JP4671049B2 - 認証装置、登録装置、登録方法、登録プログラム、認証方法及び認証プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、認証装置、登録装置、登録方法、登録プログラム、認証方法及び認証プログラムに関し、特にバイオメトリクス認証処理を行う場合に適用して好適なものである。
従来、バイトメトリクス認証対象の一つとして血管がある。この血管をバイオメトリクス認証対象として用いた認証装置として、指の撮像結果として得られる血管パターンの画像データを登録データとして、又は登録データと照合すべき照合データとして用いるようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-331272公報
ところでかかる構成の認証装置においては、照合対象が血管パターンの画像データであり、当該血管パターンと類似した擬似指が用いられて照合された場合、不正ユーザを正当ユーザであると誤認識してしまう、いわゆるなりすましを防止することが出来ないという問題があった。
一方、近年の認証装置としては小型化の要請が強く、その観点からすれば、簡易な構成であることが望ましい。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止し得る認証装置、登録装置、登録方法、登録プログラム、認証方法及び認証プログラムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、生体の所定部位における生体識別対象を撮像することにより生体識別対象画像を生成し、生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより生体識別対象に対する特徴パラメータを抽出し、生体識別対象画像に基づく画像エントロピーを算出し、特徴パラメータと画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させて登録するようにする。
これにより、生体識別対象の特徴を表す特徴パラメータに加えて、生体識別対象が持つ固有の画像エントロピーをも登録者識別情報として登録させることができるので、なりすましによる誤認証を効果的に防止することができる。
また本発明においては、登録対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成し、複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出し、複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出し、複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出し、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて登録対象者の所定部位が生体であるか又は非生体であるかを識別し、所定部位が生体であると識別したときのみ、特徴パラメータと画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させて登録するようにする。
これにより、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いが少ないものは、生体としては不自然であると考えることができるので、登録対象者の所定部位が非生体であると識別し、そのときは登録対象から排除することにより、非生体の擬似指を誤って登録してしまうという事態を予め回避し、なりすましによる誤認証を効果的に防止することができる。
さらに本発明においては、認証対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成し、複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出し、複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出し、複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出し、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて認証対象者の所定部位が生体であるか又は非生体であるかを識別し、所定部位が非生体であると識別した時点で認証対象者の正当性を否認し、所定部位が生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより認証対象者の正当性を判定するようにする。
これにより、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いが少ないものは、生体としては不自然であると考えることができるので、登録対象者の所定部位が非生体であると識別し、その時点で認証対象者の正当性を否認し、所定部位が生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより、擬似指によるなりすましを効率的かつ効果的に防止することができる。
本発明によれば、生体識別対象の特徴を表す特徴パラメータに加えて、生体識別対象が持つ固有の画像エントロピーをも登録者識別情報として登録させることができるので、なりすましによる誤認証を効果的に防止し得、かくして簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止し得る認証装置、登録方法及び登録プログラムを実現することができる。
また本発明によれば、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いが少ないものは、生体としては不自然であると考えることができるので、登録対象者の所定部位が非生体であると識別し、そのときは登録対象から排除することにより、非生体の擬似指を誤って登録してしまうという事態を予め回避し、なりすましによる誤認証を効果的に防止することができ、かくして簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止し得る登録装置、登録方法及び登録プログラムを実現することができる。
さらに本発明においては、複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いが少ないものは、生体としては不自然であると考えることができるので、登録対象者の所定部位が非生体であると識別し、その時点で認証対象者の正当性を否認し、所定部位が生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより、擬似指によるなりすましを効率的かつ効果的に防止することができ、かくして簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止し得る認証装置、認証方法及び認証プログラムを実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態における基本原理
ここでは、最初に第1の実施の形態における基本原理を説明する。
(1−1−1)画像エントロピーを用いた排他制御
第1の実施の形態では、画像の特徴量を利用して認証を行う場合、なりすまし画像による、もしくは、ランダムに入力された画像により、認証が成功してしまうことを初期段階で排除するための手法である。
さらに第1の実施の形態では、例えば指静脈等の血管パターンの画像に対する特徴量のみを抽出し、これをテンプレートとして保持するのではなく、その特徴量を抽出するために用いた元の画像の画像エントロピーについてもテンプレートとして保持することにより、認証処理前の段階で画像エントロピーにより、なりすまし画像を排除することを可能とするものである。次に、この画像エントロピーについて説明する。
(1−1−2)画像エントロピー
画像エントロピーとは、画像の輝度値を用いた情報エントロピーのことであって、撮像時における輝度パターンのダイジェスト値のようなものである。
この画像エントロピーは、ある画素値の出現確立pとした場合、その自己情報量は−logpと表すことができ、自己情報量の期待値−plogの総和を意味する。すなわち画像エントロピーHを定義した場合、当該画像エントロピーHは、次式で表される。
今、画像を8ビットのグレイスケールで画素値L(L=0、…、255)の256階調であるとした場合、画像エントロピーHimgは、次式と表すことができる。
画素値Lの出現確率pL は、画像サイズを幅S、高さS、総画素数N=S×Sとし、画素値Lの画素数nとした場合、出現確率pL は、次式となる。
従って、(3)式を用いれば、画像エントロピーHimgは、次式によって表される。
なお、画素数nは、正数値であるため、高速処理及び対数処理が出来ない処理系においては、logの表を持てば画像エントロピーHimgを瞬時に得ることができる。
(1−1−3)マスクされた画像の画像エントロピー
所定部分がマスクされた画像に対する画像エントロピーHimgを考えた場合、マスクされた部分は画素値がある値(普通ゼロにする)になり、それ以外の部分に意味ある画像データが存在することとなる。
図1(A)は、256×256サイズでなる8ビットのグレイスケール画像であり、マスクされていない状態における画像エントロピーHimgは上述した(4)式に従って「7.46」となる。
一方、図1(B)は、図1(A)におけるグレイスケール画像の上半分がマスクされており、この状態における画像エントロピーHimgは上述した(4)式に従って「4.72」となる。
この場合、図1(B)のグレイスケール画像では、総画素数の半分が同一の輝度値(ゼロ)になったため、図1(A)のグレイスケール画像に比べて大きく画像エントロピーHimgが減少しているのが分かる。すなわち、図1(A)及び図1(B)に示した同一画像であっても、マスク領域が大きいグレイスケール画像(図1(B))では、画像エントロピーHimgの減少が著しいことが分かる。
そこで、マスクされたグレイスケール画像の場合、マスク領域外だけで画像エントロピーHimgを計算する必要がある。図1(C)に示すグレイスケール画像について画像エントロピーHimgを計算した場合、その値は「7.44」となり、図1(A)に示したオリジナルのマスクなしグレイスケール画像と比べても大きな変化はないことが分かる。
このことから、マスクが適用された血管パターンの画像を処理する場合、画像エントロピーHimgの計算において、マスク領域以外に相当する部分の画像を処理対象として用いるように考慮する必要がある。
(1−1−4)指血管による個人認証
例えば、指血管パターンによる個人認証を行う場合に、上述した手法を取り入れる。
例えば、図2(A1)〜(A3)は、グミで作られた擬似指に対する撮像画像、マスク画像、マスク処理後の指領域抽出画像を示し、図2(B1)〜(B3)は、人指1に対する撮像画像、マスク画像、マスク処理後の指領域抽出画像を示し、図2(C1)〜(C3)は、人指2に対する撮像画像、マスク画像、マスク処理後の指領域抽出画像を示し、図2(D1)〜(D3)は、人指3に対する撮像画像、マスク画像、マスク処理後の指領域抽出画像を示す。
このような擬似指、人指1、人指2及び人指3の撮像画像に対してマスク画像によるマスク処理を施した結果得られる指領域抽出画像を基に画像エントロピーHimgを計算すると、擬似指の指領域抽出画像に対する画像エントロピーHimgは「7.06」になり、人指1の指領域抽出画像に対する画像エントロピーHimgは「5.96」になり、人指2の指領域抽出画像に対する画像エントロピーHimgは「6.61」になり、人指3の指領域抽出画像に対する画像エントロピーHimgは「6.71」になる。
これらの擬似指、人指1、人指2及び人指3に関して、一定時間固定し、指領域抽出画像におけるフレーム毎の画像エントロピーHimgの変化を図3のグラフに示す。この結果からも明らかなように、画像エントロピーHimgの値は、個人個人の違いをある程度識別できる能力を有していることが分かる。但し、人指2の血管パターンと、人指3の血管パターンとが非常に似ている場合、画像エントロピーHimgの値が近接しているので、人指2の個人と、人指3の個人とを確実に識別することは必ずしも容易ではない。
(1−2)第1の実施の形態における認証装置
