JP5393280B2 - 車両懸架用コイルばねと、その製造方法 - Google Patents

車両懸架用コイルばねと、その製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、自動車等の車両の懸架機構に使用される腐食耐久性に優れた車両懸架用コイルばねと、その製造方法に関する。
懸架用コイルばねは、冬季等に道路にまかれる凍結防止剤の影響を受けることが知られている。凍結防止剤は塩分を含むため、ばね鋼からなるコイルばねの表面の腐食を助長する。特に腐食ピット(腐食孔)がコイルばねの耐久性に大きな影響を与えることがわかっている。例えば図11に示すように、ばね素線1の表面1aの一部が水分や塩分によって孔状に腐食されることによって、腐食ピット2が形成される。腐食ピット2の形状は様々であるが、例えば図12に模式的に示すような断面の腐食ピット2もある。
図13に示すように腐食ピット2が一定レベル以上の深さRに達し、このコイルばねに車両の重量が負荷され続けると、ピット2の底部2a等に疲労亀裂3が発生する。この亀裂3が大きくなると、コイルばねが折損する。言い換えると、このコイルばねは、腐食環境下で使用されたとしても、腐食ピットの大きさが許容ピット深さRmax以内であれば、折損することなく使用することが可能である。
一方で、懸架用コイルばねは、車両の軽量化を図るために、より高い応力で使用することが望まれている。コイルばねの高応力化を図るには、ばね素線の表面付近に圧縮残留応力を付与することが重要となる。従来より、コイルばねにショットピーニングを行なうことによって、表面付近に圧縮残留応力を付与し、耐久性を高めることが知られている。例えば下記の特許文献1あるいは特許文献2に開示されているように、ショットピーニングを複数回に分けて実施する多段ショットピーニングも知られている。
圧縮残留応力をばね表面から深い位置まで生じさせるための手段として、コイルばねを圧縮した状態でショットを投射するストレスピーニングや、コイルばねを250℃前後に加熱してショットを投射する温間ピーニング(ホットピーニング)なども知られている。ストレスピーニングや温間ピーニングは、室温で行なわれる通常のショットピーニングと比較して、材料の深い位置まで圧縮残留応力を発現させることができる。しかしストレスピーニングは、コイルばねを圧縮するための設備が必要である。しかもコイルばねを圧縮した状態でショットを投射するためばね素線間の間隔が狭くなり、その分、コイルばねの内側やばね素線間にショットが当たりにくくなるという問題がある。
特開2000−345238号公報 特開2008−106365号公報
従来の懸架用コイルばねでは、ショットピーニングによって表面付近に大きな圧縮残留応力が付与されていても、腐食ピットが生じるような腐食環境下で使用された場合に、腐食ピットが成長することによって比較的短期間の使用で折損することがある。そこで、材料(ばね鋼)の成分を工夫することによって耐腐食性を向上させ、腐食ピットの発生および腐食ピットの成長を抑制することも提案されている。
例えば、ばね鋼にNi、Cr、Mo等の合金成分を添加することによって、コイルばねの耐腐食性を向上させることが行われている。しかしこのような合金成分を含むばね鋼は高価であり、コイルばねのコストが高くなる原因となっている。また腐食ピットの大きさが一旦許容ピット深さに達してしまうと、腐食ピットの底部等に生じる疲労亀裂を起点としてコイルばねが折損するおそれがある。
本発明の目的は、腐食耐久性能を高めることができ、より高い応力で使用することが可能な車両懸架用コイルばねと、その製造方法を提供することにある。
