JP5389887B2 - 低融点無鉛ハンダ及びその製造方法 - Google Patents

低融点無鉛ハンダ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本願発明は低融点無鉛ハンダ及びその製造方法に係り、特に、ビスマスと錫を主成分とする低融点無鉛ハンダに関する。
従来低融点無鉛ハンダとしてはビスマスと錫とで構成することが主流的に行われている。
ビスマスと錫 ビスマスと錫との間の成分関係については、57Wt%のビスマスと残り43Wt%の錫とで完全共晶的な合金を構成する。
従来のビスマスと錫を主成分とする低融点無鉛ハンダとしては、この完全共晶的な合金構成を利用あるいは考慮し、58Wt%のビスマスと42Wt%の錫とで構成されているものが知られている。
また、粘り性を得るために、これに銀をさらに加えた3元素合金として構成された低融点無鉛ハンダが知られている。
これらの低融点無鉛ハンダの融点は135℃である。
特開2001−150181号公報 特開2006−159278号公報
しかしながら、従来のビスマスと錫との完全共晶的な共晶ハンダは、硬度が高すぎ粘り性が小さく、もろくクラックを生じ易いという特性を有する。このため、より高い粘り性を求められる場合には、使用できないという問題があった。
これに対して、より高い粘り性を有するようにするために、ビスマスと錫との共晶ハンダに添加物として例えば1Wt%程度の銀を加えることも可能である。
しかしながら、添加物としての銀材は高価であるため、低融点無鉛ハンダが高価になるという問題があった。
また、本願発明の発明者の知見によれば、添加物としての銀を使用するか否かを問わず、ビスマスと錫とを主成分とする低融点無鉛ハンダは、鋳型で形成した金属合金ブロック体として供給しようとする場合において、次ぎのような問題があった。
すなわち、ビスマスと錫とからなる低融点無鉛ハンダの溶融体を鋳型に入れ冷却して金属合金ブロック体の形成中において、金属合金ブロック体中の深さ位置に応じてビスマスと錫の成分分布が異なるという問題があった。
本願発明の発明者の知見によれば、これは次の理由によると考えられる。
錫の融点は271℃であり、ビスマスの融点は231.9℃であり、錫の融点がビスマスの融点よりもかなり高い。このため、ビスマスと錫との先に固体化し凝固した部位の表面から高融点の錫成分が突き破り未凝固の錫成分が吹き出すという現象が生じると思われる。この現象のために、金属合金ブロック体中にビスマスと錫とが均一的に分布せず、金属合金ブロック体中の場所によって成分が異なるという問題が生じるを考えられる。
低融点無鉛ハンダの金属合金ブロック体を購入しそれらを再溶解して使用するハンダの使用者にとっては、金属合金ブロック体中の場所によって成分が異なるということは、再溶解して使用するために大きな問題ではないかもしれないが、金属合金ブロック体の一部ずつ使用する者や金属合金ブロック体自体を供給する者にとっては無視できない問題である。
そこで、本願発明の目的は、上記従来技術の問題を解消し、ビスマスと錫とを主成分とする粘り性に優れ安価であり、ビスマスと錫とが均一的に分布する低融点無鉛ハンダ及びその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明に係る低融点無鉛ハンダは、第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群とからなり、
前記金属群は、前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅と、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間の銀と、残りが錫からなり、
前記第1所定Wt%が54Wt%と56Wt%との間にあり、
前記第2所定Wt%が46Wt%と44Wt%との間にあり、
前記第3所定Wt%が0.6Wt%と0.8Wt%の間にある
ことを特徴とする。
また、前記第3所定Wt%が0.7Wt%であることを特徴とする。
また、前記第1所定Wt%が55Wt%であり、前記第2所定Wt%が45Wt%であることを特徴とする。
また、銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における0Wt%であることを特徴とする。
また、銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における1Wt%から3Wt%であることを特徴とする。
また、57Wt%のビスマスと残りが錫からなるビスマスと錫との共晶合金に比べて、前記1Wt%から3Wt%の範囲でより少なくビスマスを含むことを特徴とする。
また、鋳型に入れられ冷却されて形成された金属合金ブロック体を形成することを特徴とする。
また、本願発明に係る低融点無鉛ハンダの製造方法は、ビスマスと錫と銅を含む低融点無鉛ハンダの製造方法であって、
第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群とを用意し、
ここで、
