以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(本実施形態に係る画像形成装置の構成)
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
本実施形態に係る画像形成装置10は、カラー画像又は白黒画像を形成するものであり、図1及び図2に示すように、水平方向一側(図1における左側)に配置された第1処理装置10A(画像形成装置本体の一例)と、水平方向他側(図1における右側)に配置された第2処理装置10Bとを備えている。第1処理装置10Aと第2処理装置10Bとは、分割可能に接続されている。
第2処理装置10Bは、第2処理装置本体302(画像形成装置本体の一例)と、画像形成装置10の各部へ供給される電力をその各部で必要とされる電力に調整するための電源回路基板23が収容された電源装置303と、を備えて構成されている。電源装置303には、コンピュータ等の外部装置から送られてくる画像データに画像処理を施す画像処理基板13も収容されている。なお、電源装置303の具体的構成については、後述する。
一方、第1処理装置10Aの上部には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが水平方向に沿って交換可能に設けられている。
なお、第1特別色及び第2特別色としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の色(透明を含む)から適宜選択される。また、以後の説明では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別する場合は、符号の後にV、W、Y、M、C、Kのいずれかを付して説明し、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別しない場合は、V、W、Y、M、C、Kを省略する。
また、トナーカートリッジ14の下側には、各色のトナーに対応する6つの画像形成ユニット16(画像形成部の一例)が、各トナーカートリッジ14と対応するように水平方向に沿って設けられている。各トナーカートリッジ14と画像形成ユニット16との間には、露光ユニット40が設けられている。
画像形成ユニット16毎に設けられた露光ユニット40は、前述した画像処理基板13によって画像処理を施された画像データを画像処理基板13から受け取り、この画像データに応じて変調した露光光L(図3参照)を後述の感光体18(図3参照)へ照射するように構成されている。
各画像形成ユニット16は、図3に示すように、一方向(図3における時計回り方向)に回転駆動される感光体18を備えている。各露光ユニット40から各感光体18へ露光光Lが照射されることにより、各感光体18には静電潜像が形成される。
各感光体18の周囲には、感光体18を帯電する帯電装置の一例としてのコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器20と、露光ユニット40によって感光体18に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置22と、転写後の感光体18に残留する現像剤を除去する除去部材としてのブレード24と、転写後の感光体18に光を照射して除電を行う除電装置26が設けられている。
スコロトロン帯電器20、現像装置22、ブレード24、除電装置26は、感光体18の表面と対向して、感光体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
現像装置22は、トナーを含んだ現像剤Gを収容する現像剤収容部材22Aと、現像剤収容部材22Aに収容された現像剤Gを感光体18に供給する現像ロール22Bを含んで構成されている。現像剤収容部材22Aは、トナーカートリッジ14(図1参照)とトナー供給路(図示省略)を通して接続されており、トナーカートリッジ14からトナーが供給されるようになっている。
図1に示すように、各画像形成ユニット16の下側には、転写部32が設けられている。転写部32は、各感光体18と接触する環状の中間転写ベルト34と、各感光体18に形成されたトナー画像を中間転写ベルト34に多重転写させる一次転写部材としての一次転写ロール36とを含んで構成されている。
中間転写ベルト34は、図示しないモータで駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34に張力を付与する張力付与ロール41と、後述する二次転写ロール62に対向する対向ロール42と、複数の巻掛ロール44とに巻き掛けられており、駆動ロール38により、一方向(図1における反時計回り方向)に循環駆動されるようになっている。
各一次転写ロール36は、中間転写ベルト34を挟んでそれぞれの各画像形成ユニット16の感光体18と対向配置されている。また、一次転写ロール36は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により、感光体18に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写されるようになっている。
