JP5393844B2 - 磁気素子制御装置、磁気素子制御方法及び磁気検出装置 - Google Patents

磁気素子制御装置、磁気素子制御方法及び磁気検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、信号処理用回路、それを用いた物理量計測装置に係わり、特に、時間分解型フラックスゲート方式(以下、FG方式と示す。)の磁気素子を駆動する磁気素子制御装置、磁気素子制御方法及びそれを用いて磁界を検出する磁気検出装置に関する。
一般に、FG方式の磁気素子は、同様の磁気を検出する磁気素子であるホール素子や磁気抵抗素子に比較すると、磁界を検出する感度が高く、小型化が可能であるため、携帯電子機器などの方位検出装置などに用いられている。
図12は、時間分解型FG方式の磁気素子(磁界平衡式測定)の構成例を示す図である。この図12が示すように、磁界平衡式測定におけるFG方式の磁気素子は、高透磁率材からなる磁性体コアの外周面に対し、励磁巻線と検知巻線とに加えて、フィードバック(以下、FB)巻線コイルが巻かれている。励磁巻線の巻かれている領域は励磁コイルとして励磁信号により駆動され、検知巻線の巻かれている領域は検出コイルとして検知信号を出力し、フィードバック巻線の巻かれている領域はフィードバックコイルとしてフィードバック信号により駆動される。
次に、図13は、時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁界検出の原理を説明する波形図である。
図13(a)は、磁気素子の励磁コイルに供給される励磁電流を示し、縦軸が励磁電流の電流値を示し、横軸が時間を示している。励磁電流は、基準電流値0A(ゼロアンペア)を境にした正負の交番信号である。図13(b)は、磁気素子のFBコイルに印加する電流によりFB信号(すなわち帰還信号)を示し、縦軸がFB信号の電流値を示し、横軸が時間を示している。図13(c)は、磁気素子の検出コイルが誘導起電力により発生するパルス(以下、ピックアップ信号puとも称す)の電圧値を示し、横軸が時間を示している。
この図13に示すように、磁界平衡式測定の場合、磁気素子に印加される定常磁界(磁性体コア内を通過する定常磁界)を打ち消す磁界を、上記FBコイルにより発生させる。
そして、定常磁界を打ち消す磁界をFBコイルに発生させる際の電流値から、磁気素子に印加されている定常磁界を測定している。
磁界平衡式においては、磁性体コア内における定常磁界を打ち消すための磁界を発生するコイルとして、励磁コイル及び検出コイルに加えて、上記FBコイルが磁気素子に設けられている。
以下、本明細書においては、FB信号を印加して磁性体コア内の定常磁界を打ち消し、磁界の測定を行う方式をFBコイルFB制御とする。
また、磁界平衡式測定の場合、励磁コイルに印加される励磁信号の正負の交番時間帯に、検出コイルが発生するパルスの時間間隔を測定する。そして、測定した負電圧の検知信号が出力される時刻t1から、正の電圧の検知信号が検出される時刻t2までの時間が、T/2となるように、FBコイルに対してFB信号を印加する。
例えば、図13(c)において、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2より広くなると、図13(a)に示すように負の方向の定常磁界が印加され、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0から曲線L2へと変化したこととなる。このため、励磁信号の曲線L2を、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2となる曲線L0の位置に戻すため、FBコイルに対して図13(b)における線FB2の電流値のFB信号を印加する。
一方、図13(c)において、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2より狭くなると、図13(a)に示すように正の方向の定常磁界が印加され、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0から曲線L1へと変化したこととなる。このため、励磁信号の曲線L1を曲線L0の位置に戻すため、FBコイルに対して図13(b)における線FB1の電流値のFB信号を印加する。
そして、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2となるようにFBコイルに印加したFB信号の電流値から、磁気素子に印加される定常磁界の強度を求めることになる。
なお、上述の説明では、図13(a)における縦軸成分を電流として励磁コイルに印加される励磁信号を電流信号の場合について説明したが、縦軸成分を励磁コイルの端子の両端の電圧値として表現しても良い。この場合は、図13(a)においては、横軸と交差する縦軸の電圧が基準参照電圧としてVref(電流表記では0Aである)と表される。
次に、図14は、FBコイルFB制御における磁気素子制御装置を用いた磁気検出装置の構成例を示すブロック図である。図14において、磁気素子100は、検出コイル1001、励磁コイル1002、FBコイル1003から構成されている。
磁気素子制御装置200は、磁気素子制御部201とクロック信号生成部202とクロック信号調整部203とから構成されている。
クロック信号生成部202は、周期Tのクロックを生成して、クロック信号調整部203に対して出力する。
クロック信号調整部203は、供給されるクロックの信号レベルを調整して、調整されたクロックを磁気素子制御部201へ出力する。
磁気素子制御部201は、検出信号増幅部2011、検出信号比較部2012、帰還信号調整部2013、帰還信号変換部2014、データ信号変換部2015、励磁信号調整部2016、励磁信号生成部2017を備えている。
励磁信号生成部2017は、クロック信号調整部203から供給されるクロックから、図13(a)に示す励磁信号としての三角波を生成する。
励磁信号調整部2016は、励磁信号生成部2017から供給される励磁信号の電圧レベルを調整して、励磁信号として励磁コイルに対して供給する。
励磁コイル1002は、三角波に対応した磁界を、磁気素子100の磁性体コア内に生成する。
検出コイル1001は、磁性体コア内における励磁信号の正負の交番時間帯に、パルスを発生する。
検出信号増幅部2011は、検出コイルから供給されるパルスの電圧レベルを増幅し、検出信号として検出信号比較部2012へ出力する。
検出信号比較部2012は、パルス(検出信号)の時刻t1と時刻t2との時間幅と、T/2との差分を求め、この差分を帰還信号変換部2014へ出力する。
帰還信号変換部2014は、供給される差分から、FBコイルに供給するFB信号の電流値を求める。
ここで、帰還信号変換部2014は、内部記憶部に予め書き込まれて記憶されているFB電流値テーブルから、差分に対応する電流値を読み出してFB信号の電流値を求める。
FB電流値テーブルは、上記差分と磁性体コア内における定常磁界を打ち消す電流値(デジタル値)との対応を示すテーブルである。
帰還信号調整部2013は、帰還信号変換部2014から供給されるFB信号の電流値を、D/A(Digital/Analog)変換して、生成されたFB信号としての電流を、FBコイル1003に対して出力する。また、帰還信号調整部2013は、帰還信号変換部2014から供給されるFB信号の電流値を、データ信号変換部2015へ出力する。
データ信号変換部2015は、供給されるFB信号の電流値から、磁性体コア内において打ち消した定常磁界の強度、すなわち磁気素子100に印加されている定常磁界の強度を求める。ここで、データ信号変換部2015は、内部記憶部に予め書き込まれて記憶されている電流値磁界テーブルから、FB信号の電流値に対応する磁界強度を読み出して、磁気素子100に印加されている磁界の強度を求める。電流値磁界テーブルは、上記FB信号の電流値と印加された定常磁界の強度とが対応を示すテーブルである。
時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁界検出を行う場合、磁気素子100に対して印加される定常磁界によらず、一定の時間間隔(T/2)で検出信号が出力されるように、磁性体コア内の磁界を平衡状態として維持している。このため、磁気素子100全体の電源電圧により制限、すなわちFB信号の電流値が供給可能な範囲で磁界の測定が行える。
また、時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁界検出を行う場合、磁気素子の特性として、励磁効率の磁界依存性が小さいため、検出信号の波形と、検出信号の発生する時間間隔の定常性とが維持され易い。
そのため、測定対象として、数百A(アンペア)程度の電流により発生する磁界を全測定電流範囲において線形性を維持した状態で測定する磁気素子に適用する場合、磁界平衡式における磁界検出が主に用いられている。
特開2008−292325号公報 特開2007−078423号公報 特開2007−078422号公報
上述した時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式によって磁界検出を行う際、FBコイルFB制御において、FB信号は一般的に電流制御により行われている。
すでに述べたように、FB制御信号における電流値と、この電流値により発生する磁界の強度とが比例関係にあり、FB信号の電流値の違いに起因して、温度に対応してFBコイル(以下、帰還用コイルとも称す)の抵抗が変化したとしても、FB信号の電流値が定電流で制御されている。このため、FB信号の電流値が大きくなる高い強度の磁界においても、磁気素子の感度の線形性を維持することができる。
また、磁気素子の特性の個体偏差によって、励磁コイル及び帰還用コイルの各々の励磁効率が変化した場合においても、FB信号による磁界と定常磁界との磁界平衡の収束状態は、FB信号を出力する制御回路の特性により制限され、収束における残差(誤差)は変化しない。
さらに、励磁コイルの励磁効率と帰還用コイルの励磁効率との比が一定に保持されている場合、励磁コイルと帰還用コイルとの磁気感度の比が変化しないため、FB信号による磁界と定常磁界とが磁界平衡となるまでの収束時間も変化しない。
したがって、半導体プロセスなどにより、磁気素子における励磁コイル及び帰還用コイルを同時に形成する場合、励磁コイル及び帰還用コイルの各々の抵抗が変化しても、コイル抵抗の比が維持されるため、磁界平衡の収束の指標である平衡状態における残差及び平衡状態に至る時間が変化しない。
しかしながら、時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式によって磁界検出を行う際、FB信号が電流値で帰還用コイルの発生する磁界の強度の制御を行う場合、磁界の強度に対応する電流値を定電流制御により行う必要がある。このため、定電流制御を行う電圧電流変換回路を搭載しなければならない。
図15は、電圧電流変換回路の構成を示す図である。また、図16は電圧電流変換回路の問題点を説明するための図である。
図15に示すように、電圧電流変換回路は、上述の励磁信号生成部2017を構成する励磁三角波生成回路2017aと励磁信号調整部2016から構成される。
励磁三角波生成回路2017aは、クロック信号調整部203から供給されるクロックから、図16に示す励磁信号としての三角波(電圧レベルVexとする)を生成する。
励磁信号調整部2016は、差動アンプ2001、及び抵抗2002(抵抗値R)から構成される。