前記金属群は、前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅と、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間の銀と、残りが錫からなり、
前記第1所定Wt%が54Wt%と56Wt%との間にあり、
前記第2所定Wt%が46Wt%と44Wt%との間にあり、
前記第3所定Wt%が0.6Wt%と0.8Wt%の間にあり、
次に、ビスマスと前記金属群との混合体を形成し、
前記混合体を所定温度で溶融して溶融体を形成し、
前記溶融体を鋳型に入れて冷却する
ことを特徴とする。
また、前記金属群は、溶融した銅を溶融した錫に加え冷却凝固して形成した錫と銅を含む錫銅合金体であり、前記混合体は、前記錫銅合金体とビスマスを混合したものであることを特徴とする。
また、前記溶融体を鋳型に入れて前記鋳型中の前記溶融体の全体が流水に浸るように冷却することを特徴とする。
本願発明では、従来のビスマスと錫の共晶ハンダに銀を加えて粘りを出す方法に代えて、銀の代わりに銅を加えることを可能にすることによって粘りのある低融点無鉛ハンダを可能にするものである。融点はビスマスと錫との共晶構成の場合と同様で135℃である。
ビスマスと錫とは共晶を構成し易いという性質を利用し、ビスマスと錫の完全共晶の場合よりも錫を過剰にするとともに銅を加え、ハンダ合金中に錫と銅を残留させ錫および銅の粘り性を活用し、低融点無鉛ハンダの合金に粘りを出すことを可能にする。
ビスマスには凝固時に体積膨張するという特性がある。このため、ビスマスと錫とからなる低融点無鉛ハンダの溶融体を鋳型に入れ冷却して金属合金ブロック体の形成する際に従来のように大気により自然冷却するだけでは、凝固時にビスマスが体積膨張してしまい、大気により先に表面部位のみが冷却され共晶となっていない融点の高い残留錫が凝固表面を突き破り小豆状に噴出し凝固してしまうという問題が生じる。本願発明は、大気による自然冷却ではなく流水を使用し急速強制冷却することにより、残留錫が凝固表面を突き破り小豆状に噴出するという問題をも解決するものである。
本願発明の構成によれば、低融点無鉛ハンダは、第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群とからなり、57Wt%のビスマスと残りが錫からなるビスマスと錫との共晶合金に比べてビスマスの成分量を54Wt%と56Wt%との間にありより少なくし錫を過剰に入れるとともに適当量の銅を含ませるので、粘り性に優れ安価であり、ビスマスと錫とが均一的に分布する低融点無鉛ハンダ及びその製造方法を提供することができる。
また、溶融した銅を溶融した錫に加え冷却凝固して形成した錫と銅を含む錫銅合金体を予め作成し、この錫銅合金体は錫より低い融点を有し、これにより錫の融点を実質的に下げることができる。そして、ビスマスと錫とからなる低融点無鉛ハンダの溶融体を鋳型に入れ冷却して金属合金ブロック体の形成する場合において、ビスマスと錫銅合金体の融点を近くできるため、金属合金ブロック体の形成中において吹き出しを回避することができ、金属合金ブロック体中の場所によって成分を均一的にすることができる。
また、溶融した銅を溶融した錫に加え冷却凝固して形成した錫と銅を含む錫銅合金体を予め作成し、この錫銅合金体とビスマスとを混合し溶融することによって、錫銅合金体を再溶解することによって金属合金ブロック体中の場所によって成分を均一的にすることができる。
57Wt%のビスマスと残りの錫との共晶合金を示す相関係を示す図。 第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群(銅はこの中の第3所定Wt%)とを溶融釜で溶融することを示す図。 溶融した低融点無鉛ハンダを鋳型に鋳込み、流水で強制冷却することを示す図。 鋳型に鋳込まれた溶融体の全体が流水に浸されていることを示す図。
以下に、図1,図2及び図3を参照して、本願発明の実施形態について説明する。
ビスマスと錫の合金において、図1に示すように、57Wt%のビスマスと残り、すなわち43Wt%との錫によって、融点が139℃でビスマスと錫との共晶合金が形成されることが知られている。
本実施形態に係る低融点無鉛ハンダは、第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群との合金として形成されている。
前記金属群は、前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅と、前記第2所定Wt%に対する0Wt%から3Wt%との間の銀と、残りが錫からなる。
ここで、「前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅」とは、低融点無鉛ハンダの全体構成において、「第2所定Wt%」×「第3所定Wt%」の銅を含有していることを示す。
また、「前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間の銀」とは、低融点無鉛ハンダの全体構成において、「第2所定Wt%」×「0Wt%から3Wt%」の銀を含有していることを示す。