上述した画像エントロピーHimgを認証処理に用いた第1の実施の形態における認証装置について説明する。
(1−2−1)第1の実施の形態における認証装置の回路構成
図4に示すように、第1の実施の形態における認証装置1は、制御部10に対して、操作部11、血管撮像部12、フラッシュメモリ13、外部とデータを授受するインタフェース(以下、これを外部インタフェースと呼ぶ)14、及び通知部15がそれぞれバス16を介して接続された構成を有する。
この制御部10は、認証装置1全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラム及び設定情報等が格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAM(Random Access Memory)とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
この制御部10には、登録対象のユーザ(以下、これを登録者と呼ぶ)の血管を登録するモード(以下、これを血管登録モードと呼ぶ)の実行命令COM1、又は登録者本人の当否を判定するモード(以下、これを認証モードと呼ぶ)の実行命令COM2が、操作部11に対するユーザの操作に応じて与えられる。
制御部10は、かかる実行命令COM1、COM2に基づいて実行すべきモードを決定し、この決定結果に対応するアプリケーションプログラム(登録プログラム又は認証プログラム)をROMから読み出してRAM上で展開し、血管撮像部12、フラッシュメモリ13、外部インタフェース14及び通知部15を適宜制御することによって、血管登録モード又は認証モードを実行するようになされている。
(1−2−2)血管登録モード
この認証装置1の制御部10は、実行すべきモードとして血管登録モードを決定した場合、動作モードを血管登録モードへ遷移し、血管撮像部12を制御する。
この場合、血管撮像部12の駆動制御部12aは、この認証装置1における所定位置に配された登録者の指に対して近赤外光を照射する1又は2以上の近赤外光光源LSと、撮像カメラCMにおける例えばCCD(Charge Coupled Device)でなる撮像素子IDとを駆動制御するようになされている。
この結果、血管撮像部12では、指に照射された近赤外光が当該指の内方を反射及び散乱しながら経由し、指の血管を投影する光(以下、これを血管投影光と呼ぶ)として、光学系OPや絞りDHを介して撮像素子IDに入射する。撮像素子IDは、この血管投影光を光電変換し、その光電変換結果を画像信号S1として駆動制御部12aへ出力するようになされている。
因みに、指に照射される近赤外光は、実際、当該指の表面で反射して撮像素子IDに入射するものであるため、この撮像素子IDから出力される画像信号S1の画像は、指内方の血管だけではなく、指輪郭や指紋についても含まれることになる。
血管撮像部12の駆動制御部12aは、この画像の画素値に基づいて、指内方の血管に焦点が合うように光学系OPにおける光学レンズのレンズ位置を調整すると共に、撮像素子IDに入射する入射光量が適応量となるように絞りDHにおける絞り値を調整し、当該調整後に撮像素子IDから出力される画像信号S2を制御部10へ供給する。
制御部10は、この画像信号S2に対して所定の画像処理を施すことによって、指の血管の特徴を表す血管パターンを抽出した血管パターン画像を生成すると共に、その血管パターン画像に基づいて画像エントロピーHimgを算出し、当該血管パターン画像及びその画像エントロピーHimgの組み合わせでなる、登録者を識別するための情報(以下、これを登録者識別テンプレートデータと呼ぶ)Tfvをフラッシュメモリ13に記憶することにより登録処理を終了するようになされている。
次に、制御部10における画像処理の具体的な内容について説明する。図5に示すように制御部10は、前処理部21、画像エントロピー計算ブロック23、登録部26及び照合部27によって機能的に分けられた構成を有し、血管撮像部12から供給される画像信号S2を前処理部21へ入力すると共に、画像エントロピー計算ブロック23のマスク処理部24へ入力する。
前処理部21は、画像信号S2に対してアナログディジタル変換処理、ソーベルフィルタ処理等による所定の輪郭抽出処理、ガウシアンフィルタ処理等による所定の平滑化処理、2値化処理及び細線化処理を順次施し、その結果得られる血管パターン画像を表した画像データ(以下、これをテンプレート画像データと呼ぶ)S3を登録部26へ送出する。
画像エントロピー計算ブロック23のマスク処理部24は、血管撮像部12から供給される画像信号S2に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像(図2)を生成し、そのマスク画像を適用することにより指領域抽出画像S4を生成し、これを画像エントロピー算出部25へ送出する。
画像エントロピー算出部25は、指領域抽出画像S4を基に、上述した(4)式に従って画像エントロピーHimgを算出し、これを登録者識別テンプレートデータTfvを構成する一要素であるテンプレートエントロピーTとして登録部26へ送出する。
登録部26は、前処理部21から供給された血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3と、画像エントロピー算出部25から供給されたテンプレートエントロピーTとを1対の組み合わせとした登録者識別テンプレートデータTfvを生成し、これをフラッシュメモリ13に記憶して登録処理を終了するようになされている。
このようにして認証装置1の制御部10は、血管登録モードを実行し得るようになされており、この血管登録モードにおける血管登録処理手順については、次の図6を用いて説明する。
認証装置1の制御部10は、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP1へ移り、血管撮像部12により、ユーザの指を撮像した画像信号S2を生成し、これを制御部10の前処理部21へ送出すると共に、画像エントロピー計算部23のマスク処理部24へ送出した後、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部10は、マスク処理部24により、血管撮像部12から供給される画像信号S2に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像を生成すると共に、前処理部21により血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3を生成し、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において制御部10は、ステップSP2で生成したマスク画像を血管撮像部12から供給される画像信号S2に対して適用することにより指領域抽出画像S4を生成し、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において制御部10は、指領域抽出画像S4を基に上述した(4)式に従って画像エントロピーHimgを算出し、これをテンプレートエントロピーTとして次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において制御部10は、ステップSP2で生成した血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3と、ステップSP4で算出したテンプレートエントロピーTとを登録部26により組み合わせることにより1対の登録者識別テンプレートデータTfvを生成し、これをフラッシュメモリ13に記憶して登録し、次のステップSP6へ移って血管登録処理を終了する。
(1−2−3)認証モード
一方、この認証装置1の制御部10は、実行すべきモードとして認証モードを決定した場合、動作モードを認証モードへ遷移し、上述の血管登録モードの場合と同様にして血管撮像部12(図4)を制御する。
この場合、血管撮像部12の駆動制御部12aは、近赤外光光源LS及び撮像素子IDを駆動制御すると共に、当該撮像素子IDから出力される画像信号S10に基づいて光学系OPにおける光学レンズのレンズ位置及び絞りDHの絞り値を調整し、当該調整後に撮像素子IDから出力される画像信号S20を制御部10へ送出する。
制御部10(図5)は、この画像信号S20に対して、上述の血管登録モードの場合と同様の画像処理を前処理部21によって施すと共に、画像エントロピー計算ブロック23により上述の血管登録モードの場合と同様の画像エントロピー算出処理を施し、血管登録モードのときにフラッシュメモリ13に予め登録した登録者識別テンプレートデータTfvを読み出す。
そして制御部10は、前処理部21により得られた血管パターン画像を表した画像データS21及び画像エントロピー計算ブロック23により得られた画像エントロピーHimgと、フラッシュメモリ13から読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレート画像データS3及びテンプレートエントロピーTとを照合部27によりそれぞれ照合し、その照合の程度に応じて、このとき指を配したユーザが登録者(正規ユーザ)であるか否かを判定する。
ここでテンプレートエントロピーTは、画像信号S2における輝度パターンのダイジェスト値のようなものであり、あくまで精密な値ではないため、画像信号S22に基づく画像エントロピーHimgと照合する際、判定にはある程度の幅を持たせる必要がある。
すなわち、テンプレートエントロピーTの値と、画像エントロピーHimgの値とが近接している場合、認証対象者が登録者本人である可能性が高いことを意味するのに対し、テンプレートエントロピーTの値と、画像エントロピーHimgの値とが大きくかけ離れている場合、認証対象者と登録者とが別人である可能性が高いことを意味する。
この場合、制御部10は、指を配した認証対象者のユーザが登録者であると判定したとき、外部インタフェース14に接続された動作処理装置(図示せず)に対して所定の動作を行わせる実行命令COM3を生成し、これを外部インタフェース14を介して動作処理装置へ転送するようになされている。
この外部インタフェース14に接続された動作処理装置の実施態様として、例えば閉錠状態にあるドアを採用した場合、制御部10は、開錠動作を行わせる実行命令COM3をドアへ転送する。
また、他の動作処理装置の実施態様例として、複数の動作モードのうち一部の動作モードを制限した状態にあるコンピュータを採用した場合、制御部10は、その制限された動作モードを開放させる実行命令COM3をコンピュータへ転送する。
なお、実施態様として2つの例を挙げたが、これらだけに限らず、他の実施態様についても適宜選択することができる。また、本実施の形態では、動作処理装置を外部インタフェース14に接続するようにしたが、当該動作処理装置におけるソフトウェア乃至ハードウェアの構成をこの認証装置1に搭載するようにしても良い。
これに対して、制御部10は、指を配した認証対象者のユーザが登録者ではないと判定したとき、その旨を通知部15の表示部15aを介して表示すると共に、当該通知部15の音声出力部15bを介して音声出力することにより、登録者ではないと判定したことを視覚的及び聴覚的に通知し得るようになされている。
このようにして認証装置1は、認証モードを実行し得るようになされている。この認証モードにおける認証処理手順について、次の図7を用いて説明する。
認証装置1の制御部10は、ルーチンRT2の開始ステップから入って次のステップSP11へ移り、フラッシュメモリ13に予め登録された登録者識別テンプレートデータTfv(テンプレート画像データS3及びテンプレートエントロピーT)を読出し、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において制御部10は、血管撮像部12により、ユーザによって配された指を撮像することにより画像信号S20を生成し、これを制御部10の前処理部21へ送出すると共に、画像エントロピー計算部23のマスク処理部24へ送出した後、次のステップSP13へ移る。
