JP5398060B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の遊技性を向上させるための技術に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
遊技機の中には、また、特別遊技が終了した後にもいわゆる確率変動遊技(以下「確変」ともいう)や変動時間短縮遊技(以下「時短」という)と呼ばれる遊技者に有利な特定遊技に移行するものがある。当否抽選の結果が確変を伴う確変当たりであった場合、特別遊技の終了後に確変が開始される。確変には通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。また、所定条件が満たされると、特別遊技の終了後に時短が開始され、所定期間継続される。時短中には始動口への入球容易性が高められるとともに図柄の変動時間が概ね短縮される。このような特定遊技へ移行すると比較的早期に新たな特別遊技が発生するため、遊技者の期待感が一層高められる。近年では演出内容も多様化し、図柄の停止態様のみでは確変や時短への移行有無が分かり難く、特別遊技中の大当たり演出に登場させるキャラクタの種類によってその移行可能性を予告的に示唆するものもある。
特開2004−113294号公報
このような予告演出の内容は通常、演出抽選により決定される。すなわち、複数種の演出パターンとパターン抽選値とが対応づけられたパターンテーブルが予め用意されており、所定の契機で取得したパターン抽選値を用いてパターンテーブルを参照することにより、いずれかの演出パターンが選択される。キャラクタにより区別される演出パターンが設定される場合、キャラクタごとに期待度が設定される。例えば特別遊技後に特定遊技へ移行するか否かが示唆内容である場合、期待度の高いキャラクタは、特定遊技が発生したときに選択されやすく、特定遊技が発生しなかったときに選択され難くなるようパターン抽選値が割り当てられている。それにより、遊技者は、いずれのキャラクタが登場したかによって特定遊技へ移行されたか否かを推測できるようになる。大当たり演出中においてはそのように期待度が割り振られたキャラクタを複数回出現させて遊技者の期待感を煽る手法もとられている。しかしながら、あくまで抽選による選択であるため、必ずしも示唆内容が実際の遊技状態を示すものにはならず、その期待感に浮き沈みがあると、示唆演出そのものの位置づけが不安定となり、遊技者の関心も削がれかねない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、特定遊技への移行有無を示唆する示唆演出について、遊技者の関心を維持できる演出技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられた始動口と、始動口への入球を契機に当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示すための図柄を変動表示させる表示制御手段と、当否抽選の結果が当たりとなることを契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、特別遊技の終了後に所定の移行確率にて通常状態よりも遊技者に有利な状態である特定遊技へ遊技状態を移行させる特定遊技実行手段と、表示制御手段に表示させる演出内容を決定し、特定遊技への移行の有無が決定されたときには、それぞれ異なる移行確率を外観上示唆する複数種の表示オブジェクトからいずれかを選択して表示させることにより特定遊技への移行可能性を示唆する示唆演出の表示を決定する演出決定手段と、を備える。
演出決定手段は、特定遊技への移行の有無が決定されるたびに、特定遊技への実際の移行確率とは異なる対応関係にて外観上示唆する移行確率が段階的に特定の方向へ推移するように表示オブジェクトを選択する。
ここで、「特定遊技への移行確率」は、その移行有無に対して抽選値を割り当てることにより設定されたものでもよい。「表示オブジェクト」は、所定のキャラクタやモチーフを含むものであってもよく、動画像であってもよいし静止画像であってもよい。各表示オブジェクトは、その外観により特定遊技への移行可能性が互いに異なるように遊技者に認識させるものでよい。特定遊技への移行条件として特別遊技の実行が前提とされていることから、当否抽選の結果が当たりとなる確率と、各表示オブジェクトの選択確率とが対応づけられたものであってもよい。あるいは、特定遊技への移行確率と各表示オブジェクトの選択確率とが直接対応づけられたものであってもよい。
「実際の移行確率とは異なる対応関係にて選択」については、特別遊技が連続的に繰り返されることを条件に、例外的に対応関係がくずれるものであってもよい。例えば、特定遊技への移行確率と各表示オブジェクトの選択確率とが基本的に対応づけられているものの、特別遊技が連続的に繰り返されることにより、その対応づけが変更されるものであってもよい。その場合、少なくとも特別遊技が繰り返されない状態においては、特定遊技への実際の移行確率と各表示オブジェクトが外観上示唆する移行確率とが整合する。このため、遊技者は、各表示オブジェクトが表示されたときの特定遊技への移行可能性を認知できるようになる。
あるいは、特定遊技そのものが連続的に繰り返されることを条件に、例外的に対応関係がくずれるものであってもよい。例えば、特定遊技への移行確率と各表示オブジェクトの選択確率とが基本的に対応づけられているものの、特定遊技が連続的に繰り返されることにより、その対応づけが変更されるものであってもよい。その場合、少なくとも特定遊技が繰り返されない状態においては、特定遊技への実際の移行確率と各表示オブジェクトが外観上示唆する移行確率とが整合する。このため、遊技者は、各表示オブジェクトが表示されたときの特定遊技への移行可能性を認知できるようになる。
この態様によると、特定遊技への移行が繰り返されるたびに、表示オブジェクトが外観上示唆する移行確率が特定の方向へ推移する。つまり、演出上そう推移するように表示オブジェクトが選択されるようになる。その結果、特定遊技への移行が繰り返されるごとに遊技者の期待感が特定の方向に向かうようになる。特にその「特定の方向」が特定遊技への移行確率が高まる方向であれば、遊技者の期待感を徐々に高めることができる。このように遊技者の期待感を安定化させることができ、表示オブジェクトによる示唆演出に対する遊技者の関心を維持できるようになる。
演出決定手段は、特定遊技への移行の有無が決定されるたびに、前回選択された表示オブジェクトよりも外観上示唆する移行確率が相対的に上記特定の方向にある表示オブジェクトを選択対象としてよい。具体的には、表示オブジェクトの前回までの選択履歴を記憶する履歴記憶手段を設けてもよい。そして、特定遊技への移行の有無が決定されるたびに、前回選択された表示オブジェクトよりも特定の方向とは逆方向の表示オブジェクトを除き、その残余の表示オブジェクトを選択対象としてもよい。あるいは、前回選択された表示オブジェクトを基準として、それより特定の方向にある表示オブジェクトが選択される確率が前回より相当高くなるよう選択確率が変更されるようにしてもよい。
遊技者による操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備えてもよい。表示制御手段は、示唆演出の表示に際して操作入力手段を介した所定の操作入力を促す入力画面を表示させ、演出決定手段は、入力画面に応じた操作入力があった場合に、前回選択された表示オブジェクトよりも外観上示唆する移行確率が相対的に特定の方向にある表示オブジェクトを選択対象とする一方、入力画面に応じた操作入力がなかった場合には、その操作入力があった場合よりも遊技者にとって相対的に不利な移行確率を示唆する表示オブジェクトを選択対象としてもよい。
この態様によれば、示唆演出の表示に際して入力画面が表示され、その操作入力がなかった場合には、例外的に不利な移行確率を示唆する表示オブジェクトが表示されやすくなる。遊技者の介入を前提とし、その介入がない場合にペナルティを課すものである。特定遊技への移行可能性が低くならぬよう、遊技者が積極的に操作入力を行うことが想定され、示唆演出に対する遊技者の関心を維持できるようになる。
表示制御手段は、特別遊技の実行中に示唆演出を表示させてもよい。すなわち、特別遊技中における大当たり演出として示唆演出を表示させてもよい。特別遊技中の演出とすることで、図柄の変動時間との調整を図る必要がないため、示唆演出の設計が容易になるというメリットがある。また、特定遊技への移行可能性への遊技者の関心が高まる段階での表示になり、示唆演出表示の実効を図ることができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、弾球遊技機において、特定遊技への移行有無を示唆する示唆演出について、遊技者の関心を維持できる演出技術を提供することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 示唆演出において表示される画面例を表す図である。 示唆演出の内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。 示唆演出の内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。 示唆演出の内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。 特別遊技中に実行される示唆演出の流れを具体的に示す図である。 ぱちんこ遊技機の基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図9におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。 図9のS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図11におけるS67、S68の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図9におけるS20の特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 図13におけるS72の演出開始処理を詳細に示すフローチャートである。 図9におけるS22の小遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。これらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口(以下、略して「始動口」とよぶ)、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。以下、第1始動口と第1特別図柄によって実現される遊技のことを「第1遊技」、第2始動口と第2特別図柄によって実現される遊技のことを「第2遊技」とよぶ。本実施例におけるぱちんこ遊技機においては、第1遊技と第2遊技を同時並行実行可能となっている。
