JP5393312B2 - 電子内視鏡のレンズ位置制御装置 - Google Patents

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本発明は、光学系に移動機構を設けた電子内視鏡に関し、特にトルクワイヤを用いたレンズ位置制御機構に関する。
電子内視鏡の撮像光学系にズーム機構を設け、観察倍率を可変とした拡大内視鏡が知られている。内視鏡挿入部先端に設けられたズームレンズは、例えば操作部に設けられたモータの回転駆動力を、トルクワイヤを介して挿入部先端まで伝達することにより駆動される。ズームレンズの位置は、例えば挿入部先端に設けられたエンコーダを用いて検出される。しかし、センサを挿入部先端に設ける構成では、内視鏡挿入部の細径化において不利であり構造も複雑となる。このような問題に対して、ズームレンズが駆動端の間を移動するのに掛かる時間と、変倍スイッチの操作時間から、レンズ位置を把握する構成が提案されている(特許文献1)。
特許第3936512号公報
しかし、特許文献1のような構成では、モータやトルクワイヤの経時的な劣化による速度変化に対応することはできない。また、モータの回転角からレンズ位置を把握することも考えられるが、ワイヤには捩りが発生するため、モータの回転範囲はレンズの機械的な可動範囲よりも広く、正確なレンズ位置の制御を行うにはこの点を考慮する必要がある。
本発明は、トルクワイヤを用いてレンズの駆動を行う電子内視鏡装置において、簡略・小型な構成で、挿入部の細径化を図るとともに、高い精度でのレンズ位置制御を行うことを課題としている。
本発明の電子内視鏡のレンズ位置制御装置は、レンズの位置を調整するためのレンズ位置調整機構と、レンズ位置調整機構に動力を供給するモータと、モータの動力を前記レンズ位置調整機構に伝達するトルクワイヤと、モータの回転を検知し、回転量を算出する回転量検出手段と、モータの実回転速度を検知し、モータの回転速度が一定となるように制御を行う速度制御手段と、モータの可動範囲の端点を検出する端点検出手段と、端点検出手段により検出されたモータの可動範囲の一端から他端に渡りモータを駆動して、モータの可動範囲に対応する回転量を検出する初期化手段とを備え、レンズの可動範囲に対応する回転量とモータの可動範囲に対応する回転量とから、レンズの可動範囲に対応する回転範囲内で前記モータの回転を制御してレンズの位置調整を行い、端点検出手段における端点の検出が、速度制御手段における指令信号の値に基づいて行われることを特徴としている。
端点検出手段は、例えば指令信号の値を閾値と比較することで端点を検出する。あるいは端点検出手段は、例えば指令信号の値の増減をモニタして端点を検出する。実回転速度は、例えばモータが所定回転する間に計数される基準クロックの数に基づいてモニタされる。
初期化手段において、レンズの可動範囲の中心がモータの可動範囲の中心に一致するものとして、レンズの可動範囲とモータの回転量の対応を特定することが好ましい。モータの回転が制御されるレンズの可動範囲に対応する回転範囲の両側にマージンとなる領域が設けられることが好ましい。
モータは小型化する上で、センサレスDCブラシレスモータもしくはDCブラシレスモータであることが好ましい。センサレスDCブラシレスモータの場合、モータの回転が、1つの相の誘導起電力に基づいて生成されるパルス信号を用いて検出されることが好ましい。
レンズ位置調整機構は、例えばズーム用のレンズ位置調整機構であり、このとき、初期化動作終了時に、レンズがレンズの可動範囲のズームアウト側の端に位置することが好ましい。
本発明によれば、トルクワイヤを用いてレンズの駆動を行う電子内視鏡装置において、簡略・小型な構成で、挿入部の細径化を図り、かつ高い精度でレンズ位置制御を行うことができる。
本発明の一実施形態である電子内視鏡システムの構成を示す概略図である。 本実施形態の電子内視鏡(スコープ本体)の電気的、機械的な構成を模式的に示すブロック図である。 モータ駆動回路および制御部の構成を示すブロック図である。 モータ駆動回路から出力される3相駆動信号(U、V、W)とモータ駆動回路において生成される1回転検出信号の対応を示すタイミングチャートである。 1回転検出信号FGと、一定周期で出力される基準クロック(パルス)信号CLKの関係を示すタイミングチャートである。 モータの速度制御に関わる制御ブロック図である。 初期化動作におけるモータの回転と、カム環の位置(レンズ位置)の関係を示す図である。 