ステップSP13において制御部10は、前処理部21により画像信号S20に基づいて血管パターン画像を表した画像データS21を生成すると共に、マスク処理部24により、血管撮像部12から供給される画像信号S20に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像を生成し、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において制御部10は、画像エントロピー算出部25により、ステップSP13で生成したマスク画像を血管撮像部12から供給される画像信号S20に対して適用することによって指領域抽出画像S22を生成し、次のステップSP15へ移る。
ステップSP15において制御部10は、画像エントロピー算出部25により、指領域抽出画像S22に基づいて認証を希望する認証対象者の画像エントロピーHimgを算出し、これを照合部27へ送出した後、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16において制御部10は、照合部27により、ステップSP11で読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレートエントロピーTと、ステップSP16で算出した認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを判定する。
この場合、テンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを判定する理由は、画像エントロピーHimgが画像信号S2における輝度パターンのダイジェスト値のようなものであり、あくまで精密な値ではないため、テンプレートエントロピーTと照合する際、判定にはある程度の幅を持たせる必要があるからである。
ここで否定結果が得られると、このことは認証対象者の画像エントロピーHimgが、予め登録されていたテンプレートエントロピーTの値から一定範囲内にないこと、すなわち画像エントロピーHimgの算出元である指領域抽出画像S22の輝度分布と、テンプレートエントロピーTの算出元である指領域抽出画像S4の輝度分布との相違点が多いことを表しており、このとき制御部10は次のステップSP20へ移る。
ステップSP20において制御部10は、テンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも大きいため、認証対象者と登録者とが一致しないこと、すなわち認証失敗であると判断し、次のステップSP21へ移って処理を終了する。
これに対してステップSP16で肯定結果が得られると、このことは認証対象者の画像エントロピーHimgが、予め登録されていたテンプレートエントロピーTの値から一定範囲内にあり、すなわち画像エントロピーHimgの算出元である指領域抽出画像S22の輝度分布と、テンプレートエントロピーTの算出元である指領域抽出画像S4の輝度分布とが同一であり、エントロピーの観点からでは認証対象者と登録者とが一致することを表しており、このとき制御部10は次のステップSP17へ移る。
ステップSP17において制御部10は、ステップSP11で読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレート画像データS3と、ステップSP13で生成した血管パターン画像を示す画像データS21とを用いてパターンマッチング処理を行い、次のステップSP18へ移る。
ステップSP18において制御部10は、ステップSP17で行ったパターンマッチングの結果が一致したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはパターンマッチングの観点からは認証対象者と登録者とが一致しないことを表しており、このとき制御部10は次のステップSP20へ移って認証失敗であると判断し、次のステップSP21へ移って処理を終了する。
これに対してステップSP18で肯定結果が得られると、このことはパターンマッチングの観点からも認証対象者と登録者とが一致したことを表しており、このとき制御部10は次のステップSP19へ移る。
ステップSP19において制御部10は、エントロピーの観点及びパターンマッチングの観点からも認証対象者と登録者とが一致したので認証成功であると判断し、次のステップSP21へ移って認証処理を全て終了する。
(1−3)画像エントロピー算出部25における対数計算高速化手法
ところで、画像エントロピー計算ブロック23における画像エントロピー算出部25では、実際上、(4)式に従って、画像エントロピーHimgを求めるために底2の対数計算を実行する必要がある。
しかしながら、画像エントロピーHimgを求めるための底2の対数計算としては、少数点計算を伴うために画像エントロピー算出部25に対する処理負荷が大きく、また小数点計算を行うアプリケーションプログラムのため大きなメモリ容量を必要とする等の欠点を有することから、処理負荷が少なく、大きなメモリ容量を必要とすることもなく、短時間かつ高精度に対数計算を実行する高速化手法が求められている。
(1−3−1)対数計算高速化手法の基本的考え方
今、任意の整数xに対する底2のlogxについて、その値を短時間かつ高精度に求めることを考える。具体的には、logxについて、次式
が成立し、この(5)式中のy、α、xが整数のとき、この(5)式を展開すると、次式
になり、さらに次式、
で表される。
従って、画像エントロピー算出部25では、logyの対数値、log(y+1)の対数値を予め対数表テーブル等により保持していれば、logxの値をある程度の近似値として求めることが可能になる。
例えば、x=100000の場合、log100000は、(5)式に従って、次式
のように表される。すなわち、log100000の対数値は、「8+log390」の対数値と、「8+対数log391」の対数値との間にその解があることになる。
図8に示すように、log390付近の対数曲線では、390≦x≦391の範囲でほぼ直線近似が可能であることが分かり、同様に他の範囲でもほぼ直線近似が可能であることが分かる。
従って、log100000に対し、390≦x≦391の範囲で1次近似を行う。まず、log100000=log(2・390+160)であるので、図9の右側に示したように、log100000は、log(2・390)とlog(2・391)との間にある256の隔たりを160:96で内分する値となる。
log(2・390)及びlog(2・391)のうち、2を式から外に出した場合、log(390)及びlog(391)を同様に考えれば、図9の左側に示すように、log(390)とlog(391)とを160:96で内分したときの値を得ることができ、その値に対して8(log)を加算したものが、log100000の対数値となる。
従って、画像エントロピー算出部25では、log1〜log100000までの対数値を対数表テーブルとして保持していなくても、せめてlog390、log391の対数値が含まれている対数表テーブルを保持してさえいれば、log100000を簡単かつ短時間のうちに近似計算することが可能になる。
実際上、任意の整数xに対する底2のlogxは、(5)式のとき、Xを次式
で表すために整数y、rを用意すると、logxは、次式
で表すことができる。
これは、logy及びlog(y+1)間を、r:2α−rに内分したときのlogxの値にαを加算したものであり、この(10)式を用いれば、logxの値を短時間かつ高精度に求めることができる。
(1−3−2)検証結果
上述したような対数計算高速化手法を用いて近似計算された対数値の精度及び計算速度の実験結果について次に説明する。
画像エントロピー算出部25は、保持する対数表テーブルの大きさを16〜512まで変化させた場合に、logxのx=1、……、100000までの対数値を計算し、
その最大誤差を図10(A)及び(B)に示す。
ここで対数テーブルの大きさとは、log1〜logn(n=x)までの対数値の豊富さのことであり、例えばlog1〜log16までの対数値を対数表テーブルとして持っているときを対数表サイズ「16」と呼び、log1〜log512までの対数値を対数表テーブルとして持っているときを対数表サイズ「512」と呼ぶ。
図10(A)に示すように、画像エントロピー算出部25による対数表サイズ「512」の対数表テーブルを用いた近似計算では、対数表サイズが大きくなるにつれて近似計算された対数値の精度が上昇すると共に、最大誤差が0.0023%に抑えられている。
この場合、対数表サイズ「128」以降、対数表サイズ「512」までは、最大誤差が0.0023%に収束しているように見えるが、実際はそうではない。図10(B)に示すように、log10(最大誤差)を縦軸に取った場合、対数表サイズ「128」以降、対数表サイズ「512」を超えた先までも、最大誤差が減少し続けていることがわかる。
(1−3−3)対数計算処理手順
次に、基本概念となる対数計算処理手順と、実際の携帯通信端末装置等に実装されることを想定した場合の具体的な対数計算処理手順とを説明する。
(1−3−3−1)基本概念となる対数計算処理手順
画像エントロピー算出部25では、ルーチンRT3の開始ステップから入って次のステップSP31へ移り、対数値を求めるべきlogxが対数表テーブルに存在するか否かを判定し、否定結果が得られると、次の対数表参照ルーチンSRT1におけるステップSP32へ移る。
ステップSP32において画像エントロピー算出部25は、対象表テーブルに基づいてlogxの対数値を読み取ることにより、logxの対数値を容易かつ短時間のうちに求め、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
これに対し、ステップSP31で肯定結果が得られると、このことは対数値を求めるべきlogxが対数表テーブルには存在せず、その対数表テーブルの対数値を用いて近似計算する必要があることを表しており、このとき画像エントロピー算出部25は次の近似計算ルーチンSRT2におけるステップSP33へ移る。
ステップSP33において画像エントロピー算出部25は、logxの「x」を表す(9)式に基づいて2のべき乗(α)を求め、次のステップSP34へ移る。
ステップSP34において画像エントロピー算出部25は、上述した(10)式に従って、logy及びlog(y+1)間を、r:2α−rに内分したときの内分点を算出し、対数表テーブルを用いて、その内分点に対応した対数値を近似計算により算出した後、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
(1−3−3−2)具体的な対数計算処理手順
ところで、認証装置1としては携帯機器への搭載を考慮している関係で、精度を維持しながら負荷の少ない整数演算処理を行うことをも目的としている。
従って、画像エントロピー算出部25では、計算精度を維持するために、対数表テーブルの対数値を整数倍(この場合、2のべき乗が望ましい:C=2coef倍)し、最も近い整数に丸めた後それを2進数表示した、べき乗倍対数表を用意して保持しておくようになされている。
このような前提で画像エントロピー算出部25は、ルーチンRT4の開始ステップから入って次のステップSP41へ移り、対数値を求めるべきlogxが、べき乗倍対数表テーブルに存在するか否かを判定し、否定結果が得られると、次の対数表参照ルーチンSRT3におけるステップSP42へ移る。
ステップSP42において画像エントロピー算出部25は、べき乗倍対象表テーブルに基づいてlogxの対数値を読み取ることにより、logxの対数値を容易かつ短時間のうちに求め、その対数値を、べき乗倍されている分だけ左へビットシフトすることにより正確な対数値に変換し、次のステップSP45へ移って処理を終了する。
これに対し、ステップSP41で肯定結果が得られると、このことは対数値を求めるべきlogxが、べき乗倍対数表テーブルには存在せず、当該べき乗倍対数表テーブルの対数値を用いて近似計算する必要があることを表しており、このとき画像エントロピー算出部25は次の近似計算ルーチンSRT4におけるステップSP43へ移る。
ステップSP43において画像エントロピー算出部25は、logxの「x」を表す(9)式に基づいて2のべき乗(α)を求め、次のステップSP44へ移る。
ステップSP44において画像エントロピー算出部25は、上述した(10)式に従って、logy及びlog(y+1)間を、r:2α−rに内分したときの内分点を算出し、べき乗倍対数表テーブルを用いて、その内分点に対応した対数値を近似計算により算出した後、その対数値を、べき乗倍されている分だけ左へビットシフトすることにより正確な対数値に変換し、次のステップSP45へ移って処理を終了する。
