて運転され(ステップS5)、このモータ運転処理を終了する。
一方、ステップS3において、トルク指令値がしきい値よりも大きくないと判断した場合には、補助コイル40の界磁磁束を用いる必要がないので、電動モータ1'は、永久磁石片221、222の磁束のみを用いて運転され(ステップS6)、このモータ運転処理を終了する。
なお、本発明の基本的な構成となる電動モータ1および本発明の電動モータ1'において、永久磁石片22a、22bおよび永久磁石片221、222のみの磁束を用いた際の出力トルクと、補助コイル40に界磁電流を流すことにより得られる界磁磁束をさらに加えた際の出力トルクとをトルク磁場解析の結果として示す。図10は図1および図2に示す電動モータ1、1'のトルク磁場解析の結果を示す図である。このトルク磁場解析では、図10(a)に示すように、電動機1において永久磁石片22a、22bの磁束のみの場合には102(Nm)のトルクであった。そして、補助コイル40に4000アンペア・ターン(AT)の電流量を通電することにより155(Nm)のトルクが得られた。したがって、永久磁石片22a、22bの磁束のみの場合に比べ、補助コイル40を利用することにより、概ね50%程度のトルクを向上させることができた。これに対して、図10(b)に示すように、電動機1'において永久磁石片221、222の磁束のみの場合には80(Nm)のトルクであった。そして、補助コイル40に3000アンペア・ターン(AT)の電流量を通電することにより151(Nm)のトルクが得られた。したがって、永久磁石片221、222の磁束のみの場合に比べ、補助コイル40を利用することにより、概ね80%程度のトルクを向上させることができた。このように、本発明の電動モータ1'は、3000アンペア・ターンの電流量で電動モータ1と同等のトルクを補完することができるので、電動モータ1に比べて補助コイル40を低起磁力化することができる。これにより、補助コイル40における銅損などの損失を低減することができる。
以上説明したように、本発明の永久磁石式回転子2によれば、ステータ3と対向するロータヨーク21の表面に2つの極性のいずれかからなる複数の永久磁石群22A、22Bを所定間隔で交互に配置した永久磁石式回転子2'において、互いに隣接した極性の異なる2つの永久磁石群22A、22Bの間に界磁磁束を発生させる補助コイル40をトロイダル状に巻くとともに、永久磁石群22A、22Bはそれぞれ複数の永久磁石片221、222からなり、各永久磁石群22A、22Bにおける隣接する永久磁石片221、222の隙間には、補助コイル40の磁束を通すための補助鉄心23をその隙間を埋めるように設けることとした。補助コイル40をロータヨーク21に直接巻き回すことができるので、補助コイル40の巻線を容易に行うことができる。また、永久磁石群22A、22Bの隙間を埋めるように設けられた補助鉄心23の磁気抵抗が例えば永久磁石片221、222や空気等に比べて小さいので、この補助鉄心23を補助コイル40の磁路として用いることができる。これにより、補助コイル40を低起磁力化することができる。
本発明の永久磁石式回転子2'では、永久磁石片221、222のそれぞれを包んで固定するための断面が略U字状または略L字状で非磁性材料からなる固定部材24を設け、ロータコア21あるいは補助鉄心23の側面にその端部にある固定部24aを嵌合することにより固定部材24をロータ2'に固定することとした。このように、各永久磁石片221、222を包むように非磁性材料からなる固定部材24が設けられることにより、永久磁石片221、222および補助コイル40から発生する磁束は固定部材24を通り抜けることなく、隣接する永久磁石片221、222の隙間に設けられた補助鉄心23を集中的に通過することになる。したがって、永久磁石片221、222および補助コイル40から発生する磁束の漏れを低減することができる。
また、本発明の永久磁石式回転子2'では、補助鉄心23の側面またはロータコア21には嵌合溝23a、21aが設けられるとともに、固定部材24の固定部24a、24bが、補助鉄心23またはロータヨーク21の嵌合溝23a、21aに嵌合するような断面凸形状となることとした。このように固定部材24がロータコア21または補助鉄心23と嵌合する構成となっているので、ロータコア21に永久磁石片221、222をしっかりと固定することができる。
また、本発明の永久磁石式回転子2'では、周方向に隣接する2つの補助コイル40は、その間に設けられた永久磁石片22aまたは22bの磁極とともに、対向する側の磁極が同一極となるように巻き回されていればよい。このように隣接する補助コイル40を配置することにより、永久磁石片22a、22bによる磁束を補助コイル40の界磁磁束によって補完(アシスト)することができる。
また、本発明の電動機1'によれば、上述のような永久磁石式回転子2'と、永久磁石式回転子2'に当接するように配置されるステータ(固定子)3とを備える電動機1'において、電動機1'の低負荷運転領域Aでは、永久磁石群22A、22Bの各永久磁石片221、222の磁束のみで運転し、高負荷運転領域Bでは、これら永久磁石片221、222の磁束のみでは不足するロータ磁束に応じて、補助コイル40に必要な電流量(アンペア・ターン)を通電して運転することとした。これにより、電動機1'の高負荷運転時には補助コイル40の界磁磁界を利用することができるので、永久磁石片221、222の総量を増加させることなく、電動機1'のトルクを向上させることができる。したがって、補助コイル40を用いない場合に比べ、電動機1'の無負荷鉄損を低減させることができる。また、逆起電力を低減させることができるので、電動機1'そのものおよび電動機1用のインバータを小型化することができ、電動機1'の高効率化を可能にすることができる。
