JP5403147B2 - 生体認証装置及び生体認証方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体認証装置及び生体認証方法に関する。
生体の血管パターンを用いる生体認証では、手のひら、手の甲、指などの生体の各部位を近赤外線等を用いて撮影する。静脈に含まれる還元ヘモグロビンは近赤外線を吸収する性質を持つため、血管部分はその周囲と比較して暗く見える。そこで、デジタル画像処理により、暗く見える部分を抽出し、血管に相当する暗線が織り成す模様を血管パターンとして抽出して個人を識別する情報として用いる。予め個人の血管パターンを登録しておき、認証時に認証対象者の血管パターンを読み取り、事前に登録した血管パターンと照合することで認証を行う。
また、近赤外光分光画像計測法により血中ヘモグロビン濃度を無侵襲で測定する技術が知られている(例えば、非特許文献1)。
一般に、血管パターンに基づく生体認証用センサは、撮像部の解像度や、得られた画像から暗線を抽出するデジタル画像処理の性能により血管像の濃さや太さに対してある一定の感知レベルを持つ。寒冷時に、ある部分の血管がセンサの感知レベル以下になった場合、その部分の血管の存在を感知できなくなることになる。
指紋と血管の組合せにより認証を行い、血管認証においては、血管パターンの太さの分布や連結性を考慮して特徴抽出する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
生体情報の読み取り画像の品質が悪い場合、認証処理時に読み取り画像の品質を向上させる画像処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献2)。
指静脈を用いた認証装置において、指の誤挿入や、指の変形等による認証誤りを減らすために、指で反射して撮像部に入射する光を照射する第2の光源を設ける。そして、第2の光源からの光により撮影された画像の血管パターンが鮮明か否かを判定する技術が知られている(例えば、特許文献3)。
車載の指紋認証装置において、環境温度に応じて指紋画像信号に対する補正値を生成する手段を設けることが知られている(例えば、特許文献4)。
生体の血管像を利用して認証を行う生体認証装置において、登録時と照合時の生体の温度を検出し、照合エラーが発生した場合に、登録時と照合時の温度差からエラーの原因を推定することが知られている(例えば、特許文献5)。
指紋により本人認証を行う認証装置において、認証時の温度、湿度を計測し、温度又は湿度に応じて認証に用いる本人認識閾値又は偽造認識閾値を設定することが知られている(例えば、特許文献6)。
また、顔画像を利用して本人を特定する生体認証装置において、顔画像を入力する環境が複数の環境区分の何れに該当するかを判断し、入力時の環境区分における辞書情報の学習頻度に応じて学習を行う技術が知られている(例えば、特許文献7)。
特開2004−54698号公報 特開2009−9434号公報 特開2005−71118号公報 特開2003−123059号公報 特開2007−11769号公報 特開2008−77269号公報 特開2006−31103号公報
「近赤外分校画像計測法による血中ヘモグロビン濃度の無侵襲測定」、生体医学工学、43巻1号、pp.93−102(2005年3月)
生体認証装置における寒冷時の認証エラーを減らすことを目的とする。
開示の生体認証装置は、認証対象者の照合血管像を撮影する撮影部と、撮影部により撮影した認証対象者の前記照合血管像の照合血管位置情報と、予め登録されている登録血管像の登録血管位置情報とを照合し、前記照合血管位置情報と前記登録血管位置情報が一致しない場合には、予め登録されている前記登録血管像の血管の太さ情報を用いて認証を行う認証部とを備える。
開示の生体認証装置によれば、寒冷時の認証エラーを減らすことができる。
第1の実施の形態の生体認証装置の構成を示す図である。 血管位置と血管太さの算出方法の説明図である。 第1の実施の形態の登録処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の照合処理のフローチャートである。 血管像の一例を示す図である。 血管像が一致しない例を示す図である。 第2の実施の形態の生体認証装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態の登録処理のフローチャートである。 第2の実施の形態の照合処理のフローチャートである。 第3の実施の形態の生体認証装置の構成を示す図である。 第3の実施の形態の照合処理のフローチャートである。 登録血管情報と照合血管情報の太さを比較する処理のフローチャートである。 第4の実施の形態の照合処理のフローチャートである。 第5の実施の形態の生体認証装置の構成を示す図である。 血管の太さのヒストグラムの変化を示す図である。 第5の実施の形態の登録処理のフローチャートである。 第5の実施の形態の照合処理のフローチャートである。 評価値の計算式を示す図である。 血管位置情報のデータ構成を示す図である。 登録血管情報のデータ構成を示す図である。 本人の照合血管情報のデータ構成を示す図である。 他人の照合血管情報のデータ構成を示す図である。
図1は、第1の実施の形態の生体認証装置11の構成を示す図である。生体認証装置11は、撮影部12と、血管像領域抽出部13と、血管特徴位置抽出部14と、血管特徴太さ抽出部15と、照合判定部16と血管情報記憶部17とを有する。
撮影部12は、近赤外線の波長に感度を持つセンサ等を有し、手のひら、手の甲、指などの生体の各部位に近赤外線の波長を持つ近赤外光を照射し、生体から放出される光を受光して血管像を得る。撮影部12は、近赤外線を用いて撮影することにより、血管部分が他の部分より暗くなる血管映像情報18を出力する。
生体部位への近赤外光の照明については、生体部位と直面する方向から照射する方法がある。生体部位が手のひらや手の甲の場合は実施し易い。また、生体部位の周辺から照射する方法は、指などの場合は実施しやすい。例えば、指の背、指の脇などから照射する。
血管像領域抽出部13は、血管映像情報18から2値化等の技術を利用して、周囲に比べて相対的に明度が低い領域を血管像領域として抽出する。
生体部位を近赤外線を用いて撮影した血管映像情報では、血管部が周囲に対して暗く見える。血管像領域を抽出する方法としては2値化を利用した方法がある。例えば、予め定めた一定値を基準にしてその値以下の画素の領域を血管像領域とする。他の方法としてエッジを利用する方法がある。画像をX軸、Y軸方向に座標軸の正の方向に走査し、それぞれの正の隣接する画素間で明度が予め定めた値以上に増加又は減少する画素を求める。前者を正のエッジとし、後者を負のエッジとする。そして、座標軸の正の方向で負のエッジと正のエッジで挟まれた領域を血管像領域とする。エッジを求める方法は、ガウシアンオペレータを使う方法、ガボールフィルタを用いる方法など、一般に明度が変化する部分を抽出する手法を使用できる。
血管特徴位置抽出部14は、血管像領域抽出部13において抽出された血管像領域の位置を算出し、算出した位置情報を血管位置情報19として血管情報記憶部17と照合判定部16に出力する。実施の形態では、例えば、血管像領域の中心線の座標を算出し、算出した中心線の座標を血管位置情報19として用いる。血管位置情報19は、血管の中心線に限らず、輪郭線の位置情報、血管像領域の特定の線の位置情報でも良い。
血管特徴太さ抽出部15は、血管像領域の中心線に垂直な方向の距離又は画素数を血管太さ情報20として求め、その血管太さ情報20を血管情報記憶部17に出力する。例えば、血管像領域の中心軸の法線方向に中心軸から境界までの距離の2倍を血管の太さとして求める。