励磁信号調整部2016は、三角波Vexを変換して、励磁コイル1002(抵抗値Rex)に流れる定電流(電流値Iex)を発生する。
抵抗2002においては、一端が励磁三角波生成回路2017aの出力に接続され、他端が差動アンプ2001の反転入力端子に接続される。
差動アンプ2001は、正転入力端子が不図示の基準電圧源に接続されて基準電圧Vrefが入力され、反転入力端子が抵抗2002の他端に接続される。
差動アンプ2001の出力端子と反転入力端子との間には励磁コイル1002が接続される。
以上の構成により、電流電圧変換回路では、正転入力端子の電圧レベル(V−とする)と三角波の電圧レベルVexとが変化したとき、V−=Vrefになるように、励磁コイル1002に電流Iexを流す。すなわち、差動アンプ2001の電源電圧レベルをVccとして、励磁電圧(励磁コイル1002の両端間電圧)の波高値が、Iex×Rex<Vcc/2の範囲において、Iex=(Vex−Vref)/Rが成立する。これにより、Vexが電圧制御されているため、電流制御の励磁信号が生成される。
ところで、このように励磁信号に三角波を用いる場合、励磁三角波生成回路2017aに使用するアンプにより、図16に示す信号歪み(以下、クロスオーバー歪みと称する)が発生するという問題がある。以下、この問題について説明する。
図16において、励磁信号は、励磁コイル1002に流れる電流波形を示しており、正から負へ切り替わる時刻、及び負から正へ切り替わる時刻において、励磁信号にクロスオーバー歪みが発生する様子を示している。
このクロスオーバー歪みは、励磁三角波生成回路2017aが発生する三角波電圧Vexに発生するクロスオーバー歪みが反映されてしまうため生じるものであり、励磁三角波生成回路2017aに使用するアンプにより下記に述べる歪みを抑制する手法が考えられる。
例えば、励磁三角波生成回路2017aに使用するアンプがA級アンプの場合、バイアス電流を印加して、出力信号である三角波にクロスオーバー歪みを生じさせないようにして、励磁電流の基準電流値0A付近でクロスオーバー歪みが発生しないようにする方法が考えられる。しかしながら、この方式では、定常的にバイアス電流を流す必要があり、装置全体の消費電力が増大してしまう。
一方、励磁三角波生成回路2017aに使用するアンプがB級アンプの場合、バイアス電流を印加しないタイプのアンプであるので、出力信号である三角波にクロスオーバー歪みが生じるので、励磁電流の基準電流値0A付近でクロスオーバー歪みが発生することを避けることができない。
一般的に、励磁三角波生成回路2017aに使用するアンプとしては、上記A級とB級の間の中間的な動作を行うAB級アンプと呼ばれるアンプが用いられる。そのため、消費電力の低減を目的として駆動電流の少ない、このようなAB級アンプを用いて電流電圧変換回路を構成する場合、励磁電流の基準電流値0A付近でクロスオーバー歪みが発生してしまう。
上述の様に、検出信号比較部2012は、パルス(pu信号)の正から負へ切り替わる時刻と正から負へ切り替わる時刻との時間幅、すなわち、図16に示す第1検出信号から第2検出信号までの時間幅と、T/2との差分を求め、この差分を帰還信号変換部2014へ出力する。また、帰還信号変換部2014は、供給される差分から、帰還用コイルに供給するFB信号の電流値を求める。
図16において、磁気素子100に定常磁界が印加されていない場合、励磁コイル1002に供給される電流値は曲線L0cに対応した変化を示している。また、pu信号の時間幅が、T/2より広くなると、負の方向の定常磁界が印加され、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0cから曲線L2cへと変化したこととなる。また、pu信号の時間幅が、T/2より狭くなると、正の方向の定常磁界が印加され、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0cから曲線L1cへと変化したこととなる。
これらの曲線のうち、曲線L0cは、励磁信号にクロスオーバー歪みが発生する時間帯において、基準電流値である0Aを横切っている。そのため、pu信号は、励磁電流に線形性のない期間において発生している。つまり、検出信号比較部2012が差分演算に用いる期間T/2は、励磁信号にクロスオーバー歪みが発生している領域を含むので、定常磁界の検出精度を下げてしまう値となっている。
このように、図15に示す磁気素子制御装置200では、pu信号が、クロスオーバー歪みが発生する時刻に発生しているので、磁気感度の線形性が低下し、一定温度かつ一定外部磁界での出力安定性が低下するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置であって、励磁信号、または帰還信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、磁気素子制御装置の出力安定性を向上することを目的とする。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の磁気素子制御装置は、励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子に印加される定常磁界の強度を、時間分解型の磁気平衡式により検出する際、当該磁気素子の制御を行う磁気素子制御装置であり、交番信号を生成する励磁信号生成部と、前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整部と、前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と、正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成部と、前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整部と、前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と、前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成部と、を有し、前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部が、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較部が検出する検出信号を、前記励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させる、ことを特徴とする。
本発明の磁気素子制御装置は、前記調整信号生成部が、一端が調整電圧を入力可能な入力端子に接続される第1の抵抗を含み、前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部は、一端がそれぞれ励磁信号生成部、前記帰還信号生成部に接続される第2の抵抗と、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とが反転入力端子に接続され、予め設定された基準電圧に正転入力端子が接続される差動アンプとを、有し、前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルが前記差動アンプの出力端子と前記反転入力端子との間に接続され、前記差動アンプは、前記反転入力端子の電圧レベルと前記正転入力端子の電圧レベルが等しくなるように、前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに電流を流す、ことを特徴とする。
本発明の磁気素子制御装置は、前記磁気素子の温度を測定する温度センサを有し、前記調整信号生成部が、前記温度に対応した係数を前記直流調整信号に乗じて補正し、補正後の前記直流調整信号を前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部に供給する、ことを特徴とする。
本発明の磁気素子制御装置は、前記帰還信号生成部が、前記電圧情報として、前記時間幅から前記帰還信号の電圧値を示すデューティ比を求め、前記帰還信号の電圧値を示すデューティ比の矩形波を前記帰還信号調整部に対して出力し、当該帰還信号調整部が、前記矩形波をデューティ比に応じた直流電圧である前記帰還信号を生成することを特徴とする。
本発明の磁気素子制御装置は、前記帰還信号生成部が、前記時間幅と予め設定されている基準時間幅との差分を求め、前記電圧情報として、前記差分から前記帰還信号の電圧値を示すデジタル値を求め、当該デジタル値を前記帰還信号調整部に対して出力し、当該帰還信号調整部が、前記デジタル値の示す直流電圧である帰還信号を生成することを特徴とする。
本発明の磁気素子制御装置は、周期的なクロック信号を発生するクロック信号生成部をさらに有し、前記クロック信号に同期した前記交番信号として三角波信号を生成する励磁信号生成部とをさらに有することを特徴とする。
本発明の磁気素子制御方法は、励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子に印加される定常磁界の強度を、時間分解型の磁気平衡式により検出する際、当該磁気素子の制御を行う磁気素子制御方法であり、交番信号を生成する励磁信号生成過程と、前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整過程と、前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較過程と、正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成過程と、前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号調整過程と、前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換過程と、前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号過程と、を有し、前記励磁信号調整過程または前記帰還信号調整過程において、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較部が検出する検出信号を、前記励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させることを含むことを特徴とする。
本発明の磁気検出装置は、印加される定常磁界の強度を検出する磁界平衡方式による磁界検出装置であり、励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子と、交番信号を生成する励磁信号生成部と、前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整部と、前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と、正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成部と、前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整部と、前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と、前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成部と、を有し、前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部が、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較部が検出する検出信号を、前記励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させる、ことを特徴とする。