中間転写ベルト34を挟んだ駆動ロール38の反対側には、ブレードを中間転写ベルト34に接触させて、中間転写ベルト34上の残留トナーや紙粉等を除去する除去装置46が設けられている。
転写部32の下方には、用紙等の記録媒体が収容される記録媒体収容部48が水平方向に沿って2個設けられている。
各記録媒体収容部48は、第1処理装置10Aから引き出し自在とされている。各記録媒体収容部48の一端側(図1における右側)の上方には、各記録媒体収容部48から記録媒体Pを搬送経路60へ送り出す送出ロール52が設けられている。
各記録媒体収容部48内には、記録媒体Pが載せられる底板50が設けられている。この底板50は、記録媒体収容部48が第1処理装置10Aから引き出されると、図示せぬ制御手段の指示によって下降するようになっている。底板50が下降することで、ユーザーが記録媒体Pを補充する空間が記録媒体収容部48に形成される。
第1処理装置10Aから引き出された記録媒体収容部48を第1処理装置10Aに装着すると、底板50が、制御手段の指示によって上昇するようになっている。底板50が上昇することで、底板50に載せられた最上位の記録媒体Pと送出ロール52とが当るようになっている。
送出ロール52の記録媒体搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という場合がある)には、記録媒体収容部48から重なって送り出された記録媒体Pを一枚ずつに分離する分離ロール56が設けられている。分離ロール56の下流側には、記録媒体Pを搬送方向下流側に搬送する複数の搬送ロール54が設けられている。
記録媒体収容部48と転写部32との間に設けられる搬送経路60は、記録媒体収容部48から送り出された記録媒体Pを第1折返部60Aで図1における左側に折り返し、さらに、第2折返部60Bで図1における右側に折り返すように、二次転写ロール62と対向ロール42との間の転写位置Tへ延びている。
二次転写ロール62は、給電部(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像が、二次転写ロール62によって、搬送経路60に沿って搬送されてきた記録媒体Pに二次転写される構成となっている。
搬送経路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1処理装置10Aの側面から延びる予備経路66が設けられている。第1処理装置10Aに隣接して配置される記録媒体収容部(図示省略)から送り出された記録媒体Pが予備経路66を通って搬送経路60に入り込むようになっている。
転写位置Tの下流側には、トナー画像が転写された記録媒体Pを第2処理装置10Bに向けて搬送する複数の搬送ベルト70が第1処理装置10Aに設けられ、搬送ベルト70に搬送された記録媒体Pを下流側に搬送する搬送ベルト80が第2処理装置10Bに設けられている。
複数の搬送ベルト70及び搬送ベルト80のそれぞれは、環状に形成されており、一対の巻掛ロール72に巻き掛けられている。一対の巻掛ロール72は、記録媒体Pの搬送方向上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、一方が回転駆動することにより、搬送ベルト70(搬送ベルト80)を一方向(図1における時計回り方向)に循環移動させる。
搬送ベルト80の下流側には、記録媒体Pの表面に転写されたトナー画像を記録媒体Pに熱と圧力で定着させる定着ユニット82が設けられている。
定着ユニット82は、定着ベルト84と、定着ベルト84に対して下側から接触するように配置された加圧ロール88と、を備えている。定着ベルト84と加圧ロール88との間には、記録媒体Pを加圧加熱してトナー画像を定着させる定着部Nが形成されている。
定着ベルト84は、環状に形成されており、駆動ロール89及び従動ロール90に巻き掛けられている。駆動ロール89は、加圧ロール88に対して上側から対向しており、従動ロール90は、駆動ロール89よりも上側に配置されている。
駆動ロール89及び従動ロール90は、それぞれに、ハロゲンヒータ等の加熱部が内蔵されている。これにより、定着ベルト84が加熱される。
図1に示すように、定着ユニット82の下流側には、定着ユニット82から送り出された記録媒体Pを下流側へ搬送する搬送ベルト108が設けられている。搬送ベルト108は、搬送ベルト70と同様に形成されている。
搬送ベルト108の下流側には、定着ユニット82によって加熱された記録媒体Pを冷却する冷却ユニット110が設けられている。
冷却ユニット110は、記録媒体Pの熱を吸収する吸収装置112と、記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114とを備えている。吸収装置112は、搬送経路60に対する一方側(図1における上側)に配置され、押付装置114は、他方側(図1における下側)に配置されている。
