JP5402929B2 - 光学素子 - Google Patents
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Description
一般に、光学素子表面に周期的な凹凸形状を設けた場合、ここを光が透過するときには回折が発生し、透過光の直進成分が大幅に減少する。しかし、凹凸形状のピッチが透過する光の波長よりも短い場合には回折は発生せず、そのピッチや深さなどに対応する単一波長の光に対して有効な反射防止効果を得ることができる。
電子線露光を用いて作製したモスアイ構造体としては、微細なテント形状のモスアイ構造体(ピッチ約300nm、深さ約400nm)が開示されている(例えばNTTアドバンストテクノロジ(株)、″波長依存性のない反射防止体(モスアイ)用成形金型原盤″、[online]、[平成20年2月27日検索]、インターネット<http://keytech.ntt−at.co.jp/nano/prd_0033.html>参照)。このモスアイ構造体は、例えば以下のようにして作製されると考えられる。
まず、Si基板上のフォトレジストに電子線記録により凹凸パターンを形成し、凹凸フォトレジストパターンをマスクにし、Si基板をエッチングする。これにより、テント状を有する微細なサブ波長構造体(ピッチ:約300nm、深さ:約400nm)が基板表面に形成され、Si原盤が作製される(第1図A参照)。この微細な構造体は、正方格子状または六方格子状に設けられる。
上述のようにして作製したSi原盤では、広い波長域を有する光に対して反射防止効果を得ることができる。特に、第1図Bに示すように、テント状を有する微細なサブ波長構造体を六方格子状に設けた場合、可視光域において高性能な反射防止効果(反射率1%以下)を得ることができる(第2図参照)。なお、第2図中、l1、l2はそれぞれSi原盤の平坦部の反射率、パターン部の反射率を示す。
次に、作製したSi原盤のNiめっきスタンパを作製する(第3図参照)。このスタンパの表面には、第4図に示すように、Si原盤の凹凸構造とは反対の凹凸構造が形成される。次に、このスタンパを用いて、ポリカーボネートの透明樹脂に凹凸パターンを転写する。これにより、目的とする光学素子(複製基板)が得られる。この光学素子も高性能な反射防止効果(反射率1%以下)を得ることができる(第5図参照)。なお、第5図中、l3、l4はそれぞれパターン無しの反射率、パターン有りの反射率を示す。
しかし、電子線露光は作業時間が長いという欠点を有しており、工業的な生産には適さない。上記電子線記録による凹凸パターン形成や露光できる面積は、電子線ビームの電流量とレジストの必要ドーズ量で決まる。例えば、一番細いパターンを描くときに使う100pAのビームで、カリックスアレーンのような数十mC/cm2のドーズ量を要求するレジストへ描いた場合、24時間露光しても一辺が200μmの正方形を塗りつぶせない。また、1mm角を露光するために25日以上かかってしまい、数100μm以下の微小デバイスの露光が限界と考えられる。
一方、それほどビームが太らない2nAのビームで、SAL601、NEB−22のような100μC/cm2程度以下で露光できる化学増幅型レジストへ描いた場合、1時間以下で2mm角の正方形を描くことができる。なお、必要ドーズ量は基板・現像条件などで変わる。一般的には高解像度には高ドーズ量が向いている。
しかし、この製法でも、小型ディスプレイサイズを露光するには、かなり長い日数が必要で効率的でない欠点がある。例えば、現在、一般的に用いられている小型ディスプレイの携帯電話(2.5インチ;50.8mm×38.1mm)の面積を露光するには、50.8×38.1/(2×2)=483.9時間(約20日)を要する。
産業技術総合研究所(以下「産総研」)近接場光応用工学研究センター、スーパーレンズテクノロジーチームは、半導体レーザー(波長406nm)を用いた可視光レーザーリソグラフィー法と熱非線形材料を組み合わせた熱リソグラフィー技術をもとにしたナノ加工装置の開発に成功している(例えば独立行政法人産業技術総合研究所、″ナノメータサイズの微細加工を可能とする卓上型装置を開発″、[online]、[平成20年2月27日検索]、インターネット<http://aist.go.jp/aist_i/press_release/pr2006/pr20060306/pr20060306.html>参照)。
直径12cmのディスク基板に高速で記録する技術の開発が進められている。産総研とパルステック工業株式会社は共同で、光ディスクの高速・低コスト・大面積作製技術の特性を生かして、高速に大面積で作製でき、かつ低価格化が可能なナノメータサイズの微細構造光学素子(モスアイ低反射構造)の開発と装置の開発に取り組んでいる。
可視光レーザーリソグラフィー法と熱非線形材料を組み合わせた熱リソグラフィー法とは、光スポット内に生じた温度分布を利用する方法である。光を物質に照射した場合、その物質が光を吸収する性質を持っていると、光のエネルギーは熱に変換される。レンズによって集光された光は基板上でガウス分布を持った光強度分布となり、物質が光を吸収して発熱する熱分布も同様な温度分布になる。
したがって、光を吸収し発熱すると急激に変化する材料を光吸収物質として用いると、光のスポット径以下の微細な描画を実現することが可能となる。この方法でフォトレジスト中の微小な領域に、熱化学反応や物質の熱拡散により物質に体積変化を発生させ、リソグラフィーを行うと、100nm以下の解像度や高アスペクト比構造の作製が困難であり、再現性にも難がある。そこで、新たな材料とプロセス技術が見直され、100nm以下の高アスペクト比構造物を確実に再現できる熱リソグラフィー技術が開発され、卓上型のナノメータサイズ微細加工装置として完成されている。
このナノメータサイズ微細加工装置は、回転系ステージ、1軸ステージ、およびオートフォーカスユニットで構成され、ナノメータサイズの高速描画が実現されている。また、描画のためのレーザービームおよび集光のための光学系には、波長405nmの半導体レーザーと開口数(NA):0.85の対物レンズが用いられ、装置が極めてコンパクトに纏められている。
第6図に、上記構成を有する装置を用いて作製したナノドットパターンを示す。同図の結果は、速さ6m/s(2600〜3600rpm)で回転させながら青色のパルスレーザー光を照射し描画して得られたものである。また、上記装置はレーザー光を60MHzのパルス周波数で駆動し、光ビームスポットの6分の1以下の50nmのドットパターンを600万ドット/sの速度で作製できる。通常の電子線描画装置などの描画速度が0.2m/s程度なので、上記装置は30倍も高速でナノメータサイズの微細構造を作製できることになる。また、本手法と半導体プロセスで利用されるドライエッチング技術を融合させて、直径100nm、深さ500nm以上のナノホール構造物を光ディスクサイズ(直径12cm)の基板全面に作製することも可能である。このように、上記装置によって、ナノメータサイズの微細パターンを持つナノインプリント用の鋳型を大面積でかつ高速に安価に作製することが可能になっている。
また、第7図は、直径12cmのSiO2ディスク基板に光反射防止機能を有する微細構造を作製し、光の反射率を低減させた例である。光反射防止ナノ構造を高速・大面積・安価で作製することができるが、反射率が2%近くあり、無反射構造ではなく低反射構造になっている。
低反射構造になっている原因として、上記ナノホールの密度(開口率)が低く(50%以下)、ナノホール以外の平面のフレネル反射が大きいためと考えられる。これに対して、第1図Aおよび第1図Bに示すように、テント状のナノ構造を六方格子状に最密充填形成すると、無反射効果が実現される。
また、半導体レーザー(波長406nm)を用いた可視光レーザーリソグラフィー法と熱非線形材料を組み合わせた熱リソグラフィー技術をもとにした、光ディスクの高速・低コスト・大面積作製技術の特性を生かして、高速に大面積で作製でき、かつ低価格化が可能なナノメータサイズの微細構造光学素子(モスアイ低反射構造)開発は、反射率が2%近くあり、無反射構造ではなく低反射構造である欠点がある。
また、2次元パターンが空間的にリンクするように、Format GeneratorとRotation & Translation Controllerとを同期させ信号を発生し、CAVで適切な送りピッチでパターニングすることにより完全な六方格子を形成することができるが、格子定数;内周340nm、中周400nm、外周460nmと変化するため、中周、外周では、格子定数(格子ピッチ)が大きく、可視光が回折してしまい、モスアイ反射防止効果が得られなくなるという欠点がある。