領域の中心線を求める方法として、例えば、Blumの中心軸変換(media axis transform)が知られている(例えば、谷内田正彦「ロボットビジョン」昭晃堂、1990、p.95)。血管像領域内の各点に対し、領域の境界までの最短距離を求める。そして、最短距離を与える境界上の点が二つ以上存在する点は中心線であると決定する。その他に、「A. Rosenfeld and J.L. Pfalz: Distance functions on digital pictures, Pattern Recognition, Vol.1, pp.471-494, 1966」にも中心線を求める方法が記載されている。
血管像領域の中心線の抽出において、例えば、Blumの中心軸変換を用いた場合には、領域の境界までの最短距離の2倍が血管の太さを表わすことになる。
図2は、血管の中心線と血管の太さの説明図である。血管像領域21が得られたなら、その領域の中心線22をblumの中心線変換方法等により求める。そして、中心線22から血管像領域21の境界23までの最短距離を算出し、その2倍の値を血管太さ情報として求める。
図1に戻り、血管情報記憶部17は、登録者の血管位置情報19と血管太さ情報20を含む血管情報を予め記憶する。1つの例としては、画像形式のデータとして血管特徴が存在する画素と対応させて血管の太さを示す数値を格納し、血管が存在しない画素には0を格納する。この画像形式のデータでは、画素に対応する値が0以外の部分が血管の存在する位置と血管の太さを示すことになる。なお、血管の画素を構成点とし、構成点のx座標、y座標と太さを示す数値の3つの数値を組にして、配列形式のデータとして格納しても同じ情報量を記憶できる。
血管情報記憶部17は、生体認証装置11の内部に設ける必要はなく、外部の記憶装置に設け、その外部の記憶装置から通信回線等を介して登録血管情報等を取得しても良い。
上記の血管情報記憶部17に記憶するデータ量を削減するために、線分ごとに分けて血管位置情報19と血管太さ情報20を格納する。すなわち、血管像の線を分岐点で分断し、血管像の中心軸の構成点の内、8隣接形式で1つの画素の隣接画素を表したときに、隣接する画素が3以上の点は分岐点とみなす。線分に対してデータ量を削減する方法としては、線分上のすべての画素の太さを示す数値の平均値を血管の太さの代表値として保存する。あるいは、各線分を直線近似して、線分の位置情報を始点と終点の2点で代表して血管位置情報として血管情報記憶部17に保存する。
照合判定部16は、必要に応じてマッチング処理に先立って血管位置情報を正規化する。生体部位を固定して撮影する場合、例えば、装置に取り付けられたフックを握った状態で撮影する場合には、撮影対象部位と装置との相対関係が常に一定であるので座標を正規化する必要はない。他方、生体部位を固定しない場合には、生体部位が同一部分で観察されるように、生体のシルエットから指先などの特徴部分を抽出し、その特徴部分が画像の同一部分で観察されるように、撮影画像の拡大、縮小、平行移動等を行う。
照合判定部16は、マッチング処理において、予め登録されている血管情報と、照合対象の血管情報の照合を行う。例えば、画像形式で表された血管情報は、登録血管情報と照合血管情報を重ね合わせて画素の重畳関係を調べることでマッチング処理を行う。血管像の構成点の座標が数値で表されている場合には、座標が一致する血管情報を探索することによりマッチング処理を行う。血管位置情報19が、線分の始点と終点により表されている場合には、始点と終点が一致する線分を登録血管情報から探索することによってマッチング処理を行う。
血管像の構成点の座標が数値で表されている場合、あるいは線分が始点と終点により表されている場合も一旦画像形式のデータに変換し、画像形式の血管情報のマッチング処理と同じ方法で実現しても良い。
また、血管像の抽出位置の誤差の影響を考慮して、血管像の中心の構成点、もしくは線分の座標が完全に一致しなくとも、構成点もしくは始点、終点の座標差(x座標とy座標の差の和)がある一定の値以内にあるものを、同一の血管像と判定する。あるいは、x座標とy座標のユークリッド距離が一定値以内にあるものを同一の血管像と判定する。
次に、第1の実施の形態の生体認証装置11の血管像の登録時及び照合時の処理について説明する。第1の実施の形態は、1:1の認証を行う場合の例であるが、1:Nの認証にも適用できる。以下に述べる第1の実施の形態及び他の実施の形態の処理は、生体認証装置11のソフトウェアモジュール又はハードウェアにより実現される。
図3は、第1の実施の形態の血管像の登録時の処理内容を示すフローチャートである。
撮影部12で撮影した画像をメモリ等の記憶部に保存する(S11)。次に、撮影した画像から血管像領域を抽出する(S12)。
次に、血管像領域の中心線を抽出する(S13)。ステップS13の中心線の抽出は、上述したBlumの中心軸変換方法等により行うことができる。
次に、抽出した血管像領域の中心線の位置情報を血管位置情報19として記憶部に保存する(S14)。このステップS14の処理では、例えば、血管特徴位置抽出部14が血管像領域の中心線の位置情報を血管情報記憶部17に出力し、血管情報記憶部17がその位置情報を登録者の血管位置情報19として記憶する。
次に、血管像領域の太さを抽出する(S15)。このステップS15の処理では、例えば、中心線から血管像領域の境界までの距離を算出し、その距離の2倍を太さとして算出する。
次に、抽出した血管像の太さ情報を登録血管太さ情報として記憶部に保存する(S16)。このステップS16の処理では、例えば、血管特徴太さ抽出部15が血管太さ情報20を血管情報記憶部17に出力し、血管情報記憶部17がその血管太さ情報20を登録血管位置情報と対応付けて記憶する。
以上のようにして血管位置情報19と血管太さ情報20とを含む登録血管情報が登録された後、撮影された血管像との照合を行う場合の処理内容を、図4のフローチャートを参照して説明する。
照合対象の指、手のひら等の生体部位を撮影する(S21)。次に、撮影した血管像の血管像領域を抽出する(S22)。
次に、血管像領域の中心線を抽出し、抽出した中心線の位置情報を照合血管位置情報としてメモリ等の記憶部に保存する(S23)。
次に、血管情報記憶部から予め登録されている登録血管情報(血管位置情報と血管太さ情報)を取得する(S24)。
次に、照合血管位置情報と登録血管位置情報のマッチングを行う(S25)。このステップS25の処理では、例えば、照合血管位置情報である複数の構成点の座標と、登録血管位置情報である複数の構成点の座標が一致するか否かを判定する。
次に、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報があるか否かを判定する(S26)。
登録血管位置情報と一致しない照合血管位置情報が存在する場合には(S26、YES)、ステップS28に進み認証BGと判定する。登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するのは、照合血管像が登録血管像に包含されない場合であるので、その場合には認証NGと判定する。
上記のステップS26及びS28の処理では、例えば、血管位置情報として血管像の画素を構成点として、各構成点の座標を比較する場合には、複数の登録血管情報の各構成点の座標と、照合血管情報の各構成点の座標を比較する。そして、照合血管位置情報にのみ存在する座標がある場合には、登録血管像とは異なる血管像と判断する。
