JP5394225B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP5394225B2
JP5394225B2 JP2009297019A JP2009297019A JP5394225B2 JP 5394225 B2 JP5394225 B2 JP 5394225B2 JP 2009297019 A JP2009297019 A JP 2009297019A JP 2009297019 A JP2009297019 A JP 2009297019A JP 5394225 B2 JP5394225 B2 JP 5394225B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bush
hole
protrusion
scroll
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009297019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011137398A (ja
Inventor
正博 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keihin Corp
Original Assignee
Keihin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keihin Corp filed Critical Keihin Corp
Priority to JP2009297019A priority Critical patent/JP5394225B2/ja
Publication of JP2011137398A publication Critical patent/JP2011137398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5394225B2 publication Critical patent/JP5394225B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Description

本発明は、スクロール型圧縮機に関し、一層詳細には、固定スクロールに対して可動スクロールを旋回させることにより圧縮機内部にて流体を圧縮するスクロール型圧縮機に関する。
本出願人は、フロントハウジングとリアハウジングとから構成されるハウジングの内部に、固定板と該固定板に直立した渦巻状の固定側ラップを有する固定スクロールと、可動板と該可動板に直立した渦巻状の可動側ラップを固定側ラップに噛み合わせるように配置した可動スクロールとを備えたスクロール型圧縮機を提案している。
このスクロール型圧縮機では、回転軸に対して偏心したピンにブッシュが設けられ、該ピンに対して止め輪を装着して前記ブッシュに固定し、前記ピン及びブッシュを介して可動スクロールを旋回させることにより、固定スクロール及び可動スクロールの各ラップと、固定板及び可動板との間で形成される圧縮室を外周部位から徐々に中央部位へと移動させることによって流体を圧縮している(特許文献1参照)。
上述したようなピンを止め輪で固定する場合には、例えば、特許文献2に開示されているように、ピンの上端部に環状溝が設けられ、該環状溝に対して断面C字状の止め輪を係合させると共に、前記ピンの挿通されるブッシュ等の他部材にボスを突設させ止め輪の開口部位に配置することにより、前記止め輪の回転を規制している。これにより、ピンが、ブッシュ等の他部材に対して軸線方向に相対変位した場合でも止め輪によって係止される。
特開2004−301065号公報 実開昭51−139879号公報
しかしながら、ピンの挿通される他部材の表面にボスを設けて止め輪の回転を防止する場合、前記ピンが他部材の中心に設けられているため、必然的にボスが該中心から偏心した位置に設けられることとなる。その結果、他部材を製造する際に、ボスを形成するための別工程が必要となり、その製造工程が増加してしまうと共に、前記中心に設けられていないため加工が煩雑であるという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、止め輪の回転を確実に防止しつつ、製造性の向上を図ることが可能なスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、可動側渦巻壁を有する可動スクロールと、回転駆動源からの回転力が伝達される支持体と、該支持体の軸心に偏心して設けられる偏心ピンと、該偏心ピンが挿入される孔部を有すると共に前記可動スクロールに嵌挿されるブッシュと、前記ブッシュに挿通された前記偏心ピンの端部に装着される止め輪とを備えるスクロール型圧縮機であって、