本実施形態の初期化動作処理のフローチャートである。 モータの回転が開始されてからトルクワイヤが捩られて停止するまでのモータ回転周波数の変化、およびモータ指令電圧の変化を示すグラフである。 第1実施形態におけるTele/Wide端検出処理1のフローチャートである。 モータの回転が開始されてからトルクワイヤが捩られて停止するまでのモータ回転周波数の変化、およびモータ指令電圧の変化を示すグラフである。 第2実施形態におけるTele/Wide端検出処理2のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態である電子内視鏡システムの構成を示すブロック図である。
電子内視鏡システムは、一般にスコープ本体(電子内視鏡)10と、スコープ本体が着脱自在に取り付けられるプロセッサ装置11と、内視鏡画像を表示するモニタ装置12を備える。スコープ本体11は、可撓管からなり体内や管孔内に挿入される挿入部13と、ユーザにより把持・操作され、挿入部13の基端部が連結される操作部14と、プロセッサ装置11に着脱され、スコープ本体10とプロセッサ装置11とを電気的、光学的に接続するコネクタ部15と、操作部14とコネクタ部15の間を連絡するユニバーサルコード16とから構成される。
プロセッサ装置11には、例えば、画像処理ユニットとともに光源部(図示せず)が設けられ、光源部からはコネクタ部15から挿入部13の先端部まで配設されたライトガイドファイバ(図示せず)を通して照明光が伝送され照射される。挿入部13の先端部に設けられた撮像素子で撮影された映像は、挿入部13、操作部14、ユニバーサルコード16、コネクタ部15を介してプロセッサ装置11へと送られ、所定の画像処理が施された後、モニタ装置12に表示される。
図2は、図1に示されたスコープ本体10の電気的な構成およびレンズ駆動系の機械的な構成を模式的に示すブロック図である。
挿入部13の先端部には、CCDやCMOSなどの撮像素子17が配置される。本実施形態において、撮像素子17はCCDであり、CCD17の撮像面には、レンズ(レンズ群)18を介した映像が投影される。レンズ18はズーム用のレンズ(レンズ群)を備え(図示せず)、ズーム用レンズは、光軸方向に摺動自在なレンズ保持枠(図示せず)に保持される。従来周知のように、レンズ保持枠に設けられたピンと、カム環19に設けられたカム溝との係合により、カム環19の光軸周りの回転運動が、レンズ保持枠の光軸方向の直線運動に変換され、ズーム用レンズの位置が調整される(レンズ位置調整機構)。これにより、CCD17ではズーム用レンズ(図示せず)の位置に応じた倍率の画像が撮影される。
また、カム環19の外周面には周方向に沿ってギア部(図示せず)が形成され、ギア部には、ギア20が係合される。ギア20には、挿入部13内に配設されるトルクワイヤ21の一端が接続され、他端は操作部14に設けられたモータ22に減速ギア23を介して接続される。すなわち、モータ22の回転力がトルクワイヤ21を介してギア20に伝達され、カム環19は光軸周りに回転される。
モータ22は、例えば3相のセンサレスDCブラシレスモータであり、コネクタ部15に設けられたモータ駆動回路24からユニバーサルコード16(図1参照)を介して送られる3相駆動信号(U、V、W)により制御される。モータ駆動回路24は、コネクタ部15に設けられた制御部25により制御され、モータ駆動回路24は、後述するようにモータ22の回転を検知して制御部25へと出力する。
なお、操作部14には、ズーム機能における望遠(ズームイン/Tele)、広角(ズームアウト/Wide)をそれぞれ指示するためのTeleスイッチ26およびWideスイッチ27を含む入力部28が設けられる。Teleスイッチ26、Wideスイッチ27の操作信号は、制御部25へと送られ、制御部25はこの操作信号に従ってモータ駆動回路24を通して、モータ22の回転方向を含めた駆動を制御する。
CCD17の駆動は、コネクタ部15に設けられたCCD駆動回路29から出力されるCCD駆動パルス信号により制御され、CCD駆動回路29は、制御部25により制御される。またCCD17で生成された画像信号は、コネクタ部15に設けられたCCD信号処理部30へと出力される。CCD信号処理部30はアナログフロントエンドに対応し、CCD17からのアナログ画像信号に対して、初段増幅、相関二重サンプリング、AD変換を施し、制御部25へと出力する。