登録血管位置情報と一致しない照合血管位置情報が存在しない場合には(S26、NO)、ステップS27に進み、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報があるか否かを判定する。ステップS28の処理は、例えば、寒冷時に血管が収縮したために、登録血管像には存在するが、照合血管像には存在しない血管があるか否かを判定するための処理である。
照合血管位置情報と一致しない登録血管位置情報が存在しない場合(S28、NO)、すなわち、照合血管像と登録血管像が完全に一致する場合には、ステップS32に進み認証OKと判定する。
他方、照合血管位置情報と一致しない登録血管位置情報が存在する場合には(S28、YES)、ステップS29に進み、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管像の太さTRm(第1の太さに対応する)を計算又は取得する。
次に、照合血管位置情報と位置情報が一致しない登録血管像の太さTRnm(第2の太さに対応する)を計算又は取得する(S30)。
次に、上記の処理で求めた、位置情報が一致する登録血管像の太さTRmと、位置情報が一致しない登録血管像の太さTRnmが、TRm≧TRnmの条件を満たすか否かを判定する(S31)。
TRm≧TRnmの条件を満たさないときには(S31、NO)、ステップS27に進み、認証NGと判定する。
他方、TRm≧TRnmの条件を満たすときには(S31、YES)、ステップS32に進み、認証OKと判定する。
ステップS28〜S32及びS27の処理は、寒冷時の血管の収縮による影響を考慮して認証を行うための処理である。例えば、位置情報が一致した登録血管像の太さTRnmが、位置情報が一致しない登録血管像の太さTRnm以上のときには、照合時の温度が低く血管が収縮して血管の位置情報が不一致となったものと判断する。この場合、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在しないので、認証OKと判定する。他方、位置情報が一致した登録血管像の太さTRnmが、位置情報が一致しない登録血管像の太さTRnm未満のときには、血管の収縮の影響ではないと判断し、認証NGと判定する。
ここで、上述したマッチチング処理における血管位置情報の包含関係の判定と、血管の太さの判定について説明する。
登録血管情報の集合をARとし、照合血管情報の集合をATとする。血管情報を構成点の集合として表す場合に、集合ARがMR個の点から成るときには、登録血管情報の各構成点は、PR(1)、PR(2)、PR(3)・・・PR(NR)で表せる。照合血管情報の集合AIがNI個の点からなるときには、照合血管情報の各構成点は、PI(1)、PI(2)、PI(3)・・・PI(NI)で表せる。
今、照合血管情報の内で登録血管情報と一致した点の数がNIm個であり、登録血管情報と一致しなかった点の数がNInm個(NInm=NI−NIm)であったとする。
照合血管情報が登録血管情報の部分集合になっているか否かは、例えば、血管位置情報が不一致となった構成点の数NInmが一定値以下か否かを判定する。あるいは、不一致となった構成点の個数NInmを全構成点の個数NRで除算して得られる値、NInm/(NR)が予め定めた閾値以下か否かにより判定しても良い。
血管情報を線分の集合として表し、始点と終点の座標に基づいて線分が一致するか否かを判定する場合には、一致した線分の数を計算することで集合の包含関係を判定することができる。
次に、血管の太さを判定する処理について説明する。登録血管情報の血管像の構成点の集合をARとし、照合血管情報の血管像の構成点の集合をAIとする。
血管情報を構成点の集合として表す場合に、集合ARがNR個の点、PR(1)、PR(2)、PR(3)・・・PR(NR)からなり、それぞれの点における太さがTR(PR(1))、TR(PR(2))、TR(PR(3))・・・TR(PR(NR))であるとする。PR(1)〜PR(NR)は、血管の構成点の位置を示す。また、集合AIがNI個の点、PI(1)、PI(2)、PI(3)・・・PI(NI)からなり、それぞれの点における太さがTI(PI(1))、TI(PI(2))、TI(PI(3))・・・TI(PI(NI))であるとする。
さらに、登録血管情報の構成点の内で照合血管情報と一致した点の集合をARmとし、一致しなかった点の集合をARnmとする。集合ARmは、NRm個の点からなり、集合ARnmはNRnm個(NRnm=NR−NRm)の点からなる。
この場合、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管像の血管の太さが、照合血管位置情報と位置情報が一致しない登録血管像の太さより太いか否かの判定は、以下のように行うことができる。
照合血管情報と位置情報が一致する登録血管情報の集合ARmに含まれる構成点の内の太さの最小値をTRm-minとする。照合血管情報と位置情報が一致しない登録血管情報の集合ATnmに含まれる構成点の太さの最大値をTRnm-maxとする。
TRm-min−TRnm-maxの値が、予め定めた閾値以上であるか否かにより、登録血管像と照合血管像の太さの判定を行うことができる。
さらに、集合ARmに含まれる点の太さの平均値をARm-ave、集合ARnmに含まれる太さの平均値をARnm-aveとする。そして、TRnm-ave−TRm-aveの値が予め定めた閾値以上か否かを判定することで、統計的に太さを判定することができる。
また、測定誤差を考慮して、集合ARmの点の内で、TRm-min以上の太さを持つ点の個数がNRnm-thik個であった場合、その個数NRnm-thikを全構成点の個数NRで除算する。そして、除算により得られる値NRnm-thik/NRが、予め定めた閾値以下か否かにより判定しても良い。
図5(A)〜(D)は、登録時の血管像と照合時(寒冷)の血管像と、それらの血管像の特徴抽出を行った場合の例を示す図である。
図5(A)は、登録時の指の血管像の一例を示し、図5(B)は、寒冷時の血管像の一例を示す。寒冷時は血管が収縮するために、図5(B)に示すように一部の血管像が欠けたものとなる。
図5(C)は、登録時の血管像から抽出した中心線と太さを示し、図5(D)は、寒冷時の血管像から抽出した中心線を示している。寒冷時の血管の収縮の影響で、図5(D)の血管像の中心線は、図5(C)の血管像の中心線の一部が欠けた像となっている。
図6(A)、(B)は、他人の血管像から抽出した中心線を示す図である。図6(A)は、図5(C)に示す登録血管像には存在しない血管像の中心線が存在する場合の例である。この場合、図6(A)に示す照合血管像は、図5(C)に示す登録血管像の部分集合になっていないので、他人の血管像と判定される。
図6(B)は、登録血管像に存在する点線bで示す血管像が、照合血管像に存在しない場合の例である。この場合、図5(C)の点線bに対応する登録血管像の太さは「10」であり、照合血管像と一致した他の登録血管像の太さより太い。従って、図6(B)の照合血管像は他人の血管像と判定される。
上述した第1の実施の形態によれば、血管像の太さを調べることで、照合血管情報と登録血管情報の不一致が寒冷時の血管の収縮による影響か否かを判断できる。これにより、寒冷時の血管の収縮により本人を他人と判定する認証エラーを減らすことができる。
次に、図7は、第2の実施の形態の生体認証装置31の構成を示す図である。以下、図1と同じブロックには同じ符号を付けて、それらの説明を省略する。第2の実施の形態は、登録時の温度が認証時の温度より高いときに、血管の太さ情報を用いて認証を行うものである。
生体認証装置31は、撮影部12と、血管像領域抽出部13と、血管特徴位置抽出部14と、血管特徴太さ抽出部15と、照合判定部16と、血管情報記憶部17と、温度測定部32と、温度記憶部33とを有する。