前記ブッシュは、前記偏心ピンの端部側となる端面に形成され、前記止め輪の開口部が係合されて回り止め機能を営む突起部を備え、
前記突起部は、前記ブッシュの軸線方向に沿った断面形状の少なくとも一部が、該ブッシュの軸線上に中心が設けられた同心円弧状に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、スクロール型圧縮機を構成するブッシュにおいて、その軸線上に中心を有した突起部を設け、前記ブッシュの孔部に挿通された偏心ピンの端部に止め輪を装着した際、その開口部を前記突起部に係合させる。これにより、ブッシュの端面に対して止め輪が係止されるため、偏心ピンの軸線方向に沿った変位が規制されると共に、前記開口部が前記突起部に対して係合されているため、止め輪の回転変位も同時に規制される。
従って、止め輪の回り止めとなる突起部を、ブッシュの軸線上となる中心に設け、且つ、その断面形状を少なくとも同心円弧状とすることにより、前記ブッシュを加工する際に同時に突起部を形成することができる。その結果、突起部をブッシュの中心に対して偏心させて形成していた従来技術と比較し、その加工時間の短縮や加工工程の削減を図ることができ、前記ブッシュを含むスクロール型圧縮機における製造性の向上を図ることができる。
また、孔部の半径と突起部の半径とを加えた値を、前記孔部の中心と前記突起部の中心との離間距離より大きく設定するとよい。このように、突起部と孔部とが重複するように設けることにより、前記突起部と前記孔部とを接近させて配置することが可能となり、それに伴って、前記孔部及び突起部を含むブッシュの外周径を小さくすることができ、前記ブッシュを含むスクロール型圧縮機の小型化を図ることができると共に、前記孔部の半径を大きく設定した場合には、挿通される偏心ピンの強度を向上させることができ、一方、突起部の半径を大きく設定した場合には、該突起部の加工量を抑制することができるため、その加工時間の短縮を図ることが可能となる。
さらに、孔部の半径を、前記孔部の中心と突起部の中心との離間距離より大きく設定することにより、前記突起部に対して前記孔部を接近させて配置することができるため、前記孔部及び突起部を含むブッシュの外周径をさらに小さく設定することが可能となり、該ブッシュを含むスクロール型圧縮機のより一層の小型化を図ることができる。
さらにまた、突起部の断面形状を、ブッシュの中心に対して半径方向に偏心した中心を有する別の円弧を組み合わせて形成することにより、前記別の円弧を形成することにより、前記突起部の一部を容易に形成することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、スクロール型圧縮機を構成するブッシュにおいて、その軸線上に中心を有した突起部を設け、前記ブッシュの孔部に挿通された偏心ピンの端部に止め輪を装着した際、その開口部を前記突起部に係合させているため、前記突起部を、ブッシュの軸線上となる中心に設け、且つ、その断面形状を少なくとも同心円弧状とすることによって前記ブッシュを加工する際に同時に突起部を形成することができる。そのため、突起部をブッシュの中心に対して偏心させて形成していた従来技術と比較し、その加工時間の短縮や加工工程の削減を図ることができ、前記ブッシュを含むスクロール型圧縮機の製造性の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスクロール型圧縮機の概略縦断面説明図である。 図1に示すスクロール型圧縮機の概略分解斜視図である。 図1に示すスクロール型圧縮機の要部拡大断面図である。 図3のブッシュ、バランスウェイト及び回転シャフトを示す外観斜視図である。 図4のブッシュ、バランスウェイト及び回転シャフトの平面図である。 図5のブッシュにおいて、偏心ピンの挿通されるピン孔と突起部との関係を示す平面説明図である。 第1変形例に係るブッシュを示す平面説明図である。 第2変形例に係るブッシュを示す平面説明図である。 第3変形例に係るブッシュを示す平面説明図である。 図10A〜図10Dは、第1〜第4変形例に係る抜け止めリングを示す平面図である。
本発明に係るスクロール型圧縮機について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係るスクロール型圧縮機を示す。
このスクロール型圧縮機10は、図1及び図2に示されるように、カップ状に形成されたフロントハウジング12と、冠状に形成されたリアハウジング14とを含む。
フロントハウジング12の上部には、例えば、冷媒ガス等からなるガスを内部へと導入する吸入口12aが形成されている。一方、リアハウジング14の上部には、スクロール型圧縮機10によりガスが圧縮された圧縮ガスを、例えば、冷媒循環系へと吐出する吐出口14aが形成されている。なお、フロントハウジング12には、スクロール型圧縮機10を、例えば、エンジンや外部機器等に取り付けるための複数の取付座18が設けられている。
