JP5377507B2 - 6方向指向装置 - Google Patents

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Description

本発明は、6方向指向装置に関し、さらに詳しくは、1軸ジャイロを利用して真北を検知する真北検知器(North Finder)に利用可能な6方向指向装置に関する。
磁北は真北から少しずれているため、磁気コンパスでは真北を計測することはできない。しかしながら、行政地図は真北を基準に作成され、建築基準法も真北を基準に定められている。したがって、土木・建築の分野においては、真北を正確に計測する必要がある。特に地下トンネル工事では鉱脈等の影響で、磁気コンパスは正しく機能しない。
真北を正確に計測する真北検知器として、従来より、地球の自転角速度を検知して真北を検知するジャイロコンパスが用いられている。特開2002−296037号公報、米国特許第6594911号及び米国特許第6918186号にて開示されるように、ジャイロコンパスは一般に直交3軸タイプである。これらのジャイロコンパスは大型でかつ高コストである。
そこで、小型化及び低コスト化のために、1軸又は2軸タイプがいくつか提案されている。特開平6−3149号公報に記載の方位計は1軸タイプで、水平な台上で角速度センサ(ジャイロセンサ)を一定角速度で回転させる。特開平6−11350号公報に記載の方位計は1軸タイプで、水平な台上でジャイロセンサを回転させて仮の真北を求める。この仮の真北における角速度計測値と、別に入力した緯度からバイアスを求めて再度真北を求める。特開平11−160072号公報に記載の真方位計測装置は水平面を必要としない2軸タイプで、2個の回転台上でジャイロセンサを90度又は120度ごとに回転させて計測し、バイアスを除去する。特開平11−190633号公報に記載の方位計は水平面を必要としない1軸タイプで、回転台上でジャイロセンサと加速度センサとを3方向に指向させる。ただし、緯度を入力する必要がある。特開2001−215121号公報に記載の方位検出装置は1軸タイプで、水平面上でジャイロセンサを回転させて正弦波状のジャイロ出力から真北を求める。
これらのジャイロコンパスの多くは、ジャイロセンサ及び加速度センサを回転台の上で回転させるタイプであるが、回転角度が大きく、大きな空間を確保する必要があるため、小型化に限界がある。また、1軸タイプのジャイロコンパスの多くは水平面を必要とし、取扱いが不便である。また、水平面を必要としない1軸タイプのジャイロコンパスも提案されているが、方位計測精度が3軸タイプと比較して劣っている。
そこで、本出願人は特開2008−215956号公報にて1軸タイプでかつ水平面を必要としない方位計測装置を提案した。この文献に記載の方位計測装置では、XYZ直交座標系に加え、UVW直交座標系を想定する。+U、−U、+V、−V、+W、−Wの6方向はYZ平面に垂直に投影されると60度おきに離間して配置される。また、U、V、W軸がYZ平面となす仰角は35.26度である。方位計測装置は、UVW直交座標系において、各軸周りの自転角速度ω、ω及びωを検出する自転角速度センサと、各軸方向の重力加速度g、g及びgを検出する重力加速度センサと、X軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを(60×n)度(nは自然数)回転させて位置決めする第1のステッピングモータと、X軸に直交する軸周りに自転角速度センサ及び重力加速度センサを±35.26度揺動させて位置決めする第2のステッピングモータとを備える。方位計測装置は、各軸周りの自転角速度ω、ω、ω及び重力加速度g、g、gを計測し、計測された自転角速度ω、ω、ω及び重力加速度g、g、gをXYZ直交座標系における自転角速度ω、ω、ω及び重力加速度g、g、gに座標変換する。そして、自転角速度ω、ω、ω及び重力加速度g、g、gに基づいて方位角ψを算出する。この方位計測装置では、自転角速度センサ及び重力加速度センサは±35.26度しか揺動されないので、回転角度が小さく、従来の方位測定装置よりも大きな空間を必要としない。そのため、従来の1軸タイプの方位計測装置よりも小型化が可能である。
しかしながら、特開2008−215956号公報の方位計測装置は回転駆動源であるステッピングモータを2つ使用する。1つの回転駆動源のみで6方向を指向できれば、さらに小型化が可能となる。
本発明の目的は、1つの回転駆動源で6方向を指向できる6方向指向装置を提供することである。
本発明による6方向指向装置は、XYZ直交座標系内に設置される。6方向指向装置は、傾斜クランク機構と、駆動源と、ガイド部材とを備える。傾斜クランク機構は、X軸方向に延びたシャフトと、回転部材とを備える。回転部材は、シャフトに対して傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり、シャフトと連結される。駆動源は、シャフトをX軸周りに回転する。ガイド部材は、傾斜クランク機構のX軸周りに配置され、X軸周りの60度おきにX軸方向に山状及び谷状に交互に曲折したジグザグ状の周縁を有する。回転部材は、ガイドピンを備える。ガイドピンは、回転部材の傾斜軸周りに立てられ、周縁と接触し、シャフトの回転により周縁上を周回し、X軸周りの60度おきに、互いに交わるU軸、V軸及びW軸の各軸の+及び−方向のいずれかを指向する。