また、「0Wt%から3Wt%」における「0Wt%の銀」とは、低融点無鉛ハンダの全体構成において、銀が含有されないことを示す。本願発明においては、高価な銀を加えなくとも、銀を加えた従来の低融点無鉛ハンダと同等以上の粘り性を得ることができる。また、さらにより高い粘り性を求める場合においては、前記第2所定Wt%の1Wt%から3Wt%の銀を加えればより。
ここで、前記第1所定Wt%が54Wt%と56Wt%との間にあり、好適には、55Wt%であるのであり、低融点無鉛ハンダの全体構成においてビスマスの占める割合は54Wt%と56Wt%との間にある。
前記第2所定Wt%が46Wt%と44Wt%との間にあり、好適には、45Wt%である。低融点無鉛ハンダの全体構成において前記金属群の占める割合は46Wt%と44Wt%との間にある。
前記第3所定Wt%が0.6Wt%と0.8Wt%の間にあり、好適には、0.7Wt%であり、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合は、44Wt%×0.6Wt%=0.264Wt%と46Wt%×0.8Wt%=0.368Wt%の間にあり、好適には、45Wt%×0.7Wt%=0.315Wt%である。
低融点無鉛ハンダの全体構成において銀の占める割合は、44Wt%×0Wt%=0Wt%と46Wt%×3Wt%=1.38Wt%の間にあり、好適には、0Wt%すなわち銀を含まないか、または44Wt%×1Wt%=0.44Wt%と46Wt%×3Wt%=1.38Wt%の間にある。
低融点無鉛ハンダの全体構成において、銅の割合は前記第2所定Wt%の前記第3所定Wt%(0.6Wt%と0.8Wt%の間)であるから小さいWt%であり、錫の占める割合は概略的には46Wt%と44Wt%との間にある。
ビスマスの占める割合は54Wt%と56Wt%との間にあり、錫の占める割合は46Wt%と44Wt%との間にあり、このことは、本実施形態においては、ビスマスと錫の共晶合金に比べて、ビスマスの成分割合が、より少なく、具体的には、1Wt%から3Wt%の範囲でより少ないことを示す。
上述のような低融点無鉛ハンダの全体構成において、錫の占める割合が概略的に44Wt%より少なくなりビスマスの占める割合が56Wt%より多くなると、ビスマスと錫との完全共晶に近くなり、十分な粘り性を得ることができなくなり、使用した場合にクラックが生じやすくなる。
また、錫の占める割合は概略的に46Wt%より多くなりビスマスの占める割合が54Wt%より少なくなると、ビスマスに対して錫が多くなりすぎてビスマスと錫との完全共晶性よりずれすぎ、適正に強固な合金構成を得ることができなくなくなる。
本実施形態に係る低融点無鉛ハンダのおいて、銅を含む意義は大きい。低融点無鉛ハンダが銅を含むことによって、粘り性を大きくすることができ、使用した場合にクラックの発生を防止できる。
例えば、ビスマスの占める割合が55Wt%において、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合が0.264Wt%(44Wt%×0.6Wt%)より少なくなると、銅が少なすぎて十分な粘り性を得ることができなくなることが実験的に確認されている。
また、ビスマスの占める割合が55Wt%において、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合が0.315Wt%(46Wt%×0.8Wt%)より多くなると、低融点無鉛ハンダがもろくなり十分な粘り性を得ることができなくなるとともに、銅の多くなりすぎ低融点無鉛ハンダの濡れ性が悪くなることが実験的に確認されている。
上述のように、低融点無鉛ハンダが十分な粘り性があり良好な濡れ性を有するためには、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合が0.264Wt%(44Wt%×0.6Wt%)と0.315Wt%(46Wt%×0.8Wt%)との間の範囲にある必要がある。
また、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合が0.264Wt%(44Wt%×0.6Wt%)と0.315Wt%(46Wt%×0.8Wt%)との間の範囲にあることによって粘り性を大きくする理由については、合金構造的には必ずしも説明がついていないが、その可能な理由の一つとして、本願発明の発明者は、次のように考えている。
すなわち、前述したように、錫の融点は271℃であり、ビスマスの融点は231.9℃であり、錫の融点がビスマスの融点よりもかなり高いため、先に固体化したビスマスと錫との凝固した部位の表面から錫成分が突き破り未凝固の錫成分が吹き出すという現象が生じると思われる。この現象のために、金属合金ブロック体の全体にビスマスと錫とが均一的に分布せず、金属合金ブロック体中の場所によって成分が異なるという問題が生じるを考えられる。
これに対して、主成分として銅と錫を含む合金において、銅の占める割合が第3所定Wt%(0.6Wt%〜0.8Wt%)の範囲においては、その合金の融点は220℃になり、実質的に錫の融点を220℃に下げることができる。