(1−3−4)対数計算速度結果
ここで、図13には、上述した具体的な対数計算処理手順RT4により対数計算を行ったときの対数表サイズに応じた処理時間TT1と、パーソナルコンピュータにより所定の対数計算処理プログラムを用いて従来のように小数点計算を行ったときの処理時間TT2とを比較した場合の比較結果を示す。
この場合、処理時間TT1は、x=1、………、100000までのlogxに対する対数計算を対数計算処理手順RT4に従って対数表サイズを変えながら100回行い、1回の対数計算処理時間をそれぞれ計測してプロットしたものであり、また処理時間TT2は、所定の対数計算処理プログラムを用いてx=1、………、100000までのlogxに対する小数点演算を含む対数計算を、対数表サイズを変えながら100回行い、1回の対数計算処理時間をそれぞれ計測してプロットしたものである。
この比較結果からも明らかなように、パーソナルコンピュータにより所定の対数計算処理プログラムを用いて従来のように小数点計算を行ったときの処理時間TT2よりも、具体的な対数計算処理手順RT4により対数計算を行ったときの対数表サイズに応じた処理時間TT1の方が遥かに短くなっていることが分かり、大きな対数表サイズであれば最大誤差を0.0023%程度に抑えた高精度を維持しながら(図5)、約3倍程度に高速化されていることが示されている。
(1−3−5)画像エントロピーの誤差
最後に、上述した具体的な対数計算処理手順RT4を用いて、図14に示すような複数の標準画像(♯1〜♯14)に対するそれぞれの画像エントロピーを計算し、そのエントロピー誤差を図15に示す。
この場合、♯2、♯7等の標準画像におけるエントロピー誤差が大きく、♯5の標準画像におけるエントロピー誤差が小さくなっていることがわかる。
ここで考えられるのは、♯2、♯7等の標準画像については、画像中の全体の多くを占める山や空等の割合と平坦な絵柄部分における輝度値の生起確率が高く、かつ輝度値のlogxが対数表テーブルに表記されている対数値ではなく、上述した(10)式を用いた近似計算による誤差を含んだ算出結果であることが予測される。
一方、♯5の標準画像については、画像中に色々な輝度値の絵柄が分散しているものの、上述した(10)式を用いた近似計算による誤差を含んだ算出結果が少なく、色々な輝度値のlogxが対数表テーブルに表記されている対数値であることが予測される。
但し、♯2、♯7等の標準画像のように、エントロピー誤差の大きなものであっても、その値は0.03%以下であり、近似計算による対数値の算出結果であっても、十分な誤差の範囲内にあるといえる。
すなわち画像エントロピー算出部25では、少数点計算を伴うことがないため、処理負荷が小さく、また小数点計算を行うアプリケーションプログラムのため大きなメモリ容量を必要とすることもなく、短時間かつ高精度に対数計算を実行することができる。
従って認証装置1は、携帯機器に搭載された場合であっても、十分短い計算時間で高精度に認証処理を実行することができ、使い勝手を大幅に向上することができるようになされている。
(1−4)第1の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、認証装置1では、血管登録モードにおいて、指を撮像することにより得られる画像信号S2の輝度分布を画像エントロピーHimgで表すことができることを利用し、その画像エントロピーHimgをテンプレートエントロピーTとして用いることにより、当該テンプレートエントロピーT及び指の血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3による1組の登録者識別テンプレートデータTfvをフラッシュメモリ13に記憶することにより予めユーザ登録しておく。
従って認証装置1では、認証モードにおいて、登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを判定することにより、第1段階として、エントロピーの観点から認証処理を実行したうえで、そこをクリアした場合にのみ登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレート画像データS3と、認証対象者の血管パターン画像を示す画像データS21とを用いてパターンマッチング処理を行う。
これにより認証装置1は、認証対象者と登録者とが一致するか否かをエントロピーの観点及びパターンマッチングの観点の2段階に分けて高精度に判定することができる。
特に認証装置1では、テンプレートエントロピーTを用いてエントロピーの観点からも認証処理を行うようにしたことにより、仮にテンプレート画像データS3が盗まれたときであっても登録者の指の元画像を所持していない擬似指を作製しようとする悪意の不正ユーザに画像エントロピーHimgについてまで偽造させることを困難ならしめ、エントロピーの観点からも認証処理を行うことにより誤認証を高い確率で防止しながら、なりすましを効果的に防止することができる。
さらに認証装置1は、指の画像データS2の輝度分布を表したヒストグラムに比べて画像エントロピーHimgの値をテンプレートエントロピーTとしてテンプレート画像データS3に付加するだけなので、画像データS2の輝度分布をデータとして保持する場合よりも格段に少ない情報量で効率良くなりすまし防止を実現することができる。
ところで認証装置1では、認証処理のために情報エントロピーという概念を用いるようにしたことにより、画像データS2、S20を生成したときの撮像条件の変化によって、画像データS2と画像データS20とでは全体的な明るさが変化していたとしても、画像エントロピーHimgの値に影響がないので、血管登録モード時と、認証モード時の撮像条件に違いによる誤判定を生じさせることがない。
さらに認証装置1は、図1に示したように、マスク領域外の指領域抽出画像S4、S22について画像エントロピーHimgを算出したときの値と、マスクなしの画像データS2について画像エントロピーHimgを算出したときの値とがほぼ等しくなるため、指を撮像した結果得られる画像データS2に含まれる指領域だけを抽出した指領域抽出画像S4について画像エントロピーHimgを算出すればよいので、指領域以外の不要な領域に対する計算量を減少させ、かつエントロピーの観点からの認証処理に要する時間を短縮することができる。
このように認証装置1は、指領域抽出画像S4、S22についてのみ画像エントロピーHimgを算出すればよいので、指領域以外に不鮮明な画像部分があった場合でもマスク処理してしまえばよく、その結果として認証対象者の指を撮像する際の撮像条件を緩和し得、かくして認証処理時におけるユーザの操作性を大幅に向上することができる。
以上の構成によれば、認証装置1は従来からあるテンプレートマッチングによる認証処理に加えて、情報エントロピーによる認証処理を行うようにしたことにより、簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止することができる。
(2)第2の実施の形態
(2−1)第2の実施の形態における基本原理
ここでは、最初に第2の実施の形態における基本原理を説明する。
(2−1−1)画像エントロピーに重み付けを用いた排他制御
第2の実施の形態では、画像の特徴量を利用して認証を行う場合、非生体の擬似指によるなりすまし画像を用いた登録を初期段階で排除し、認証処理時においても擬似指によるなりすましを確実に排除するための手法である。
具体的には、例えば指静脈等の血管パターンの画像に対する特徴量を抽出するために用いた画像の画像エントロピーHimgに対して画素値分布に依存した重み付け処理を施すことにより重付け画像エントロピーHimgw(後述する)を生成し、これを用いて非生体によるなりすまし画像の画像登録や誤認証を排除することを可能とするものである。ここでは、重付け画像エントロピーについて最初に説明する。
(2−1−2)重付け画像エントロピー
上述したように画像エントロピーとは、画像の輝度値を用いた情報エントロピーのことであって、ある画素値の出現確立pとした場合、その自己情報量は−logpと表すことができ、自己情報量の期待値−plogの総和を意味する。すなわち画像エントロピーHを定義した場合、当該画像エントロピーHは、上述したように(1)式で表される。
今、画像を8ビットのグレイスケールで画素値l(l=0、…、255)の256階調であるとした場合、画像エントロピーHimgは、上述したように(2)式で表すことができる。
この(2)式に対して、画像の輝度を表す画素値分布に依存した重み付けwを用意し、その重み付けwによる重付け画像エントロピーHimgwは次式によって表和される。
ここで、画素値Lの出現確率pは、画像サイズを幅S、高さS、総画素数N=S×Sとし、画素値Lの画素数nとした場合、出現確率pは、上述したように(3)式となる。
従って、(3)式を用いれば、重付け画像エントロピーHimgwは、次式によって表される。
なお、画素数nは、正数値であるため、高速処理及び対数処理が出来ない処理系においては、logの表を持てば重付け画像エントロピーHimgwを瞬時に得ることができる。
(2−1−3)画素値分布による重み付け
ここでは、上述した画像の輝度を表す画素値分布に依存した重み付けwの決め方について説明する。
重み付けwは、例えば図16(A)に示すような画像の画素値ヒストグラムの場合、例えば図16(B)に示すような正規分布のパターン形状でなる重み付けwを当該画素値ヒストグラムに施すことにより、画素値ヒストグラムの画素値分布をその中心で最大値(この場合「1」)となるように補正する。
この場合、図16(A)に示した画素値ヒストグラムに基づいて算出した画像エントロピーHimgの値と、図16(B)に示した重み付けwが施された画素値ヒストグラム(図示せず)に基づいて算出した重付け画像エントロピーHimgwの値とは、当然異なった値になる。
(2−1−4)生体または非生体の識別
血管パターンによる個人認証を行う場合に、この手法を取り入れる。例えば、グミで作製された擬似指を一定時間固定して配置したときの撮像結果として得られる画像データと、それぞれ異なる3人の人間の指を一定時間固定して配置したときの撮像結果として得られる画像データとを用意し、マスク処理後の画像エントロピーをそれぞれ計算する。
具体的には、認証装置における所定位置に配されたグミによる擬似指、3種類の人指1、人指2及び人指3を一定時間固定し、重み付けw無しの場合と、上述した図16(B)の重み付けwを施した場合とにおけるフレーム毎の画像エントロピー変化を図17及び図18に示す。
この場合、重み付けw無しのエントロピー変化では(図17)、フレーム毎の画像エントロピーの値の変化は殆ど見られないのに対し、重み付けwが施された画像エントロピー変化では、人指1、人指3で画像エントロピーの値が大きく変化しており、このことからも画像エントロピーによって人間の違いをある程度識別できることがわかる。
なお、人指2及び擬似指に関しては、重み付けwが施された画像エントロピーであっても、重み付けw無しの場合と同様にフレーム毎の画像エントロピーの値の変化が見られない。この原因は、画素値ヒストグラムの分布形状と、重み付けwの分布形状とが非常に近似していることによると考えられる。
例えば図19(A)及び(B)に示すように、人指1では、画素値ヒストグラムの分布形状を構成するピークの位置と、重み付けwの分布形状を構成するピークの位置とがずれているのに対し、図20(A)及び(B)に示すように、人指2では画素値ヒストグラムの分布形状を構成するピークの位置と、重み付けwの分布形状を構成するピークの位置とがほぼ重なり、互いの分布形状についても非常に近似していることが分かる。
つまり、人指1では画素値ヒストグラムの分布形状を構成するピークの位置と、重み付けwの分布形状を構成するピークの位置とがずれているため、確率的に稀有な画素値の自己情報量期待値の影響が大きくなり、画像エントロピーが安定しない傾向になる。
一方、人指2では画素値ヒストグラムの分布形状を構成するピークの位置と、重み付けwの分布形状を構成するピークの位置とがほぼ重なり、互いの分布形状についても非常に近似しているため、確率的に稀有な画素値の自己情報量期待値は一層小さくなり、画像エントロピーとしてはより安定する結果となる。
