JP5409305B2 - 空洞共振器、高周波フィルタおよび高周波発振器 - Google Patents

空洞共振器、高周波フィルタおよび高周波発振器 Download PDF

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Description

この発明は、例えばフィルタや発振器に適用され、マイクロ波帯やミリ波帯で動作する空洞共振器に関する。
遮蔽された金属筐体内の空間に電磁界を閉じ込めて共振させる空洞共振器は、マイクロ波帯やミリ波帯において、低損失な共振器として広く用いられている。空洞共振器には、金属筐体内が中空のものや、金属筐体内に誘電体が支持されたものがあり、何れも内部損失の少ない高性能な共振器として扱われる。
これらの高性能な共振器は、帯域幅の狭いフィルタや発振器に用いられることから、電磁界の共振周波数の変動が小さいことが求められる。しかしながら、空洞を構成する金属筐体は、周囲の温度変化により膨張または収縮する。これにより、電磁界の分布する領域の体積(空洞の容積)が変化するので、共振器の電気的な大きさが変化して電磁界の共振周波数が変動する。
そこで、従来、空洞共振器について、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する方法、いわゆる共振周波数の温度補償法が提案されている。空洞共振器における共振周波数の温度補償法の1つとして、円筒形空洞を形成する金属筐体の一方の端部壁を、線膨張係数の互いに異なる異種金属を抱き合わせた部材で構成し、この端部壁のたわみの温度変化を利用して、温度変化による空洞の容積の変化を低減する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−330815号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1に示した空洞共振器を含めて、共振周波数の温度補償機能を備えた空洞共振器は、使用される材料の線膨張係数に基づいて、その構造が設計される。このとき、材料の線膨張係数には、ばらつきがあるので、見込み通りの共振周波数の温度補償効果が得られないことが少なくないという問題がある。
特に、低線膨張係数で知られるFe−Ni合金(インバー)については、製造メーカや製造方法等により、線膨張係数が0.1〜1ppm/℃程度と、きわめて広い範囲の値をとることや、製造のたびに線膨張係数が微妙に異なる値をとること等が知られている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、使用される材料の線膨張係数のばらつきに柔軟に対応して高い共振周波数の温度補償効果を得られるとともに、所望の周波数で電磁界を共振させることができる空洞共振器を得ることを目的とする。
この発明に係る空洞共振器は、第1の線膨張係数を有する材料で構成され、電磁界が共振する空洞が形成された筐体と、筐体に設けられ、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段とを備え、周波数変動抑制手段は、第1の線膨張係数を有する材料で構成されて空洞内に突出し、突出量が可変な第1突出部と、第1の線膨張係数とは異なる第2の線膨張係数を有する材料で構成されて空洞内に突出し、突出量が可変な第2突出部とを含み、第1突出部および第2突出部は、空洞内で共振する電磁界の電界と直交する方向に突出し、第2の線膨張係数は、第1の線膨張係数よりも大きく、主として筐体の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、第2突出部の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)と空洞の寸法とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しいものである。
この発明に係る空洞共振器によれば、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段は、筐体と同一の第1の線膨張係数を有する材料で構成されて空洞内に突出し、突出量が可変な第1突出部と、第1の線膨張係数とは異なる第2の線膨張係数を有する材料で構成されて空洞内に突出し、突出量が可変な第2突出部とを含み、主として筐体の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、第2突出部の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)と空洞の寸法とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しいものである。
