JP5395970B2 - 管継手及び閉鎖バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、管継手及び閉鎖バルブに関するものである。
エア・コンディショナーのように、熱交換機器の間をパイプで接続して構成した循環路に冷媒を流動させるようにした熱交換装置においては、熱交換機器とパイプとを接続するための閉鎖バルブが設けられている。この閉鎖バルブは、冷媒の流路が形成されたハウジングと、流路を開閉するバルブ機能部と、パイプを接続するための管継手(継手機能部)とを備えている。
現状の管継手は、流路の一方の端部を構成する筒状の継手本体部に、テーパ状のシール面を形成した形態であり、このテーパ状シール面に、パイプのフレア状に拡径変形させた接続端部を密着させてナットで締め付ける構造となっている。しかし、このテーパ状シール面とフレア状の接続端部とによる接続構造は、冷媒(フロンガス等)が漏出し易い。冷媒の漏出は、地球温暖化やオゾン層破壊などの地球環境破壊の原因となるため、熱交換装置における冷媒の漏出防止対策は重要課題である。
そこで本願出願人は、冷媒の漏出量を飛躍的に抑える管継手を備えた閉鎖バルブとして、特許文献1に記載されたものを提案した。この管継手は、流路の一方の端部を構成する筒状の継手本体部と、継手本体部にねじ込まれる筒状の締付部材と、締付部材と継手本体部に挿入したパイプを包囲する金属製のフェルールと、縮径手段とを備えている。
縮径手段は、パイプ挿入方向に向かって縮径するテーパ面を有している。締付部材を螺進させると、フェルールが、テーパ面によって縮径方向へ塑性変形し、継手本体部の内周に気密状に密着するとともに、パイプの外周に対して遊動規制状態に食い込み且つ気密状に密着する形態で締め付けるようになっている。このように、フェルールを縮径させてパイプを接続する構造は、冷媒の漏出防止という観点からは非常に有効である。
特開2005−325872号公報
上記の管継手は、締付部材がねじ込みによって継手本体部に取り付けられるようになっている。締付部材を確実に締め付けるため、作業者は、一方の手で継手本体部に工具を嵌合し、他方の手で締付部材に工具を嵌合して、締付け作業を行う。一方、継手本体部の内径寸法は、パイプの挿入を円滑にするためにクリアランスが設けられている。そのため、継手本体部にパイプを挿入してから、継手本体部と締付部材に工具を嵌合して締付けを開始するまでの間に、パイプが継手本体部から抜け出てしまい、作業性が低下することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、作業性の向上を図ることを目的とする。
本発明の管継手は、
熱交換機器の冷媒の流路と連通した形態であり、中空内がパイプを挿入させるための挿入空間となっている筒状の継手本体部と、
前記継手本体部にねじ込みにより取り付けられ、前記挿入空間を構成する筒状の締付部材と、
締付け方向にねじ込まれた前記締付部材から軸方向の押圧力を受けて塑性変形することで、前記継手本体部の内周と前記パイプの外周との間を気密状にシールするフェルールと、
前記挿入空間に挿入された前記パイプに当接することで前記パイプを抜止め状態に保持可能な保持手段を備えた管継手であって、
前記締付部材が、
前記継手本体部にねじ込みにより組み付けられ、締付け方向にねじ込まれることにより前記フェルールに当接して押圧力を付与する筒状の固定部材と、
前記固定部材にねじ込まれ、締付け方向のねじ込み力を付与されることで前記固定部材を一体回転させて前記フェルール側への押圧力を付与する締付ナットとを備えて構成され、
前記保持手段が、前記固定部材と前記締付ナットとの間で軸線方向に挟まるように配されており、
前記固定部材が前記フェルールに押圧力を付与していない状態において、前記締付ナットを前記固定部材に対して相対回転させながら締付け方向にねじ込むと、前記保持手段が縮径変形して前記パイプの外周に密着するようになっているところに特徴を有する。
本発明の閉鎖バルブは、
熱交換機器に取り付けられるハウジングと、
前記ハウジング内に形成された冷媒の流路と、
前記流路を開閉する弁体と、
前記流路と連通するように前記ハウジングに形成され、中空内がパイプを挿入させるための挿入空間となっている筒状の継手本体部と、
前記継手本体部にねじ込みにより取り付けられ、前記挿入空間を構成する筒状の締付部材と、
締付け方向にねじ込まれた前記締付部材から軸方向の押圧力を受けて塑性変形することで、前記継手本体部の内周と前記パイプの外周との間を気密状にシールするフェルールと、
前記挿入空間に挿入された前記パイプに当接することで前記パイプを抜止め状態に保持可能な保持手段を備えた閉鎖バルブであって、
前記締付部材が、
前記継手本体部にねじ込みにより組み付けられ、締付け方向にねじ込まれることにより前記フェルールに当接して押圧力を付与する筒状の固定部材と、
前記固定部材にねじ込まれ、締付け方向のねじ込み力を付与されることで前記固定部材を一体回転させて前記フェルール側への押圧力を付与する締付ナットとを備えて構成され、
前記保持手段が、前記固定部材と前記締付ナットとの間で軸線方向に挟まるように配されており、
前記固定部材が前記フェルールに押圧力を付与していない状態において、前記締付ナットを前記固定部材に対して相対回転させながら締付け方向にねじ込むと、前記保持手段が縮径変形して前記パイプの外周に密着するようになっているところに特徴を有する。