一方、フロントハウジング12の内部には、固定スクロール20と、該固定スクロール20に対して旋回する可動スクロール22とが配設される。固定スクロール20は、フロントハウジング12とリアハウジング14とによって挟持される外周縁部を含む固定側基板部24と、この固定側基板部24から可動スクロール22側へと渦巻状に立設される固定側渦巻壁26とを有する。
可動スクロール22は、可動側基板部28と、該可動側基板部28から固定スクロール20側へと渦巻状に立設され、前記固定側渦巻壁26に噛み合う可動側渦巻壁30とを有する。
固定スクロール20を構成する固定側基板部24及び固定側渦巻壁26と、可動スクロール22を構成する可動側基板部28及び可動側渦巻壁30とによってガス圧縮室32が形成される。このガス圧縮室32を封止するために、固定側渦巻壁26及び可動側渦巻壁30の各端部には、それぞれ可動側基板部28及び固定側基板部24に摺接するようにシール部材34が装着されている。
固定スクロール20の背面には、環状且つ薄板状に形成されたガスケット36を介してリアハウジング14が装着され、これにより、前記吐出口14aに連通するガス吐出室38が形成される。固定スクロール20の固定側基板部24の略中心部には、ガス圧縮室32からガス吐出室38へと連通する圧縮ガス導出孔40が形成されている。
なお、リアハウジング14、固定スクロール20及びガスケット36は、複数(例えば、4本)のボルト42によってフロントハウジング12に締め付けられる。
また、固定スクロール20の背面には、圧縮ガス導出孔40を閉塞する一方、ガス圧縮室32において圧縮された圧縮ガスが所定圧となった際に、撓曲して開動作してガス吐出室38へ該圧縮ガスを導出する吐出弁44が備えられている。
フロントハウジング12の縮径した端部の開口46には、回転シャフト48の一端である軸部50が挿入される。この軸部50は、第1軸受52を介して開口46によって回転自在に支承される。一方、回転シャフト48の他端には、拡径する支持体54が備えられている。支持体54は、その被支持面が第2軸受56の支持面82に嵌挿(圧入)されることによって回転自在に支承される。この第2軸受56は、フロントハウジング12の内部に支持される。
支持体54には、その軸心に偏心して偏心ピン58が設けられている。なお、回転シャフト48の軸部50には、前記ガス吸入室59を封止するための封止部材60が嵌挿される。
可動スクロール22の可動側基板部28には、その前面側に開口した円形凹部62が形成されている。この円形凹部62には、旋回軸受64を介してブッシュ66が回転自在に嵌挿される。
このブッシュ66は、図3〜図5に示されるように、円柱状に形成され、可動側基板部28に臨む端面に突出した突起部68と、前記突起部68に対して偏心して軸線方向(矢印A、B方向)に沿って貫通した孔部70とを有する。
この突起部68は、ブッシュ66の軸線上に断面略円形状に形成され、該ブッシュ66の端面66aに対して所定高さだけ突出するように形成される。
孔部70は、回転シャフト48に設けられた偏心ピン58が挿通自在に形成され、前記突起部68に対して半径外方向に所定間隔離間するように形成される。すなわち、孔部70の直径は、偏心ピン58の直径と略同等若しくは若干だけ大きくなるように設定される。
また、孔部70は、図6に示されるように、その半径R1と突起部68の半径R2とを加えた距離L1が、前記孔部70の中心C1と突起部68の中心C2との間の離間距離L2に対して大きくなるように設定されている(R1+R2=L1>L2)。
すなわち、孔部70は、突起部68の一部と重複するように配置されることとなり、図6に示されるように、前記突起部68の一部が前記孔部70によって切り欠かれている。
この孔部70に挿通される偏心ピン58は、該孔部70の軸線方向(矢印A、B方向)に沿った長さより長尺に形成され、その先端部が、ブッシュ66の端面66aから所定高さだけ突出する(図3及び図4参照)。
この偏心ピン58の先端には、外周面に沿って環状溝72が形成され、この環状溝72に断面C字状の抜け止めリング(止め輪)74が嵌合される。抜け止めリング74は、例えば、プレス成形等によって一定厚の板材から形成され、周方向に沿って所定範囲だけ切り欠かれた開口部76を有すると共に、その内周面から半径内方向に突出した複数の凸部78を有する。
そして、開口部76を介して抜け止めリング74を偏心ピン58の外周側から該偏心ピン58の軸線と直交方向に移動させ、複数の凸部78を環状溝72へと係合させる。これにより、抜け止めリング74が、係合溝に対して係合され一体的に固定され、偏心ピン58は抜け止めリング74によってブッシュ66に対する軸線方向(矢印A、B方向)への移動が阻止される。なお、ブッシュ66には、偏心ピン58に対向してバランスウエイト80が装着される。
また、抜け止めリング74は、偏心ピン58に装着された際、その開口部76の内部に突起部68が配置されるように装着される。これにより、抜け止めリング74の回転方向への移動も規制されることとなる。