そのため、使用される材料の線膨張係数のばらつきに柔軟に対応して高い共振周波数の温度補償効果を得られるとともに、所望の周波数で電磁界を共振させることができる空洞共振器を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す正面図である。 この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す平面図である。 図2のI−I線に沿った矢視断面を、共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。 図3のII−II線に沿った矢視断面を、共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る空洞共振器における調整ねじの空洞内への突出量と共振周波数変化量との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る空洞共振器を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係る空洞共振器を示す平面図である。 図7のIII−III線に沿った矢視断面を、一方の共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。 図8のIV−IV線に沿った矢視断面を、一方の共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る空洞共振器における調整ねじの空洞内への突出量と共振周波数変化量との関係を示す説明図である。
以下、この発明の空洞共振器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
この発明の空洞共振器は、マイクロ波帯やミリ波帯で動作し、所望の周波数帯域の電磁界を通過させる高周波フィルタや、所望の周波数帯域の電磁界を発振する高周波発振器等に適用される。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す斜視図である。また、図2は、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す正面図である。また、図3は、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器を示す平面図である。
図1〜3において、この空洞共振器は、電磁界が共振する空洞2が内部に形成された筐体1と、空洞2内に突出する第1調整ねじ(第1突出部)3および第1ナット4と、空洞2内に突出する第2調整ねじ(第2突出部)5および第2ナット6とを備えている。ここで、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5は、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段を構成している。
空洞2は、円柱の一方の底面に半球の断面を接合した半球円柱形状を有している。筐体1の側面には、マイクロ波(ミリ波)が通過する2つの入出力導波管(矩形導波管)7a、7bが形成されている。入出力導波管7a、7bは、それぞれ空洞2の側面に設けられた入出力結合手段(結合孔)8a、8bを介して空洞2と連通している。
空洞2の円柱の他方の底面の中心には、空洞2の回転対称軸方向に、筐体1の外部へと貫通するねじ孔9が形成されている。第1調整ねじ3は、ねじ孔9に筐体1の外部から螺合し、空洞2内に突出している。第1ナット4は、筐体1の外部に設けられ、第1調整ねじ3を固定している。第1調整ねじ3の突出量は、第1ナット4を緩解して第1調整ねじ3を回転させ、第1ナット4を締結することにより、外部から調整可能となっている。
空洞2の半球部分の中心には、空洞2の回転対称軸方向に、筐体1の外部へと貫通するねじ孔10が形成されている。第2調整ねじ5は、ねじ孔10に筐体1の外部から螺合し、空洞2内に突出している。第2ナット6は、筐体1の外部に設けられ、第2調整ねじ5を固定している。第2調整ねじ5の突出量は、第2ナット6を緩解して第2調整ねじ5を回転させ、第2ナット6を締結することにより、外部から調整可能となっている。
ここで、筐体1および第1調整ねじ3は、線膨張係数(第1の線膨張係数)の比較的小さなFe−Ni合金(インバー)により構成されている。一方、第2調整ねじ5は、筐体1および第1調整ねじ3と比較して、線膨張係数(第2の線膨張係数)が1〜2桁程度大きい黄銅等により構成されている。筐体1、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の表面は、導電率の高い導体でメッキされている。
図4は、図2のI−I線に沿った矢視断面を、共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。また、図5は、図3のII−II線に沿った矢視断面を、共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。
図4、5において、共振モードの電磁界分布は、空洞2の回転対称軸の周方向について振幅が一様で、かつ回転対称軸から径方向外側に向けて振幅が0から極大となって再び0となり、かつ半球部分の中心から円柱の他方の底面の中心に向けて振幅が0から極大となって再び0となる電界成分と、この電界成分に直交して電界成分の周りを回り、周方向に振幅が一様な磁界成分とを有する。この電磁界分布は、空洞2の形状が円柱形や矩形ではないのでモード名の定義がないが、基本的には、円柱形の空洞におけるTE011モードとほぼ同一の電磁界分布である。