そこで実際に、擬似指、人指1、人指2及び人指3における画像エントロピーの平均値と標準偏差とを求めてみた結果を図21に示す。画像エントロピーの平均値の差は、重み付けwの分布形状と、画素値ヒストグラムの分布形状との違いを表しており、画像エントロピーの標準偏差の差は、画素値ヒストグラムの分布形状の不安定度を表している。
つまり、人指1、人指3では、画像エントロピーの平均値の差が中程度であるため、その画素値ヒストグラムは重み付けwの分布の中心から外れた画素値の出現確率が不安定となっていることが予測されるが、これはある意味、生体では血流等の存在により自然であって当然の結果といえる。
人指2は、画像エントロピーの平均値の差が比較的小さいため、重み付けwの分布形状に似た画素値ヒストグラムであって、かつ画像エントロピーの標準偏差における差が小さいため、重み付けwの分布の中心付近における画素値の出現確率が安定していることが予測され、これは非常に明確な静脈が撮像されているといえる。
一方、擬似指は、画像エントロピーの平均値の差が比較的大きいため、重み付けwの分布の中心付近から外れた画素値の出現確率が高く、かつ画像エントロピーの標準偏差における差が小さいため、画素値全体に渡って出現確率が安定していることが分かる。これは生体を撮像した結果得られる画像としては、極めて不自然と言わざるを得ない結果である。
ここで人指2と擬似指とでは、双方共に画像エントロピーの標準偏差における差が比較的小さいため、人指2と擬似指とを明確に区別できるようにする必要がある。人指2は、重み付けwの分布形状が自身の画素値ヒストグラムの分布形状と似ているがために、画像エントロピーの標準偏差も安定しているが、上述した分布形状の重み付けw(図16(B))とは異なる分布形状の重み付けwL2を与えた場合について調べてみる。
図22(A)に示すような人指2における画像の画素値ヒストグラムの場合、例えば図22(B)に示すような分布形状でなる重み付けwL2を当該画素値ヒストグラムに施した場合、重み付けwのときと同様、連続画像の画像エントロピー変化を調べる。
図23(A)は、図10において上述した重み付けwが施された連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)を示し、図23(B)は、重み付けwL2が施された連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)を示す。
この場合、図23(B)に示したように、重み付けwL2が施された連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)では、人指1及び人指3については、やはり画像エントロピーが不安定な状態にあることが分かる。
重み付け無しの連続画像の画像エントロピー変化(図17)と、重み付けwが施された連続画像の画像エントロピー変化(図23(A))と、重み付けwL2が施された連続画像の画像エントロピー変化(図23(B))とを比較した結果を図24に示す。
この場合、人指2については、重み付けwL2が施された連続画像の画像エントロピーにおける標準偏差に変化が見られるようになった。この理由は、重み付けwL2(図22(B))の分布形状が人指2の画素値ヒストグラムの分布形状と近似していないため、画素値として稀有な自己情報量期待値をより重み付けし、さらにその画素自体が連続画像中で安定的に出現していないことを意味しているからである。
一方、擬似指に関しては、重み付けwが施された連続画像の画像エントロピーにおける標準偏差、及び重み付けwL2が施された連続画像の画像エントロピーにおける標準偏差ともに小さく、重み付けwL2が施された場合であっても連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)は安定している。
このように二つ以上の互いに相反する特性の分布形状でなる重み付けw、重み付けwL2を用いて動きのない連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)を確認すれば、非生体に関しては何れにしても連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)が小さいのに対し、人指1〜人指3については必ず連続画像の画像エントロピー変化(標準偏差)が大きくなるため、生体若しくは非生体かを確実に識別することが可能となる。
(2−2)第2の実施の形態における認証装置
上述したように、生体又は非生体を識別したうえで認証処理を行う第2の実施の形態における認証装置について説明する。
(2−2−1)第2の実施の形態における認証装置の回路構成
図4に示すように第2の実施の形態における認証装置100ついては、第1の実施の形態における制御部10に替えて制御部110が設けられている以外、認証装置1と同一の回路構成であるため、ここでは便宜上その説明を省略する。
第2の実施の形態における認証装置100においても、登録者の血管を登録する血管登録モードの実行命令COM1、又は登録者本人の当否を判定する認証モードの実行命令COM2が、操作部11に対するユーザの操作に応じて与えられる。
制御部110は、かかる実行命令COM1、COM2に基づいて実行すべきモードを決定し、この決定結果に対応するアプリケーションプログラム(登録プログラム又は認証プログラム)に従って、血管撮像部12、フラッシュメモリ13、外部インタフェース14及び通知部15を適宜制御することによって、血管登録モード又は認証モードを実行するようになされている。
(2−2−2)血管登録モード
この認証装置100の制御部110は、実行すべきモードとして血管登録モードを決定した場合、動作モードを血管登録モードへ遷移し、血管撮像部12を制御する。
この場合、血管撮像部12の駆動制御部12aは、この認証装置1における所定位置に配された登録者の指に対して近赤外光を照射する1又は2以上の近赤外光光源LSと、撮像カメラCMにおけるCCDでなる撮像素子IDとを駆動制御するようになされている。
この結果、血管撮像部12では、登録者の指に照射された近赤外光が当該指の内方を反射及び散乱しながら経由し、指の血管を投影する血管投影光として、光学系OPや絞りDHを介して撮像素子IDに入射する。撮像素子IDは、この血管投影光を光電変換し、その光電変換結果を画像信号S1として駆動制御部12aへ出力するようになされている。
因みに、指に照射される近赤外光は、実際、当該指の表面で反射して撮像素子IDに入射するものであるため、この撮像素子IDから出力される画像信号S1の画像は、指内方の血管だけではなく、指輪郭や指紋についても含まれることになる。
血管撮像部12の駆動制御部12aは、この画像の画素値に基づいて、指内方の血管に焦点が合うように光学系OPにおける光学レンズのレンズ位置を調整すると共に、撮像素子IDに入射する入射光量が適応量となるように絞りDHにおける絞り値を調整し、当該調整後に撮像素子IDから出力される画像信号S2を制御部110へ供給する。
制御部110は、この画像信号S2に対して所定の画像処理を施すことによって、指の血管の特徴を表す血管パターンを抽出した血管パターン画像を生成すると共に、その血管パターン画像に基づいて画像エントロピーHimgを算出し、その画像エントロピーHimgに対して2通りの重み付けw及びwL2が施された連続画像のエントロピー変化(標準偏差)を基に生体であるか非生体であるかを識別し、生体であることを認識した場合に当該血管パターン画像及びその画像エントロピーHimgの組み合わせでなる登録者識別テンプレートデータTfvを生成し、これをフラッシュメモリ13に記憶することにより登録処理を終了する。
次に、認証装置100の制御部110における画像処理の具体的な内容について説明する。図25に示すように制御部110は、前処理部21、画像エントロピー計算ブロック23、登録部26、生体識別部111及び照合部27によって機能的に分けられた構成を有し、血管撮像部12から供給される画像信号S2を前処理部21へ入力すると共に、画像エントロピー計算ブロック23のマスク処理部24へ入力する。
前処理部21は、画像信号S2に対してアナログディジタル変換処理、ソーベルフィルタ処理等による所定の輪郭抽出処理、ガウシアンフィルタ処理等による所定の平滑化処理、2値化処理及び細線化処理を順次施し、その結果得られる血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3を登録部26へ送出する。
画像エントロピー計算ブロック23のマスク処理部24は、血管撮像部12から供給される画像信号S2に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像(図2)を生成し、そのマスク画像を用いて指領域抽出画像S4を生成し、これを画像エントロピー算出部25へ送出する。
画像エントロピー算出部25は、指領域抽出画像S4を基に、上述した(4)式に従って画像エントロピーHimgを算出し、これをテンプレートエントロピーTとして生体識別部111へ送出する。この場合も、上述した(1−3)画像エントロピー算出部25における対数計算高速化手法を用いることが可能である。
生体識別部111は、上述した(2−1−4)生体または非生体の識別における説明に従って、テンプレートエントロピーTが非生体の値であると判別したとき、そのテンプレートエントロピーTを登録部26へ送出することを停止し、登録処理を中止する一方、テンプレートエントロピーTが生体(人間)の値であると判別したときのみ、そのテンプレートエントロピーTを登録部26へ送出するようになされている。
登録部26は、前処理部21から供給された血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3と、生体識別部111から供給されたテンプレートエントロピーTとを1対の組み合わせとした登録者識別テンプレートデータTfvを生成し、これをフラッシュメモリ13に記憶して登録するようになされている。
このようにして認証装置1の制御部10は、血管登録モードを実行し得るようになされており、この血管登録モードにおける血管登録処理手順について、次の図26を用いて説明する。
認証装置100の制御部110は、ルーチンRT5の開始ステップから入って次のステップSP51へ移り、登録者の指の連続画像を撮像するため、フレーム番号iに対して初期値「1」を設定し、次のステップSP52へ移る。
ステップSP52において制御部110は、血管撮像部12により、ユーザの指を撮像した画像信号S2を生成し、これを制御部10の前処理部21へ送出すると共に、画像エントロピー計算部23のマスク処理部24へ送出した後、次のステップSP53へ移る。
ステップSP53において制御部110は、マスク処理部24により、血管撮像部12から供給される画像信号S2に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像を生成すると共に、前処理部21により血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3を生成し、次のステップSP54へ移る。
ステップSP54において制御部110は、ステップSP53で生成したマスク画像を血管撮像部12から供給される画像信号S2に対して適用することにより指領域抽出画像S4を生成し、次のステップSP55へ移る。
ステップSP55において制御部110は、指領域抽出画像S4を基に画像エントロピーHimgを算出し、これをテンプレートエントロピーTとして保持した後、次のステップSP56へ移る。
ステップSP56において制御部110は、フレーム番号iが所定時間分の連続画像を生成するのに必要なフレーム番号の最大値を超えたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは所定時間分に相当する指の連続画像を生成するのに必要な所定フレーム数の画像信号S2を未だ撮像し終えていないことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP57へ移る。
ステップSP57において制御部110は、フレーム番号iに対してカウント値「1」をインクリメントした後、ステップSP52以降の処理を繰り返す。