この発明によれば、励磁信号または帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成部を有し、励磁信号調整部または帰還信号調整部が、直流調整信号に基づいて励磁信号または帰還信号を生成して励磁コイルまたは帰還用コイルに印加する。そのため、検出信号比較部が検出する検出信号を、励磁信号の非線形領域(クロスオーバー歪みが発生する領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
したがって、この発明によれば、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置において、励磁信号または帰還信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
第1の実施形態による磁気素子制御装置110の構成例を示す図である。 磁気素子制御装置110における補償回路の構成例を示す図である。 本発明の原理を説明するための図である。 第2の実施形態による磁気素子制御装置120の構成例を示す図である。 磁気素子制御装置120における補償回路の構成を示す図である。 第3の実施形態による磁気素子制御装置130の構成例を示す図である。 第4の実施形態による磁気素子制御装置140の構成例を示す図である。 第5の実施形態による磁気素子制御装置150の構成例を示す図である。 第6の実施形態による磁気素子制御装置160の構成例を示す図である。 磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(間欠帰還動作処理)の動作例を説明するフローチャートである。 磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(連続帰還動作処理)の動作例を説明するフローチャートである。 時間分解型FG方式の磁気素子(磁界平衡式測定)の構成例を示す図である。 時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁界検出の原理を説明する波形図である。 FBコイルFB制御における磁気素子制御装置を用いた磁気検出装置の構成例を示すブロック図である。 電圧電流変換回路の構成を示す図である。 電圧電流変換回路の問題点を説明するための図である。
<第1の実施形態>
まず、図1〜図3を参照して、本発明の原理、及び本発明の第1の実施形態による磁気素子制御装置110の説明を行なう。図1は、第1の実施形態による磁気素子制御装置110の構成例を示す図である。図2は、磁気素子制御装置110における補償回路の構成例を示す図である。
磁気素子制御装置110は、磁気素子制御部111と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。磁気素子制御装置110は、検出コイル51、励磁コイル52、及び帰還用コイル53からなるフラックスゲート型の磁気素子50に印加される定常磁界の強度を、時間分解型の磁気平衡式により検出する際、励磁コイル52に対して印加する励磁信号、及び帰還用コイル53に印加される帰還信号を制御する。なお、フラックスゲート型磁気素子である磁気素子50の構成は、図12に示す構成と同じであるので、その説明を省略する。
磁気素子制御部111は、検出信号増幅部1011、検出信号比較部1012、帰還信号調整部1013、帰還信号生成部1014、データ信号変換部1015、励磁信号調整部1016、励磁信号生成部1017、及び励磁コイル用調整信号生成部1100を備えている。
クロック信号生成部102は、所定の周期のクロック信号(周期的なクロック信号)を生成する発振器から構成され、生成したクロック信号をクロック信号調整部103に対して出力する。
クロック信号調整部103は、供給されるクロック信号の信号レベルを増幅したり、クロック信号の周期の変更などの処理を行い、処理結果のクロック信号を励磁信号生成部1017に対して出力する。
励磁信号生成部1017は、クロック信号調整部103から供給されるクロック信号に基づいて、交番信号、例えば0Vを基準電位として交番する交番電圧信号としての三角波信号を生成する。
励磁信号調整部1016は、励磁信号生成部1017の生成した三角波信号を所定の増幅率にて増幅し、三角波電流信号を生成して、励磁コイル52に対して印加する。この際、励磁信号調整部1016は、励磁コイル用調整信号生成部1100が生成するオフセット電流信号を三角波電流信号に重畳させる(詳細後述)。
励磁コイル52は、三角波に対応した磁界を、磁気素子100の磁性体コア内に生成する。
検出コイル51は、磁性体コア内における励磁信号の正負の交番時間帯に、パルス(pu信号)を発生する。
検出信号増幅部1011は、検出コイルから供給されるパルスの電圧レベルを増幅し、検出信号として検出信号比較部1012へ出力する。
図2に示す補償回路は、励磁信号生成部1017、励磁信号調整部1016、及び励磁コイル用調整信号生成部1100を含んで構成される。
励磁信号調整部1016は、差動アンプ2001、及び抵抗2002(抵抗値R)から構成される。
抵抗2002(第2の抵抗)においては、一端が励磁信号生成部1017の出力に接続され、他端が差動アンプ2001の反転入力端子に接続される。
差動アンプ2001は、正転入力端子が不図示の基準電圧源に接続されて基準電圧Vrefが入力され、反転入力端子が抵抗2002の他端に接続される。
差動アンプ2001の出力端子と反転入力端子との間には励磁コイル52(抵抗値Rex)が接続される。
励磁コイル用調整信号生成部1100は、可変抵抗1101(第1の抵抗、調整抵抗値Ra)から構成され、その一端は差動アンプ2001の反転入力端子に接続され、他端は励磁コイル用調整電圧入力端子に接続される(図1参照)。この励磁コイル用調整電圧入力端子(調整電圧を入力可能な入力端子)には調整電圧(調整電圧値Va)が供給される。
以上の構成により、補償回路では、正転入力端子の電圧レベル(V−とする)と三角波の電圧レベルVexとが変化したとき、V−=Vrefになるように、励磁コイル52に電流Iexを流す。すなわち、差動アンプ2001の電源電圧レベルをVccとして、励磁電圧(励磁コイル52の両端間電圧)の波高値が、Iex×Rex<Vcc/2の範囲において、Iex=(Vex−Vref)/Rが成立する。これにより、Vexが電圧制御されているため、電流制御の励磁信号が生成される。
また、励磁コイル52に印加される励磁信号には、電流換算で、Ioff=(Va−(V−))/Raのオフセット直流電流Ia(基準電流)が重畳する。
調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整について以下に図3を参照して説明する。なお、この調整電圧値Va、及びRaの調整は、例えば磁気素子制御装置110の起動時において実行される。
次に、図3は、本発明の原理を説明するための図である。図3(a)、図3(c)は、縦軸が電圧を示し、横軸が時間を示しており、励磁コイル52に供給する三角波電流信号の時間変化を示すグラフである。この図3(a)、図3(c)において、励磁コイル52に供給される三角波電流信号は、基準電流(本実施形態においては一例として基準電流値0A)を境にした正負の交番信号である。図3(b)、図3(d)は、縦軸が電圧を示し、横軸が時間を示している。図3(b)、図3(d)は、それぞれ、図3(a)、図3(b)の三角波電圧信号による励磁コイル52に流れる励磁電流の方向の変化する(三角波電圧信号の電圧値の極性が変化し、これにより励磁電流の電流値の極性が変化する)際に、誘導起電力によって検出コイル51に生じる検出信号(第1検出信号、第2検出信号)の時間変化を示すグラフである。
なお、励磁コイル52に印加される励磁信号は、電圧信号であってもよい。つまり、図3(a)における縦軸成分が、電圧値であってもよい。この場合は、図3(a)における交番信号の基準電圧値は、基準参照電圧Vrefとなる。
ここで、図3(a)は、定常磁界(Hex)が磁気素子50に印加されたことにより、励磁コイル52に印加される三角波電流信号の基準電流が、印加されている定常磁界を発生するDC電流分、基準電流値0Aからずれることを示している。また、この三角波電流信号の基準電流値0Aからの、定常磁界(Hex)によるずれに対応し、第1検出信号及び第2検出信号の発生タイミングが時間的にずれることを示している。
また、図3(a)において、磁気素子50に定常磁界が印加されていない場合、励磁コイル52に供給される電流値は曲線L0dに対応した変化を示している。また、図3(a)においては、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整開始時に、曲線L0dによるpu信号の時間幅が、三角波の周期Tの1/2である時間T/2より短い場合を示している。
負の方向の定常磁界(測定可能な磁界の下限値)が印加されると、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0dから曲線L2dへと変化したこととなる。また、正の方向の定常磁界(測定可能な磁界の上限値)が印加されると、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0dから曲線L1dへと変化したこととなる。
調整抵抗値Ra、及び調整電圧値Vaは、オフセット電流重畳後の基準電流を示す直線Laiと、曲線L1dとが、三角波電流信号の線形な範囲、すなわち、曲線L1dが示すクロスオーバー歪みの範囲外においてクロスするように設定される。
つまり、調整抵抗値Ra、及び調整電圧値Vaは、定電流Laが差動アンプ2001の反転入力端子から励磁コイル用調整電圧入力端子の向きに流れるように(La<0)に設定される。なお、pu信号の時間幅が、三角波の周期Tの1/2である時間T/2より短い状態は、調整開始時にデータ信号出力端子が出力するデータにより確認することができる。
このとき、図3(a)に示すように、曲線L0d、曲線L2dにおいて、基準電流(直線Laiで示す)との交点が、それぞれのクロスオーバー歪みの範囲(励磁信号が線形に変化しない非線形領域)に入ることはない。そのため、図3(b)に示すように、pu信号の時間幅が時間Tc(La<0)に設定される。これにより、検出信号比較部が検出する検出信号を、励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。つまり、三角波電流信号を生成する際、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
また、図3(c)は、定常磁界(Hex)が磁気素子50に印加されたことにより、励磁コイル52に印加される三角波電流信号の基準電流が、印加されている定常磁界を発生するDC電流分、基準電流値0Aからずれることを示している。また、この三角波電流信号の基準電流値0Aからの、定常磁界(Hex)によるずれに対応し、第1検出信号及び第2検出信号の発生タイミングが時間的にずれることを示している。