本発明の車両懸架用コイルばねは、ショットピーニングによって圧縮残留応力が付与されたばね素線を有する車両懸架用コイルばねであって、前記ばね素線の表面から深さ方向に前記圧縮残留応力の絶対値が増加する残留応力増加部と、該ばね素線の表面から許容ピット深さまでの間で該許容ピット深さ寄りの位置に形成され前記圧縮残留応力の絶対値が最大となる第1の残留応力ピーク部と、前記表面から前記許容ピット深さまでの間で前記表面寄りの位置に形成された第2の残留応力ピーク部と、前記第1および第2の残留応力ピーク部間に形成され圧縮残留応力の絶対値が前記表面の圧縮残留応力の絶対値よりも大きい高応力部と、前記第1の残留応力ピーク部から前記ばね素線の深さ方向に前記圧縮残留応力が減少する残留応力減少部とを有し、かつ、前記残留応力減少部において前記ばね素線の表面の圧縮残留応力と同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位が、該ばね素線の前記許容ピット深さを越える深さに存在することを特徴とするものである。
懸架用コイルばねの許容ピット深さが0.25mmの場合に、前記ばね素線の表面から前記許容ピット深さにわたって−400MPa以上(絶対値が400MPa以上という意味。以下同じ)の圧縮残留応力が付与されているとよい。前記ばね素線の硬さは50〜56HRCが推奨される。また、前記残留応力ピーク部よりも深い位置にて圧縮残留応力が大きく低下し始める位置が、ばねの表面から0.2mmよりも深いとよい。また、表面から深さ0.3mmまで−400MPa以上の圧縮残留応力が付与されているとよい。
本発明の車両懸架用コイルばねの製造方法は、ばね鋼からなるばね素線を螺旋形に成形する曲げ工程と、前記ばね素線にショットサイズ1.0mm以上の第1のショットを投射することによって前記ばね素線に圧縮残留応力を付与する第1のショットピーニング工程と、前記第1のショットピーニング工程後に前記第1のショットよりも小さい第2のショットを前記ばね素線に投射する第2のショットピーニング工程とを具備し、前記第1のショットピーニング工程によって、該ばね素線の表面から許容ピット深さまでの間で該許容ピット深さ寄りの位置に前記圧縮残留応力の絶対値が最大となる第1の残留応力ピーク部を形成するとともに、前記第1の残留応力ピーク部から前記ばね素線の深さ方向に前記圧縮残留応力が減少する残留応力減少部とを形成し、かつ、前記残留応力減少部において前記ばね素線の表面の圧縮残留応力と同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位を、前記許容ピット深さを越える深さに形成し、前記第2のショットピーニング工程によって前記ばね素線の表面付近の圧縮残留応力を高めることにより、前記表面から深さ方向に前記圧縮残留応力の絶対値が増加する残留応力増加部を形成するとともに、前記表面から前記許容ピット深さまでの間で前記表面寄りの位置に第2の残留応力ピーク部を形成することを特徴とする。
前記第1のショットピーニング工程と前記第2ショットピーニング工程とを、前記ばね素線が150〜350℃の処理温度で行うとよい。前記第1のショットピーニング工程における前記処理温度は、前記第2のショットピーニング工程における前記処理温度よりも高い。また前記第1のショットピーニング工程における前記第1のショットの運動エネルギーを前記第2のショットピーニング工程における前記第2のショットの運動エネルギーよりも大きくするとよい。
本発明の車両懸架用コイルばねによれば、腐食ピットが許容ピット深さ近くまで成長しても、この腐食ピットの底部等に疲労亀裂が生じることを抑制でき、腐食耐久性を高めることができる。このため懸架用コイルばねをより高い応力で使用することが可能となり、車両の軽量化が可能となる。本発明の製造方法によれば、ばね素線の表面から許容ピット深さを越える深い領域にわたって、疲労亀裂の発生と亀裂の進展を防ぐ上で有効な高いレベルの圧縮残留応力を発現させることができる。しかもばね素線の表面付近の圧縮残留応力と腐食ピットの底部付近の圧縮残留応力との差を小さくすることができるため、腐食ピットに疲労亀裂が生じることを抑制する上で効果が大きい圧縮残留応力分布を得ることができる。