また、制御部25には、通信制御部31が接続されており、通信制御部31は、制御部25に入力されたデジタルの画像信号や各種制御信号をプロセッサ装置11(図1参照)の画像処理ユニットへ出力するとともに、プロセッサ装置11から受信した各種制御信号を制御部25へ入力する。
次に図3、図4を参照して、本実施形態におけるモータ駆動回路24および制御部25の構成の詳細について説明する。なお、図3は、モータ駆動回路24および制御部25の構成を示すブロック図であり、図4は、モータ駆動回路24から出力される3相駆動信号(U、V、W)とモータ駆動回路24において生成される1回転検出信号FGの対応を示すタイミングチャートである。
本実施形態において、モータ駆動回路24は、3相センサレスモータ制御ロジック回路32、ドライブ回路33、位相検出回路34などから構成される。3相センサレスモータ制御ロジック回路32は、モータ22の起動シーケンス及びモータ22に与えるU、V、W相のデジタル値を生成し、ドライブ回路33は、このデジタル値に基づいて、モータ22のU、V、W端子に実際に印加されるU、V、W相の電圧を出力する。また、モータ22と3相センサレスモータ制御ロジック回路32を結ぶU、V、W信号線は、3つのコンパレータ35U、35V、35Wの一方の入力端子にそれぞれ接続され、他方の入力端子には参照電圧VREFが入力される。
UVW各相に印加される電圧がオフ状態のとき、対応する相では回転速度に応じた誘導起電力により電圧が発生する。本実施形態では、コンパレータ35U、35V、35Wの各々で、各相の誘導起電力の発生を検知し位相検出回路34においてモータ22の位相を検出する。また、ある1つの相に対する上記コンパレータからの出力は、モータ22の一回転に対応する周期のパルス信号となるため、本実施形態ではこれを1回転検出信号FGとして制御部25へと出力する。なお図4には、各相における位相検出のタイミングも示される。
制御部25は、マイコン(または、FPGA)36、基準クロック計数回路37を備え、3相センサレスモータ制御ロジック回路32は、マイコン(または、FPGA)36によって制御される。マイコン36には位相検出回路34から、例えばUVWの各相に対応した誘導起電力検出パルスのうちの少なくとも1つが入力される。本実施形態ではU相が1回転検出信号FGとして利用され、マイコン36に入力される。マイコン36では、1回転検出信号FGに基づいてモータ22の回転角に対応する回転量が算出され、モータ回転量からレンズ位置の制御が行われる。
また、基準クロック計数回路37には、タイミングジェネレータ(図示せず)から基準クロック信号CLKが入力されるとともに、位相検出回路34から1回転検出信号FGが入力される。図5は、1回転検出信号FGと、基準クロック(パルス)信号CLKの関係を示すタイミングチャートであり、基準クロック計数回路37では、モータ22が1回転し、FGパルスの立ち上がりが検出される毎に、その間のクロックパルス数が計数され、1回転の間の基準クロック信号CLKのパルス数がマイコン36へと出力される(なお、FGパルスの立下りを利用してもよい)。
基準クロック計数回路37で計数される基準クロック信号CLKの計数値は、モータ22が一回転に要する時間に比例する。すなわち、回転周波数は、基準クロック信号CLKの計数値の逆数に対応する。したがって、マイコン36では、基準クロック計数回路37の計数値から、回転周波数、すなわち回転速度をモニタできる。
次に図6を参照して、本実施形態におけるモータ22の速度制御について説明する。図6は、モータ22の速度制御に関わる制御ブロック図である。本実施形態のモータ22の速度制御では、回転数を目標周波数(回転速度)vに維持するようにモータ22に印加される電圧が制御される。上述したように位相検出回路34で1回転検出信号FGを生成し(ブロック40)、この1回転検出信号FGと基準クロック信号CLKから、マイコン36においてモータ22の回転周波数vfを算出し(ブロック41)、フィードバック信号として用いる。
すなわち、目標回転周波数(目標速度)vとモータ22の回転周波数vfの偏差が、例えばマイコン36から3相センサレスモータ制御ロジック回路32へ出力され、この偏差に対して所定の係数の下、比例演算Pおよび積分演算Iが施されて(ブロック42)、モータ22のUVW相に印加される電圧値を指示するデジタル値Mvが算出される。また、デジタル値Mvは、3相センサレスモータ制御ロジック回路32に設けられたリミッタ(ブロック43)においてその値を所定値(上限値)以下に制限され、回転方向に合わせてUVW相毎のタイミングでドライブ回路33へと出力される。
ドライブ回路33では、デジタル値Mvの値が、モータ22のUVW相の各々に実際に印加される電圧に変換され(ブロック44)、図4に示されるタイミングでモータ22のUVWの各相に出力される。またこのとき、図3を参照して説明したように、モータ22の各UVW相各端子電圧が位相検出回路34に入力され、モータ22の位相が検出される(ブロック40)とともに、FGパルスが生成される。なお、上記制御は、基準クロック計数回路37を3相センサレスモータ制御ロジック回路32に組み込み、例えば目標回転速度のみマイコン36から入力する構成とすることもでき、また逆にP演算、I演算をマイコン(または、FPGA)36において実行することも可能であり、様々な配置と構成が考えられる。
以上の構成により、モータ22は、設定された所定の回転周波数で回転するように制御され、例えば、負荷トルクの増減に合わせてモータ22に印加される電圧が増減する。また、リミッタにより印加電圧が所定電圧以上にならないように制限される。
次に図7、図8を参照して、本実施形態におけるレンズ位置の初期化動作について説明する。図7は、初期化動作におけるモータ22の回転と、カム環19の位置(レンズ位置)の関係を示すもので、横軸はモータ22の回転量に対応し、縦軸は時間に対応する。また、図8は本実施形態の初期化動作処理のフローチャートである。初期化動作は、電子内視鏡の電源投入時など、レンズ位置制御処理に先立ってマイコン36において実行される。
トルクワイヤを用いて回転力をレンズ駆動機構に伝達する構成では、レンズの移動(本実施形態ではカム環の回転)が係止機構により停止しても、モータはワイヤが捻られて一定のトルクが発生するまで回転する。このため、モータの回転範囲(可動範囲)はレンズの機械的な可動範囲よりも広くなる。すなわち、モータ22の回転量からレンズ位置を制御する場合、モータ22の回転量とカム環19の位置(レンズ位置)の間の対応を求める必要がある(図2参照)。
図7において、左側はTele(望遠)側、右側はWide(広角)側に対応し、時間は上から下へと経過する。また、本実施形態では、モータ22の回転量は、1回転検出信号FGのカウント値(例えば正転時Tele側への回転時に加算、反転時Wide側への回転時に減算して求めるパルス数)として求められる。
区間A1は、トルクワイヤ21の捩りによる変位も含めたモータ22の可動領域(回転可能な範囲)を示し、区間A3は、モータ22とカム環19の回転比(ギア20、23を含めたギア比)から計算されるカム環19の可動範囲に対応するモータ22の回転範囲である。例えば、モータ側ギア比が1:79である時、モータ22は79回転に付きカム環19が1回転し、トルクワイヤとカム環のギア比が1:3である場合、カム環19が機械的に回転可能な範囲が0.5回転(180°)の時、トルクワイヤは、1.5回転を要する。上記例の場合、カム環19の可動範囲に渡る1回転検出信号FGのカウント数は118.5(=79×1.5)となる。
また区間A2は、モータ22の回転制御に使用される領域を示す。すなわち、カム環19をTele端やWide端の機械的可動範囲を確実に動作させる為に、機械的可動範囲に対して、Tele側やWide側に余分な可動範囲を設ける事が望ましい。本実施形態では、設計値から計算されるカム環19の回転可能範囲は、Tele端側に20パルス分、Wide端側に30パルス分のマージンを設けている。
内視鏡起動時などの初期状態において、レンズ18やカム環19の位置は不明である。カム環19が起動時に図7の点P0にあるとき、本実施形態の初期化動作処理では、まずステップS100において、モータ22のTele方向へ回転が開始される。次にステップS102において、Tele側端点P1の検出処理が開始され、モータ22は、Tele側端点P1が検出されるまで、Tele方向へと回転される。ステップS102において、Tele側端点P1が検出されると、モータのTele方向への回転は停止される。
次にステップS104において、Wide方向へモータ22を回転させ、略同時にステップS106において、1回転検出信号(パルス信号)FGの計数が開始される。また、ステップS108において、Wide側端点P2の検出処理が開始される。モータ22は、Wide側端点P2が検出されるまで、Wide方向へと回転され、Wide側端点P2が検出されると、モータのWide方向への回転が停止される。このとき点P1〜点P2へ至るまでのFGパルスの数が計数される。
Tele側端点P1およびWide側端点P2の間のパルス数は、略ワイヤ可動領域A1に対応し、トルクワイヤ21の捩り特性は左右の回転に対して対称なので、カム環19の機械的な可動範囲A3の中心は、点P1、P2の中心に一致する。このことから、本実施形態の初期化動作では、ステップS110において、端点P1、P2間の中心からWide側へ90パルス(可動範囲A3の半分である60パルス+Wide側マージン30パルス)移動した位置P3をレンズ位置制御処理における原点とし、モータ22をこの位置まで回転する。
すなわち、モータ22は、Wide側端点P2から再びTele側へ回転され、端点P1、P2間の全パルス数からカム環可動範囲A3の半分の区間のパルス数とWide側マージンのパル数とを差し引いたパルス数分、モータ22の回転が戻され、このときのFGパルスのカウント値が位置情報として不揮発性メモリ等に記憶されこの初期化動作処理は終了する。
この後、点P3を原点として、Tele/Wideスイッチ26、27の操作に基づいて、区間A2でレンズ位置制御が実行され、FGパルスのカウント値は、位置情報としてメモリに随時更新、記憶される。なお、カム環19の可動範囲に渡る1回転検出信号FGのカウント数が118.5で、Tele端側マージンが20パルス、Wide端側マージンが30パルスのとき、制御に使用される領域(区間A2)は、168パルス(20+118+30)分の区間となる。
次に、図9を参照して、本実施形態のTele側端点およびWide側端点の検出処理(Tele/Wide端検出処理)における端点検出の原理について説明する。
図9(a)は、図6を参照して説明された制御の下、モータ22のTele方向、あるいはWide方向への回転駆動が開始されてからカム環19の回転が係止機構により停止され、トルクワイヤ21が捻られてモータ22の回転が略停止されるまでのモータ22の回転周波数(回転速度)の時間変化を模式的に示すグラフである。すなわち、図9(a)において、横軸は時間、縦軸はモータ22の回転周波数を示す。一方、図9(b)は、図9(a)のモータ制御に対応するモータ指令電圧Mvの時系列変化を示すグラフである。
モータ22の回転が開始されると、モータ指令電圧Mvが急速に上昇し、これに合わせて回転周波数(回転速度)も急激に上昇する(モータの立ち上がり時間T)。モータ22の回転周波数が目標回転周波数vに達すると、モータ指令電圧も略一定となり、回転は略目標回転周波数vで安定する。その後、tにおいてカム環19が係止機構に突き当たり、カム環19の回転が停止されると、トルクワイヤ21が捻られ始め、モータ22の負荷トルクが増大し始める。
このときモータ指令電圧Mvは、回転周波数を目標回転周波数vに維持するため増大され、速度保持可能領域Tの間、モータ指令電圧Mvが急速に増大する。その後、トルクワイヤ21の捩りトルクが所定値に達すると、モータ指令電圧Mvを上げても回転周波数(回転速度)は低下し始める(区間T)。なお、実際にはモータ指令電圧Mvは、リミッタにより所定値以下に制限される。
以上のことから、本実施形態では、モータ22の回転周波数を一定に維持する制御を行うとともに、モータ指令電圧の上昇をモニタして、カム環への当て付けを検知し、Tele側端点P1、Wide側端点P2の検出を行う。
次に図9(b)、図10を参照して、第1実施形態のTele側、Wide側端点の検出方法(Tele/Wide端検出処理1)について説明する。なお、図10は、Tele/Wide端検出処理1のフローチャートであり、図10のTele/Wide端検出処理1は、図8のTele端検出処理(ステップS102)およびWide端検出処理(ステップS108)の双方に対応する。
図9(b)に示されるように、第1実施形態では、モータ22の指令電圧Mvが上昇し、所定の指令電圧Mvcとなったときに端点(検出点)P1、P2に達したものとする。
図10に示されるように、まずステップS200では、FGパルスが検出されたか否かが判定され、モータ22の回転が開始されてから最初のFGパルスが検出されるまでのあいだ待機状態とされる。モータ22の始動後、最初のFGパルスが検出されると、ステップS202において、モータ指令電圧Mvの値がマイコン36(図3)において更新される。すなわち、本実施形態では、図3に示される3相センサレスモータ制御ロジック回路32からモータ指令電圧Mvがマイコン36に入力され、更新される。
ステップS204では、モータ指令電圧Mvが所定値(閾値)Mvcよりも大きいか否かが判定される。なお、回転周波数の閾値Mvcは、トルクワイヤが捻られる区間における端部近傍でのモータ22の挙動を予め調べることにより設定される。モータ指令電圧Mvが所定値Mvc以下のときには、まだ端点に達しているとは言えず、処理はステップS202に戻され、モータ指令電圧Mvの更新が行われる。
ステップS202、204の処理は、ステップS204において、モータ指令電圧Mvが閾値Mvcよりも大きいと判定されるまで続けられる。Mv>Mvcとなると、モータ22の負荷トルクが一定値以上になったことを意味し、端点P1またはP2に達したと判断される。すなわち、ステップS206において、モータ22の駆動が停止され、このTele/Wide端検出処理1は終了する。
以上のように、本発明の第1実施形態によれば、センサレス、DCブラシレスモータを利用しながらも、簡略な構成でモータの回転を把握し、ワイヤの捩りを考慮してカム環あるいはレンズの位置との対応を取ることができるので、挿入部先端にセンサを設けることなく、高い精度でレンズ位置の制御を行うことができ、挿入部の細径化を図るとともに、駆動部の小型化も図ることができる。
また、本実施形態では、モータ指令電圧をモニタすることで、トルクワイヤの負荷増大を検出するこができるので、カム環が当て付けられる位置をより正確に検知できる。これにより、トルクワイヤに負荷を掛け過ぎることなく端点の検出を行うことができ、端点検出に係るモータやトルクワイヤの負担を抑え、耐久性を向上させることができる。
次に、図11、図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態におけるTele側端点およびWide側端点の検出方法が異なるのみで、機械的、電気的な構成は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
図11は、第1実施形態における図9に対応し、図11(a)は、モータ22の駆動開始から、一方の端点に至るまでのモータ22の回転周波数の時間的な変化を示すグラフであり、図11(b)は、そのときのモータ指令電圧Mvの変化を示すグラフである。第1実施形態では、現在のモータ指令電圧Mvのみをモニタしたが、第2実施形態では、モータ指令電圧Mvの差分値をモニタして端点の検出を行う。すなわち、図11(b)に示されるように、モータ指令電圧Mvの値の増大を検知して端点の検出を行う。
図12は、第2実施形態において採用されるTele/Wide端検出処理2のフローチャートである。ステップS300では、第1実施形態のステップS200(図10)と同様に、モータ22の回転が開始されてからの最初のFGパルスが検出(波形立ち上がり又は、立ち下がり)されたか否かが判定され、最初のFGパルスが検出されるまでこの処理が繰り返される。
次に、ステップS302では、ステップS304の条件が満たされるまで、マイコン36における4つのモータ指令電圧Mv、Mv−1、Mv−2、Mv−3の値が更新し続けられる。ここでモータ指令電圧Mv、Mv−1、Mv−2、Mv−3は、時系列に検出されるモータ指令電圧Mvの値で、添え字0が最新の値を表し、Mv−1、Mv−2、Mv−3の順で古い値を表す。
ステップS304の条件が満たされると、ステップS306においてモータ22の駆動が停止されて、この処理を終了する。すなわち、第2実施形態のTele/Wide端検出処理2では、ステップS304の条件、Mv>Mv−1>Mv−2>Mv−3が満たされるとき、すなわち、モータ指令電圧Mvの値が一定期間単調に増大し続けるときに端点(P1またはP2)が検出されたものとする。
なお、マイコン36においてMv、Mv−1、Mv−2、Mv−3には、初期値として0が与えられており、最初のステップS302では、モータ指令電圧Mvに基準クロック計数回路37(図3)からの値が入力され、その後、モータ指令電圧Mvが更新されると、古いモータ指令電圧Mvの値は順次Mv−1、Mv−2、Mv−3へとシフトされる。
以上により、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第2実施形態において使用される時系列のモータ指令電圧の数は4つに限定されるものではなく、これよりも多くとも少なくともよい。また、複数のモータ指令電圧間の差分の比較から端点を検知することも可能であり、これらや実施形態で説明された方法を組み合わせることも可能である。
また、本実施形態では、ズームレンズを例に説明を行ったが、トルクワイヤを用いてレンズの駆動を行う構成であれば、ズームレンズの駆動に限定されるものではない。また、本実施形態ではレンズ駆動にカム環を用いたが、従来周知の他の方式であってもトルクワイヤを用いる構成であれば本願発明を適用することができる。
本実施形態では、3相ブラシレス、センサレスDCモータの1回転毎の回転を検知する構成としたが、n相のモータにおいて1回転毎にn個のパルスを検出する構成とすることもでき、この場合には、モータの回転速度(回転周波数)の検出に1/n回転中に計数される基準クロックのパルス数を用いることも可能である。またモータの回転速度(回転周波数)の検出に、2パルス以上の1回転検出信号の間の基準クロックのパルスの計数値を用いることもできる。更に、センサ付のモータを用いることも可能であるが、この場合には、センサ検出信号を用いる。
10 スコープ本体(電子内視鏡)
11 プロセッサ装置
12 モニタ装置
13 挿入部
14 操作部
15 コネクタ部
17 撮像素子(CCD)
18 レンズ
19 カム環(レンズ位置調整機構)
20 ギア
21 トルクワイヤ
22 モータ
24 モータ駆動回路
25 制御部
26 Teleスイッチ
27 Wideスイッチ
34 位相検出回路
36 マイコン
37 基準クロック計数回路

Claims (8)

  1. レンズの位置を調整するためのレンズ位置調整機構と、
    前記レンズ位置調整機構に動力を供給するモータと、
    前記モータの動力を前記レンズ位置調整機構に伝達するトルクワイヤと、
    前記モータの回転を検知し、回転量を算出する回転量検出手段と、
    前記モータの実回転速度を検知し、前記モータの回転速度が一定となるように制御を行う速度制御手段と、
    前記モータの可動範囲の端点を検出する端点検出手段と、
    前記端点検出手段により検出された前記モータの可動範囲の一端から他端に渡り前記モータを駆動して、前記モータの可動範囲に対応する回転量を検出する初期化手段とを備え、
    前記レンズの可動範囲に対応する回転量と前記モータの可動範囲に対応する回転量とから、前記レンズの可動範囲に対応する回転範囲内で前記モータの回転を制御して前記レンズの位置調整を行い、
    前記端点検出手段における前記端点の検出が、前記速度制御手段における指令信号の値に基づいて行われ
    前記初期化手段において、前記レンズの可動範囲の中心が前記モータの可動範囲の中心に一致するものとして、前記レンズの可動範囲と前記モータの回転量の対応を特定する
    ことを特徴とする電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  2. 前記端点検出手段が、前記指令信号の値を閾値と比較することで前記端点を検出することを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  3. 前記端点検出手段が、前記指令信号の値の増減をモニタして前記端点を検出することを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  4. 前記実回転速度が、前記モータが所定回転する間に計数される基準クロックの数に基づいてモニタされることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  5. 前記モータの回転が制御される前記レンズの可動範囲に対応する前記回転範囲の両側にマージンとなる領域が設けられることを特徴とする請求項に記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  6. 前記モータがセンサレスDCモータであり、前記モータの回転が、1つの相の誘導起電力に基づいて生成されるパルス信号を用いて検出されることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  7. 前記レンズ位置調整機構がズーム用のレンズ位置調整機構であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
  8. 前記初期化手段による回転量検出後、前記レンズが前記レンズの可動範囲の前記ズームアウト側の端に位置することを特徴とする請求項に記載の電子内視鏡のレンズ位置制御装置。
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