また、図3(c)において、磁気素子50に定常磁界が印加されていない場合、励磁コイル52に供給される電流値は曲線L0eに対応した変化を示している。また、図3(c)においては、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整開始時に、pu信号の時間幅が、三角波の周期Tの1/2である時間T/2より長い場合を示している。 負の方向の定常磁界(測定可能な磁界の下限値)が印加されると、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0eから曲線L2eへと変化したこととなる。また、正の方向の定常磁界(測定可能な磁界の上限値)が印加されると、実質的に励磁信号の曲線が曲線L0eから曲線L1eへと変化したこととなる。
調整抵抗値Ra、及び調整電圧値Vaは、オフセット電流重畳後の基準電流を示す直線Ladと、曲線L2eとが、三角波電流信号の線形な範囲、すなわち、曲線L2eが示すクロスオーバー歪みの範囲外においてクロスするように設定される。
つまり、調整抵抗値Ra、及び調整電圧値Vaは、定電流Laが励磁コイル用調整電圧入力端子から差動アンプ2001の向きに反転入力端子に流れるように(La>0)に設定される。なお、pu信号の時間幅が、三角波の周期Tの1/2である時間T/2より長い状態は、調整開始時にデータ信号出力端子が出力するデータにより確認することができる。
このとき、図3(c)に示すように、曲線L0e、曲線L1eにおいて、基準電流(直線Ladで示す)との交点が、それぞれのクロスオーバー歪みの範囲に入ることはない。そのため、図3(d)に示すように、pu信号の時間幅が時間Tc(La>0)に設定される。これにより、検出信号比較部が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。つまり、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
なお、図3(b)、図3(d)から解るように、第1検出信号の発生時刻と第2検出信号の発生時刻との間の時間幅(検出信号間)と、時間Tc(予め設定されている基準時間幅)との差分Tdが0であれば、磁気素子50に対して定常磁界(Hex)は印加されておらず、差分Tdが正であれば負の定常磁界(Hex<0)が印加され、差分Tdが負であれば正の定常磁界(Hex>0)が印加されている。これらの差分Tdは、後述する検出信号比較部1012において算出される。
図1に戻り、検出信号増幅部1011は、磁気素子50の検出コイル51の両端の電圧を、予め設定された増幅度によって増幅する。
検出信号比較部1012は、検出信号増幅部1011から供給される増幅された検出信号の電圧値と、予め定められた閾値電圧値とを比較し、第1検出信号及び第2検出信号(図3(b)、図3(d)参照)を検出する。
ここで、図3に示すように、第1検出信号は、負極性(負電圧)のパルスであり、励磁コイル52に対して印加される電流が基準電流に対して大きい状態から基準電流に対して小さい状態へと変化する領域で誘導起電力により発生する。一方、第2検出信号は、正極性(正電圧)のパルスであり、励磁コイル52に対して印加される電流が基準電流に対して小さい状態から基準電流に対して大きい状態へと変化する領域で誘導起電力により発生する。
本実施形態においては、FB信号である帰還信号の電圧を生成する構成として、デジタル値を用いた演算によるデジタル処理で行う構成と、アナログ値を用いた演算によるアナログ処理で行う構成とのいずれでも、磁気素子制御装置110を構成することができる。以下、デジタル処理で帰還信号の電圧を生成する構成とアナログ処理で期間電圧を生成する構成とを順番に説明する。
・デジタル処理で帰還信号の電圧を生成する構成
検出信号比較部1012は、第1検出信号から第2検出信号までの時間幅を計測し、この時間幅TwとTcとの差分Td(=Tw−(T/2))を求め、帰還信号生成部1014に対して出力する。
帰還信号生成部1014は、検出信号比較部1012から時間情報である差分Tdが供給されると、この差分Tdから、FB信号としての帰還信号の電圧を生成する電圧情報を生成する。
ここで、帰還信号生成部1014には、差分Tdとこの差分Tdに対応したデジタル値の電圧情報との対応を示す時間電圧情報テーブルが内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。
そして、帰還信号生成部1014は、この内部の記憶部に記憶されている時間電圧情報テーブルから、供給される差分Tdに対応する電圧情報を読み出し、帰還信号調整部1013に対して出力する。例えば、電圧情報は、帰還信号の電圧値を示すデジタル値のデータである。また、電圧情報は、差分Tdの極性が付され、すなわち差分Tdが正の場合に正の極性を有し、差分Tdが負の場合に負の極性を有している。したがって、磁気素子50に対して、正の極性の定常磁界(Hex)が印加されている場合、帰還信号の電流に対して負の極性の直流電流を重畳し、一方、負の極性の定常磁界(Hex)が印加されている場合、帰還信号の電流に対して正の極性の直流電流を重畳する。
帰還信号調整部1013は、帰還信号生成部1014から供給される電圧情報に基づき、この電圧情報の示す電圧値の帰還信号を生成し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
ここで、帰還信号調整部1013は、電圧情報がデジタル値であるので、例えば内部にD/A変換器を備え、供給されるデジタル値である電圧情報をD/A変換器に入力して直流電圧を得て、この直流電圧を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
また、励磁信号に帰還信号が重畳されている場合、検出信号比較部1012が検出する第1検出信号及び第2検出信号の時間間隔はTc近傍にある。
このため、検出信号比較部1012は、すでに励磁信号に帰還信号が重畳されている場合、出力する時間情報として、Tcとする帰還信号と現在印加している帰還信号との誤差を示す誤差電圧となる。したがって、検出信号比較部1012は、励磁信号が印加されている場合、上述した誤差電圧を示す時間情報として差分Tdを帰還信号生成部1014に対して出力する。
また、帰還信号生成部1014は、誤差電圧を示す時間情報である差分Tdが供給されると、すでに述べたように、この差分Tdに対応する電圧情報を、内部の記憶部に記憶されている時間電圧情報テーブルから読み出し、帰還信号調整部1013に対して出力する。
また、帰還信号調整部1013は、内部に記憶部を有し、この記憶部に電圧情報が積算されて記憶され、この積算された電圧情報を用いて帰還信号の生成を行う。
ここで、帰還信号調整部1013は、差分Tdに対応する電圧情報が予め設定された設定電圧範囲内に含まれるか否かの判定を行う。
そして、帰還信号調整部1013は、この設定電圧範囲内に電圧情報が含まれていない場合、磁気素子50に対して印加されている定常磁界をキャンセルに影響ない電圧と判定する。
すなわち、帰還信号調整部1013は、制御の精度の誤差となり、ほぼ第1検出信号及び第2検出信号の時間幅がTcであると判定する。このとき、帰還信号調整部1013は、この誤差範囲とされた電圧情報を、内部の記憶部の直前までの時間情報に積算せず、破棄する。
データ信号変換部1015は、帰還信号調整部1013から供給される電圧情報を、予め設定された増幅度により増幅し、データ信号判定部104に対して出力する。
このデータ信号変換部1015における増幅度は、予め線形的に測定可能な範囲の帰還信号の電圧値の範囲のみをデータ信号として出力する値に設定されている。すなわち、この増幅度は、定常磁界をキャンセルする磁界と、この磁界を発生する電圧値の帰還信号とが線形性を保つ範囲のみが増幅された電圧となり、範囲外の電圧を飽和させて一定電圧とするものである。すなわち、データ信号変換部1015は、帰還信号の電圧値とこの電圧値によって生成される磁界強度が線形性を有する帰還信号の電圧範囲外の帰還信号の電圧値が飽和する予め設定された増幅率により、帰還信号を増幅して出力する。
したがって、このデータ信号は、定常磁界をキャンセルする磁界の強度を求める磁界電圧、すなわち定常磁界の強度を示すものである。
データ信号判定部104は、データ信号変換部1015から供給されるデータ信号の電圧値が予め設定したデータ範囲(出力データ指定範囲)に、すなわち測定下限値と測定上限値との間に含まれているか否かの判定を行う。データ信号判定部104は、内部の記憶部に上記データ範囲が予め書き込まれて記憶されている。このデータ範囲は、データ信号変換部1015で増幅されて出力されるデータ信号の示す電圧値が、磁界とこの磁界を示す電圧値とが線形関係にある領域に含まれているか否かを判定する電圧値の範囲である。
ここで、データ信号判定部104は、データ信号の電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、エラーを示すデータ信号(エラー信号)を、外部の磁界強度検出装置に対して出力する。また、データ信号判定部104は、データ信号の電圧値がデータ範囲に含まれている場合、電圧値を示すデータ信号を、外部の磁界強度検出装置に対して出力する。
外部にある磁界強度検出装置(不図示)は、このデータ信号示す磁界電圧の電圧値を磁界の強度に変換して、変換した磁界の強度を出力する。
ここで、磁界強度検出装置には、磁界電圧の電圧値と、この磁界電圧の電圧値に対応する磁界の強度との対応を示す磁界強度テーブルが、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。
磁界強度検出装置は、磁気素子制御装置110から供給される、データ信号の示す磁界電圧の電圧値に対応する磁界強度を、磁界強度テーブルから読み出し、定常磁界(Hex)の強度の数値とし、例えば、自身に設けられた表示部に表示する。本発明は、磁気素子制御装置110と上述した図示しない磁界強度検出装置とにより、磁気検出装置を構成する。
・アナログ処理で帰還信号の電圧を生成する構成
検出信号比較部1012は、第1検出信号と第2検出信号とを、帰還信号生成部1014に対して出力する。
帰還信号生成部1014は、第1検出信号及び第2検出信号の出力される周期(第1検出信号と第2検出信号との時間間隔、すなわち時間Tc)に基づき、電圧情報としてのデューティ比を有するパルスを生成し、このパルスを電圧情報として帰還信号調整部1013に対して出力する。すなわち、帰還信号生成部1014は、電圧情報として、上記時間幅から帰還信号の電圧値を示すデューティ比を求め、この帰還信号の電圧値を示すデューティ比の矩形波を帰還信号調整部1013に対して出力する。
帰還信号調整部1013は、情報が矩形波信号で示されている場合、デューティ比に対応した直流電圧をPWM(Pulse Width Modulation)回路等により発生し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
例えば、第1検出信号から第2検出信号までの時間幅が、第2検出信号から第1検出信号までの時間幅に対して長い場合、定常磁界が負である必要がある。このため、帰還信号調整部1013は、定常磁界をキャンセルする正の磁界を発生させる直流電圧の帰還信号を発生し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
一方、第2検出信号から第1検出信号までの時間幅が、第1検出信号から第2検出信号までの時間幅に対して長い場合、定常磁界が正であるため、帰還信号調整部1013は、定常磁界をキャンセルする負の磁界を発生させる直流電圧の帰還信号を生成し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
