JP5392675B2 - スターリングエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、スターリングエンジンに関し、特に、構成を簡素化でき、低温度差環境であっても出力を高めることが可能なスターリングエンジンに関する。
スターリングエンジンは、外燃機関として知られ、熱機関の中で最も高い効率で熱エネルギーを運動エネルギーに変換することができる。そして、温度差があれば熱源を選ばず運動エネルギーを取り出すことができ、近年の環境重視の社会的要請から再注目されつつある。
出力効率化を図る例としては、たとえば、特許文献1に開示される技術が知られている。これは、常温において液体である物質を作動流体とし、液体の蒸発および凝縮の際の相変化により大きな比容積変化を実現し、出力向上を実現している。この技術によれば、温度差が小さい場合でも出力を高めることができるため、たとえば、自然エネルギーである地熱や海洋温度差を利用することも可能となる。地熱の一種である温泉熱源も利用できる。
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。たとえば、温泉熱源を利用する場合、源泉と雰囲気の大気温度差が30℃〜60℃と非常に小さいため、適当な出力を得るためには大規模な設備や複雑な熱機関装置が必要となるという問題点があった。
たとえば、特許文献1に開示されるような、ディスプレーサに加えて相変化を利用するものである場合、液−気相変化による潜熱を利用するため、熱交換量を非常に大きなものとする必要がある。実際、一つの物質(エタノールが例示)が液体から気体に、気体から液体に相変化するものの、原理としては蒸気機関に近く、気体を強制的に冷却して液化するなど装置が非常に大がかりなものとなっている。
また、特許文献1に開示される技術では、加熱器に直接液体が触れるので、これが熱抵抗として作用するという原理的な問題点もある。
特開2007−23885号公報 特開2000−213418号公報 特開2002−266699号公報 特開2005−54640号公報 特開2005−61330号公報
すなわち、解決しようとする問題点は、高温源と低温源との温度差が小さい場合であっても、装置を大がかりとすることなく出力を高めるスターリングエンジンを提供することである。
請求項1に記載のスターリングエンジンは、高温源に曝される高温室と低温源に曝される低温室とが連通し、ディスプレーサによって内部の気体を強制的に移動させるスターリングエンジンにおいて、ディスプレーサを多孔質材またはスチールウールにより構成し、内部の気体に添加する添加剤であって、低温では霧状に液化し高温ではこれが気化するように調整した添加剤を封入したことを最も主要な特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、添加剤を介して1サイクルの仕事量を増やし、取り出す運動エネルギーを増大させる。また、添加剤を移動性に優れる霧状となる量に調整しているため、液体が低温室で停留することなく効率的な熱交換が実現される。更に、低温室に結露が生じて熱抵抗として作用することなく、効率的な受熱を実現しつつ、簡便な構成で出力を大きくすることが可能となる。作動気体は、添加剤と別種とすることができ、特に限定はされないが、たとえば、空気やヘリウムを挙げることができる。添加剤の添加量は、高温室における受熱量と、低温室における放熱量と、サイクル回転数と伝熱面積などにより適宜決定できる。
また、装置構成を簡便化することができる。
なお、ここでいうスチールウールとは、素材が金属であれば鉄を主成分にしたものに限定されず、綿様の金属細線を示すものとする。多孔質材とは、多数の孔を有する物質を広くいい、孔部分の空間が実体部分の空間より遙かに大きなものも含むものとする。孔が気泡様である場合は、連続気泡である方が好ましく、一般的に実質的な比表面積が大である方がより好ましい。
また、請求項に記載のスターリングエンジンは、請求項に記載のスターリングエンジンにおいて、高温源温度が100℃以下で低温源温度が0℃以上の範囲で駆動させることを特徴とする。
すなわち、請求項に係る発明は、高温源として温泉源、低温源を室温とすることができ、装置構成を簡素化することができる。
また、請求項に記載のスターリングエンジンは、請求項に記載のスターリングエンジンにおいて、添加剤を、ペンタン、イソペンタン、ペンテン、ジエチルエーテル、もしくは、エチルビニルエーテル、または、これらの混合物としたことを特徴とする。
すなわち、請求項に係る発明は、常温より若干高い温度帯域に沸点を有する物質であり、蒸発潜熱が小さく、人体に有害でない添加剤を用いたスターリングエンジンを提供することができる。
また、請求項に記載のスターリングエンジンは、請求項1、2または3に記載のスターリングエンジンにおいて、低温室内面にくもりどめを施したことを特徴とする。
すなわち、請求項に係る発明は、低温室内面に霧が付着せず熱抵抗を生じにくくする。くもりどめは特に限定されず、撥水加工を施すことが挙げられる。
本発明によれば、高温源と低温源との温度差が小さい場合であっても、装置を大がかりとすることなく簡素な構成で出力を高めるスターリングエンジンを提供することが可能となる。換言すれば、本発明は、設定温度差に柔軟な対応が可能でシンプルな構造を実現しつつ出力向上が可能な熱機関を提供することが可能となるといえる。