すなわち、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5は、共振モードの電界成分と直交する方向に突出し、空洞2内への突出量が調整される構造となっている。このような構造と上述した電磁界分布との関係のもとでは、空洞2内に突出した第1調整ねじ3および第2調整ねじ5が、共振モードの電界成分の分布領域を制限することになる。そのため、第1調整ねじ3または第2調整ねじ5の空洞2内への突出量が大きくなると、電磁界の共振周波数が高くなる。
図6は、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器における調整ねじ(第1調整ねじ3または第2調整ねじ5)の空洞2内への突出量(軸方向寸法)と、共振周波数変化量との関係を示す説明図である。図6では、調整ねじの突出量が0であるときの共振周波数を基準として、この基準の共振周波数からの周波数の変化量を共振周波数変化量としている。
図6において、調整ねじの突出量と共振周波数変化量との関係は線形ではなく、突出量が大きくなるにつれて共振周波数変化量は大きくなる。すなわち、共振周波数の調整感度は、調整ねじの突出量の増加に応じて大きくなる。
以下、図1〜5を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器の動作について説明する。
空洞共振器の入出力導波管7aに入射するマイクロ波(ミリ波)のうち、上述した共振モードの共振周波数およびその近傍の周波数のマイクロ波は、入出力結合手段8aを介して空洞2へと結合する。空洞2へと結合したマイクロ波は、入出力結合手段8bを介して入出力導波管7bへと結合し、空洞共振器の外部に出力される。
また、空洞共振器の入出力導波管7aに入射するその他の周波数のマイクロ波については、空洞2へは結合せず反射される。そのため、この空洞共振器は、共振モードの共振周波数およびその近傍の周波数のマイクロ波のみ通過損失が小さくなる帯域通過型の周波数特性を有する。なお、通過損失が小さくなる帯域の幅は、入出力結合手段8a、8bの形状から決定される。
次に、この発明の実施の形態1に係る空洞共振器における共振周波数の温度補償および設計について説明する。
この空洞共振器の共振モードにおける電磁界分布は、上述したように、空洞2の回転対称軸方向のみならず、回転対称軸から径方向にも振幅の分布を有している。そのため、基本的には、電磁界の共振周波数の温度変化率は、空洞2の軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とによって決定される。
ここでは、簡単のため、空洞2の軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とが互いに等しいとする。また、共振周波数をfとし、温度をTとすると、空洞2の寸法に係る電磁界の共振周波数の温度変化率∂f /∂Tppm/℃は、次式(1)で表される。なお、式(1)において、αは筐体1を構成する材料の線膨張係数ppm/℃を示している。
Figure 0005409305
一方、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5についても、温度変化によって寸法が変化する。そのため、空洞2内に突出している第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とが、電磁界の共振周波数の温度変化率に影響を与える。また、空洞2の径に対する第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の径の比率、並びに空洞2の軸方向寸法に対する第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の突出量の軸方向寸法の比率も、電磁界の共振周波数の温度変化率に影響を与える。これらのことを考慮すると、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の突出量に係る電磁界の共振周波数の温度変化率∂f /∂Tppm/℃は、次式(2)で表される。
Figure 0005409305
式(2)において、αs1、αs2はそれぞれ第1調整ねじ3および第2調整ねじ5を構成する材料の線膨張係数[ppm/℃]、Rは空洞2の半径、Dは空洞2の高さ(軸方向寸法)、r1、r2はそれぞれ第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の半径、d1、d2はそれぞれ空洞2内に突出している第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の軸方向寸法を示している。
また、式(2)において、右辺第1項は、第1調整ねじ3に関する項であり、右辺第2項は、第2調整ねじ5に関する項である。したがって、式(1)と式(2)との絶対値が互いに等しくなるように、筐体1および第1調整ねじ3の線膨張係数と第2調整ねじ5の線膨張係数とを決定し、第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の径および空洞2内への突出量を決定することにより、共振周波数の温度補償が成立することとなる。