すなわち、帰還信号調整部1013は、電圧情報であるパルスが供給されると、このパルスのデューティ比に対応した電圧値の帰還信号を生成し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。
ここで、帰還信号調整部1013は、例えば、オペアンプを用いて構成された電圧電流変換回路が設けられている。この電圧電流変換回路において、オペアンプ機能のアンプを用い、正入力と負入力の電位差がゼロに維持されるようにこのアンプが機能するため、アンプの出力から正入力への電流信号は、外部磁界と比例関係となる。そして、この電流信号に比例する信号を帰還信号として、帰還用コイル53に印加することで、この帰還信号による磁界が発生し、磁気素子50内の磁性体コアに印加される磁界が一定になるように調整する。結果として、外部の定常磁界に依存せず、第1検出信号と第2検出信号の時間間隔(すなわち時間Tc)を一定に保持することができる。
データ信号変換部1015の動作は、アナログ値を増幅する以外、デジタル処理と同様であるため、説明を省略する。
また、外部の磁界強度検出装置は、磁気素子制御装置110から供給されるアナログ値のデータ信号をA/D(Analog/Digital)変換によりデジタル値に変換し、デジタル処理で説明した動作と同様に磁界強度を求める。
このように、本第1の実施形態では、励磁信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100を有する。そして、励磁信号調整部1016が、直流調整信号に基づいて励磁信号を生成して励磁コイル52に印加する。検出信号比較部1012が検出する検出信号の時間間隔は、帰還信号生成回路(帰還信号生成部1014)の基準電位に依存するが、励磁三角波(励磁三角波)のクロスオーバー歪みは、励磁三角波生成回路(励磁信号生成部1017)の基準電位に依存する。直流調整電流の量に依存して、クロスオーバー歪みの発生時間帯が三角波(励磁三角波)に対して相対的に変化する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号の時間間隔を変化させることなく、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
したがって、この発明によれば、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置であって、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
<第2の実施形態>
次に、図4、図5を参照して、本発明の第2の実施形態による磁気素子制御装置120の説明を行う。図4は、本第2の実施形態による磁気素子制御装置120の構成例を示す図である。
図4において、図1の磁気素子制御装置110と同様の構成については同一の符号を付してある。図4において、磁気素子制御装置120は、磁気素子制御部121と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。以下、図1の磁気素子制御装置110の構成及び動作と異なる点のみを説明する。
磁気素子制御部121は、磁気素子制御部111が有する励磁コイル用調整信号生成部1100に替えて帰還用コイル用調整信号生成部1200を備えている。
図5は、磁気素子制御装置120における補償回路の構成例を示す図である。
図5に示す補償回路は、帰還信号生成部1014、帰還信号調整部1013、及び帰還用コイル用調整信号生成部1200を含んで構成される。
帰還信号調整部1013は、差動アンプ2101、及び抵抗2102(抵抗値R)から構成される。
抵抗2102においては、一端が帰還信号生成部1014の出力に接続され、他端が差動アンプ2101の反転入力端子に接続される。
差動アンプ2101は、正転入力端子が不図示の基準電圧源に接続されて基準電圧Vrefが入力され、反転入力端子が抵抗2102の他端に接続される。
差動アンプ2101の出力端子と反転入力端子との間には帰還用コイル53(抵抗値Rfb)が接続される。
帰還用コイル用調整信号生成部1200は、可変抵抗1201(調整抵抗値Ra)から構成され、その一端は差動アンプ2101の反転入力端子に接続され、他端は帰還コイル用調整電圧入力端子に接続される(図4参照)。この帰還コイル用調整電圧入力端子には調整電圧(調整電圧値Va)が供給される。
以上の構成により、補償回路では、正転入力端子の電圧レベル(V−とする)と三角波の電圧レベルVex(帰還信号生成部1014の出力の電圧レベルとする)とが変化したとき、V−=Vrefになるように、帰還用コイル53に電流Ifbを流す。すなわち、差動アンプ2101の電源電圧レベルをVccとして、帰還電圧(帰還用コイル53の両端間電圧)の波高値が、Ifb×Rfb<Vcc/2の範囲において、Ifb=(Vex−Vref)/Rが成立する。これにより、Vexが電圧制御されているため、電流制御の帰還信号が生成される。
また、帰還用コイル53に印加される帰還信号には、電流換算で、Ioff=(Va−(V−))/Raのオフセット直流電流Iaが重畳する。
調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整については、図3を参照して説明したので、説明を省略する。
このように、本第2の実施形態では、帰還信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する。そして、帰還信号調整部1013が、直流調整信号に基づいて帰還信号を生成して帰還用コイル53に印加する。励磁三角波上に発生するクロスオーバー歪みの発生時間帯は変化しないが、検出信号の発生時間帯は直流調整信号の量に応じて変化する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
したがって、この発明によっても、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置であって、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
<第3の実施形態>
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態による磁気素子制御装置130の説明を行う。図6は、本第3の実施形態による磁気素子制御装置130の構成例を示す図である。
図6において、図1の磁気素子制御装置110、図4の磁気素子制御装置120と同様の構成については同一の符号を付してある。図6において、磁気素子制御装置130は、磁気素子制御部131と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。以下、図1の磁気素子制御装置110、図4の磁気素子制御装置120の構成及び動作と異なる点のみを説明する。
磁気素子制御部131は、磁気素子制御部111が有する励磁コイル用調整信号生成部1100と、磁気素子制御部121が有する帰還用コイル用調整信号生成部1200の両方を備えている。
本第3の実施形態では、励磁信号、及び帰還信号それぞれに対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100、及び帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する。そして、励磁信号調整部1016、及び帰還信号調整部1013が、直流調整信号に基づいて励磁信号、帰還信号を生成して、それぞれ励磁コイル52、帰還用コイル53に印加する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
したがって、この発明によれば、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置であって、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
<第4の実施形態>
次に、図7を参照して、本発明の第4の実施形態による磁気素子制御装置140の説明を行う。図7は、本第4の実施形態による磁気素子制御装置140の構成例を示す図である。
図7において、図1の磁気素子制御装置110と同様の構成については同一の符号を付してある。図7において、磁気素子制御装置140は、磁気素子制御部141と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。以下、図1の磁気素子制御装置110の構成及び動作と異なる点のみを説明する。
磁気素子制御部141は、磁気素子制御部111に対して、更に温度センサ1018を備えている。
温度センサ1018は、磁気素子50の温度を測定し、測定した温度示す温度データをデータ信号変換部1015、励磁コイル用調整信号生成部1100の各々に対して出力する。
ここで、励磁コイル用調整信号生成部1100は、温度とオフセット電流に乗ずるオフセット補正係数との対応を示すオフセット補正テーブルが、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。励磁コイル用調整信号生成部1100は、温度センサ1018から供給される温度データに対応したオフセット補正係数を読み出す。そして、励磁コイル用調整信号生成部1100は、内部の記憶部から読み出したオフセット情報に対して、読み出したオフセット補正係数を乗算し、乗算結果のオフセット情報に対応したオフセット電流(補正後の直流調整信号)を生成する。装置の起動時においては、上述の様に、常温の状態で、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raにより、定電流のオフセット電流Iaが決定される。装置の起動後において磁気素子50の周辺温度が変化すると、温度変化に応じて調整抵抗値Raが変化することによりオフセット電流Iaが変化し、変化したオフセット電流に応じて励磁電流も増減する。なお、装置が補償する最小温度と最大温度の間の各温度において、定常磁界の最大値と最小値の間でクロスオーバー歪みが発生しないように、オフセット補正係数は予め実験などにより算出されてオフセット補正テーブルに書き込まれている。
また、データ信号変換部1015には、温度と、帰還信号調整部1013から供給される電圧情報の温度による影響を補正するための電圧情報補正係数との対応を示す電圧情報補正テーブルが、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。データ信号変換部1015は、温度センサ1018から供給される温度データに対応する電圧情報補正係数を、電圧情報補正テーブルから読み出す。そして、データ信号変換部1015は、読み出した電圧情報補正係数を、帰還信号調整部1013から供給させる電圧情報に乗じて、乗算結果の電圧情報と補正されたオフセット情報とにより、データ信号を生成する。
このように、本第4の実施形態では、第1の実施形態と同様に、励磁信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100を有する。そして、励磁信号調整部1016が、直流調整信号に基づいて励磁信号を生成して励磁コイル52に印加する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
また、温度センサ1018が測定する温度データにより、装置に対して補償する温度下限と温度上限との間の各温度において、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
<第5の実施形態>
次に、図8を参照して、本発明の第5の実施形態による磁気素子制御装置150の説明を行う。図8は、本第5の実施形態による磁気素子制御装置150の構成例を示す図である。
図8において、図4の磁気素子制御装置120と同様の構成については同一の符号を付してある。図8において、磁気素子制御装置150は、磁気素子制御部151と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。以下、図4の磁気素子制御装置120の構成及び動作と異なる点のみを説明する。
磁気素子制御部151は、磁気素子制御部121に対して、更に温度センサ1018を備えている。
温度センサ1018は、磁気素子50の温度を測定し、測定した温度示す温度データをデータ信号変換部1015、帰還用コイル用調整信号生成部1200の各々に対して出力する。
ここで、帰還用コイル用調整信号生成部1200は、温度とオフセット電流に乗ずるオフセット補正係数との対応を示すオフセット補正テーブルが、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。帰還用コイル用調整信号生成部1200は、温度センサ1018から供給される温度データに対応したオフセット補正係数を読み出す。そして、帰還用コイル用調整信号生成部1200は、内部の記憶部から読み出したオフセット情報に対して、読み出したオフセット補正係数を乗算し、乗算結果のオフセット情報に対応したオフセット電流を生成する。装置の起動時においては、上述の様に、常温の状態で、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raにより、定電流のオフセット電流Iaが決定される。装置の起動後において磁気素子50の周辺温度が変化すると、温度変化に応じて調整抵抗値Raが変化することによりオフセット電流Iaが変化し、変化したオフセット電流に応じて励磁電流も増減する。なお、装置が補償する最小温度と最大温度の間の各温度において、定常磁界の最大値と最小値の間でクロスオーバー歪みが発生しないように、オフセット補正係数は予め実験などにより算出されてオフセット補正テーブルに書き込まれている。
また、データ信号変換部1015には、温度と、帰還信号調整部1013から供給される電圧情報の温度による影響を補正するための電圧情報補正係数との対応を示す電圧情報補正テーブルが、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。データ信号変換部1015は、温度センサ1018から供給される温度データに対応する電圧情報補正係数を、電圧情報補正テーブルから読み出す。そして、データ信号変換部1015は、読み出した電圧情報補正係数を、帰還信号調整部1013から供給させる電圧情報に乗じて、乗算結果の電圧情報と補正されたオフセット情報とにより、データ信号を生成する。
このように、本第5の実施形態では、第2の実施形態と同様に、帰還信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する。そして、帰還信号調整部1013が、直流調整信号に基づいて帰還信号を生成して帰還用コイル53に印加する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
また、温度センサ1018が測定する温度データにより、装置に対して補償する温度下限と温度上限との間の各温度において、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
<第6の実施形態>
次に、図9を参照して、本発明の第6の実施形態による磁気素子制御装置160の説明を行う。図9は、本第6の実施形態による磁気素子制御装置160の構成例を示す図である。
図9において、図6の磁気素子制御装置130と同様の構成については同一の符号を付してある。図8において、磁気素子制御装置160は、磁気素子制御部161と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。以下、図4の磁気素子制御装置130の構成及び動作と異なる点のみを説明する。
磁気素子制御部161は、磁気素子制御部131に対して、更に温度センサ1018を備えている。
温度センサ1018は、磁気素子50の温度を測定し、測定した温度示す温度データをデータ信号変換部1015、励磁コイル用調整信号生成部1100、帰還用コイル用調整信号生成部1200の各々に対して出力する。
励磁コイル用調整信号生成部1100、帰還用コイル用調整信号生成部1200は、それぞれ第4の実施形態、第5の実施形態において述べたように、磁気素子50の周辺温度に応じたオフセット電流を発生する。
本第6の実施形態では、励磁信号、及び帰還信号それぞれに対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100、及び帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する。そして、励磁信号調整部1016、及び帰還信号調整部1013が、直流調整信号に基づいて励磁信号、帰還信号を生成して、それぞれ励磁コイル52、帰還用コイル53に印加する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
また、温度センサ1018が測定する温度データにより、装置に対して補償する温度下限と温度上限との間の各温度において、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
次に、図10、及び図11を用いて、上述した本実施形態1〜6における磁気素子制御装置の動作の説明を行う。図10は、磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(間欠帰還動作処理)の動作例を説明するフローチャートである。また、図11は、磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(連続帰還動作処理)の動作例を説明するフローチャートである。図10は、1つの磁気素子制御装置に複数の磁気素子50を接続した場合に各磁気素子50を順次駆動する(間欠的に動作させる)場合の処理を示している。また、図11は、1つの磁気素子制御装置に1つの磁気素子50を接続した場合に磁気素子50を連続駆動する(連続的に動作させる)場合の処理を示している。このフローチャートで示す処理においては、デジタル処理により帰還信号を生成する構成の場合で説明する。また、アナログ処理により帰還信号を生成する構成についても、これらのフローチャートの動作により同様に行うことができる。
まず、図10を用いて磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(間欠帰還動作処理)の動作例について説明する。
ステップS11:
室温かつゼロ磁界(定常磁界=0)の状態で、励磁コイル52の励磁信号または帰還用コイル53の帰還信号へのオフセット電流Iaの設定を行うため、励磁コイル用調整信号生成部1100、または帰還用コイル用調整信号生成部1200において、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整を行う。
ステップS12:
励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、それぞれ励磁信号生成部1017、帰還信号生成部1014の出力する電圧を電流へと変換する。励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、変換後の電流に励磁コイル用調整信号生成部1100、または帰還用コイル用調整信号生成部1200が生成したオフセット電流Iaを重畳する。励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、オフセット電流Iaの重畳後、電流値の励磁信号を励磁コイル52へ、または電流値の帰還信号を帰還用コイル53へ印加する。
ステップS13:
検出信号増幅部1011は、検出コイル51の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部1012へ出力する。
検出信号比較部1012は、第1検出信号の検出された時刻と第2検出信号が検出された時刻との間の時間幅Twから、基準の時間幅であるTcを減算し、減算結果の差分Tdを帰還信号生成部1014に対して、測定された時間情報として出力する。
ステップS14:
次に、帰還信号生成部1014は、検出信号比較部1012から供給される差分Tdから、この差分Tdに対応する電圧値を求め、この電圧値を電圧情報として帰還信号調整部1013に対して出力する。
電圧情報が供給されると、帰還信号調整部1013は、自身の記憶部に書き込まれている直前の帰還電圧の電圧値に対して、この電圧情報の示す電圧値を加算し、加算結果を新たな帰還電圧の電圧値とする。
ステップS15:
次に、帰還信号調整部1013は、加算結果の新たな帰還電圧の電圧値が予め設定した最大電圧以下(指定範囲内)であるか否かの判定を行う。この最大電圧は、励磁コイル52に対して印加する帰還電圧の電圧値の範囲を規定する第1電圧閾値範囲(−から+の極性を有する電圧値の範囲)であり、例えば、印加すると励磁コイルが破損する絶対最大定格の電圧値の90%程度の電圧に設定されている。
このとき、帰還信号調整部1013は、この第1電圧閾値範囲に含まれる場合、処理をステップS16へ進め、この第1電圧閾値範囲に含まれない場合、処理をステップS18へ進める。
また、帰還信号調整部1013は、帰還電圧が第1電圧閾値範囲に含まれると判定された場合、内部に設けられたカウンタのカウント処理、すなわちカウント値をインクリメント(カウント値に1を加算)する。
ステップS16:
次に、帰還信号調整部1013は、内部に設けられたカウンタのカウント値が、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている(内部の記憶部に設定されている)カウント閾値未満か否かの判定を行う。
このとき、帰還信号調整部1013は、カウンタのカウント値がカウント閾値未満である場合、処理をステップS17へ進め、一方、カウント値がカウント閾値以上である場合、処理をステップS18へ進める。
上記カウント閾値は、帰還電圧を求める際に収束しない場合を考えて設定したものである。したがって、カウント閾値は、一定の定常磁界を磁気素子50に印加し、この定常磁界の磁界強度を誤差範囲内で測定できる、すなわち定常磁界をキャンセルする帰還電圧を算出することができた帰還電圧の算出の繰り返し回数を求める。そして、この繰り返し回数に基づき、例えばこの繰り返し回数に任意の倍数(2等の任意の数値)を乗じた数値をカウント閾値として、帰還信号調整部1013が内部に有する記憶部に書き込んで記憶させておく。
ステップS17:
次に、帰還信号調整部1013は、差分Tdから求められた電圧情報の電圧値の絶対値が、予め設定された第2電圧閾値未満か否かの判定を行う。
このとき、帰還信号調整部1013は、差分Tdから求められた電圧情報の電圧値が第2電圧閾値以上である場合、処理をステップS20へ進め、一方、電圧情報の電圧値が第2閾値未満である場合、処理をステップS19へ進める。
ここで、第2電圧閾値範囲は、現在の帰還電圧に加算しても、測定誤差を超える磁界強度を変化させる電圧値か否かを判定するものである。したがって、帰還信号調整部1013は、第2電圧閾値範囲に含まれる電圧値を、測定における誤差内の磁界強度の変化しか与えない電圧値と判定し、この電圧情報の示す電圧値を、内部の記憶部に積算されている帰還電圧に対して加算する処理をおこなわない。また、第2電圧閾値範囲は、実験などにより求め、帰還信号調整部1013の内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。
ステップS18:
帰還信号調整部1013は、磁気素子50に対して現在印加されている定常磁界が測定不能として、データ信号判定部104を介し、外部の磁界強度検出装置に対してエラー信号を出力する。
エラー信号が供給されることにより、磁界強度検出装置は、磁気素子50に対して現在印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
ステップS19:
次に、帰還信号調整部1013は、新たに求めた帰還電圧を内部の記憶部に対し、直前の帰還電圧として書き込んで記憶させる。
また、帰還信号調整部1013は、この新たに求めた帰還電圧の電圧値に対応する電圧を生成し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。このとき、帰還信号調整部1013は、帰還信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する場合、帰還用コイル用調整信号生成部1200が生成した直流調整信号を重畳させて帰還信号を生成して帰還用コイル53に印加する。このとき、帰還信号調整部1013は、帰還電圧の電圧値が求まらない場合、直前の帰還電圧の電圧値を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加している。
そして、励磁信号調整部1016は、励磁信号生成部1017から供給される三角波から三角波電圧信号を電圧電流変換して、励磁信号としての電流を励磁コイル52に印加する。このとき、帰還信号調整部1013は、励磁信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100を有する場合、励磁コイル用調整信号生成部1100励磁信号調整部1016が生成した直流調整信号を重畳させて励磁信号を生成して励磁コイル52に印加する。
この後、励磁信号調整部1016は、処理をステップS11へ戻す。
次に、帰還信号調整部1013は、内部の記憶部に記憶されている帰還電圧の電圧値を読み出し、データ信号変換部1015に対して出力する。
そして、データ信号変換部1015は、帰還信号調整部1013から供給された帰還電圧の電圧値を予め設定された増幅率により増幅し、データ信号としてデータ信号判定部に対して出力する。
ステップS20:
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部1015から供給されるデータ信号の示す電圧値が、内部の記憶部に記憶されているデータ範囲に含まれているか否かの判定をおこなう。このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS22へ進める。一方、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS23へ進める。
ステップS21:
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部1015から供給されたデータ信号を、外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、内部の記憶部に記憶されている磁界強度テーブルから、磁気素子制御装置130から供給されたデータ信号の示す電圧値に対応する磁界強度を読み出し、自身の表示部に対して表示する。
ステップS22:
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部1015から供給されたデータ信号を破棄し、エラー信号を外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、磁気素子制御装置130からエラー信号が供給されると、印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
この間欠動作の機能を用いて、複数の磁気素子の励磁コイルを順番に駆動することにより、1つの磁気素子制御装置により、複数の磁気素子により定常磁界を測定することが可能である。
例えば、3個の磁気素子の各々の測定軸、すなわちx軸、y軸及びz軸の3軸のそれぞれを直交するように磁気素子を設け、3次元空間における磁界強度及び磁界の方向を測定する他軸の磁気素子の制御に用いることができる。
また、温度センサ1018を用いる実施形態の場合、電圧情報並びに、励磁信号または帰還信号の温度補償を行っている。
次に、図11を用いて磁気素子制御装置が行う磁気素子制御処理(連続帰還動作処理)の動作例について説明する。
ステップS31:
室温かつゼロ磁界(定常磁界=0)の状態で、励磁コイル52の励磁信号または帰還用コイル53の帰還信号へのオフセット電流Iaの設定を行うため、励磁コイル用調整信号生成部1100、または帰還用コイル用調整信号生成部1200において、調整電圧値Va、及び調整抵抗値Raの調整を行う。
ステップS32:
励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、それぞれ励磁信号生成部1017、帰還信号生成部1014の出力する電圧を電流へと変換する。励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、変換後の電流に励磁コイル用調整信号生成部1100、または帰還用コイル用調整信号生成部1200が生成したオフセット電流Iaを重畳する。励磁信号調整部1016または帰還信号調整部1013は、オフセット電流Iaの重畳後、電流値の励磁信号を励磁コイル52へ、または電流値の帰還信号を帰還用コイル53へ印加する。
ステップS33:
検出信号増幅部1011は、検出コイル51の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部1012へ出力する。
そして、検出信号比較部1012は、第1検出信号の検出された時刻と第2検出信号が検出された時刻との間の時間幅Twから、基準の時間幅であるTcを減算し、減算結果の差分Tdを帰還信号生成部1014に対して時間情報として出力する。また、この時間情報をデジタル値に変換する場合、TDC(Time to Digital Converter)等を用いることが望ましい。
ステップS34:
次に、帰還信号生成部1014は、供給される時間情報である差分Tdに対応した帰還信号の電圧値を示す電圧情報を、記憶部に記憶されている時間電圧情報テーブルから読み出す。そして、帰還信号生成部1014は、読み出した電圧情報を、帰還信号調整部1013に対して出力する。
ステップS35:
次に、帰還信号調整部1013は、内部の記憶部に記憶されている、現在の三角波電圧信号に重畳させている帰還信号を示す直前の電圧情報を読み出す。
そして、帰還信号調整部1013は、記憶部から読み出した電圧情報に対して、検出信号から供給される電圧情報を加算する。
帰還信号生成部1014は、加算結果の電圧情報に基づいて、この電圧情報の示す電圧値を有する帰還信号を生成し、生成した帰還信号を電圧電流変換して、FB信号としての電流を帰還用コイル53に印加する。このとき、帰還信号調整部1013は、帰還信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する場合、帰還用コイル用調整信号生成部1200が生成した直流調整信号を重畳させて帰還信号を生成して帰還用コイル53に印加する。
また、帰還信号生成部1014は、加算結果の電圧情報を新たな直前の電圧情報として、内部の記憶部に書き込んで記憶させ、かつこの電圧情報(デジタル値)をデータ信号変換部1015に対して出力する。
ステップS36:
励磁信号調整部1016は、クロック信号調整部103の出力するクロック信号に同期した三角波電圧信号を電圧電流変換して、励磁信号としての電流を励磁コイル52に印加する。このとき、帰還信号調整部1013は、励磁信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100を有する場合、励磁コイル用調整信号生成部1100励磁信号調整部1016が生成した直流調整信号を重畳させて励磁信号を生成して励磁コイル52に印加する。
ステップS37:
次に、データ信号変換部1015は、帰還信号調整部1013より供給される電圧情報を予め設定した増幅度により増幅し、増幅結果をデータ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
ステップS38:
次に、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値が予め設定されているデータ範囲に含まれているか否かの判定を行う。
このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS39へ進め、一方、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS40へ進める。
ステップS39:
次に、データ信号判定部104は、データ信号がデータ範囲に含まれているため、このデータ信号をそのまま、外部に配置された磁界強度検出装置に対して出力する。
そして、外部の磁界強度検出装置は、供給されたデータ信号の示す電圧値に対応した磁界強度を、内部の記憶部に記憶された磁界強度テーブルから読み出し、自身の表示部に読み出した磁界強度を表示する。
ステップS40:
一方、データ信号判定部104は、データ信号がデータ範囲に含まれていないため、このデータ信号を破棄し、エラー信号を外部に配置された磁界強度検出装置に対して出力する。
このとき、この磁界強度検出装置は、例えば、エラー信号が供給されると自身の表示部に、測定範囲を超えていることをユーザに対して通知する情報を表示する。
電源が供給されると、磁気素子制御装置110は、上述した図11に示すフローチャートに従い、ステップS31からステップS40の処理を行う。また、磁気素子制御装置110に対して電源が投入された際、帰還信号調整部1013は、内部の記憶部にある電圧情報の積算されたデータをリセットし、初期値として0を書き込む。
上述した第1の実施形態〜第6の実施形態では、励磁信号、または帰還信号それぞれに対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する励磁コイル用調整信号生成部1100、または帰還用コイル用調整信号生成部1200を有する。そして、励磁信号調整部1016、または帰還信号調整部1013が、直流調整信号に基づいて励磁信号、帰還信号を生成して、それぞれ励磁コイル52、帰還用コイル53に印加する。そのため、検出信号比較部1012が検出する検出信号を、励磁信号のクロスオーバー歪みが発生している領域(非線形領域)に対してずらせて発生させることができるので、測定下限値から測定上限値に渡って線形性を保ちつつ定常磁界を測定することができる。
したがって、時間分解型FG方式の磁気素子を用いた磁界平衡式の磁界検出を行う磁気素子制御装置であって、励磁信号に発生する信号歪みの影響を受けずに、装置の出力安定性を向上することができる。
また、図1の磁気素子制御部111、図4の磁気素子制御部121、図6〜図9の磁気素子制御部131、141、151、161各々の機能(デジタル値による帰還信号の生成を行う演算処理)を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより磁気素子制御の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
50,100…磁気素子、51,1001…検出コイル、52,1002…励磁コイル、53,1003…帰還用コイル、110,120,130,140,150,160,200…磁気素子制御装置、111,121,131,141,151,161,201…磁気素子制御部、102,202…クロック信号生成部、103,203…クロック信号調整部、104…データ信号判定部、1011,2011…検出信号増幅部、1012,2012…検出信号比較部、1013,2013…帰還信号調整部、1014…帰還信号生成部、2014…帰還信号変換部、1015,2015…データ信号変換部、1016,2016…励磁信号調整部、1017,2017…励磁信号生成部、1018…温度センサ、1100…励磁コイル用調整信号生成部、1200…帰還用コイル用調整信号生成部、2001,2101…差動アンプ、2002,2102…抵抗、1101,1201…可変抵抗、2017a…励磁三角波生成回路

Claims (7)

  1. 励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子に印加される定常磁界の強度を、時間分解型の磁気平衡式により検出する際、当該磁気素子の制御を行う磁気素子制御装置であり、
    交番信号を生成する励磁信号生成部と、
    前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整部と、
    前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と、
    正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成部と、
    前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整部と、
    前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と、
    前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成部と、
    を有し、
    前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部が、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較部が検出する検出信号を、前記励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させ
    前記調整信号生成部は、一端が調整電圧を入力可能な入力端子に接続される第1の抵抗を含み、
    前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部は、
    一端がそれぞれ前記励磁信号生成部、前記帰還信号生成部に接続される第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とが反転入力端子に接続され、予め設定された基準電圧に正転入力端子が接続される差動アンプとを、有し、
    前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルが前記差動アンプの出力端子と前記反転入力端子との間に接続され、
    前記差動アンプは、前記反転入力端子の電圧レベルと前記正転入力端子の電圧レベルが等しくなるように、前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに電流を流す、
    ことを特徴とする磁気素子制御装置。
  2. 前記磁気素子の温度を測定する温度センサを有し、
    前記調整信号生成部が、
    前記温度に対応した係数を前記直流調整信号に乗じて補正し、補正後の前記直流調整信号を前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部に供給する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気素子制御装置。
  3. 前記帰還信号生成部が、前記電圧情報として、前記時間幅から前記帰還信号の電圧値を示すデューティ比を求め、前記帰還信号の電圧値を示すデューティ比の矩形波を前記帰還信号調整部に対して出力し、
    当該帰還信号調整部が、前記矩形波をデューティ比に応じた直流電圧である前記帰還信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気素子制御装置。
  4. 前記帰還信号生成部が、前記時間幅と予め設定されている基準時間幅との差分を求め、前記電圧情報として、前記差分から前記帰還信号の電圧値を示すデジタル値を求め、当該デジタル値を前記帰還信号調整部に対して出力し、
    当該帰還信号調整部が、前記デジタル値の示す直流電圧である帰還信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気素子制御装置。
  5. 周期的なクロック信号を発生するクロック信号生成部をさらに有し、
    前記クロック信号に同期した前記交番信号として三角波信号を生成する励磁信号生成部と
    をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の磁気素子制御装置。
  6. 励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子に印加される定常磁界の強度を、時間分解型の磁気平衡式により検出する際、当該磁気素子の制御を行う磁気素子制御方法であり、
    励磁信号生成部が交番信号を生成する励磁信号生成過程と、
    励磁信号調整部が前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整過程と、
    検出信号比較部が前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較過程と、
    帰還信号生成部が正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成過程と、
    帰還信号調整部が前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整過程と、
    データ信号変換部が前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換過程と、
    調整信号生成部が前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成過程と、
    を有し、
    前記励磁信号調整過程または前記帰還信号調整過程において、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較過程において検出する検出信号を、前記励磁信号の非線形領域に対してずらせて発生させ
    前記調整信号生成部には、一端が調整電圧を入力可能な入力端子に接続される第1の抵抗が含まれており、
    前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部には、
    一端がそれぞれ前記励磁信号生成部、前記帰還信号生成部に接続される第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とが反転入力端子に接続され、予め設定された基準電圧に正転入力端子が接続される差動アンプとが設けられており、
    前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルを前記差動アンプの出力端子と前記反転入力端子との間に接続し、
    前記差動アンプが、前記反転入力端子の電圧レベルと前記正転入力端子の電圧レベルが等しくなるように、前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに電流を流す差動アンプ過程を含む、
    ことを特徴とする磁気素子制御方法。
  7. 印加される定常磁界の強度を検出する磁界平衡方式による磁界検出装置であり、
    励磁コイル、検出コイル、及び帰還用コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子と、
    交番信号を生成する励磁信号生成部と、
    前記交番信号から交番電圧信号を生成し、当該交番電圧信号に基づいて前記励磁コイルに印加する励磁信号を生成する励磁信号調整部と、
    前記励磁信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と、
    正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成部と、
    前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還用コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整部と、
    前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と、
    前記励磁信号または前記帰還信号の少なくとも一方の信号に対して重畳する、予め調整済みの直流調整信号を出力する調整信号生成部と、
    を有し、
    前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部が、前記直流調整信号に基づいて前記励磁信号または前記帰還信号を生成して前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに印加し、前記検出信号比較部が検出する検出信号を、前記励磁信号の電流方向の非線形領域に対してずらせて発生させ
    前記調整信号生成部は、一端が調整電圧を入力可能な入力端子に接続される第1の抵抗を含み、
    前記励磁信号調整部または前記帰還信号調整部は、
    一端がそれぞれ前記励磁信号生成部、前記帰還信号生成部に接続される第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とが反転入力端子に接続され、予め設定された基準電圧に正転入力端子が接続される差動アンプとを、有し、
    前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルが前記差動アンプの出力端子と前記反転入力端子との間に接続され、
    前記差動アンプは、前記反転入力端子の電圧レベルと前記正転入力端子の電圧レベルが等しくなるように、前記励磁コイルまたは前記帰還用コイルに電流を流す、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
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