JP5394819B2 - 作業機械の把持装置及びこれを備えた作業機械 - Google Patents

作業機械の把持装置及びこれを備えた作業機械 Download PDF

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Description

本発明は、油圧ショベル等の作業機械の作業腕の先端に設けられ、建築解体作業や産業廃棄物の解体分別作業等を目的として処理対象物を把持するのに用いられる把持装置、及びこれを備えた作業機械に関するものである。
従来、作業機械の作業腕の先端に設けられる把持装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この把持装置は、前記作業腕の先端に装着されるフレームブラケットと、このフレームブラケットに開閉可能に設けられた一対のアームリンクと、これらアームリンクを開閉させるアームシリンダと、各アームリンクの先端にそれぞれ設けられた把持用リンクの連結体とを備えている。具体的に、把持用リンクの連結体は、複数の把持用リンクと、これらの把持用リンクの隣接するもの同士を連結するピンとを備え、最も先端の把持用リンクと前記回転式フレームとの間に設けられたワイヤ等の緊張性部材を緊張又は解放することにより、把持物の周囲に沿って折れ曲がるように構成されている。
また、別の把持装置として、特許文献2に記載されたものが知られている。この把持装置は、前記作業腕の先端に装着される支持ブラケットと、この支持ブラケットに回動可能に取り付けられる一対の把持アームと、これらの把持アームを回動させるシリンダ装置とを備えている。このシリンダ装置は、両把持アームを互いに逆の向きに回動させることによって、これらの把持アームに把持動作を行わせる。
特許2691795号明細書 実開昭57−80554号公報
前記把持装置には、大きな把持力が要求されることがある。特に、頑強な作業対象物の破砕を目的とするものは、極めて大きな駆動力を要することから、前記シリンダ装置として大出力のものを具備する必要がある。
また、上記のように強力な破砕等を目的とした大型の把持装置では、逆に、比較的小さな作業対象物を破壊せずに把持することは難しい。かかる強力な把持装置では、操縦者の僅かな操作によっても把持力が大きく変動するので、その操縦によって把持力を微妙に調整するのは困難である。
ここで、特許文献1の把持装置は、把持物の周囲に沿って折れ曲がった形態とされた一対の把持用リンクの連結体によって把持物を把持することができるので、把持物を破壊せずに把持することはできるものの、このように把持物の周囲に沿って折れ曲がった形態を採ることができる把持用リンクの連結体により把持物を把持することとしているため、この把持用リンクを開閉するアームシリンダとして大出力のものを採用しても、把持用リンクの連結体が変形することにより駆動力を把持物に十分に伝えることができない。
また、特許文献2には、前記把持アームの先端部に着脱可能に装着される補助把持体を備え、この補助把持体のうち処理対象物と接触する部位をゴム等の弾性体で構成し、比較的小型の処理対象物の把持にのみ当該補助把持体を装着することが開示されている。しかし、このような補助把持体を装着しても、シリンダ装置の駆動力はそのまま処理対象物に伝達されるため、その把持力の微細な調整を行うことは難しい。また、前記弾性体の厚みを増やすことには著しい限界があり、当該弾性体の弾性変形のみで把持力の急増を有効に吸収することは事実上不可能である。したがって、小型の処理対象物を把持する際に把持操作によって油圧シリンダ装置の出力が急激に増加した場合、これによる処理対象物の破損を回避することは難しい。