したがって、本発明の目的は、生産性が高く、優れた反射防止特性を有する光学素子を提供することにある。
基体と、
基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体は、主構造体間に設けられ、
主構造体が、六方格子状、または準六方格子状に周期的に配置され、
主構造体間が6回対称、またはほぼ6回対称となる方位で隣接し、
隣接する部分に副構造体が設けられ、該副構造体により主構造体間が接続され、
副構造体が、基体および主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子である。
第2の発明は、
基体と、
基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体は、主構造体間に設けられ、
主構造体が、六方格子状、または準六方格子状に周期的に配置され、
主構造体間が6回対称、またはほぼ6回対称となる方位で隣接し、
隣接する部分に副構造体が設けられ、該副構造体により主構造体間が接続され、
副構造体は、主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。
第3の発明は、
基体と、
基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体が、主構造体の表面に形成され、
副構造体が、基体および主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子。
第4の発明は、
基体と、
基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体が、主構造体の表面に形成され、
副構造体は、主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。
第5の発明は、
基体と、
基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体は、主構造体間に設けられ、
主構造体が、四方格子状、または準四方格子状に周期的に配置され、
主構造体間が4回対称、またはほぼ4回対称となる方位で隣接し、
隣接する部分に副構造体が設けられ、該副構造体により主構造体間が接続され、
副構造体が、基体および主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子。
第6の発明は、
基体と、
基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
主構造体は、基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
副構造体は、主構造体の大きさよりも小さく、
副構造体は、主構造体間に設けられ、
主構造体が、四方格子状、または準四方格子状に周期的に配置され、
主構造体間が4回対称、またはほぼ4回対称となる方位で隣接し、
隣接する部分に副構造体が設けられ、該副構造体により主構造体間が接続され、
副構造体は、主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。
このとき、主構造体の構造間を、微細な突出形状である副構造体によって接続するように形成することが好ましい。ここで、主構造体は、六方格子状または準六方格子状、もしくは四方格子状または準四方格子状に配置され、この格子配置において主構造体の隣接する部分が副構造体によって接続されることが好ましい。
また、主構造体の配置周期よりも高い空間的な周波数成分を持つ副構造体を形成することが好ましい。この場合、副構造体の周波数成分は主構造体の周波数成分よりも2倍以上とすることが好ましく、さらに好ましくは4倍以上とする。また、このとき、副構造体の周波数成分は、主構造体の周波数の整数次倍とならないように選択することが好ましい。副構造体を配置する際に、主構造体間に空隙が生まれる場合は、その空隙を埋めるような形で、副構造体の形成を行うことが好ましい。また、主構造体の表面に副構造体を設けてもよい。このとき、副構造体の深さは10nm〜150nm程度であることが好ましい。
また、基体および主構造体より屈折率の低い材料によって副構造体を形成することが好ましい。この場合、副構造体を主構造体の空隙部や表面に形成することが好ましい。
本発明において、主構造体を四方格子状または準四方格子状に周期的に配置することが好ましい。ここで、四方格子とは、正四角形状の格子のことをいう。準四方格子とは、正四角形状の格子とは異なり、歪んだ正四角形状の格子のことをいう。
例えば、主構造体が直線上に配置されている場合には、準四方格子とは、正四角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませた四方格子のことをいう。主構造体が円弧状に配列されている場合には、準四方格子とは、正四角形状の格子を円弧状に歪ませた四方格子をいう。または、正四角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませ、かつ、円弧状に歪ませた四方格子のことをいう。
本発明において、主構造体を六方格子状または準六方格子状に周期的に配置することが好ましい。ここで、六方格子とは、正六角形状の格子のことをいう。準六方格子とは、正六角形状の格子とは異なり、歪んだ正六角形状の格子のことをいう。
例えば、主構造体が直線上に配置されている場合には、準六方格子とは、正六角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませた六方格子のことをいう。主構造体が円弧状に配列されている場合には、準六方格子とは、正六角形状の格子を円弧状に歪ませた六方格子をいう。または、正六角形状の格子を直線状の配列方向(トラック方向)に引き伸ばして歪ませ、かつ、円弧状に歪ませた六方格子のことをいう。
本発明において、主構造体の底面形状は、楕円形状、または円形状であることが好ましい。ここで、楕円には、数学的に定義される完全な楕円のみならず、多少の歪みが付与された楕円(長円や卵形など)も含まれる。円には、数学的に定義される完全な円(真円)のみならず、多少の歪みが付与された円も含まれる。
本発明において、6回対称となる方位とは、60°×n(但し、n=1〜6の整数)の方位のことを意味する。また、ほぼ6回対称となる方位とは、(60°×n)±δ(但し、n=1〜6の整数、δは、0°<δ≦11°、好ましくは3°≦δ≦6°)の方位を意味する。
本発明において、4回対称となる方位とは、90°×n(但し、n=1〜4の整数)の方位のことを意味する。また、ほぼ4回対称となる方位とは、(90°×n)°±δ(但し、n=1〜4の整数、δは、0°<δ≦11°)の方位を意味する。
本発明では、複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返されるように主構造体を基体表面に配列するとともに、主構造体の大きさよりも小さい副構造体を基体表面に形成しているので、従来よりも高性能な反射防止特性をもった光学素子を得ることができる。
第2図は、従来のSi原盤の反射率の波長依存性を示すグラフである。
第3図は、従来のSi原盤のNiめっきスタンパの構成を示す概略図である。
第4図は、第3図に示したNiめっきスタンパを拡大して示す写真である。
第5図は、従来の光学素子の反射率の波長依存性を示すグラフである。
第6図は、従来の装置を用いて作製したナノドットパターンを示す写真である。
第7図は、直径12cmのSiO2ディスク基板に光反射防止機能を有する微細構造を作製し、光の反射率を低減させた例を示すグラフである。
第8図Aは、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図、第8図Bは、第8図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図、第8図Cは、第8図BのトラックT1、T3、・・・における断面図、第8図Dは、第8図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第9図は、第8図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す斜視図である。