温度測定部32は、血管像の登録時の温度を測定して、測定した温度を温度記憶部33に出力すると共に、認証時の温度を測定して照合判定部16に出力する。温度記憶部33は、登録時の温度を登録血管情報と関連付けて記憶する。
温度は、室内温、外気温、体温等を用いることができる。温度測定部32により室内温度を測定する。外気温を用いる場合には、屋外に配置した温度測定部32から測定温度を取得する。もしくは、ネットワークを通じて気象庁などが発表する気温を参照する。また、体温を使用する場合は、物体の表面の温度を測定する表面温度計を撮影部12に備えて認証部位の表面温度を測定する。
図8は、第2の実施の形態の生体認証装置31の登録時の処理内容を示すフローチャートである。
図8のステップS11〜S16の処理は、図3のステップ11〜S16の処理と同じである。ステップS11〜S16において、登録対象の血管像の位置情報と太さ情報を血管情報記憶部17に保存する。次に、ステップS41において、環境又は認証対象の部位の温度を測定する。さらに、ステップS42において、測定した温度を温度記憶部33に保存する。
図9は、第2の実施の形態の照合時の処理内容を示すフローチャートである。
図9のステップS21〜S28の処理は、図4のステップS21〜S28の処理と同じである。ステップS21〜S28において、登録血管位置情報と照合血管位置情報が合致するか否かを判定する。
照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在する場合には(S27、YES)、ステップS51に進み、登録時の温度DRを温度記憶部33から取得する。照合時の温度DIを温度測定部32で測定する(S52)。
次に、登録時の温度DRが照合時の温度DIより高いか否か(DR>DI)を判別する(S53)。
登録時の温度DRが照合時の温度DIより高い場合には(S53、YES)、ステップS54に進み、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管特徴(登録血管情報)の太さTRmを計算又は取得する。
次に、照合血管位置情報と位置情報が一致しない登録血管特徴の太さTRnmを計算又は取得する(S55)。
次に、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管像の太さTRmが、位置情報が一致しない登録血管像の太さTRnm以上か否かを判定する(S56)。
照合血管位置情報と合致する登録血管像の太さTRnが、合致しない登録血管像の太さTRnm以上のときには(S56、YES)、ステップS57に進み、認証OKと判定する。すなわち、登録時の温度DRが認証時の温度より高く、かつ照合血管情報と位置情報が一致した登録血管像の太さTRmが、一致しない登録血管像の太さTRnm以上のときには、両者は同一の血管像と判定する。
ステップS53において、登録時の温度が認証時の温度より低いと判定されたときには(S53、NO)、血管位置情報の不一致の原因が血管の収縮のためではないと判断し、認証NGと判定する。
ステップS56において、照合血管位置情報と合致する登録血管像の太さTRmが、位置情報が合致しない登録血管像の太さTRnm未満のときには(S56、NO)、ステップS58に進み、認証NGと判定する。
上述した第2の実施の形態によれば、認証時の温度が登録時の温度より低い場合に、血管の太さを比較することで、寒冷時の血管の収縮による影響により本人を他人と判定する認証エラーを減らすことができる。また、認証時の温度が登録時の温度より低い場合のみ血管の太さの比較を行い、認証時の温度が登録時の温度より高いときには血管の太さの比較は行わないので、認証処理に要する時間の増加を抑えることができる。
次に、図10は、第3の実施の形態の生体認証装置41の構成を示す図である。この第3の実施の形態は、血管の位置と太さの両方の情報を用いて認証を行うものである。第3の実施の形態は、1:Nの認証を行う場合の例である。以下、図1と同じブロックには同じ符号を付けてそれらの説明を省略する。
生体認証装置41は、撮影部12と、血管像領域抽出部13と、血管特徴位置抽出部14と、血管特徴太さ抽出部15と、照合判定部16と、血管情報記憶部17とを有する。
血管特徴位置抽出部14は、登録時に血管位置情報19を血管情報記憶部17に出力すると共に、認証時に認証対象の血管位置情報19を照合判定部16に出力する。
血管特徴太さ抽出部15は、登録時に血管太さ情報20を血管情報記憶部17に出力すると共に、認証時に認証対象の血管太さ情報20を照合判定部16に出力する。
照合判定部16は、認証時に、血管情報記憶部17から登録血管位置情報と太さ情報と取得し、取得した情報と照合血管位置情報及び太さ情報を照合して認証を行う。
図11は、第3の実施の形態の照合時の処理内容を示すフローチャートである。
図11のステップS21〜S28の処理は、図3のステップS21〜S28の処理と同じである。ステップS21〜S23において、認証対象の血管像領域の中心線を抽出して、中心線の位置を照合血管位置情報として記憶部に保存する。
次に、ステップS61において、血管像領域の太さを抽出し、抽出した太さを照合血管の太さ情報として記憶部に保存する。
次に、ステップS24〜S28において、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するか否か、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在するか否かを判別する。
照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在する場合には(S27、YES)、ステップS62に進み、登録血管情報の各構成点の太さ情報が、各構成点の位置情報と合致する照合血管情報の構成点の太さ情報より大きいか否かを判別する。
登録血管情報の構成点の太さ情報が、照合血管情報の太さ情報より大きいとには(S62、YES)、ステップS63に進み、照合血管位置情報と合致する登録血管特徴の太さTRmを計算又は取得する。
次に、照合血管位置情報と合致しない登録血管特徴像の太さTRnmを計算又は取得する(S64)。
照合血管情報と位置情報が一致する登録血管像の太さTRmが、位置情報が不一致の登録血管像の太さTRnm以上か否かを判定する(S65)。
位置情報が一致する登録血管情報の太さが、位置情報が不一致の登録血管情報の太さ以上のときには(TRm≧TRnm、S65、YES)、ステップS66に進み、認証OKと判定する。すなわち、血管の位置情報が合致する登録血管情報の太さ情報が、位置情報が一致しない登録血管情報の太さ情報以上のときには、寒冷時の血管の収縮により血管の位置情報の不一致が発生しているものと判断し、同一の血管像と判定する。
他方、位置情報が一致する登録血管情報の太さが、位置情報が不一致な照合血管情報の太さ未満のときには(TRm<TRnm、S65、NO)、ステップS28に進み、寒冷時の血管の収縮の影響によるものではないと判断し、認証NGと判定する。
ステップS62において、登録血管情報の構成点の太さ情報が、照合血管情報の太さ情報と等しいか又は小さいと判定されたときには(S62、NO)、ステップS28に進み、認証NGと判定する。すなわち、登録血管情報と位置情報が一致する照合血管情報の構成点の太さ情報が、登録血管情報の構成点の太さ情報より大きいときには、上記のステップS63〜S66の処理を実行しない。従って、認証NGか否かを認証処理の早期の段階で判定できるので、特に1:Nの認証を行う場合に、認証の処理時間の短縮の効果が大きい。
図12は、ステップS62の処理の一例を示すフローチャートである。
