JP5396688B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
ポリエステルフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5396688B2 JP5396688B2 JP2007001066A JP2007001066A JP5396688B2 JP 5396688 B2 JP5396688 B2 JP 5396688B2 JP 2007001066 A JP2007001066 A JP 2007001066A JP 2007001066 A JP2007001066 A JP 2007001066A JP 5396688 B2 JP5396688 B2 JP 5396688B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plasticizer
- film
- polylactic acid
- mass
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Description
フィルムが3層以上からなり、表層が内層よりも可塑剤(B)の含有量が多く、
表層と内層が、共に結晶性を有するホモポリ乳酸と非晶性のホモポリ乳酸を併用し、
ポリ乳酸樹脂と可塑剤の合計100質量%において、ポリ乳酸樹脂50〜95質量%と可塑剤5〜50質量%からなるポリエステルフィルムであって、
該可塑剤は、ポリ乳酸セグメントを有する高分子可塑剤(A)と、融点が30℃以下の可塑剤(B)を有しており、
高分子可塑剤(A)量が可塑剤(B)量よりも多く、
高分子可塑剤(A)が、1分子中に数平均分子量が1500〜10000であるポリ乳酸セグメントを1つ以上有し、かつ、数平均分子量が1000〜10000であるポリエーテル系セグメントを有し、
引張弾性率が0.1〜2GPaのポリエステルフィルム。
また、ポリ乳酸樹脂の含量が95質量%を越えると、柔軟性に劣り、包装する物品や食品の形状に追随して変形せず、十分な密着性が得られない場合がある。また、包装する際に過剰な力が必要となり、被包装物を傷めるなどの問題が発生する場合がある。
また、ポリ乳酸にはL−乳酸からなるポリL−乳酸とD−乳酸からなるポリD−乳酸およびその共重合体であるラセミ体が存在するが、本発明で用いるポリ乳酸樹脂は、結晶性を有する範囲で、構成する乳酸成分のL−乳酸の割合が99〜70質量%であることが好ましく、99〜80質量%であればより好ましい。
非晶性のホモポリ乳酸とは、昇温速度20℃/分の条件で示差走査熱量測定(DSC)をした際に融点を示さず、実質的に結晶構造を有さないポリ乳酸樹脂である。ポリ乳酸の結晶性は、ポリ乳酸の光学純度によって制御され、L−乳酸を主体とするポリ乳酸の場合には、D−乳酸の比率、すなわちD−乳酸の共重合量の増加に伴い、結晶性の低下とともに融点が低下し、共重合量として概ね10%以上で融点を示さないポリ乳酸となる。
本発明のポリ乳酸は、ラクチドのブリードアウトによる製膜工程の汚染を防ぐため、ポリマー中のラクチド残存含有量が0.3質量%以下であることが好ましい。ポリ乳酸中にラクチドが0.3質量%より多く残存した場合、フィルムなどの成形体を製造する際にポリ乳酸からラクチドがブリードアウトして、例えば製膜工程を汚染することがある。そのためポリ乳酸中のラクチド残存含有量は0.3質量%以下であることが好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂は、L−乳酸およびD−乳酸に乳酸以外の単量体残基を共重合した共重合ポリ乳酸であっても良く、共重合に用いる単量体成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類や、エステル形成能を有するグリコール化合物、ジカルボン酸化合物およびそのエステル誘導体を挙げることができる。具体的には、グリコール化合物としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどを挙げる事ができる。また、ジカルボン酸化合物としてはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびこれらのジメチルエステル誘導体などを挙げることができる。これらの中でも、特にポリ乳酸の生分解性を阻害しない共重合成分を好ましく用いることができ、例えば、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸やエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールコハク酸、アジピン酸、セバシン酸である。
かかる積層フィルムとする場合、ポリ乳酸セグメントを有する高分子可塑剤(A)、融点30℃以下の可塑剤(B)はいずれの層に含有していてもよいが、水蒸気バリア性の点からは、親水性の高い高分子可塑剤(A)の含有量を低減した層を設ける方法や、水蒸気バリア性の良好な炭素数3以上のアルキレングリコール成分を含有している高分子可塑剤(A)やエポキシ化植物油等の可塑剤(B)の比率を高めた層を有する構成が好ましい。