本発明は、このような事情に鑑み、大きな把持力による処理対象物の把持と、微細な把持力の調整との双方が可能な作業機械の把持装置及びこれを備えた作業機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、先端が変位可能な作業腕をもつ作業機械の当該作業腕の先端部に設けられ、処理対象物を把持する把持装置であって、第1の把持面を有する第1の把持部材と、前記第1の把持面との間で前記処理対象物を把持する第2の把持面を有する第2の把持部材と、前記第1の把持部材と前記第2の把持部材とが相対的に回動可能となるように、前記両把持部材を支持する把持装置本体と、前記両把持面を接離させるように、前記両把持部材を相対的に回動させる把持駆動手段とを備え、前記第1の把持部材及び前記第2の把持部材のうちの少なくとも一方の把持部材は、前記第1の把持面又は第2の把持面を有する可動把持部と、前記把持駆動手段の駆動により相手方の把持部材に対して相対的に回動可能となるように前記可動把持部を支持する把持部材本体と、前記可動把持部を前記把持部材本体から内向きに突出させるように、当該可動把持部を付勢するためのばね部材とを含み、前記可動把持部は、前記把持部材本体の回動により前記第1の把持面又は第2の把持面と接触する前記処理対象物から受ける反力によって前記把持部材本体に対しその回動の向きと逆の向きに相対的に所定量だけ後退変位することが可能となるように、前記把持部材本体に支持されており、前記ばね部材は、その弾性変形によって前記可動把持部の後退変位を許容し、かつ、その弾発力により、前記後退変位に伴って前記処理対象物に対する前記可動把持部の接触圧を増加させるように、前記把持部材本体と前記可動把持部との間に設けられていることを特徴とする作業機械の把持装置を提供する。
本発明によれば、第1の把持部材及び第2の把持部材のうちの少なくとも一方の把持部材に含まれる把持部材本体が相手方の把持部材に対して把持方向に回動するのに伴い、当該把持部材本体に取り付けられる可動把持部が処理対象物に接触し、かつ、この処理対象物から受ける反力によりばね部材の弾性変形を伴いながら所定量まで後退変位する。この可動把持部が後退変位する範囲では、把持駆動手段による駆動力にかかわらず、前記処理対象物に対する前記可動把持部の接触圧は、前記ばね部材の弾発力に相当する圧力となるため、当該接触圧の微細な調整を行うことが可能である。その一方、前記可動把持部の後退変位が所定量に達した時点からは、前記把持部材本体に加わる把持力がそのまま処理対象物に作用するため、大きな把持力で処理対象物を把持することが可能である。
また、本発明では、第1の把持面又は第2の把持面を有し、相手方の把持部材との間で処理対象物を把持する可動把持部の全体を、当該可動把持部を回動可能に支持する把持部材本体に対して後退変位可能に構成している、換言すると、処理対象物の把持を可動把持部だけで行うように構成しているので、可動把持部及び把持部材本体によって処理対象物を把持する場合と異なり、可動把持部と把持部材本体とを連結する機構部分が処理対象物と接触する可能性を低くして、当該機構部分の破損を抑制することができる。
具体的に、前記把持部材本体を、その回動位置にかかわらず、前記両把持面の外側に位置する形状を有する構成とすることができる。
前記作業機械の把持装置において、前記把持部材本体に対して前記可動把持部を回動可能に軸支する回動軸をさらに備え、前記回動軸は、前記把持装置本体に対して前記少なくとも一方の把持部材を軸支する軸としても兼用されていることが好ましい。
この構成によれば、両把持面の接離の方向と、把持部材本体に対する可動把持部の退避の方向とを、同一の回動軸回りの方向で一致させることができるので、可動把持部の退避が完了する前後において、両把持部材から処理対象物に与える力の方向が変わるのを抑制することができる。したがって、この構成によれば、処理対象物に与える力の方向を回動軸を中心とする回動方向で一定にしつつ、その力の強弱を調整することができる。
前記作業機械の把持装置において、前記把持部材本体は、前記可動把持部の一部を挟んで配置された一対の支持板を有し、これら支持板の間に設けられ、前記可動把持部の一部を当該各支持板に相対変位可能に支持する支持部を有する支持部材をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、可動把持部を支持するための支持部が各支持板同士の間に設けられているので、例えば、可動把持部を処理対象物に突き刺す場合等に、可動把持部を把持部材本体に支持する支持部が処理対象物に接触する可能性を低減して、当該支持部の破損を抑制することができる。
前記作業機械の把持装置において、前記ばね部材は、前記一対の支持板の間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ばね部材と処理対象物との接触を抑制して、ばね部材の破損も抑制することができる。