図1及び図2に示されるように、可動スクロール22における可動側基板部28とフロントハウジング12の内部に形成された支持面82との間には、前記可動スクロール22を摺動可能に支持するスラストプレート84と、前記可動スクロール22の自転を拘束する一方、該可動スクロール22の旋回を許容する自転拘束部材であるオルダムリング86と、回転シャフト48の軸方向に対して直交方向にオルダムリング86を往復可能に支持すると共に、可動スクロール22にかかる前記軸方向のスラスト力を、スラストプレート84を介して受け止めるオルダムベース88とが配設される。
なお、オルダムベース88は、シム90を間に介在して、複数(例えば、2本)のボルト92によって支持面82に固定される。
一方、フロントハウジング12の開口46の外周部には、第3軸受94を介してプーリ96が装着されている。このプーリ96に図示しないエンジン等の回転駆動源から回転力が伝達され、電磁クラッチ98のオン/オフ動作によって前記回転シャフト48への前記回転力の伝達あるいは切り離しが行われる。
本発明の実施の形態に係るスクロール型圧縮機10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、電磁クラッチ98の動作作用下に、回転シャフト48に回転力が伝達されると、支持体54が第2軸受56を介して回転し、これによって支持体54に固着された偏心ピン58が回転シャフト48の軸心に対して偏心した状態で旋回する。これにより、ブッシュ66が回転して、オルダムベース88に摺動可能に支持されるオルダムリング86の摺動作用下、及び該オルダムリング86による自転拘束作用下、さらにスラストプレート84の摺接面による摺動支持作用下に、可動スクロール22が自転を拘束されながら固定スクロール20に対して旋回する。このとき、バランスウエイト80は、可動スクロール22の旋回による遠心力に平衡する遠心力を発生させて旋回している。
その結果、固定スクロール20と可動スクロール22との間で形成されるガス圧縮室32が外周部位から徐々に中央部位へと進行し、シール部材34の封止作用下にガス吸入室59に導入されたガスが圧縮される。そして、圧縮された圧縮ガスが圧縮ガス導出孔40からガス吐出室38へと導出され、吐出口14aを介して図示しない冷媒循環系へと吐出される(図1参照)。
以上のように、本実施の形態では、スクロール型圧縮機10を構成するブッシュ66において、その端面66aの軸線上に突起部68を設けると共に、該突起部68に対して半径外方向に偏心させて孔部70を形成している。そして、回転シャフト48に設けられた偏心ピン58を孔部70に挿通した後、その先端に形成された環状溝72に対して断面C字状の抜け止めリング74を装着している。
その際、抜け止めリング74の開口部76を、突起部68に係合させることにより、偏心ピン58の環状溝72に装着された前記抜け止めリング74が回転方向に変位することが規制されると共に、前記偏心ピン58の軸線方向(矢印A、B方向)に沿った変位も同時に規制される。
その結果、抜け止めリング74の回り止めとなる突起部68を、ブッシュ66の軸線上となる中心部に設けることにより、例えば、前記ブッシュ66を加工する際に同時に突起部68を形成することができるため、該突起部をブッシュの中心に対して偏心させていた従来技術と比較し、その加工時間の短縮や加工工程の削減を図ることができ、前記ブッシュ66を含むスクロール型圧縮機10の製造性を向上させることができる。
詳細には、ブッシュ66を旋盤によって加工する際、該ブッシュ66の外周面を加工する際の回転中心と、突起部68の形成する際の回転中心とが同一となるため、前記旋盤に対する前記ブッシュ66の回転中心を変更することなく、前記ブッシュ66の外周面を加工する際に前記突起部68も合わせて加工することが可能となるため加工作業の効率を向上させることが可能となる。
また、上述したスクロール型圧縮機10においては、旋回軸受64がブッシュ66の外周面に対して直接当接する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、前記旋回軸受64と前記ブッシュ66との間に、円筒状のカラーを介在させるようにしてもよい。この場合、ブッシュ66は、該ブッシュ66の外周側に設けられたカラーを介して旋回軸受64に回転自在に支持される。
次に、スクロール型圧縮機10を構成する第1〜第3変形例に係るブッシュ100、110、120について図7〜図9を参照しながら説明する。
第1変形例に係るブッシュ100は、図7に示されるように、孔部70の半径R1が、該孔部70の中心C1と突起部102の中心C2との間の離間距離L2に対して大きく設定される(R1>L2)点で、本実施の形態に係るブッシュ66と相違している。