さらには、積層フィルムの最表層を構成する層の可塑剤(B)含有量が、内層よりも多い構成であることが好ましい。これにより、フィルム全体でみた場合には可塑剤(B)含有量が同じフィルムであっても、水蒸気バリア性や密着性に最も影響する最表層に可塑剤(B)を添加した、積層フィルムの最表層を構成する層の可塑剤(B)含有量が内層よりも多い構成のフィルムは、水蒸気バリア性と密着性に優れたフィルムとすることができるからである。
例えば、3層積層する場合では、内層とは2層に挟まれる中心の層を意味する。そして内層は、ポリ乳酸セグメントを有するポリエチレングリコールおよび/または炭素数3以上のアルキレングリコール高分子可塑剤(A)を含有するA層として、柔軟性とバリア性を付与する。そして表層は、内層と比べて高分子可塑剤量(A)を低減して、可塑剤(B)を含有する層とするB層として、バリア性と密着性を付与する。これらA層とB層を、BAB型積層フィルムとする事により、柔軟性、密着性、バリア性、耐ブリードアウト性等の特性を高い水準で達成できるため特に好ましい。
例えば、酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系などが例示される。
かかる透湿度が40g/(m2・日)を越えると、水分を含む食品の保存の際に、食品が乾燥してしまう場合があるために好ましくない。また透湿度の値は小さいほど水蒸気バリア性に優れているが、現実的には0.01g/(m2・日)未満は達成困難であり、しかし40g/(m2・日)以下であれば、食品保存などの包装フィルムとして用いるにあたり十分である。
透湿度を0〜40g/(m2・日)とするためには、異形度(長径/短径)が5〜1000であり、平均長径が0.1〜10μmである扁平粒子を0.01〜10質量%含有させる方法を好ましく用いることができる。
延伸前後のフィルムの面積割合である面積倍率としては、好ましくは4〜60倍、より好ましくは6〜40倍、さらに好ましくは6〜30倍である。生産性の点からはより高い延伸倍率とすることが好ましい。
またストレッチフィルムなど特定の伸度が求められる場合においては、延伸倍率、熱処理温度を適宜調整することが好ましく、延伸倍率を面積倍率として1〜10倍、熱処理温度を120℃以下で20秒以下の短時間の熱処理とすることが好ましい。
(1)フィルムの構成成分の特定
フィルムサンプルの1H−NMR(核磁気共鳴装置)測定、および13C−NMR測定を行い、構成成分を特定した。必要に応じて、フィルムを加水分解、分解物の誘導体化、誘導体物のGC/MS測定を行い、構成される樹脂、添加物について特定した。
(2)フィルムの構成成分の数平均分子量[Mn]
THF(テトラヒドロフラン)溶液に1mg/ccとなるようにサンプルを溶解させ、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィ)を用いてポリスチレン換算で測定した。機器は島津製作所製LC−10Aシリーズで、溶媒はTHF(高速液体クロマトグラフィ用)、検出器はRI検出器(RID−10A)、カラムは昭和電工社製 Shodex(商標)のKF−806LとKF−804L(各300mm×8mmφ)を直列に並べて使用した。カラム温度は30℃、流速は1.0ml/min(Heによるオンライン脱気方式)。標準に用いたポリスチレンはShodex(商標)製ポリスチレンスタンダードで、Std.No.がS−3850、S−1190、S−205、S−52.4、S−13.9、S−1.31の6種類を用いた。これらを3次式近似にて検量線を引き、測定を行った。
(3)柔軟性:フィルムの引張弾性率[GPa]
フィルムサンプルを長手方向150mm、幅方向10mmに切り出し、あらかじめ温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下で24時間調湿した。この試料を23℃の雰囲気下でJIS K7161およびJIS K7127に準じて、テンシロン万能試験機UTC−100型(株式会社オリエンテック)を用い、初期長50mm、引張速度300mm/分条件で引張試験を行った。次いで引張試験で得られた応力−歪み曲線の最初の直線部分を用いて、直線上の2点間の応力の差を同じ2点間の歪みの差で除し、計5回の試験を行い、平均値を求め、これを引張弾性率とし、次の基準で評価した。
(4)バリア性:透湿度
JIS L1099(1993年制定)のウォータ法(A−2法)を元に、以下の条件で評価を行った。内径60mmのアルミ製の容器内に純水を約20g入れ、フィルムサンプルを開放部に装着しパッキンとリングを取付け蝶ねじで固定する。この状態で重量を秤量し、その後温度2℃、湿度90%に設定した恒温恒湿槽に3日間(72時間)静置する。72時間後に再度重量を秤量し、重量変化から透湿度を算出する。