第10図A、第10図Bは、主構造体の配置の一例を示す概略図である。
第11図Aは、ロールマスタの構成の一例を示す斜視図、第11図Bは、第11図Aに示したロールマスタの一部を拡大して表す平面図である。
第12図は、露光装置の構成の一例を示す概略図である。
第13図A〜第13図Cは、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。
第14図A〜第14図Cは、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。
第15図Aは、本発明の第2の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図、第15図Bは、第15図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図、第15図Cは、第15図BのトラックT1、T3、・・・における断面図、第15図Dは、第15図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第16図Aは、ディスクマスタの構成の一例を示す斜視図、第16図Bは、第16図Aに示したディスクマスタの一部を拡大して表す平面図である。
第17図は、露光装置の構成の一例を示す概略図である。
第18図Aは、本発明の第3の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図、第18図Bは、第18図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図、第18図Cは、第18図BのトラックT1、T3、・・・における断面図、第18図Dは、第18図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第19図Aは、本発明の第4の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図、第19図Bは、第19図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図、第19図Cは、第19図BのトラックT1、T3、・・・における断面図、第19図Dは、第19図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第20図Aは、本発明の第5の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図、第20図Bは、第20図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図、第20図Cは、第20図BのトラックT1、T3、・・・における断面図、第20図Dは、第20図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第21図は、実施例1の光学素子のSEM写真である。
第22図は、実施例3の光学素子の反射特性を示すグラフである。
第23図は、実施例2の光学素子のSEM写真である。
第24図A、第24図Bは、実施例4の光学素子のSEM写真である。
第25図は、実施例5の光学素子のSEM写真である。
第26図Aは、実施例5の光学素子のAFM像、第26図Bは、第26図Aに示したAFM像の断面プロファイルを示す。
第27図は、試験例1のシミュレーション結果を示すグラフである。
第28図は、試験例2のシミュレーション結果を示すグラフである。
第29図は、試験例3シミュレーション結果を示すグラフである。
第30図は、試験例4のシミュレーション結果を示すグラフである。
第31図は、試験例5のシミュレーション結果を示すグラフである。
2 基体
2a 空隙部
3 構造体
4 副構造体
4a 凹凸部
5 低屈折率層
6 微細凹凸形状
(1)第1の実施形態
(1−1)光学素子の構成
第8図Aは、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。第8図Bは、第8図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。第8図Cは、第8図BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。第8図Dは、第8図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
この光学素子1は、ディスプレイ、光エレクトロニクス、光通信(光ファイバー)、太陽電池、照明装置など種々の光デバイスに適用して好適なものであり、例えば、可視光の波長域を有する光の反射防止に好適な反射防止基板や導光板に適用可能である。また、入射光の入射角に応じた透過率を有する光学フィルタおよびこの光学フィルタを用いたバックライト装置に適用可能である。
光学素子1は、基体2と、この基体2の表面に形成された、凸部である主構造体3および副構造体4とを備える。この光学素子1は、基体2を第8図のZ方向に透過する光について、主構造体3とその周囲の空気との界面における反射を防止する機能を有している。ここで、可視光の波長以下とは、約400nm以下の波長を示す。
以下、光学素子1を構成する基体2、主構造体3、および副構造体4について順次説明する。
(基体)
基体2は、透明性を有する透明基体である。基体2の材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの透明性合成樹脂、ガラスなどを主成分とするものが挙げられるが、特にこれらの材料に限定されるものではない。基体2の形状としては、例えば、フィルム状、シート状、プレート状、ブロック状を挙げることができるが、特にこれらの形状に限定されるものではない。基体2の形状は、ディスプレイ、光エレクトロニクス、光通信、太陽電池、照明装置など所定の反射防止機能が必要とされる各種光学デバイスの本体部分や、これらの光学デバイスに取り付けられるシートまたはフィルム状の反射防止機能部品の形状などに合わせて選択決定することが好ましい。
(主構造体)
主構造体3は、底面が長軸と短軸をもつ楕円形、長円形または卵型の錐体構造で、頂部が曲面である楕円錐形状、もしくは、底面が長軸と短軸をもつ楕円形、長円形または卵型の錐体構造で、頂部が平坦である楕円錐台形状であることが好ましい。このような形状にする場合、主構造体3の底面の長軸方向がトラックの延在方向(X方向)となるように、主構造体3を基体表面に形成することが好ましい。なお、本明細書中において、トラックの延在方向をトラック方向と適宜称する場合もある。
主構造体3は、例えば、基体2の表面に凸部である主構造体3が可視光の波長と同程度のピッチで周期的に多数配置されている。光学素子1の主構造体3は、基体2の表面において複数列のトラックT1,T2,T3,・・・(以下総称して「トラックT」ともいう。)をなすような配置形態を有する。ここで、トラックとは、主構造体3が列をなして直線状に連なった部分のことをいう。また、列方向とは、基体2の成形面において、トラックの延在方向(X方向)に直交する方向(Y方向)のことをいう。
本明細書において、配置ピッチP1、配置ピッチP2、および配置ピッチP3は以下のピッチを意味する。
配置ピッチP1:トラックの延在方向(X方向)に配列された主構造体3の配置ピッチ
配置ピッチP2:トラックの延在方向に対して±θ方向に配列された主構造体3の配置ピッチ
配置ピッチP3:トラックの配置ピッチ
主構造体3は、隣接する2つのトラックT間において、半ピッチずれた位置に配置されている。具体的には、隣接する2つのトラックT間において、一方のトラック(例えばT1)に配列された主構造体3の中間位置(半ピッチずれた位置)に、他方のトラック(例えばT2)の主構造体3が配置されている。その結果、第8図Bに示すように、隣接する3列のトラック(T1〜T3)間においてa1〜a7の各点に主構造体3の中心が位置する六方格子パターンまたは準六方格子パターンを形成するように主構造体3が配置されている。ここで、準六方格子パターンとは、正六方格子パターンと異なり、トラックの延在方向(X方向)に引き伸ばされ歪んだ六方格子パターンを意味する。