前記作業機械の把持装置において、前記把持部材本体は、前記可動把持部が所定量だけ後退変位した時点で当該可動把持部と当接することにより当該所定量を超える後退変位を阻止する変位規制部を有することが好ましい。
この構成によれば、可動把持部が前記所定量だけ後退変位した時点から当該可動把持部と前記把持部材本体とが一体になって処理対象物を把持する状態となるため、従来の把持装置と同様に把持駆動手段の大きな駆動力をそのまま処理対象物に作用させて大きな把持力で把持することができる。
前記作業機械の把持装置において、前記把持部材本体及び前記可動把持部の一方には、前記両把持部材の相対的な回動の中心軸と平行な方向に突出する軸部が設けられ、他方には、前記軸部が挿通可能でかつ前記可動把持部の後退変位を許容する形状を有する貫通溝が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、貫通溝により後退が許容された範囲内においては、ばね部材の弾発力に応じた力で処理対象物を把持することができるとともに、軸部が貫通溝の端面に当接した後においては、可動把持部と把持部材本体とが一体になって把持駆動手段による駆動力に応じた力で処理対象物を把持することが可能となる。
前記作業機械の把持装置において、前記第1の把持部材および前記第2の把持部材の双方が、前記把持部材本体と、前記可動把持部と、前記ばね部材とを含むことが好ましい。
この構成によれば、一方の把持部材のみが可動把持部等を含む構造に比べ、可動把持部の後退変位により把持力の調整が可能であるストローク範囲が倍増する。
また、本発明は、移動可能な作業機械本体と、この作業機械本体に搭載され、当該作業機械に対して先端が変位するように動作可能な作業腕とを備え、この作業腕の先端に前記把持装置が取り付けられることを特徴とする作業機械を提供する。
本発明によれば、大きな把持力による処理対象物の把持と、微細な把持力の調整との双方を実現することができる。
本発明の実施形態に係る把持装置及びこれを備えた作業機械を示した図である。 図1の把持装置を拡大して示す正面図である。 図2の把持部材の一方を分解して示す斜視図である。 図2の把持部材による把持動作を説明するための図であり、処理対象物と可動把持部とが接触した状態を示すものである。 図2の把持部材による把持動作を説明するための図であり、把持部材本体に対して可動把持部が相対変位している状態を示すものである。 図2の把持部材による把持動作を説明するための図であり、把持部材本体に対する可動把持部の変位量が所定の変位量に到達した状態を示すものである。 把持部材の変形例を示す正面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る把持装置及びこれを備えた作業機械を示した図である。この図では、作業機械として油圧ショベルを利用したものが例示されているが、本発明に係る作業機械はこれに限られず、先端が変位可能な作業腕をもつ様々の作業機械について本発明の適用が可能である。
油圧ショベル1は、下部走行体2と、その上に旋回可能に搭載される上部旋回体3とを備えている。上部旋回体3は、旋回フレーム4を有し、旋回フレーム4上に、カウンタウェイト5、キャビン6、及び作業腕7が搭載される。
前記作業腕7は、ブーム8及びアーム9と、これらをそれぞれ駆動するためのブームシリンダ10及びアームシリンダ11を備えている。ブーム8は、旋回フレーム4上に起伏可能に(すなわち旋回フレーム4の左右方向の軸回りに回動可能に)搭載され、ブームシリンダ10の伸縮により当該起伏方向に駆動される。アーム9は、ブーム8の先端部に回動可能に連結され、アームシリンダ11の伸縮により当該回動方向に駆動される。これらブーム8及びアーム9の回動動作と、旋回フレーム4の旋回動作との組み合わせにより、当該アーム8の先端部は、自在に変位することが可能である。
なお、本発明に係る作業機械は、旋回可能なものに限られない。また、作業腕は、一の関節を有するもの、あるいは多数の関節を有するものであってもよい。