これに対してステップSP56で肯定結果が得られると、このことは所定時間分に相当する指の連続画像を生成するのに必要な所定フレーム数の画像信号S2を既に撮像し終えたことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP58へ移る。
ステップSP58において制御部110は、ステップSP55で算出した画像エントロピーHimgに対して、相互に分布形状がそれぞれ相反するような複数種類の重み付けw〜wLjを施すため、重付け番号jに対して初期値「1」を設定し、次のステップSP59へ移る。
ステップSP59において制御部110は、重付け番号「1」として設定された重付けwにより画像エントロピーHimgを重み付けすることにより重付け画像エントロピーHimgwを生成し、次のステップSP60へ移る。
ステップSP60において制御部110は、ステップSP59で生成した重付け画像エントロピーHimgwに対するエントロピー変化(標準偏差)を求め、次のステップSP61へ移る。
ステップSP61において制御部110は、ステップSP60で求めた標準偏差が所定の閾値(この場合、擬似指を排除するためなので、「10」を設定(図24参照)すればよい)以下か否かを判定する。
ここで肯定結果が得られると、このことは重み付け番号により特定された重付けwにより生成された重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差にばらつきが少なく、擬似指である可能性が高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP62へ移る。
ステップSP62において制御部110は、重付け番号jが重み付けwLnの全種類に相当する最大値を超えたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは画像エントロピーHimgに対して全種類の重付けを行っていないことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP63へ移る。
ステップSP63において制御部110は、重付け番号jに対してカウント値「1」をインクリメントした後、ステップSP59以降の処理を繰り返すことにより、画像エントロピーHimgに対して全ての種類の重み付けwLnを施し、それぞれの標準偏差が閾値以下になるか否かを判定する。
その結果、ステップSP62で肯定結果が得られると、このことは全ての種類の重付けwLnを施した結果の重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差にばらつきが少なく、擬似指である可能性が極めて高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP64へ移る。
ステップSP64において制御部110は、認証装置100に配された指が擬似指である可能性が極めて高いため、登録処理を行うことなく、次のステップSP67へ移って血管登録処理を終了する。なお、このとき制御部110は、「登録できません」のエラーメッセージを表示する。
これに対してステップSP61で否定結果が得られると、このことは所定の重付けwLnを施したときの重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差が閾値を超えており、これは重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差にばらつきがあること、すなわち生体であれば血流等の要因によって極めて自然な現象であるため、認証装置100に配された指が実際の人間の指である可能性が高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP65へ移る。
ステップSP65において制御部110は、重付け画像エントロピーHimgwに基づいて擬似指ではないと判別し得たので、ステップSP53で生成した血管パターン画像を表したテンプレート画像データS3と、ステップSP55で求めたテンプレートエントロピーTとを登録部26により組み合わせることにより1対の登録者識別テンプレートデータTfvを生成し、次のステップSP66へ移る。
ステップSP66において制御部110は、登録者識別テンプレートデータTfvをフラッシュメモリ13に記憶することにより登録処理を行い、次のステップSP67へ移って血管登録処理を終了する。
(2−2−3)認証モード
一方、この認証装置100の制御部110は、実行すべきモードとして認証モードを決定した場合、動作モードを認証モードへ遷移し、上述の血管登録モードの場合と同様にして血管撮像部12を制御する。
この場合、血管撮像部12の駆動制御部12aは、近赤外光光源LS及び撮像素子IDを駆動制御すると共に、当該撮像素子IDから出力される画像信号S10に基づいて光学系OPにおける光学レンズのレンズ位置及び絞りDHの絞り値を調整し、当該調整後に撮像素子IDから出力される画像信号S20を制御部110へ送出する。
制御部110は、この画像信号S20に対して、上述の血管登録モードの場合と同様の画像処理を前処理部21によって施すと共に、画像エントロピー計算ブロック23により上述の血管登録モードの場合と同様の画像エントロピー算出処理を施し、血管登録モードのときにフラッシュメモリ13に予め登録した登録者識別テンプレートデータTfvを読み出す。
そして制御部110は、前処理部21により得られた血管パターン画像を表した画像データS21及び画像エントロピー計算ブロック23により得られた画像エントロピーHimgと、フラッシュメモリ13から読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレート画像データS3及びテンプレートエントロピーTとを照合部27によりそれぞれ照合し、その照合の程度に応じて、このとき指を配したユーザが登録者(正規ユーザ)であるか否かを判定する。
なお制御部110は、上述の照合処理を行う前に、認証装置100に配された指が擬似指であるか否かを判定し、擬似指であると判定した場合には照合処理を行うまでもなく、認証処理が失敗したと判別し、その旨を通知するようになされている。
制御部10は、認証装置100に指を配したユーザが登録者であると判定したとき、外部インタフェース14に接続された動作処理装置(図示せず)に対して所定の動作を行わせる実行命令COM3を生成し、これを外部インタフェース14を介して動作処理装置へ転送するようになされている。
この外部インタフェース14に接続された動作処理装置の実施態様としては、上述したように例えば閉錠状態にあるドアを採用した場合、制御部110は、開錠動作を行わせる実行命令COM3をドアへ転送する。
また、他の動作処理装置の実施態様例として、複数の動作モードのうち一部の動作モードを制限した状態にあるコンピュータを採用した場合、制御部110は、その制限された動作モードを開放させる実行命令COM3をコンピュータへ転送する。
なお、この場合も実施態様として2つの例を挙げたが、これらだけに限らず、他の実施態様についても適宜選択することができる。また、本実施の形態では、動作処理装置を外部インタフェース14に接続するようにしたが、当該動作処理装置におけるソフトウェア乃至ハードウェアの構成をこの認証装置100に搭載するようにしても良い。
これに対して、制御部110は、認証装置100に指を配したユーザが登録者ではないと判定したとき、その旨を通知部15の表示部15aを介して表示すると共に、当該通知部15の音声出力部15bを介して音声出力することにより、登録者ではないと判定したことを視覚的及び聴覚的に通知し得るようになされている。
このようにして認証装置100は、認証モードを実行し得るようになされている。この認証モードにおける認証処理手順について、次の図27を用いて説明する。
認証装置100の制御部110は、ルーチンRT6の開始ステップから入って次のステップSP71へ移り、フラッシュメモリ13に予め登録された登録者識別テンプレートデータTfv(テンプレート画像データS3及びテンプレートエントロピーT)を読出し、次のステップSP72へ移る。
ステップSP72において制御部110は、指の連続画像を撮像するため、フレーム番号iに対して初期値「1」を設定し、次のステップSP73へ移る。
ステップSP73において制御部110は、血管撮像部12により、ユーザの指を撮像した画像信号S20を生成し、これを制御部10の前処理部21へ送出すると共に、画像エントロピー計算部23のマスク処理部24へ送出した後、次のステップSP74へ移る。
ステップSP74において制御部110は、マスク処理部24により、血管撮像部12から供給される画像信号S20に基づいて血管パターンが表れている指領域だけを抽出するためのマスク画像を生成すると共に、前処理部21により血管パターン画像を表した画像データS21を生成し、次のステップSP75へ移る。
ステップSP75において制御部110は、ステップSP74で生成したマスク画像を血管撮像部12から供給される画像信号S20に対して適用することにより指領域抽出画像S22を生成し、次のステップSP76へ移る。
ステップSP76において制御部110は、指領域抽出画像S22を基に画像エントロピーHimgを算出し、これを保持した後、次のステップSP77へ移る。
ステップSP77において制御部110は、フレーム番号iが所定時間分の連続画像を生成するのに必要なフレーム番号の最大値を超えたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは指の所定時間分の連続画像を生成するのに必要な所定フレーム数の画像信号S2を未だ撮像し終えていないことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP78へ移る。
ステップSP78において制御部110は、フレーム番号iに対してカウント値「1」をインクリメントした後、ステップSP73以降の処理を繰り返す。
これに対してステップSP77で肯定結果が得られると、このことは指の所定時間分の連続画像を生成するのに必要な所定フレーム数の画像信号S2を既に撮像し終えたことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP79へ移る。
ステップSP79において制御部110は、ステップSP76で算出した画像エントロピーHimgに対して互いに分布形状が相反する複数種類の重み付けw〜wLjを施すため、重付け番号jに対して初期値「1」を設定し、次のステップSP80へ移る。
ステップSP80において制御部110は、生体識別部111により、重み付け番号「1」として設定された重付けwにより画像エントロピーHimgを重み付けすることにより重付け画像エントロピーHimgwを生成し、次のステップSP81へ移る。
ステップSP81において制御部110は、ステップSP80で生成した重付け画像エントロピーHimgwに対するエントロピー変化(標準偏差)を求め、次のステップSP82へ移る。
ステップSP82において制御部110は、生体識別部111により、ステップSP81で求めた重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差が所定の閾値(この場合も、擬似指を排除するためなので、「10」を設定すればよい)未満であるか否かを判定する。
ここで肯定結果が得られると、このことは重み付け番号jにより特定される重付けwによって生成された重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差にばらつきが少なく、擬似指である可能性が高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP83へ移る。
ステップSP83において制御部110は、重付け番号jが重み付けwLnの全種類に相当する最大値を超えたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは画像エントロピーHimgに対して全種類の重み付けwLnを行っていないことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP84へ移る。
ステップSP84において制御部110は、重付け番号jに対してカウント値「1」をインクリメントした後、ステップSP80以降の処理を繰り返すことにより、画像エントロピーHimgに対して全ての種類の重み付けwLnを施し、それぞれの標準偏差が閾値以下になったか否かを判定する。