本実施例に示すぱちんこ遊技機の基本的な仕様は以下の通りである。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技実行中においては、遊技者は特別遊技への移行を目的として打球する。特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.特別遊技は「通常特別遊技」と「発展特別遊技」に大別される。特別図柄が大当たり態様にて停止したことを契機として実行される特別遊技が通常特別遊技、特別図柄が小当たり態様にて停止したことを契機として実行される特別遊技が発展特別遊技である。
3.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。本実施例における特定遊技とは、いわゆる「時短」のことである。
4.特別遊技終了後、特定遊技として時短が開始される。特別遊技終了後に時短に移行するか否かは抽選(以下、「移行抽選」とよぶ)により決定される。本実施例においては、通常特別遊技後に時短に移行する移行確率は実質的に50%、発展特別遊技後に時短に移行する移行確率は80%となっている。
5.時短は、第1特別図柄の変動回数または第2特別図柄の変動回数が所定の「継続回数」に達するまで継続される。本実施例における継続回数は100回に設定されている。なお、時短中に新たに特別遊技に移行するときには、1.の目的は達成されたことになるので、継続回数に到達していなくても時短(特定遊技)は終了する。以下においては、時短開始後、継続回数に到達すること、および、時短中において特別遊技に移行することを、時短の終期を示す「時短終了条件」とよぶ。
6.第1始動口と第2始動口は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。ただし、第1始動口は拡開可能に形成されており、実質的には時短中しか入球しない。
7.第1特別図柄と第2特別図柄は同時並行的に変動表示可能である。
以上の仕様をもとに、本実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。
図1は、ぱちんこ遊技機10の前面側における基本的な構造を示す。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、第1始動入賞口(以下、「第1始動口」という)62、第2始動入賞口(以下、「第2始動口」という)63、センター飾り64、大入賞口91、作動口68、複数の一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口62は第1遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口63は第2遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口62および第2始動口63は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられる。
第1始動口62は、始動入賞検出装置74と、普通電動役物65と、普通電動役物65を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置74は、第1始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口63は、始動入賞検出装置75を備える。始動入賞検出装置75は、第2始動口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。普通電動役物ソレノイド76の駆動力により普通電動役物65が拡開されると、第1始動口62への入球容易性が高まる。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を複数備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口91は、第1特別図柄192または第2特別図柄193が所定の大当たり態様にて停止したとき、あるいは、第1特別図柄192が所定の小当たり態様にて停止した上で遊技球が特定領域96に入球したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口91はアウト口58の上方の位置に設けられる。
第1始動口62の上部には、特定入球装置93が設けられる。特定入球装置93の入球口は役物ソレノイド94の駆動力により開放されるが、通常は閉鎖されている。第1特別図柄192が所定の小当たり態様にて停止したときに所定時間、例えば1.8秒間程度開放状態となる。
本実施例における特定入球装置93の内部においては、1つの特定領域96と3つの非特定領域を含む回転体95が常時低速回転している。特定入球装置93内に落入した遊技球は、4つの領域のいずれかに落入する。そして、特定領域96に遊技球が落入すると特定領域96内の入球検出センサ(図示せず)により入球が検出され、小当たりから大当たりへ発展するいわゆる「小当たり発展大当たり」となる。
なお、第1特別図柄192が小当たりとなる確率、いいかえれば、第1特別図柄192についての小当たり確率は90%という高確率に設定されている。第2特別図柄193についても小当たりが発生してもよいが、本実施例においては第2特別図柄193についての小当たり確率を0%に設定されている。したがって、小当たり発展大当たりを狙うときには、第2始動口63ではなく第1始動口62に向けて打球することになる。すなわち、 S1.第1始動口62に遊技球が入球する。
S2.第1特別図柄192が変動し、小当たりとなる。
S3.特定入球装置93が開放される。
S4.特定入球装置93内に遊技球が落入し、更に、特定領域96に入球する。
という一連のプロセスを経て小当たり発展大当たりとなるが、第1始動口62と特定入球装置93が近接しているため、遊技者は打球方向をほとんど変化させる必要がない。
遊技領域52の略中央に演出表示装置60が設けられ、その左下方の左右に第1遊技に対応する第1特別図柄表示装置70と第2遊技に対応する第2特別図柄表示装置71が設けられている。第1特別図柄表示装置70には第1遊技に対応する第1特別図柄192の変動が表示され、第2特別図柄表示装置71には第2遊技に対応する第2特別図柄193の変動が表示される。第1特別図柄192は、第1始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第1当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに大当たり、または、小当たり発生となる。本実施例においては、第1当否抽選の大当たり確率は3%、小当たり確率は90%、外れとなる確率は7%に設定されている。
第2特別図柄193は、第2始動口63への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第2当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに大当たり発生となる。本実施例においては、第2当否抽選の大当たり確率は3%、外れとなる確率は97%に設定されている。
第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段であり、第1特別図柄192および第2特別図柄193はそれぞれ「0」〜「9」の10種類の数字で表される。
演出表示装置60の画面には第1遊技に対応する第1領域としての左エリア194と第2遊技に対応する第2領域としての右エリア195が設定される。左エリア194には第1特別図柄192に連動する第1装飾図柄190の変動が表示され、右エリア195には第2特別図柄193に連動する第2装飾図柄191の変動が表示される。左エリア194と右エリア195は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。
さらに、左エリア194における第1装飾図柄190の下方には、横並びに整列配置された4つの第1特定表示領域196が設定されている。この第1特定表示領域196には、第1遊技における抽選値(以下、「第1当否抽選値」とよぶ)の保留数を表す後述の第1保留対応画像が左側から順次表示される。右エリア195における第2装飾図柄191の下方には、横並びに整列配置された4つの第2特定表示領域197が設定されている。この第2特定表示領域197には、第2遊技における抽選値(以下、「第2当否抽選値」とよぶ)の保留数を表す後述の第2保留対応画像が順次表示される。図示のように、保留対応画像が表示される各特定表示領域は、各装飾図柄の変動表示領域と干渉しないように設定されている。