前記アーム9の先端部には、通常、図略のバケットがバケットピン12を介して回動可能に取付けられるとともに、バケットシリンダ14によって当該回動方向に駆動される。具体的には、アーム9にアイドラリンク15の一端が回動可能に取り付けられるとともに当該リンク15の他端がバケットシリンダ14に連結され、このアイドラリンク15の他端に前記バケットがバケットリンクを介して連結される。そして、前記バケットシリンダ14の伸縮によりアイドラリンク15、バケットリンク及び図略のバケットが駆動される。そして、この実施の形態では、前記バケットに代えて作業アタッチメントとして把持装置16が着脱可能に装着される。
この把持装置16は、図2にも示すように、把持装置本体17と、互いに対をなす第1の把持部材18A及び第2の把持部材18Bと、これらの把持部材18A、18Bを駆動するための把持駆動シリンダ19と、各把持部材18A、18B同士を回動可能に連結する連結ピン20とを備えている。把持装置本体17の後部には、図1に示されるような取付部21が設けられ、この取付部21がアーム9及びアイドラリンク15に着脱可能に連結される。
両把持部材18A、18Bは、図2及び図3に示すように、処理対象物P(図4参照)を両側から把持するためのもので、それぞれ、把持部材本体22と、可動把持部23と、板ばね24とをそれぞれ含む。
両把持部材本体22は、把持駆動シリンダ19により同時に回動駆動されるもので、把持駆動シリンダ19が連結される基端部22bと、この基端部から離間する側の先端部22aとを有し、これら先端部22aと基端部22bとの間の適当な中間部位が、ピン25を中心として回動可能となるように前記把持装置本体17にそれぞれ連結されている。これら把持部材本体22は、把持駆動シリンダ19によって互いに逆向きに回動駆動されることにより、可動把持部23同士が互いに密着した状態(図1参照)と、可動把持部23同士が互いに離間した状態(図2参照)とに切り換えられる。
前記把持駆動シリンダ19は、油圧シリンダからなり、前記両把持部材本体22の基端部22b同士の間に介在する位置で前記把持装置本体17に保持される。具体的に、この把持駆動シリンダ19は、シリンダ本体19aと、このシリンダ本体19a内に収容されるピストン19bと、このピストン19bからシリンダ軸方向に沿って一方の側に延びる第1ロッド19cと、前記シリンダ本体19aから他方の側に延びる第2ロッド19dとを有し、これらロッド19c、19dの先端部が両把持部材18A、18Bにおける基端部22bに回動可能に連結される。したがって、この把持駆動シリンダ19の伸縮により、前記両把持部材本体22が開閉方向に駆動される。
なお、本発明に係る把持駆動手段は、油圧シリンダに限られず、例えば油圧モータや電動モータであってもよい。また、この把持駆動手段は、各把持部材について個別に設けれていてもよいし、一方の把持部材についてのみ設けられていてもよい。例えば、第2の把持部材18Bが把持装置本体17と一体化された固定把持部材であり、第1の把持部材18Aのみが把持方向に駆動される可動把持部材であってもよい。
前記両把持部材本体22は、前記可動把持部23を支持するための一対の支持板26及び支持板27をそれぞれ備えている。各支持板26、27は、前記ピン25の軸線方向に互いに相対向して配置されている。支持板26は、前記ピン25を挿通するための挿通孔26aと、この挿通孔26aの外側で前記ピン25の中心軸と平行な方向に突出する一対の固定軸26bと、前記連結ピン20を挿入するための連結孔26cとを備えている。一方、前記支持板27は、前記ピン25を挿通するための挿通孔27aと、支持板27を貫通する貫通溝27bと、前記連結ピン20を挿入するための連結孔27cとを備えている。前記貫通溝27bは、後述する可動把持部23の規制軸23eに対応した幅寸法で前記ピン25を中心とする円弧状に延びる溝である。
前記両可動把持部23は、前記各支持板26、27同士の間に挟まれた状態で支持される被支持部23aと、各支持板26、27の外側に配置された露出部23bとをそれぞれ有し、両露出部23b同士の相対向する内側面が処理対象物Pを把持するための把持面23cとされている。つまり、把持装置16は、両可動把持部23(両把持面23c)同士の間で処理対象物Pを把持可能となるように、両把持部材18A、18Bの回動位置にかかわらず両把持面23cの外側に位置する形状を前記両把持部材本体22に持たせている。