このブッシュ100では、孔部70の外周面が、突起部102の中心C2に対して外側となるように形成され、該孔部70が前記突起部102と重なり合っているため、本来、断面円形状に形成される突起部102の約半分が円弧状に切り欠かれた状態となる。すなわち、突起部102が、断面略半円状に形成され、前記突起部102と孔部70とが接近して配置される。
このような構成とすることにより、ブッシュ100の端面において、孔部70を、突起部102に対して接近させて配置することにより、前記ブッシュ66の外周径を小さく設定することが可能となり、該ブッシュ100を含むスクロール型圧縮機10の小型化を図ることができる。
次に、第2変形例に係るブッシュ110は、図8に示されるように、孔部70の半径R1と突起部112の半径R2とを加えた距離L1が、前記孔部70の中心C1と突起部112の中心C2との間の離間距離L2に対して小さく若しくは等しくなるように設定される(R1+R2=L1≦L2)点で、本実施の形態に係るブッシュ66、100と相違している。
このブッシュ110では、その端面において孔部70と突起部112とが重なり合うことがなく、互いに所定間隔離間して配置されているため、前記突起部112は断面円形状に形成されている。このような構成とすることにより、上述したブッシュ66と比較し、突起部112の断面積を大きく確保することとができるため、偏心ピン58に装着された抜け止めリング74の開口部76を確実且つ好適に前記突起部112に対して係合させ回転変位を防止することができる。
最後に、第3変形例に係るブッシュ120は、図9に示されるように、孔部70の半径R1と突起部122の半径R2とを加えた距離L1が、前記孔部70の中心C1と突起部122の中心C2との間の離間距離L2に対して大きくなるように設定され(R1+R2=L1>L2)、しかも、前記孔部70とは別の複数の第1及び第2孔部124、126が形成される点で、本実施の形態に係るブッシュ66と相違している。
このブッシュ120では、例えば、孔部70に対して偏心し、前記ブッシュ120のバランス調整孔として機能する第1孔部124を有し、前記第1孔部124が、前記孔部70より小径で突起部122の外周と一部重複するように形成される。なお、第1孔部124は、上述した孔部70より小径の場合に限定されるものではなく、該孔部70より大径としてもよいし、同一径としてもよく、しかも、バランス調整孔以外の用途で用いるようにしてもよい。また、第1孔部124は、ブッシュ120の軸線方向(矢印A、B方向)に貫通する場合に限定されず、該ブッシュ120の端面120aから所定深さで形成された有底状の穴としてもよい。
また、第2孔部126は、孔部70、第1孔部124及び突起部122のいずれとも偏心し、且つ、前記孔部70及び突起部122に対して重複するように形成されると共に、前記孔部70及び第1孔部124より小径で形成される。この第2孔部126は、例えば、潤滑油の供給される潤滑孔として使用される。
すなわち、ブッシュ120において、孔部70、第1及び第2孔部124、126のいずれもが突起部122と重複し、該突起部122の一部を切り欠いているため、前記突起部122は、前記孔部70、第1及び第2孔部124、126による3つの円弧部128、130、132を有した断面形状で形成される。
また、例えば、上述したブッシュ66、100、110、120において、孔部70の直径を大きく設定することにより、該孔部70に挿通される偏心ピン58の直径も大きく設定することができるため、前記偏心ピン58の強度を向上させることができ、一方、突起部68、102、112、122の直径を大きく設定することにより、該突起部68、102、112、122を加工する際の切削量を抑制することができるため、加工時間の短縮を図ることが可能となる。
すなわち、上述したように、ブッシュ66、100、110、120において、突起部68、102、112、122と孔部70との離間距離、又は、前記孔部70の直径を適宜変更することにより、前記ブッシュ66、100、110、120における設計の自由度を増加させることが可能となる。
また、上述した抜け止めリング74の代わりに、図10A〜図10Dに示されるような偏心ピン58に対して軸線と直交方向に開口した開口部76を有するリング150、160、170、180を用いるようにしてもよい。
図10Aは、ばね性を有した断面湾曲状の抜け止めリング150であり、偏心ピン58の軸線方向(スラスト方向)に弾発力を有している。そして、この抜け止めリング150を偏心ピン58に装着した際、該抜け止めリング150が該偏心ピン58とブッシュ66の端面66aとの間で保持されるため、前記偏心ピン58及び抜け止めリング150の軸線方向(矢印A、B方向)のがたつきが防止される。
次に、図10Bは、上述した抜け止めリング74と比較し、外径が小さく形成された抜け止めリング160であり、偏心ピン58に装着された際、半径外方向への突出量を抑制することができる。その結果、この抜け止めリング160を、偏心ピン58の外周側のスペースに制約がある場合に用いると好適である。