吸収装置112は、記録媒体Pと接触し、記録媒体Pの熱を吸収する環状の吸収ベルト116を備えている。吸収ベルト116は、吸収ベルト116へ駆動力を伝達する駆動ロール120と、複数の巻掛ロール118とに巻き掛けられている。
吸収ベルト116の内周側には、吸収ベルト116と面状に接触して吸収ベルト116が吸収した熱を放熱させるアルミニウム材料で形成されたヒートシンク122が設けられている。
さらに、ヒートシンク122から熱を奪い熱気を外部へ排出させるためのファン128が、第2処理装置10Bの裏側(図1に示す紙面奥側)に配置されている。
記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114は、記録媒体Pを吸収ベルト116へ押し付けながら記録媒体Pを搬送する環状の押付ベルト130を備えている。押付ベルト130は、複数の巻掛ロール132に巻き掛けられている。
冷却ユニット110の下流側には、記録媒体Pを挟んで搬送し、記録媒体Pの湾曲(カール)を矯正する矯正装置140が設けられている。
矯正装置140の下流側には、記録媒体Pに定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等を検出する検出装置180が設けられている。
検出装置180では、光源から記録媒体Pへ出射され、記録媒体Pによって上方に反射された反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の検出素子で検出することにより、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等を検出するようになっている。
検出装置180の下流側には、片面に画像が形成された記録媒体Pを第2処理装置10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。
一方、両面に画像を形成させる場合は、検出装置180から送出された記録媒体Pは、検出装置180の下流側に設けられた反転経路202に搬送されるようになっている。
反転経路202には、搬送経路60から分岐する分岐パス202Aと、分岐パス202Aに沿って搬送される記録媒体Pを第1処理装置10A側に向けて搬送する用紙搬送パス202Bと、用紙搬送パス202Bに沿って搬送される記録媒体Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させて表裏を反転させる反転パス202Cが設けられている。
この構成により、反転パス202Cでスイッチバック搬送された記録媒体Pは、第1処理装置10Aに向けて搬送され、さらに、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に入り込み、転写位置Tへ再度送り込まれるようになっている。
次に、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
画像処理基板13で画像処理が施された画像データが、各露光ユニット40に送られる。各露光ユニット40では、画像データに応じて各露光光Lを出射して、スコロトロン帯電器20によって帯電した各感光体18に露光し、静電潜像が形成される。
図3に示すように、感光体18に形成された静電潜像は、現像装置22によって現像され、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される。
図1に示すように、各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの感光体28に形成された各色のトナー画像は、6つの一次転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34に順次多重転写される。
中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像は、二次転写ロール62によって、記録媒体収容部48から搬送されてきた記録媒体P上に二次転写される。トナー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト70によって第2処理装置10Bの内部に設けられた定着ユニット82に向けて搬送される。
記録媒体P上の各色のトナー画像が定着ユニット82により加熱・加圧されることで記録媒体Pに定着する。さらに、トナー画像が定着された記録媒体Pは、冷却ユニット110を通過して冷却された後、矯正装置140に送り込まれ、記録媒体Pに生じた湾曲が矯正される。
湾曲が矯正された記録媒体Pは、検出装置180によって画像欠陥等が検出された後、排出ロール198によって排出部196に排出される。