ここで、サンプル面積は容器の内径から2.83×10−3m2である。
(5)透明性:フィルムのヘーズ値
フィルムサンプルを長手方向40mm、幅方向に30mmに切り出し、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下で24時間調湿した。この試料を23℃の雰囲気下でJIS K 7105(1985年)に基づいて、ヘーズメーター(スガ試験器社製HGM−2GP)を用いてヘーズの測定を行った。測定は任意の3ヶ所で行い、その平均値を採用し、次の基準で評価した。
(6)耐ブリードアウト性:温水処理後の重量変化率[%]
あらかじめ、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下で1日以上調湿したプレスシートあるいは2軸延伸フィルムサンプルについて、処理前の重量を測定し、続いて90℃の蒸留水中で30分間処理した後に再度処理前と同様の条件で調湿してから重量を測定した。重量変化率は、処理前後での重量変化(減少)の処理前の重量に対する割合として算出し、次の基準で評価した。
(7)密着性:密着力[N/cm]
サンプルを幅5cm×長10cmを2枚カットし、各端部10mm2を重ね、荷重500gを1分間掛けた後、引張試験機を用い、測定温度23℃、速度100mm/分で引張り試験を行い、最大荷重をサンプル幅で割った値を密着力(N/cm)とし、次の基準で評価した。
測定にあたり、n数は5とし、その平均値を密着力(N/cm)として求めたものである。
(8)総合評価
透明性、柔軟性、耐ブリードアウト性、バリア性、密着性を総合的に評価し、全ての項目について○または◎評価のものを総合評価◎、全ての項目について△〜◎評価のものを総合評価○、×評価があるものを総合評価×として評価した。
(原料樹脂の製造)
製膜に使用したポリ乳酸樹脂および高分子可塑剤(A)は以下のように準備を行った。
(ポリ乳酸P1)
L−ラクチド100質量部にオクチル酸スズを0.01質量部添加し、窒素雰囲気下185℃で30分間重合し、前駆ポリL−乳酸を得る。この前駆ポリL−乳酸をチップ化したのち、窒素雰囲気下140℃で3時間の固相重合を行い、数平均分子量10万のポリ乳酸P1を得た。ポリ乳酸P1についてDSC測定を行ったところ、ポリ乳酸P1は結晶性を有し、結晶化温度は130℃、融点は171℃であった。
(ポリ乳酸P2)
L−ラクチド65質量部にDL−ラクチド35質量部をオクチル酸スズを0.02質量部添加し、窒素雰囲気下185℃で60分間重合し、その後、ストランド上に吐出しチップ化することで数平均分子量9万のポリ乳酸P2を得た。ポリ乳酸P2についてDSC測定を行ったところ、ポリ乳酸P2は結晶性を示さず、結晶化温度および融点は観測されなかった。
(高分子可塑剤(A)S1)
数平均分子量8000のポリエチレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.025質量部を混合し、窒素雰囲気下150℃で3時間重合することで、ポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2500のポリ乳酸セグメントを有する高分子可塑剤(A)S1を得た。
(高分子可塑剤(A)S2)
数平均分子量10000のポリプロピレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.013質量部を混合し、窒素雰囲気下160℃で2.5時間重合することで、ポリプロピレングリコールの両末端に数平均分子量3000のポリ乳酸セグメントを有する高分子可塑剤(A)S2を得た。
(高分子可塑剤(A)S3)
数平均分子量4,000のポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキサイドを付加反応させて作成した、数平均分子量10,000のポリプロピレングリコール・エチレングリコールブロック共重合体65質量部とL−ラクチド35質量部に対し、オクチル酸スズ0.015質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中160℃で2.5時間重合し、数平均分子量2700のポリ乳酸セグメントを有する、ポリプロピレングリコール・エチレングリコールとポリ乳酸のブロック共重合物、高分子可塑剤(A)S3を得た。
(高分子可塑剤(A)S4)
数平均分子量4,000のポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキサイドを付加反応させて作成した、数平均分子量10,000のポリプロピレングリコール・エチレングリコールブロック共重合体50質量部とL−ラクチド50質量部に対し、オクチル酸スズ0.02質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中160℃で3時間重合し、数平均分子量5000のポリ乳酸セグメントを有する、ポリプロピレングリコール・エチレングリコールとポリ乳酸のブロック共重合物、高分子可塑剤(A)S4を得た。