演出表示装置60は、例えば液晶ディスプレイである。第1装飾図柄190は、第1特別図柄192で示される第1当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1遊技に対応する。第2装飾図柄191は、第2特別図柄193で示される第2当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2遊技に対応する。演出表示装置60は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を左エリア194と右エリア195のそれぞれに表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、第1特別図柄192および第2特別図柄193は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の右側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は第1始動口62の普通電動役物65を拡開させるための抽選(以下、「普図抽選」とよぶ)の契機となる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72、第1始動口62、第2始動口63、大入賞口91の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が第1始動口62に落入すると、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60の左エリア194において第1装飾図柄190が変動表示される。遊技球が第2始動口63に落入すると、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193が変動表示され、演出表示装置60の右エリア195において第2装飾図柄191が変動表示される。第1特別図柄192、第2特別図柄193、第1装飾図柄190、第2装飾図柄191の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。いずれかの特別図柄が大当たり態様にて停止した場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である通常特別遊技に移行し、大入賞口91の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
一方、第1特別図柄192が小当たり態様にて停止した場合、特定入球装置93が開放され、遊技球が特定入球装置93内の特定領域96に入球すると、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である発展特別遊技に移行し、大入賞口91の開閉動作が開始される。
大入賞口91は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口91の開閉が所定回数繰り返される。本実施例ではでは、大入賞口91は通常特別遊技において15回、発展特別遊技においても15回の開閉が繰り返される。すなわち、いずれの特別遊技も基本的に15回の単位遊技(15ラウンド)が設定されている。
遊技球が第1始動口62に入球したときに実行される第1当否抽選が大当たり、または、小当たりとなるときには、続けて、時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第1移行抽選」とよぶ)が実行される。第1移行抽選の当たりとなる確率は80%である。第1当否抽選の結果は、
1)時短付き大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行する。
2)時短なし大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行しない。
3)時短付き小当たり:遊技球が特定領域96にも入球して発展特別遊技が実行されれば、その後、時短に移行する。
4)時短なし小当たり:遊技球が特定領域96にも入球して発展特別遊技が実行されても、その後、時短に移行しない。
5)外れ
の5種類に大別される。
遊技球が第2始動口63に入球したときに実行される第2当否抽選が大当たりとなるときにも、続けて時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第2移行抽選」とよぶ)が実行される。第2移行抽選の当たりとなる確率は50%である。第2当否抽選の結果は、 1)時短付き大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行する。
2)時短なし大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行しない。
3)外れ
の3種類に大別される。
第1移行抽選や第2移行抽選が当たりとなったときには、特別遊技の終了後に特定遊技として時短が開始される。本実施例では、時短の終了条件として所定の継続回数(100回)が設定されている。時短は、原則として、時短終了条件が成立するまで継続される。時短中は、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間が概ね短縮される。
作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄と呼ばれる図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は大入賞口91の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第1始動口62の普通電動役物65が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率、例えば20%に設定されるが、時短中にはその確率が高確率、例えば99%に変動する。そのため、通常状態においては第1始動口62の普通電動役物65は開放されにくいが、時短中には開放されやくすなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物65が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、通常状態では普通電動役物65が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物65が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第1始動口62への入球容易性が大きく異なり、時短中であるか否かによって賞球数に大きな差が発生する。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。遊技効果ランプ90がセンター飾り64の上部および下部に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。第1遊技に対応する第1特図保留ランプ20は第1特別図柄表示装置70の上方に設けられ、第2遊技に対応する第2特図保留ランプ21は第2特別図柄表示装置71の上方に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22は普通図柄表示装置59の下方に設けられる。第1特図保留ランプ20および第2特図保留ランプ21は、それぞれ2個のランプからなり、それぞれの点灯個数または点滅個数の組合せによって第1遊技および第2遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。
第1特図保留ランプ20における第1当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第1始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第1保留対応画像として第1特定表示領域196にも表示される。第2特図保留ランプ21における第2当否抽選値の保留数は、第2特別図柄193の変動中、特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動口63へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第2保留対応画像として第2特定表示領域197にも表示される。
普図保留ランプ22もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数の組合せによって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
以上をもとにしてぱちんこ遊技機10の典型的な遊技方法を整理すると、以下の通りである。
S1.通常状態においては、まず、第2始動口63に向けて打球する。
通常状態においては、普通電動役物65はほとんど開放されないため、遊技球を第1始動口62に入球させるのは困難である。そこで、まずは第2始動口63に向けて打球し、大当たり、特に時短付き大当たりを目指すことになる。第2始動口63に入球し、大当たりとなると通常特別遊技が実行される。時短付き大当たりであったとすると、通常特別遊技後に時短に移行する。
S2.時短状態となると、今度は、第1始動口62に向けて打球する。
時短状態においては、普通電動役物65が開放されやすくなるため、遊技球を第2始動口63に入球させるよりも第1始動口62に入球させる方が容易となる。そこで、今度は第1始動口62に向けて入球し、大当たりや小当たり、特に、時短付き大当たりか時短付き小当たりを目指すことになる。第1当否抽選における小当たり確率は90%であるため、遊技球が第1始動口62に入球すれば、ほぼ確実に小当たりとなる。小当たりとなると、特定入球装置93が所定時間だけ開放される。
S3.特定入球装置93が開放されると、特定入球装置93に向けて打球する。
特定入球装置93内に落入した遊技球が特定領域96にも入球すると「小当たり発展大当たり」となり、発展特別遊技が実行される。
時短付き小当たりにて発展特別遊技に移行した場合、発展特別遊技の後に再び時短に移行するため、S2以降のプロセスが繰り返されることになる。本実施例に示すぱちんこ遊技機10は、時短に移行させることができれば、第1始動口62へ入球しやすくなり、小当たりが発生しやすくなり、特定領域96へ入球しやすくなる。また、発展特別遊技後には80%という高確率にて時短に移行する。一方、通常状態においては第1始動口62がほとんど拡開しないため、小当たり発展大当たりを発生させることは困難である。時短状態であるか通常状態であるかが遊技者利益に直結しやすい遊技性となっている。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、とくに第1始動口62、第2始動口63へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基板39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、大入賞口91、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、特定入球装置93のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
メイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124および移行抽選手段127を備える。サブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132および演出表示制御手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
メイン基板102:
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口62に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口63に入賞したと判断する。入球判定手段110は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口91に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、第1抽選手段126、第2抽選手段128、普図抽選手段136を含む。第1抽選手段126は、第1始動口62への入球を契機に、第1当否抽選のために乱数の値を第1当否抽選値として取得する。第2抽選手段128は、第2始動口63への入球を契機に、第2当否抽選のために乱数の値を第2当否抽選値として取得する。第1当否抽選値と第2当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。普図抽選手段136は、作動口68を遊技球が通過したときに普図抽選値を取得する。各抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ当否抽選値または普図抽選値が取得され、保留される。
第1抽選手段126および第2抽選手段128は、当否判定で参照する当否テーブルを保持する。第1当否抽選の当否テーブルには、大当たり、小当たり、外れの比率が3:90:7となるように設定される。第2当否抽選の当否テーブルには、大当たりと外れの比率が3:97となるように設定される。各当否テーブルにおいて対応付けられた大当たりや小当たりの範囲設定に応じて大当たり確率や小当たり確率が定まる。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、当否テーブルを参照し、当否抽選値が大当たりや小当たりであるか否かを判定する。
普図抽選手段136は、普図抽選の当否を判定するときに参照する普図当否テーブルを複数保持する。複数の普図当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普図抽選手段136は、通常時には通常確率による当否判定のための普図当否テーブルを参照し、時短時には通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。
第1抽選手段126による判定結果は、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192の形で変動表示され、演出表示装置60の左エリア194において第1装飾図柄190の形で変動表示される。第2抽選手段128による判定結果は、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示され、演出表示装置60の右エリア195において第2装飾図柄191の形で変動表示される。普図抽選手段136による判定結果は、普通図柄表示装置59において普通図柄の形で変動表示される。
図柄決定手段114は、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60に表示させる停止図柄と変動パターンを、当否抽選の結果および移行抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。
図柄決定手段114は、第1図柄決定手段138、第2図柄決定手段140、普図決定手段142を含む。第1図柄決定手段138は、第1当否抽選の結果と第1移行抽選の結果に応じて第1特別図柄192の停止図柄を決定する。第1当否抽選の結果は先述した5種類であり、第1特別図柄192の停止図柄によってこれら5種類の結果のいずれかが示される。また、第1図柄決定手段138は、複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。
第2図柄決定手段140は、第2当否抽選の結果と第2移行抽選の結果に応じて第2特別図柄193の停止図柄を決定する。第2当否抽選の結果は先述した3種類であり、第2特別図柄193の停止図柄によってこれら3種類の結果のいずれかが示される。また、第2図柄決定手段140は、複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。
第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
普図決定手段142は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数として普図抽選値を取得し、その普図抽選値に応じて普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が第1始動口62の普通電動役物65を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、第1保留手段144、第2保留手段146、普図保留手段147を含む。第1保留手段144は、第1抽選手段126により取得された第1当否抽選値を保留球として保持する。第2保留手段146は、第2抽選手段128により取得された第2当否抽選値を保留球として保持する。普図保留手段147は、普図抽選手段136により取得された普図抽選値を保留球として保持する。第1当否抽選値、第2当否抽選値と普図抽選値は、それぞれの保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はそれぞれ4である。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ20、第2特図保留ランプ21、普図保留ランプ22の点灯数または点滅数により表される。保留制御手段116は、第1当否抽選値、第2当否抽選値の各保留球の取得情報を演出表示制御手段134に送出する。
メイン表示制御手段118は、第1特図制御手段148、第2特図制御手段150、特図調整手段152、普図制御手段153を含む。第1特図制御手段148は、第1当否抽選の結果を第1図柄決定手段138により決定された変動パターンにしたがって第1特別図柄192の変動表示として第1特別図柄表示装置70に表示させる。第2特図制御手段150は、第2当否抽選の結果を第2図柄決定手段140により決定された変動パターンにしたがって第2特別図柄193の変動表示として第2特別図柄表示装置71に表示させる。第1特図制御手段148および第2特図制御手段150は、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段153は、普図抽選手段136による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方の特別図柄が当たり態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。特別遊技の実行中に新たな特別図柄の変動表示は開始されない。例えば、第1特別図柄192の変動表示中に第2特別図柄193が大当たり態様で変動停止された場合は、第1特別図柄192の変動表示は一時停止される。同様に、第2特別図柄193の変動表示中に第1特別図柄192が大当たりまたは小当たり態様で変動停止された場合は、第2特別図柄193の変動表示を一時停止させる。特別遊技終了後、一時停止は解除され、変動表示の続きが実行される。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御している。
特別遊技制御手段120は、特別遊技の実行を制御する。特別遊技制御手段120は、通常特別遊技制御手段173と発展特別遊技制御手段129を含む。
通常特別遊技制御手段173は、第1当否抽選または第2当否抽選が大当たりとなり、第1特別図柄192または第2特別図柄193が所定の大当たり態様で停止されたときに大入賞口91を開放させることにより通常特別遊技を実行する。
発展特別遊技制御手段129は、第1当否抽選が小当たりとなり、第1特別図柄192が所定の小当たり態様で停止されたときに開閉制御手段124に指示して特定入球装置93を開放させる。そして、特定入球装置93の開放中に遊技球が特定領域96に入球したときに大入賞口91を開放させることにより発展特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口91の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。1回の単位遊技において大入賞口91を原則として約30秒間開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。本実施例では、通常特別遊技の設定ラウンド数および発展特別遊技の設定ラウンド数をともに15回に設定しているが、変形例においては両特別遊技の設定ラウンド数を異ならせてもよい。
特定遊技実行手段122は、通常遊技における特定遊技、すなわち時短を制御する。特定遊技実行手段122は、特別遊技の終了後、時短終了条件が成立するまで、遊技状態を時短状態へ移行させる。
時短においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段114は変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段136は、時短状態においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には第1始動口62の普通電動役物65が高い確率で開放される。特定遊技実行手段122は、時短状態においては普通図柄の変動時間も通常状態と比べて概ね短くするとともに、普通電動役物65の開放時間を通常状態よりも長くする。
開閉制御手段124は、第1始動口62の普通電動役物65や大入賞口91、特定入球装置93の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、第1始動口62の普通電動役物65を開放させる。開閉制御手段124は、時短状態においては普通電動役物65を通常状態に比べて長い時間開放させる。開閉制御手段124は、特別遊技において大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口91を開放させる。開閉制御手段124は、小当たり時において役物ソレノイド94に開放指示を送り、特定入球装置93を開放させる。
移行抽選手段127は、移行抽選を実行する。移行抽選手段127は、第1移行抽選手段135と第2移行抽選手段174を含む。
第1移行抽選手段135は、第1当否抽選の結果が大当たりまたは小当たりとなったとき、第1移行抽選を実行する。ただし、本実施例では、上述のように第1当否抽選による小当たり確率が大当たり確率よりも相当高く設定されているため、第1遊技によって時短が発生するのは小当たり発展大当たりによる発展特別遊技を経た後であることがほとんどである。第1移行抽選の当たり確率は80%である。第1移行抽選の当否は、第1特別図柄192の停止時に示される。具体的には、時短付き大当たり:「0」、時短なし大当たり:「1」、時短付き小当たり:「2」、時短なし小当たり:「3」、外れ:「4」〜「9」のいずれかが停止表示される。
第2移行抽選手段174は、第2当否抽選の結果が大当たりとなったとき、第2移行抽選を実行する。第2移行抽選の当たり確率は50%である。第2移行抽選の当否は、第2特別図柄193の停止時に示される。具体的には、時短付き大当たり:「0」、時短なし大当たり:「1」、外れ:「2」〜「9」のいずれかが停止表示される。
なお、本実施例において第1移行抽選および第2移行抽選が当たりとなるときには、時短の継続回数として「100回」が設定される。本実施例では上述のように、時短へ移行されると、普図抽選が99%の確率で当選して第1始動口62が開放され、その開放時間が約6秒に増加される。一方、その第1始動口62に入球があると、90%の確率で小当たりとなって特定入球装置93が開放する。その特定入球装置93に入球すれば、約1/10(10%)の確率で大当たりに発展する。第1始動口62の約6秒の開放中には通常3〜4個程度の遊技球が入球するため、時短の継続回数が100回もあれば、ほぼ確実に大当たりが発生することになる。すなわち、時短への移行が確定すると、実質的に特別遊技への移行が確定することになる。
サブ基板104:
パターン記憶手段130は、装飾図柄の変動パターンとして複数の変動パターンデータを保持する。演出決定手段132は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と変動パターンを、第1抽選手段126または第2抽選手段128による当否抽選の結果、第1特別図柄192または第2特別図柄193の停止図柄および変動パターンに応じて決定する。
第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が通常特別遊技への移行を示す「大当たり」の場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、第1装飾図柄190や第2装飾図柄191として揃える数字には、第1特別図柄192や第2特別図柄193と同じ数字が選ばれるのが好ましい。例えば、第1特別図柄192または第2特別図柄193が「3」の場合は第1装飾図柄190または第2装飾図柄191が「333」となる。第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す「外れ」の場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と装飾図柄の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。第1抽選手段126による判定結果が「小当たり」の場合は、「135」や「246」のように一つおきの数字からなる図柄組合せを停止表示させてもよいし、あるいは、所定キャラクタなどの特殊絵柄を停止表示させてもよい。なお、小当たりは、第1装飾図柄190ではなく、第1特別図柄192のみにより示されてもよい。
装飾図柄の変動パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動パターンを選択する。
パターン記憶手段130は、また、特別遊技中に実行される演出内容が定められた複数の演出パターンのパターンデータを保持する。この演出パターンには、後述する示唆演出を表示させる演出パターンが含まれる。特別遊技へ移行されると、演出決定手段132は、その示唆演出の演出パターンのいずれかを選択し、その特別遊技終了後の時短への移行可能性を示唆する演出内容を決定する。
演出表示制御手段134は、第1演出制御手段168、第2演出制御手段170、演出調整手段172を含む。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。第1演出制御手段168は、第1抽選手段126による第1当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置60の左エリア194に変動表示させる。第2演出制御手段170は、第2抽選手段128による第2当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置60の右エリア195に変動表示させる。このように演出表示制御手段134は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出表示制御手段134は、通常遊技においては第1装飾図柄190および第2装飾図柄191を同時並行的に変動表示させる。すなわち、通常遊技においては、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち、一方が当たり態様で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は装飾図柄の変動表示はあらたに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。
演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を一時停止させる。例えば第1装飾図柄190の変動表示中に第2装飾図柄191が当たり態様で変動停止された場合は、第1装飾図柄190の変動表示は一時停止される。同様に、第2装飾図柄191の変動表示中に第1装飾図柄190が当たり態様で変動停止された場合は、第2装飾図柄191の変動表示を一時停止させる。特別遊技終了後、一時停止は解除され、変動表示の続きが実行される。
次に、特別遊技中に実行される示唆演出について説明する。
本実施例では上述のように、大当たり確率については第1当否抽選および第2当否抽選のいずれも3%と低確率であるのに対し、小当たりは第1当否抽選のみにおいて発生するものの、その小当たり確率は90%と相当高確率となっている。また、小当たりが発生すると特定入球装置93が開放され、相当の確率(例えば10%)で特定領域96へ入球するため、第1始動口62への入球を狙えば小当たり発展大当たりとなる可能性がかなり高くなる。一方、小当たりを発生させるためには、それ以前に第1始動口62への入球がなければならないが、そのためには事実上、普通電動役物65を開放させておく必要がある。そのため、できるだけ早期に時短状態へ移行させて普通電動役物65が開放しやすい状態とするのが望ましい。
すなわち、本実施例において効率良く大当たりを発生させるためには、まず、第2始動口63への入球を狙って時短付き大当たりを獲得し、その通常特別遊技の終了後に時短へ移行させる。それにより普通電動役物65を拡開させて第1始動口62への入球を狙い、小当たり発展大当たりを獲得し、その発展特別遊技の終了後に時短へ移行させる。それ以降は、できるだけ時短を連続させて発展特別遊技を繰り返し取得する。このようなプロセスを経るのが望ましい。
結局のところ、時短状態を繰り返し発生させることが大当たりを連続的に発生させる、いわゆる連チャンを獲得する可能性を高めることとなるため、遊技者にとって大きな関心事となる。そこで本実施例では、特別遊技後に時短へ移行するか否かを示唆する示唆演出を、特別遊技中に実行されるゲームにおいて表示させることで、遊技者の期待感を煽るようにする。
図4は、示唆演出において表示される画面例を表す図である。各図の(a)〜(d)は、その示唆演出の演出過程を示している。
特別遊技へ移行されると、大入賞口91の開閉が行われる一方で、遊技者側のプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦結果により時短への移行有無を示唆するバトル演出(示唆演出)が演出表示装置60に表示される。本実施例では、特別遊技へ移行されると、左エリア194および右エリア195がつながって一つの表示領域を形成し、その表示領域の中央にこのバトル演出が大きく表示される。
特別遊技の特定ラウンド(本実施例では第7ラウンド)に差し掛かると、同図(a)に示すように、対戦相手としての3つのキャラクタ(「表示オブジェクト」に該当する)A,B,Cを選択肢とする選択画面が表示される。そして、そのいずれかを選択するよう操作ボタン82の入力が促される。3つの選択肢は、画面左側から右側に向けて順次ハイライト表示される。遊技者は、その選択肢の中から所望の対戦相手を選び、対応する選択肢がハイライト表示されたタイミングで操作ボタン82を押圧操作することにより、そのキャラクタを選択できる可能性がある。ただし、このように遊技者による選択を促すものの、示唆演出の構成の都合上、その選択結果については遊技機の内部で決定する必要がある。そこで、本実施例では、ハイライト表示の移動速度(スクロール速度)を比較的高速にし、遊技者による操作タイミングと選択結果との間に不整合による違和感を与えないようにしている。
本実施例では、この3つのキャラクタに対戦強度を設定している。図示の例では、キャラクタCが演出上最も強く、キャラクタB,Aがこれに続くように設定されている。強い敵キャラクタと対戦して勝利するほど、時短への移行確率が高いことが外観上示されるようになる。したがって、対戦相手として強いキャラクタが表示されるほど、時短移行への期待度も高まるようになる。
図示の例では、同図(b)に示すように最も右側にある選択肢が選択されたため、キャラクタCがハイライト表示にて固定されるとともに、「キャラクタCだ!」の文字が表示されている。同図(c)には、その最強のキャラクタCとの対決の様子が演出表示されている。その結果、対戦に勝利すると、同図(d)に示すような勝利画面が表示される。このとき、時短への移行が確定したことが示唆される。
図5〜図7は、示唆演出の内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。図5は、通常遊技から特別遊技へ移行した際に通常用いられる通常テーブルの内容を概略的に示している。
この通常テーブルは、演出決定手段132が特別遊技中の演出パターンを決定するときに参照するデータを示す。演出決定手段132は、示唆演出の表示に先立って、パターン決定抽選値を「0〜255」の範囲から取得する。パターン決定抽選値と移行抽選手段127による移行抽選の結果とに基づいて、示唆演出に登場するキャラクタが決定される。
図示のように、パターン決定抽選値の範囲によってキャラクタAが登場する低期待度の演出パターン、キャラクタBが登場する中期待度の演出パターン、キャラクタCが登場する高期待度の演出パターンが設定されている。移行抽選の結果が時短移行を示す場合には、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに勝利する演出内容が決定される。一方、移行抽選の結果が非時短(つまり通常状態への移行)を示す場合には、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに敗北する演出内容が決定される。期待度の高い側からキャラクタC,B,Aとなるように、時短へ移行する場合には相対的にキャラクタCが選ばれやすく、時短へ移行しない場合に相対的にキャラクタAが選ばれやすくなるようパターン決定抽選値が割り当てられている。またキャラクタに着目した場合に、キャラクタAが登場したときの時短移行期待度が約20%、キャラクタBが登場したときの時短移行期待度が約50%、キャラクタCが登場したときの時短移行期待度が約80%となるようにパターン決定抽選値の範囲が設定されている。
図6は、特別遊技を挟んで時短状態が連続する場合であって、遊技者による操作入力が行われた場合に用いられる昇格テーブルの内容を概略的に示している。
本実施例では、時短状態が連続して大当たりの連チャンが発生しやすくなったときに、遊技者による操作ボタン82の操作入力を条件に、続く時短への移行確率が段階的に高くなるようにキャラクタを登場させる昇格テーブルが参照される。すなわち、演出決定手段132は、遊技過程における時短への移行履歴と、示唆演出におけるキャラクタの選択履歴とを記憶する。そして、特別遊技を挟んで時短が連続する場合には、遊技者がキャラクタの選択入力を行った特典として、前回以上の期待度を有するキャラクタを登場させるように演出パターンを選択する。
すなわち、同図(a)には、前回の示唆演出にキャラクタAが登場した場合に選択される昇格テーブルが示されている。図示のように、移行抽選の結果が時短移行を示す結果となったか否かにかかわらず、キャラクタB,C,Aの順にその選択確率が高くなるようパターン決定抽選値が割り当てられている。図示の例では、約20%の確率でキャラクタAが登場する演出が選択され、約50%の確率でキャラクタBが登場する演出が選択され、約30%の確率でキャラクタCが登場する演出が選択される。
また同図(b)には、前回の示唆演出にキャラクタBが登場した場合に選択される昇格テーブルが示されている。この場合、前回より期待度の低いキャラクタAが登場する演出は選択対象とされていない。図示の例では、約50%の確率でキャラクタBが登場する演出が選択され、約50%の確率でキャラクタCが登場する演出が選択される。
さらに同図(c)には、前回の示唆演出にキャラクタCが登場した場合に選択される昇格テーブルが示されている。この場合、前回より期待度の低いキャラクタA,Bが登場する演出は選択対象とされていない。つまり、キャラクタCが登場する演出のみが選択対象となっている。すなわち、昇格テーブルによれば、一度キャラクタCが登場すると、時短が連続する限り、キャラクタCが登場し続けることになる。
なお、いずれの昇格テーブルが選択されたとしても、移行抽選の結果が時短移行を示す結果となった場合にプレイヤキャラクタが勝利し、通常状態(非時短)へ移行する結果となった場合にプレイヤキャラクタが敗北する結果となるのは通常テーブルが選択された場合と同様である。この昇格テーブルは、時短への実際の移行確率とは異なる対応関係でその移行確率が段階的に有利な方向へ推移するように示唆演出を表示させるものであり、遊技者の期待感を高めるものであるが、その期待度を保証するものではない。
図7は、特別遊技を挟んで時短状態が連続する場合であって、遊技者による操作入力がなかった場合に用いられる降格テーブルの内容を概略的に示している。
すなわち、上述した選択画面が表示されたにもかかわらず、遊技者がキャラクタの選択入力を行わなかった場合には、そのペナルティとして、前回以下の期待度を有するキャラクタを登場させるように演出パターンが選択される。
すなわち、同図(a)には、前回の示唆演出にキャラクタAが登場した場合に選択される降格テーブルが示されている。この場合、前回より期待度の高いキャラクタB,Cが登場する演出は選択対象とされていない。つまり、キャラクタAが登場する演出のみが選択対象となっている。
また同図(b)には、前回の示唆演出にキャラクタBが登場した場合に選択される降格テーブルが示されている。この場合、前回より期待度の高いキャラクタCが登場する演出は選択対象とされていない。図示の例では、約50%の確率でキャラクタAが登場する演出が選択され、約50%の確率でキャラクタBが登場する演出が選択される。
さらに同図(c)には、前回の示唆演出にキャラクタCが登場した場合に選択される降格テーブルが示されている。図示の例では、約70%の確率でキャラクタAが登場する演出が選択され、約20%の確率でキャラクタBが登場する演出が選択され、約10%の確率でキャラクタCが登場する演出が選択される。
なお、いずれの降格テーブルが選択されたとしても、移行抽選の結果が時短移行を示す結果となった場合にプレイヤキャラクタが勝利し、通常状態(非時短)へ移行する結果となった場合にプレイヤキャラクタが敗北する結果となるのは通常テーブルが選択された場合と同様である。この降格テーブルは、時短への実際の移行確率とは異なる対応関係でその移行確率が段階的に不利な方向へ推移するように示唆演出を表示させるものであり、遊技者が操作入力を行わなかったことによる演出上のペナルティを課すものである。それにより操作入力という遊技者の介入を促し、示唆演出への興味を持続させようとするものである。
図8は、特別遊技中に実行される示唆演出の流れを具体的に示す図である。なお、同図には、特別遊技が最終ラウンドである15ラウンド(15R)まで継続された場合が例示されている。
特別遊技へ移行されると、第1ラウンドから第2ラウンドにかけてあらすじの紹介が表示される。具体的には、遊技者の分身としてのプレイヤキャラクタが、対戦相手である敵キャラクタが潜む適地へと向かうまでの経緯が一連のストーリーとして表示される。第3ラウンドではプレイヤキャラクタが表示され、その身体能力や味方の信頼度などが示されている。第4ラウンドではプレイヤキャラクタが適地へ向かう様子が表示され、第5ラウンドでは助人がつく場合にそれが表示される。この助人がつくか否かについては、演出パターンの抽選にて予め決定される。
そして、第6ラウンドでプレイヤキャラクタが適地へのりこむ様子が表示され、第7ラウンドにて対戦相手である敵キャラクタが登場する。この第7ラウンド以降は、遊技状態に応じて図5から図7のいずれかのパターンテーブルを参照して決定された演出パターンが表示される。すなわち、第7ラウンドから第15ラウンドにかけてプレイヤキャラクタと敵キャラクタとの対峙、駆け引き、対戦状況、対戦の結末が順次表示されていく。内部的に時短移行が決定されている場合には、最終的にプレイヤキャラクタが勝利し、勝利画面が表示されて一連の示唆演出が終了される。時短へ移行しない場合には、最終的にプレイヤキャラクタが敗退し、敗北画面が表示されて一連の示唆演出が終了される。
この示唆演出においては、第1ラウンドから第6ラウンドまでは実質的に共通の演出パターンが表示される。そして、第7ラウンドにおいて遊技状態に応じてパターンテーブルが決定され、取得されたパターン抽選値を用いてそのパターンテーブルを参照することにより示唆演出の内容を定めた演出パターンが決定される。そして、その第7ラウンドから第15ラウンドにかけてその示唆演出が表示されていく。すなわち、遊技者は、第7ラウンドにおいて敵キャラクタが表示されることで、時短への移行期待度がどの程度であるかを推測することができる。また、15ラウンドに向けて対戦が決着に到るまでの過程でその期待感が煽られるようになる。
図9は、ぱちんこ遊技機の基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、一般入賞口72、大入賞口91などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行する(S10)。S10の入賞処理の詳細については、図10に関連して後に詳述する。通常遊技中、であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行する(S14)。S14の通常遊技処理の詳細については、図11、図12に関連して詳述する。特別遊技中であれば(S12のN、S16のY)、特別遊技の制御処理を実行する(S20)。S20の特別遊技制御処理の詳細については図13、図14に関連して詳述する。それ以外であれば(S12のN、S16のN)、特定領域96への入球可否を判定するための遊技(以下、「小遊技」とよぶ)の制御処理を実行する(S22)。S22の小遊技制御処理の詳細については図15に関連して詳述する。そして、S10からS22までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S23)。