また、両可動把持部23は、前記ピン25を挿通するための挿通孔23dと、前記貫通溝27b内に摺動可能に挿入される規制軸23eとをそれぞれ備えている。この規制軸23eが貫通溝27b内に挿入されていることにより、可動把持部23のピン25回りの回動範囲が、規制軸23eが貫通溝27bの内側端面28に当接する位置(図4参照)と、外側端面29に当接する位置(図6参照)との間で規定される。
すなわち、貫通溝27bの外側端面29は、可動把持部23が図4に示す突出位置から所定量だけ後退変位した時点で当該可動把持部23と当接することにより、それ以上の後退変位(すなわち前記所定量を超える後退変位)を阻止する変位規制部を構成している。
前記板ばね24は、前記可動把持部23を内向きに付勢するように設けられる。具体的には、板ばね24は、その基端部が可動把持部23の外側面に所定の角度を持った姿勢で固定され、その先端部が前記把持部材本体22の両固定軸26b同士の間で固定されている。したがって、把持部材本体22に対して可動把持部23が外側に回動する方向への外力が加わると、板ばね24の厚み方向への弾性変形し、前記外力が除かれると、前記板ばね24の弾性変形による弾発力により可動把持部23が内側に回動(復帰)する。
すなわち、この板ばね24は、その弾性変形によって前記可動把持部23の後退変位を許容するとともに、その弾発力により、前記後退変位に伴って前記処理対象物Pに対する前記可動把持部23の接触圧を増加させるように、前記把持部材本体22と可動把持部23との間に設けられている。
次に、この把持装置16の作用を説明する。
この把持装置16では、把持駆動シリンダ19の伸縮により両把持部材18A、18Bが開閉方向に駆動され、処理対象物Pの把持動作が行われる。まず、図2に示すように、両把持部材18A、18Bが開いた状態で、当該把持部材18A、18Bにおける可動把持部23(把持面23c)が処理対象物Pの両外側に位置するように、作業腕7が操作される。そして、この位置で前記把持駆動シリンダ19が伸張方向に作動することにより、両把持部材18A、18Bが閉じて処理対象物Pの把持を実行する。
前記把持部材本体22は、両可動把持部23の把持面23cよりも外側に位置する形状を有するため、前記把持動作に伴い、前記処理対象物Pには把持面23cが接触する(図4参照)。前記把持部材本体22には、板ばね24の弾発力により、把持部材本体22から内向きに変位した位置(規制軸23eと内側端面28とが当接した位置)となるように、前記可動把持部23が保持されているので、前記接触開始後に可動把持部23が把持部材本体22の回動の向きと逆向きに後退変位することが、把持力の繊細な調整と、大きな把持力での把持の双方を可能にする。
具体的に、前記可動把持部23の把持面23cが処理対象物Pに接触してからしばらくは、両把持部材本体22が閉じ方向に回動するのに伴い、前記可動把持部23は、その把持面23cが前記処理対象物Pから受ける反力により、板ばね24の弾性変形を伴いながら把持部材本体22に対して後退変位する(図5参照)。この後退変位が許容される範囲では、前記把持駆動シリンダ19の駆動力にかかわらず、当該可動把持部23と処理対象物Pとの接触圧は、前記板ばね24の弾発力にほぼ相当する圧力となる。したがって、この範囲では、前記後退変位に伴う板ばね24の弾発力の変化を利用して当該接触圧の微細な調整を行うことが可能であり、例えば小さな処理対象物Pを破壊せずに把持するといったことが可能となる。
また、上記後退変位が許容される範囲において、操縦者は、貫通溝27bに対する規制軸23eの位置を目視することにより、板ばね24の変形量を把握することができる。したがって、操縦者は、処理対象物Pにはたらく把持力を確認しながら作業を行うことができる。
これに対し、前記可動把持部23の後退変位が所定量に達すると、図6に示すように、規制軸23eが貫通溝27bの外側端面29に当接することにより、当該可動把持部23がそれ以上後退することが阻止される(すなわち、可動把持部23と把持部材本体22とが一体化される)ため、把持駆動シリンダ19から各把持部材本体22に加えられる駆動力がそのまま把持力として処理対象物Pに加えられる。したがって、この状態で処理対象物Pを大きな把持力で把持することが可能であり、例えば、当該処理対象物Pの破砕を目的とした把持も行うことができる。