本発明の管継手及び閉鎖バルブは、挿入空間に挿入されたパイプを保持手段によって抜止め状態に保持することができる。したがって、挿入空間にパイプを挿入してから締付部材の締付け作業を開始するまでの間に、パイプが挿入空間から抜け出る虞がなく、作業性に優れている。
また、パイプを挿入する前は、弾性リングを縮径しない状態にしておけば、パイプの挿入時は、摩擦抵抗が低減されるので作業性が良好となる。パイプを挿入した後は、締付ナットを締付け方向にねじ込めば、弾性リングによってパイプを抜止め状態に保持することができる。
実施例1の閉鎖バルブにおいてハウジングに離脱規制部材を取り付けた状態をあわらす断面図 緩んだ締付ナットが、離脱規制部材によって継手本体部からの離脱を規制されている状態をあらわす断面図 ハウジングから離脱規制部材を外した状態をあらわす断面図 継手本体部に挿入したパイプを保持した状態をあらわす断面図 閉鎖バルブにパイプを正しく接続した状態をあらわす断面図 パイプが接続された状態において、締付ナットが緩んでも、固定部材が緩まない様子をあらわす断面図 閉鎖バルブを分解した状態をあらわす断面図 ロック部材の断面図 図5の部分拡大断面図 実施例2の断面図 実施例3の断面図 実施例4の断面図 実施例5の断面図 実施例6の断面図
本発明の管継手は、
前記保持手段が、前記挿入空間内に臨む位置に配されていてもよい。
この構成によれば、保持手段は、閉鎖バルブの外面に露出していないので、異物の干渉から保護されている。
本発明の管継手は、
前記締付ナットと前記固定部材には、前記締付ナットのねじ込みが、前記弾性リングによる前記パイプの保持が可能となる状態まで進んだときに、互いに当接する検知部が形成されていてもよい。
この構成によれば、検知部同士が当接するまで締付ナットのねじ込みを行えば、パイプを確実に保持することができる。したがって、検知部同士が当接するまで締付ナットをねじ込むことを作業マニュアルとして定めておけば、非熟練者であっても、パイプ保持作業を確実に実行することができる。
本発明の管継手は、
前記継手本体部の内周に、前記パイプの挿入方向前方に向かって縮径した形態であって、前記挿入空間に正規挿入された前記パイプの先端を当接させるテーパ面が形成され、
前記保持手段が、前記パイプの挿入方向において前記テーパ面よりも後方に配されていてもよい。
この構成によれば、挿入空間に正規挿入されたパイプは、その先端をテーパ面に当接させるとともに、保持手段によって抜止め状態に保持される。テーパ面への当接位置と保持手段による保持位置は、パイプの挿入方向に間隔を空けているから、パイプは、軸線に対して傾くことなく安定した姿勢に保たれる。
<実施例1>
本発明を具体化した実施例1を図1乃至図9を参照して説明する。
<管継手Jaの適用対象>
本実施例1の管継手Jaは、圧縮機及び凝縮器を備えた室外機B(請求項に記載の熱交換機器)と、膨張弁及び蒸発器を備えた図示しない室内機(請求項に記載の熱交換機器)とを、金属(銅又は銅合金)製のパイプPで接続した家庭用エア・コンディショナー(熱交換装置)に適用したものである。室外機Bと室内機とパイプPとによって循環経路が構成され、この循環経路の中を冷媒(フロンガス)が循環することで、熱交換が行われる。管継手Jaは、室外機Bの閉鎖バルブAにパイプPを接続するためのものである。管継手Jaは、閉鎖バルブAを構成する継手機能部として、閉鎖バルブAに一体的に設けられている。
<閉鎖バルブAの全体構成>
閉鎖バルブAは、構造的には、バルブ本体10とロック部材11とを備えて構成されている。閉鎖バルブAは、機能的には、管継手Jaと、第1バルブ機能部13及び第2バルブ機能部14とを備えて構成されている。管継手Jaは、バルブ機能部13,14から切り離すことで、単機能の管継手として機能し得るものである。
<バルブ本体10>
バルブ本体10は、黄銅製のハウジング15と、第1バルブ機能部13(開閉バルブ)と、第2バルブ機能部14(サービスバルブ)と、継手本体部16とを備えて構成される。ハウジング15内には、略L字形(略直角)に屈曲し、両端がハウジング15の外面に開口した流路17と、流路17に連通してハウジング15の外面に開口する分岐路18とが形成されている。閉鎖バルブAは、室外機Bの外面に露出した形態で固定される。流路17の一方の端部は、室外機Bの圧縮機(図示省略)の接続管19にロウ付け等の手段で気密状に固着される。
第1バルブ機能部13の第1弁体20(請求項に記載の弁体)を手動操作すると、流路17における冷媒の流動を許容する開弁状態と、流路17における冷媒の流動を規制する閉弁状態との間で切り換えることができる。また、第2バルブ機能部14の第2弁体21(請求項に記載の弁体)を手動操作すると、分岐路18内、及びこれに連なる挿入空間23内とパイプP内を真空引きすることができる。
<管継手Ja>
管継手Jaは、筒状の継手本体部16と、継手機能部12とを備えて構成されている。継手機能部12は、筒状の継手本体部16と、後部テーパ面31を含む縮径手段22と、筒状のロック部材11とを備えて構成される。管継手Jaの中空内は、流路17の端部に連通するともに継手本体部16の後端面(先端面)に開放された形態であって、パイプPを挿入するための挿入空間23となっている。継手本体部16は、ハウジング15に一体形成され、ハウジング15の外面から円筒状に突出している。