主構造体3が準六方格子パターンを形成するように配置されている場合には、第8図Bに示すように、同一トラック(例えばT1)内における主構造体3の配置ピッチP1(a1〜a2間距離)は、隣接する2つのトラック(例えばT1およびT2)間における主構造体3の配置ピッチ、すなわちトラックの延在方向に対してθ方向における主構造体3の配置ピッチP2(例えばa1〜a7,a2〜a7間距離)よりも長くなっている。このように主構造体3を配置することで、主構造体3の充填密度の更なる向上を図れるようになる。
主構造体3の高さ(深さ)は特に限定されず、透過させる光の波長領域に応じて適宜設定され、例えば236nm〜450nm程度の範囲に設定される。主構造体3のアスペクト比(高さH/配置ピッチP)は、0.81〜1.46の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは0.94〜1.28の範囲である。0.81未満であると反射特性および透過特性が低下する傾向にあり、1.46を超えると光学素子1の作製時において剥離特性が低下し、レプリカの複製が綺麗に取れなくなる傾向があるからである。
また、主構造体3のアスペクト比は、反射特性をより向上させる観点からすると、0.94〜1.46の範囲に設定することが好ましい。また、主構造体3のアスペクト比は、透過特性をより向上させる観点からすると、0.81〜1.28の範囲に設定することが好ましい。
なお、本発明においてアスペクト比は、以下の式(1)により定義される。
アスペクト比=H/P・・・(1)
但し、H:主構造体3の高さ、P:平均配置ピッチ(平均周期)
ここで、平均配置ピッチPは以下の式(2)により定義される。
平均配置ピッチP=(P1+P2+P2)/3 ・・・(2)
但し、P1:トラックの延在方向の配置ピッチ(トラック延在方向周期)、P2:トラックの延在方向に対して±θ方向(但し、θ=60°−δ、ここで、δは、好ましくは0°<δ≦11°、より好ましくは3°≦δ≦6°)の配置ピッチ(θ方向周期)
また、主構造体3の高さHは、主構造体3の列方向の高さとする。主構造体3のトラック延在方向の高さは、列方向の高さよりも小さい。また、主構造体3間以外の部分、または主構造体3のトラック延在方向以外の部分における高さは列方向の高さとほぼ同一である。このため、主構造体3の高さを列方向の高さで代表する。但し、主構造体3が凹部である場合、上記式(1)における主構造体3の高さHは、主構造体3の深さHとする。
主構造体3は図示する凸部形状のものに限らず、基体2の表面に形成した凹部で構成されていてもよい。主構造体3の高さは特に限定されず、例えば420nm程度、具体的には236nm〜450nmである。なお、主構造体3を凹部形状とした場合には、主構造体3の深さとなる。
このような主構造体3は、反射防止の機能を考えると深さ(z)方向に対する屈折率変化が、滑らかに変化していることが好ましい。たとえば、放物曲面で形成した楕円錐または楕円錐台形状では、深さ方向に対してzの1次で屈折率が変化し、滑らかに屈折率を変えることができる。また、このとき、主構造体3の頂上部の形状が先鋭でないため、実用上の耐久性として、十分なものが得られる。主構造体3の形状が、円錐形状や四角錐形状のものは、深さ方向に対してzの二乗で屈折率が変化するが、この場合は、主構造体3の頂上部の形状が先鋭となり耐久性が悪化し、また、長波長側での反射率を悪化させる方向であるため、n(z)が放物曲面時の変化と円錐曲面時の変化との中間で変化するような屈折率プロファイルであることが好ましい。上述のような楕円錐形状や楕円錐台形状で、副構造体4を設けたものは、このようななだらかな屈折率プロファイルを達成することができるため、十分な耐久性を併せ持ち、優れた反射防止特性を得ることができる。
第8図では、主構造体3は、それぞれ同一の形状を有しているが、主構造体3の形状はこれに限定されるものではなく、基体表面に2種以上の形状の主構造体3が形成されていてもよい。また、主構造体3は、基体2と一体的に形成されていてもよい。
なお、主構造体3のアスペクト比は全て同一である場合に限らず、主構造体3が一定の高さ分布(例えばアスペクト比0.83〜1.46程度の範囲)をもつように構成されていてもよい。高さ分布を有する主構造体3を設けることで、反射特性の波長依存性を低減することができる。したがって、優れた反射防止特性を有する光学素子1を実現することができる。
ここで、高さ分布とは、2種以上の高さ(深さ)を有する主構造体3が基体2の表面に設けられていることを意味する。すなわち、基準となる高さを有する主構造体3と、この主構造体3とは異なる高さを有する主構造体3とが基体2の表面に設けられていることを意味する。基準とは異なる高さを有する主構造体3は、例えば基体2の表面に周期的または非周期的(ランダム)に設けられている。その周期性の方向としては、例えばトラックの延在方向、列方向などが挙げられる。
(副構造体)
副構造体4は、主構造体3よりも低い高さを有する構造体、例えば微小な突出部である。また、副構造体4の高さは、屈折率を考慮した光路長で、用いる波長の1/4程度以下であれば反射防止の機能に寄与し、例えば、10nm〜150nm程度である。副構造体4の材料としては、例えば、基体2および主構造体3の材料と同一の材料を用いることもできるが、基体2および主構造体3より屈折率の低い材料を用いることが好ましい。反射率をより低減することができるからである。また、上述の内容は、主として主構造体3と副構造体4が凸の場合を述べたが、凹凸が逆の場合であってもかまわなく、主構造体3と副構造体4が凹んだ状態であってもよい。さらには、主構造体3と副構造体4の凹部と凸部の関係が、さかさまになっているようにしてもよい。具体的には、主構造体3が凸部である場合には、副構造体4がそれとは反対に凹部であり、主構造体3が凹部である場合には、副構造体4がそれとは反対に凸部であるようにしてもよい。
副構造体4は、例えば主構造体3間に設けられる。具体的には、副構造体4は主構造体3の最隣接部に設けられ、この最隣接部に設けられた副構造体4により主構造体3間が接続されることが好ましい。このようにすることで、主構造体3の充填率を向上させることができる。また、副構造体4の空間的周波数成分は、主構造体3の周期から換算される周波数成分より高いことが好ましい。具体的には、副構造体4の空間的周波数成分は、主構造体3の周期から換算される周波数成分の2倍以上であることが好ましく、4倍以上であることがさらに好ましい。このような副構造体4の空間周波数成分は、主構造体3の周波数成分の整数倍次とならないことが好ましい。
副構造体4は、副構造体4の形成しやすさの観点から、第8図Bに示したように、楕円錐形状または楕円錐台形状などの主構造体3が隣接する黒丸印「●」の位置に配置されることが好ましい。このように配置する場合、副構造体4は、主構造体3の隣接部全てに形成する、もしくはT1、T2などのトラック延在方向のみに形成するようにしてもよい。主構造体3が六方格子パターンまたは準六方格子パターンに周期的に配置されている場合には、例えば、主構造体3が6回対称となる方位で隣接する。この場合、隣接部に副構造体4が設けられ、この副構造体4により主構造体3間が接続されることが好ましい。また、充填率を向上させる観点から、第8図Bに示した、主構造体3間の空隙部2aに副構造体4を形成することが好ましく、主構造体3の隣接部と空隙部2aの両方に副構造体4を形成するようにしてもよい。なお、副構造体4を形成する位置は、上述の例に特に限定されるものではなく、主構造体3の表面全体に副構造体4を形成するようにしてもよい。
また、反射特性および透過特性の向上の観点からすると、副構造体4の表面に、微小な凸部および凹部の少なくとも1種、例えば微小な凹凸部4aを形成することが好ましい。
また、反射防止機能が良好で波長依存性が少ない光学素子1を得るには、副構造体4の微小な凸部または凹部は、主構造体3の周期よりも短い、高周波の空間的周波数成分を有するように形成されることが好ましい。例えば、第9図に示したように、微小な凹部と凸部とを有する、波打った微小な凹凸部4aであることが好ましい。微小な凹凸部4aは、例えば、後述する光学素子の製造工程におけるRIE(Reactive Ion Etching)などのエッチングの条件や、原盤の材料を適宜選択することにより形成することができる。具体的には、原盤の材料としては、パイレックスガラスを用いることが好ましい。