特に、把持装置16は、可動把持部23の把持面23cでのみ処理対象物Pを把持するように構成されているため、この処理対象物Pが可動把持部23と把持部材本体22とを連結する機構部分に接触する可能性を低くすることができ、当該機構部分の破損を抑制することができる。
なお、前記実施形態では、ばね部材として板ばね24を採用した例について説明しているが、図7に示すように、可動把持部23の規制軸23eと貫通溝27bの外側端面29との間に圧縮コイルばね30を設けることによっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。また、図示は省略するが、ばね部材として前記ピン25の中心軸回りに配設されるねじりコイルばねを採用することもできる。
以上説明したように、前記油圧ショベル1によれば、両把持部材18A、18Bが相手方の把持部材18A、18Bに対して把持方向に回動するのに伴い、把持部材本体22に取り付けられる可動把持部23が処理対象物Pに接触し、かつ、この処理対象物Pから受ける反力により板ばね24の弾性変形を伴いながら所定量まで後退変位する。この可動把持部23が後退変位する範囲では、把持駆動シリンダ19による駆動力にかかわらず、処理対象物Pに対する可動把持部23の接触圧は、板ばね24の弾発力に相当する圧力となるため、当該接触圧の微細な調整を行うことが可能である。その一方、前記可動把持部23の後退変位が所定量に達した時点からは、前記把持部材本体22に加わる把持力がそのまま処理対処物Pに作用するため、大きな把持力で処理対象物Pを把持することが可能である。
さらに、前記油圧ショベル1では、両把持部材18A、18Bの回動位置にかかわらず、保持部材本体22が両把持面23cの外側に位置する、つまり、処理対象物Pの把持を可動把持部23だけで行うように構成したから、可動把持部23及び把持部材本体22によって処理対象物Pを把持する場合と異なり、可動把持部23と保持部材本体22とを連結する機構部分が処理対象物と接触する可能性を低くして、当該機構部分の破損を抑制することができる。
前記実施形態のように、把持部材本体22に対して可動把持部23を回動可能に軸支するピン25を、保持装置本体17に対して把持部材18A、18Bを軸支する軸としても兼用する構成とすれば、両把持面23cの接離の方向と、把持部材本体22に対する可動把持部23の退避の方向とを、同一のピン25回りの方向で一致させることができるので、可動把持部23の退避が完了する前後において、両把持部材18A、18Bから処理対象物Pに与える力の方向が変わるのを抑制することができる。したがって、この構成によれば、処理対象物Pに与える力の方向をピン25を中心とする回動方向で一定にしつつ、その力の強弱を調整することができる。
前記実施形態のように、可動支持部23の一部を挟んで配置された一対の支持板26、27と、両支持板26、27同士の間に設けられ、可動支持部23を軸支するピン25とを備えた構成によれば、可動支持部23を支持するためのピン25が各支持板26、27同士の間に設けられているので、例えば、可動把持部23を処理対象物Pに突き刺す場合等に、可動把持部23を把持部材本体22に支持するピン25が処理対象物Pに接触する可能性を低減して、当該ピン25の破損を抑制することができる。
前記実施形態のように、前記板ばね24を両支持板26、27同士の間に設けた構成によれば、板ばね24と処理対象物Pとの接触を抑制して、板ばね24の破損も抑制することができる。
前記実施形態のように、可動把持部23の規制軸23eと支持板27の貫通溝27bとによって支持部材本体22に対する可動把持部23の後退変位の範囲を規制する構成によれば、可動把持部23が所定量だけ後退変位した時点から規制軸23eと貫通溝27bの外側端面29とが当接することにより、可動把持部23と把持部材本体22とが一体になって処理対象物Pを把持する状態となるため、把持駆動シリンダ19の大きな駆動力をそのまま処理対象物Pに作用させて大きな把持力で把持することができる。
P 処理対象物
1 油圧ショベル(作業機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
7 作業腕
16 把持装置
17 把持装置本体
18A、18B 把持部材
19 把持駆動シリンダ
21 取付部
22 把持部材本体