また、本発明の電動機1'では、電動機1'に対するトルク指令値と、永久磁石群22A、22Bの複数の永久磁石片221、222の磁束に対応するトルクのしきい値との差により、補助コイル40へ通電する電流量(界磁電流の電流量:アンペア・ターン)を調整することとした。このように、トルク指令値と補助コイル40へ通電する電流量(アンペア・ターン)との関係を解析または実験により予め求めておくことにより、本発明の電動機1に対する高負荷時の運転を適切に行うことができる。
以上、本発明の永久磁石式回転子およびそれを備えた電動機の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は、これらの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書および図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお、直接明細書および図面に記載のない形状・構造・機能を有するものであっても、本発明の作用・効果を奏する以上、本発明の技術的思想の範囲内である。すなわち、電動機や永久磁石式回転子を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、上述の実施形態では、インナーロータ型の電動機(電動モータ)1'を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は、インナーロータ型の電動機に限らず、アウターロータ型の電動機にも適用することができる。
1、1' 電動モータ(電動機)
2、2' 永久磁石式回転子(ロータ)
21 ロータコア(ロータヨーク)
21a 嵌合溝
22A、22B 永久磁石群
221、222、22a、22b 永久磁石片
23 補助鉄心
23a 嵌合溝
24 固定部材
24a、24b 固定部(ダボ)
3 ステータ(固定子)
31 ステータコア
32 ティース
33 ステータコイル
6 操作部
61 操作量検出部
7 電子制御ユニット(ECU)
8 パワードライブユニット(PDU)
81a〜83b スイッチング素子
85 バッテリ
9 制御電源
11 ダイオード群
40 ロータ補助コイル
50 ロータトランス
51 給電コイル
52 受電コイル
90 スイッチング回路
91 スイッチング素子
92 バッテリ
IN PWMインバータ

Claims (6)

  1. ステータと対向するロータヨークの表面に2つの極性のいずれかからなる複数の永久磁石群によって構成される磁極部、円周方向に所定間隔で極性が交互となるように配置した永久磁石式回転子において、
    前記ロータヨークは、円筒状の内周面を有する環状部と、円周方向に所定間隔で該環状部から外径側に突出した複数の前記磁極部とを備えており、
    個々の前記磁極部の前記永久磁石群はそれぞれ同一極性の複数の永久磁石片を含み、該永久磁石片は前記環状部をバックヨークとして配置されており、
    互いに隣接した極性の異なる2つの前記磁極部の間の前記環状部に界磁磁束を発生させる補助コイルを前記環状部の前記内周面から外周面にわたってトロイダル状に巻くとともに、
    各磁極部において、隣接する前記同一極性の永久磁石片の間の隙間には、前記補助コイルの磁束を通すための補助鉄心が該隙間を埋めるように設けられており、
    円周方向に隣接する2つの補助コイルは、対向する側の磁極が同一極となるように巻き回されていることを特徴とする永久磁石式回転子。
  2. 前記永久磁石片のそれぞれを包んで固定するための断面が略U字状で非磁性材料からなる固定部材を設け、前記固定部材は、前記ロータヨークにその両端部を嵌合することにより固定されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
  3. 前記永久磁石片のそれぞれを包んで固定するための断面が略L字状で非磁性材料からなる固定部材を設け、前記固定部材は、前記補助鉄心の側面と前記ロータヨークとにその両端部を嵌合することにより固定されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
  4. 前記補助鉄心の側面または前記ロータヨークには嵌合溝が設けられるとともに、前記固定部材の両端部は、前記補助鉄心または前記ロータヨークの前記嵌合溝に嵌合する凸形状となっていることを特徴とする請求項2または3に記載の永久磁石式回転子。
  5. 請求項1ないしのいずれに記載の永久磁石式回転子と、
    前記永久磁石式回転子に当接するように配置されるステータとを備える電動機において、
    前記電動機の低負荷運転領域では、前記永久磁石群の各永久磁石片の磁束のみで運転し、高負荷運転領域では、前記永久磁石片の磁束のみでは不足するロータ磁束に応じて、前記補助コイルに必要な電流量を通電して運転することを特徴とする電動機。
  6. 前記電動機に対するトルク指令値と、前記永久磁石群の磁束に対応するトルクのしきい値との差により、前記補助コイルへ通電する電流量を調整することを特徴とする請求項に記載の電動機。
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