JP5404031B2 - グランドフレア - Google Patents
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Description
このような処理装置により燃焼処理される可燃性ガスとしては、たとえば石炭ガス化複合発電設備(IGCC;Integrated Coal Gasification Combined Cycle)において、プラントの初期起動時に石炭をガス化して生成されたガスがあり、ガスタービン燃料には不適な可燃性排ガスである。なお、石炭ガス化複合発電設備は、燃料となる石炭をガス化してガスタービンを運転し、ガスタービンの駆動力及びガスタービンの排熱を利用して発電する設備である。
オープンフレアスタック(図25参照)は、大気中に燃料を噴出し、点火装置により可燃ガスを燃焼させる装置である。通常、燃料の排出口は、フレアスタック本体5の高い位置に配置される。燃焼用の空気は周囲からの自然吸気により供給されるので、空気送風装置は不要でコストが安い。しかしながら、火炎が曝露状態にあるので、周囲への輻射による火災発生、火炎の燃焼音による騒音、火炎が目視できることによる景観不調和の問題が指摘されている。
また、グランドフレアスタックにおいては、燃焼室を取り囲む騒音遮蔽部材が、燃焼室に送入される空気流に対して吸音関係に配設された構成が開示されている。(たとえば、特許文献2参照)
また、燃焼ガスを強制排気する煙道内に発生する騒音が、ダイナミック消音により打ち消すことで消音される騒音打消装置が開示されている。(たとえば、特許文献3参照)
グランドフレア6における従来の低周波振動対策としては、火炎の長炎化を狙いとした空気量の減少、バーナ流速の変更及びバーナ本数の変更が知られている。しかし、このような従来の低周波振動対策は、燃焼性の悪化による未燃分の増加や、長炎化により火炎がスタック上部から吹き出すという問題を有している。
また、複数あるバーナ3について、それぞれのレベルを不均一に配置し、振動源である火炎面を不均一にして発生音圧を低減する対策では、上側に配置したバーナ8が、下側のバーナ火炎と接触して損傷する不具合がある。
また、グランドフレア6で処理するガスの化学熱量を制限する方法、あるいは、騒音基準が緩やかな昼間のみの運用とする方法もあるが、いずれもプラントの運用制限となるため不経済である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、煙突等のグランドフレア塔体から発生する低周波振動を適切に調整して建具の振動発生限界以下に抑え、周囲の物体が共振・振動することを防止したグランドフレアを提供することにある。
本発明に係るグランドフレアは、可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、前記風防の一部に周開口率を50%以上とし、かつ、高さ開口率を70%以上とした風防開口部を設けるとともに前記風防開口部を防音シートで塞ぐことにより、前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数を建具振動発生限界より低い領域に設定する固有振動数の変更をして、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを建具振動発生限界以下に低減したことを特徴とするものである。
また、風防の一部に風防開口部を設けるとともに、風防開口部を防音シート材で塞いでいるので、発生周波数を高くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。
この場合、前記風防開口部は、周開口率を50%以上とし、かつ、高さ開口率を70%以上とすることが好ましい。
上記の発明において、前記煙突の一部に煙突開口部を設けて前記固有振動数の変更がなされることが好ましく、これにより、発生周波数を高くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。この場合、前記煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内に設けた横開口であることが好ましい。すなわち、本発明の煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内において、構造強度が許す限り大きく開口させればよい。
この場合、前記煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内に設けた横開口であることが好ましい。すなわち、本発明の煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内において、構造強度が許す限り大きく開口させればよい。
また、前記横開口の高さ方向位置は、共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に配置されていることが好ましい。
また、前記横開口の開口面積比(煙突開口部となる領域の煙突表面積に対する開口面積の割合)については、開口形状にかかわらず開口面積比を25%以上とすることが好ましい。
また、前記横開口は、煙突高さ方向に複数設けたものでもよい。
このようなグランドフレアによれば、発生周波数を低くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。
この場合、前記風防に折り返し及び/または側方への延長部を追加し、前記通路全長を延長するとよい。
また、前記固有振動数の変更に加えて、前記グランドフレア塔体の前記煙突のみまたは前記煙突及び前記風防の両方を複数化、及び前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを建具振動発生限界以下に低減してもよい。
この場合の傾斜角度は、10°〜60°の範囲に設定されていることが望ましい。
また、前記シート材は、複数に折曲されていることが望ましい。
また、前記騒音通路の入口上部に天板を設置することが望ましい。