ここで、この空洞共振器では、上述したように、αs2≫α、αs1=αであることから、式(2)の右辺第1項は、右辺第2項に対して小さくなることが判る。
したがって、式(2)の右辺第1項を無視して、筐体1と第2調整ねじ5との間で、式(1)と式(2)との絶対値が互いに等しくなるように、具体的には、空洞2の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、第2調整ねじ5の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)と空洞2の寸法とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しくなるように、筐体1および第2調整ねじ5の突出量が決定される。このとき、第1調整ねじ3は、電磁界の共振周波数が所望の周波数となるようにその突出量が決定される。
これらのことから、例えばαs2=10αである場合、r/R=d/D=0.1とすると、式(1)の絶対値と式(2)の絶対値とが互いにほぼ一致し、温度変化による共振周波数の変動を抑制し、所望の周波数で電磁界を共振させることができる。
なお、上述したような設計は、筐体1や第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の線膨張係数を仮定して行うこととなるが、この空洞共振器では、2つの第1調整ねじ3および第2調整ねじ5の突出量を変更できるようになっている。そのため、実際の線膨張係数が仮定した値と異なっている場合であっても、第2調整ねじ5の突出量dを変更することにより、共振周波数の温度補償を復旧できることが式(2)から判る。
ここで、第2調整ねじ5の突出量dを変更すると、共振周波数が変化するが、第1調整ねじ3の突出量dを適宜変更することにより、所望の共振周波数を維持することができる。また、第1調整ねじ3の突出量dは、温度補償に与える影響が小さいと考えられることから、第1調整ねじ3の突出量dの変更によって、温度補償が成立しなくなることはない。また、製造誤差により空洞2の寸法が設計寸法からずれを生じた場合にも、第1調整ねじ3の突出量dを適宜変更することになるが、同様に、温度補償が成立しなくなることはない。
以上のように、実施の形態1によれば、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段は、筐体と同一の第1の線膨張係数を有する材料で構成され、空洞内で共振する電磁界の電界成分と直交する方向に突出し、突出量が可変な第1突出部と、第1の線膨張係数よりも大きな第2の線膨張係数を有する材料で構成され、空洞内で共振する電磁界の電界成分と直交する方向に突出し、突出量が可変な第2突出部とを含み、主として筐体の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、第2突出部の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)と空洞の寸法とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しいものである。
そのため、使用される材料の線膨張係数のばらつきに柔軟に対応して高い共振周波数の温度補償効果を得られるとともに、所望の周波数で電磁界を共振させることができる円形TE011モードの空洞共振器を得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、空洞2の形状を半球円柱形状として説明したが、空洞の形状は必ずしも半球円柱形状に限定されるものではない。空洞の形状は、TE011系の共振モードが共振する形状であれば、円柱形状やそれに類するものであってもよい。また、調整ねじの形状も、上記実施の形態1で取り上げた形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2に係る空洞共振器を示す正面図である。また、図8は、この発明の実施の形態2に係る空洞共振器を示す平面図である。
図7、8において、この空洞共振器は、電磁界が共振する空洞12が内部に形成された筐体11と、空洞12内に突出する第1調整ねじ(第1突出部)13a、13bおよび第1ナット14a、14bと、空洞12内に突出する第2調整ねじ(第2突出部)15a、15bおよび第2ナット16a、16bと、空洞12内に突出するモード間結合調整ねじ17および第3ナット18とを備えている。ここで、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bは、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段を構成している。
空洞12は、円柱形状を有している。筐体11の側面には、マイクロ波(ミリ波)が通過する2つの入出力導波管(矩形導波管)19a、19bが形成されている。入出力導波管19a、19bは、それぞれ空洞12の側面に設けられた入出力結合手段(結合孔)20a、20bを介して空洞12と連通している。なお、入出力導波管19a、19bは、90度の角度を持って形成されている。