本発明の1つの実施形態に係る懸架用コイルばねを備えた自動車の一部の側面図。 図1に示された懸架用コイルばねの斜視図。 図2に示された懸架用コイルばねの製造工程の一例を示す図。 図2に示された懸架用コイルばねの製造工程の他の例を示す図。 本発明に係る実施例1の圧縮残留応力分布を示す図。 本発明に係る実施例2の圧縮残留応力分布を示す図。 本発明に係る実施例3の圧縮残留応力分布を示す図。 比較例1の圧縮残留応力分布を示す図。 実施例1,2と比較例1との腐食寿命を示す図。 実施例4,5と比較例2との腐食寿命を示す図。 腐食ピットの一例を模式的に示す断面図。 腐食ピットの他の例を模式的に示す断面図。 亀裂が生じた腐食ピットを模式的に示す断面図。
以下に本発明の1つの実施形態に係る車両懸架用コイルばねとその製造方法について、図面を参照して説明する。
図1に示す車両10の懸架機構11は、車両懸架用コイルばね12(これ以降、単にコイルばね12と称する)と、ショックアブソーバ13とを備えている。図2に示すようにコイルばね12は、ばね素線20を螺旋形に成形したものである。このコイルばね12は、軸線X方向に圧縮された状態で車両10の荷重を弾性的に支持している。
コイルばね12の一例は円筒コイルばねである。ばね素線20の線径d(図2に示す)の一例は12.5mm、平均コイル径Dが110.0mm、自由長(無荷重時の長さ)が382mm、有効巻数が5.39、ばね定数が33.3N/mmである。コイルばね12の線径は8〜21mmが主流であるが、これ以外の線径であってもよい。また、たる形コイルばね、鼓形コイルばね、テーパコイルばね、不等ピッチコイルばね、荷重軸制御コイルばねなど種々の形態のコイルばねであってもよい。
[実施例1]
ばね素線20の鋼種は、高耐食性ばね鋼(この明細書では便宜上、ばね鋼Sと称す)である。ばね鋼Sは耐腐食性を高めた鋼種であり、化学成分(mass%)は、C:0.41、Si:1.73、Mn:0.17、Ni:0.53、Cr:1.05、V:0.163、Ti:0.056、Cu:0.21、残部Feである。
図3は熱間成形コイルばねの製造工程を示している。加熱工程S1において、コイルばねの材料であるばね素線が、オーステナイト化温度(A変態点以上、1150℃以下)に加熱される。加熱されたばね素線が曲げ工程(コイリング工程)S2において螺旋形に曲げられる。そののち、焼入れ工程S3と焼戻し工程S4等の熱処理が行なわれる。
前記熱処理により、硬さが50〜56HRCとなるようにばね素線が調質される。例えば設計最大応力1300MPaのコイルばねでは、硬さが54.5HRCとなるように調質される。設計最大応力1200MPaのコイルばねでは、硬さが53.5HRCとなるように調質される。そしてホットセッチング工程S5において、コイルばねに軸線方向の荷重が所定時間付与される。ホットセッチング工程S5は、前記熱処理後の余熱を利用して温間で行われる。
そののち第1のショットピーニング工程S6が行なわれる。第1のショットピーニング工程S6では、ショットサイズ(粒径)が1.0mmの第1のショット(鉄製のカットワイヤ)が使用される。この第1のショットを230℃の処理温度で、ばね素線に速度76.7m/sec、運動エネルギー12.11×10−3Jで投射する。これにより、ばね素線の表面から深さ方向に深い領域にわたって圧縮残留応力が発現する。この圧縮残留応力の分布については後に詳しく説明する。第1のショットピーニング工程S6によるばね素線の表面粗さは75μm以下がよい。なお、ショットの投射速度は、ショットピーニング装置のインペラーの径と回転数から求まる周速度に1.3倍を乗じた値である。例えばインペラー径が490mmで、インペラー回転数が2300rpmの場合、投射速度は1.3×0.49×3.14×2300/60=76.7m/secとなる。
第1のショットピーニング工程S6が行なわれたのち、第2のショットピーニング工程S7が行なわれる。第2のショットピーニング工程S7では、前記第1のショットよりも小さい第2のショットが使用される。第2のショットのショットサイズは0.67mmである。この第2のショットを、200℃の処理温度で、ばね素線に速度46m/sec、運動エネルギー1.31×10−3Jで投射する。