照合血管位置情報と登録血管位置情報のマッチングが終了したなら、カウンタnNの値に初期値として「0」を設定する(S71)。カウンタnNは、照合血管情報の構成点の太さが、登録血管情報の構成点の太さ以上のときインクリメントされる。
次に、照合血管情報の構成点の太さを取得する(S72)。次に、その点(照合血管情報の任意の構成点)の太さが、対応する登録血管情報の構成点の太さより大きいか否かを判別する(S73)。
照合血管情報の構成点の太さが、対応する登録血管情報の構成点の太さより大きいときには(S73、YES)、ステップS74に進み、カウンタnNの値に「1」を加算する。
他方、照合血管情報の構成点の太さが、対応する登録血管情報の太さ以下と判定されたとき(S73、NO)、又はステップS74の次には、ステップS75に進む。ステップS75では、登録血管情報と合致する照合血管情報の全ての構成点に対する太さの判定が終了したか否かを判別する。
全ての構成点の太さの判定が終了していない場合には(S75、NO)、ステップS72に戻り、照合血管情報の次の構成点の太さを取得する。その後、上述した処理を繰り返す。
照合血管情報の全ての構成点の太さの判定が終了したときには(S75、YES)、ステップS76に進み、カウンタnNの値を全構成点の数NRで除算した値が基準値t以下か否かを判定する。
上記のステップS71〜S76の処理を終了した時点でカウンタnNには、照合血管情報の各構成点の内で太さが、登録血管情報の太さ以上である構成点の個数が設定される。従って、カウンタnNの値を全構成点の個数NRで除算して得られる値が、基準値t以上か否かを判定することで、照合血管情報の太さが登録血管情報の太さより太いか否かを判定できる。
nN/NR≦tのときには、図11のステップS63に進み、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管情報の太さ情報を取得する。他方、nN/NR>tのときには、図11のステップS28に進み、認証対象の血管像と登録血管像は一致しないものと判断して、認証NGと判定する。
上述した第3の実施の形態によれば、認証時に血管像の太さ計算し、登録血管像の太さと照合することで、寒冷時の血管の収縮により本人を他人と判定する認証エラーを減らすことができる。
また、第3の実施の形態は、登録血管情報の太さ情報が照合血管情報の太さ情報より大きいか否かの判定を血管情報の構成点毎に行い、判定条件を満たさない構成点の数が基準値に達した時点で認証NGと判定することができる。これにより、1:Nの認証を行う場合に、認証処理の途中で認証NGか否かを判定することができるので全体の認証時間を短縮することができる。
次に、図13は、第4の実施の形態の生体認証装置の照合時の処理内容を示すフローチャートである。この第4の実施の形態は、照合血管情報と太さ情報が一致する登録血管像を除外することで、認識対象物の汚れ、しわ等のノイズの影響を受けないようにするものである。
図13のステップS21〜S23は、図4のステップS21〜S23の処理と同じである。ステップS21〜S23において、撮影した血管像領域の中心線を抽出する。ステップS81において、照合対象の血管像領域の太さを抽出し、抽出した太さを記憶部に保存する。
次に、ステップS24〜S28において、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するか否か、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在するか否かを判別する。
照合血管位置情報と一致しない登録血管位置情報が存在するときには(S27、YES)、ステップS82に進み、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管情報の内で、太さが照合血管情報の太さと一致又は類似する登録血管情報を計算対象から除外する。ステップS82の処理において、照合血管情報の太さと一致する登録血管情報を除外しているのは、温度により太さが変化しない汚れ、しわなどを判定の基準となる登録血管情報から除外するためである。
次に、照合血管位置情報と合致する残った登録血管特徴の太さTRmを計算又は取得する(S83)。ステップS83の処理は、図4のステップS29の処理と同じである。
次に、照合血管位置情報と合致しない登録血管特徴の太さTRnmを計算又は取得する(S84)。ステップS84の処理は、図4のステップS30の処理と同じである。
次に、照合血管情報の位置情報と合致する登録血管情報の太さTRmが、位置情報が合致しない登録血管情報の太さTRnm以上か否かを判別する(S84)。ステップS85の処理は、図4のステップS31の処理と同じである。
照合血管情報と位置情報が合致する登録血管情報の太さTRmが、位置情報が合致しない登録血管情報の太さTRnm以上のときには(S85、YES)、ステップS86に進み、認証OKと判定する。これは、血管の位置情報が合致する登録血管情報の太さが、合致しない登録血管情報の太さと等しいか又はそれより太い場合には、寒冷により血管が収縮して血管像として抽出されなかった可能性があるからである。
他方、照合血管情報と位置情報が合致する登録血管情報の太さTRmが、位置情報が合致しない登録血管情報の太さTRnm未満のときには(S85、NO)、ステップS28に進み、認証NGと判定する。
上述した第4の実施の形態によれば、寒冷時の血管の収縮により本人を他人と判定する認証エラーを減らすことができる。
さらに、照合血管位置情報と位置情報が合致する登録血管情報の内で太さ情報が照合血管情報と一致する登録血管情報を処理対象から除外する。これにより、太さが温度に依存しない汚れ、しわ等を認証対象から除外することができるので、認証精度をより高めることができる。
図14は、第5の実施の形態の生体認証装置51の構成を示す図である。この第5の実施の形態は、血管像の各構成点の太さのヒストグラムを用いて登録者の血管像の絞り込みを行うものである。第5の実施の形態は、1:Nの認証を行う場合の例である。以下、図1の生体認証装置11と同じブロックには同じ符号を付けてそれらの説明を省略する。
生体認証装置51は、撮影部12と、血管像領域抽出部13と、血管特徴位置抽出部14と、血管特徴太さ抽出部15と、照合判定部16と、血管情報記憶部17と、血管特徴太さヒストグラム生成部52とを有する。
血管特徴位置抽出部14は、登録時に血管位置情報19を血管情報記憶部17に出力すると共に、認証時に照合対象の血管位置情報19を照合判定部16に出力する。
血管特徴太さ抽出部15は、登録時に血管太さ情報20を血管情報記憶部17に出力すると共に、認証時に照合対象の血管太さ情報を照合判定部16に出力する。
血管情報記憶部17には、複数の登録者の血管位置情報19と血管太さ情報20を含む血管情報が記憶されている。
血管特徴太さヒストグラム生成部52は、血管特徴太さ抽出部15で抽出される登録血管像又は照合血管像の太さから血管太さヒストグラムを作成する。登録時に作成された血管太さヒストグラム53は血管情報記憶部17に格納される。認証時には、作成された照合血管像の血管太さヒストグラム53は、照合判定部16に出力される。血管太さヒストグラム53は、例えば、横軸に太さの値を持ち、縦軸に同じ太さの構成点の数を持つヒストグラムとなる。
照合判定部16は、1:N認証を行う場合に、認証対象の血管像の血管太さヒストグラム53と類似する血管太さヒストグラムを持つ登録者(識別候補者)に絞り込む(候補者選別部)。そして、選別した識別候補者の登録血管情報と照合血管情報の照合を行う。これにより、1:Nの認証を行う場合に、登録者を絞り込むことで登録血管情報の数を限定できるので、1:Nの認証における全体の認証時間を短縮できる。
図15(A)は、常温時の血管太さヒストグラムを示し、図15(B)は寒冷時の血管太さヒストグラムを示す。
図15に示す血管太さヒストグラムは、横軸を血管情報の各構成点の太さ、縦軸を構成点の個数で表したものである。寒冷時には血管が収縮するので、図15(A)に示す血管太さヒストグラムの全体が矢印で示す方向に移動し、図15(B)に示すようなヒストグラムの形状になる。
ヒストグラムは、血管の位置と太さを含む血管情報に対してデータ量が少ないので、ヒストグラムを用いて識別候補者の絞り込みを行うことで、1:Nの認証における認証処理時間を減らすことができる。
図16は、第5の実施の形態の血管像の登録時の処理内容を示すフローチャートである。
図16のステップS11〜S16の処理は、図3のステップS11〜S16の処理と同じである。ステップS11〜S16において、登録する血管像領域の中心線の位置情報と太さを抽出し、それらの情報を登録血管情報とて血管情報記憶部17に保存する。
次に、ステップS91において、登録血管像の同じ太さの構成点の数を計数し、血管太さヒストグラムを作成する。そして、作成した血管太さヒストグラムを血管情報記憶部17に保存する。
図17は、第5の実施の形態の認証時の処理内容を示すフローチャートである。
図17のステップS21〜S23の処理は、図4のステップS21〜S23の処理と同じである。ステップS21〜S23において、血管像領域の中心線を抽出し、中心線の座標を照合血管位置情報として保存する。
次に、ステップS101において、血管像領域の太さを抽出する。抽出した血管の太さの内で同じ太さの構成点の数を計数し、血管の太さのヒストグラムを作成する(S102)。
次に、血管太さヒストグラムに基づいて識別候補者を絞り込む(S103)。
ステップS103の処理は、例えば、以下のようにして識別候補者の絞り込みを行う。照合血管情報の太さのヒストグラムの配列をHI(t)(1≦t≦timax)とする。timaxは、照合血管情報の太さの最大値である。任意の登録者の登録血管情報の太さのヒストグラムの配列をHR(t)(1≦t≦trmax)とする。trmaxは、登録血管情報の太さの最大値である。また、予め定めた値をε(ε>0)とする。このとき、timax+ε≦trmaxが成り立ち、かつ予め定めた2つの値をw1、w2としたときに、図18に示す式1の値が予め定め閾値以下となる登録者に絞り込む。
以下の式2は式1のΣのiの範囲を省略して示したものである。
w1×Σ|HR(i)−HI(i−(trmax−timax))|+w2×ΣHR(i)・・・式2
上記の式2のΣは変数iで決まる範囲の累積値を計算する演算である。w1と乗算するΣの変数iは、1+(trmax−timax)≦i≦trmaxの範囲の値である。また、w2と乗算するΣの変数iは、1≦i≦1+(trmax−timax)の範囲の値である。
図18の式1(及び上記の式2)は、以下のような演算を行っている。識別候補者の登録血管情報の血管の太さのヒストグラムの配列HR(i)の値と、照合血管情報の太さのヒストグラムの配列HI(i)(1+(trmax−timax)≦i≦trmax)の値との差分の絶対値和にw1を乗算した値を計算する。さらに、識別候補者の登録血管情報の血管の太さのヒストグラムの配列HR(i)の和にw2を乗算した値を計算し、それらの値の和が閾値以下となる登録者を識別候補者として絞り込む。
上記の演算により、照合血管情報の血管太さヒストグラムとと類似する血管太さヒストグラムを持つ登録者(識別候補者)を選別することができる。
なお、照合血管情報の太さのヒストグラムに基づいて識別候補者を絞り込む方法は、上記の演算の方法に限らない。図形、データ配列等の類似度を計算する他の演算方法を適用できる。
図17に戻り、識別候補者の登録血管情報(位置と太さ情報)を血管情報記憶部17から取得する(S104)。
次に、識別候補者の登録血管位置情報と照合血管位置情報のマッチング処理を行う(S105)。ステップS105のマッチング処理では、識別対象者の登録血管位置情報と照合血管位置情報を比較する。
次に、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するか否かを判定する(S106)。登録血管位置情報と一致しない照合血管情報が存在しない場合には(S106、YES)、ステップS107に進み、照合血管位置情報に合致しない登録血管情報が存在するか否かを判定する。
照合血管位置情報と位置情報が一致しない登録血管位置情報が存在する場合には(S107、YES)、ステップS108に進み、照合血管位置情報と位置情報が一致する登録血管特徴の太さTRmを計算又は取得する。
次に、照合血管位置情報と位置情報が一致しない登録血管特徴の太さTRnmを計算する(S109)。そして、位置情報が一致する登録血管情報委の太さTRmが、位置情報が一致しない登録血管情報の太さTRnm以上か否かを判別する(S110)。
上記のステップS106〜S110の処理は、識別候補者の登録血管情報である点を除けば、図4のステップS24〜S31の処理と同じである。
次に、血管位置情報の照合の度合いを示す値と、照合血管情報の太さの条件の度合いを示す値の和から評価値を計算する(S111)。
評価値は、例えば、次のように計算することができる。照合血管情報と位置情報が合致する登録血管情報の構成点の個数を、登録血管情報の全構成点の価数で除算した値を、血管位置情報の照合の度合いを示す値Emとする。Emは、以下の式で表せる。
Em=(位置情報が一致する登録血管情報の構成点の個数)/(登録血管情報の全構成点の個数)
登録血管情報と位置情報が合致する照合血管情報の構成点の太さ(血管の太さ)と、照合血管情報と位置情報が合致する登録血管情報の構成点の太さ(血管の太さ)との差分の絶対値和を、血管の太さの条件の度合いを示す値Etとする。Etは以下の式で表せる。
Et=Σ|(照合血管情報の構成点の太さ)−(照合血管情報と位置情報が一致する登録血管情報の構成点の太さ)|
上記の構成点とは、血管の位置を示す複数の点であり、例えば、血管像の中心線の画素の位置を示す点である。中心線を直線で近似したときには、直線の始点と終点又は始点と終点とその間の任意の点を構成点とする。
上記の血管位置情報の照合の度合いを示す値Emと血管の太さの条件の度合いを示す値Etを予め定めた2つの値kmとktにより重み付けした値の和を評価値として求める。
評価値Eは、以下の式で表せる。
E=km・Em+kt・Et
上記の式により、常温のときには、血管位置情報の一致の度合いを示す前者の値km・Emにより評価値Eは大きくなる。また、温度が低いときには、血管の太さ条件の度合いを示す後者の値kt・Etが大きくなり、前者の値km・Emの低下を補うことができる。
次に、算出した評価値を血管情報記憶部17に記録する(S112)。次に、全ての識別候補者に対して上述した処理を実行したか否かを判別する(S113)。
評価値を計算していない識別候補者がいる場合には(S113、NO)、ステップS104に戻り上述した処理を繰り返す。
全ての識別候補者の評価値の計算が終了したときには(S113、YES)、ステップS114に進み、全ての候補者の評価値Eに基づいて認証の可否を判断する。
ここで、登録者の登録血管情報と認証対象者の照合血管情報のデータ構成の一例を説明する。
図19は、血管の中心線に相当する画素に位置を示す情報を格納する場合の血管位置情報のデータ構成を示す図である。中心線の画素の座標は、左上隅を原点としたときのx、y座標で表している。
図19は、説明を分かり易くするために、血管像の中心線の画像と中心線の画素の位置に格納されるデータ「1」の両方を示してあるが、実際には、メモリには中心線に相当する画素に「1」が記憶される。