尚、この後の説明では、方向に関して、管継手Ja(挿入空間23)に対するパイプPの挿抜方向と平行な方向を前後方向とする。パイプPの挿抜方向は、締付部材32が回転しながら移動する方向と平行である。管継手Jaに対するパイプPの挿入方向前方(図1〜9における左方)を単に「前方」と記載し、管継手Jaに対するパイプPの挿入方向後方を単に「後方」と記載する。また、「前後方向」と、管継手Ja(継手本体部16)の「軸方向」とを同義で用いる。
継手本体部16の後端部外周には、第2雄ネジ部24が形成され、継手本体部16の外周における第2雄ネジ部24より前方の位置には、同心円形の拡径部25が形成されている。拡径部25の後端面は、軸方向と直交する平坦面からなる検知用受け部26となっている。継手本体部16の後端面は、パイプPの挿抜方向と直角をなす平坦面となっている。図9に示すように、平坦面の内周縁(即ち、後述する後部テーパ面31との境界となる周縁)は、エッジ状の角縁部27となっている。
継手本体部16の内周面は、その前端部から後端部に向かって順に、第3雌ネジ部28と、前部テーパ面29(請求項に記載のテーパ面)と、定径面30と、後部テーパ面31とによって構成されている。前部テーパ面29は前方に向かって次第に縮径するようなテーパ状をなしている。前部テーパ面29の前端の内径はパイプPの外径より小さく、前部テーパ面29の後端の内径はパイプPの外径より僅かに大きい。定径面30は、前端から後端まで一定の内径寸法である。後部テーパ面31は前方に向かって次第に縮径しており、後部テーパ面31の前端の内径は、定径面30及び前部テーパ面29の最大内径と同じ寸法とされている。
<ロック部材11、締付部材32>
ロック部材11は、筒状をなす締付部材32と、同じく筒状をなすフェルール33と、弾性リング34(請求項に記載の保持手段)とを組み付けて構成されている。締付部材32は、黄銅製の固定部材35と、黄銅製の締付ナット36との2部品から構成されている。固定部材35の内周における前端側領域には、第2雌ネジ部37が形成されている。固定部材35は、継手本体部16に対し後方から同軸状に外嵌して第2雌ネジ部37を第2雄ネジ部24にねじ込むことで、継手本体部16に組み付けられている。
固定部材35の外周の後端部には、第1雄ネジ部38が形成されている。固定部材35の外周における第1雄ネジ部38よりも前方の位置には、軸方向に対して直角な平面状をなし、後方に臨む受圧部39(請求項に記載の検知部)が形成されている。固定部材35の外周のうち受圧部39よりも前方の領域は円周面領域40となっている。円周面領域40の軸方向と直角な断面形状は、真円形となっている。この円周面領域40は、固定部材35がフェルール33への押圧を解除する方向へ変位するのを規制するための緩み止め手段41を構成する。
固定部材35の前端面(軸方向において継手本体部16の検知用受け部26と対向する面)は、軸方向と直交する平面状の突当部42となっている。この突当部42は、固定部材35を締付け方向へねじ込んで軸方向に移動させる過程で、検知用受け部26に対し接近・離間するとともに、検知用受け部26に面当たり(面接触)状態で当接するようになっている。
固定部材35の内周における第2雌ネジ部37よりも後方の領域には、全周に亘って内側へ同心状に突出する係止部43が形成されている。固定部材35の内周における第2雌ネジ部37と係止部43との間の位置には、前方に臨む平面状の押圧面44が形成されている。押圧面44は、パイプPの挿抜方向と直角であって、固定部材35を継手本体部16に組み付けたときにフェルール33のリング状本体部51を挟んで受圧面55と対向するように位置する。固定部材35の内周の後端部には、前方に向かって縮径するようなテーパ状をなし、固定部材35の後端面に開放された形態の切欠部45が形成されている。
締付ナット36の内周の前端部には、第1雌ネジ部46が形成されている。締付ナット36の内周の後端部には、第1雌ネジ部46よりも内径の小さい小径部47が同心状に形成されている。小径部47の内径は、パイプPの外径と同じかそれよりも僅かに大きい寸法である。締付ナット36の外周は、正六角形をなす嵌合部48となっている。この嵌合部48には、汎用のスパナ等の締付け工具(図示省略)を嵌合することができる。締付ナット36の前端面は、軸方向に対して直角な平面状をなし、前方に臨む押圧部49(請求項に記載の検知部)となっている。
締付ナット36は、その第1雌ネジ部46を第1雄ネジ部38にねじ込むことで、固定部材35に対して後方から組み付けられている。締付ナット36と固定部材35を組み付けた状態では、切欠部45と小径部47とにより、締付部材32の内周に臨む保持溝50が構成される。この保持溝50には弾性リング34が取り付けられる。弾性リング34は、ゴム製であり、全周に亘って繋がった円環状をなしている。弾性リング34の弾性変形していない状態における内径寸法は、パイプPの外径寸法とほぼ同じ寸法である。つまり、弾性リング34の内径は、パイプPの外径と同じ寸法、パイプPの外径より大きい寸法、パイプPの外径より小さい寸法のいずれでもよい。
パイプPを管継手Jaに接続する前の状態では、図1〜3に示すように、締付ナット36は初期位置にある。締付ナット36が初期位置にあるとき、弾性リング34は、切欠部45や小径部47に接触していても、弾性変形していないか、弾性変形してもその変形量は小さい。また、締付ナット36が初期位置にあるときは、締付ナット36の押圧部49と固定部材35の受圧部39との間に軸方向の間隔が空き、固定部材35の後端面と小径部47の前面との間にも間隔が空いている。
<フェルール33>