第2のショットピーニング工程S7では、第1のショットピーニング工程S6よりも小さいショットが使用され、かつ、投射速度が第1のショットピーニング工程S6よりも小さい。このため、第1のショットピーニング工程S6後の表面粗さが大きくなっているばね素線の表面粗さを第2のショットピーニング工程S7によって小さくすることができ、ばね素線の表面状態が改善される。なお第2のショットピーニング工程S7の他の例として、ショットサイズが0.40mmの第2のショットを、200℃の処理温度で速度86.7m/sec、運動エネルギー0.99×10−3Jで投射してもよい。
表1は、ショットピーニング条件によるショットの運動エネルギーを比較したデータである。ショットサイズが大きければ、投射速度が同じでも運動エネルギーが大きくなる。例えばショットサイズが1mmの大玉ショットは、0.87mmのショットと比較して、運動エネルギーが約1.5倍となる。ショットサイズが1.1mmの大玉ショットの場合には、0.87mmのショットと比較して、運動エネルギーが約2倍となる。逆に、ショットサイズが0.67mmの小さなショットは、0.87mmのショットと比較して、運動エネルギーが半分以下となる。ショットサイズが0.4mmのショットでは、0.67mmのショットよりも投射速度を約2倍にしても、運動エネルギーは小さくなる。
この実施例1をはじめとして、後述する実施例2〜5のいずれの場合も、第1のショットピーニング工程S6における第1のショットの運動エネルギーを、第2のショットピーニング工程S7における第2のショットの運動エネルギーよりも大きくしている。
Figure 0005393280
前記第1のショットピーニング工程S6と第2のショットピーニング工程S7の処理温度は、150〜350℃が適している。すなわち熱処理後の余熱を利用した温間ピーニング(ホットピーニング)である。しかも第2のショットピーニング工程S7は、第1のショットピーニング工程S6よりも低い処理温度で行なわれる。
実施例1のショットピーニング工程S6,S7によれば、従来のストレスピーニングのようにコイルばねを圧縮することなく表面から深い位置まで大きな圧縮残留応力を生じさせることができる。このため、ストレスピーニングのようなコイルばねを圧縮する設備が不要であり、かつ、ばね素線間の間隔が狭くなることがないため、コイルばねの内側やばね素線間にもショットを十分打付けることができる。
前記2段階のショットピーニング工程S6,S7が行なわれたのち、プリセッチング工程S8と塗装工程S9が行なわれる。そののち、コイルばねの外観や特性等を検査するために検査工程S10が実施される。なお、プリセッチング工程S8を省略してもよい。
図4はコイルばねを冷間でコイリングする場合の製造工程を示している。図4に示すように、コイリング前のばね素線に予め焼入れ工程S11と焼戻し工程S12等の熱処理が行われている。このばね素線を、曲げ工程(コイリング工程)S13において冷間で螺旋形に成形する。そののち歪取り焼鈍工程S14において、コイルばねを所定温度の雰囲気中に所定時間放置することによって、成形時に生じた加工歪が取り除かれる。
その後は、図3の熱間成形コイルばねと同様に、ホットセッチング工程S5と、第1のショットピーニング工程S6と、第2のショットピーニング工程S7と、プリセッチング工程S8と、塗装工程S9と、検査工程S10が行なわれる。なお、コイルばねが温間でコイリングされてもよい。なお、プリセッチング工程S8を省略してもよい。
図5は実施例1のコイルばねの圧縮残留応力の分布を示している。図5の横軸は、ばね素線の表面から深さ方向の位置を示している。図5の縦軸は残留応力値を示しているが、当業界の慣例として圧縮残留応力値がマイナスで表わされている。
図5に示すように実施例1のコイルばねの圧縮残留応力は、ばね素線の表面からばね素線の内部に向って深さ方向に圧縮残留応力が増加する残留応力増加部T1と、圧縮残留応力が高いレベルで維持される高応力部T2と、圧縮残留応力が最大となる残留応力ピーク部T3と、残留応力ピーク部T3からばね素線の深さ方向に圧縮残留応力が減少する残留応力減少部T4とを有している。しかも、残留応力減少部T4においてばね素線の表面の圧縮残留応力値Aと同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位Bが、ばね素線の許容ピット深さRmaxを越える深さに存在している。