一方、画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、検出装置180を通過後に、記録媒体Pが反転経路202で反転され、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置10では、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W、露光ユニット40V・40W、トナーカートリッジ14V・14W、一次転写ロール36V・36W)は、ユーザーの選択により、追加部品として第1処理装置10Aに装着可能に構成されている。従って、画像形成装置10としては、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品を有さない構成、第1特別色及び第2特別色のうちいずれか1色の画像を形成するための部品のみを有する構成としてもよい。
(本実施形態に係る電源装置303の構成)
次に、本実施形態に係る電源装置303の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る電源装置303の構成を示す斜視図である。
以下では、図中における矢印F方向を電源装置303の前方とし、その反対側(矢印B方向)を電源装置303の後方とし、電源装置303の前方側に向かって右側(矢印R方向)を、電源装置303の右側とし、電源装置303の前方側に向かって左側(矢印L方向)を、電源装置303の左側として説明する。なお、電源装置303におけるこれらの方向は、説明の便宜上定めたものであるから、電源装置303における左右方向及び前後方向は、この方向に限られるものではない。
電源装置303の前方側は、画像形成装置10の各種の操作を行うようにされた側、例えば、画像形成装置10を操作するための操作部15(図2参照)が配置された側であり、第1処理装置10Aにおける記録媒体収容部48(図1参照)が引き出される側である。
電源装置303は、図4に示すように、右側面、上面、前面及び後面が開口された直方体形状の第1筐体304を備えている。第1筐体304は、直方体の枠状に形成されたフレーム314と、フレーム314に設けられた左側板316と、フレーム314に設けられた底板318を備えている。この左側板316は、第1処理装置10Aの右側面に接合され、底板318は、第2処理装置本体302の上面に接合されている(図1参照)。
図5に示すように、第1筐体304の前面の開口部320F(図4参照)には、第1筐体304に対して着脱される前面カバー310が設けられている。また、第1筐体304の前面側には、第1筐体304に対して開閉される開閉カバー306が、ヒンジ308によって第1筐体304に支持されている。前面カバー310は、開閉カバー306の閉鎖状態において、開閉カバー306の内側に配置される。
また、図5に示すように、第1筐体304の右側面の開口部320R(図4参照)には、第1筐体304に対して着脱される右側面カバー312が設けられている。第1筐体304の上面の開口部320U(図4参照)には、第1筐体304に対して着脱される上面カバー313が設けられている。第1筐体304の後面の開口部320B(図4参照)には、第1筐体304に対して着脱される後面カバー322が設けられている。
図4に示すように、第1筐体304の内部には、回路基板等の構成部品が装着される2つの棚板324A、324Bが、底板318に沿って設けられている。
棚板324Bの上側に配置された棚板324Aの前方側には、画像形成ユニット16Y・16M・16C・16Kの各部を動作させるための動作信号を生成する複数の信号基板334が装着されると共に、画像形成ユニット16V・16Wの各部を動作させるための動作信号を生成する複数の信号基板335(図6参照)が装着される信号基板装着部336が設けられている。
信号基板335は、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W等)が追加された場合に、図6に示すように、信号基板装着部336に装着されて、追加部品として追加されるようになっている。
第1筐体304内部の後方側には、画像処理基板13V、13Y、13C(図8参照)を有する画像処理装置326が収容されている。画像処理装置326は、図7に示すように、直方体形状に形成された第2筐体328を備えている。第2筐体328の右側面には、図8に示すように、開口部330Rが形成されている。この開口部330Rには、第2筐体328に対して着脱される右側面カバー332が設けられている。
第2筐体328の後面には、図15に示すように、開口部330Bが形成されている。この開口部330Bには、図14に示すように、第2筐体328に対して着脱される後面カバー333が設けられている。
第2筐体328の前面側には、図8に示すように、3つの画像処理基板13V、13Y、13Cがそれぞれ装着される3つの画像処理基板装着部338V、338Y、338Cと、画像形成装置10の全体の動作を制御する制御基板340が装着される制御基板装着部342と、が設けられている。
画像処理基板13Yは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の画像形成用の露光ユニット40Y・40Mに対応しており、露光ユニット40Y・40Mに送られる画像データに対して画像処理を施すようになっている。また、画像処理基板13Cは、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成用の露光ユニット40C・40Kに対応しており、露光ユニット40C・40Kに送られる画像データに対して画像処理を施すようになっている。
画像処理基板13V(追加回路基板の一例)は、第1特別色及び第2特別色の画像形成用の露光ユニット40V・40Wに対応しており、露光ユニット40V・40Wに送られる画像データに対して画像処理を施すようになっている。このため、画像処理基板13Vは、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品が追加された場合に、追加されるようになっている。なお、画像処理基板13Vが追加されない場合では、画像処理基板装着部338Vにダミー基板339が装着される(図12参照)。
第2筐体328の後面側には、図8に示すように、画像データを受け取りその画像データに前処理を行って画像処理基板に受け渡す3つの回路基板344V、344Y、344Cがそれぞれ装着される回路基板装着部346V、346Y、346C(図15参照)と、画像形成動作の速度を制御する速度制御基板348が装着される速度制御基板装着部350(図15参照)が設けられている。
回路基板344Yは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の画像形成用の画像処理基板13Yに対応しており、画像処理基板13Yへ受け渡される画像データに対して前処理を施すようになっている。また、回路基板344Cは、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成用の画像処理基板13Cに対応しており、画像処理基板13Cへ受け渡される画像データに対して前処理を施すようになっている。
回路基板344V(追加回路基板の一例)は、第1特別色及び第2特別色の画像形成用の画像処理基板13Vに対応しており、画像処理基板13Yへ受け渡される画像データに対して前処理を施すようになっている。このため、回路基板344Vは、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品が追加された場合に、追加されるようになっている。なお、回路基板344Vが追加されない場合では、回路基板装着部346Vにダミー基板345が装着される(図15参照)。
第2筐体328の前後方向中央部には、図8に示すように、画像処理基板13V、13Y、13Cと回路基板344V、344Y、344Cとをそれぞれ電気的に接続すると共に制御基板340と速度制御基板348とを電気的に接続する接続基板352が設けられている。接続基板352は、第2筐体328に対して、その上面側から差し込まれるようになっている。
第2筐体328の上面側には、画像処理基板13V、13Y、13Cにそれぞれ一対が電気的に接続される接続端子の一例としての6つのコネクタ354V、354W、354Y、354M、354C、354K(以下、354V〜354Kという)がそれぞれ装着されるコネクタ装着部355V、355W、355Y、355M、355C、355K(以下、355V〜355Kという)と、が設けられている。
コネクタ354V、354Wは、第1特別色及び第2特別色の画像形成用の画像処理基板13Vに対応しており、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品が追加された場合に、追加されるようになっている。なお、コネクタ354V、354Wが追加されない場合では、コネクタ装着部355V、355Wは、被覆板358で被覆される(図21参照)。
コネクタ354C、354Kはコネクタ装着部355C、355Kに装着されることにより、図9に示すように、画像処理基板13Cの接続端子25C、25Kに差し込まれ、画像処理基板13Cと電気的に接続されるようになっている。
図示は省略するが、コネクタ354V、354W及びコネクタ354Y、354Mについても、同様に、それぞれが、コネクタ装着部355V、355W及びコネクタ装着部355Y、355Mに装着されることにより、画像処理基板13Vの接続端子25V、25W及び画像処理基板13Yの接続端子25Y、25Mに差し込まれ、画像処理基板13V及び画像処理基板13Yと電気的に接続されるようになっている。
また、コネクタ装着部355Kは、図10に示すように、コネクタ354Kを挟んで弾性力によりその両側から押し付けて、コネクタ354Kを支持する一対の支持部材357を備えて構成されている。なお、図示は省略するが、コネクタ装着部355V、355W、355Y、355M、355Cについても、同様に、一対の支持部材357を備えて構成されている。
一対の支持部材357は、図11に示すように、それぞれ、コネクタ354Kの側面353A(図10参照)に沿った水平方向に長さを有する基部362と、基部362から基部362の長さ方向と交差する方向に延び出る複数の歯部360と、を備える櫛状に形成された金属板から構成されている。
基部362の長さ方向両端部362Eは、導電性を有する金属製のねじ378(図21参照)が通される通し孔376が形成されており、ねじ378によって第2筐体328に接触して固定されており、第2筐体328と導通している。
基部362の長さ方向中央部362Fは、第2筐体328から離れた上方位置に配置されている。その長さ方向中央部362Fと両端部362Eとの間の中間部362Gは、両端部362Eから中央部362Gへ立ち上がっており、中央部362Fと両端部362Eとを連結している。
歯部360は、基部362の長さ方向中央部362Fからコネクタ354K側に延び出ると共に、下方に屈曲されている。歯部360の下端部(先端部)には、図10に示すように、コネクタ354K側に膨らむように湾曲された湾曲部375が形成されている。この湾曲部375がコネクタ354Kの側面353Aに接触する接触部となっている。
一対の支持部材357の湾曲部375の間隔は、コネクタ354Kの側面353A間の厚みよりも若干小さくなるように、下端側がコネクタ354Kへ向けられている。これにより、一対の支持部材357は、コネクタ354Kを挟んで、支持部材357の弾性力により、コネクタ354Kの側面353Aへそれぞれ押し付けられている。
また、コネクタ354V〜354Kは、導電性を有する金属で形成されており、第2筐体328に導通する支持部材357は、コネクタ354V〜354Kを第2筐体328に接地する接地部材としても機能する。
ここで、本実施形態では、電源装置303の第1筐体304に収容された画像処理装置326の各部へは、第1筐体304の開口部320R、320F、320B、320Uを通じて、アクセスするようになっている。以下、具体的に説明する。
画像処理装置326の右側面カバー332は、画像処理装置326の電源装置303への収容状態において、図4に示すように、電源装置303の第1筐体304の開口部320Rから外部に露出され、開口部320Rを通じて着脱されるようになっている。
そして、右側面カバー332が取り外された状態において、図6に示すように、電源装置303の第1筐体304の開口部320R及び画像処理装置326の第2筐体328の開口部330Rを通じて、画像処理装置326の速度制御基板348等の内部構成部品の交換・保守点検が行われるようになっている。
画像処理装置326が電源装置303へ収容され、電源装置303の開閉カバー306が開放されると共に、前面カバー310が取り外された状態においては、図12に示すように、画像処理装置326の第2筐体328の前面が、電源装置303の第1筐体304の開口部320Rを通じて露出される。これにより、画像処理基板装着部338Vに装着されたダミー基板339は、第1筐体304の開口部320Rを通じて画像処理基板装着部338Vから取り外され、図13に示すように、ダミー基板339が取り外された画像処理基板装着部338Vへ画像処理基板13Vが追加される。また、第1筐体304の開口部320Rを通じて、画像処理基板装着部338V、338Y、338Cに装着された画像処理基板13V、13Y、13Cの交換・保守点検が行われるようになっている。
画像処理装置326の後面カバー333は、画像処理装置326の電源装置303への収容状態において、図14に示すように、電源装置303の第1筐体304の開口部320Bから外部に露出され、開口部320Bを通じて着脱されるようになっている。
そして、後面カバー333が取り外された状態において、回路基板装着部346Vに装着されたダミー基板345が(図15参照)、電源装置303の第1筐体304の開口部320B及び画像処理装置326の第2筐体328の開口部330Bを通じて、回路基板装着部346Vから取り外され、図16に示すように、ダミー基板345が取り外された回路基板装着部346Vへ回路基板344Vが追加される。また、第1筐体304の開口部320Bを通じて、回路基板装着部346V、346Y、346Cに装着された回路基板344V、344Y、344Cの交換・保守点検が行われるようになっている。
さらに、図17に示すように、第1筐体304内に設けられた棚板324Bは、後面カバー322が取り外されることで開放された開口部320Bを通じて、第1筐体304の内部から後方側へ引き出し可能とされている。
棚板324Bの後方側であって左側には、図18に示すように、画像形成ユニット16Y・16M・16C・16Kの少なくとも1つに供給される電力をその画像形成ユニット16で必要とされる電力に調整するための電源回路基板23Aが装着されている。
棚板324Bの後方側であって右側には、画像形成ユニット16V・16Wの少なくとも1つに供給される電力をその画像形成ユニット16で必要とされる電力に調整するための電源回路基板23V(図19及び図20参照)が装着される電源回路基板装着部356が設けられている。すなわち、電源回路基板装着部356は、電源回路基板23Aに対して、棚板324Bの引出方向と交差する水平方向側に隣接して設けられている。