フェルール33は、黄銅製であり、固定部材35の中空内において継手本体部16及び締付部材32と同軸状に配される。以下、パイプPが管継手Jaに接続されていない状態(フェルール33がパイプPと接触していない状態)におけるフェルール33の形態を説明する。フェルール33は、管継手Ja(挿入空間23)に挿入されたパイプPを囲むような円筒状をなしている。フェルール33の最小内径は、パイプPの外径より大きく、定径面30とほぼ同じ内径である。
図9に示すように、フェルール33は、肉厚のリング状本体部51と、リング状本体部51より肉薄であってリング状本体部51から前方へ延出する筒状締付部52と、リング状本体部51より肉薄であってリング状本体部51から後方へ延出する保持部53とからなる。リング状本体部51の外周部は、筒状締付部52及び保持部53の外周から段差状に拡径している。リング状本体部51の前面は、軸線方向と直角に近い角度であるが前方に向かって縮径した形態のシール面54となっている。リング状本体部51の後面は、軸方向と直角をなす受圧面55となっている。
筒状締付部52の外周面は、前方に向かって縮径するように傾斜している。筒状締付部52の内周における前端縁は、第1食い込み部56となっている。筒状締付部52の内周のうち第1食い込み部56よりも後方の位置には、斜め前内向きに尖ったエッジ状の第2食い込み部57が形成されている。保持部53の後端部は、径方向外向きに斜め後方へ拡径するように片持ち状に延出した形態の外向き突部58となっている。保持部53の外面のうち外向き突部58の前方の領域は、保持部53の外径が最も小さい凹部59となっている。
フェルール33は、外向き突部58を径方向外向きに曲げ加工する前の状態で前方から固定部材35内に収容される。この状態で、治具(図示省略)を使って保持部53の後端部を曲げ加工すると、外向き突部58と凹部59が形成され、凹部59と係止部43とが係止状態となり、フェルール33と固定部材35は前後両方向への離脱を規制された状態に組み付けられる。尚、外向き突部58を形成するときには、固定部材35から締付ナット36を外しておく。
ロック部材11は、第2雌ネジ部37を第2雄ネジ部24にねじ込むことで、後方から継手本体部16に組み付けられている。この第2雄ネジ部24と第2雌ネジ部37の螺旋ピッチは、第1雄ネジ部38と第1雌ネジ部46の螺旋ピッチよりも大きい。管継手JaにパイプPを接続する前の状態では、図3に示すように、フェルール33が変形せず、検知用受け部26と突当部42との間に隙間が空き、受圧部39と押圧部49との間に隙間が空き、押圧面44と受圧面55との間に隙間が空いている。
<離脱規制部材60>
図1,2に示すように、閉鎖バルブAには、管継手JaにパイプPを接続する前の状態で、締付部材32が緩んで継手本体部16から離脱するのを防止するための手段として、離脱規制部材60が設けられている。この離脱規制部材60は、管継手Ja(挿入空間23)における冷媒の流動を規制するための封止部材としての機能も兼ね備えている。離脱規制部材60は、管継手Jaへの取付けと継手機能部12からの取外しが可能である。
離脱規制部材60は、黄銅製であり、筒状本体部61と、ストッパ62と、第3雄ネジ部63とを一体に形成したものである。筒状本体部61の内部には、その後端面に開放された正六角形の嵌合孔64が形成されている。筒状本体部61の外径寸法は、変形していない状態のフェルール33の最小内径よりも小さい。ストッパ62は、筒状本体部61の後端部外周に位置し、筒状本体部61と同心の円形をなすフランジ状に形成されている。ストッパ62の外径寸法は、筒状本体部61の外径、及び締付ナット36の小径部47の内径より大きい寸法である。
第3雄ネジ部63は、筒状本体部61の前端部外周に形成されている。第3雄ネジ部63と第3雌ネジ部28の螺旋ピッチは、第1雄ネジ部38と第1雌ネジ部46の螺旋ピッチよりも小さい。筒状本体部61の外周のうち第3雄ネジ部63の後方に隣接する領域は、全周に亘って連続した形態で段差状に形成された封止用当接部65となっている。この封止用当接部65の外径は、前部テーパ面29の前端の最小内径寸法及び第3雄ネジ部63の外径寸法よりも大きい。
<管継手Jaの組付け>
閉鎖バルブAにおける管継手Jaの組付けは、次の手順で行う。継手本体部16に対し、第2雌ネジ部37を第2雄ネジ部24にねじ込むことによって、ロック部材11を後方から組み付ける。このとき、固定部材35の外周を指で摘み、工具を使わずに手の力だけでねじ込む。また、締付ナット36は初期位置にある。固定部材35の回転が停止したところで、ロック部材11の組付けが完了し、ロック部材11は仮組み状態となる。
図3に示すように、仮組み状態では、フェルール33(筒状締付部52)の前端が継手本体部16の後部テーパ面31に軽く当接するが、フェルール33は殆ど変形は生じていない。また、ロック部材11の前端の突当部42は継手本体部16の検知用受け部26に対して後方に離間して対向するように位置する。
この後、図1に示すように、管継手Ja(挿入空間23)内に後方から離脱規制部材60を組み付ける。組み付けるときには、筒状本体部61を挿入空間23に挿入し、ストッパ62を摘んで、工具を使わずに手の力だけで第3雄ネジ部63を第3雌ネジ部28にねじ込む。
そして、封止用当接部65が前部テーパ面29に当接した後は、嵌合孔64に六角レンチ(図示省略)を嵌めて、更に離脱規制部材60をねじ込んでいく。この工具を用いた更なるねじ込みにより、封止用当接部65が前部テーパ面29に対し全周に亘って気密状に食い込むように密着する。これにより、継手本体部16の内周と離脱規制部材60の外周との隙間が気密状にシールされ、流路17内の冷媒が挿入空間23を通って外部へ漏出することが規制される。以上で、管継手Jaの組付けが完了する。