上述の例では、副構造体4を設ける場合を説明したが、たとえば、楕円錐形状や楕円錐台形状を用い、主構造体3の接する部分において、主構造体3の光路長で1/4程度以下の下部の部分が、周期よりも大きい形状であるような構造を用いてもかまわない(第10図A、第10図B参照)。すなわち、副構造体4を設ける代わりに、隣接する主構造体3の下部同士を重ね合わせる構造としてよい。また、このときの主構造体3の配置としては、第8図Bに示したような楕円形状のものであることが好ましい。このようにすることで、接合箇所を6箇所に増やして充填率を上げることができる。また、構造体の頂上部から深さ方向に進むに従って、滑らかに屈折率プロファイルを変化させることができる。
なお、隣接する主構造体3の下部同士を重ね合わせ、かつ、基体2の表面に副構造体4を形成するようにしてもよい。
(1−2)ロールマスタの構成
第11図は、上述の構成を有する光学素子を作製するためのロールマスタの構成の一例を示す。第11図に示すように、ロールマスタ11は、円柱状の原盤12の表面に凹部である主構造体13が可視光の波長と同程度のピッチで多数配置された構成を有している。主構造体13は、基体方面に凸部である主構造体3を形成するためのものである。また、図示を省略するが、円柱状の原盤12の表面には、主構造体13よりも浅い凹部である副構造体が形成されている。この副構造体は、基体方面に凸部である副構造体4を形成するためのものである。副構造体4は、例えば、楕円錐形状または楕円錐台形状などの主構造体13が隣接する黒丸印「●」の位置に配置されることが好ましい。
原盤12の材料は、例えばガラスを用いることができるが、この材料に特に限定されるものでははない。後述するロール原盤露光装置を用い2次元パターンが空間的にリンクし、1トラック毎に極性反転フォーマッタ信号と記録装置の回転コントロラーを同期させ信号を発生し、CAVで適切な送りピッチでパターニングすることにより、六方格子パターンまたは準六方格子パターンを記録することができる。極性反転フォーマッタ信号の周波数とロールの回転数を適切に設定することにより、所望の記録領域に空間周波数が一様な格子パターンを形成する。
(1−3)光学素子の製造方法
次に、第12図〜第14図を参照しながら、上述の構成を有する光学素子の製造方法の一例について説明する。
第1の実施形態に係る光学素子の製造方法は、原盤にレジスト層を形成するレジスト成膜工程、ロール原盤露光装置を用いてレジスト層にモスアイパターンの潜像を形成する露光工程、潜像が形成されたレジスト層を現像する現像工程、プラズマエッチングを用いてロールマスタを製作するエッチング工程、紫外線硬化樹脂により複製基板を製作する複製工程とを備える。
(露光装置の構成)
まず、第12図を参照して、モスアイパターンの露光工程に用いるロール原盤露光装置の構成について説明する。このロール原盤露光装置は、光学ディスク記録装置をベースとして構成されている。
レーザー光源21は、記録媒体としての原盤12の表面に着膜されたレジストを露光するための光源であり、例えば波長λ=266nmの記録用のレーザー光15を発振するものである。レーザー光源21から出射されたレーザー光15は、平行ビームのまま直進し、電気光学素子(EOM:Electro Optical Modulator)22へ入射する。電気光学素子22を透過したレーザー光15は、ミラー23で反射され、変調光学系25に導かれる。
ミラー23は、偏光ビームスプリッタで構成されており、一方の偏光成分を反射し他方の偏光成分を透過する機能をもつ。ミラー23を透過した偏光成分はフォトダイオード24で受光され、その受光信号に基づいて電気光学素子22が制御されてレーザー光15の位相変調が行われる。
変調光学系25において、レーザー光15は、集光レンズ26により、ガラス(SiO2)などからなる音響光学素子(AOM:Acoust−Optic Modulator)27に集光される。レーザー光15は、音響光学素子27により強度変調され発散した後、レンズ28によって平行ビーム化される。変調光学系25から出射されたレーザー光15は、ミラー31によって反射され、移動光学テーブル32上に水平かつ平行に導かれる。
移動光学テーブル32は、ビームエキスパンダ33、および対物レンズ34を備えている。移動光学テーブル32に導かれたレーザー光15は、ビームエキスパンダ33により所望のビーム形状に整形された後、対物レンズ34を介して、原盤12上のレジスト層へ照射される。原盤12は、スピンドルモータ35に接続されたターンテーブル36の上に載置されている。そして、原盤12を回転させるとともに、レーザー光15を原盤12の高さ方向に移動させながら、レジスト層へレーザー光15を間欠的に照射することにより、レジスト層の露光工程が行われる。形成された潜像は、例えば、円周方向に長軸を有する略楕円形になる。レーザー光15の移動は、移動光学テーブル32の矢印R方向への移動によって行われる。
露光装置は、第8図Bに示した六方格子または準六方格子の2次元パターンに対応する潜像をレジスト層に形成するための制御機構37を備えている。制御機構37は、フォーマッタ29とドライバ30とを備える。フォーマッタ29は、極性反転部を備え、この極性反転部が、レジスト層に対するレーザー光15の照射タイミングを制御する。ドライバ30は、極性反転部の出力を受けて、音響光学素子27を制御する。
このロール原盤露光装置では、2次元パターンが空間的にリンクするように1トラック毎に極性反転フォーマッタ信号と記録装置の回転コントロラーを同期させ信号を発生し、音響光学素子27により強度変調している。角速度一定(CAV)で適切な回転数と適切な変調周波数と適切な送りピッチでパターニングすることにより、六方格子または準六方格子パターンを記録することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の各工程について順次説明する。
(レジスト成膜工程)
まず、第13図Aに示すように、円柱状の原盤12を準備する。この原盤12は、例えばガラス原盤である。次に、第13図Bに示すように、原盤12の表面にレジスト層14を形成する。レジスト層14の材料としては、例えば有機系レジスト、および無機系レジストのいずれを用いてもよい。有機系レジストとしては、例えばノボラック系レジストや化学増幅型レジストを用いることができる。また、無機系レジストとしては、例えば、1種または2種以上の遷移金属からなる金属酸化物を用いることができる。
(露光工程)
次に、第13図Cに示すように、上述したロール原盤露光装置を用いて、原盤12を回転させると共に、レーザー光(露光ビーム)15をレジスト層14に照射する。このとき、レーザー光15を原盤12の高さ方向に移動させながら、レーザー光15を間欠的に照射することで、レジスト層14を全面にわたって露光する。これにより、レーザー光15の軌跡に応じた潜像16が、可視光波長と同程度のピッチでレジスト層14の全面にわたって形成される。
(現像工程)
次に、原盤12を回転させながら、レジスト層14上に現像液を滴下して、第14図Aに示すように、レジスト層14を現像処理する。図示するように、レジスト層14をポジ型のレジストにより形成した場合には、レーザー光15で露光した露光部は、非露光部と比較して現像液に対する溶解速度が増すので、潜像(露光部)16に応じたパターンがレジスト層14に形成される。
(エッチング工程)
次に、原盤12の上に形成されたレジスト層14のパターン(レジストパターン)をマスクとして、原盤12の表面をエッチング処理する。これにより、第14図Bに示すように、トラックの延在方向に長軸方向をもつ楕円錐形状または楕円錐台形状の凹部、すなわち主構造体13を得ることができる。エッチング方法は、例えばドライエッチングによって行われる。このとき、エッチング処理とアッシング処理を交互に行うことにより、例えば、錐体状の主構造体13のパターンを形成することができるとともに、レジスト層14の3倍以上の深さ(選択比3以上)のガラスマスターを作製でき、主構造体3の高アスペクト比化を図ることができる。以上により、六方格子パターンまたは準六方格子パターンを有するロールマスタ11が得られる。
(複製工程)
次に、ロールマスタ11と紫外線硬化樹脂を塗布したアクリルシートなどを密着させ、紫外線を照射し硬化させながら剥離する。これにより、第14図Cに示すように、目的とする光学素子1が作製される。