(可塑剤(B)L1)
旭電化工業社製エポキシ化アマニ油ブチルエステル可塑剤アデカサイザー(登録商標)“D−178”を可塑剤(B)L1として用いた。この可塑剤は、融点2℃、30℃での粘度は25mPa・sであった。
(可塑剤(B)L2)
大八化学社製エポキシ化大豆油系可塑剤“SO”を可塑剤(B)L2として用いた。この可塑剤は、融点約3℃、30℃での粘度は300mPa・sであった。
(可塑剤(B)L3)
旭電化工業社製エーテルエステル系可塑剤“RS−1000”を可塑剤(B)L3として用いた。この可塑剤は、融点−41℃、30℃での粘度は40mPa・sであった。
(参考例1)
ポリ乳酸樹脂(P1)20質量部とポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)15質量部、可塑剤(B)(L1)10質量部の混合物を100℃で6時間、5torrの真空下で減圧乾燥した後、シリンダー温度190℃の2軸混練押出機に供して溶融混練し均質化した後にチップ化した組成物を得た。得られた組成物は透明であった。
(比較例1)
高分子可塑剤(A)としてポリ乳酸セグメントを持たない数平均分子量8000のポリエチレングリコールを用いること以外は、参考例1と同様にしてフィルムを作成した。得られたフィルムの評価結果を表1に示した。
(比較例2)
ポリ乳酸樹脂(P1)20質量部とポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)25質量部の混合物を用いること以外は、参考例1と同様にしてフィルムを作成した。得られたフィルムの評価結果を表1に示した。
(比較例3)
ポリ乳酸樹脂(P1)25質量部とポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、可塑剤(B)(L3)20質量部の混合物を用いること以外は、参考例1と同様にしてフィルムを作成した。得られたフィルムの評価結果を表1に示した。
(比較例4)
ポリ乳酸樹脂(P1)20質量部とポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)10質量部、可塑剤(B)(L1)15質量部の混合物を用いること以外は、参考例1と同様にしてフィルムを作成した。得られたフィルムの評価結果を表1に示した。
(実施例2)
層Aと層BがB/A/Bの構造に積層された積層フィルムとした。
層Aはポリ乳酸(P1)15質量部、ポリ乳酸(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)30質量部を混合して、ベント式二軸押出機に供給し、真空ベント孔から減圧して真空度1torrに維持しながら溶融押出を行った。
(実施例3)
層Aと層BがB/A/Bの構造に積層された積層フィルムとした。層Aはポリ乳酸(P1)14質量部、ポリ乳酸(P2)54質量部、高分子可塑剤(A)(L1)16質量部、高分子可塑剤(A)(L2)16質量部を混合して用い、層Bはポリ乳酸樹脂(P1)15質量部、ポリ乳酸樹脂(P2)65質量部、可塑剤(B)(L1)20質量部を同じく混合して用い、積層厚み比を1:18:1とすること以外は、実施例2と同様の条件でフィルム厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
(参考例4)
層Aと層BがB/A/Bの構造に積層された積層フィルムとした。層Aはポリ乳酸(P1)15質量部、ポリ乳酸(P2)60質量部、高分子可塑剤(A)(S2)15質量部、可塑剤(B)(L3)10質量部を混合して用い、層Bはポリ乳酸樹脂(P1)20質量部、ポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)25質量部を同じく混合して用いること以外は、実施例2と同様の条件でフィルム厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
(実施例5)
層Aはポリ乳酸(P1)20質量部、ポリ乳酸(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S3)25質量部を混合して用い、層Bはポリ乳酸樹脂(P1)20質量部、ポリ乳酸樹脂(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)15質量部、可塑剤(B)(L1)10質量部を同じく混合して用いた。
(実施例6)
実施例5と同様の原料を用い、各々押出機に供給し、層Aと層BがB/A/B、積層厚み比は1:8:1となるようにダイ直径80mm、ダイスリット間隙0.8mmの環状ダイよりチューブ状に押出し、下方のニップロールで引き取りながら、チューブ内に封入した空気の圧力により、長手方向3.0倍、幅方向2.4倍に同時二軸延伸し、エアリングにて20℃の冷却空気を吹き付けて固化させ、インフレーション延伸フィルムを得た。