ここで許容ピット深さRmaxとは、従来のショットピーニングによって得られた圧縮残留応力分布を有する懸架用コイルばねにおいて、腐食ピットの底部等に生じた疲労亀裂を起点として折損する可能性のある最大ピット深さである。従来のコイルばねでは、腐食ピット深さが0.2〜0.25mmに近付くと高い確率で折損するようになる。この場合の許容ピット深さは0.25mmである。
図5に示されるように実施例1のコイルばねは、ばね素線の表面の圧縮残留応力値Aと同等の大きさの圧縮残留応力値を有する部位Bが、ばね素線の許容ピット深さRmaxを越える深さに存在し、かつ、表面から許容ピット深さRmaxを越える深い領域にわたって−400MPa以上の圧縮残留応力を有している。
実施例1をはじめとして、後述する実施例2〜5も、第1のショットピーニング工程S6と第2のショットピーニング工程S7とによる2段階ショットピーニング(温間ダブルショットピーニング)を実施している。すなわち1段目の第1のショットピーニング工程S6によって、表面から深い位置に圧縮残留応力のピークが発現し、しかも深い位置まで圧縮残留応力が生じる。そして2段目の第2のショットピーニング工程S7によって、図5に矢印hで示すように、表面付近の圧縮残留応力を高めることができる。こうして表面付近から深い領域にわたって圧縮残留応力が高いレベルで維持される高応力部T2を得ることができる。
なお、ばね素線が大気中で加熱された場合、表面が脱炭しており、硬さが内部に比べて約125HV低下している。圧縮残留応力の大きさはばね硬さに比例する。すなわち、ばね硬さが小さくなるにつれて圧縮残留応力も小さくなる。硬さ50〜56HRC(515HV〜615HV)の硬さの下限515HVで、かつ、脱炭が生じているばね表面の最低硬さは390HVであり、そのときの表面の圧縮残留応力値は約−400MPa以上に設定される。
[実施例2]
ばね素線の鋼種は、実施例1と同じ高耐食性ばね鋼(ばね鋼S)である。製造工程は、第1のショットピーニング工程S6で使用するショットの大きさ以外は実施例1と同様である。この実施例2では、第1のショットピーニング工程S6において、ショットサイズ1.1mmの第1のショットを使用した。第1のショットピーニング工程S6後に、ショットサイズ0.67mmの第2のショットによって第2のショットピーニング工程S7を行なった。ショットの投射速度と処理温度は実施例1と同じである。
図6は、実施例2の圧縮残留応力分布を示している。実施例2のコイルばねも、ばね素線の表面から深さ方向に圧縮残留応力が増加する残留応力増加部T1と、圧縮残留応力が高いレベルで維持される高応力部T2と、圧縮残留応力が最大となる残留応力ピーク部T3と、残留応力ピーク部T3からばね素線の深さ方向に圧縮残留応力が減少する残留応力減少部T4とを有している。しかも、ばね素線の表面の圧縮残留応力値Aと同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位Bが、ばね素線の許容ピット深さRmaxを越える深さに存在し、表面から許容ピット深さRmaxを越える深い領域にわたって−400MPa以上の圧縮残留応力を有している。
[実施例3]
ばね素線の鋼種は実施例1と同じ高耐食性ばね鋼(ばね鋼S)である。製造工程は、ばね素線の熱処理に高周波加熱を用いること以外は実施例2と同様である。この実施例3では、焼入れ工程S3において、高周波加熱によってばね素線を加熱することにより、表面の脱炭が抑制されている。そして第1のショットピーニング工程S6においてショットサイズ1.1mmの第1のショットを使用し、第2のショットピーニング工程S7においてショットサイズ0.67mmの第2のショットを使用した。ショットの投射速度と処理温度は実施例1と同じである。