この第1の実施形態によれば、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返され、かつ、複数列のトラックをなすように、主構造体3を基体表面に形成するとともに、主構造体3の大きさよりも小さい副構造体4を基体表面に形成しているので、生産性が高く、優れた反射防止特性を有する光学素子1を実現できる。
(2)第2の実施形態
(2−1)光学素子の構成
第15図Aは、本発明の第2の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。第15図Bは、第15図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。第15図Cは、第15図BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。第15図Dは、第15図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第2の実施形態に係る光学素子1は、トラックTが円弧状の形状を有し、主構造体3が円弧状に配置されている。第15図Bに示すように、隣接する3列のトラック(T1〜T3)間においてa1〜a7の各点に主構造体3の中心が位置する準六方格子パターンを形成するように主構造体3が配置されている。ここで、準六方格子パターンとは、正六方格子パターンとは異なり、トラックTの円弧状に沿って歪んだ六方格子パターンを意味する。あるいは、正六方格子パターンとは異なり、トラックTの円弧状に沿って歪み、かつ、トラックの延在方向(X方向)に引き伸ばされ歪んだ六方格子パターンを意味する。
上述した以外の光学素子1の構成は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
(2−2)ディスクマスタの構成
第16図は、上述の構成を有する光学素子を作製するためのディスクマスタの構成の一例を示す。第16図に示すように、ディスクマスタ41は、円盤状の原盤42の表面に凹部である主構造体43が可視光の波長と同程度のピッチで多数配置された構成を有している。主構造体42は、例えば、同心円状またはスパイラル状のトラック上に配置されている。
上述した以外のディスクマスタ41の構成は、第1の実施形態のロールマスタ11と同様であるので説明を省略する。
(2−3)光学素子の製造方法
第17図は、上述の構成を有するディスクマスタを作製するための露光装置の構成の一例を示す概略図である。
移動光学テーブル32は、ビームエキスパンダ33、ミラー38および対物レンズ34を備えている。移動光学テーブル32に導かれたレーザー光13は、ビームエキスパンダ33により所望のビーム形状に整形された後、ミラー38および対物レンズ34を介して、円盤状の原盤42上のレジスト層へ照射される。原盤42は、スピンドルモータ35に接続されたターンテーブル(図示略)の上に載置されている。そして、原盤42を回転させるとともに、レーザー光15を原盤42の回転半径方向に移動させながら、原盤42上のレジスト層へレーザー光を間欠的に照射することにより、レジスト層の露光工程が行われる。形成された潜像は、円周方向に長軸を有する略楕円形になる。レーザー光15の移動は、移動光学テーブル32の矢印R方向への移動によって行われる。
第17図に示した露光装置においては、レジスト層に対して第16図に示した六方格子または準六方格子の2次元パターンからなる潜像を形成するための制御機構37を備えている。制御機構37は、レジスト層に対するレーザー光15の照射タイミングを制御する極性反転部と、この極性反転部の出力を受けて、AOM27を制御するドライバ30を備えている。
制御機構37は、潜像の2次元パターンが空間的にリンクするように、1トラック毎に、AOM27によるレーザー光15の強度変調と、スピンドルモータ35の駆動回転速度と、移動光学テーブル32の移動速度とをそれぞれ同期させる。原盤42は、角速度一定(CAV)で回転制御される。そして、スピンドルモータ35による原盤42の適切な回転数と、AOM27によるレーザー強度の適切な周波数変調と、移動光学テーブル32によるレーザー光15の適切な送りピッチとでパターニングを行う。これにより、レジスト層に対して六方格子パターン、または準六方格子パターンの潜像が形成される。
例えば、円周方向の配置ピッチP1を330nm、円周方向約60°方向(約−60°方向)の配置ピッチP2を300nmにするには、送りピッチは251nmにすればよい。なお、P1を315nm、P2を275nmにするには、送りピッチは226nmにすればよい。また、P1を300nm、P2を265nmにするには、送りピッチは219nmにすればよい。
更に、極性反転部の制御信号を、空間周波数(潜像のパターン密度であり、P1:330、P2:300nm、または、P1:315nm、P2:275nm、または、P1:300nm、P2:265nm)が一様になるように徐々に変化させる。より具体的には、レジスト層に対するレーザー光15の照射周期を1トラック毎に変化させながら露光を行い、各トラックTにおいてP1がほぼ330nm(あるいは315nm、300nm)となるように制御機構37においてレーザー光15の周波数変調を行う。即ち、トラック位置が円盤状の原盤42の中心から遠ざかるに従い、レーザー光の照射周期が短くなるように変調制御する。これにより、基板全面において空間周波数が一様なナノパターンを形成することが可能となる。
上述した以外の光学素子の製造方法は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
この第2の実施形態によれば、直線状に主構造体3を配列した場合と同様に、透過率および反射率に優れた光学素子1を得ることができる。
(3)第3の実施形態
第18図Aは、本発明の第3の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。第18図Bは、第18図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。第18図Cは、第18図BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。第18図Dは、第18図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第3の実施形態に係る光学素子1は、主構造体3が、隣接する3列のトラック間において四方格子パターンまたは準四方格子パターンをなしている点において、第1の実施形態のものとは異なっている。ここで、準四方格子パターンとは、正四方格子パターンと異なり、トラックの延在方向(X方向)に引き伸ばされ歪んだ四方格子パターンを意味する。主構造体3が四方格子パターンまたは準四方格子パターンに周期的に配置されている場合には、例えば、主構造体3が4回対称となる方位で隣接する。また、四方格子をより引き伸ばし歪ませることにより、同一トラックの主構造体に対しても隣接させることが可能となり、4回対称となる方位に加えて同一トラック方向の2箇所でも隣接した充填密度の高い配置がなされる。この場合、隣接部に副構造体4が設けられ、この副構造体4により主構造体3間が接続されることが好ましい。
隣接する2つのトラックT間において、一方のトラック(例えばT1)に配列された主構造体3の中間位置(半ピッチずれた位置)に、他方のトラック(例えばT2)の主構造体3が配置されている。その結果、第18図Bに示すように、隣接する3列のトラック(T1〜T3)間においてa1〜a4の各点に構造体3の中心が位置する四方格子パターンまたは準四方格子パターンを形成するように主構造体3が配置されている。
主構造体3の高さまたは深さは特に限定されず、例えば、159nm〜312nm程度である。トラックTに対してθ方向のピッチP2は、例えば、275nm〜297nm程度である。主構造体3のアスペクト比(高さH/配置ピッチP)は、例えば、0.54〜1.13程度である。更に、主構造体3のアスペクト比は全て同一である場合に限らず、主構造体3が一定の高さ分布をもつように構成されていてもよい。
同一トラック内における主構造体3の配置ピッチP1は、隣接する2つのトラック間における主構造体3の配置ピッチP2よりも長いことが好ましい。また、同一トラック内における主構造体3の配置ピッチをP1、隣接する2つのトラック間における主構造体3の配置ピッチをP2としたとき、比率P1/P2が、1.4<P1/P2≦1.5の関係を満たすことが好ましい。このような数値範囲にすることで、楕円錐または楕円錐台形状を有する構造体の充填率を向上することができるので、反射防止特性を向上することができる。
この第3の実施形態では、上述の第1の実施形態と同様に、透過率および反射率に優れた光学素子1を得ることができる。
(4)第4の実施形態
第19図Aは、本発明の第4の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。第19図Bは、第19図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。第19図Cは、第19図BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。第19図Dは、第19図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第4の実施形態に係る光学素子1は、基体2の主構造体3が形成された面上に、低屈折率層5が形成されている点において、第1の実施形態とは異なっている。低屈折率層5は、基体2、主構造体3、および副構造体4を構成する材料より低い屈折率を有する材料を主成分としている。この低屈折率層4の材料としては、従来の公知の有機系、例えばフッ素系の樹脂、または無機系の低屈折率材料、例えばLiF、MgF2を用いることができる。
この第4の実施形態では、上述の第1の実施形態に比べて反射率をさらに低減することができる。
(5)第5の実施形態
第20図Aは、本発明の第5の実施形態に係る光学素子の構成の一例を示す概略平面図である。第20図Bは、第20図Aに示した光学素子の一部を拡大して表す平面図である。第20図Cは、第20図BのトラックT1、T3、・・・における断面図である。第20図Dは、第20図BのトラックT2、T4、・・・における断面図である。
第5の実施形態に係る光学素子1は、主構造体3および副構造体4の表面に微細凹凸形状6を設けている点において、第1の実施形態とは異なっている。光学素子1が空隙部2aを有する場合には、空隙部2aにも微細凹凸形状6を設けることが好ましい。
この第5の実施形態では、上述の第1の実施形態に比べて反射率をさらに低減することができる。
(実施例1)
まず、外径126mmのガラスロール原盤を準備し、このガラス原盤の表面に以下のようにしてレジストを着膜した。すなわち、シンナーでフォトレジストを1/10に希釈し、この希釈レジストをディップによりガラスロール原盤の円柱面上に厚さ130nm程度に塗布することにより、レジストを着膜した。次に、記録媒体としてのガラス原盤を、第12図に示したロール原盤露光装置に搬送し、レジストを露光することにより、1つの螺旋状に連なるとともに、隣接する3列のトラック間において準六方格子パターンをなす潜像がレジストにパターニングされた。
具体的には、準六方格子パターンが形成されるべき領域に対して、前記ガラスロール原盤表面まで露光するパワー0.50mW/mのレーザー光を照射し凹形状の準六方格子パターンを形成した。なお、トラック列の列方向のレジスト厚さは120nm程度、トラックの延在方向のレジスト厚さは100nm程度であった。
次に、ガラスロール原盤上のレジストに現像処理を施して、露光した部分のレジストを溶解させて現像を行った。具体的には、図示しない現像機のターンテーブル上に未現像のガラスロール原盤を載置し、ターンテーブルごと回転させつつガラスロール原盤の表面に現像液を滴下してその表面のレジストを現像した。これにより、レジスト層が準六方格子パターンに開口しているレジストガラス原盤が得られた。
次に、ロールプラズマエッチングを用い、CHF3ガス雰囲気中でのプラズマエッチングを行った。これにより、ガラスロール原盤の表面において、レジスト層から露出している準六方格子パターンの部分のみエッチングが進行し、その他の領域はフォトレジストがマスクとなりエッチングはされず、楕円錐形状の凹部が得られた。このときのパターンでのエッチング量(深さ)はエッチング時間によって変化させた。最後に、O2アッシングにより完全にフォトレジストを除去することにより、凹形状の六方格子パターンのモスアイガラスロールマスタが得られた。列方向における凹部の深さは、トラックの延在方向における凹部の深さより深かった。
次に、上記モスアイガラスロールマスタと紫外線硬化樹脂を塗布したアクリルシートを密着させ、紫外線を照射し硬化させながら剥離することにより、光学素子を作製した。
(形状の評価)
上述のように作製した光学素子について、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)により観察を行なった。その結果を第21図に示す。第21図から、トラック方向における主構造体間が副構造体によって接続されていることがわかる。
(実施例2)
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチと、露光スポットとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、四方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光学素子を作製した。
(実施例3)
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチと、露光スポットとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、準六方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光学素子を作製した。
(実施例4)
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチと、露光スポットとを調整することで、レジスト層を実施例1に比して小さな開口でパターニングし、エッチングとアッシングの条件を調整することにより、準六方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光学素子を作製した。
(実施例5)
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチと、露光スポットとを調整することで、レジスト層を実施例1に比して小さな開口でパターニングし、エッチングとアッシングの条件を調整することにより、準六方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして光学素子を作製した。
(実施例6)
1トラック毎に極性反転フォマッター信号の周波数と、ロールの回転数と、適切な送りピッチと、露光スポットとを調整することで、レジスト層をパターニングすることにより、準六方格子パターンをレジスト層に記録した。これ以外のことは、実施例1と同様にして原盤を作製した。
(形状の評価)
上述のようにして作製した実施例1〜5の光学素子、および実施例6の原盤の凹凸面(構造体形成面)を、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)、および走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)により観察を行った。そして、AFMの断面プロファイルから各実施例の構造体の高さ、およびピッチを求めた。その結果を表1に示す。
第23図から、主構造体間が4回対称となる方位で隣接し、これらの隣接箇所全ておいて構造体同士が接続されていることがわかる。
第24図A、第24図Bから、主構造体の底部には、主構造体の頂部から底部に向かう方向に細長く延びる突出部(副構造体)が形成されていることがわかる。また、主構造体の頂部には微細な穴部(副構造体)が形成されていることがわかる。すなわち、光学素子の表面(構造体形成面)全体に副構造体が形成されていることがわかる。
第25図から、主構造体の頂部から底部に向かう方向に細長く延びる突出部(副構造体)などが、光学素子の表面全体に形成されていることがわかる。なお、副構造体として、突出部(凸部)に代えて、凹部を形成するようにしてもよい。
第26図から、原盤の表面に準六方格子状に構造体(凹部)が形成され、それらの深さに異方性があることがわかる。
次に、RCWA(Rigorous Coupled Wave Analysis)シミュレーションにより構造体の高さと反射率との関係について検討した。
(試験例1)