そして、錫の実質的な融点を220℃に下げ、錫をビスマスの融点である231.9℃に近い温度でビスマスと溶融することを可能にし、この結果、錫とビスマスとを対等的に溶融し冷却凝固することを可能にし、冷却時に融点の高い残留錫が金属合金ブロック体の表面領域から噴き出すことを防止することができるのである。この結果、低融点無鉛ハンダの全体構成において銅の占める割合が0.264Wt%(44Wt%×0.6Wt%)と0.315Wt%(46Wt%×0.8Wt%)との間の範囲にあることによって粘り性を大きくすることができるというものである。
なお、予め銅と錫を含む合金として形成せずに、ビスマスとともに上記のWt%の銅と錫とを溶解する場合においても、銅の占める割合が0.264Wt%(44Wt%×0.6Wt%)と0.315Wt%(46Wt%×0.8Wt%)との間の範囲にある場合には、程度の差があっても吹き出しを低減できる可能性があると思われる。しかしながら、予め銅と錫を含む合金として形成して、実質的に錫の融点を220℃に下げる2段階鋳造法の方が吹き出しを防止する上ではより確実であると思われる。
次に、低融点無鉛ハンダの製造方法について説明する。
図2に示すように、55Wt%のビスマス1と、45Wt%の錫と銅を含む金属群2とを用意する。
金属群2は、溶融した銅を溶融した錫に加え冷却凝固して錫と銅を含む錫銅合金インゴットとして予め形成されたものである。錫銅合金インゴットとしての金属群2は、溶融釜で溶融した錫を撹拌しながら0.7Wt%の溶融した銅を加え、温度を400℃〜450℃で10分以上撹拌し、鉄鋳型に鋳込み冷却して作成されたものである。
次に、ビスマス1と錫銅合金インゴットとしての金属群2とを溶融釜3へ入れ混合し、バーナー4で熱し、温度300℃〜400℃で10分以上撹拌し、溶融し溶融体5を形成する。
上述のように、予め形成された錫銅合金インゴットとしての金属群2をビスマス1に加えて溶融し溶融体5を得るのであり、溶融体5は、いわゆる2段階鋳造法で形成する。
次に、溶融体5を鉄鋳型6に入れる。鉄鋳型6は、約1cmの肉厚で形成され、外寸法として例えば約12cm幅、約30cm長さ、約15cm深さで形成されており、ほぼ直方体の形状を有する。鉄鋳型6には、外寸法で底から約9cmの深さで溶融体5が入れられている。
次に、複数の鉄鋳型6を水槽7の両側に掛け渡す。鉄鋳型6は鉄材からなり熱伝導性に優れている。水槽7中には流水8が流れている。流水8の流れ方向は鉄鋳型6の長さ方向に直交する方向にある。
鉄鋳型6は外寸法で底から約12cmに及ぶ範囲で水槽7中につかっている。鉄鋳型6には外寸法で底から約9cmの深さで溶融体5が入れられているのであるから、溶融体5の全体が鉄鋳型6を介して流水8中につかっていることになる。図4に、鉄鋳型6に鋳込まれた溶融体5の深さ方向の全体が流水8に浸されていることを示す。この結果、鉄鋳型6中の溶融体5は高さ位置に依らずその全体が均一的にかつ同時的に冷却される。また、常に新たな流水8が鉄鋳型6中の溶融体5から熱を奪うことができ、効率的に冷却することができる。流水8を水槽7中に十分速く流すことにより、鉄鋳型6中の溶融体5は空気等による自然冷却ではなく、大量の流水8によって強制急速冷却される。流水8は図示しない井戸からくみ上げられ、水温は例えば約18℃に一定に保たれている。
次に、鉄鋳型6中の溶融体5は十分に冷却した後に鉄鋳型6から取り出され、低融点無鉛ハンダとしての最終産物としての金属合金ブロック体が得られる。
上述の本実施の形態によれば、上述のようにビスマス1と金属群2の成分比を選ぶとともに、45Wt%(この45Wt%の0.7Wt%が銅)の錫と銅を含む金属群2を錫銅合金インゴットとして予め形成し、この金属群2とビスマス1とを加熱し溶融体5を2段階鋳造法で形成したので、錫の実質的な融点を271℃から220℃へ下げてビスマスの融点である231.9℃に近づけることができ、この結果、錫の吹き出しを防止することができ、均一的に成分が分布した最終産物としての金属合金ブロック体を得ることができる。
また、鉄鋳型6中の溶融体5を空気等による自然冷却ではなく、鉄鋳型6中の溶融体5を全体を流水8に浸し大量の流水8によって強制冷却するようにしたので、鉄鋳型6中の高さ方向の位置に依存することなく、大気により先に表面部位のみが冷却され共晶となっていない融点の高い残留錫が凝固表面を突き破り小豆状に噴出し凝固してしまうという問題を解消することができ、錫の吹き出しを防止することができ、均一的に成分が分布した最終産物としての金属合金ブロック体を得ることができる。
ここで、低融点無鉛ハンダの金属合金ブロック体を購入しそれらを再溶解して使用するハンダの使用者にとっては、金属合金ブロック体中の場所によって成分が異なるということは、再溶解して使用するために大きな問題ではない場合もあるが、金属合金ブロック体の一部ずつ使用する者や金属合金ブロック体自体を供給する者にとっては不良品を提供するという無視できない問題であるのであり、本実施形態によれば、この問題を解消することができるのである。
1 ビスマス
2 金属群
3 溶融釜
4 バーナー