次に、図10Cは、断面U字状に形成された抜け止めリング170であり、上述した抜け止めリング74と比較し、スラスト荷重が大きなため、前記抜け止めリング170を装着した際に偏心ピン58をブッシュ66の端面66aにおいてより一層確実に保持することが可能となる。また、このリング170は、偏心ピン58に対する着脱も容易である。
最後に、図10Dは、一組の半円状の保持部182a、182bと、該保持部182の端部同士を接続する接続部184とから構成される抜け止めリング180であり、前記接続部を挟んで保持部が互いに接近する方向に弾発力を有している。このような抜け止めリング180を用いることにより、偏心ピン58に対して簡便に着脱することが可能となる。
すなわち、偏心ピン58に装着される抜け止めリング180は、該偏心ピン58の環状溝72に対して半径外方向から装着可能な開口部76を有し、前記開口部76を介して前記環状溝72に係合させることによって前記偏心ピン58の軸線方向(矢印A、B方向)への変位を規制可能なものであればよい。
なお、本発明に係るスクロール型圧縮機は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…スクロール型圧縮機 12…フロントハウジング
14…リアハウジング 20…固定スクロール
22…可動スクロール 24…固定側基板部
26…固定側渦巻壁 28…可動側基板部
30…可動側渦巻壁 32…ガス圧縮室
44…吐出弁 48…回転シャフト
54…支持体 58…偏心ピン
62…円形凹部 64…旋回軸受
66、100、110、120…ブッシュ
68、102、112、122…突起部
70…孔部 72…環状溝
74、150、160、170、180…抜け止めリング
76…開口部 78…凸部

Claims (2)

  1. 固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、可動側渦巻壁を有する可動スクロールと、回転駆動源からの回転力が伝達される支持体と、該支持体の軸心に偏心して設けられる偏心ピンと、該偏心ピンが挿入される孔部を有すると共に前記可動スクロールに嵌挿されるブッシュと、前記ブッシュに挿通された前記偏心ピンの端部に装着される止め輪とを備えるスクロール型圧縮機であって、
    前記ブッシュは、前記偏心ピンの端部側となる端面に形成され、前記止め輪の開口部が係合されて回り止め機能を営む突起部を備え、
    前記突起部は、前記ブッシュの軸線方向に直交する断面形状の少なくとも一部が、該ブッシュの軸線上に中心が設けられた同心円弧状に形成され、前記孔部の半径が、前記孔部の中心と前記突起部の中心との離間距離より大きく設定され、且つ、前記突起部の半径が前記離間距離より小さく設定されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 請求項1記載のスクロール型圧縮機において、
    前記突起部の断面形状は、前記ブッシュの中心に対して半径方向に偏心した中心を有する別の円弧が組み合わされて形成されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
JP2009297019A 2009-12-28 2009-12-28 スクロール型圧縮機 Expired - Fee Related JP5394225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009297019A JP5394225B2 (ja) 2009-12-28 2009-12-28 スクロール型圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009297019A JP5394225B2 (ja) 2009-12-28 2009-12-28 スクロール型圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011137398A JP2011137398A (ja) 2011-07-14
JP5394225B2 true JP5394225B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=44349046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009297019A Expired - Fee Related JP5394225B2 (ja) 2009-12-28 2009-12-28 スクロール型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5394225B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110319016A (zh) * 2019-07-04 2019-10-11 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 轴向限位组件、涡旋压缩机和空调器