第1筐体304には、第1筐体304から引き出された棚板324Bを、電源回路基板23A及び電源回路基板装着部356が第1筐体304外に位置する装着位置(図18参照)で位置決めする位置決め部の一例としてのストッパー(図示省略)が設けられている。
電源回路基板23Vは、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W等)が追加された場合に、図19及び図20に示すように、第1筐体304の内部から装着位置に引き出された棚板324Bの電源回路基板装着部356に装着されて、追加部品として追加されるようになっている。
画像処理装置326が電源装置303へ収容され、電源装置303の上面カバー313が取り外された状態においては、図21に示すように、画像処理装置326の第2筐体328の上面が、電源装置303の第1筐体304の開口部320Uを通じて露出される。
これにより、コネクタ装着部355V、355Wを被覆する被覆板358は、第1筐体304の開口部320Uを通じて第2筐体328から取り外され、図22に示すように、被覆板358が取り外されたコネクタ装着部355V、355Wのそれぞれへコネクタ354V、354Wが追加される。また、第1筐体304の開口部320Uを通じて、コネクタ装着部355V、355W、355Y、355M、355C、355Kのそれぞれに装着されたコネクタ354V、354W、354Y、354M、354C、354Kの着脱が行われるようになっている。
(本実施形態に係る電源装置303の作用)
次に、本実施形態に係る電源装置303の作用として、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W、露光ユニット40V・40W、トナーカートリッジ14V・14W、一次転写ロール36V・36W)が第1処理装置10Aで追加された場合に、電源装置303において各追加部品を追加する追加工程を説明する。
追加部品として、信号基板335及び画像処理基板13Vを追加する場合には、まず、図4に示すように、電源装置303の開閉カバー306を開けると共に前面カバー310を取り外し、開口部320Fを開放する。
次に、図6に示すように、第1筐体304の開口部320Fを通じて、信号基板335を信号基板装着部336に装着する。また、第1筐体304の開口部320Fを通じて、画像処理基板装着部338Vからダミー基板339(図12参照)を取り外し、図13に示すように、その画像処理基板装着部338Vへ画像処理基板13Vを装着する。
このように、第1筐体304の開口部320Fを通じて、画像処理基板13Vが画像処理基板装着部338Vに装着されるので、画像処理基板13Vの装着の際に画像処理基板装着部338Vが設けられた第2筐体328を第1筐体304内部から取り出す必要がなくなる。
また、追加部品として、電源回路基板23V及び回路基板344Vを追加する場合には、まず、図14に示すように、電源装置303の後面カバー322を取り外し、図15に示すように、第2筐体328の後面カバー333を取り外す。
次に、第1筐体304の開口部320B及び第2筐体328の開口部330Bを通じて、回路基板装着部346Vからダミー基板345(図15参照)を取り外し、図16に示すように、回路基板装着部346Vへ回路基板344Vを装着する。次に、第1筐体304の開口部320Bを通じて、図17に示すように、棚板324Bを第1筐体304の内部から後方側へ引き出し、図19に示すように、その棚板324Bの電源回路基板装着部356に電源回路基板23Vを装着する。
このように、第1筐体304の開口部320Bを通じて、回路基板344Vが回路基板装着部346Vに装着されるので、回路基板344Vの装着の際に回路基板装着部346Vが設けられた第2筐体328を第1筐体304内部から取り出す必要がなくなる。
また、追加部品に対してコネクタ354V、354Wを接続する場合には、まず、図21に示すように、電源装置303の上面カバー313を取り外す。
次に、被覆板358(図21参照)をコネクタ装着部355V、355Wから取り外し、第1筐体304の開口部320Uを通じて、コネクタ354V、354Wをそれぞれ、図22に示すように、コネクタ装着部355V、355Wに装着する。
このように、第1筐体304の開口部320Uを通じて、コネクタ354V、354Wがそれぞれ、コネクタ装着部355V、355Wに装着されるので、コネクタ354V、354Wの装着の際にコネクタ装着部355V、355Wが設けられた第2筐体328を第1筐体304内部から取り出す必要がなくなる。
以上のように、本実施形態では、第1筐体内304に設けられた第2筐体328を第1筐体304から取り出すことなく、第2筐体328に追加部品が装着される。このため、追加部品を装着する際に、第2筐体328を第1筐体304から取り出す手間が省け、作業が容易になる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。