5 溶融体
6 鉄鋳型
7 水槽
8 流水

Claims (15)

  1. 第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群とからなり、
    前記金属群は、前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅と、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間の銀と、残りが錫からなり、
    前記第1所定Wt%が54Wt%と56Wt%との間にあり、
    前記第2所定Wt%が46Wt%と44Wt%との間にあり、
    前記第3所定Wt%が0.6Wt%と0.8Wt%の間にある
    ことを特徴とする低融点無鉛ハンダ。
  2. 前記第3所定Wt%が0.7Wt%である
    ことを特徴とする請求項1に記載の低融点無鉛ハンダ。
  3. 前記第1所定Wt%が55Wt%であり、
    前記第2所定Wt%が45Wt%である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダ。
  4. 銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における0Wt%である
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダ。
  5. 銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における1Wt%から3Wt%であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダ。
  6. 57Wt%のビスマスと残りが錫からなるビスマスと錫との共晶合金に比べて、1Wt%から3Wt%の範囲でより少なくビスマスを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の低融点無鉛ハンダ。
  7. 鋳型に入れられ冷却されて形成された金属合金ブロック体を形成する
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダ。
  8. ビスマスと錫と銅を含む低融点無鉛ハンダの製造方法であって、
    第1所定Wt%のビスマスと、第2所定Wt%の錫と銅を含む金属群とを用意し、
    ここで、
    前記金属群は、前記第2所定Wt%の第3所定Wt%の銅と、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間の銀と、残りが錫からなり、
    前記第1所定Wt%が54Wt%と56Wt%との間にあり、
    前記第2所定Wt%が46Wt%と44Wt%との間にあり、
    前記第3所定Wt%が0.6Wt%と0.8Wt%の間にあり、
    次に、ビスマスと前記金属群との混合体を形成し、
    前記混合体を所定温度で溶融して溶融体を形成し、
    前記溶融体を鋳型に入れて冷却する
    ことを特徴とする低融点無鉛ハンダの製造方法。
  9. 前記第3所定Wt%が0.7Wt%である
    ことを特徴とする請求項8に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  10. 前記第1所定Wt%が55Wt%であり、
    前記第2所定Wt%が45Wt%である
    ことを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  11. 銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における0Wt%である
    ことを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  12. 銀が、前記第2所定Wt%の0Wt%から3Wt%との間における1Wt%から3Wt%であることを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  13. 57Wt%のビスマスと残りが錫からなるビスマスと錫との共晶合金に比べて、1Wt%から3Wt%の範囲でより少なくビスマスを含む
    ことを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  14. 前記金属群は、溶融した銅を溶融した錫に加え冷却凝固して形成した錫と銅を含む錫銅合金体であり、
    前記混合体は、前記錫銅合金体とビスマスを混合したものである
    ことを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
  15. 前記溶融体を鋳型に入れて前記鋳型中の前記溶融体の全体が流水に浸るように冷却することを特徴とする請求項8または9のいずれか1項に記載の低融点無鉛ハンダの製造方法。
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