空洞12内の、入出力結合手段20bと対向する面には、空洞12の径方向に筐体11の外部へと貫通するねじ孔21a、21bが、空洞12の中心軸方向に2つ並んで形成されている。第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aは、それぞれねじ孔21a、21bに筐体11の外部から螺合し、空洞12内に突出している。第1ナット14aおよび第2ナット16aは、筐体11の外部に設けられ、それぞれ第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aを固定している。第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aの突出量は、それぞれ第1ナット14aおよび第2ナット16aを緩解して第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aを回転させ、第1ナット14aおよび第2ナット16aを締結することにより、外部から調整可能となっている。
空洞12内の、入出力結合手段20aと対向する面には、空洞12の径方向に筐体11の外部へと貫通するねじ孔21c、21dが、空洞12の中心軸方向に2つ並んで形成されている。第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bは、それぞれねじ孔21c、21dに筐体11の外部から螺合し、空洞12内に突出している。第1ナット14bおよび第2ナット16bは、筐体11の外部に設けられ、それぞれ第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bを固定している。第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bの突出量は、それぞれ第1ナット14bおよび第2ナット16bを緩解して第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bを回転させ、第1ナット14bおよび第2ナット16bを締結することにより、外部から調整可能となっている。
また、第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aと第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bとの間には、何れの調整ねじとも45度の角度をなす方向に、空洞12の内部から筐体11の外部へと貫通するねじ孔21eが形成されている。モード間結合調整ねじ17は、ねじ孔21eに筐体11の外部から螺合し、空洞12内に突出している。第3ナット18は、筐体11の外部に設けられ、モード間結合調整ねじ17を固定している。モード間結合調整ねじ17の突出量は、第3ナット18を緩解してモード間結合調整ねじ17を回転させ、第3ナット18を締結することにより、外部から調整可能となっている。
ここで、筐体11および第1調整ねじ13a、13bは、10〜30ppm/℃程度の線膨張係数(第1の線膨張係数)を有する一般的な金属により構成されている。一方、第2調整ねじ15a、15bは、筐体11および第1調整ねじ13a、13bと比較して、線膨張係数(第2の線膨張係数)が1〜2桁程度小さいFe−Ni合金(インバー)等により構成されている。筐体11、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの表面は、導電率の高い導体でメッキされている。
図9は、図7のIII−III線に沿った矢視断面を、一方の共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。また、図10は、図8のIV−IV線に沿った矢視断面を、一方の共振モードの電磁界分布とともに示す説明図である。
図9、10において、共振モードの電磁界分布は、空洞12の底面と平行で、空洞12(円柱)の中心軸から径方向外側に向けて(図9、10におけるz方向)振幅が0へと近づき、かつ空洞12の中心から空洞12の中心軸に沿って底面へと向けて(図9、10におけるy方向)振幅が0へと近づく電界成分と、この電界成分に直交して電界成分の周りを回る磁界成分とを有する。この電磁界分布は、いわゆる円柱形の空洞におけるTE111モードの電磁界分布である。
なお、図9、10に示した電磁界分布は、入出力結合手段20aを介して入出力導波管19aから入射したマイクロ波(ミリ波)と結合する共振モードの電磁界分布である。この共振モードの共振周波数は、第1調整ねじ13aおよび第2調整ねじ15aによって調整される。
また、この空洞共振器の内部では、電界成分の向きが空洞12の周方向に90度だけ回転したもう1つのTE111モードが共振する。このもう1つのTE111モードは、入出力結合手段20bを介して入出力導波管19bへと結合する。この共振モードの共振周波数は、第1調整ねじ13bおよび第2調整ねじ15bによって調整され、かつ2つの共振モードの共振周波数がほぼ同一となるように空洞12内への突出量が調整される。また、2つの共振モード間の結合は、モード間結合調整ねじ17の空洞12内への突出量により調整される。
すなわち、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bは、共振モードの電界成分に対して平行な方向に突出し、空洞12内への突出量が調整される構造となっている。このような構造と上述した電磁界分布との関係のもとでは、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bと対向する面から、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bへと向かう電界成分を、空洞12内に突出した第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bが強める働きを有する。そのため、突出した第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bへと向かう電界成分とその周辺の他の電界成分とで強弱が生じる。
これにより、空洞12の底面と平行な面内の電界成分の電気的な広がりが等価的に大きくなるだけでなく、空洞12の中心軸を含む面内についても電界成分の電気的な広がりが等価的に大きくなる。したがって、第1調整ねじ13a、13bまたは第2調整ねじ15a、15bの空洞12内への突出量が大きくなると、電磁界の共振周波数が低くなる。
図11は、この発明の実施の形態2に係る空洞共振器における調整ねじ(第1調整ねじ13a、13bまたは第2調整ねじ15a、15b)の空洞12内への突出量(ねじの軸方向寸法)と、共振周波数変化量との関係を示す説明図である。図11では、調整ねじの突出量が0であるときの共振周波数を基準として、この基準の共振周波数からの周波数の変化量を共振周波数変化量としている。
図11において、実線は調整ねじの軸方向の電界成分を有する共振モードの共振周波数変化量を示し、一点鎖線は調整ねじの軸方向と垂直な電界成分を有する共振モードの共振周波数変化量を示している。
図11の実線から判るように、調整ねじの突出量と共振周波数変化量との関係は線形ではなく、突出量が大きくなるにつれて共振周波数変化量は大きくなる。このことは、共振周波数の調整感度が、調整ねじの突出量の増加に応じて徐々に大きくなることを示している。また、図11の一点鎖線から判るように、調整ねじの軸方向と垂直な電界成分を有する共振モードの共振周波数はほとんど変化せず、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bは、何れかの共振モードの共振周波数をおおよそ独立に調整することができる。
以下、図7〜10を参照しながら、この発明の実施の形態2に係る空洞共振器の動作について説明する。
空洞共振器の入出力導波管19aに入射するマイクロ波(ミリ波)のうち、上述した共振モードの共振周波数およびその近傍の周波数のマイクロ波は、入出力結合手段20aを介して空洞12へと結合する。空洞12へと結合したマイクロ波は、モード間結合調整ねじ17によって一方の共振モードから他方の共振モードへと結合する。他方の共振モードへと結合したマイクロ波は、入出力結合手段20bを介して入出力導波管19bへと結合し、空洞共振器の外部に出力される。
また、空洞共振器の入出力導波管19aに入射するその他の周波数のマイクロ波については、空洞12へは結合せず反射される。そのため、この空洞共振器は、共振モードの共振周波数およびその近傍の周波数のマイクロ波のみ通過損失が小さくなる帯域通過型の周波数特性を有する。なお、通過損失が小さくなる帯域の幅は、入出力結合手段20a、20bの形状、およびモード間結合調整ねじ17の空洞12内への突出量から決定される。
次に、この発明の実施の形態2に係る空洞共振器における共振周波数の温度補償および設計について説明する。
この空洞共振器の共振モードにおける電磁界分布は、上述したように、空洞12の中心軸方向のみならず、中心軸から径方向にも振幅の分布を有している。そのため、基本的には、電磁界の共振周波数の温度変化率は、空洞12の軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とによって決定される。
ここでは、簡単のため、空洞12の軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とが互いに等しいとする。また、共振周波数をfとし、温度をTとすると、空洞12の寸法に係る電磁界の共振周波数の温度変化率∂f /∂Tppm/℃は、上記式(1)で表される。
一方、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bについても、温度変化によって寸法が変化する。そのため、空洞12内に突出している第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの軸方向寸法の温度変化率と径方向寸法の温度変化率とが、電磁界の共振周波数の温度変化率に影響を与える。また、空洞12の径に対する第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの径の比率、並びに空洞12の軸方向寸法に対する第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの突出量の軸方向寸法の比率も、電磁界の共振周波数の温度変化率に影響を与える。