23 可動把持部
23c 把持面
23e 規制軸
24 板ばね(ばね部材)
25 ピン(回動軸)
26、27 支持板
27b 貫通溝
29 外側端面
30 圧縮コイルばね(ばね部材)

Claims (9)

  1. 先端が変位可能な作業腕をもつ作業機械の当該作業腕の先端部に設けられ、処理対象物を把持する把持装置であって、
    第1の把持面を有する第1の把持部材と、
    前記第1の把持面との間で前記処理対象物を把持する第2の把持面を有する第2の把持部材と、
    前記第1の把持部材と前記第2の把持部材とが相対的に回動可能となるように、前記両把持部材を支持する把持装置本体と、
    前記両把持面を接離させるように、前記両把持部材を相対的に回動させる把持駆動手段とを備え、
    前記第1の把持部材及び前記第2の把持部材のうちの少なくとも一方の把持部材は、
    前記第1の把持面又は第2の把持面を有する可動把持部と、
    前記把持駆動手段の駆動により相手方の把持部材に対して相対的に回動可能となるように前記可動把持部を支持する把持部材本体と、
    前記可動把持部を前記把持部材本体から内向きに突出させるように、当該可動把持部を付勢するためのばね部材とを含み、
    前記可動把持部は、前記把持部材本体の回動により前記第1の把持面又は第2の把持面と接触する前記処理対象物から受ける反力によって前記把持部材本体に対しその回動の向きと逆の向きに相対的に所定量だけ後退変位することが可能となるように、前記把持部材本体に支持されており、
    前記ばね部材は、その弾性変形によって前記可動把持部の後退変位を許容し、かつ、その弾発力により、前記後退変位に伴って前記処理対象物に対する前記可動把持部の接触圧を増加させるように、前記把持部材本体と前記可動把持部との間に設けられていることを特徴とする作業機械の把持装置。
  2. 前記把持部材本体は、その回動位置にかかわらず、前記両把持面の外側に位置する形状を有することを特徴とする請求項1に記載の作業機械の把持装置。
  3. 前記把持部材本体に対して前記可動把持部を回動可能に軸支する回動軸をさらに備え、
    前記回動軸は、前記把持装置本体に対して前記少なくとも一方の把持部材を軸支する軸としても兼用されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機械の把持装置。
  4. 前記把持部材本体は、前記可動把持部の一部を挟んで配置された一対の支持板を有し、
    これら支持板の間に設けられ、前記可動把持部の一部を当該各支持板に相対変位可能に支持する支持部を有する支持部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械の把持装置。
  5. 前記ばね部材は、前記一対の支持板の間に設けられていることを特徴とする請求項に記載の作業機械の把持装置。
  6. 前記把持部材本体は、前記可動把持部が所定量だけ後退変位した時点で当該可動把持部と当接することにより当該所定量を超える後退変位を阻止する変位規制部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の作業機械の把持装置。
  7. 前記把持部材本体及び前記可動把持部の一方には、前記両把持部材の相対的な回動の中心軸と平行な方向に突出する軸部が設けられ、他方には、前記軸部が挿通可能でかつ前記可動把持部の後退変位を許容する形状を有する貫通溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の作業機械の把持装置。
  8. 前記第1の把持部材および前記第2の把持部材の双方が、前記把持部材本体と、前記可動把持部と、前記ばね部材とを含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の作業機械の把持装置。
  9. 移動可能な作業機械本体と、この作業機械本体に搭載され、当該作業機械に対して先端が変位するように動作可能な作業腕とを備え、この作業腕の先端に請求項1〜8の何れか1項に記載の把持装置が取り付けられることを特徴とする作業機械。
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