例えば、中心線の画素の座標(6,1)、(6,2)、(7,3)、(8,4)・・・の画素には「1」が格納される。また、座標(3,12)、(4,11)・・・の画素には「1」が格納される。血管の中心線以外の画素には「0」を格納する。あるいは、中心線の画素の座標と対応付けて中心線を示すデータ(例えば、「1」)のみを格納し、中心以外の画素のデータは省略しても良い。血管の中心線の画素のデータのみを記憶する場合には、全画素のデータを記憶する場合に比べてデータ量を少なくできる。
上記のように中心線に相当する画素に位置情報(例えば、「1」)を記憶する場合には、別の画像メモリの対応する画素の位置に太さ情報を記憶すれば良い。
上記のような画像形式のデータで血管位置情報を記憶する場合に、血管位置情報の照合は以下のようにして実現できる。
登録血管像の中心線の位置情報として「1」が格納されている座標と同じ照合血管位置情報の座標に「1」が格納されているか否かを調べることで、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するか否かを判定できる。また、逆に、照合血管位置情報として「1」が記憶されている座標と同じ登録血管位置情報の座標に「1」が記憶されているか否かを調べることで、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在するか否かを判定できる。血管像の太さ情報についても同様の方法で判定できる。
図20は、血管の中心線に相当する画素に血管の太さを示す情報を記憶する場合の登録血管情報のデータ構成を示す図である。
図20は、左上隅を原点とするx、y座標で、血管の中心線の位置と血管の太さの情報を記憶した場合の例である。
登録血管位置情報の配列をP(i)、太さ情報の配列をT(P(i))とする。原点を基準にして水平方向にスキャンして、同じ太さの血管の始点から終点までたどり、さらに血管の分岐をたどって配列の順番を決める。図20に示す血管の太さが「10」の登録血管位置情報の配列P(i)は以下ように表せる。
P(1)=(6,1)、P(2)=(6,2)、P(3)=(7,3),P(4)=(8,4)、P(5)=(8,5)、P(6)=(9,6)、P(7)=(9,7)
上記の血管位置情報の配列P(i)に対応する太さ情報の配列T(P(i))は、以下のように表せる。
T(P(1))=10、T(P(2))=10、T(P(3))=10、T(P(4))=10,T(P(5))=10、T(P(6))=10、T(P(7))=10
図20は、上記の登録血管位置情報の配列P(1)〜P(7)の座標に、太さ情報の配列T(P(1))〜T(P(7))の値を格納したものである。すなわち、座標(6,1)、(6,2)、(7,3)、(8,4)、(8,5)、(9,6)、(9,7)に、それぞれ太さ情報として「10」が格納されている。
同様に、太さが「2」の血管の登録血管位置情報の配列P(i)は、以下のように表せる。
P(8)=(7,6)、P(9)=(7,7)、P(10)=(6,8)、P(11)=(5,9)、P(12)=(4,10)、P(13)=(4,11)
上記の登録血管位置情報の配列P(i)に対応する太さ情報の配列T(P(i))は、以下のように表せる。
T(P(8))=2、T(P(9))=2、T(P(10))=2、T(P(11))=2、T(P(12))=2、T(P(13))=2
上記の登録血管位置情報の配列P(8)〜P(13)の座標に、太さ情報の配列T(P(8))〜T(P(13))の値を格納する。すなわち、座標(7,6)、(7,7)、(6,8)、(5,9)、(4,10)、(4,11)に、それぞれ太さ情報として「2」を格納する。
同様に、太さが「6」の血管の登録血管位置情報の配列P(i)は、以下のように表せる。
P(14)=(10,8)、P(15)=(10,9)・・・・P(23)=(10,17)、P(24)=(10,18)
上記の登録血管位置情報の配列P(i)に対応する太さ情報の配列T(P(i))は、以下のように表せる。
T(P(14))=6、T(P(15))=6・・・・T(P(23))=6、T(P(24))=6
上記の登録血管位置情報の配列P(14)〜P(24)の座標に、太さ情報の配列T(P(14))〜T(P(24))の値を格納する。すなわち、座標(10,8)、(10,9)・・・(10,17)、(10,18)に、それぞれ太さ情報として「6」を格納する。
図21は、登録者本人の照合血管情報のデータ構成を示す図である。照合血管情報は、照合血管位置情報と太さ情報を有する。照合血管位置情報の配列をPI(i)、太さ情報の配列をTI(P(i))とする。図21も左上隅を原点とする座標で血管の中心線の位置を表している。図21の照合血管像は、太さが「7」と「3」と「2」の3本の血管を有する。
血管の太さが「7」の照合血管位置情報の配列PI(i)は、以下のように表せる。
PI(1)=(6,1)、PI(2)=(6,2)、PI(3)=(7,3)、PI(4)=(8,4)、PI(5)=(8,5)、PI(6)=(9,6)、PI(7)=(9,7)
上記の照合血管位置情報の配列PI(i)に対応する太さ情報の配列TI(PI(i))は、以下のように表せる。
TI(PI(1))=7、TI(PI(2))=7、TI(PI(3))=7、TI(PI(4))=7、TI(PI(5))=7、TI(PI(6))=7、TI(PI(7))=7
上記の照合血管位置情報の配列PI(1)〜PI(7)の座標に、太さ情報の配列TI(P(1))〜TI(P(7))の値を格納する。すなわち、座標(6,1)、(6,2)・・・(9,6)、(9,7)に、それぞれ太さ情報として「7」を格納する。
同様に、血管の太さが「3」の照合血管位置情報の配列PI(i)は、以下のように表せる。
PI(8)=(10,8)、PI(9)=(10,9)・・・・PI(17)=(10,17)、PI(18)=(10,18)
上記の照合血管位置情報の配列に対応する太さ情報の配列TI(PI(i))は、以下のように表せる。
TI(PI(8))=3、TI(PI(9))=3・・・・TI(PI(17))=3、TI(PI(18))=3
上記の照合血管位置情報の配列PI(8)〜PI(18)の座標に、太さ情報の配列TI(PI(8))〜TI(PI(18))の値を格納する。すなわち、座標(10,8)、(10,9)・・・・(10,17)、(10,18)に、それぞれ太さ情報として「3」を格納する。
図22は、他人の照合血管情報のデータ構成を示す図である。図22も左上隅を原点とする座標で血管の中心線の位置を表している。この照合血管像は、太さが「5」と「8」と「3」と「5」と「4」の5本の血管を有する。
血管の太さが「8」の照合血管位置情報の配列PI(i)は、以下のように表せる。
PI(1)=(8,5)、PI(2)=(9,6)、PI(3)=(9,7)
上記の照合血管位置情報の配列PI(i)に対応する太さ情報の配列TI(PI(i))は、以下のように表せる。
TI(PI(1))=8、TI(PI(2))=8、TI(PI(3))=8
上記の照合血管位置情報の配列PI(1)〜PI(3)の座標に、太さ情報の配列TI(P(1))〜TI(P(3))の値を格納する。すなわち、座標(8,5)、(9,6)、(9,7)にそれぞれ太さ情報として「8」を格納する。
同様に、上記の血管と繋がる太さが「5」の血管の照合血管位置情報の配列PI(i)は、以下のように表せる。
PI(4)=(7,6)、PI(5)=(7,7)、PI(6)=(6,8)、PI(7)=(5,9)、PI(8)=(4,10)、PI(9)=(4,11)
上記の照合血管位置情報の配列PI(i)に対応する太さ情報の配列TI(PI(i))は、以下のように表せる。
TI(PI(4))=5、TI(PI(5))=5、TI(PI(6))=5、TI(PI(7))=5、TI(PI(8))=5、TI(PI(9))=5