図7は、実施例3の圧縮残留応力分布を示している。実施例3のコイルばねも、ばね素線の表面から深さ方向に圧縮残留応力が増加する残留応力増加部T1と、圧縮残留応力が高いレベルで維持される高応力部T2と、圧縮残留応力が最大となる残留応力ピーク部T3と、残留応力ピーク部T3からばね素線の深さ方向に圧縮残留応力が減少する残留応力減少部T4とを有している。しかも、残留応力減少部T4においてばね素線の表面の圧縮残留応力値Aと同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位Bが、ばね素線の許容ピット深さRmaxを越える深さに存在し、かつ、表面から許容ピット深さRmaxを越える深い領域にわたって−400MPa以上の圧縮残留応力を有している。
[実施例4]
ばね素線にSAE9254を用いた。SAE9254の化学成分(mass%)は、C:0.51〜0.59、Si:1.20〜1.60、Mn:0.60〜0.80、Cr:0.60〜0.80、S:最大0.040、P:最大0.030、残部Feである。コイルばねの製造工程は実施例1と同様である。この実施例4では、SAE9254からなるばね素線(硬さ53.5HRC)に、ショットサイズ1.0mmの第1のショットによって第1のショットピーニング工程(投射速度76m/sec,処理温度230℃)を行なった後、ショットサイズ0.67mmの第2のショットによって第2のショットピーニング工程(投射速度46m/sec,処理温度200℃)を行った。
[実施例5]
ばね素線にSAE9254を用い、実施例2と同様の製造工程によって、コイルばねを製造した。すなわち実施例5では、SAE9254からなるばね素線(硬さ53.5HRC)に、ショットサイズ1.1mmの第1のショットによって第1のショットピーニング工程(投射速度76m/sec,処理温度230℃)を行なった後、ショットサイズ0.67mmの第2のショットによって第2のショットピーニング工程(投射速度46m/sec,処理温度200℃)を行った。
[比較例1]
ばね素線に実施例1と同じ高耐食性ばね鋼(ばね鋼S)を用いた。製造工程は、ショットピーニング条件以外は実施例1と共通である。比較例1では、第1のショットピーニング工程において、ショットサイズ0.87mmの第1のショットを、速度76m/secでばね素線に投射した。処理温度は230℃である。そののち、第2のショットピーニング工程において、ショットサイズ0.67mmの第2のショットを、速度46m/secでばね素線に投射した。処理温度は200℃である。
図8は、比較例1の圧縮残留応力分布を示している。図8に示されるように比較例1の圧縮残留応力の最大値は実施例1〜3と遜色ないが、比較例1では表面の圧縮残留応力値A´と同等の圧縮残留応力が存在する部位B´が許容ピット深さRmax(0,25mm)よりもかなり浅くなっている。このため腐食ピットが許容ピット深さ(0.25mm)近くまで成長したときに、腐食ピットの底部等に疲労亀裂が発生し、コイルばねが折損する可能性があった。
[比較例2]
ばね素線の鋼種にSAE9254を用いること以外は比較例1と同様である。比較例2では、SAE9254からなるばね素線(硬さ53.5HRC)に、ショットサイズ0.87mmの第1のショットによって、第1のショットピーニング工程(投射速度76m/sec,処理温度230℃)を行なった。その後、ショットサイズ0.67mmの第2のショットによって第2のショットピーニング工程(投射速度46m/sec,処理温度200℃)を行った。
[疲労試験結果]
図9は、実施例1,2と比較例1の腐食耐久試験結果を示している。腐食耐久試験は、塩水(5%NaCl)の噴霧を0.5時間行ったのち、3000回加振し、さらに26℃,湿度95%で23時間保持するサイクルを、コイルばねが破損するまで行い、総加振数を測定した。試験応力は1200MPaである。
図9に示されるように、比較例1の腐食寿命(100%)に対し、実施例1は123%と腐食寿命が大幅に向上した。さらに実施例2では、145%と腐食寿命がさらに大幅に向上した。このように前記実施例のコイルばねは、ショットサイズ1.0mm以上の大玉ショットを用いた温間ピーニングによって、懸架用コイルばねの腐食耐久性を大幅に向上させることができた。