CN110319003A (zh) * 2019-07-08 2019-10-11 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 动涡盘驱动组件和涡旋式压缩机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114183353A (zh) * 2021-12-17 2022-03-15 珠海格力电器股份有限公司 一种用于涡旋式压缩机的支架组件及涡旋压缩机

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5506227B2 (ja) * 2009-03-31 2014-05-28 三菱重工業株式会社 スクロール圧縮機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110319016A (zh) * 2019-07-04 2019-10-11 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 轴向限位组件、涡旋压缩机和空调器
CN110319016B (zh) * 2019-07-04 2021-08-17 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 轴向限位组件、涡旋压缩机和空调器
CN110319003A (zh) * 2019-07-08 2019-10-11 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 动涡盘驱动组件和涡旋式压缩机
US12006936B2 (en) 2019-07-08 2024-06-11 Gree Green Refrigeration Technology Center Co., Ltd. Of Zhuhai Orbiting scroll plate driving assembly and scroll compressor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011137398A (ja) 2011-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6454551B2 (en) Seal structure in a scroll type compressor
EP1715187A2 (en) Discharge valve for a scroll machine
CN112088250B (zh) 涡旋式压缩机
JP5506227B2 (ja) スクロール圧縮機
US20090169407A1 (en) Rotor Compressor
US6264444B1 (en) Scroll-type compressor having orbital rotating mechanism on the side of movable spiral wall
WO2012005150A1 (ja) スクロール型圧縮機
US20150159652A1 (en) Scroll-type compressor
JP5394225B2 (ja) スクロール型圧縮機
CN110319003B (zh) 动涡盘驱动组件和涡旋式压缩机
JP4282637B2 (ja) スクロール型圧縮機
WO2022202116A1 (ja) スクロール型圧縮機
WO2016013251A1 (ja) スクロール型流体機械
KR20200030390A (ko) 전동식 압축기
JP2014190245A (ja) スクロール型圧縮機
JP2019065769A (ja) ベーン型圧縮機
JP6328386B2 (ja) スクロール型流体機械及びそのガスケット
AU2017220218B2 (en) Scroll compressor
JP5014363B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2004300975A (ja) スクロール型圧縮機
JP2015048743A (ja) スクロール型圧縮機
WO2022202084A1 (ja) スクロール型圧縮機
JP2014190242A (ja) スクロール型圧縮機
JPH11210647A (ja) スクロール型流体機械における可動スクロールの自転阻止機構
JP6206383B2 (ja) スクロール型圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees