JP5407856B2 - マルチバンドトランシーバおよび該トランシーバを用いた測位システム - Google Patents

マルチバンドトランシーバおよび該トランシーバを用いた測位システム Download PDF

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Description

本発明は、距離測定機能を備えるマルチバンドトランシーバおよび該トランシーバを用いた距離測定システムに関する。
従来より様々な測位システムが提案されている。図1は縦軸を測位精度とし、横軸を測位に必要となる設備の配置間隔として各種の測位システムを比較して示す図である。
GPS(Global Positioning System)に代表される測位システムは、原子時計などの正確な時計を用いて時刻同期をとり、電波の到達時間差を測定することにより測位を実現している。GPSなどの原子時計を用いた測位システムの問題点としては、原子時計を利用するために設備コストが大きい、衛星上の原子時計と同期する必要があるため、地下での利用が難しい、精度の高い測位や基地局支援なしの測位では消費電力が大きい、などがあげられる。
RFID(Radio-Frequency Identification)タグやPHS(Personal Handy-phone System)による測位システムでは、測位に電波強度を用いている。この手法では、施設したRFIDや基地局のうち、もっとも強い電波を受けられるものの近くに存在するものとして位置を特定する。また、到達する電波の強度からおおまかな距離を特定する。この手法の問題点は、測位制度が測位設備の設置間隔とほぼ同じとなるため、測位設備を多く設ける必要があり、敷設コストが大きいことである。
無線LAN(Local Area Network)、UWB(Ultra-Wide Band)といった広帯域を利用したシステムでは、測定対象局無線局からの電波と、基準無線局からの電波の到達時間差を比較することにより測位している。この際、時間変化の急峻な広帯域通信が、タイミング測定に適している。広帯域を用いる測位システムの問題点は、一般に帯域が大きいと受信電力が大きくなる、精度は帯域の逆数で決まるので無線LAN利用の場合は帯域の広さが充分でなく精度が悪い。
高い精度を期待できるインパルスUWBは、送信電力は非常に低く抑えられるものの、受信電力が大きいため電池で長時間駆動するシステムには不向きである。これを補うために基地局への送信にUWBを、基地局からの受信に他の手法を組み合わせる手法も考えられる。しかしながら、広帯域を用いるUWBでは、他の無線への干渉を避けるために、出力を低く抑えなければならないため、IEEE802.15.4aなどに代表されるUWBの規格でも到達距離は10m程度が想定されている。そのため、測定対象無線局から基地局への通信のみをUWBとした場合、必然的に測位可能範囲も10m程度になってしまう。
上記の各測位システムの他に、音波と電波の到達時間差を用いて距離測定を行う手法が存在する。この手法の問題点は、音波のみが遮断される場合があることと、マイクとスピーカーが別途必要になることである。
図1に示したもの以外には、反射波を利用してμm単位の距離測定を行うレーザー干渉計や、反射波および広帯域を利用して距離測定を行うレーダーがある。反射波を用いる場合の問題点は、送信に大電力、受信に高感度が求められることと、送受分離を行うためにサーキュレータ等が必要になるため筐体が大きくなることである。
そのなかで、原子時計や原子時計に同期した基地局、反射波、音波、広帯域通信のいずれも用いずに距離測定を行うシステムが特許文献1(特開平11−178038号公報)に提案されている。
図2は特許文献1に記載されている測位可能な移動通信システムの構成を示すブロック図である。
測位装置801の測位信号発信部811から、移動無線端末装置804の通話路に対して測位信号である可聴音信号又はデータ信号を送信する。次に、測位装置801から送信された測位信号は、移動無線端末804の通話部843の折り返し手段により折り返され、該測位装置801の位相検出部812に戻ってくる。最終的に位相検出部812は、受信した折り返し信号と、測位信号発信部811の源測位信号との位相を比較して遅延位相を測定し、その測定結果を計算処理部814に通知する。該計算処理部814は、遅延位相から、無線基地局803と移動無線端末装置804との間の空間伝播距離を計算する。
特許文献1には、折り返し手段に関して明記されてなく、位相からの距離算出方法が明記されていない。PHSシステムを前提に書かれているが、PHS周波数(1900MHz帯)の空間波長は約16cm程度であり、なんらかの手法で折り返したとしても、約8cm毎に同じ位相が得られることになり、距離算出法の明記なしには測位不可能である。また、本来TDMA−TDD(送受時分割)であるはずのPHSシステムを前提にして書かれているので、送受が同時に行われるのかも定かではない。
ここで、送受は同時に行われるものとし、なんらかの手法で折り返しが実現したとすると、CWレーダーシステムからの類推から、送受信部831および841には、サーキュレータによる送受分離手段を用いているものと推測される。ここで用いられるサーキュレータは大型であるため、小型端末には不向きである。
さらに、特許文献1の移動通信システムによる距離算出では、各移動無線端末装置が通信制御センタを用いることになるため、各移動無線端末装置が他の移動無線端末装置までの距離を直接測定することはできない。
図3は特許文献2(特開2006−42201号公報)に記載されている測位可能な移動通信システムによる測位手法を示している。
特許文献2では、送信側から2波の搬送波を送信し、受信側でその位相差を測定することで距離測定を行うことになっている。ここで、位相差は周波数差から出されるものなので、特許文献1と違い、波長(差)を長くとることができる。
以下、特許文献2の第57−72段落の記載に従って説明する。
図3の縦軸は第1および第2の搬送波の振幅であり、横軸は距離である。Rは、送信側の移動端末から受信側の移動端末までの距離を表す。送信側の移動端末では、第1および第2の搬送波の同期がとられている。そのため、送信側の移動端末において第1および第2の搬送波の位相は一致している。
Δφは、受信側の移動端末での第1の搬送波と第2の搬送波との位相差を表す。ここで、−π≦Δφ≦πである。
以下、第1および第2の搬送波の位相差Δφに基づいて送信側の移動端末から受信側の移動端末までの距離Rを算出する方法について説明する。
電波の速度をcとし、搬送波の波長をλとし、搬送波の周波数をfとし、搬送波の周期をTとすると、次式が成り立つ。
c=λ/T=λf…(1)
上式(1)から搬送波の角周波数ωは次式のようになる。
ω=2π/T=2πf…(2)
距離Rを位相で表すと、2πR/λ[rad]となる。
上式(1)から位相は次式のように表される。
2πR/λ=2πRf/c…(3)
ここで、送信側の移動端末での第1および第2の搬送波をそれぞれ式(4)および式(5)で表す。
w1T=sin(2πf1t+φ1)…(4)
w2T=sin(2πf2t+φ2)…(5)
上式(4)および(5)において、w1Tおよびw2Tはそれぞれ送信側の移動端末での第1および第2の搬送波の振幅、tは時間、φ1およびφ2はそれぞれ第1および第2の搬送波の送信側の移動端末での位相である。
上式(3)、(4)および(5)より、受信側の移動端末での第1および第2の搬送波はそれぞれ式(6)および式(7)で表すことができる。
w1R=sin(2πf1t−2πRf1/c+φ1)…(6)
w2R=sin(2πf2t−2πRf2/c+φ2)…(7)
上式(6)および(7)において、受信側の移動端末でのw1Rおよびw2Rはそれぞれ第1および第2の搬送波の振幅、tは時間である。
送信機1において第1および第2の搬送波の同期が取られているので、φ1=φ2となる。
したがって、上式(6)および(7)より受信側の移動端末での第1および第2の搬送波の位相差Δφは次式のようになる。
Δφ=2πR/c(f1−f2)=2πR/c・Δf…(8)
上式(8)において、Δfは第1の周波数f1と第2の周波数f2との差である。上式(8)を変形すると、次式のようになる。
R=(c/2π)・(Δφ/Δf)=(cΔφ)/(2πΔf)(−π≦Δφ≦π)…(9)
ここで、第1の周波数f1と第2の周波数f2との差Δfを1.0MHzに設定した場合を考える。この場合、位相差Δφがπになると、上式(9)より距離Rは次のように算出される。
R=(3.0×108×π)/(2π×1.0×106)=150[m]
以上が特許文献2に記載されている説明である。ここで、特許文献2の手法の問題点は式(8)にある。式(6)のsinの係数から式(7)のsinの係数を引いて求めた受信側の移動端末での搬送波の位相差Δφは、
Δφ=2π(R/c−t)・(f1−f2)…(10)
となるべきで、Δφは時間変化してしまうため、時間情報(送信側でφ1=φ2となる瞬間の時間)なしには距離を算出することができず、特許文献2に開示されている手法は実際には時間情報なしには実施不可能である。
また、仮に実施できた場合を想定すると、異なる2周波数を同時に送信することになる。異なる2周波数を同時に送信すると、平均電力に対してピーク電力が2倍となる。送受信系はピーク電力に合わせて設計されるため、平均電力とピーク電力の差が大きくなると、同じ送信電力に対する消費電力が大きくなる。これは、CDMAやOFDMといった広帯域変調方式に関しても言えることである。
特開平11−178038号公報 特開2006−42201号公報
本発明が解決しようとする課題は、原子時計や原子時計に同期した基地局、反射波、音波、広帯域通信のいずれも用いずに実施可能な距離測定を行うシステムを提供することにある。
同じ課題を解決しようと提案された特許文献1および2には上述したように実施することが困難である。この原因は、上記に示した通り、特許文献1については、折り返し手段および距離算出方法が明記されていないことに起因し、特許文献2については、異なる2周波数の搬送波の位相差は時間変化してしまうため、時間情報なしには距離を算出できないことに起因する。
また、仮に実施できた場合にも、特許文献1については、小型化に向かないという問題点がある。この原因は、送受分離にサーキュレータが必要なことに起因する。その理由は、送受同一周波数では送受分離できないからである。仮に送受別の周波数を用いた場合には、特許文献2と同じく時間情報なしには距離を算出できなくなってしまう。その理由は、異なる2周波数の搬送波の位相差は時間変化してしまうからである。
特許文献2が仮に実施できた場合、もしくは他の広帯域変調方式を用いた場合にも、同じ送信電力に対する消費電力が大きくなる問題がある。これは、広帯域変調では一般的に平均電力とピーク電力の差が大きくなることに起因する。
本発明では、距離測定機能を備えるマルチバンドトランシーバを実現し、これを用いることにより原子時計や原子時計に同期した基地局、反射波、音波、広帯域通信のいずれも用いずに低コストで実施可能な測位システムを提供することを目的とする。
発明を解決するための手段
本発明のマルチバンドトランシーバは、異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
送信信号と前記第1の局部発信器出力に第1の位相差を設定する位相差設定手段と、
受信信号と前記第2の局部発信器出力との位相差である第2の位相差を検出する位相差検出手段と、
通信相手から通知された、通信相手が第2の周波数に設定した第3の位相差と、通信相手が第1の周波数にて検出した第4の位相差と、前記第1の位相差および第2の位相差により通信相手との距離を計算する計算手段を備えることを特徴とする。
本発明の他の形態によるマルチバンドトランシーバは、異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
受信信号と前記第の局部発信器出力との位相差である第の位相差を検出する位相差検出手段と、
前記第1の周波数と第2の周波数の比を1対mとしたときに、前記第の位相差のm倍もしくはm倍した結果に定数を加算した値とした位相差を第の位相差として送信信号と前記第の局部発信器出力に設定する位相差設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明のさらに他の形態によるマルチバンドトランシーバは、異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
受信信号と前記第2の局部発信器出力との位相差である第1の位相差を検出する位相差検出手段と、
送信信号と前記第1の局部発信器出力に第2の位相差を設定する位相差設定手段と、
通信相手としての上記の他の形態によるマルチバンドトランシーバからの信号により、通信相手が第2の周波数に設定した第3の位相差と、通信相手が第1の周波数に設定した第4の位相差とを求め、前記第1の位相差ないし第2の位相差により通信相手との距離を計算する計算手段を備えることを特徴とする。
本発明のさらに他の形態によるマルチバンドトランシーバは、異なる2つ以上の周波数を用いて受信を行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
受信信号と前記第1の周波数にとの位相差である第1の位相差を検出する第1の位相差検出手段と、
受信信号と前記第2の周波数にとの位相差である第2の位相差を検出する第2の位相差検出手段と、
通信相手からの前記第1の位相差と第2の位相差通知を受信する受信手段を備えることを特徴とする。
上記のように構成される本願発明のマルチバンドトランシーバにおいては、通信相手が送信に用いている局部発振器と自己が送信に用いている局部発信器との位相差を求めて通信相手との距離が計算される。存在位置が既知である3以上のマルチバンドトランシーバとの通信結果に基づいて自己の存在位置を特定することができるため、測位システムをも構成可能となる。
以上のように、本発明によれば、原子時計や原子時計に同期した基地局、反射波、音波、広帯域通信のいずれも用いずに、電波による距離測定を行うことができる。
測位システムを比較する図である。 特許文献1に記載されている測位可能な移動通信システムの構成を示すブロック図である。 特許文献2(特開2006−42201号公報)に記載されている測位可能な移動通信システムによる測位手法を示している。 本発明の位置センサの1形態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する図である。 本発明の実施例を説明する図である。
符号の説明
100 マルチバンドトランシーバ
101 高周波増幅器
102 アンテナ
103 直交変調器
104 直交復調器
105 ベースバンド送信機
106 ベースバンド受信機
107 搬送波周波数発生器
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図4は、本発明による測位方法の原理を説明するための図である。図4を参照し、直交変復調器のような位相変調/復調できるマルチバンドトランシーバを用いて測位を行う場合について説明する。
図面左側のトランシーバTRX0と右側のトランシーバTRX1との間の距離をL01とする。トランシーバはそれぞれ直行変復調器を備えており、位相情報を伝送する。トランシーバTRX0から位相φf0のベースバンド信号を送信すると、直行変調器により周波数ffの信号として伝送される。トランシーバTRX1はこの周波数ffの信号を受信し、受信結果としてベースバンド信号の位相φf1を得る。
ここで、トランシーバTRX0の局部発振器とトランシーバTRX1の局部発振器の位相差がΔφであるとすると、受信位相φf1は、
Figure 0005407856
という関係式で表される。
一方でトランシーバTRX1は位相φr1のベースバンド信号を送信する。その信号は直行変調器により周波数frの信号として伝送される。ここでTRX1の送受の周波数frおよびffはfr=m×ffという関係にある。このmは正の値で有理数である。ここで、mが整数もしくは整数分の1、特に、2のべき乗、または、2のべき乗分の1の数字であれば分周器により両方の信号を作成する際に扱いやすい。
局部発振器の位相差も同じくm×Δφとなるので、トランシーバTRX0での受信位相φr0は、
Figure 0005407856
となる。
式11からΔφを求め式12に代入し、L01について解くと、
Figure 0005407856
となる。トランシーバTRX0はφr0およびφf0を、トランシーバTRX1はφr1およびφf1をそれぞれ知っているので、残る2つのパラメータを相手に通達することにより、0≦L01<λr/2の範囲(0≦φ<2πの範囲)でLを決定できる。
ここで、例えばトランシーバTRX1の送信位相φr1をφr1=m×φf1とすると、
Figure 0005407856
となり、トランシーバTRX0は自身の持つ情報だけで距離L01を計算できる。さらに例えば、トランシーバTRX0の送信位相を0とすると、
Figure 0005407856
である。
位相φxの観測結果が全て0≦φx<2πの範囲になるため、2波で測定する場合、測定できる距離L01は0≦L01<λr/2の範囲に制限される。ただし、L01の値がλr/2より大きい値の場合も、いくつかの周波数での結果を組み合わせることで測定が可能である。また、電波強度など他の測位手法と組み合わせ、0≦L01<λr/2の範囲の絞込みに本特許の測位装置を用いることも考えられる。
(第1の実施の形態)
図5は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
2つのトランシーバ(TRX)0および(TRX)1は、それぞれ、電波送信ブロック05,15、電波受信ブロック07,17、送信位相差設定ブロック04,14、受信位相差検出ブロック06,16、2周波数生成ブロック03,13を備えている。2周波数生成ブロック03は局部発信器01,02から構成され、2周波数生成ブロック13は局部発信器11,12から構成されている。
トランシーバTRX0の2周波数生成ブロック03では局部発信器01と局部発信器02が1:m(mは有理数)の関係にある2周波数を生成し、トランシーバTRX1の2周波数生成ブロック13では局部発信器11と局部発信器12が1:m(mは有理数)の関係にある2周波数を生成する。
トランシーバTRX0の送信位相差設定ブロック04では、局部発信器01と送信電波の位相差を設定し、トランシーバTRX1の送信位相差設定ブロック14では局部発信器12と送信電波の位相差を、設定する。
トランシーバTRX0の受信位相差検出ブロック06では、受信した電波と局部発信器02との位相差を検出し、トランシーバTRX1の受信位相差検出ブロック16では受信した電波と局部発信器11との位相差を、検出する。
また、トランシーバTRX0ないしトランシーバTRX1は検出した位相差から、通信相手と自らの局部発信器の位相差を割り出す、またはその位相差を相殺する機能を持っている。
なお、図5では、送受それぞれ別のアンテナが描かれているが、送受の周波数が異なるので、アンテナ混合器もしくはフィルタを用いて混合してもよいことは言うまでもない。
また、同様に、送信機、受信機、局部発信器、アンテナなどは2つの周波数毎にそれぞれ別に2つずつ持っていてもかまわない。
また、図5中の各ブロックは、コンピュータシステム上にソフトウェアにより構築することも可能であり、ハードウェアのみでも実現可能である。さらに、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせても実現可能であり、これらのいずれによって実現してもよい。 図6は、図5中のトランシーバTRX0およびトランシーバTRX1の具体例の構成を示すブロック図である。
図6に示されるトランシーバTRX0およびトランシーバTRX1のいずれも構成は同じであり、高周波増幅器101、アンテナ102、直交変調器103、直交復調器104、ベースバンド送信機105およびベースバンド送信機106から構成されている。図6では、トランシーバTRX0についてのみこれらの各構成要素について符号を付し、トランシーバTRX1については省略している。
トランシーバTRX0における送信位相φf0はベースバンド送信機105によりcosφf0およびsinφf0に変換される。変換された信号は、直交変調器103によりcos2πff0tおよび−sin2πff0tと乗算され、直交変調器出力103として、
Figure 0005407856
を得る。その出力信号は増幅器101にて適当な振幅に増幅され、アンテナ102より放出される。
その信号は時間t01後にトランシーバTRX1のアンテナ102より受信され、増幅器101にて適当な振幅に増幅された後、直交復調器104に入力される。時刻t=0におけるトランシーバTRX0の周波数ff0の局部発信器とトランシーバTRX1の周波数ff1の局部発信器との位相差をφ1とすると、直交復調器104では、cos(2πff1t+φ1)および−sin(2πff1t+φ1)と乗算され、直交復調器104出力として、
Figure 0005407856
および、
Figure 0005407856
を出力する。ここで、ff1はff0に非常に近い(理想的には同じ)周波数である。直交復調器出力104は低域通過フィルタ(不図示)を介して出力される。低域通過フィルタはff0+ff1の周波数をカットするもので、直交復調器出力104として得られるのは、
Figure 0005407856
Figure 0005407856
となる。ここで、
Figure 0005407856
とした。これは時刻tにおけるトランシーバTRX0の周波数ff0の局部発信器とトランシーバTRX1の周波数ff1の局部発信器との位相差に相当する。
よって、トランシーバTRX1のベースバンド受信機105によって得られる受信位相φf1は、
Figure 0005407856
となる。
トランシーバTRX1からトランシーバTRX0に正の有理数m倍の周波数を用いて送信する場合も同様に、ff0→fr1、ff1→fr0、φf0→φr1、φf1→φr0、Δφ→−mΔφ、t01→t10と置き換えれば良いので、トランシーバTRX0のベースバンド受信機によって得られる受信位相φr0は、
Figure 0005407856
となる。
01とt10はそれぞれトランシーバTRX0からトランシーバTRX1およびトランシーバTRX1からトランシーバTRX0への電波の到達時間であるので、電波速度cと到達距離L01を用いて、
Figure 0005407856
と表される。式22からΔφ(t)を求め式23に代入し、式24の関係を利用してL01について解くと、
Figure 0005407856
mff0=fr0≒fr1であるので、
Figure 0005407856
よって、トランシーバTRX0およびトランシーバTRX1では同時期にお互いが受信した位相を知ることができればお互いの距離を測定することが可能である。
ここで、同時期の厳密度であるが、式22および式23は時間依存の項を持っている。しかしながら、ff0とff1およびfr0とfr1は理想的には同じ周波数である。たとえ、トランシーバTRX0とトランシーバTRX1の間で周波数基準の誤差を考慮したとしても依然非常に近い周波数である。そのため、式21よりあきらかなように時間変化は非常に小さくでき、時刻同期をそれほど厳密にとる必要はない。
ここで、例えば、TRX1の送信位相φr1をφr1=m×φf1とすると、
Figure 0005407856
となり、トランシーバTRX0は自身の持つ情報だけで距離L01を計算できる。
なお以上の説明において、各式における振幅は簡単のため省略した。
また、送受回路における若干の位相回転等が起こりうるが、製造や温度ばらつきによるある一定の誤差範囲内で固定値であるはずなので、実際の距離測定の際に差し引くことができる。
(mPSK変調)
ここで、式26および式27から明らかなように、mの値が整数の場合、トランシーバTRX0は自身が設定する位相差φf0を2π/m移相しても、距離計算に影響はない。
例えば、mが4のとき、位相差φf0をφf0+2π/m、φf0+2x2π/m、φf0+3x2π/mと設定しても、式26および式27の結果は同じである。そのため、TRX0からTRX1への信号は、mPSK(m値Phase-Shift Keying)変調することができる。
(mの範囲)
また、式26および式27からわかるように、位置の検出精度は位相の検出精度に依存しており、一般に数十分の1程度である。受信位相をm倍すると、誤差もm倍となってしまうため、用いることのできる2周波の周波数比は一般に100倍以下になる。ただし、位相の検出精度は、受信信号の信号対雑音比にも大きく影響を受けるため、雑音の多い状況では位相の検出精度が20〜30分の1に低下してしまうので、その場合には用いることのできる2周波の周波数比は、20〜30倍程度までとなる。
(受信電力が十分大きいときだけ折り返す)
トランシーバTRX1の送信位相φr1をφr1=m×φf1として返信するような場合、受信した信号が雑音に埋もれてしまったときには、送信をやめる、または、ある特定の信号を送るなどの仕組みを備えていてもよい。
(第2の実施の形態)
図7は本発明の第2の実施の形態を示す図である。
トランシーバTRX0とトランシーバTRX1との間の距離をL01、トランシーバTRX0とトランシーバTRX2との間の距離をL02、トランシーバTRX1とトランシーバTRX2との間の距離をL12とする。
トランシーバTRX0から位相φf0、周波数ffの信号が伝送されると、トランシーバTRX2はこの周波数ffの信号を受信し、受信結果としてベースバンド信号の位相φf2を得る。同時に、トランシーバTRX0から位相φr1、周波数frの信号が伝送されると、トランシーバTRX2はこの周波数frの信号を受信し、受信結果としてベースバンド信号の位相φr2を得る。ここで周波数fr・ffはfr=m×ffという関係にある。
トランシーバTRX0の周波数ffの局部発振器とトランシーバTRX1の周波数ffの局部発振器の位相差がΔφ01、トランシーバTRX0の周波数ffの局部発振器とトランシーバTRX2の周波数ffの局部発振器の位相差がΔφ02、トランシーバTRX1の周波数ffの局部発振器とトランシーバTRX2の周波数ffの局部発振器の位相差がΔφ12、であり、周波数frの局部発振器の位相差がm倍となるとすると、
受信位相φf2およびφr2は、
Figure 0005407856
Figure 0005407856
という関係式で表される。ここで、Δφ12は、
Figure 0005407856
ここで、Δφ01は式11におけるΔφであるので、式28からさらにΔφ02を求め、式30を式29に代入すると、
Figure 0005407856
となる。トランシーバTRX2はφr2およびφf2を知っているので、残るパラメータをTRX0、TRX1に通達してもらうことにより、0≦L01<λr/2の範囲(0≦φ<2πの範囲)でL02を決定できる。
ここで、もちろんL01、L02は第1の実施の形態の手法で求めても良い。
また、図8に示すような場合、同一平面状にないTRX0,TRX2,TRX3,TRX4の位置が既知であれば、本実施の形態の手法を使ってTRX1の3次元的な位置を特定できる。もし、TRX0,TRX1,TRX2,TRX3が同一平面状にある場合、同一直線状にないTRX0,TRX2,TRX3の位置が既知であれば、本実施の形態の手法を使ってTRX1の2次元的な位置を特定できる。
(実施例1)
図9は本発明の第1実施例を説明する図である。
図9は、本発明で用いられるマルチバンドトランシーバの一実施例の構成を示す回路図である。
本実施例は、位相設定器601、位相計算機617、コサイン信号発生器603、ミキサ603,604,618,619、加算器605、高周波増幅器606,620、基準信号源608、分周器609,611,613、スイッチ610,621、移相器612,614、マイクロプロセッサ(MPU)615、バンドパスフィルタ622,624およびアンテナ623より構成されている。
図9に示されるマルチバンドトランシーバが第1の実施形態におけるトランシーバTRX0として働く場合、マイクロプロセッサ(MPU)615から指令された位相を示す信号に応じた位相が位相設定器601に設定される。コサイン信号発生器602およびサイン信号発生器607は位相設定器601に設定された位相によるコサイン信号およびサイン信号を発生し、ミキサ603、604へそれぞれ出力する。
54.24MHzの基準信号を発生する基準信号源608の出力は、2分周を行う分周器609、スイッチ610、2分周を行う分周器611を通ることにより4分周された13.56MHzの周波数とされ、ミキサ603に加えられ、また、移相器612を通ることにより90°位相が遅らされてミキサ604に加えられる。
ミキサ603,604の各出力は加算器605により加算され、高周波増幅器606、スイッチ621およびバンドパスフィルタ621を通ってアンテナ623より送出される。
上記のようにして、MPU615から指令された位相がコサイン信号およびサイン信号に変換され、局部発振器からの位相差として送信される。送信側では、上記のように局部発信器として、54.24MHzの基準信号源から4分周した13.56MHzを用いている。受信側では、2分周を行う分周器613のみが用いられ、局部発信器の周波数として、54.24MHzを2分周した27.12MHzが用いられている。
受信時には、アンテナ623により受信された信号は、バンドパスフィルタ621およびスイッチ621を通り、ミキサ618,619に加えられる。ミキサ618にはスイッチ610および分周器613を通ることにより2分周された27.12MHzの周波数信号が入力され、ミキサ619には、さらに移相器619を通ることにより90°位相が遅らされた周波数信号が入力されている。各ミキサ出力は、位相計算機617に入力され、位相計算機617はこれらのtan-1を求め、その結果を位相設定器616に設定する。MPU615は位相設定器616に設定された位相により距離を計算する。
上記のように、基準信号源608、分周器609,611により第1の局部発振器が構成され、基準信号源608、分周器613により第2の局部発振器が構成されている。また、ミキサ603,604、移相器612により位相差設定ブロックが構成され、ミキサ618,619、移相器614により位相差検出ブロックが構成され、MPU615は計算ブロックとして機能する。
図9に示したマルチバンドトランシーバが第1の実施形態におけるTRX1として働く場合、受信側では、局部発信器の周波数として、54.24MHzを4分周した13.56MHzを用いる。MPU615は受信した信号から返信する内容を判断する。たとえば、強度が十分でない場合は、その由をTRX0に伝えるなどである。また、送信帯域が広がらないよう、送信位相の短時間での変化をある一定値以下に抑えるような仕組みを入れることもできる。さらに、トランシーバTRX0およびトランシーバTRX1が同時期にお互いが受信した位相を知ることができるように、移相器612、619に設定された位相を通知する。
ここでは、ffとfrの関係は2倍である。MPUは位相を2進数で受け取るため、φr1=2×φf1として送り返す場合には1ビット左シフトすることで簡単に2倍にできる。
tan-1を求めるにはCORDICといわれるアルゴリズムがよく用いられる。この計算には順序回路で計算した場合で数クロックの時間を要する。もし、TRX0とTRX1の基準信号源の周波数がずれていて、その差が一定している場合、検出される位相差は一定の割合で変化する。ここで、その変化が早く、CORDIC計算やMPUでの伝達時間が無視できない場合、MPUでその変化分を推測して、定数として加えることによって、計算時間の影響を減らすことができる。
TRX0では受信した位相から式27の関係を用いて距離を計算する。
(実施例2)
使う周波数を増やすことで計測範囲を広げることができる。たとえば、式27の関係より実施例1では13.56MHzと27.12MHzを用いたため、L01が2.5mの場合と8mの場合で同じ結果が出てしまうため、5.5mを超える距離では利用できなかった。しかし、ここでさらに、40.68MHzを用いると、2.5mのときは6.18mや9.85mと同じ結果が、8mのときは0.65mや4.32mと同じ結果が出るはずなので、それによりどちらであるか判断できる。
また、距離が増えるにつれ、受信する信号の強度や、信号対雑音比が劣化するので、それらをもとに判断することができるのも言うまでもない。
式27や、これらの実施例からわかるように、2周波での測定可能範囲が数十cm以上となる1GHz以下の周波数が位置検出利用に向いている。また、ISM帯として指定されている13.56MHz,27.12MHz,40.68MHzは周波数が整数倍の関係となるので計算が容易である。さらに、測定距離も数メートル程度、精度は数cm〜数十cm程度となるので利用しやすい。
本発明は、位置情報サービスなどに用いられる位置検出の用途に適用できる。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は2007年2月22日に出願された日本出願特願2007−042147号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (16)

  1. 異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
    第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
    送信信号と前記第1の局部発信器出力に第1の位相差を設定する位相差設定手段と、
    受信信号と前記第2の局部発信器出力との位相差である第2の位相差を検出する位相差検出手段と、
    通信相手から通知された、通信相手が第2の周波数に設定した第3の位相差と、通信相手が第1の周波数にて検出した第4の位相差と、前記第1の位相差および第2の位相差により通信相手との距離を計算する計算手段を備えることを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  2. 異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
    第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
    受信信号と前記第1の局部発信器出力との位相差である第4の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記第1の周波数と第2の周波数の比を1対mとしたときに、前記第4の位相差のm倍もしくはm倍した結果に定数を加算した値とした位相差を第3の位相差として送信信号と前記第2の局部発信器出力に設定する位相差設定手段とを備えることを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  3. 異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の周波数を発生する第1の局部発信器と、
    第2の周波数を発生する第2の局部発信器と、
    受信信号と前記第2の局部発信器出力との位相差である第1の位相差を検出する位相差検出手段と、
    送信信号と前記第1の局部発信器出力に第2の位相差を設定する位相差設定手段と、
    通信相手としての請求項2に記載のマルチバンドトランシーバからの信号により、前記第1の位相差ないし第2の位相差により通信相手との距離を計算する計算手段を備えることを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、第1の周波数と第2の周波数の比として用いる値が1以外の有理数となる周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  5. 請求項4記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    有理数の比の関係にある2つの周波数を、同一の発振器からの分周もしくは逓倍によって作成する信号生成手段を備えることを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  6. 請求項4記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、有理数の関係にある2つの周波数の比を1対mとした際、mが整数もしくは整数分の1となる周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  7. 請求項6記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、有理数の関係にある2つの周波数の比を1対mとした際、mが2の整数乗となる周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  8. 請求項4記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、有理数の関係にある2つの周波数の比を1対mとした際、mが100以下かつ100分の1以上である周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  9. 請求項2記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    相差設定手段は、第1の周波数と第2の周波数の比を1対mとしたときに、第2の位相差のm倍した結果に定数を加算した値とした位相差を第1の位相差として設定する場合には、該定数を送受タイミングずれに相当する位相分を補正する値とすることを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  10. 請求項2記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    位相差設定手段は、受信電力を予め定められた閾値と比較し、受信電力が前記閾値よりも大きな場合にのみ、検出した位相差をm倍もしくはm倍した結果に定数を加算した値とした位相差を送信信号の位相差として設定することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  11. 請求項1または請求項3に記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    計算手段は、距離を計算する際に、他の周波数を用いた測定結果もしくは電波強度などの他の距離測定手段で測定した結果を用いて、半波長以上離れた距離を計算することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  12. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、1GHz以下の周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  13. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマルチバンドトランシーバにおいて、
    第1の局部発信器および第2の局部発信器は、13.56MHz、27.12MHz、40.68MHzなどのISM帯の周波数を発生することを特徴とするマルチバンドトランシーバ。
  14. 請求項1または請求項3に記載のマルチバンドトランシーバを用いた測位システムであって、
    計算手段は、存在位置が既知である3以上のマルチバンドトランシーバとの通信結果に基づいて自己の存在位置を特定することを特徴とする測位システム。
  15. 異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバを用いて通信相手との距離を計算する距離計算方法であって、
    第1の周波数を発生し、
    第2の周波数を発生し、
    送信信号と前記第1の周波数とに第1の位相差を設定し、
    受信信号と前記第2の周波数との位相差である第2の位相差を検出し、
    通信相手から通知された、通信相手が第2の周波数に設定した第3の位相差と、通信相手が第1の周波数にて検出した第4の位相差と、前記第1の位相差および第2の位相差により通信相手との距離を計算することを特徴とする距離計算方法。
  16. 異なる2つ以上の周波数を用いて送信と受信を同時に行う手段を備えたマルチバンドトランシーバを用いた位相差設定方法であって、
    第1の周波数を発生し、
    第2の周波数を発生し、
    受信信号と前記第1の周波数との位相差である第2の位相差を検出し、
    前記第1の周波数と第2の周波数の比を1対mとしたときに、前記第2の位相差のm倍もしくはm倍した結果に定数を加算した値とした位相差を第1の位相差として送信信号と前記第2の局部発信器出力に設定することを特徴と位相差設定方法。
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