その結果、ステップSP83で肯定結果が得られると、このことは全ての種類の重み付けwLnを施した結果の重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差にばらつきが少なく、擬似指である可能性が極めて高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP85へ移る。
ステップSP85において制御部110は、認証装置100に配された指が擬似指である可能性が極めて高いため、この時点で照合部27による認証のための照合処理を行うことなく、次のステップSP90へ移って処理を終了する。なお、このとき制御部110は、「認証に失敗しました」のエラーメッセージを表示する。
これに対してステップSP82で否定結果が得られると、このことは所定の重付け番号jに対応した重み付けwLnを施したときの重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差が閾値を超えており、これは標準偏差にばらつきがあって生体であれば血流等の要因によって極めて自然に起こり得ることであって、認証装置100に配された指が実際の人間の指である可能性が高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP86へ移る。
ステップSP86において制御部110は、ステップSP71で読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレートエントロピーTと、ステップSP76で算出した認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを照合部27により判定する。
この場合も、テンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを判定する理由は、画像エントロピーHimgが画像信号S2における輝度パターンのダイジェスト値のようなものであり、あくまで精密な値ではないため、テンプレートエントロピーTと照合する際、判定にはある程度の幅を持たせる必要があるからである。
ここで否定結果が得られると、このことは認証対象者の画像エントロピーHimgが、予め登録されていたテンプレートエントロピーTの値から一定範囲内にないこと、すなわち画像エントロピーHimgの算出元である指領域抽出画像S22の輝度分布と、テンプレートエントロピーTの算出元である指領域抽出画像S4の輝度分布との相違点が多いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP85へ移る。
ステップSP85において制御部10は、テンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも大きいため、認証対象者と登録者とが一致しないこと、すなわち認証失敗であると判断し、次のステップSP90へ移って処理を終了する。
これに対してステップSP86で肯定結果が得られると、このことは認証対象者の画像エントロピーHimgが、予め登録されていたテンプレートエントロピーTの値から一定範囲内にあり、すなわち画像エントロピーHimgの算出元である指領域抽出画像S22の輝度分布と、テンプレートエントロピーTの算出元である指領域抽出画像S4の輝度分布とがほぼ同一であり、エントロピーの観点からでは認証対象者と登録者とが一致する可能性が高いことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP87へ移る。
ステップSP87において制御部110は、ステップSP71で読み出した登録者識別テンプレートデータTfvのテンプレート画像データS3と、ステップSP74で生成した血管パターン画像を示す画像データS21とを用いて照合部27によりパターンマッチング処理を行い、次のステップSP88へ移る。
ステップSP88において制御部110は、ステップSP87で行ったパターンマッチングの結果が一致したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはパターンマッチングの観点からは認証対象者と登録者とが一致しないことを表しており、このとき制御部110のステップSP85へ移って認証失敗であると判断し、次のステップSP90へ移って認証処理を終了する。
これに対してステップSP88で肯定結果が得られると、このことはパターンマッチングの観点からも認証対象者と登録者とが一致したことを表しており、このとき制御部110は次のステップSP89へ移る。
ステップSP89において制御部110は、認証装置100に配された指が擬似指ではなく人間の指であることをエントロピーの観点から判別したうえで、パターンマッチングの観点からも認証対象者と登録者とが一致したので認証処理に成功したと判断し、次のステップSP90へ移って認証処理を終了する。
(2−3)第2の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、認証装置100では、血管登録モードにおいて、指を撮像することにより得られる指領域抽出画像S4の輝度分布を画像エントロピーHimgで表し、その画像エントロピーHimgに対して、複数の互いに相反した分布形状を有する複数種類の重み付けwLnを施し、何れの重み付けwLnが施された場合であっても重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差が閾値を超えないときには、標準偏差にばらつきが一切なく、生体としては不自然であって擬似指の可能性が高いと判別し、登録処理を行わないようにする。
これにより認証装置100では、擬似指を誤って登録してしまうという事態を確実に排除することができる。
また認証装置100では、認証モードにおいても登録モードと同様に、指の画像エントロピーHimgに対して、複数の互いに相反した分布形状を有する複数種類の重み付けwLnを施し、何れの重み付けwLnが施された場合であっても重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差が閾値を超えないときには、標準偏差にばらつきが一切なく、生体としては不自然であって擬似指の可能性が高いと判別し、その場合、認証のための照合処理を行うまでもなく認証失敗であると判断することができる。
従って認証装置100は、重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差に基づいて、当該認証装置100に配された指が人間のものであると認識したときのみ、画像エントロピーHimgに基づいてエントロピーの観点から認証処理を実行したうえで、パターンマッチング処理を行うことにより、擬似指の悪意ユーザを登録者として誤認識することを確実に防止することができる。
このように認証装置100では、認証処理の前に擬似指を排除し得ると共に、画像エントロピーHimgの観点からも認証処理を行うようにしたことにより、擬似指を人間の指に見せかけようとする悪意ユーザや、血管パターンを真似しようとする悪意ユーザによるなりすましを効果的に防止することができる。
以上の構成によれば、認証装置100は擬似指であるか否かを高精度に判別したうえで、情報エントロピーによる認証処理及びテンプレートマッチングによる認証処理を行うようにしたことにより、簡易な構成でかつ本人以外のなりすましによる誤認証を高い確率で防止することができる。
(3)他の実施の形態
なお上述の第1及び第2の実施の形態においては、人体の所定部位として指の先端の静脈に対する血管パターンを撮像することにより画像信号S2、S20を生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、手の平や顔等のその他種々の部位に対する静脈パターンを撮像することにより画像信号S2、S20を生成するようにしても良い。
また上述の第1(第2)の実施の形態においては、ステップSP16(ステップSP86)で、テンプレートエントロピーTと、認証対象者の画像エントロピーHimgとの差分絶対値が所定の許容誤差ΔHよりも小さいか否かを判定することによりエントロピーの観点から認証処理を行い、肯定結果が得られたときにステップSP17(ステップSP87)でパターンマッチングを行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パターンマッチングを行って一致した後にエントロピーの観点から認証処理を行うようにしても良い。
さらに上述の第2の実施の形態においては、複数種類用意した全ての種類の重み付けwLnを画像エントロピーHimgに対して施すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画像エントロピーHimgの分布形状とは異なるパターンの重み付けwLnを施すことが出来るのであれば、1種類だけの重み付けwLnを施した結果得られる重付け画像エントロピーHimgwの標準偏差に基づいて生体であるか非生体であるかを判別するようにしても良い。
さらに上述の第2の実施の形態においては、相互に相反する分布形状でなる複数の重み付けwLnを画像エントロピーHimgに対して施すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、互いに相反しなくても分布形状が異なるパターンの重み付けwLnを画像エントロピーHimgに対して施すようにしても良い。
さらに上述の第1及び第2の実施の形態においては、制御部10又は110が登録プログラム又は認証プログラムをROMから読み出してRAM上で展開し、血管撮像部12、フラッシュメモリ13、外部インタフェース14及び通知部15を適宜制御することによって、血管登録モード又は認証モードを実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ等の記録媒体からインストールした登録プログラム又は認証プログラムや、インターネットからダウンロードした登録プログラム又は認証プログラムに従って血管登録モード又は認証モードを実行するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、撮像手段としての血管撮像部12、特徴パラメータ抽出手段としての前処理部21、画像エントロピー算出手段としての画像エントロピー算出部25、登録手段としての登録部26、重付け画像エントロピー算出手段及び生体識別手段としての生体識別部111、認証手段としての照合部27によって、本発明の認証装置をソフトウェア的に構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の撮像手段、特徴パラメータ抽出手段、画像エントロピー算出手段、登録手段、重付け画像エントロピー算出手段、生体識別手段及び認証手段によって本発明の認証装置をハードウェア的に構成するようにしても良い。
本発明の認証装置、登録装置、登録方法、登録プログラム、認証方法及び認証プログラムは、例えば虹彩等を用いたバイオメトリクス認証等に適用することもできる。