さらに、この空洞共振器では、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの軸方向が共振モードの電界成分の方向と平行なので、空洞12の底面と平行な断面内における電界成分の強弱による電気的な広がりの変化や、空洞12の中心軸を含み、空洞12の中心軸付近の電界成分と平行な断面内における電界成分の強弱による電気的な広がりの変化も、電磁界の共振周波数の温度変化率に影響を与える。これらのことを考慮すると、第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの突出量に係る電磁界の共振周波数の温度変化率∂f /∂Tppm/℃は、近似的に次式(3)で表される。
Figure 0005409305
式(3)において、αs1、αs2はそれぞれ第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bを構成する材料の線膨張係数[ppm/℃]、Rは空洞12の半径、d1、d2はそれぞれ空洞12内に突出している第1調整ねじ13a(13b)および第2調整ねじ15a(15b)の軸方向寸法、A、Aは第1調整ねじ13a(13b)および第2調整ねじ15a(15b)の取り付け位置等に係る定数係数を示している。
また、式(3)において、右辺第1項は、第1調整ねじ13a(13b)に関する項であり、右辺第2項は、第2調整ねじ15a(15b)に関する項である。したがって、式(1)と式(3)との絶対値が互いに等しくなるように、筐体11および第1調整ねじ13a(13b)の線膨張係数と第2調整ねじ15a(15b)の線膨張係数とを決定し、第1調整ねじ13a(13b)および第2調整ねじ15a(15b)の径および空洞12内への突出量を決定することにより、共振周波数の温度補償が成立することとなる。
ここで、この空洞共振器では、上述したように、αs2≪α、αs1=αであることから、式(3)の右辺第1項は、0となることが判る。
したがって、筐体11と第2調整ねじ15a(15b)との間で、式(1)と式(3)との絶対値が互いに等しくなるように、具体的には、空洞12の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、空洞12の寸法および線膨張係数(第1の線膨張係数)と第2調整ねじ15a(15b)の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しくなるように、筐体11および第2調整ねじ15a(15b)の突出量が決定される。このとき、第1調整ねじ13a(13b)は、電磁界の共振周波数が所望の周波数となるようにその突出量が決定される。
これにより、式(1)の絶対値と式(3)の絶対値とが互いにほぼ一致し、温度変化による共振周波数の変動を抑制し、所望の周波数で電磁界を共振させることができる。
なお、上述したような設計は、筐体11や第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの線膨張係数を仮定して行うこととなるが、この空洞共振器では、4つの第1調整ねじ13a、13bおよび第2調整ねじ15a、15bの突出量を変更できるようになっている。そのため、実際の線膨張係数が仮定した値と異なっている場合であっても、第2調整ねじ15a(15b)の突出量dを変更することにより、共振周波数の温度補償を復旧できることが式(3)から判る。
ここで、第2調整ねじ15a(15b)の突出量dを変更すると、共振周波数が変化するが、第1調整ねじ13a(13b)の突出量dを適宜変更することにより、所望の共振周波数を維持することができる。また、第1調整ねじ13a(13b)の突出量dは、温度補償に与える影響が小さいと考えられることから、第1調整ねじ13a(13b)の突出量dの変更によって、温度補償が成立しなくなることはない。また、製造誤差により空洞12の寸法が設計寸法からずれを生じた場合にも、第1調整ねじ13a(13b)の突出量dを適宜変更することになるが、同様に、温度補償が成立しなくなることはない。
以上のように、実施の形態2によれば、温度変化による電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段は、筐体と同一の第1の線膨張係数を有する材料で構成され、空洞内で共振する電磁界の電界成分と平行な方向に突出し、突出量が可変な第1突出部と、第1の線膨張係数よりも小さな第2の線膨張係数を有する材料で構成され、空洞内で共振する電磁界の電界成分と平行な方向に突出し、突出量が可変な第2突出部とを含み、主として筐体の線膨張係数(第1の線膨張係数)に係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、第2突出部の突出量および線膨張係数(第2の線膨張係数)と空洞の寸法および線膨張係数(第1の線膨張係数)とに係る電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しいものである。
そのため、使用される材料の線膨張係数のばらつきに柔軟に対応して高い共振周波数の温度補償効果を得られるとともに、所望の周波数で電磁界を共振させることができる円形TE111モードによるデュアルモード空洞共振器を得ることができる。
なお、上記実施の形態2では、共振モードをTE111モードとして説明したが、これに限定されず、さらに高次の共振モードであるTE112モードやTE113モードであっても、同様の考え方で共振周波数の温度補償を実現することができる。
また、上記実施の形態2では、空洞12の形状を円柱形状として説明したが、空洞の形状は必ずしも円柱形状に限定されるものではない。空洞の形状は、TE11n(nは自然数)系の共振モードが共振する形状であれば、他の形状であってもよい。また、調整ねじの形状も、上記実施の形態2で取り上げた形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
これらの場合も、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態1、2では、1つの共振モードに対する調整ねじの本数を2本としたが、これに限定されず、使用する金属の線膨張係数等を考慮して、調整ねじの本数を3本以上としてもよい。
この場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態1、2では、筐体および調整ねじが金属で構成されていると説明したが、これに限定されず、筐体および調整ねじは、例えば樹脂やセラミックスといった材料に導電率の高い導体をメッキして構成されてもよい。
この場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を得ることができる。
1、11 筐体、2、12 空洞、3、13a、13b 第1調整ねじ(第1突出部)、5、15a、15b 第2調整ねじ(第2突出部)。

Claims (6)

  1. 第1の線膨張係数を有する材料で構成され、電磁界が共振する空洞が形成された筐体と、
    前記筐体に設けられ、温度変化による前記電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段と、を備え、
    前記周波数変動抑制手段は、
    前記第1の線膨張係数を有する材料で構成されて前記空洞内に突出し、突出量が可変な第1突出部と、
    前記第1の線膨張係数とは異なる第2の線膨張係数を有する材料で構成されて前記空洞内に突出し、突出量が可変な第2突出部と、を含み、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、前記空洞内で共振する電磁界の電界と直交する方向に突出し、
    前記第2の線膨張係数は、前記第1の線膨張係数よりも大きく、
    前記筐体の前記第1の線膨張係数に係る前記電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、前記第2突出部の突出量および前記第2の線膨張係数と前記空洞の寸法とに係る前記電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しい
    ことを特徴とする空洞共振器。
  2. 第1の線膨張係数を有する材料で構成され、電磁界が共振する空洞が形成された筐体と、
    前記筐体に設けられ、温度変化による前記電磁界の共振周波数の変動を抑制する周波数変動抑制手段と、を備え、
    前記周波数変動抑制手段は、
    前記第1の線膨張係数を有する材料で構成されて前記空洞内に突出し、突出量が可変な第1突出部と、
    前記第1の線膨張係数とは異なる第2の線膨張係数を有する材料で構成されて前記空洞内に突出し、突出量が可変な第2突出部と、を含み、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、前記空洞内で共振する電磁界の電界と平行な方向に突出し、
    前記第2の線膨張係数は、前記第1の線膨張係数よりも小さく、
    前記筐体の前記第1の線膨張係数に係る前記電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値と、前記第2突出部の突出量および前記第2の線膨張係数と前記空洞の寸法とに係る前記電磁界の共振周波数の温度変化率の絶対値とが互いに等しい
    ことを特徴とする空洞共振器。
  3. 前記空洞は、円柱の一方の底面に半球の断面を接合した回転対称な半球円柱形状を有し、
    前記電磁界は、前記空洞の回転対称軸の周方向について振幅が一様な電界を有する共振モードで共振し、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、それぞれ前記円柱の他方の底面の中心および前記半球部分の中心に形成される
    ことを特徴とする請求項に記載の空洞共振器。
  4. 前記空洞は、円柱形状を有し、
    前記電磁界は、電界の方向が互いに直交する2つのTE11n(nは自然数)系の共振モードで共振し、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、それぞれ前記円柱の側面に、前記共振モードの各々に対応して形成される
    ことを特徴とする請求項に記載の空洞共振器。
  5. 請求項1から請求項までの何れか1項に記載の空洞共振器を用いて構成された高周波フィルタ。
  6. 請求項1から請求項までの何れか1項に記載の空洞共振器を用いて構成された高周波発振器。
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