このようにして管継手Jaの組付けが完了した閉鎖バルブAは、熱交換装置の室外機Bに取り付けられる。また、室外機B内には冷媒が充填されるが、流路17が第1弁体20で閉弁されているので、室外機B内の冷媒が管継手Ja側へ漏出する虞はない。万一、冷媒が第1弁体20を通過して管継手Ja側へ流出しても、管継手Ja内は、離脱規制部材60のシール作用によって気密状に封止されているので、冷媒が管継手Jaを通過して大気中へ漏出することはない。
離脱規制部材60が管継手Jaに組み付けられている状態では、作業者が誤ってロック部材11を緩み方向(継手本体部16から外れる方向)へ回転させたとしても、図2に示すように、固定部材35が継手本体部16から外れる前に、締付ナット36の後端(小径部47の後面)が離脱規制部材60のストッパ62に当接する。これにより、締付ナット36のそれ以上の後方移動が規制されるので、締付ナット36(締付部材32)が継手本体部16から離脱することはない。
また、ロック部材11がストッパ62に当接して離脱規制されている状態において、締付ナット36が強い力で緩み方向へ回されたときに、締付ナット36とストッパ62との間の摩擦によって離脱規制部材60が緩み方向へ連れ周りすることが懸念される。しかし、第1雄ネジ部38と第1雌ネジ部46の螺旋ピッチは、第3雄ネジ部63と第3雌ネジ部28の螺旋ピッチよりも大きいので、離脱規制部材60は、連れ回りすることなく回転不能にロックされる。これにより、ロック部材11の離脱と離脱規制部材60の緩みが確実に防止される。
<パイプPの接続>
管継手Ja(継手機能部12)にパイプPを接続する際には、予め、図3に示すように、離脱規制部材60を継手本体部16から外しておく。そして、作業者は、一方の手でハウジング15を掴み、他方の手でパイプPを掴んで挿入空間23内に挿入し、パイプPの前端を前部テーパ面29に当接させて、パイプPを前止まり状態とする。この後、一旦ハウジング15から手を離し、その手で締付ナット36を締付け方向(前方)へねじ込んでいく。この時、工具を使用する必要はない。図4に示すように、ねじ込みは、押圧部49が受圧部39に当接するまで続ける。
締付ナット36をねじ込むと、保持溝50の前後寸法が小さくなり、弾性リング34が、切欠部45と小径部47との間で前後に潰され、弾性リング34の内径が小さくなっていく。これにより、弾性リング34が、パイプPの外周に対し全周に亘って弾性的に当接する。この弾性的な当接に起因する摩擦抵抗により、パイプPが、ロック部材11に対して前後方向への相対移動を規制され、継手本体部16に対して離脱を規制された状態で保持される。この作業に関し、作業マニュアルでは、押圧部49が受圧部39に当接するまで締付ナット36をねじ込むことを定めておく。したがって、非熟練者であっても、パイプPを保持する作業を確実に実行することができる。
パイプPを保持した後は、締付ナット36の嵌合部48とハウジング15の外面にスパナなどの治具(図示せず)を嵌め、締付ナット36を前方(締付け方向)へ移動するように回転させていく。このとき、押圧部49と受圧部39が当接しているので、固定部材35は、直接回転力を付与されなくても、締付ナット36と一体となって回転する。このようにして、締付部材32が締付け方向にねじ込まれ、このねじ込み作業は、図5に示すように、突当部42が検知用受け部26に突き当たって、締付部材32のねじ込みが規制されるまで続けられる。
締付部材32のねじ込みが進む過程で、固定部材35の押圧面44がフェルール33の受圧面55に当接し、それ以降は、押圧面44が受圧面55を軸方向に押圧することにより、フェルール33が、継手本体部16に対して相対的に前方へ押し動かされる。これに伴い、筒状締付部52が、後部テーパ面31上を摺接しながらその傾斜によって縮径するように塑性変形していく。
図9に示すように、筒状締付部52が縮径変形すると、第1食い込み部56と第2食い込み部57が、パイプPの外周に対し、全周に亘って楔のように食い込んで軸方向への相対変位を規制する。この食い込み作用により、フェルール33の内周とパイプPの外周との間が、軸方向(パイプPの長さ方向)に間隔を空けた前後2箇所おいて気密状にシールされるとともに、パイプPの後方への抜けを規制された状態にロックされる。
また、筒状締付部52の外周面における前端部が、塑性変形した状態で後部テーパ面31に対し全周に亘って気密状に密着するとともに、継手本体部16の角縁部27が、フェルール33のシール面54に対し全周に亘って塑性変形(潰れ変形)した状態で気密状に密着する。この密着作用によって、フェルール33の外周と継手本体部16の内周との間が、軸方向に間隔を空けた前後2箇所おいて気密状にシールされる。
上記の気密状の食い込み状態と気密状の密着状態は、縮径手段22が、管継手JaとパイプPとを正しく接続した正規シール状態(正規の締付け状態)を意味する。正規シール状態では、食い込み部分及び密着部分において、互いに当接し合う部位が塑性変形するので、パイプPと管継手Jaとの間における冷媒の漏れが確実に阻止される。