マスク有無に応じた画像エントロピーを示す略線図である。 擬似指と人間の指とによる撮像結果を示す略線図である。 動きのない連続画像の画像エントロピー変化を示す略線的特性曲線図である。 第1又は第2の実施の形態における認証装置の全体構成を示す略線的ブロック図である。 第1の実施の形態における制御部の構成を示す略線的ブロック図ある。 第1の実施の形態における血管登録処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における認証処理手順を示すフローチャートである。 Log390付近の対数曲線を示す略線図である。 対数の1次近似の説明に供する略線図である。 対数表の大きさと精度の説明に供する特性曲線図である。 基本概念となる対数計算処理手順を示すフローチャートである。 具体的な対数計算処理手順を示すフローチャートである。 対数計算速度結果を示す略線図である。 標準画像を示す略線図である。 標準画像の画像エントロピー誤差を示す略線図である。 画素値ヒストグラム及び重み付けwLの説明に供する特性曲線図である。 連続画像の画像エントロピー変化(重み付け無し)の説明に供する特性曲線図である。 連続画像の画像エントロピー変化(重み付け有り)の説明に供する特性曲線図である。 人指1の画素値ヒストグラムと重み付けを示す特性曲線図である。 人指2の画素値ヒストグラムと重み付けを示す特性曲線図である。 画像エントロピーの平均値と標準偏差を示す略線図である。 画素値ヒストグラム及び重み付けwLの説明に供する特性曲線図である。 重み付けwLと重み付けwLとによる連続画像のエントロピー変化の相違を示す特性曲線図である。 画像エントロピーの標準偏差を示す略線図である。 第2の実施の形態における制御部の構成を示す略線的ブロック図である。 第2の実施の形態における血管登録処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における認証処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、100……認証装置、10、110……制御部、11……操作部、12……血管撮像部、12a……駆動制御部、13……フラッシュメモリ、14……外部インタフェース、15……通知部、15a……表示部、15b……音声出力部、16……バス、21……前処理部、23……画像エントロピー計算ブロック、24……マスク処理部、25……画像エントロピー算出部、26……登録部、27……照合部、111……生体識別部。

Claims (16)

  1. 生体の所定部位における生体識別対象を撮像することにより生体識別対象画像を生成する撮像手段と、
    上記生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出手段と、
    上記生体識別対象画像に基づく画像エントロピーを算出する画像エントロピー算出手段と、
    上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させる登録手段と
    を具えることを特徴とする認証装置。
  2. 上記画像エントロピー算出手段は、上記生体識別対象画像のうち上記所定部位以外の撮像領域をマスク処理したうえで上記画像エントロピーを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
  3. 上記撮像手段は、上記生体識別対象として血管を撮像することにより上記生体識別対象画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
  4. 上記画像エントロピー算出手段によって算出された認証対象者の上記画像エントロピーと、上記登録手段によって予め登録された上記登録者識別情報の上記画像エントロピーとを比較することにより上記認証対象者の正当性を判定したうえで、上記特徴パラメータ抽出手段によって抽出された認証対象者の上記特徴パラメータと、上記登録手段によって予め登録された上記登録者識別情報の上記画像エントロピーとを照合することにより、上記認証対象者の正当性を最終的に判定する認証手段と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
  5. 情報処理装置が、生体の所定部位における生体識別対象を撮像することにより生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    情報処理装置が、上記生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    情報処理装置が、上記生体識別対象画像に基づく画像エントロピーを算出する画像エントロピー算出ステップと、
    情報処理装置が、上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させる登録ステップと
    を具えることを特徴とする登録方法。
  6. 所定の情報処理装置に対して、
    生体の所定部位における生体識別対象を撮像することにより生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    上記生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    上記生体識別対象画像に基づく画像エントロピーを算出する画像エントロピー算出ステップと、
    上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させる登録ステップと
    を実行させることを特徴とする登録プログラム。
  7. 登録対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像手段と、
    上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出手段と、
    上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出手段と、
    上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出手段と、
    上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記登録対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別手段と、
    上記生体識別手段によって上記所定部位が上記生体であると識別したときのみ、上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させることにより登録する登録手段と
    を具えることを特徴とする登録装置。
  8. 上記生体識別手段は、上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いとして標準偏差をそれぞれ求め、その全ての標準偏差が所定の閾値未満である場合、上記登録対象者の上記所定部位が上記非生体であることを識別する
    ことを特徴とする請求項7に記載の登録装置。
  9. 上記画像エントロピー算出手段は、上記生体識別対象画像のうち上記所定部位以外の撮像領域をマスク処理したうえで上記画像エントロピーを算出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の登録装置。
  10. 上記撮像手段は、上記生体識別対象として血管を撮像することにより上記生体識別対象画像を生成する
    ことを特徴とする請求項7に記載の登録装置。
  11. 情報処理装置が、登録対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記登録対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別ステップと、
    情報処理装置が、上記生体識別ステップで上記所定部位が上記生体であると識別したときのみ、上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させることにより登録する登録ステップと
    を具えることを特徴とする登録方法。
  12. 所定の情報処理装置に対して、
    登録対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出ステップと、
    上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出ステップと、
    上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記登録対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別ステップと、
    上記生体識別ステップで上記所定部位が上記生体であると識別したときのみ、上記特徴パラメータと上記画像エントロピーとを対にした登録者識別情報を生成し、これを所定の記憶手段に記憶させることにより登録する登録ステップと
    を実行させることを特徴とする登録プログラム。
  13. 認証対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像手段と、
    上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出手段と、
    上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出手段と、
    上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出手段と、
    上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記認証対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別手段と、
    上記生体識別手段によって上記所定部位が上記非生体であると識別した時点で上記認証対象者の正当性を否認し、上記所定部位が上記生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより上記認証対象者の正当性を判定する認証手段と
    を具えることを特徴とする認証装置。
  14. 上記認証手段は、上記認証処理として、上記画像エントロピー算出手段によって算出された上記認証対象者の上記画像エントロピーと、予め登録されている登録者識別情報の画像エントロピーとを比較することにより上記認証対象者の正当性を判定したうえで、上記特徴パラメータ抽出手段によって抽出された上記認証対象者の上記特徴パラメータと、上記登録者識別情報の画像エントロピーとを照合することにより、上記認証対象者の正当性を最終的に判定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の認証装置。
  15. 情報処理装置が、認証対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出ステップと、
    情報処理装置が、上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記認証対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別ステップと、
    情報処理装置が、上記生体識別ステップで上記所定部位が上記非生体であると識別した時点で上記認証対象者の正当性を否認し、上記所定部位が上記生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより上記認証対象者の正当性を判定する認証ステップと
    を具えることを特徴とする認証方法。
  16. 所定の情報処理装置に対して、
    認証対象者における生体の所定部位における生体識別対象を所定時間内で複数撮像することにより複数の生体識別対象画像を生成する撮像ステップと、
    上記複数の生体識別対象画像に対して所定の特徴抽出処理を施すことにより上記生体識別対象に対する複数の特徴パラメータをそれぞれ抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    上記複数の生体識別対象画像に基づいて複数の画像エントロピーをそれぞれ算出する画像エントロピー算出ステップと、
    上記複数の画像エントロピーに対してパターンの異なる複数種類の重み付けを施すことにより複数種類の重付け画像エントロピーを算出する重付け画像エントロピー算出ステップと、
    上記複数種類の重付け画像エントロピーに対するばらつき度合いをそれぞれ求め、そのばらつき度合いに基づいて上記認証対象者の上記所定部位が上記生体であるか又は非生体であるかを識別する生体識別ステップと、
    上記生体識別ステップで上記所定部位が上記非生体であると識別した時点で上記認証対象者の正当性を否認し、上記所定部位が上記生体であると認識したときのみ認証処理を行うことにより上記認証対象者の正当性を判定する認証ステップと
    を実行させることを特徴とする認証プログラム。
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