(実施例7)
層Aはポリ乳酸(P1)10質量部、ポリ乳酸(P2)45質量部、高分子可塑剤(A)(S4)45質量部を混合して用い、層Bはポリ乳酸樹脂(P1)20質量部、ポリ乳酸樹脂(P2)65質量部、可塑剤(B)(L1)15質量部を同じく混合して用いること以外は、実施例5と同様にしてフィルム厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
(実施例8)
層Aおよび層Bの各層にカルナウバワックスをそれぞれポリ乳酸樹脂と可塑剤の合計100質量部に対しワックス化合物を1質量部配合すること以外は、実施例2と同様にしてフィルム厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
(実施例9)
層Aはポリ乳酸(P1)15質量部、ポリ乳酸(P2)55質量部、高分子可塑剤(A)(S1)15質量部、高分子可塑剤(A)(S2)15質量部、さらにポリ乳酸樹脂と可塑剤の合計100重量部に対しカルナウバワックス1質量部、タルク(平均長径1.0μm、異形度10)粒子4質量部を混合して用い、層Bはポリ乳酸樹脂(P1)15質量部、ポリ乳酸樹脂(P2)65質量部、可塑剤(B)(L1)20質量部、さらにポリ乳酸樹脂と可塑剤の合計100質量部に対しカルナウバワックス1質量部、タルク(平均長径1.0μm、異形度10)粒子4質量部を同じく混合して用い、積層厚み比を1:18:1とすること以外は、実施例6と同様にしてフィルム厚み18μmのポリ乳酸フィルムを得た。
P1 :ポリ乳酸P1
P2 :ポリ乳酸P2
S1 :高分子可塑剤(A)S1
S2 :高分子可塑剤(A)S2
S3 :高分子可塑剤(A)S3
S4 :高分子可塑剤(A)S4
PEG:ポリエチレングリコール
L1 :可塑剤(B)L1
L2 :可塑剤(B)L2
L3 :可塑剤(B)L3
WAX:カルナウバワックス
粒子 :タルク粒子
表1より、実施例では柔軟性、透明性、耐ブリードアウト性、密着性に優れるだけでなく、水蒸気バリア性が極めて優れていた。
Claims (4)
- フィルムが3層以上からなり、表層が内層よりも可塑剤(B)の含有量が多く、
表層と内層が、共に結晶性を有するホモポリ乳酸と非晶性のホモポリ乳酸を併用し、
ポリ乳酸樹脂と可塑剤の合計100質量%において、ポリ乳酸樹脂50〜95質量%と可塑剤5〜50質量%からなるポリエステルフィルムであって、
該可塑剤は、ポリ乳酸セグメントを有する高分子可塑剤(A)と、融点が30℃以下の可塑剤(B)を有しており、
高分子可塑剤(A)量が可塑剤(B)量よりも多く、
高分子可塑剤(A)が、1分子中に数平均分子量が1500〜10000であるポリ乳酸セグメントを1つ以上有し、かつ、数平均分子量が1000〜10000であるポリエーテル系セグメントを有し、
引張弾性率が0.1〜2GPaのポリエステルフィルム。 - 可塑剤(B)が、エポキシ化植物油系可塑剤である、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 高分子可塑剤(A)として、炭素数3以上のアルキレングリコール成分を有する高分子可塑剤(A)を含有してなる、請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
- 透湿度が0〜40g/(m2・日)である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007001066A JP5396688B2 (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007001066A JP5396688B2 (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008169238A JP2008169238A (ja) | 2008-07-24 |
JP5396688B2 true JP5396688B2 (ja) | 2014-01-22 |
Family
ID=39697649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007001066A Expired - Fee Related JP5396688B2 (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5396688B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5391666B2 (ja) * | 2008-11-25 | 2014-01-15 | 東洋紡株式会社 | 二軸延伸フィルム |
EP3670180A1 (de) * | 2018-12-17 | 2020-06-24 | LANXESS Deutschland GmbH | Multischichtsystem aus mindestens 3 polyesterschichten, dessen herstellung und verwendung |