また、締付部材32が締付け方向にねじ込まれる過程では、突当部42が検知用受け部26に到達する直前に、縮径手段22が正規シール状態となる。縮径手段22が、不完全シール状態(筒状締付部52がパイプPに気密状に食い込まない状態)から正規シール状態へ移行した時点では、作業者は、外観上、正規の締め付け状態になっていることを視認することはできない。しかし、作業マニュアルでは、突当部42が検知用受け部26に突き当たるまで、目視確認しながら締付部材32(締付ナット36)の締付けを続けるように定められている。したがって、非熟練者であっても、作業マニュアルに従って締付部材32の締付け作業を行えば、パイプPを正規シール状態となるように接続することができる。
パイプPを管継手Jaに接続した後、誤って、締付ナット36に緩み方向への回転力を付与した場合、図6に示すように締付ナット36は緩み方向へ回転するが、固定部材35に関しては、金属同士の食い込みによる緩み止め手段41が設けられているので緩み方向へ回転することはない。また、汎用の工具を固定部材35に嵌めても、固定部材35の外周面は円形断面の円周面領域40であることに加え、金属同士の食い込みによる緩み止め手段41により、固定部材35に回転力を付与することはできない。
図9に示すように、緩み止め手段41として機能する金属同士の食い込み構造は、継手本体部16の角縁部27とフェルール33のシール面54との間の食い込み構造、フェルール33の受圧面55と固定部材35の押圧面44との間の食い込み構造、図5に示す継手本体部16の前部テーパ面29とパイプPの前端部との間の食い込み構造、及び図9に示すパイプPの外周とフェルール33の第1食い込み部56及び第2食い込み部57との間の食い込み構造である。これらの食い込み構造により、固定部材35の緩みが確実に防止される。
本実施例1の管継手Ja(閉鎖バルブA)は、フェルール33に当接して押圧力を付与する筒状の固定部材35と、外周に非円形の嵌合部48が形成され、締付け方向のねじ込み力を付与されることで固定部材35にフェルール33側への押圧力を付与する締付ナット36と、固定部材35がフェルール33への押圧を解除する方向へ変位するのを規制する緩み止め手段41とを備えている。この管継手Jaによれば、パイプPを接続した状態で締付ナット36が緩み方向に回転しても、固定部材35は、緩み止め手段41によってフェルール33への押圧を解除する方向へ変位することが規制されている。したがって、フェルール33によるシール状態が維持され、シール性能の信頼性に優れている。
本実施例1の管継手Ja(閉鎖バルブA)は、挿入空間23に挿入されたパイプPに当接することでパイプPを抜止め状態に保持可能な保持手段として弾性リング34を備えている。この構成によれば、挿入空間23に挿入されたパイプPを抜止め状態に保持することができる。したがって、挿入空間23にパイプPを挿入してから締付部材32の締付け作業を開始するまでの間に、パイプPが挿入空間23から抜け出る虞がなく、作業性に優れている。また、弾性リング34は、挿入空間23内に臨む位置に配されていて、管継手Ja(閉鎖バルブA)の外面に露出していないので、異物の干渉から保護されている。
また、締付部材32が、フェルール33に当接して押圧力を付与する筒状の固定部材35と、固定部材35にねじ込まれ、締付け方向のねじ込み力を付与されることで固定部材35にフェルール33側への押圧力を付与する締付ナット36とを備えて構成されている。そして、弾性リング34が、固定部材35と締付ナット36との間で軸線方向に挟まるように配され、締付ナット36を締付け方向にねじ込むことで縮径変形してパイプPの外周に密着するようになっている。したがって、パイプPを挿入する前は、弾性リング34を縮径しない状態にしておけば、パイプPの挿入時の摩擦抵抗が低減されるので、作業性が良好となる。そして、パイプPを挿入した後は、締付ナット36を締付け方向にねじ込めば、弾性リング34によってパイプPを抜止め状態に保持することができる。
また、継手本体部16の内周には、パイプPの挿入方向前方に向かって縮径した形態であって、挿入空間23に正規挿入されたパイプPの先端を当接させる前部テーパ面29が形成され、弾性リング34が、パイプPの挿入方向において前部テーパ面29よりも後方に配されている。この構成によれば、挿入空間23に正規挿入されたパイプPは、その先端を前部テーパ面29に当接させるとともに、弾性リング34によって抜止め状態に保持される。前部テーパ面29への当接位置と弾性リング34による保持位置は、パイプPの挿入方向に間隔を空けているから、パイプPは、軸線に対して傾くことなく安定した姿勢に保たれる。
本実施例1の閉鎖バルブA(管継手Ja)は、締付部材32がフェルール33に押圧力を付与しない状態で、締付部材32が継手本体部16から離脱するのを規制するための離脱規制部材60を備えている。したがって、締付部材32は、緩み方向の外力を受けても、継手本体部16から離脱することはない。また、離脱規制部材60の筒状本体部61は、パイプPが挿入される挿入空間23内に収容される。したがって、挿入空間23への異物の侵入が阻止され、異物によるフェルール33の傷付きが防止される。また、離脱規制部材60は、流路17内の冷媒が挿入空間23を通って外部へ漏出することを防止する封止部材として機能するので、封止部材を離脱規制部材60とは別に設ける場合に比べると、部品点数が少なくなっている。
<実施例2>
図10には、本発明の実施例2の管継手Jbを示す。弾性リング70(請求項に記載の保持手段)はゴム製又は合成樹脂製であり、その断面形状は、多角形(五角形)をなしている。弾性リング70の厚さ寸法(内周面と外周面との間の径方向の寸法)は、後方に向かって次第に小さくなっている。つまり、弾性リング70の断面形状は楔状となっている。尚、この弾性リング70は、固定部材71と締付ナット72が一体部品となっている場合にも適用できる。
<実施例3>
図11には、本発明の実施例3の管継手Jcを示す。弾性リング73(請求項に記載の保持手段)は、ゴム製、合成樹脂製、金属製のいずれかであり、略C字形をなしている。弾性リング73は、リング本体部74と、リング本体部74から前方(つまり、パイプの挿入方向と同じ方向)へ片持ち状に延出する複数の突片75とを備えて構成されている。複数の突片75は、周方向に間隔を空けて配置されており、突片75の突出方向は、弾性リング73の中心に向かうように斜め方向となっている。突片75の突出端(前端)がパイプの外周に弾性的に当接することにより、パイプが抜止め状態に保持される。
<実施例4>
図12には、本発明の実施例4の管継手Jdを示す。継手本体部76の内周には、パイプPの前端部を拡径させるように誘導する誘導溝部77(請求項に記載の保持手段)が形成されている。誘導溝部77に進入したパイプPの前端部はフレア状に塑性変形し、このフレア状に拡径した前端部が引っ掛かりとなるので、パイプPが抜止め状態に保持される。
<実施例5>
図13には、本発明の実施例5の管継手Jeを示す。上記実施例1の管継手Jaが室外機Bの閉鎖バルブAに適用したものであったのに対し、本実施例5の管継手Jeは、室内機D(請求項に記載の熱交換機器)に取り付けられる単機能タイプの継手手段である。この管継手Jeは、パイプPを介して実施例1の閉鎖バルブAの管継手Jaに接続される。管継手Jeは、継手機能部12と、締付部材32の締付けを行う前にパイプPを継手本体部16に保持するための弾性リング34と、パイプPを接続した後で固定部材35が緩まないようにするための緩み止め手段41とを有する。これらは、全て、閉鎖バルブAと同じ構造である。継手本体部16は、室内機Dの冷媒用の流通路に接続される。
<実施例6>
図14には、本発明の実施例6の管継手Jfを示す。上記実施例1の管継手Jaと実施例5の管継手Jeが、夫々、室外機Bと室内機Dに取り付けられていたのに対し、本実施例6の管継手Jfは、室外機Bに接続したパイプPと室内機Dに接続したパイプPとを中継するための継手手段として適用したものである。管継手Jfは、継手本体部16の上流端と下流端に、夫々、実施例1と同じ形態の継手機能部12を組み付けて構成されている。そして、これらの継手機能部12に、夫々、パイプPが接続される。本実施例6においても、実施例1と同様、締付部材32の締付けを行う前は、弾性リング34によってパイプPを継手本体部16に保持しておくことができる。
尚、本実施例6の管継手Jfの変形例としては、継手本体部16を複数に分岐した形態とすることができる。この場合のパイプPの接続形態としては、例えば、室外機B側のパイプPの接続本数を1本とし、室内機D側のパイプPの接続本数を複数本とし、管継手Jfを分岐配管用の継手手段として使用することも可能である。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)を、全周に亘って繋がった形態としたが、弾性リングは、C字形のものであってもよい。
(2)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)を挿入空間に臨むように配置したが、挿入空間の外部に配置してもよい。
)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)をゴムとしたが、保持手段は、合成樹脂製や金属製としてもよい。
)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)による保持を、摩擦抵抗を利用して実現したが、保持手段をパイプに食い込ませることによって、パイプを保持してもよい。
)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)によるパイプの保持が完了したときに、締付ナットが固定部材に当接する形態としたが、保持手段によるパイプの保持が完了したときに、締付ナットが固定部材に当接しない形態としてもよい。
)上記実施例1,5,6では、継手本体部(ハウジング)、フェルール、固定部材、締付ナットの材料を、黄銅製としたが、これらの部材の少なくとも一部は、黄銅以外の金属(例えば、アルミニウム、アルミ合金)としてもよい。
)上記実施例1,5,6では、封止部材の材料を黄銅としたが、封止部材は、黄銅以外の金属(例えば、アルミニウム、アルミ合金)製でもよく、合成樹脂製でもよく、金属部材と合成樹脂部材とを組み合わせたものでもよい。
)上記実施例1,5,6では、第2雄ネジ部と第2雌ネジ部の螺旋ピッチを、第1雄ネジ部と第1雌ネジ部の螺旋ピッチより大きくしたが、双方の螺旋ピッチの大小関係は実施例1と逆でもよく、双方の螺旋ピッチが同じでもよい。
)上記実施例1,5,6では、第1雄ネジ部と第1雌ネジ部の螺旋ピッチを、第3雄ネジ部と第3雌ネジ部の螺旋ピッチより大きくしたが、双方の螺旋ピッチの大小関係は実施例1と逆でもよく、双方の螺旋ピッチが同じでもよい。
10)上記実施例1,5,6では、第2雄ネジ部と第2雌ネジ部の螺旋ピッチを、第3雄ネジ部と第3雌ネジ部の螺旋ピッチより大きくしたが、双方の螺旋ピッチの大小関係は実施例1と逆でもよく、双方の螺旋ピッチが同じでもよい。
11)上記実施例2,3,4の管継手Jb,Jc,Jdは、実施例5のような室内機に接続される継手手段や、実施例6のようなパイプ同士を中継するための継手手段として適用することができる。
<参考例>
(1)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)を、固定部材及び締付ナットとは別体の部品としたが、保持手段においてパイプに直接当接する部分は、締付ナットや固定ナットに一体に形成してもよい。
(2)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)を、パイプ挿入方向において締付部材と対応する位置に配置したが、弾性リングは、パイプ挿入方向において締付部材よりも前方又は後方へ外れた位置に配置してもよい。
(3)上記実施例1,5,6では、保持手段(弾性リング)を締付部材に設けたが、保持手段は、継手本体部に設けてもよい。その一例としては、継手本体部の内周に溝部を形成し、パイプの外周にディンプルを形成し、このディンプルを溝部に係止させることによって、パイプを保持してもよい。また、他の例としては、継手本体部の内周に形成した溝部に弾性リングを取付け、この弾性リングにより、パイプを抜止め状態に保持してもよい。
(4)上記実施例1,5,6では、パイプを、フェルールと非接触の状態で抜止め状態に保持したが、パイプをフェルールに接触させ、フェルールとの間の摩擦抵抗によってパイプを抜止め状態に保持してもよい。
(5)上記実施例1,5,6では、締付部材を締付ナットと固定部材との2部品で構成したが、締付部材は単一部品でもよい。
(6)上記実施例1,5,6では、締付部材を締付ナットと固定部材との2部品で構成した上で、フェルールをシール状態に塑性変形させる時には、締付ナットに工具を嵌合して締付けるようにしたが、これに替えて、固定部材に工具を嵌合して締め付けてもよい。この場合、締付ナットは、締付け機能を持たず、保持手段(弾性リング)を縮径変形させる機能のみを有するものにしてよい。また、締付ナットに締付け機能を持たせない場合、締付ナットの外周は、正六角形に限らず、ローレットや突起状の摘み部等、手作業で締付ナットを回転させ易い形状にしてもよい。
A…閉鎖バルブ
B…室外機(熱交換器)
Ja…管継手
P…パイプ
15…ハウジング
16…継手本体部
17…流路
20…第1弁体(弁体)
21…第2弁体(弁体)
23…挿入空間
29…前部テーパ面(テーパ面)
32…締付部材
33…フェルール
34…弾性リング(保持手段)
35…固定部材
36…締付ナット
39…受圧部(検知部)
49…押圧部(検知部)
Ja,Jb,Jc,Jd,Je,Jf…管継手
70,73…弾性リング(保持手段)
77…誘導溝部(保持手段)

Claims (6)

  1. 熱交換機器の冷媒の流路と連通した形態であり、中空内がパイプを挿入させるための挿入空間となっている筒状の継手本体部と、
    前記継手本体部にねじ込みにより取り付けられ、前記挿入空間を構成する筒状の締付部材と、
    締付け方向にねじ込まれた前記締付部材から軸方向の押圧力を受けて塑性変形することで、前記継手本体部の内周と前記パイプの外周との間を気密状にシールするフェルールと、
    前記挿入空間に挿入された前記パイプに当接することで前記パイプを抜止め状態に保持可能な保持手段を備えた管継手であって、
    前記締付部材が、
    前記継手本体部にねじ込みにより組み付けられ、締付け方向にねじ込まれることにより前記フェルールに当接して押圧力を付与する筒状の固定部材と、
    前記固定部材にねじ込まれ、締付け方向のねじ込み力を付与されることで前記固定部材を一体回転させて前記フェルール側への押圧力を付与する締付ナットとを備えて構成され、
    前記保持手段が、前記固定部材と前記締付ナットとの間で軸線方向に挟まるように配されており、
    前記固定部材が前記フェルールに押圧力を付与していない状態において、前記締付ナットを前記固定部材に対して相対回転させながら締付け方向にねじ込むと、前記保持手段が縮径変形して前記パイプの外周に密着するようになっていることを特徴とする管継手。
  2. 前記保持手段が、全周に亘って繋がったゴム製の弾性リングであることを特徴とする請求項1記載の管継手。
  3. 前記保持手段が、前記挿入空間内に臨む位置に配されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の管継手。
  4. 前記締付ナットと前記固定部材には、前記締付ナットのねじ込みが、前記弾性リングによる前記パイプの保持が可能となる状態まで進んだときに、互いに当接する検知部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の管継手。
  5. 前記継手本体部の内周に、前記パイプの挿入方向前方に向かって縮径した形態であって、前記挿入空間に正規挿入された前記パイプの先端を当接させるテーパ面が形成され、
    前記保持手段が、前記パイプの挿入方向において前記テーパ面よりも後方に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の管継手。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の前記管継手と、
    前記流路を有し、前記熱交換機器に取り付けられるハウジングと、
    前記流路を開閉する弁体とを備え、
    前記継手本体部が前記ハウジングに形成されていることを特徴とする閉鎖バルブ。
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