JP5399278B2 - 乳腺含有率推定装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は乳腺含有率推定装置及び方法に係り、特にマンモグラフィ撮影装置により***をX線撮影して得られた***画像のみから該***画像の画素毎の乳腺含有率を推定する技術に関する。
***は主に乳腺組織と脂肪組織とからなり、***内における乳腺の割合を乳腺含有率と呼ぶ。この乳腺含有率は、***の性状を正確に知る上で非常に有用であり、医学的に必要不可欠な情報となっている。例えば、乳腺含有率と発ガンのリスクとの間には相関関係があることが研究によって示唆されている。
現在、***の構成(乳腺の退縮の度合いを、脂肪性、乳腺散在、不均一高濃度、高濃度の4段階に分類)の分類評価は、視覚による乳腺と脂肪のコントラスト差をもとに定性的に行われているが、読影者によって評価が一致しない可能性もあり、より定量的な評価が求められている。
従来、乳腺含有率を定量的に評価する方法として、特許文献1に記載されている方法がある。この方法は、例えば胸筋の濃度を基準として乳腺を分類し、乳腺領域の変動をヒストグラム化し、***における乳腺の割合がどれくらいであるかを判断している(特許文献1の段落[0029])。
一方、***画像の画素毎に乳腺含有率を推定する方法も提案されている。各画素毎に乳腺含有率を算出することで、様々なアプリケーションへの応用が可能となる(診断の補助、CAD、画像処理条件設定、QA)。非特許文献1では、線量比(透過線量/照射線量)、***の厚み、画素値と乳腺含有率の関係(予め求めた関係式)に基づいて、各画素毎に乳腺含有率を算出している。
また、非特許文献2には、撮影装置から取得した管電圧、ターゲット/フィルタ、***の厚みの情報に基づいて乳腺と脂肪の減弱係数を算出し、非特許文献3により推定された等厚補正画像と各減弱係数に基づいて乳腺の体積を推定する技術が記載されている。
特開2002−125961号公報
"デジタル***画像を用いた乳腺線量の計測"、医用画像情報学会雑誌、Vol.24, No.1, pp.6-12, 2007. "Volumetric Breast Density Estimation From Full-Field Digital Mammograms", IEEE Trans. MEDICAL IMAGING, Vol.25, No.3, 2006. "Thickness correction of mammographic images by anisotropic filtering and interpolation of dense tissue", Proc. SPIE(Medical Imaging: Image Processing), Vol.5747, pp.1521-1527, 2005.
特許文献1に記載の方法は、***画像から画素の濃度により乳腺領域を抽出し、***領域に対する乳腺領域の面積比率を乳腺含有率として推定しているが、***は乳腺と脂肪が混在して成るため、2次元画像で明確に乳腺領域と脂肪領域を分割することはできないという問題がある。また、撮影時の***の圧迫の仕方やポジショニングによって面積比率は変化するという問題もある。
一方、非特許文献1に記載の方法は、マンモグラフィ撮影装置毎に、線量比、***の厚み、画素値と乳腺含有率の関係式を予め求めておく必要があり、事前に複雑なキャリブレーションが必要である。また、適切な関係式を選択するために***の厚みの情報等が必要になり、***画像の画像データだけでは乳腺含有率を推定することはできない。
また、非特許文献2に記載の方法では、乳腺の体積や体積割合は算出できても、各画素毎に乳腺含有率を算出することはできない。また、X線撮影時の管電圧やターゲット/フィルタの種類、***の厚みといった撮影に関する撮影情報を取得する必要があり、それらの撮影情報を取得できない場合には、乳腺の体積や体積割合を推定できないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、事前に複雑なキャリブレーションを必要とすることなく、各画素毎に乳腺含有率を簡便にかつ精度良く推定することができる乳腺含有率推定装置及び方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る乳腺含有率推定装置は、マンモグラフィ撮影装置により***をX線撮影して得られた***画像を取り込む***画像取得手段と、前記取得した***画像に基づいて***全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像を推定する脂肪画像推定手段と、前記取得した***画像から素抜け領域の画素値を取得する手段と、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、及び前記取得した素抜け領域の画素値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出する乳腺含有率算出手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に係る発明では、***のX線画像(***画像)から脂肪画像(***の乳腺組織が全て脂肪組織に置き換わった場合の画素値を持つ画像)を推定し、元の***画像と脂肪画像との関係に基づいて各画素毎に乳腺含有率を算出する。上記乳腺含有率の算出に際し、***画像及び脂肪画像の他に、***画像中の素抜け領域(X線減弱のない領域)の画素値を使用している。***画像を解析して得られる脂肪画像と素抜け領域の画素値、それらの関係式を利用することで、事前に複雑なキャリブレーションを必要とすることなく、各画素毎に乳腺含有率を簡便にかつ精度良く推定することができる。
請求項2に示すように、請求項1に記載の乳腺含有率推定装置において、更に、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値を記憶する記憶手段を備え、前記乳腺含有率算出手段は、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、前記取得した素抜け領域の画素値、及び更に前記記憶した平均減弱係数の比率を表す所定値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出することを特徴としている。
ここで、乳腺と脂肪の平均減弱係数は、撮影条件(管電圧、ターゲット/フィルタの種類、***の厚み)によって大きく変化する値であり、その影響を避けるため、非特許文献2では、予め設定された減弱係数テーブルから撮影条件に応じた値を読み出しているが、本発明者の研究により、平均減弱係数の比率の値は、撮影条件の影響を受けにくい値であることが新たに分かった。この平均減弱係数比率の所定値を利用し、乳腺含有率を算出することで、撮影に関する情報を取得することなく、画像データのみから精度良く乳腺含有率を推定することが可能となる。
請求項3に示すように、請求項2に記載の乳腺含有率推定装置において、前記乳腺含有率算出手段は、前記取得した***画像の画素値をI(x,y)、前記推定した脂肪画像の画素値をA(x,y)、前記取得した素抜け領域の画素値をI、及び前記記憶された平均減弱係数の比率を表す所定値をμとすると、前記***画像の各座標(x,y)の画素毎の乳腺含有率G(x,y)を、次式、