主構造体の底面径をトラックピッチP1に対して85%、90%、95%、99%の大きさにして、RCWAシミュレーションを行った。その結果を第27図に示す。
以下に、シミュレーションの条件を示す。
主構造体形状:釣鐘型
偏光:無偏光
屈折率:1.48
トラックピッチP1:320nm
主構造体の高さ:365nm
アスペクト比:1.14
主構造体の配列:六方格子
第27図から、主構造体の底面径の大きさが変わり、充填率が下がると、反射率が悪化することがわかる。
(試験例2)
トラック方向の主構造体間に、アスペクト比0.3の低い突出部である副構造体を設ける以外は、試験例1と同様にして、RCWAシミュレーションを行った。その結果を第28図に示す。
第28図から、トラック方向の主構造体間に低い突出部で作成した副構造体がある場合、充填率が下がっても、反射率を低く抑えることができることがわかる。
(試験例3)
トラック方向の主構造体間に、主構造体の高さの1/4に相当する副構造体を設け、各々の高さの主構造体を同じ割合で存在させ、それぞれの高さでの結果と、深さ分布を持たせた場合の結果(Ave.)をあわせて、グラフとしたものを第29図に示す。
主構造体形状:釣鐘型
偏光:無偏光
屈折率:1.48
トラックピッチP1:320nm
主構造体の底面径:トラックピッチP1の90%
アスペクト比:0.93、1.00、1.14、1.30(各々、深さ0.270、0.320、0.385、0.415μm)
主構造体の配列:六方格子
第29図から、トラック方向の主構造体間に低い突出部である副構造体を設け、主構造体に高さ分布を持たせると、波長依存性の少ない低反射特性が得られることがわかる。
(試験例4)
副構造体の空間的周波数の次数を、副構造体無し、2.3次、4.8次として、RCWAシミュレーションを行った。その結果を第30図に示す。
以下に、シミュレーションの条件を示す。
主構造体形状:釣鐘型
偏光:無偏光
屈折率:1.50
トラックピッチP1:320nm
主構造体の高さ:365nm
アスペクト比:1.14
主構造体の配列:六方格子
第30図から、副構造体の次数を増やすと、波長依存性が少なく、副構造体が無い場合と比較して、反射率の低い光学特性が得られることがわかる。
(試験例5)
主構造体を六方格子状の釣鐘型構造とし、底部を接合させない場合と底部同士を重ね合わせて接合させた場合とのRCWAシミュレーションを行った。その結果を第31図に示す。
以下に、シミュレーションの条件を示す。
主構造体形状:釣鐘型
偏光:無偏光
屈折率:1.50
トラックピッチP1:320nm
主構造体の高さ:365nm
アスペクト比:1.14
主構造体の配列:六方格子
第31図から、主構造体を六方格子状の釣鐘型構造とし、底部を接合させない場合と、底部同士を重ね合わせて接合させた場合とにおいて、接合させた場合に良好な反射防止特性が得られることがわかる。
以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値、形状および材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値、形状および材料などを用いてもよい。
Claims (21)
- 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体は、上記主構造体間に設けられ、
上記主構造体が、六方格子状、または準六方格子状に周期的に配置され、
上記主構造体間が6回対称、またはほぼ6回対称となる方位で隣接し、
上記隣接する部分に上記副構造体が設けられ、該副構造体により上記主構造体間が接続され、
上記副構造体が、上記基体および上記主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子。 - 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体は、上記主構造体間に設けられ、
上記主構造体が、六方格子状、または準六方格子状に周期的に配置され、
上記主構造体間が6回対称、またはほぼ6回対称となる方位で隣接し、
上記隣接する部分に上記副構造体が設けられ、該副構造体により上記主構造体間が接続され、
上記副構造体は、上記主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。 - 上記副構造体が、上記主構造体間と、上記主構造体の配列の空隙部とに形成されている請求項1または2記載の光学素子。
- 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体が、上記主構造体の表面に形成され、
上記副構造体が、上記基体および上記主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子。 - 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体が、上記主構造体の表面に形成され、
上記副構造体は、上記主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。 - 上記副構造体の繰返し配列の周波数成分が、上記主構造体の周期配列の周波数成分より高い請求項1、2、4および5のいずれかに記載の光学素子。
- 上記副構造体の繰返し配列の周波数成分が、上記主構造体の周期配列の周波数に対して、2倍以上である請求項6記載の光学素子。
- 上記副構造体の繰返し配列の周波数成分が、上記主構造体の周期配列の周波数に対して、4倍以上である請求項7記載の光学素子。
- 上記副構造体の繰返し配列の周波数成分が、上記主構造体の周期配列の周波数に対して整数次の高調波となる値とは異なる請求項6記載の光学素子。
- 上記主構造体の頂上部における平均屈折率プロファイルn(z)の変化が、上記構造体の形状が放物曲面時の変化と円錐曲面時の変化との中間の値をとる請求項1、2、4および5のいずれかに記載の光学素子。
- 上記副構造体の深さが10nm以上150nm以下の範囲内である請求項1、2、4および5のいずれかに記載の光学素子。
- 上記主構造体と上記副構造体の凹部と凸部の関係が、さかさまになっている請求項1または4記載の光学素子。
- 上記副構造体は、上記主構造体の表面にて細長く延びる凸部または凹部である請求項4記載の光学素子。
- 上記凸部または凹部は、上記主構造体の頂部から底部に向かう方向に延びている請求項13記載の光学素子。
- 上記主構造体は、楕円錐形状、または楕円錐台形状であり、
上記主構造体の底面は、上記トラックの延在方向が長軸方向となる楕円形状である請求項1、2、4および5のいずれかに記載の光学素子。 - 請求項1から15のいずれかに記載の光学素子を備える表示装置。
- 請求項1から15のいずれかに記載の光学素子を備える太陽電池。
- 請求項1から15のいずれかに記載の光学素子を備える照明装置。
- 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部または凹部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体は、上記主構造体間に設けられ、
上記主構造体が、四方格子状、または準四方格子状に周期的に配置され、
上記主構造体間が4回対称、またはほぼ4回対称となる方位で隣接し、
上記隣接する部分に上記副構造体が設けられ、該副構造体により上記主構造体間が接続され、
上記副構造体が、上記基体および上記主構造体より屈折率の低い材料を主成分とする光学素子。 - 基体と、
上記基体表面に形成された、凸部である主構造体および副構造体と
を備え、
上記主構造体は、上記基体表面において複数列のトラックをなすとともに、可視光の波長以下の微細ピッチで周期的に繰り返し配列され、
上記副構造体は、上記主構造体の大きさよりも小さく、
上記副構造体は、上記主構造体間に設けられ、
上記主構造体が、四方格子状、または準四方格子状に周期的に配置され、
上記主構造体間が4回対称、またはほぼ4回対称となる方位で隣接し、
上記隣接する部分に上記副構造体が設けられ、該副構造体により上記主構造体間が接続され、
上記副構造体は、上記主構造体の頂部に形成された穴部である光学素子。 - 隣接する上記主構造体の下部同士が、4回対称、またはほぼ4回対称となる方位で重ね合わされている請求項19または20に記載の光学素子。
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