添加剤を添加した作動流体の流動状態を示すスターリングエンジンの概要図である。 相変化物質を過度に投入した場合の高温熱源部における状態を示した説明図である。 実験装置の概略図である。このうち、(a)は全体図、(b)は試験部詳細図である。 実験装置において、回転数10rpmにおけるP−V指圧線図を表したものである。 添加剤の添加量と仕事の関係を示した図である。 添加剤を添加した場合としていない場合における出力回転数の関係を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態では、温泉源(温度70℃)を高温源として、低温源が外気温(約25℃)であって、添加剤を適量添加したスターリングエンジンについて説明する。本実施の形態のスターリングエンジンは、泉源に曝される高温室と泉源から離れ熱源の影響を受けない場所におかれる低温室とが連通し、ディスプレーサによって内部の気体を強制的に移動させるスターリングエンジンであればその形状は特に限定されない。図1は、添加剤を添加した作動流体の流動状態を概略的に示したものである。なお、図は概念的なものであり、縦横比がそのまま高温室と低温室の現物を意味するものではない。
添加剤は、ペンタン(沸点36℃)、イソペンタン(沸点28℃)、ペンテン(沸点35℃)、ジエチルエーテル(沸点35℃)、もしくは、エチルビニルエーテル(沸点36℃)を挙げることができる。
添加剤の封入量は、低温室では霧状に液化し高温室ではこれが気化するように調整する。調整に際しては、サイクル回転数が大きくなると受熱・放熱のための熱交換時間が短くなって伝熱量が低下する点と、サイクル回転数が増加すると作動流体の流速が増大して熱伝達率が大きくなり伝熱量は増加する一方で流動損失が大きくなって出力を低下させる場合もある点を考慮する。また、ディスプレーサの伝熱面積も考慮する。好ましくは、高温源における受熱量と蒸発気化潜熱と、低温源における放熱量と凝縮液化潜熱がちょうど一致する添加剤量を添加する状態である。
図2は、添加剤を過度に添加してしまった場合の高温熱源部における状態を示したものである。交換熱量以上に相変化物質を添加した場合、熱交換部には相変化物質の液層が発生する。これは、熱抵抗となり、スターリングエンジンの出力を大幅に低下させてしまう。すなわち、本発明のスターリングエンジンにおいては、添加剤(潜熱物質)の添加量は、交換熱量よりも下回る潜熱量となる量とする。
次に、実施例を説明する。図3は、装置の概略図である。実験装置は、試験部、高温源恒温装置、低温源恒温装置、ディスプレーサ、駆動装置で構成されている。高温源、低温源の温度条件は、恒温装置よりそれぞれ温水と冷水を上下の熱源へ送り循環させることにより設定されている。ここでは、高温源を40℃、低温源を15℃に固定した条件で実験を行った。ディスプレーサの駆動回転数は上部に設置された超音波式変位センサにより、リンク支軸の上下変位を検知することで測定した。
試験部内部には、素線直径0.18mmのK型熱電対および圧力センサを設置し、温度と圧力データを収集することとした。実験は、モータにより回転数を制御しディスプレーサを上下運動させ、昇圧(高温源へ空気が移動)、降圧(低温源へ空気が移動)を測定することで行った。測定パラメータは、ディスプレーサ変位速度10rpm〜60rpm、添加剤としてジエチルエーテル(沸点35.0℃)を0.005ml〜0.035mlとして評価した。なお、試験部の容積は260mlである。
図4は、回転数10rpmにおけるP−V指圧線図を表したものである。なお、PCM(Phase Change Material)とは添加剤を意味する。比較として空気のみの場合も示した。P−V曲線で囲まれた面積がサイクル当たりの出力を示す。添加剤を添加すると、サイクル面積は大きくなり、出力が増大することが確認できる。
図5は、添加剤の添加量と仕事の関係を示したものである。図から明らかなように、この実験系では、添加量が0.015mlのときが最適であることがわかった。図6は、添加剤を添加した場合としていない場合における出力回転数の関係を示した図である。添加剤を添加した場合の出力の増加は、低回転数域において顕著であり、回転数の増加にともない上昇値が小さくなっていく傾向があることが確認できた。回転数が50rpmのときの出力増加は、熱交換の時間と熱伝達量のバランスがよく高出力を得ることができる回転数であったためと考えられる。
以上から、添加剤の種類と添加量とを所望の出力で調整することにより、ディスプレーサのみの場合より、出力を高めることができることが確認できた。なお、実験した系では、出力がおよそ3倍となることが確認できた。
以上説明したように、本発明によれば、熱機関に複雑な構造を持たせることなく、従来の単相作動流体に比較して数倍の出力を得ることができるという有利な効果が得られる。

Claims (4)

  1. 高温源に曝される高温室と低温源に曝される低温室とが連通し、ディスプレーサによって内部の気体を強制的に移動させるスターリングエンジンにおいて、
    ディスプレーサを多孔質材またはスチールウールにより構成し、
    内部の気体に添加する添加剤であって、低温では霧状に液化し高温ではこれが気化するように調整した添加剤を封入したことを特徴とするスターリングエンジン。
  2. 高温源温度が100℃以下で低温源温度が0℃以上の範囲で駆動させることを特徴とする請求項1に記載のスターリングエンジン。
  3. 添加剤を、ペンタン、イソペンタン、ペンテン、ジエチルエーテル、もしくは、エチルビニルエーテル、または、これらの混合物としたことを特徴とする請求項に記載のスターリングエンジン。
  4. 低温室内面にくもりどめを施したことを特徴とする請求項1、2または3に記載のスターリングエンジン。
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