従来の懸架用コイルばねは、腐食ピットが成長して許容ピット深さRmaxに近付くと、ピット底部から亀裂が早く発生し、亀裂が早く成長して折損していた。これに対し前記実施例では、許容ピット深さRmaxを越える深い位置まで−400MPaを越える圧縮残留応力が付与され、しかも許容ピット深さRmaxを越える位置の圧縮残留応力値がばね表面の圧縮残留応力値と同等あるいはそれ以上になっていて、圧縮残留応力の変化が急勾配となることを回避できていることにより、腐食ピットが成長して許容ピット深さRmaxに達しても、その深さではまだ圧縮残留応力が残っているためピット底部からの亀裂の発生を遅くすることができ、また、亀裂が発生したとしてもその後の亀裂の成長を遅くすることができることにより、腐食耐久性が飛躍的に向上するとの知見が得られた。
図10は実施例4,5と比較例2の腐食耐久試験結果を示している。この場合、比較例2のコイルばねを試験応力1100MPaで腐食耐久試験を行なった場合の腐食寿命を100%とし、試験応力を100MPa大きくして、1200MPaで試験した場合の腐食寿命を比較したものである。応力を1100MPaから1200MPaに増加させると、比較例2では腐食寿命が65%に低下した。これに対し実施例4は104%と従来品以上の腐食寿命が得られた。さらに実施例5では、160%と腐食寿命が大幅に向上した。
このように実施例4,5のコイルばねは、使用応力を100MPa大きくしても、腐食耐久性を従来品と同等以上にすることができた。このため懸架用コイルばねを、より高い応力で使用することができ、軽量化が可能となる。例えば従来の1100MPa級のばねが、線径12.1mm、総巻数5.39、質量2.09kgであったのに対し、1200MPaで使用するばねでは、線径11.7mm、総巻数4.93、質量1.79kgとなり、14,4%の軽量化となる。1300MPaで使用するばねでは、線径11.4mm、総巻数4.61、質量1.58kgとなり、23.4%の軽量化となる。
従来のショットピーニングによって得ることができる圧縮残留応力分布では、深さ0.25mm付近まで−400MPa以上の圧縮残留応力を生じさせようとしても、表面から深さ方向への圧縮残留応力の減衰の勾配が急なため、表面の圧縮残留応力を極めて大きな値にしなければならず、製造方法上の限界により実現が困難であった。例えば従来のショットサイズを用い、投射速度を大きくすることによって圧縮残留応力を深い領域まで生じさせることもできなくはないが、ショットの運動エネルギーを2倍にするためには投射速度を78m/sec(インペラー回転数2300rpm)から109m/sec(インペラー回転数3279rpm)に増加させる必要があるため、騒音や振動の増加、消費電力の増加および装置の摩耗増大などの問題が発生する。このため製造コスト等を考えると、投射速度を大きくすることは量産化(実用化)に適していない。また、従来のショットピーニングでは、腐食ピット底部での圧縮残留応力の大きさが表面の圧縮残留応力の大きさと比較して相対的に著しく低下するため、たとえ腐食ピットの底部付近まで圧縮残留応力を生じさせたとしても、腐食ピットの底部付近に亀裂が生じることを防ぐ上で効果が少ない場合もある。
これに対し前記各実施例の圧縮残留応力分布では、腐食ピット底部を越える深さまで大きな圧縮残留応力(−400MPa以上)が付与されているとともに、ばね表面付近の圧縮残留応力と腐食ピットの底部付近の圧縮残留応力が同等のレベルに保たれ、ばね表面から腐食ピットの底部までの領域で圧縮残留応力の変化が急勾配になることを回避できている。このことにより、腐食ピットが成長したとしても、ピットの底部付近に亀裂が生じたり亀裂が成長したりすることを効果的に抑制できるものである。
以上説明した効果は鋼種によらず同様の傾向が認められ、前述の高耐食性ばね鋼(ばね鋼S)、SAE9254をはじめとして、例えばSUP7などでも同様の結果が得られた。しかも本発明によれば、懸架用コイルばねに通常使用されているばね鋼を用いて腐食耐久性を高めることができるため、コイルばねの材料コストが高くなることを抑制できる効果もある。
12…車両懸架用コイルばね
20…ばね素線
T1…残留応力増加部
T2…高応力部
T3…残留応力ピーク部
T4…残留応力減少部

Claims (7)

  1. ショットピーニングによって圧縮残留応力が付与されたばね素線を有する車両懸架用コイルばねであって、
    前記ばね素線の表面から深さ方向に前記圧縮残留応力の絶対値が増加する残留応力増加部(T1)と、
    該ばね素線の前記表面から許容ピット深さ(Rmax)までの間で該許容ピット深さ(Rmax)寄りの位置に形成され前記圧縮残留応力の絶対値が最大となる第1の残留応力ピーク部(T3)と、
    前記表面から前記許容ピット深さ(Rmax)までの間で前記表面寄りの位置に形成された第2の残留応力ピーク部(h)と、
    前記第1および第2の残留応力ピーク部(T3,h)間に形成され圧縮残留応力の絶対値が前記表面の圧縮残留応力の絶対値よりも大きい高応力部(T2)と、
    前記第1の残留応力ピーク部(T3)から前記ばね素線の深さ方向に前記圧縮残留応力が減少する残留応力減少部(T4)とを有し、かつ、
    前記残留応力減少部(T4)において前記ばね素線の表面の圧縮残留応力と同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位(B)が、該ばね素線の前記許容ピット深さ(Rmax)を越える深さに存在することを特徴とする車両懸架用コイルばね。
  2. 前記許容ピット深さ(Rmax)が0.25mmであり、前記ばね素線の表面から前記許容ピット深さ(Rmax)にわたって絶対値が400MPa以上の圧縮残留応力が付与されていることを特徴とする請求項1に記載の車両懸架用コイルばね。
  3. 前記ばね素線の硬さが50〜56HRCであることを特徴とする請求項2に記載の車両懸架用コイルばね。
  4. ばね鋼からなるばね素線を螺旋形に成形する曲げ工程(S2)と、
    前記ばね素線にショットサイズ1.0mm以上の第1のショットを投射することによって前記ばね素線に圧縮残留応力を付与する第1のショットピーニング工程(S6)と、
    前記第1のショットピーニング工程(S6)後に前記第1のショットよりも小さい第2のショットを前記ばね素線に投射する第2のショットピーニング工程(S7)とを具備し、
    前記第1のショットピーニング工程(S6)によって、該ばね素線の表面から許容ピット深さ(Rmax)までの間で該許容ピット深さ(Rmax)寄りの位置に前記圧縮残留応力の絶対値が最大となる第1の残留応力ピーク部(T3)を形成するとともに、前記第1の残留応力ピーク部(T3)から前記ばね素線の深さ方向に前記圧縮残留応力が減少する残留応力減少部(T4)を形成し、かつ、前記残留応力減少部(T4)において前記ばね素線の表面の圧縮残留応力と同等の大きさの圧縮残留応力を有する部位(B)を、前記許容ピット深さ(Rmax)を越える深さに形成し、
    前記第2のショットピーニング工程(S7)によって前記ばね素線の表面付近の圧縮残留応力を高めることにより、前記表面から深さ方向に前記圧縮残留応力の絶対値が増加する残留応力増加部(T1)を形成するとともに、前記表面から前記許容ピット深さ(Rmax)までの間で前記表面寄りの位置に第2の残留応力ピーク部(h)を形成することを特徴とする車両懸架用コイルばねの製造方法。
  5. 前記第1のショットピーニング工程(S6)と前記第2ショットピーニング工程(S7)とを、前記ばね素線が150〜350℃の処理温度で行うことを特徴とする請求項4に記載の車両懸架用コイルばねの製造方法。
  6. 前記第1のショットピーニング工程(S6)における前記処理温度が、前記第2のショットピーニング工程(S7)における前記処理温度よりも高いことを特徴とする請求項5に記載の車両懸架用コイルばねの製造方法。
  7. 前記第1のショットピーニング工程(S6)における前記第1のショットの運動エネルギーが、前記第2のショットピーニング工程(S7)における前記第2のショットの運動エネルギーよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の車両懸架用コイルばねの製造方法。
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