以上の処理はループ処理として電源投入後繰り返し実行される処理である。
図10は、図9におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
第1始動口62へ入賞した場合であって(S30のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S32のY)、第1保留手段144に第1当否抽選値が格納される(S34)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第1特図保留ランプ20を点灯数または点滅させる。一方、第1演出制御手段168は、この第1の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第1特定表示領域196に対応する数の第1保留対応画像を順次表示させる(S35)。S30において第1始動口62へ入賞がない場合は(S30のN)、S32〜S35の処理をスキップする。S32において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S32のN)、無効入賞となり、S34とS35の処理をスキップする。
次に、第2始動口63へ入賞した場合であって(S36のY)、第2保留手段146への保留が上限を超えない場合(S38のY)、第2保留手段146に第2当否抽選値が格納される(S40)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第2特図保留ランプ21を点灯数または点滅させる。一方、第2演出制御手段170は、この第2の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第2特定表示領域197に対応する数の第2保留対応画像を順次表示させる(S41)。S36において第2始動口63へ入賞がない場合は(S36のN)、S38〜S41の処理をスキップする。S36において、第2始動口63へ入賞したもののその保留が第2保留手段146の上限数を超えてしまう場合は(S38のN)、無効入賞となり、S40とS41の処理をスキップする。
次に、作動口68へ遊技球が通過した場合であって(S42のY)、普図保留手段147への保留が上限を超えない場合(S44のY)、普図保留手段147に普図抽選値が格納される(S46)。S42において作動口68への遊技球の通過がない場合は(S42のN)、S44およびS46の処理をスキップする。S42において作動口68を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段147の上限数を超えてしまう場合は(S44のN)、無効入賞となり、S46の処理をスキップする。
図11は、図9のS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S67)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理し(S68)、普通図柄の変動表示を処理する(S69)。なお、S67、S68、S69の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どのような順序で処理してもよい。第1特別図柄192および第2特別図柄193は同時並行的に変動表示可能であり、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191もまた同時並行的に変動表示可能である。S67およびS68の変動処理の詳細については、図12に関連して後に詳述する。
図12は、図11におけるS67、S68の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
第1特別図柄192と第1装飾図柄190の変動表示過程と、第2特別図柄193と第2装飾図柄191の変動表示過程は、基本的に同じである。以下においては、第1特別図柄192と第1装飾図柄190を例として説明する。
まず、第1保留手段144に第1当否抽選値の保留がなされている場合(S50のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190が変動表示中でなければ(S52のN)、第1抽選手段126が第1当否抽選として、当否判定処理を実行する(S55)。
この第1当否抽選の結果が当たり、言い換えれば、大当たりか小当たりのいずれかであれば(S56のY)、第1移行抽選が実行される(S57)。第1移行抽選により時短移行可否が判定される。また、時短移行の場合、その継続回数も第1移行抽選により決定される。このとき、時短移行が決定されたか否かの情報を時短移行履歴として記憶する。そして、後述するテーブル選択処理のために、特別遊技を挟んで時短が連続するか否かを示す連続フラグの設定を行う(S60)。すなわち、RAM上の所定領域には連続フラグの設定領域が設けられている。第1移行抽選により次回の時短移行が決定されるとともに現在の遊技状態が時短状態であれば、時短が連続することになるため、その場合にはその連続フラグをオンにする。次回の時短移行が決定されなかった場合、あるいは現在の遊技状態が時短状態でない場合には、連続フラグをオフにする。外れの場合には(S56のN)、第1移行抽選は実行されない。
第1移行抽選が当たりとなるときには、特別遊技終了後、特定遊技実行手段122は、遊技状態を時短に移行させ、第1特別図柄192の変動回数と第2特別図柄193の変動回数をそれぞれカウントする。第1特別図柄192の変動回数か第2特別図柄193の変動回数が継続回数に到達したとき、時短終了条件成立となり、時短は終了する。
S61の時点で既に時短中であり(S61のY)、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動回数が継続回数に達したら(S58のY)、特定遊技実行手段122は、時短を終了させる(S62)。継続回数に到達していなければ(S58のN)、S62はスキップされる(S62)。なお、時短中でなければ(S61のN)、S58、S62の処理はスキップされる。
次に、第1当否抽選の結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S56)。なお、S50において第1当否抽選の当否抽選値が保留されていなかった場合は(S50のN)、S64に処理が移行し、S52において第1特別図柄192および第1装飾図柄190が変動表示中であった場合も(S52のY)、S64に処理が移行する。
続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば(S64のY)、図柄変動表示を処理し(S66)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S90のY)、表示中の図柄変動を停止して大当たりであれば通常特別遊技へ移行する(S94)。なお、小当たりであれば、特定入球装置93が所定時間だけ開放されるため、特定領域96への入球があれば大当たりに発展する。つまり、小当たり発展大当たりが発生する。
所定の変動時間経過前であって(S90のN)、もう一方の図柄である第2特別図柄193および第2装飾図柄191が大当たり態様で停止した場合は(S92のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動時間を計測する変動タイマの進行を一時停止させる(S96)。S92において第2特別図柄193および第2装飾図柄191が大当たり態様で停止していなければ(S92のN)、S96の処理をスキップする。S64において図柄変動表示が開始されていないときは(S64のN)、S66からS96までの処理をスキップする。
なお、第2特別図柄193と第2装飾図柄191の場合、S55においては第2当否抽選が大当たりとなることを条件として第2移行抽選が実行される。また、S92においては、第1特別図柄192および第1装飾図柄190が大当たりまたは小当たり態様にて停止したとき、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動時間を計測する変動タイマの進行が一時停止される。
図13は、図9におけるS20の特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
通常特別遊技と発展特別遊技の処理過程は、基本的に同じである。以下においては、通常特別遊技を例として説明する。
まず、大入賞口91がまだ開放済でない場合(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出開始処理を実行し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口91を開放する(S74)。大入賞口91が開放済であれば(S70のY)、S72およびS74をスキップする。大入賞口91が開放されてから、所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口91への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口91を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口91への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における大入賞口91の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15回に達して終了タイミングとなった場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させ(S86)、先に実行された移行抽選が当たりであれば(S87のY)、特定遊技として時短を開始する(S89)。外れであれば(S87のN)、時短には移行しない。ラウンド数が15回に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S88)。なお、移行抽選が当たりであるときには、特別遊技中の所定タイミングにて継続回数が遊技者に報知される。
図14は、図13におけるS72の演出開始処理を詳細に示すフローチャートである。 演出決定手段132は、特別遊技の各ラウンドのラウンド演出が開始されていなければ(S210のN)、RAM上の所定領域に記憶されたラウンド数を読み込む(S212)。なお、ラウンド数の初期値は1である。このとき、示唆演出の主要内容を決定する特定ラウンド(本実施例では第7ラウンド)でなければ(S214のN)、そのラウンドについて予め設定されたラウンド演出の表示を開始する(S234)。すなわち、第1ラウンドから第6ラウンドまでは、共通の演出として予め用意された演出内容を決定し、ラウンドごとに対応する演出表示を実行する。
一方、特定ラウンドであれば(S214のY)、選択要求済みでなければ(S216のN)、図4(a)に示した選択画面を表示させ、操作ボタン82の操作入力による選択を要求して一旦処理を終了する(S218)。一方、選択要求済みであり(S216のY)、その選択画面の表示から設定時間(例えば5秒)が経過していれば(S220のY)、さらに連続フラグがオンになっているか否かを判別する。このとき、連続フラグがオフ、つまり前回の通常遊技が時短でなければ(S222のN)、パターンテーブルとして図5に示した通常テーブルを設定する(S224)。そして、時短への移行有無およびパターン抽選値に基づいて演出パターンを決定して第7ラウンド以降のラウンド演出を設定し(S232)、第7ラウンドのラウンド演出を開始する(S234)。このS232におけるラウンド演出の設定により、次回以降の処理ルーチンにおいて第8ラウンド以降のラウンド演出が順次表示される(S214のN,S234)。
一方、S222において連続フラグがオン、つまり前回の通常遊技が時短であれば(S222のY)、操作ボタン82を介した操作入力があった場合には(S226のY)、パターンテーブルとして図6に示した昇格テーブルを設定する(S228)。そして、時短への移行有無およびパターン抽選値に基づいて演出パターンを決定して第7ラウンド以降のラウンド演出を設定し(S232)、第7ラウンドのラウンド演出を開始する(S234)。操作ボタン82を介した操作入力がなかった場合には(S226のN)、パターンテーブルとして図7に示した降格テーブルを設定する(S230)。そして、時短への移行有無およびパターン抽選値に基づいて演出パターンを決定して第7ラウンド以降のラウンド演出を設定し(S232)、第7ラウンドのラウンド演出を開始する(S234)。なお、各ラウンドのラウンド演出中であれば(S210のY)、S210からS234をスキップして一旦処理を終了する。
図15は、図9におけるS22の小遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図12のS94のタイミングにて小当たりが示されたとき、同図に示す小遊技制御処理が実行される。まず、特定入球装置93が開放済でなければ(S102のN)、開閉制御手段124が特定入球装置93を開放する(S104)。特定入球装置93が既に開放済であればS104をスキップする(S102のY)。特定入球装置93が開放されてから所定の開放時間、例えば、1.8秒が経過した場合(S106のY)、開閉制御手段124が特定入球装置93を閉鎖させる(S112)。
開放時間が経過していないが(S106のN)、特定領域96に入球していなければ(S107のN)、以降の処理はスキップされる。特定領域96への入球が発生しており(S107のY)、その遊技球が有効期間内に特定入球装置93内に入球下遊技球であれば(S108のY)、小当たり発展大当たりとなり、発展特別遊技に移行する(S110)。有効期間内でなければ(S108のN)、S110の処理はスキップされる。
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、時短への移行が繰り返されるたびに、遊技者による操作入力を条件に、キャラクタが外観上示唆する移行確率が有利な方向へ推移する。つまり、演出上そう推移するように移行期待度を示唆するキャラクタが選択されるようになる。その結果、時短への移行が繰り返されるごとに遊技者の期待感が高まるようになる。その期待度が時短への実際の移行確率とは異なるものであっても、一定の方向に推移するため、遊技者の期待感を安定化させることができ、キャラクタによる示唆演出に対する遊技者の関心を維持できるようになる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下に、その変形例について述べる。
上記実施例では述べなかったが、時短移行が繰り返されることにより昇格テーブルまたは降格テーブルが参照されることにより、時短移行に関してキャラクタが示す移行期待度と実際の移行期待度とが整合しなくなる可能性がある。このため、キャラクタとは別に目立たない態様で実際の移行期待度を表す表示を行うようにしてもよい。例えば、キャラクタよりも小さなオブジェクト画像を表示し、そのオブジェクト画像の数により実際の移行期待度を暗に示唆するようにしてもよい。キャラクタ全体を目立つように表示することで、移行期待度を一方向に推移させるという上記実施例の特徴を担保する一方で、注意深く観察すれば実際の移行期待度も把握することができ、示唆演出としての信頼性を担保できるようになる。
上記実施例では、昇格テーブルのみならず降格テーブルをも設け、遊技者の介入が消極的であるときには外見上の移行期待度が成り下がる可能性がある構成とした。変形例においては、昇格テーブルのみを設け、成り下がりの可能性をなくすようにしてもよい。具体的には、遊技者の操作入力を促す選択画面の表示をなくし、時短の移行履歴に基づき、時短が連続する場合には外見上の移行期待度が常に昇格する演出構成としてもよい。これにより、実際の移行有無にかかわらず、遊技者の期待感を高揚させ続けることができ、その遊技意欲を長く維持できるようになる。
上記実施例においては、第1始動口62は普図抽選が当たりとなると入球容易となり、それ以外のときには入球しにくい始動口として説明したが、普図抽選が当たりとならなければ入球不可能な始動口として形成されてもよい。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 62 第1始動口、 63 第2始動口、 65 普通電動役物、 68 作動口、 70 第1特別図柄表示装置、 71 第2特別図柄表示装置、 72 一般入賞口、 82 操作ボタン、 91 大入賞口、 93 特定入球装置、 96 特定領域、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 112 当否抽選手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 126 第1抽選手段、 127 移行抽選手段、 128 第2抽選手段、 129 発展特別遊技制御手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 173 通常特別遊技制御手段。

Claims (3)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられた始動口と、
    前記始動口への入球を契機に当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果を示すための図柄を変動表示させる表示制御手段と、
    前記当否抽選の結果が当たりとなることを契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記特別遊技の終了後に所定の移行確率にて通常状態よりも遊技者に有利な状態である特定遊技へ遊技状態を移行させる特定遊技実行手段と、
    前記表示制御手段に表示させる演出内容を決定し、前記特定遊技への移行の有無が決定されたときには、それぞれ異なる移行確率を外観上示唆する複数種の表示オブジェクトからいずれかを選択して表示させることにより前記特定遊技への移行可能性を示唆する示唆演出の表示を決定する演出決定手段と、
    前記表示オブジェクトの選択履歴を記憶する履歴記憶手段と、
    を備え、
    前記演出決定手段は、
    前記示唆演出の決定に際して参照する選択基準として、前記特定遊技への実際の移行確率とは異なる対応関係にて前記外観上示唆する移行確率が前回と同じか又は有利な方向へ推移するように前記表示オブジェクトが選択されるように定められた昇格選択基準と、前記特定遊技への実際の移行確率とは異なる対応関係にて前記外観上示唆する移行確率が前回と同じか又は不利な方向へ推移するように前記表示オブジェクトが選択されるように定められた降格選択基準を含み、
    前記特別遊技を挟んで前記特定遊技が連続する場合に前記昇格選択基準又は前記降格選択基準を参照し、前記履歴記憶手段により記憶された選択履歴に基づいて今回の示唆演出にて表示させる表示オブジェクトを選択することを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技者による操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
    前記表示制御手段は、前記示唆演出の表示に際して前記操作入力手段を介した所定の操作入力を促す入力画面を表示させ、
    前記演出決定手段は、前記入力画面に応じた操作入力があった場合には前記昇格選択基準を参照することにより、前回選択された表示オブジェクトよりも前記外観上示唆する移行確率が相対的に有利な移行確率を示す方向にある表示オブジェクトを選択対象とする一方、前記入力画面に応じた操作入力がなかった場合には前記降格選択基準を参照することにより、その操作入力があった場合よりも遊技者にとって相対的に不利な移行確率を示唆する表示オブジェクトを選択対象とすることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記表示制御手段は、前記特別遊技の実行中に前記示唆演出を表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機。
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