上記の照合血管位置情報の配列PI(4)〜PI(9)の座標に、太さ情報の配列TI(PI(4))〜TI(PI(9))の値を格納する。すなわち、座標(7,6)、(7,7)、(6,8)、(5,9)、(4,10)、(4,11)に、太さ情報として「5」を格納する。以下、同様に他の血管の中心線の座標に太さ情報を格納する。
登録血管位置情報の配列P(i)と照合血管位置情報の配列PI(i)の座標データを、血管が存在する部分の座標データのみを記憶するようにすれば、血管情報のデータ量を少なくできる。また、画像形式のデータで保存する場合には、血管の中心線の画素の位置に血管の太さ情報を記憶することで、血管位置情報と太さ情報の照合を1組のデータを用いて行うことができる。これにより、血管情報のデータ量を少なくできる。血管位置情報の照合と太さ情報の照合を同時に行うことができる。
配列形式のデータで血管情報を記憶する場合に、照合血管情報と登録血管情報の照合は以下のようにして行うことができる。
登録血管位置情報の配列P(i)の座標と、照合血管位置情報の配列PI(i)の座標を照合し、一致する座標が存在するか否かを判定する。これにより、登録血管位置情報と合致しない照合血管位置情報が存在するか否かを判定できる(例えば、図4のS26の処理)。
また、照合血管位置情報の配列PI(i)の座標と、登録血管位置情報の配列P(i)の座標を照合し、一致する座標が存在するか否かを判定する。これにより、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在するか否かを判定することができる(例えば、図4のS27の処理)。
また、照合血管位置情報の配列PI(i)の座標と合致する登録血管位置情報の配列P(i)の座標を抽出し、その座標に対応する登録血管情報の太さ情報の配列T(P(i))の値を取得する。これにより、照合血管位置情報と合致する登録血管情報の太さTRmを求めることができる(図4のS29の処理)。
さらに、照合血管位置情報の配列PI(i)の座標と合致しない登録血管位置情報の配列T(P(i))の座標を抽出し、その座標に対応する登録血管情報の太さ情報の配列T(P(i))の値を取得する。これにより、照合血管位置情報と合致しない登録血管情報の太さTRnmを求めることができる(図4のS30の処理)。
また、登録血管情報の太さ情報が格納されている座標と同じ照合血管情報の座標に太さ情報が格納されていない場合には、その登録血管情報の太さ情報を、照合血管位置情報と合致しない登録血管情報の太さTRnmとして取得することができる。これは、例えば、図4のステップS30の処理に対応する。
また、登録血管位置情報の配列P(i)の座標に対応する太さ情報の配列T(P(i))の値を取得する。さらに、座標が一致する照合血管位置情報の配列PI(i)に対応する太さ情報の配列TI(PI(i))の値を取得する。そして、登録血管情報の太さ情報の配列T(P(i))の値が、照合血管情報の太さ情報の配列TI(PI(i))の値より大きいか否かを判定する(例えば、図11のS62の処理)。
図20に示す登録血管報と、図21に示す本人の照合血管情報を照合すると、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在する。例えば、図20の太さ「2」の血管が図21には存在しない。
この場合、照合血管位置情報と合致する登録血管情報の太さは「10」、「6」、「5」であり、照合血管位置情報と合致しない登録血管情報の太さ「2」、「3」より大きい。従って、寒冷時の血管の収縮の影響と判断し、認証OKと判定することができる。
図20に示す登録血管情報と、図22に示す他人の照合血管情報を照合すると、照合血管位置情報と合致しない登録血管位置情報が存在する。例えば、図20の太さ「10」の血管が図22には存在しない。
この場合、照合血管位置情報と合致する登録血管情報の太さは「2」、「6」、「3」であり、照合血管位置情報と合致しない登録血管情報の太さ「10」より小さい。従って、寒冷時の血管の収縮の影響ではないと判断し、認証NGと判定することができる。
11 生体認証装置
12 撮影部
13 血管像領域抽出部
14 血管特徴位置抽出部
15 血管特徴太さ抽出部
16 照合判定部
17 血管情報記憶部
32 温度測定部
33 温度記憶部

Claims (5)

  1. 認証対象者の照合血管像を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により撮影した前記認証対象者の前記照合血管像の照合血管位置情報と、予め登録されている登録血管像の登録血管位置情報とを照合し、前記認証対象者の前記照合血管位置情報と一致しない前記登録血管位置情報が存在する場合、前記照合血管位置情報と位置情報が一致する前記登録血管像の血管の第1の太さ情報と、前記照合血管位置情報と位置情報が一致しない前記登録血管像の血管の第2の太さ情報を比較し、前記第1の太さ情報が前記第2の太さ情報以上のときには、前記照合血管像と前記登録血管像が一致するものと判定する認証部とを備える生体認証装置
  2. 登録時と照合時の温度を測定する温度測定部と、
    前記温度測定部により測定された登録時の温度を、登録者の前記登録血管位置情報と対応付けて記憶する温度記憶部とを有し、
    前記認証部は、前記温度測定部で測定される認証時の温度より、前記温度記憶部に記憶されている登録時の温度の方が高いときには、前記照合血管位置情報と位置情報が一致する前記登録血管像の血管の第1の太さ情報が、前記照合血管位置情報と位置情報が一致しない前記登録血管像の血管の第2の太さ情報以上か否かの判定を行う請求項1記載の生体認証装置。
  3. 前記認証部は、予め登録されている前記登録血管像の複数の構成点の登録血管位置情報と血管の太さ情報とを含む登録血管情報を取得すると共に、前記照合血管像の複数の構成点の照合血管位置情報と血管の太さ情報とを含む照合血管情報を取得し、前記登録血管情報の各構成点の前記太さ情報と、前記登録血管位置情報と位置情報が一致する前記照合血管情報の各構成点の前記太さ情報を比較し、前記登録血管情報の前記太さ情報が前記照合血管情報の前記太さ情報より大きいと判定したときには、前記照合血管位置情報と位置情報が一致する前記登録血管情報の血管の第1の太さ情報が、前記照合血管位置情報と位置情報が一致しない前記登録血管情報の血管の第2の太さ情報以上か否かの判定を行う請求項1又は2記載の生体認証装置。
  4. 前記認証部は、予め登録されている前記登録血管像の前記登録血管位置情報と血管の太さ情報とを含む登録血管情報を取得すると共に、照合対象の前記照合血管像の前記照合血管位置情報と血管の太さ情報を含む照合血管情報を取得し、前記照合血管位置情報と位置情報が一致し、かつ血管の太さ情報が一致する前記登録血管情報を照合対象から除外する請求項1、2又は3記載の生体認証装置。
  5. 認証対象者の照合血管像を撮影部により撮影し、
    前記撮影部により撮影した前記認証対象者の前記照合血管像の照合血管位置情報と、予め登録されている登録血管像の登録血管位置情報とを照合し、前記認証対象者の前記照合血管位置情報と一致しない前記登録血管位置情報が存在する場合、前記照合血管位置情報と位置情報が一致する前記登録血管像の血管の第1の太さ情報と、前記照合血管位置情報と位置情報が一致しない前記登録血管像の血管の第2の太さ情報を比較し、前記第1の太さ情報が前記第2の太さ情報以上のときには、前記照合血管像と前記登録血管像が一致するものと判定する生体認証方法
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