Figure 0005399278
により算出することを特徴としている。
上記[数1]式によれば、式中に撮影に関する情報が含まれておらず、元の***画像の画素値I(x,y)と、元の***画像から得られる脂肪画像の画素値A(x,y)及び素抜け領域の画素値Iと、予め記憶した平均減弱係数の比率を表す所定値μ(撮影条件の影響を受けにくい値)から***画像の各座標(x,y)の画素毎の乳腺含有率G(x,y)を算出することができる。
請求項4に示すように請求項3に記載の乳腺含有率推定装置において、前記[数1]式の(I−A(x,y))を重みとして、前記乳腺含有率G(x,y)の重み付け平均を算出することにより、乳腺の体積割合を算出する乳腺体積割合算出手段を更に備えたことを特徴としている。
***全体の体積及び乳腺の体積を求めることは難しいが、上記[数1]式により求められる***画像の画素毎の乳腺含有率から、乳腺体積割合を推定することができる。
請求項5に示すように請求項から4のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置において、前記乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値は、前記マンモグラフィ撮影装置による平均的な撮影条件下で平均的な***を撮影した場合の乳腺の平均減弱係数と脂肪の平均減弱係数の比率を表す固定値であることを特徴としている。
平均減弱係数の比率を表す所定値は、撮影条件の影響を受けにくい値であるが、全く影響されない値ではない。そこで、平均減弱係数の比率を表す所定値として、平均的な撮影条件下で平均的な***を撮影した場合の乳腺の平均減弱係数と脂肪の平均減弱係数の比率を表す値(固定値)にすることで、乳腺含有率の推定の誤差を最小限にすることができる。
請求項6に示すように請求項から5のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置において、前記乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値は、約1.778であることを特徴としている。
請求項7に示すように請求項1から6のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置において、前記脂肪画像推定手段は、前記取得した***画像に基づいて***領域と素抜け領域との境界を示すスキンラインを抽出するスキンライン抽出手段と、前記スキンラインからの法線方向の距離に応じて撮影される***の厚みが決まると仮定し、前記スキンラインから等距離にある画素の画素値を、該スキンラインからの距離に応じて決定した画素値にすることで前記脂肪画像を作成する脂肪画像作成手段と、を有することを特徴としている。
***全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合の脂肪画像は、撮影時の***の厚みに応じて画素値が異なる。そこで、スキンラインからの法線方向の距離に応じて撮影される***の厚みが決まると仮定し、スキンラインから等距離にある画素の画素値を、そのスキンラインからの距離に応じて決定した画素値にすることで脂肪画像を作成している。
請求項8に示すように請求項7に記載の乳腺含有率推定装置において、前記脂肪画像作成手段は、前記取得した***画像に基づいて前記スキンラインから等距離にある画素の画素値から脂肪組織を代表する代表値を算出する手段であって、前記スキンラインから異なる距離毎にそれぞれ代表値を算出する手段と、前記算出された代表値に基づいて前記スキンラインからの距離と前記脂肪画像の画素値との関係式を推定する手段と、を備え、前記推定した関係式に基づいて前記スキンラインからの距離に応じた脂肪画像の画素値を決定することを特徴としている。
前記脂肪画像作成手段は、前記取得した***画像に基づいて前記スキンラインから等距離にある画素の画素値から脂肪組織を代表する代表値を算出する。代表値としては、複数の画素値の中央値、平均値、最頻値、極値などが考えられる。上記のようにしてスキンラインから異なる距離毎にそれぞれ代表値を算出し、これらの代表値に基づいてスキンラインからの距離と脂肪画像の画素値との関係式を推定する。例えば、前記関係式を示す曲線近似式の係数を、前記近似式に代表値を代入にして決定する。
請求項9に係る乳腺含有率推定方法は、マンモグラフィ撮影装置により***をX線撮影して得られた***画像を取り込む工程と、前記取得した***画像に基づいて***全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像を推定する工程と、前記取得した***画像から素抜け領域の画素値を取得する工程と、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、及び前記取得した素抜け領域の画素値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出する工程と、を含むことを特徴としている。
請求項10に示すように請求項9に記載の乳腺含有率推定方法において、更に、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値を予め記憶手段に記憶させる工程を備え、前記乳腺含有率を算出する工程は、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、前記取得した素抜け領域の画素値、及び更に前記記憶した平均減弱係数の比率を表す所定値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出することを特徴としている。
請求項11に示すように請求項9に記載の乳腺含有率推定方法において、前記乳腺含有率を算出する工程は、前記取得した***画像の画素値をI(x,y)、前記推定した脂肪画像の画素値をA(x,y)、前記取得した素抜け領域の画素値をI0、及び前記記憶された平均減弱係数の比率を表す所定値をμとすると、前記***画像の各座標(x,y)の画素毎の乳腺含有率G(x,y)を、次式、
Figure 0005399278
により算出することを特徴としている。
請求項12に示すように請求項11に記載の乳腺含有率推定方法において、前記[数1]式の(I−A(x,y))を重みとして、前記乳腺含有率G(x,y)の重み付け平均を算出することにより、乳腺の体積割合を算出する乳腺体積割合算出手段を更に備えたことを特徴としている。
本発明によれば、***のX線画像(***画像)から脂肪画像(***の乳腺組織が全て脂肪組織に置き換わった場合の画素値を持つ画像)を推定し、X線減弱のない素抜け領域の画素値を解析し、元の***画像と脂肪画像、素抜け領域の画素値との関係に基づいて乳腺含有率を算出しているため、事前に複雑なキャリブレーションを必要とすることなく、簡便にかつ精度良く各画素ごとに乳腺含有率を推定することができる。
図1は本発明に係る乳腺含有率推定装置を含むシステム構成図である。 図2はマンモグラフィ撮影装置の実施の形態を示す構成図である。 図3はマンモグラフィ撮影装置における撮影台の内部構成図である。 図4はマンモグラフィ撮影時のX線源、撮影対象(***)及び検出器の関係を示す概略図である。 図5はマンモグラフィ撮影でよく使われえる3種類のX線スペクトルを示すグラフである。 図6は光子エネルギに対する乳腺と脂肪の減弱係数を示すグラフである。 図7は複数の撮影条件毎の乳腺の平均減弱係数μg ̄、脂肪の平均減弱係数μa ̄、これらの平均減弱係数の差、及び比率の計算結果を示す図表である。 図8はスキンライン距離と脂肪画素値との関係を示す図である。 図9は本発明に係る乳腺含有率推定方法の実施の形態を示すフローチャートである。 図10(A)は***画像の原画像を示し、図10(B)は原画像から抽出した構造物ごとに領域を区分した画像を示す図である。 図11はスキンラインの拡張を説明するために用いた図である。 図12は各スキンライン距離毎に脂肪画素値をプロットしたグラフである。 図13は画像解析処理の流れを示すフローチャートである。 図14は***画像から特徴点を検出する様子を示す説明図である。 大量のデータで求めた乳腺存在確率の一例を示す説明図である。 乳腺存在確率マップの一例を示す説明図である。 乳腺コントラスト値の階調をコントロールする様子を示す説明図である。 乳腺画素値の階調をコントロールする様子を示す説明図である。 スキンライン画素値の階調をコントロールする様子を示す説明図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る乳腺含有率推定装置及び方法の好ましい実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は本発明に係る乳腺含有率推定装置を含むシステム構成図である。
このシステムは、本発明に係る乳腺含有率推定装置10と、医用施設などに設置されたマンモグラフィ撮影装置40と、マンモグラフィ撮影装置40の操作等を行う操作卓42と、マンモグラフィ撮影装置40で撮影された***画像を保存する画像データベース(画像DB)44とから構成されている。
乳腺含有率推定装置10は、ワークステーションなどのコンピュータによって構成されており、主として各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)12と、装置の制御プログラムが格納されたり、プログラム実行時の作業領域となる主メモリ14と、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等のモニタ装置28の表示を制御するグラフィックボード16と、医用施設のネットワーク50と接続される通信インターフェース(通信I/F)18と、本発明に係る乳腺含有率推定処理用プログラム、画像解析プログラムを含む各種のアプリケーションソフト、後述する平均減弱係数の比率を示す所定値μ等を保存するハードディスク装置20と、CD−ROMドライブ22と、キーボード30のキー操作を検出して指示入力としてCPU12に出力するキーボードコントローラ24と、位置入力装置としてのマウス32の状態を検出してモニタ装置28上のマウスポインタの位置やマウス32の状態等の信号をCPU12に出力するマウスコントローラ26とから構成されている。
<マンモグラフィ撮影装置>
図2はマンモグラフィ撮影装置40の実施の形態を示す構成図である。
マンモグラフィ撮影装置40は、立設状態に設置される基台112と、基台112の略中央部に配設される旋回軸114に固定されるアーム部材116と、被験者118の***に対して放射線(X線)を曝射するX線源を収納し、アーム部材116の一端部に固定されるX線源収納部120と、***を透過したX線を検出してX線画像情報を取得する検出器を収納し、アーム部材116の他端部に固定される撮影台122と、撮影台122に対して***を圧迫する圧迫板124と、を備えている。
X線源収納部120、撮影台122及び圧迫板124が連結されたアーム部材116は、旋回軸114を中心として矢印A方向に旋回することで、被験者118の***に対する撮影方向が調整可能に構成される。圧迫板124は、アーム部材116に連結された状態でX線源収納部120及び撮影台122間に配設されており、矢印B方向に変位可能に構成される。
X線源収納部120には、被験者118の顔面近傍をX線の曝射から保護するため、X線を遮断する部材からなるフェースガードシート128が配設される。また、基台112には、被験者118の撮影部位、撮影方向等の撮影情報、被験者118のID情報等を表示するとともに、必要に応じて、圧迫板124による***の圧迫状態が解除されるまでの圧迫残り時間に係る情報を表示する表示器130が配設される。
図3は、マンモグラフィ撮影装置40における撮影台122の内部構成図であり、撮影台122及び圧迫板124間に被験者118の撮影部位である***136を配置した状態を示す。尚、参照符号138は、被験者118の胸壁を示す。
撮影台122の内部には、***136を透過したX線に基づくX線画像情報を蓄積し、電気信号として出力する検出器140と、検出器140に蓄積記録されたX線画像情報を読み取るために、検出器140に読取光を照射する読取光源部142と、X線の曝射条件の1つである曝射時間を決定するため、***136を透過したX線の線量を検出する線量検出器(自動露出制御用X線検出器、以下、「AEC(Automatic Exposure Control)センサ144」という。)と、検出器140に蓄積されている不要電荷を除去するために、検出器140に消去光を照射する消去光源部146とを備える。
検出器140は、直接変換方式かつ光読出方式のX線検出器であって、***136を透過したX線に基づくX線画像情報を静電潜像として蓄積し、読取光源部142からの読取光により走査されることで、静電潜像に応じた電流を発生する。
読取光源部142は、例えば、複数のLEDチップを一列に並べて構成されるライン光源と、ライン光源から出力された読取光を検出器140上に線状に照射させる光学系とを有し、検出器140の第2導電層である線状電極の延在方向と直交する方向にLEDチップが配列されたライン光源を前記線状電極の延在方向(矢印C方向)に移動させることで検出器140の全面を露光走査する。
AECセンサ144は、例えば、***136の乳腺密度が高い部分に対応する部位に移動させてX線の線量を検出できるよう、検出器140に沿って矢印C方向に移動可能に構成される。消去光源部146は、短時間で発光/消光し、且つ、残光の非常に小さいLEDチップを二次元状に配列して構成することができる。
***136を透過したX線は、検出器140によってX線画像情報として検出され、***136のX線画像がX線画像形成部(図示せず)により形成される。一方、X線画像情報の読み取られた検出器140には、消去光源部146から消去光が照射されることで、残存するX線画像情報の消去処理が行われる。
さて、被験者118の***撮影を行う場合には、被験者118のポジショニングを行い、操作卓42(図1)を操作して撮影を行う。また、操作卓42は、被験者を識別するための被験者識別情報(被験者ID)、撮影者を識別するための撮影者IDを入力する入力手段を備え、ここで入力された被験者ID、撮影者IDと、マンモグラフィ撮影装置40で撮影された***画像とは関連づけられて画像DB44に保存される。
尚、***画像は、例えば、DICOM(Digital Image and Communication in Medicine)規格の画像ファイル(DICOMファイル)として画像DB44に保存することができ、この場合には、DICOMファイルのヘッダに、前記被験者ID、撮影者IDの他に、撮影日、撮影施設等の情報が記録される。
尚、検出器140は、特に限定されるものではなく、蓄積性蛍光体を有してなるイメージングプレート(蓄積性蛍光体シート)IPでもよいし、半導体等を利用した極めて多数個のX線検出素子をX線検出面に2次元的に配列したフラットパネル型X線検出器(フラットパネルディテクタ)FPDであってもよい。
[乳腺含有率推定の原理]
次に、本発明に係る乳腺含有率推定方法の原理について説明する。
図4はマンモグラフィ撮影時のX線源、撮影対象(***)及び検出器の関係を示す概略図である。
図4に示すようにX線源121から放射されたX線P(E)は、厚みtaの脂肪、厚みtgの乳腺を透過し、その透過X線I(E)が検出器140にて検出される。
上記検出器140に到達するX線量(X線分布の積分)Iは、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
上記[数2]式において、μa(E) 、μg(E)は、それぞれ入射X線スペクトルに応じた脂肪、乳腺の減弱係数である。
ここで、入射X線スペクトルに対する平均減弱係数は、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
脂肪の平均減弱係数をμa ̄、乳腺の平均減弱係数をμg ̄とすると、ta、tgの変化によってμa ̄、μg ̄が滑らかに変化している状況では、次式が成り立つと言ってよい。
Figure 0005399278
更に、上記[数4]式の両辺の対数をとると、次式が得られる。
Figure 0005399278
X線画像の画素値がX線量の対数に比例すると仮定すると、***画像の各座標(x,y)における画素値I(x,y)は、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
尚、定数Iは、X線減弱のない素抜け領域における画素値に相当する。
さて、求めたい乳腺含有率G(x,y)は、X線が透過した***の厚み(ta(x,y)+tg(x,y))に対する乳腺の厚みtg(x,y)の割合であり、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
ここで、乳腺が存在しない脂肪組織だけの画像(脂肪画像)A(x,y)を仮に考えると、その脂肪画像A(x,y)は、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
上記[数7]式に、[数6]式、[数8]式を代入して整理すると、乳腺含有率G(x,y)は、次式に書き換えることができる。
Figure 0005399278
Figure 0005399278
尚、[数1]式は、[数9]中の乳腺の平均減弱係数μg ̄と脂肪の平均減弱係数μa ̄との比率(μg ̄/μa ̄)をμに書き替えたものである。本発明は、この[数1]式から乳腺含有率G(x,y)を推定するようにしている。
上記[数1]式において、***画像の画素値I(x,y)は観測される画素値である。
ここで、観測される画素値は、透過線量の対数に比例している値であるため、透過線量が最大となる素抜け領域の画素値Iは、観測される画素値のうちの最大値を求めることにより取得することができる。
あとは、[数8]式に示した脂肪画像A(x,y)と、乳腺の平均減弱係数と脂肪の平均減弱係数との比率μを推定できれば、上記[数1]式から乳腺含有率G(x,y)を推定することができる。
<平均減弱係数の推定>
[数2]式及び[数3]式から分かるように、平均減弱係数は入射X線のスペクトルや被写体の厚みによって変化する値である。
そこで、図5に示すように、マンモグラフィ撮影でよく使われる3種類のX線スペクトルを想定し、平均減弱係数がどのように変化するかをシミュレーションする。
入射X線のスペクトルは、X線源におけるターゲットとフィルタの組み合わせにより種々の特性をもつ。図5に示す3種類のX線スペクトルは、管電圧を28kVとし、ターゲット/フィルタの組み合わせとして、MO(モリブデン)ターゲット/MOフィルタ(0.03mmm)、MOターゲット/Rh(ロジウム)フィルタ(0.025mm)、W(タングステン)ターゲット/Rhフィルタ(0.05mm)を使用した場合に関して示している。
マンモグラフィ撮影時における***の厚みは、平均4cm程度であり、薄い人で2cm、厚い人で最大8cm程度である。各々の厚み、及び図4に示した3種類のX線スペクトル(3種類のターゲット/フィルタの組み合わせ)での乳腺の平均減弱係数μg ̄、脂肪の平均減弱係数μa ̄、これらの平均減弱係数の差、及び比率を算出した。
図7にその算出結果を示す。
図7に示す図表より、平均減弱係数は、X線スペクトルや***の厚みによって大きく変化する値であることが分かる。
しかし、乳腺の平均減弱係数μg ̄と脂肪の平均減弱係数μa ̄との比率の値は、乳腺の平均減弱係数μg ̄=0.80、脂肪の平均減弱係数μa ̄=0.45を基準とした基準値(1.778=0.80/0.45)の±5%の範囲でしか変動しない。
[数9]式([数1]式)より、乳腺含有率G(x,y)の計算に与える影響も、上記基準値を適用した計算結果に対して±10%の範囲であり、例えば、50%の乳腺含有率であれば、45%〜55%の範囲の誤差である。つまり、固定の平均減弱係数の比率(上記基準値)を使用しても、X線スペクトルや***の厚み等の撮影条件の影響を余り受けることなく乳腺含有率を推定することが可能となる。
一方、乳腺の平均減弱係数μg ̄と脂肪の平均減弱係数μa ̄との差の値を利用して乳腺含有率を推定する非特許文献2に記載の方法では、平均減弱係数μg ̄と脂肪の平均減弱係数μa ̄とを基準値に固定すると、その基準値を適用した計算結果に対して、各撮影条件別の個別の乳腺の平均減弱係数μg ̄と脂肪の平均減弱係数μg ̄を使用して推定した乳腺含有率は、±20〜30%の範囲で変動する。
***の構成を定性的に分類する場合は、乳腺含有率が10%未満の脂肪性、10〜30%程度の乳腺散在、50〜60%程度の不均一高濃度、80〜90%程度の高濃度の4段階に分類している。
乳腺含有率の推定に±20〜30%の誤差が生じると、上記分類が変化してしまう可能性があり、定量評価の精度として不十分である。そのため、撮影に関する情報や***の厚みの情報を取得して、乳腺及び脂肪の平均減弱係数を毎回算出する必要がある。
これに対し、乳腺含有率の推定誤差が±10%の範囲の場合には、上記分類が変化することがなく、定量評価の精度として十分である。
尚、シミュレーションでは、乳腺と脂肪の減弱係数は、図6のグラフに示すJohnsとYaffeによる測定結果を利用した。(Johns PC,Yaffe Mj,"X-ray characterization and neoplastic Breast tissues",Phy Med Biol.Vol.32,pp.675-695,1987.)
図6に示すように、光子エネルギに対して乳腺組織の減弱係数μg(E)は、脂肪組織の減弱係数μa(E)よりも大きい値になっている。
<脂肪画像の推定>
[数9]式([数1]式)により、乳腺含有率を求めるためには、脂肪画像A(x,y)を推定する必要がある。
脂肪画像A(x,y)は、乳腺が存在しない脂肪組織だけの画像であり、前述した[数8]式は、***画像の各座標(x,y)での***の厚みをT(x,y)とすると、次式で表すことができる。
Figure 0005399278
ところで、図3に示したように***は圧迫して撮影されるため、***の一部の厚みは、撮影台122と圧迫板124との間隔と一致するが、図3上で円Cで囲んだ範囲の***の厚みは、撮影台122と圧迫板124との間隔と一致していない。
しかし、この部分の***の厚みが、***領域と素抜け領域との境界を示すスキンライン(***の輪郭線)からの法線方向の距離d(以下、「スキンライン距離」という)によって決まると仮定すると、[数10]式は、次式に書き換えることができる。
Figure 0005399278
つまり、スキンラインからの距離dによって脂肪組織100%の場合の画素値が推定できる。
実際には、スキンライン距離d上の画素には、脂肪組織だけの画素もあれば、乳腺と脂肪が存在した画素も存在する。
そこで、図8に示すように等スキンライン距離上の画素から、その等スキンライン距離上の脂肪画素値を代表する代表値を算出し、スキンライン距離をX軸、脂肪画素値をY軸とするXY座標上に前記算出した代表値をプロットし、プロットした点を通過する曲線を求めることで、スキンライン距離と脂肪画素値との関係を推定することができる。尚、この詳細については後述する。
ある座標(x,y)における脂肪画像の画素値は、その座標(x,y)のスキンライン距離を求め、その求めたスキンライン距離から脂肪画素値を推定することができる。
そして、前述した[数1]式に、観測される***画像の画素値I(x,y)と、素抜け領域の画素値Iと、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を示す所定値μ(=1.778)と、脂肪画像の画素値A(x,y)を代入することにより、画素毎に乳腺含有率G(x,y)を精度よく推定することができる。また、このとき、撮影条件等の情報を取得することなく、***画像の画像データのみから、[数1]式を計算するための値を求めることができ、乳腺含有率を推定することができる。
[乳腺の体積割合の推定]
乳腺の体積をVg,***全体の体積をVとすると、乳腺の体積割合は、次式により表すことができる。
Figure 0005399278
ここで、乳腺の体積Vg,***全体の体積Vを直接求めることは難しいが、その体積割合は、乳腺含有率G(x,y)を用いて推定することができる。
即ち、[数10]式は、次式に変形することができる。
Figure 0005399278
従って、[数7]、[数12]、[数13]式より、(I−A(x,y))を重みとして、次式のように乳腺含有率G(x,y)の重み付け平均を求めると、乳腺の体積割合を推定することができる。
Figure 0005399278
[乳腺含有率推定方法]
次に、本発明に係る乳腺含有率推定方法の実施の形態について説明する。
図9に示すように、まず、乳腺含有率推定装置10のCPU12は、乳腺含有率を推定する***画像を取得する(ステップS10)。この***画像は、被験者ID等の入力に基づいて画像DB44に保存されている***画像の画像ファイルを画像DB44からネット
ワーク50を介して取得するようにしてもよいし、マンモグラフィ撮影装置40により撮影されると、マンモグラフィ撮影装置40からネットワーク50を介して自動的に取得するようにしてもよい。なお、以降の解析処理を高速化するために、取得した***画像は縮小しておくことが望ましい。
<脂肪画像の推定>
続いて、CPU12は、取得した***画像から脂肪画像の推定を行う(ステップS12−S16)。脂肪画像の推定を行うために、***画像の領域分割を行う(ステップS12)。図10に示すように***画像の領域分割は、***画像(図10(A))を基に該***画像を各構造物の領域(***全体領域、乳腺領域、脂肪領域、大胸筋領域、素抜け領域(非***領域))に分割する(図10(B)参照)。
但し、2次元画像から3次元的に重なり合う各構造物を正確に分離することは不可能である。ここで重要なのは、各構造物の正確な分離ではなく、確実に脂肪組織のみで構成されると思われる画素を抽出することにある。そのための一手法を下記に示す。(詳細は、本出願人が出願した特開2005−65855号公報参照)。
(i)画像を***領域と素抜け領域に分割する。素抜け領域は、画像上で特に高濃度を呈しているため、画像全体の濃度ヒストグラムで高濃度側に現れるピークが素抜け領域に相当する。そのピーク値から一定値引いた値を閾値として2値化処理を行うことで、***領域と素抜け領域に分割する。あるいは、濃度ヒストグラムで高濃度側から探索を行い、最初に既定値以下となる点を閾値として2値化処理を行うようにしても良い。尚、乳腺含有率推定の計算のために、上記ピーク値は、素抜け領域の画素値Iとして取得保持する。
(ii)***領域の輪郭であるスキンラインを抽出する。***領域と素抜け領域の境界点を順次探索し、探索した画素を繋ぐことでスキンラインを抽出することができる。
(iii)大胸筋領域を抽出する。大胸筋領域と脂肪領域との境界は比較的エッジがはっきりしているため、スキンラインから胸壁側に向けて微分オペレータによる走査を行い、大きな微分値をもつ点を大胸筋領域の境界点として抽出する。抽出された境界点を結ぶ曲線を算出し、曲線に対して胸壁側(素抜け領域と反対側)を大胸筋領域として抽出する。
(iv)大胸筋領域及びその近傍の脂肪領域の濃度値から乳腺と脂肪領域を分離するための閾値を算出する。この閾値がやや大きめの値になるようにパラメータ設定することで、確実に脂肪組織のみで構成される画素を抽出することができる。
上記のようにして***画像の領域分割が行われると、続いて、スキンライン距離と脂肪画像の画素値との関係式の推定を行う(図9のステップS14)。
(v)図11に示すように、画像端で切れてしまった***領域のスキンラインを考慮するため、必要に応じてスキンラインを拡張する(スキンラインの形状を外挿する)。スキンラインの外挿は、右端、左端各々において、例えば、端の10点の座標値を用いて最小二乗法で直線近似を行うことにより行う。
(vi)各画素において、スキンラインへの最短距離(ユークリッド距離)を算出する。ここでは、処理時間短縮のため、まず最短距離を荒く(10画素飛ばし)探索してから、最短距離の周囲をさらに細かく探索するようにするのが望ましい。
(vii)各スキンライン距離において、複数の脂肪画素の画素値を収集し、これらの画素値の中央値を算出する。尚、複数の脂肪画素の画素値の代表値としては、中央値に限らず、平均値、最頻値、極値などが考えられる。
図12に、各スキンライン距離毎に脂肪画素値をプロットしたグラフを示す。
(viii)スキンライン距離と脂肪画素値との関係式を曲線近似で推定する。具体的には、曲線Yを、次式、
[数15]
Y=a*exp(-bx)+c
(但し、X:スキンライン距離、Y:脂肪画素値)
として、シンプレックス法で係数を推定する。初期値は、a=画素値の最大値−最小値、b=10/スキンラインの最大距離(経験値)、c=画素値の最小値とする。
(ix)***画像の各画素のスキンライン距離を、[数15]式に代入することにより、脂肪画像の画素値を算出し、これにより脂肪画像を作成する(ステップS16)。尚、脂肪画像の作成方法は、上記に限らず、非特許文献3のようにスムージング処理を利用して求めるようにしても良い。
次に、CPU12は、ハードディスク装置20又は図示しない不揮発性メモリに記憶されている、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値μ(=1.778)を読み込む(ステップS18)。
続いて、ステップS10で取得した***画像の画素値I(x,y)、ステップS12で取得した素抜け領域の画素値I、ステップS16で作成した脂肪画像の画素値A(x,y)及び予め記憶した平均減弱係数の比率μを、[数1]式に代入することにより、***画像の各画素毎に乳腺含有率G(x,y)を算出する(ステップS20)。
***画像の全画素の乳腺含有率G(x,y)が算出されると、その算出された乳腺含有率G(x,y)を、(I−A(x,y))を重みとして重み付け平均を求めることにより([数14]式参照)、乳腺の体積割合を推定する(ステップS22)。
[応用例]
(1)乳腺含有率あるいは乳腺の体積割合の表示
上記のようにして算出した乳腺含有率あるいは乳腺の体積割合を、モニタ装置の画面に表示するようにしても良い。各画素毎に乳腺含有率が求まるため、乳腺含有率を画像化したりグラフ化(ヒストグラム)して表示しても良い。また、乳腺の体積割合は、1画像に1つ値が求まるため、その値を画像とともに表示しても良い。尚、これらの情報は、DICOMファイルのヘッダに格納され、撮影画像とともに画像DB44に保存することができる。医師が読影する際には、撮影画像を表示するとともに、診断の補助となるように、これらの情報を同時に表示するようにする。
(2)コンピュータ支援診断(Computer-Aided Diagnosis: CAD)への応用
乳腺含有率の高い領域と低い領域では病変の見えが異なるため、検出アルゴリズムを変化させることが望ましい。また、乳腺の体積割合が高い場合は、医師が病変を見落とす可能性が高いと言えるので、病変の検出個数が多くなるようにしても良い。
(3)画像処理への応用
乳腺の体積割合が高いほど、乳腺のコントラストが低く、病変を見つけづらい画像となる。そのため、乳腺の体積割合に応じて、コントラストの強調度合いを変えるようにしても良い。
また、各画素毎に乳腺含有率を推定できるため、より詳細な画像解析も可能となる。例えば、乳腺含有率により乳腺の多い領域と少ない領域が分かるため、乳腺の多い領域における画素値やコントラスト値を算出し、画像処理条件の設定に利用する。具体的には、乳腺含有率が所定の閾値以上の画素のみを利用してヒストグラム解析を行い、画像処理条件の設定を行う。また、乳腺含有率を重みとして利用し、***全体の重み付きヒストグラムを作成してヒストグラム解析を行うようにしても良い。更に、コントラスト算出はヒストグラム解析でない方法にしても良く、各画素の周囲領域で求めたコントラスト値に対して、乳腺含有率を重みとして重み付き平均値を算出し、***全体の乳腺コントラスト値を算出するようにしても良い。画像処理条件の設定は、算出した乳腺領域の画素値が所定値になるように階調のシフト量を決定したり、算出したコントラスト値に応じて階調の傾きを決定することができる。また、階調処理条件だけでなく、周波数強調処理条件の設定に利用しても良いが、病変の周波数帯域は低周波(腫瘤)〜高周波(石灰化)まで様々であるため、特定の周波数帯域を強調するよりも階調処理でコントラスト強調を行う方が望ましい。
以下、今述べた画素値やコントラスト値を算出する方法について、さらに詳しく説明する。これは、***画像の組織構造(乳腺、脂肪)を解析し、解析結果に基づいて、その画像に適した画像処理条件を設定し、濃度/コントラストをコントロールするものである。
***画像に対する従来の処理は、読影に適した画像が得られるように予め定められた標準的な条件(以下標準条件という)を設定して画像処理を施すようにしていた。しかしながら、患者の体格の違いや乳腺含有率の違い(個体差)によっては、標準条件の下に処理された画像では読影能上不十分なことがある。
本発明によると、より詳細な画像解析が可能となるため、個体差に応じた画像処理条件の設定が可能となる。従来の標準条件による処理との主な相違点は、以下の3つである。
(1)乳腺領域の抽出結果に基づいて乳腺濃度をコントロールする。
(2)画像毎のダイナミックレンジに応じて、ダイナミックレンジ圧縮処理の強度をコントロールする。
(3)乳腺内の局所的なコントラスト値に応じて、階調の傾きをコントロールする。
図13に、画像解析処理の流れを示す。
まず図13のステップS30において、前述した図9のステップS10と同様に、乳腺含有率推定装置10のCPU12は、元画像である***画像を入力する。次に、ステップS32において、画像を***領域と素抜け領域に分割し、***領域マスクを抽出する。前述したように、このとき***領域の輪郭であるスキンラインが抽出される。***領域と素抜け領域の境界点を順次探索し、探索した画素を繋ぐことでスキンラインを抽出することができ、スキンライン画素値が求められる。
次に、処理は2つに分かれ、ステップS34において乳腺含有率推定処理が行われ、ステップS36では乳腺存在確率マップ推定処理が行われる。ここでステップS34の乳腺含有率推定処理は、元画像と***領域マスクを利用して脂肪画素候補を求め、脂肪画像を作成し、乳腺含有率の推定を行うものであるが、前述した図9で説明した処理に含まれているので、ここでは詳しい説明は省略する。
ステップS36における乳腺存在確率マップ推定処理は、図13に示すように、***画像から特徴点位置を求め、これと予めデータベースに記憶されている特徴点と乳腺領域の関係を用いて乳腺存在確率マップを推定するものである。
まず特徴点(解剖学的特徴点)の検出について説明する。図14に示すように、***画像において、特徴点として、大胸筋と脂肪領域の境界線を表す境界線上の2点A、B、及びニップルの位置を表すスキンライン上の点Cの3点を特徴点として検出する。
前述したように、***領域は乳腺領域、脂肪領域、大胸筋領域に分割されるが、大胸筋領域と脂肪領域との境界は比較的エッジがはっきりしており、この境界の画像上での両端を点A、点Bとする。
またニップルの位置を表す点Cは、例えば、予め記憶されているルックアップテーブル等を参照して構造物(ニップル)に対応するテンプレートに基づいて、***画像に対してテンプレートを用いたテンプレートマッチングを施すことによって、***画像中の構造物としてニップルの位置(対応位置)を検出するようにしてもよいし、読影者がマウスに連動するカーソルで、***画像において構造物(ニップル)を矩形枠(ROI枠)で選択することにより位置を検出するものであってもよい。また、エッジ検出等により、***と直接素抜け部との境界線を検出し、この境界線のうち、胸壁側の画像端からの距離が最も遠い点(半円状の境界線の頂点)をニップル位置として点Cを検出するようにしてもよい。
そして、被写体内の各画素において、スキンラインからの距離と点Cからの距離を算出する。このとき、大胸筋を表す直線ABと点Cとの距離(点Cから直線ABに下ろした垂線の足の長さ)を1とするように規格化する。
また一方、予め大量のデータから、特徴点と乳腺領域との関係を示す、乳腺存在確率をデータベースDBに記憶しておく。図15に、大量データで求めた乳腺存在確率の一例を示す。図15において、横軸はスキンラインからの各点の距離、縦軸は点Cからの各点の距離を表している。そして図15中、濃度が低い(白い)程、乳腺の存在する確率が高いことを表している。
次に、予め大量データを用いてデータベースに記憶された乳腺存在確率を用いて、上で求めた特徴点Cおよびスキンラインからの距離に応じて、***領域の各点(画素)における乳腺存在確率を対応させた乳腺存在確率マップを作成する。
図16に、乳腺存在確率マップの一例を示す。結局、図16に示す乳腺存在確率マップは、図15に示す乳腺存在確率を特徴点Cおよびスキンラインからの距離に応じて***領域の各点に対応するようにマッピングしたものである。
このようにして作成した乳腺存在確率マップを利用することで、より確実に乳腺らしい領域を抽出することが可能となる。例えば、スキンライン付近の数画素は乳腺含有率の推定誤差が大きくなりがちであるため、それを補うことができる。
乳腺存在確率マップを利用する応用例としては、例えば、***画像に対して平均的な乳腺含有率を算出する際に、乳腺存在確率を重みとして重み付き平均をとったり、この後述べるように、乳腺含有率画像と乳腺存在確率マップを掛け合わせた重みマップを利用することで、重みの高い領域内で乳腺画素値や乳腺コントラスト値を算出することができる。
すなわち、次のステップS38において、乳腺含有率画像と乳腺存在確率マップを掛け合わせて重みマップを作成する。
そして、ステップS40において、この重みマップとコントラスト画像を用いて、重み付きヒストグラムから平均値を求めることで乳腺コントラスト値を算出する。ここで、コントラスト画像は、元画像の各画素において周囲領域での画素値の分散値をコントラスト値として算出したものである。また、ステップS42において、重みマップと元画像である***画像を用いて、重み付きヒストグラムから乳腺画素値を算出する。乳腺画素値は乳腺の中でもより白い部分の画素値を算出することが望ましく、重み付きヒストグラムからさらに累積ヒストグラムを作成し、累積頻度の10%点を乳腺画素値として算出する。
以上のように求めた3つの値(乳腺コントラスト値、乳腺画素値、スキンライン画素値)を用いて、階調変換のパラメータとダイナミックレンジ圧縮処理のパラメータをコントロールすることにより画像処理条件の設定が行われる。
例えば、乳腺コントラスト値について、図17に示すように、乳腺コントラスト値が低い場合には、図中破線で示すように、基準の階調変換曲線に対して階調の傾きを大きくすることでコントラストを大きくするように、階調の傾きをコントロールする。
また、例えば、乳腺画素値について、図18に示すように、例えば乳腺領域の濃度が所定の範囲内に収まるように基準の階調変換曲線を、図中破線で示すように平行移動するようにして階調シフト量をコントロールする。
また、例えば、スキンライン画素値について、図19に示すように、スキンラインの濃度が所定の範囲内に収まるように、ダイナミックレンジの圧縮率をコントロールする。低濃度部は特に変化させずに、高濃度部のダイナミックレンジを圧縮するように変化させるのが望ましい。
(4)線量管理への応用
被曝線量の評価として一般的に用いられている平均乳腺量(AGD)は、通常、乳腺含有率50%を前提に算出される。乳腺含有率を画像から算出することで、より正確な平均乳腺腺量の評価が可能となる。また、各画素毎に乳腺含有率を算出するため、平均乳腺線量だけでなく、最大乳腺線量を算出するようにしても良い。
(5)QAへの応用
特定の乳腺含有率を持つ領域を抽出可能であるため、ある乳腺含有率を持つ領域内でノイズ量を推定することで、予め決められた適切なノイズ量との比較により、撮影線量が適切かどうかを判断することが可能となる。ノイズ量の推定は、例えば高周波成分の分散値で算出できる。ノイズ量がある閾値以上となり、適切でないと判断した場合は、警告表示を行い、撮影技師に再撮影を促す。
[その他]
この実施の形態では、***画像の画素値は、透過線量の対数に比例している値としたが、透過線量の対数に反比例している値であっても前述した[数1]式は成立する。この場合、素抜け領域の画素値としては、観測される画素値のうちの最小値を求めることにより取得することができる。また、入力する***画像としては、RAWデータなどの階調変換等の画像処理が施されていない画像データが好ましい。ただし、ヒール効果や線束の広がりによって不均一になるX線の照射強度分布を均一にする補正処理は施されていることが望ましい。
また、この実施の形態では、***画像から脂肪組織のみで構成されると思われる画素を抽出する方法として、大胸筋領域を利用する方法を示したが、大胸筋領域が存在しない場合もある。そのため、より簡便には、大胸筋領域を抽出することなく、公知のしきい値決定方法(判別分析など)を利用して、画素値をしきい値処理するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、平均的な撮影条件の***の厚みを想定し、乳腺の平均減弱係数を0.80、脂肪の平均減弱係数を0.45とした場合の0.80/0.45=1.778を所定の減弱係数比率としたが、これに限らず、図7の図表に示したように各種の撮影条件毎に算出した複数の平均減弱係数の比率(μg/μa)のうちの中央値、平均値、最頻値等の代表値を平均減弱係数の比率として採用するようにしてもよい。
更に、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいことは言うまでもない。
10…乳腺含有率推定装置、12…中央処理装置(CPU)、14…主メモリ、18…通信インターフェース、20…ハードディスク装置、28…モニタ装置、30…キーボード、32…マウス、40…マンモグラフィ撮影装置、44…画像DB

Claims (12)

  1. マンモグラフィ撮影装置により***をX線撮影して得られた***画像を取り込む***画像取得手段と、
    前記取得した***画像に基づいて***全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像を推定する脂肪画像推定手段と、
    前記取得した***画像から素抜け領域の画素値を取得する手段と、
    前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、及び前記取得した素抜け領域の画素値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出する乳腺含有率算出手段と、
    を備えたことを特徴とする乳腺含有率推定装置。
  2. 請求項1に記載の乳腺含有率推定装置において、更に、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値を記憶する記憶手段を備え、前記乳腺含有率算出手段は、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、前記取得した素抜け領域の画素値、及び更に前記記憶した平均減弱係数の比率を表す所定値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出することを特徴とする乳腺含有率推定装置。
  3. 前記乳腺含有率算出手段は、前記取得した***画像の画素値をI(x,y)、前記推定した脂肪画像の画素値をA(x,y)、前記取得した素抜け領域の画素値をI、及び前記記憶された平均減弱係数の比率を表す所定値をμとすると、前記***画像の各座標(x,y)の画素毎の乳腺含有率G(x,y)を、次式、
    Figure 0005399278
    により算出することを特徴とする請求項2に記載の乳腺含有率推定装置。
  4. 前記[数1]式の(I−A(x,y))を重みとして、前記乳腺含有率G(x,y)の重み付け平均を算出することにより、乳腺の体積割合を算出する乳腺体積割合算出手段を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の乳腺含有率推定装置。
  5. 前記乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値は、前記マンモグラフィ撮影装置による平均的な撮影条件下で平均的な***を撮影した場合の乳腺の平均減弱係数と脂肪の平均減弱係数の比率を表す固定値であることを特徴とする請求項から4のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置。
  6. 前記乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値は、約1.778であることを特徴とする請求項から5のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置。
  7. 前記脂肪画像推定手段は、前記取得した***画像に基づいて***領域と素抜け領域との境界を示すスキンラインを抽出するスキンライン抽出手段と、前記スキンラインからの法線方向の距離に応じて撮影される***の厚みが決まると仮定し、前記スキンラインから等距離にある画素の画素値を、該スキンラインからの距離に応じて決定した画素値にすることで前記脂肪画像を作成する脂肪画像作成手段と、を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の乳腺含有率推定装置。
  8. 前記脂肪画像作成手段は、前記取得した***画像に基づいて前記スキンラインから等距離にある画素の画素値から脂肪組織を代表する代表値を算出する手段であって、前記スキンラインから異なる距離毎にそれぞれ代表値を算出する手段と、前記算出された代表値に基づいて前記スキンラインからの距離と前記脂肪画像の画素値との関係式を推定する手段と、を備え、
    前記推定した関係式に基づいて前記スキンラインからの距離に応じた脂肪画像の画素値を決定することを特徴とする請求項7に記載の乳腺含有率推定装置。
  9. マンモグラフィ撮影装置により***をX線撮影して得られた***画像を取り込む工程と、
    前記取得した***画像に基づいて***全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像を推定する工程と、
    前記取得した***画像から素抜け領域の画素値を取得する工程と、
    前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、及び前記取得した素抜け領域の画素値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする乳腺含有率推定方法。
  10. 請求項9に記載の乳腺含有率推定方法において、更に、乳腺と脂肪との平均減弱係数の比率を表す所定値を予め記憶手段に記憶させる工程を備え、前記乳腺含有率を算出する工程は、前記取得した***画像、前記推定した脂肪画像、前記取得した素抜け領域の画素値、及び更に前記記憶した平均減弱係数の比率を表す所定値に基づいて、前記***画像の各画素毎に乳腺含有率を算出することを特徴とする乳腺含有率推定方法。
  11. 前記乳腺含有率を算出する工程は、前記取得した***画像の画素値をI(x,y)、前記推定した脂肪画像の画素値をA(x,y)、前記取得した素抜け領域の画素値をI、及び前記記憶された平均減弱係数の比率を表す所定値をμとすると、前記***画像の各座標(x,y)の画素毎の乳腺含有率G(x,y)を、次式、
    Figure 0005399278
    により算出することを特徴とする請求項10に記載の乳腺含有率推定方法。
  12. 前記[数1]式の(I−A(x,y))を重みとして、前記乳腺含有率G(x,y)の重み付け平均を算出することにより、乳腺の体積割合を算出する乳腺体積割合算出手段を更に備えたことを特徴とする請求項11に記載の乳腺含有率推定方法。
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