CN115612267A (zh) * | 2022-10-09 | 2023-01-17 | 杭州星点包装材料有限公司 | 一种除湿袋用高透背膜的生产工艺 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4626137B2 (ja) * | 2002-10-03 | 2011-02-02 | 東レ株式会社 | ポリ乳酸系樹脂延伸フィルムおよびその製造方法 |
JP2006016605A (ja) * | 2004-06-04 | 2006-01-19 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 乳酸系軟質フィルム |
JP2007246678A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリ乳酸系シート、フィルムまたは成形体 |
-
2007
- 2007-01-09 JP JP2007001066A patent/JP5396688B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008169238A (ja) | 2008-07-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4363325B2 (ja) | ポリ乳酸系重合体組成物、その成形品、および、フィルム | |
JP5517276B2 (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP5076287B2 (ja) | ポリ乳酸フィルム | |
JP2010084001A (ja) | ポリグリコール酸系樹脂組成物及びその成形体 | |
JP4243926B2 (ja) | 生分解性熱収縮性フィルム及びそれを用いたシュリンク包装体 | |
JP3862557B2 (ja) | 透明な耐衝撃性ポリ乳酸系延伸フィルム又はシート、及び、その製造方法 | |
JP2004082512A (ja) | 生分解性フィルムおよび該フィルムからなる生分解性袋体 | |
KR20030077392A (ko) | 폴리에스테르 다층 필름 | |
JP5145695B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂フィルムの製造方法 | |
JP5396688B2 (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP4626137B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂延伸フィルムおよびその製造方法 | |
JP4452014B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂フィルム、及び、ポリ乳酸系樹脂溶断シール袋 | |
JP2006069146A (ja) | インフレーション成形生分解性軟質フィルム | |
JP5777133B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂フィルム | |
JP2005105150A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP2009107669A (ja) | 包装袋 | |
JP2004051959A (ja) | 脂肪族ポリエステルフィルムおよび積層体 | |
JP2005139280A (ja) | ポリエステル樹脂組成物およびフィルム | |
JP2007106996A (ja) | ラップフィルムおよびその製造方法 | |
JP3459585B2 (ja) | 易引裂性ポリ乳酸系二軸延伸フィルム | |
JP2006027113A (ja) | 乳酸系シュリンク包装フィルム | |
JP2005219487A (ja) | 積層フィルム | |
JP2008200860A (ja) | ポリ乳酸系樹脂フィルムの製造方法 | |
JP2005144726A (ja) | 積層フィルム | |
JP2008273004A (ja) | 積層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091203 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121204 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130924 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131007 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |