JP5393402B2 - 感光性導電ペースト及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と略称する)の基板に高精細な電極回路を形成するために用いられる感光性導電ペースト、電極、プラズマディスプレイパネル、感光性導電ペーストの製造方法に関する。
一般に、プリント配線板やPDP用基板(以下、「基板」という。)に電極等の導電体のパターン(以下、「電極」という。)を形成する方法として、有機バインダーに金属粉末を混合したペースト材料を作成し、スクリーン板を用いて当該ペースト材料を基板に印刷して電極を形成するスクリーン印刷法が用いられている。(例えば、特許文献1など参照)。
近年、基板材料において、小型化、薄膜化、高密度化、高精細化、高信頼性の要求が高まっており、それに伴い、電極加工技術の向上が望まれている。特にPDP用基板の電極部分に関しては、プリント配線板とは異なり、30インチを超すような大型のPDP用基板に電極を形成するため、この電極の精度や、高精細化が望まれている。
ここで、上述のスクリーン印刷法は、低コストで作業性が良いという利点を有する。しかし、印刷マスクの精度がマスク製版の精度に依存するため、印刷マスクが大きくなるとマスクパターンの寸法誤差が大きくなってしまう。このため、スクリーン印刷法では30インチ以上のPDP用基板に高精細な電極を形成することは難しく、高精細の電極が形成されたPDPの生産は、ますます技術的に困難となっている。また、スクリーン印刷法では、工業的に安定して100μm以下の線幅を有する電極を形成することが困難であった。
そのため最近では、スクリーン印刷法よりも精細な電極を得る方法として、感光性導電ペーストを用いた、フォトリソグラフィー技術を利用した電極の形成方法が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3など参照)。
ここで、上記方法に用いる感光性導電ペーストには、その導電性を確保するために導電性粉末を高濃度に配合する必要がある。そして、この導電性粉末としては、一般に銀のような導電性のよい貴金属が用いられるため、感光性導電ペーストの低コスト化が困難であるという問題がある。特にこのペーストを大画面のPDPの電極形成に用いる場合、その大きさに比例して、当該ペースト、及びこれを用いて製造するPDPのコスト上昇が顕著であり、PDPの価格競争の観点から、これらの更なる低コスト化が望まれている。
このような要望への対応策としては、電極を薄膜化し、電極の形成に用いる感光性導電ペーストの使用量を削減させることが挙げられる。しかし、電極を薄くすると形成した電極の抵抗値が上がってしまうという問題がある。
特開平10−269848号公報(特許請求の範囲) 特開平11−224531号公報(特許請求の範囲) 特許第3520798号公報(特許請求の範囲)
本発明は、従来技術が抱える上記問題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、導電性粉末として用いられる銀の使用量を低減しつつ、良好なライン形状と緻密性を有する薄膜の電極を形成し得る感光性導電ペーストを提供することである。
また、本発明の他の目的は、当該導電ペーストを用いて形成する電極及びプラズマディスプレイパネルを提供することである。
更に本発明のもう1つの目的は、上記感光性導電ペーストの製造方法を提供することである。
上記目的を達成する為に、本発明の一態様の感光性導電ペーストは、以下の構成を有する。
即ち、本発明の感光性導電ペーストは、膜厚1.2μm以下の電極に用いる感光性導電ペーストであって、有機バインダーと、一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m/gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cmである銀粉末と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤と、ガラスフリットとを含有し、上記有機バインダーの配合量は、上記感光性導電ペーストに対して10〜50質量%、上記銀粉末の配合量は、上記感光性導電ぺーストに対して30〜45質量%、上記光重合性モノマーの配合量は、上記有機バインダーに対して20〜100質量%、上記光重合開始剤の配合量は、上記有機バインダーに対して1〜30質量%、上記有機溶剤の配合量は、上記感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満、および上記ガラスフリットの配合量は、上記銀粉末に対して1〜30質量%である感光性導電ペーストである。ここで、上記有機成分とは、上記感光性導電ペーストに配合される有機化合物(有機金属化合物を含む)を指し、具体的には、有機バインダー、光重合モノマー、光重合開始剤、有機溶剤、分散剤、安定剤等が該当する。
このような構成により、本発明の感光性導電ペーストは、良好なライン形状と緻密性を有する薄膜の電極、具体的には膜厚1.2μm以下の電極を形成することができる。また、本発明の感光性導電ペーストを用いて形成する電極は、ポーラスな状態となることなく十分な導電性を得ることができる。さらには、本発明の電極は、銀の使用量を低減することができ、感光性導電ペースト、及びこれを用いて製造するPDPの低コスト化が達成できる。
更に具体的には、上記ガラスフリットの平均粒径は1.5μm以下であることが好ましい。このような構成により、本発明の感光性導電ペーストは、焼成時の収縮が均一に起こるため、形成する電極のライン形状がシャープになり、緻密な膜の電極を形成することができる。
また、本発明の電極は、上記感光性導電ペーストを用いて形成されることを特徴とする。
また、本発明のプラズマディスプレイパネルは、上記電極を備えることを特徴とする。
また、本発明の感光性導電ペーストの製造方法は、膜厚1.2μm以下の電極に用いる感光性導電ペーストの製造方法であって、ガラスフリットを40〜90質量%、有機溶剤を10〜60質量%、および分散剤を0.03〜10質量%を含む混合物を湿式分散又は粉砕してガラススラリーを調製し、一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m/gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cmである銀粉末を上記感光性導電ペーストに対して35〜45質量%、有機バインダーを上記感光性導電ペーストに対して10〜50質量%、光重合性モノマーを上記有機バインダーに対して20〜100質量%、光重合開始剤を上記有機バインダーに対して1〜30質量%、上記ガラスフリットが上記銀粉末に対して1〜30質量%となる上記ガラススラリー、および上記ガラススラリーに含まれる有機溶剤との総和が上記感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満となる有機溶剤を混合することを特徴とする。
このような構成により、本発明の感光性導電ペーストの製造方法により製造される感光性導電ペーストは、良好なライン形状と緻密性を有する薄膜の電極を形成することができる。
更に具体的には、上記ガラスフリットの平均粒径は、1.5μm以下であることが好ましい。このような構成により、本発明の感光性導電ペーストの製造方法により製造される感光性導電ペーストは、焼成時の収縮が均一に起こるため、形成する電極のライン形状がシャープになり、緻密な膜の電極を形成することができる。
本発明の感光性導電ペーストは、良好なライン形状と緻密性を有する薄膜の電極を形成することができる。また、形成する電極の薄膜化により、この電極形成に用いる感光性導電ペーストの使用量を削減し、更には当該導電ペーストに含まれる銀の配合量を削減することができる。これにより、感光性導電ペースト及びこれを用いて製造するPDPの低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施態様の一例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、本明細書において「塗膜」とは、以下、本発明の感光性導電ペーストを用いて形成した塗膜をいい、露光により硬化させたものを含む。
本実施態様の感光性導電ペーストは、一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m/gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cmである銀粉末を含有することを特徴とする。
具体的には、前記銀粉末の配合量は、感光性導電ペースト100質量部に対して30〜45質量部であることが好ましい。
更に具体的には、前記感光性導電ペーストには、有機溶剤を当該感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満配合することが好ましい。
また、本実施態様の感光性導電ペーストの製造方法は、ガラスフリットと有機溶剤と分散剤とを含む混合物を湿式分散又は粉砕してガラススラリーを調製し、前記ガラススラリーと有機バインダーと一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m/gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cmである銀粉末と光重合モノマーと光重合開始剤と有機溶剤を混合することを特徴とする。
具体的には、上記有機溶剤の感光性導電ペーストへの配合量は、当該感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満であることが好ましい。
このような構成により、本実施態様の感光性導電ペースト、及び感光性導電ペーストの製造方法により製造される感光性導電ペーストは、形成する電極のライン形状が良好であって、更にその膜厚を1.μm以下という薄膜にすることができる。更に、その被膜が緻密である優れた電極を形成することができる。
本実施態様に用いる有機バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂が挙げられる。具体的にはそれ自体がエチレン性二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂と、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用することが可能である。また、有機バインダーとして好適に使用できる樹脂(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)としては、以下のものが挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレート等の不飽和二重結合を有する化合物とを共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、メチル(メタ)アクリレート等の不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に対し、グリシジル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリル酸クロライド等によりエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(3)グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基と不飽和二重結合とを有する化合物と、メチル(メタ)アクリレート等の不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を反応させて生成した2級の水酸基に、テトラヒドロフタル酸無水物等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(4)無水マレイン酸等の不飽和二重結合を有する酸無水物と、スチレン等の不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基と不飽和二重結合とを有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(5)多官能エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸とを反応させて生成した2級の水酸基に、テトラヒドロフタル酸無水物等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(6)メチル(メタ)アクリレート等の不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、1分子中に1つのカルボキシル基を有しエチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、これにより生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)ポリビニルアルコール等の水酸基含有ポリマーに多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(8)ポリビニルアルコール等の水酸基含有ポリマーに、テトラヒドロフタル酸無水物等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に対して、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物を更に反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂などが挙げられる。これらの中でも特に(1)、(2)、(3)、(6)の樹脂が好適に用いられる。
尚、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタアクリレート及びこれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
このようなカルボキシル基含有感光性樹脂及びカルボキシル基含有樹脂は、単独で又は混合して用いてもよい。これらの配合量は、感光性導電ペースト100質量部に対して10〜50質量部であることが好ましい。当該配合量が10質量部未満の場合、本発明の感光性導電性ペーストを用いて形成する塗膜への上記樹脂の分布が不均一になりやすい。この場合、当該塗膜が十分な光硬化性及び光硬化深度を得難くなり、選択的露光、現像によるパターニングが困難となる。一方、当該配合量が50質量部を超えた場合、焼成時の電極のよれや線幅収縮を生じやすくなる。
また、本発明に用いるカルボキシル基を有する樹脂は、重量平均分子量が1,000〜100,000、且つ酸価が50〜250mgKOH/gであることが好ましい。更に、カルボキシル基を有する樹脂としてカルボキシル基含有感光性樹脂を用いる場合、その二重結合当量が350〜2,000g/当量、好ましくは400〜1,500g/当量のものを好適に用いることができる。カルボキシル基を有する樹脂の重量平均分子量が1,000未満の場合、現像時の塗膜の密着性に悪影響を与える。一方、当該重量平均分子量が100,000を超える場合、塗膜の現像不良を生じやすくなる。当該重量平均分子量のより好ましい範囲は5,000〜70,000である。
また、カルボキシル基を有する樹脂の酸価が50mgKOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分で現像不良を生じやすい。一方、当該酸価が250mgKOH/gを超える場合、現像時に塗膜の密着性の劣化や塗膜の光硬化部(露光部)の溶解が生じてしまう。更に、カルボキシル基を有する樹脂としてカルボキシル基含有感光性樹脂を用いる場合、当該樹脂の二重結合当量が350g/当量未満であると、焼成時に残渣が残りやすくなる。一方、当該二重結合当量が2,000g/当量を超えると、塗膜の現像時の作業余裕度が狭くなり、また塗膜の光硬化時に高い露光量が必要となる。
本実施態様に用いる銀粉末の一次粒径は、1.0μm以下である。この一次粒径が1.0μm以下であると、焼成時の収縮が均一に起こるため、電極のライン形状がシャープになり緻密な膜の電極が形成できる。この一次粒径が、1.0μmより大きいと、焼成後に導電被膜にピンホールや隙間が生じやすくなり、十分な導電性が得られ難くなる。この一次粒径の下限については、特に制限はない。しかし、一次粒径が小さくなると銀がより高価となるため、低コスト化という観点からは0.5μm以上が好ましい。より好ましい一次粒径は、0.5〜0.7μmである。尚、本実施態様において、銀粉末の一次粒径とは、電子顕微鏡(SEM)を用いて10,000倍にて観察したランダムな10個の銀粉末の平均粒径を意味する。
また、銀粉末の比表面積は、1.5〜2.0m/gである。銀粉末の比表面積がこの範囲であると、銀粉末の光の散乱が少なく、塗膜の下部まで十分硬化が進むことから、塗膜の現像時に剥がれが生じることがない。
また、銀粉末のタップ密度は、2.0〜5.0g/cmである。銀粉末のタップ密度がこの範囲であると、ペーストの塗布性が良好で緻密な塗膜が得られる。より好ましいタップ密度は、2.4〜4.2g/cmである。
尚、本実施態様の銀粉末は、球状、フレーク状、デンドライト状など種々の形状のものを用いることができるが、光特性や分散性を考慮すると、球状のものを用いることが好ましい。
本実施態様の感光性導電ペーストへの銀粉末の配合量は、当該導電ペースト100質量部に対して30〜45質量部である。この銀粉末の配合量が30質量部より少ないと、焼成後の電極がポーラスな状態となり充分な導電性が得られ難くなる。また、当該配合量が45質量部より多くなると、当該導電ペースト及びこれを用いて製造したPDPがコスト高となる。
本実施態様に用いる光重合性モノマーは、組成物の光硬化性の促進及び現像性を向上させるために用いられる。光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及び上記アクリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、トリメリット酸、テレフタル酸等の多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−、又はそれ以上のポリエステル等が挙げられる。これらは、特定のものに限定されるものではなく、またこれらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの光重合性モノマーの中でも、1分子中に2個以上のアクリロイル基又はメタアクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましく用いられる。
このような光重合性モノマーの配合量は、有機バインダー100質量部あたり20〜100質量部が適当である。当該光重合性モノマーの配合量が20質量部未満の場合、ペーストの十分な光硬化性が得られ難くなる。一方、当該配合量が100質量部を超えると、被膜の深部に比べて表面部の光硬化が速くなるため硬化ムラを生じやすくなる。
本実施態様に用いる光重合開始剤としては、具体例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィネート等のホスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュアー184、イルガキュアー819、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、BASF社製のルシリンTPO等が挙げられる。
これらの光重合開始剤の配合量は、有機バインダー100質量部あたり1〜30質量部が適当であり、好ましくは、5〜20質量部である。
また、このような光重合開始剤は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。
更に、より深い光硬化深度を要求される場合、可視領域でラジカル重合を開始するチタノセン系光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製イルガキュアー784等)、ロイコ染料等を硬化助剤として組み合わせて用いることができる。
また、熱重合触媒を前記光重合開始剤と併用して用いることができる。この熱重合触媒は、数分から1時間程度にわたり高温でのエージングを行うことにより、塗膜に含まれる未硬化の光重合性モノマーを反応させうるものである。具体的には、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、イソブチロニトリル等のアゾ化合物である。熱重合触媒としては、好ましくは、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2,4−ジバレロニトリル、1´−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレイト、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド、2−メチル−2,2´−アゾビスプロパンニトリル、2,4−ジメチル−2,2,2´,2´−アゾビスペンタンニトリル、1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2,2´,2´−アゾビス(2−メチルブタナミドオキシム)ジヒドロクロライド等が挙げられる。より好ましいものとしては、環境にやさしいノンシアン、ノンハロゲンタイプの1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)が挙げられる。
本実施態様に用いる有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テルピネオール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような有機溶剤は、感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満となるように配合されることが好ましい。有機溶剤の配合量が有機成分に対して40質量%以上では、ペーストの粘度が低くなり塗布性が悪化する。また、沈降等が発生し、ペーストの保存安定性が低下する。
本実施態様に用いるガラスフリットは、ガラス軟化点が420〜580℃であることが好ましい。より好ましくは、ガラス転移点が360〜500℃である。また、平均粒径が0.2〜1.0μmのものであることが好ましい。ガラスフリットの平均粒径が1.0μm以下であると、焼成時の収縮が均一に起こり、電極のライン形状がシャープになり緻密な膜の電極が形成できる。また、ガラスフリットの熱膨張係数α300は、60〜110×10−7のものが好ましい。
このようなガラスフリットとしては、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リチウム、又はアルカリホウケイ酸塩を主成分とするものが好適に用いられる。
酸化鉛を主成分とするガラスフリットとしては、酸化物基準の質量%で、PbOが48〜82%、Bが0.5〜22%、SiOが3〜32%、Alが0〜12%、BaOが0〜15%、TiOが0〜2.5%、Biが0〜25%の組成を有し、軟化点が420〜580℃である非晶性ガラスフリットが挙げられる。
酸化ビスマスを主成分とするガラスフリットの好ましい例としては、酸化物基準の質量%で、Biが6〜88%、Bが5〜30%、SiOが5〜25%、Alが0〜5%、BaOが0〜20%、ZnOが1〜20%の組成を有し、軟化点が420〜580℃である非晶性ガラスフリットが挙げられる。
酸化亜鉛を主成分とするガラスフリットの好ましい例としては、酸化物基準の質量%で、ZnOが25〜60%、KOが2〜15%Bが25〜45%、SiOが1〜7%、Alが0〜10%、BaOが0〜20%、MgOが0〜10%の組成を有し、軟化点が420〜580℃である非晶性ガラスフリットが挙げられる。
このようなガラスフリットの配合量は、焼成後の電極の密着性向上及び抵抗値低減の観点から、銀粉末100質量部に対して、1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部である。
更に、本実施態様の感光性導電ペーストには、ガラスフリットを当該ペーストに均一に分散するために、分散剤を添加することができる。分散剤は、ガラスフリットを均一に当該ペーストに分散できるものであれば特に限定されるものではなく、1種あるいは2種以上を混合して用いることもできる。分散剤としては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、変性アクリル系ブロック共重合体、顔料親和性基を有するアクリル共重合物、塩基性あるいは酸性の顔料吸着基を有するブロック共重合物、顔料親和性基を有する変性ポリアルコキシレート、ポリアミノアマイド塩とポリエステルの組合せ、又は極性酸エステルと高分子アルコールの組合せ、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩、顔料親和性基を有する高分子量ブロック共重合体、特殊変性ウレア等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
市販されている分散剤(沈降を防止するためのレオロジーコントロール剤も含む)で特に好適に用いることができるものとしては、モダフロー(モンサント社製)、Disperbyk(登録商標)−101、−103、−110、−111、−160、−171、−174、−182、−184、−190、−300、−BYK(登録商標)−P105、−P104、−P104S、−240、−410(いずれもビック・ケミー・ジャパン(株)製)が挙げられる。
また、本実施態様のガラススラリーは、ガラスフリット40〜90質量部と、有機溶剤10〜60質量部と、分散剤0.03〜10質量部とを含む混合物を湿式分散(粉砕を含む、以下同じ。)することにより調製される。好適な態様としては、ガラスフリット50〜85質量部と、有機溶剤15〜50質量部と、分散剤0.1〜8質量部とを含む混合物を湿式分散して調製するガラスフリットである。
また、ガラススラリーの調製に用いられる湿式分散機としては、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、アトライター等が挙げられる。これらの中でも、生産性、分散性から、ビーズミルが好ましい。分散剤は、湿式分散時に添加しても、その後に添加しても良い。ガラスフリットの含有量が高いとガラススラリーの粘性も高くなる為、湿式分散時には減粘効果の高い分散剤を添加することが望ましい。
更に、ガラススラリーは、その粉砕度に応じた高精細ろ過をすることが可能である。特に、98質量%ろ過精度2〜40μm、好ましくは98質量%ろ過精度5〜33μmとなるろ過フィルターでガラススラリーをろ過した後、ペースト化することが好ましい。これにより、ピンホール等の発生の無い緻密な膜の電極を形成することができる。尚、ガラススラリーとは、ガラス微粒子が液体中に分散(又は懸濁)した状態にある溶液を示し、分散時にガラスが粉砕されたものも含む。
本実施態様の感光性導電ペーストに多量の無機粉末を配合した場合、得られる組成物の保存安定性が悪く、ゲル化や流動性の低下により塗布作業性が悪くなる傾向がある。従って、本実施態様の組成物では、組成物の保存安定性向上のため、無機粉末の成分である金属あるいは酸化物粉末との錯体化、あるいはこれらとの塩形成等の効果のある化合物を、安定剤として添加することができる。
本実施態様の安定剤としては、硝酸、硫酸、塩酸、ホウ酸等の各種無機酸;ギ酸、酢酸、アセト酢酸、クエン酸、ステアリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、スルファミン酸等の各種有機酸;リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸ブチル、リン酸フェニル、亜リン酸エチル、亜リン酸ジフェニル、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等の各種リン酸化合物(無機リン酸、有機リン酸)等の酸が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このような安定剤は、ガラス粉末及び無機粉末100質量部当り0.1〜10質量部の割合で添加することが好ましい。
尚、安定剤として、ホウ酸を配合する場合、25℃の水100gに対する溶解度が20g以下の疎水性溶媒を用いることが好ましい。水に対する溶解度の高い有機溶媒を用いた場合、有機溶媒に溶け込んだ水が、ガラスフリットに含まれる金属をイオン化させ、ゲル化の原因となる。
更に本実施態様の感光性導電ペーストには、シリコーン系、アクリル系等の消泡・レベリング剤、被膜の密着性向上のためのシランカップリング剤等の添加剤を配合することができる。また、本実施態様の感光性導電ペーストには、酸化防止剤や保存時の熱的安定性を向上させるための熱重合禁止剤等を添加することもできる。
本実施態様の感光性導電ペーストは、スクリーン印刷法、バーコーター、ブレードコーター等の塗布方法で基板、例えばPDPの前面基板となるガラス基板に塗布される。塗布後、これを指触乾燥性を得るために熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉等で例えば70〜120℃で5〜40分程度乾燥させて、当該ペーストに含まれる有機溶剤を蒸発させてタックフリーの塗膜が形成される。予め当該ペーストを用いてドライフィルムを形成した場合には、基板上にこのドライフィルムの樹脂組成物層をラミネートしてもよい。塗膜の形成後、この塗膜に選択的露光、現像、焼成を行って電極を形成する。
露光工程では、露光パターンを有するネガマスクを用いた接触露光及び非接触露光が可能である。露光光源としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプ等が使用される。露光量としては100〜800mJ/cm程度が好ましい。
現像工程では、スプレー法、浸漬法等が用いられる。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム等の金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン水溶液、特に約1.5質量%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられる。尚、現像液としては、塗膜に含まれるカルボキシル基を有する樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)が除去されればよく、上記のような現像液に限定されるものではない。また、現像後、不要な現像液の除去のため、基板に水洗や酸中和を行うことが好ましい。
焼成工程では、現像後の基板を空気雰囲気下又は窒素雰囲気下で約400〜600℃の加熱処理を行い、電極を形成する。尚、このときの昇温速度は、20℃/分以下に設定することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示して本実施態様について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではないことはもとよりである。
(有機バインダーの合成)
温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を0.76:0.24のモル比で仕込み、これらに溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れて、窒素雰囲気下、これらを80℃で2〜6時間攪拌して、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を冷却し、これに重合禁止剤としてメチルハイドロキノン、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを用い、またグリシジルメタクリレートを、95〜105℃で16時間の条件で更に上記樹脂のカルボキシル基1モルに対して0.12モルの割合の付加モル比で付加反応させた。これらを冷却後取り出し、有機バインダーAとした。この有機バインダーAは、重量平均分子量が約10,000、固形分酸価が59mgKOH/g、二重結合当量が950であった。尚、バインダーAの重量平均分子量は、(株)島津製作所製ポンプLC−6ADと昭和電工(株)製カラムShodex(登録商標)KF−804、KF−803、KF−802を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
この有機バインダーAを用いて、表1に示す組成比にて各成分を配合し、攪拌機による攪拌後、これらを3本ロールミルを用いて練肉してペースト化を行い、実施例1〜6及び比較例1、2の各感光性導電ペーストを作製した。また、表1に示す各成分の配合量の単位は質量部である。
尚、低融点ガラスフリットとしてはBi 50%、B 16%、ZnO 14%、SiO 2%、BaO 18%、熱膨張係数α300=86×10−7/℃、ガラス軟化点501℃のものを使用した。
また、このガラスフリットの粉砕は、ジェットミルで行い、堀場レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920で測定したところ、平均粒径は1.3μmであった。
Figure 0005393402
(Ag粉末)
本実施例では、表2に示した比表面積、タップ密度、及び一次粒径の異なるAg粉末A〜Eを用いた。
(試験片作成)
ガラス基板上に、評価用の各感光性導電ペーストを300メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に塗布し、その後、これらをIR乾燥炉にて、100℃で20分間乾燥して指触乾燥性の良好な塗膜を形成した。次に、光源としてショートアークランプを用い、ネガマスクを介して、乾燥塗膜上の積算光量が300mJ/cmとなるように乾燥塗膜をパターン露光した後、これを0.4質量%の炭酸ソーダ水溶液を用いて現像し、水洗した。そして、当該基板を空気雰囲気下にて590℃で10分間焼成し、電極が形成された各試験片を作成した。これらの評価方法は以下のとおりである。
(ライン形状及び緻密性);
上記試験片作成方法によって形成した100μm幅の電極の欠損を顕微鏡観察にて評価した。
良好の場合を○、NGの場合を×とした。
(抵抗値);
上記試験片作成方法により0.4×10cmの電極を有する試験片を作成し、形成した電極の抵抗値と膜厚から比抵抗値を算出した。
抵抗測定:ミリオームハイテスターにより測定した。
(保存安定性);
実施例1〜6及び比較例1の各感光性導電ペーストを25℃の条件下で7日間放置し、その後の沈降具合を観察した。
沈降なしを○、沈降ありを×とした。
上記評価結果を表2に示す。
Figure 0005393402
表2に示す実施例1〜6、比較例1から明らかなように、本実施態様の感光性導電ペーストによれば、ライン形状、抵抗値、並びに緻密性が良好であって、膜厚が1.μm以下という薄膜の電極を形成できることを確認できた。

Claims (2)

  1. 膜厚1.2μm以下の電極に用いる感光性導電ペーストであって、
    有機バインダーと、
    一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m/gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cmである銀粉末と、
    光重合モノマーと、
    光重合開始剤と、
    有機溶剤と、
    ガラスフリットとを含有し、
    前記有機バインダーの配合量は、前記感光性導電ペーストに対して10〜50質量%、前記銀粉末の配合量は、前記感光性導電ぺーストに対して30〜45質量%、前記光重合性モノマーの配合量は、前記有機バインダーに対して20〜100質量%、前記光重合開始剤の配合量は、前記有機バインダーに対して1〜30質量%、前記有機溶剤の配合量は、前記感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満、および前記ガラスフリットの配合量は、前記銀粉末に対して1〜30質量%であることを特徴とする感光性導電ペースト。
  2. 膜厚1.2μm以下の電極に用いる感光性導電ペーストの製造方法であって、
    ガラスフリットを40〜90質量%、有機溶剤を10〜60質量%、および分散剤を0.03〜10質量%を含む混合物を湿式分散又は粉砕してガラススラリーを調製し、
    一次粒径が1.0μm以下であり比表面積が1.5〜2.0m /gでありタップ密度が2.0〜5.0g/cm である銀粉末を前記感光性導電ペーストに対して35〜45質量%、有機バインダーを前記感光性導電ペーストに対して10〜50質量%、光重合モノマーを前記有機バインダーに対して20〜100質量%、光重合開始剤を前記有機バインダーに対して1〜30質量%、前記ガラスフリットが前記銀粉末に対して1〜30質量%となる前記ガラススラリー、および前記ガラススラリーに含まれる有機溶剤との総和が前記感光性導電ペーストに含まれる有機成分に対して40質量%未満となる有機溶剤を混合することを特徴とする感光性導電ペーストの製造方法。
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