図1に示すグランドフレア10は、煙突20の下端を開放し、煙突20の下端部に設けたバーナ11で可燃性ガスを燃焼させて焼却処理するための装置である。煙突20の下端部は、1または複数設けられたバーナ11の周囲が風防40により囲まれている。このような風防40を設けることにより、煙突20の下端部に配設されているバーナ11が周囲の風の影響を受けず、また、火炎が外部から見えないようになっている。
すなわち、本発明のグランドフレア10は、煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体に対し、発生する低周波音の固有振動数を変更する対策、グランドフレア塔体を複数化する対策、及びグランドフレア塔体の内部へ低周波振動吸収体を設置する対策の中から少なくとも1つを選択し、1または複数の対策を組み合わせて実施することでグランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減したものである。
この図によれば、低周波振動の音圧レベルは上に凸の曲線を描いており、右上がりの直線で示される建具振動発生限界と2箇所の卓越周波数f1,f2で交差している。建具振動発生限界は、建具振動が発生する音圧レベルの上限であるから、低周波振動の音圧レベルについては建具振動発生限界より低い領域に設定することが必要となる。なお、以下に説明する対策前の音圧レベルは、建具振動発生限界より高い値になっている。
従って、グランドフレア10のグランドフレア塔体から発生する低周波振動の音圧レベルについては、卓越周波数がf1より小さい領域と、卓越周波数がf2より大きい領域との両方に、設計好適範囲が存在する。このため、グランドフレア塔体から発生する低周波振動においては、卓越周波数をf1より下げることにより、あるいは、卓越周波数をf2より上げることにより、グランドフレア塔体の音圧レベルが建具振動発生限界より低くなる。この結果、グランドフレア10から発生する低周波振動の音圧レベルを建具振動発生限界以下に設定し、周囲の物体が共振・振動することを防止できる。
上述した構成及び対策は、下記の4つに大別される。
1)グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を高音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止する。
2)グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を低音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止する。
3)グランドフレア塔体を複数塔化し、処理熱量低下による音圧低減効果と、複数化した塔体の固有振動数をバーナの固有振動数以外の振動数とし、かつ、複数の塔体に固有振動数も異なる振動数とする。
4)グランドフレアの塔体内部に、低周波振動を吸収する物体(低周波振動吸収体)を設置する。
これらの構成及び対策について、単独あるいは適宜組み合わせて実施することにより、バーナ燃焼の固有振動数とグランドフレア気柱振動とが共振することを防止し、グランドフレア塔体から発生する低周波騒音の音圧レベルを低減することができる。また、低周波振動吸収体は、振動エネルギを熱エネルギに変換して低周波騒音の音圧レベルを低減することができる。
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を高音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止するものである。
図3に示すグランドフレア10Aでは、風防40の一部に風防開口部41を設けるとともに、この風防開口部41を非壁面化シート材42により塞いで固有振動数を変更している。すなわち、風防40の一部を切り欠いて風防開口部41を設けた後、この風防開口部41に非壁面化シート材42を取り付けて塞いでいる。ここで使用する非壁面化シート材42は、風除け、可聴音漏れの防止に加えて、風防開口部41を通して外部から火炎が見えることを防止するものであり、低周波音に対して壁面として機能しない素材であればよい。
周開口率=n×w/πD×100
n;風防開口部の数
w;風防開口部の周長
π;円周率
D;風防の直径
高さ開口率=h/H×100
h;風防開口部の高さ
H;風防の全高
図4(a)に示す周開口率の場合、開口率が0から大きくなるにつれてピーク音圧レベルも上昇し、開口率が20%程度でピークとなる。このピークを過ぎると、開口率の上昇に応じてピーク音圧レベルも低下し、開口率が50%程度以上に大きくなってもピーク音圧レベルの変動はほとんどない。従って、周開口率については、50%以上とすることが望ましい。
図4(b)に示す高さ開口率の場合、開口率が0から70%程度の領域では、開口率が大きくなるにつれてピーク音圧レベルは低下する。そして、開口率が70%程度より大きい領域では、開口率の上昇に応じたピーク音圧レベルの変化はほとんどない。従って、高さ開口率については、70%以上とすることが望ましい。
なお、風防開口部41は、上述した周開口率及び高さ開口率について、両方の開口率が共に条件を満たしていることが望ましい。
ここで、周波数5Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね3000g/m2より軽い材料を選択し、周波数25Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね300g/m2より軽い材料を選択し、周波数80Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね30g/m2より軽い材料を選定する必要がある。
また、高い周波数の振動は、煙突20内での減衰が大きくなるので、騒音レベルは低下することとなる。すなわち、ここで説明した固有振動数の高音側移動は、従来のグランドフレア10が有する騒音低減の問題を解決するため、風防40の一部に風防開口部41を設けて非壁面化シート材42で塞ぐ構造とし、発生周波数を高くしつつ低周波騒音の音圧レベルを低下させたものである。
図6に示すグランドフレア10Bは、風防40に囲まれた位置より上方となる煙突20の適所に設けた横開口の煙突開口部21を備えている。この煙突開口部21は、煙突20の周方向において90°〜360°の範囲に設けられており、構造強度が許す限り大きな開口とすることが望ましい。
また、図6に示す煙突開口部21は、煙突20内の音圧レベルを効率よく低下させるため、横開口の高さ方向位置が共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に設定されている。
なお、図7(a)で開口面積比Sを定義する数式において、nは煙突開口部21の数、wは煙突開口部21の周長、hは煙突開口部21の高さであり、図7(b)で開口面積比S′を定義する数式において、nは煙突開口部21′の数、πは円周率、dは煙突開口部21′の直径、D′は煙突20の直径、hは煙突開口部21′の高さである。
図8に示す煙突20Aの構成例では、複数の柱部材22に対して円錐台形状のリング部材23を高さ方向へ等ピッチに配置して固定し、上下のリング部材23,23間に形成される多数の隙間が多段の煙突開口部21Aとして機能する。この場合、リング部材23の上下方向配置を考慮することにより、煙突20Aを水平方向から見た場合に開口が見えない、すなわち、外部から火炎が見えにくい煙突開口部21Aとすることも可能である。
また、図10に示す煙突20Cの場合は、縦開口とした1本の煙突開口部21Cを備えている。この煙突開口部21Cには、外部から火炎を目視できないようにするため、煙突20Cの外側に所定の間隔を設けて開口隠し部材25が設置されている。煙突20Cと開口隠し部材25との間に形成される隙間面積は、低周波騒音の低減効果が損なわれないようにするため、煙突開口部21Cの開口面積より大きく設定されている。さらに、このような開口隠し部材25は横開口の煙突開口部21等にも設置可能であり、たとえば図11に示すように、横開口の煙突開口部21の外周を覆うようにして開口隠し部材25′を設置することができる。この場合、煙突20と開口隠し部材25′との間に形成される隙間面積(Sa×2)は、煙突開口部20の開口面積Sbより大きく(2Sa>Sb)設定されている。
また、高い周波数の振動は、煙突20内での減衰が大きくなるので、騒音レベルは低下することとなる。すなわち、ここで説明した固有振動数の高音側移動は、従来のグランドフレア10が有する騒音低減の問題を解決するため、煙突20の一部に煙突開口部21を設ける構造とし、発生周波数を高くしつつ低周波騒音の音圧レベルを低下させたものである。
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を低音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止するものである。すなわち、図12〜図15に示すように、風防部分を延長して発生周波数を低くしつつ、低周波騒音の音圧レベルを低下させるものである。
この方式では、図15及び下記に示す〔数1〕を用いて求められるバーナ11のバーナ位置ζ′が、煙突20及び風防40Aを含む長さ(通路全長)に対し、風防40Aの入口Wiから2.2〜3.4の範囲内となるように設置されている。
そして、〔数1〕により算出したバーナ位置ζ′とピーク音圧レベルとの関係は、図15に示すように、ピーク音圧レベルはピークを過ぎて低下する。従って、バーナ位置ζ′の設計好適範囲は、入口Wiのピーク音圧レベル(ζ′=0のピーク音圧レベル)より低い値になる領域(ζ′=2.2〜3.4)となる。
また、図13に示すグランドフレア10Eの風防40Bのように、2段の折り返し43,44(または2段以上の複数段)により風防長さを延長してもよいし、たとえば図14に示すグランドフレア10Fの風防40Cのように、折り返し43に側方への延長部45を組み合わせてもよい。
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体を複数化し、卓越周波数が異なるものを組み合わせて音圧レベルを低減するものである。
この実施形態では、たとえば図16に示すように、必要な能力を満たすように2分割した二つのグランドフレア10a,10bが設けられている。この場合、2分割したグランドフレア10a,10bは、煙突20a,20bの煙突長さを変化させるなどして、それぞれの卓越周波数が異なるように設定されており、気柱長さの長いグランドフレア10bは卓越周波数が低音になり、気柱長さの短いグランドフレア10aの卓越周波数は高音となる。すなわち、二つのグランドフレア10a,10bは、一次振動数が異なるものが並べられている。なお、この分割例では、煙突及び風防がともに2分割されている。なお、図中の符号40a,40bは、風防を示している。
しかし、卓越周波数が同じ二つのグランドフレアを並べて設置すると、一次振動数が同じであることから、図20の上段に示すように、互いの音圧は重なり合って低減分が相殺される。従って、グランドフレア全体(10a,10b)としての音圧レベルは、図中に一点鎖線で示す建具振動発生限界以下に抑えることは困難になる。
図18に示す分割例では、円形断面を有する煙突20Dの内部を仕切部材26で仕切って3分割し、たとえば煙突開口部21の高さ位置を変化させるなどして、それぞれの卓越周波数が異なるように設定されている。また、煙突20Dの断面形状については円形断面に限定されることはなく、たとえば図19に示すように、六角形断面とした煙突20Eの内部を仕切部材26で3分割等に仕切ってもよい。
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体内部へ低周波振動吸収体を設置し、騒音による空気粒子の振動エネルギを吸収して騒音を低減するものである。
図21及び図22に示す実施形態では、グランドフレア塔体内部に設置される低周波振動吸収体として、風防40と煙突20との間に形成される騒音通路50に、鉛直方向から傾斜角度をもって多数のシート材60がすだれ状に吊り下げられている。この場合のシート材60は板状とされ、このシート材60を吊り下げる傾斜角度は、鉛直方向に対して10°〜60°の範囲に設定されている。
また、上述した実施形態ではシート材60を板状としたが、たとえば図23に示すように、くの字状に1回または複数回折曲したシート材61を採用してもよい。このようなシート材61は、騒音通路50における低周波騒音の直進をより一層困難にするので、空気粒子との接触面積を増して騒音低減効果を向上させることができる。
このような天板50を設置すると、低周波騒音の直進が阻害されるので、騒音低減効果をより一層向上させることができる。
図1に示す組合せの実施例では、煙突20に設けた煙突開口部21と、風防40に設けた風防開口部41と、騒音通路50内に設置したシート材60と、騒音通路50の入口上部に設置した天板70とを同時採用しているが、これに限定されることはない。なお、風防開口部42には非壁面化シート材42が取り付けられ、煙突開口部21の外周には開口隠し部材25′が取り付けられている。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
11 バーナ
20,20A〜20E 煙突
21,21A〜21C 煙突開口部
25,25′ 開口隠し部材
40,40A〜40C 風防
41 風防開口部
42 非壁面化シート材
50 騒音通路
60,61 シート材
70 天板
Claims (18)
- 可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、
前記風防の一部に周開口率を50%以上とし、かつ、高さ開口率を70%以上とした風防開口部を設けるとともに前記風防開口部を防音シートで塞ぐことにより、前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数を建具振動発生限界より低い領域に設定する固有振動数の変更をして、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを建具振動発生限界以下に低減したことを特徴とするグランドフレア。 - 前記防音シートのシート材面密度は、風防開口前卓越周波数に応じて選定されることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
- 前記風防開口部に加えて前記煙突の一部に煙突開口部を設けて前記固有振動数の変更がなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
- 可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、
前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数を、前記煙突の一部に煙突開口部を設けて建具振動発生限界より低い領域に設定する固有振動数の変更をして、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを建具振動発生限界以下に低減したことを特徴とするグランドフレア。 - 前記煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内に設けた横開口であることを特徴とする請求項3または4に記載のグランドフレア。
- 前記横開口の高さ方向位置は、共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のグランドフレア。
- 前記横開口の開口面積比(煙突開口部となる領域の煙突表面積に対する開口面積の割合)を25%以上としたことを特徴とする請求項5または6に記載のグランドフレア。
- 前記横開口が煙突高さ方向に複数設けられていることを特徴とする請求項5に記載のグランドフレア。
- 前記煙突開口部は、煙突高さ方向に開口する1または複数の縦開口であることを特徴とする請求項3または4に記載のグランドフレア。
- 前記煙突開口部の外側に間隙を設けて開口隠し部材を設置し、前記隙間と前記煙突との間に形成される隙間面積を前記煙突開口部の開口面積より大きく設定したことを特徴とする請求項3から9のいずれか1項に記載のグランドフレア。
- 可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、
前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数が、〔数1〕で求められる前記バーナのバーナ位置ζ′を、煙突高さ及び前記風防により形成される通路を含む通路全長に対し風防入口から2.2〜3.4の範囲に設定して変更されることを特徴とするグランドフレア。 - 前記風防に折り返し及び/または側方への延長部を追加して前記通路全長が延長されていることを特徴とする請求項11に記載のグランドフレア。
- 前記固有振動数の変更に加えて、前記グランドフレア塔体の前記煙突のみまたは前記煙突及び前記風防の両方を複数化、及び前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを建具振動発生限界以下に低減したことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のグランドフレア。
- 前記グランドフレア塔体の複数化は、卓越振動数の異なるものを組み合わせてなされることを特徴とする請求項13に記載のグランドフレア。
- 前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置は、前記風防と前記煙突との間に形成される騒音通路に、鉛直方向から傾斜角度をもって多数のシート材を吊り下げてなされることを特徴とする請求項13に記載のグランドフレア。
- 前記傾斜角度が10°〜60°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項15に記載のグランドフレア。
- 前記シート材が複数に折曲されていることを特徴とする請求項15に記載のグランドフレア。
- 前記騒音通路の入口上部に天板を設置したことを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載のグランドフレア。
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