本発明による6方向指向装置は、回転部材に立てられたガイドピンがガイド部材の周縁と接触する。シャフトを回転させると、回転部材がX軸周りに回転するとともに、傾斜軸周りにも回転する。そのため、ガイドピンは、X軸と傾斜軸とがなす角度に応じてX軸方向に揺動しながら、X軸周りを周回し、互いに交わるU軸、V軸及びW軸の±方向(合計6方向)を指向できる。
本発明の第1の実施の形態による6方向指向装置の外観構成を示す斜視図である。 図1中のクランク機構の外観構成を示す斜視図である。 図2中の回転部材の外観構成を示す斜視図である。 図1に示した6方向指向装置を設置するXYZ座標系と自転角速度及び重力加速度を計測するUVW座標系との間の位置関係を示し、−X方向に見たYZ平面図である。 図1に示した6方向指向装置を設置するXYZ座標系と自転角速度及び重力加速度を計測するUVW座標系との間の位置関係を示し、+Y方向に見たZX平面図である。 図1中のガイドの側面図である。 図5と反対側のガイドの側面図である。 図1中のガイド及び回転部材の斜視図である。 図7中の回転部材及びスリットの関係を示す図である。 図1を装置正面から見たときの回転部材及びスリットの関係を示す図である。 図9中の左側斜め上から見た回転部材の側面図である。 図9中の左側斜め下から見た回転部材の側面図である。 図9中の真下から見た回転部材の側面図である。 図9中の右側斜め下から見た回転部材の側面図である。 図9中の右側斜め上から見た回転部材の側面図である。 図1に示した6方向指向装置の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した6方向指向装置が指向する方向と動作時間との関係を説明するための図である。 図16に示した動作のうち、第1ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図16に示した動作のうち、第2ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図16に示した動作のうち、第3ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図16に示した動作のうち、第4ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図16に示した動作のうち、第5ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図16に示した動作のうち、第6ステップでの回転部材の状態を示す図である。 図1に示した6方向指向装置の他の例の外観構成を示す斜視図である。 図1及び図23と異なる、6方向指向装置の他の例の外観構成を示す斜視図である。 図1、図23及び図24と異なる、6方向指向装置の他の例の外観構成を示す斜視図である。 図25に示す6方向指向装置の側面図である。 図25中のガイドピン近傍の回転部材の断面図である。 図4A及び図4Bに示したXYZ及びUVW座標系における仰角α及び交角βの関係を示すグラフである。 X軸方向の誤差評価関数f1及びY,Z軸方向の誤差評価関数f2と仰角αとの関係を示すグラフである。 α=35.26度の直角三角形を示す図である。 f2/f1−1と仰角αとの関係を示すグラフである。 図1に示した6方向指向装置の方位角ψを示す図である。 図1に示した6方向指向装置のピッチ角θを示す図である。 図1に示した6方向指向装置のロール角φを示す図である。 θ=0度の場合における方位角誤差評価関数fと仰角αとの関係を示すグラフである。 θ=45度の場合における方位角誤差評価関数fと仰角αとの関係を示すグラフである。 従来の方位計測装置が自転角速度センサ及び重力加速度センサを回動させた場合におけるエンベロープを示す図である。 図1に示した6方向指向装置が自動角速度センサ及び重力加速度センサを回動させた場合におけるエンベロープを示す図である。 図35に示したL/Rと仰角αとの関係を示すグラフである。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[6方向指向装置の構成]
図1を参照して、6方向指向装置10は、駆動源であるステッピングモータ14と、傾斜クランク機構22と、ガイド部材20とを備える。傾斜クランク機構22は、ステッピングモータ14のモータ軸16に連結されたシャフト221と、シャフト221に対して傾斜した傾斜軸220の周りを回転可能な回転部材18とを備える。ガイド部材20は、回転部材18の周りに周設された球状の外殻である。6方向指向装置10のうち、ステッピングモータ14及びガイド部材20は土台12に固定されている。ここでは駆動源としてステッピングモータを用いた例を説明するが、ステッピングモータの代わりに超音波モータを用いてもよく、モータの種類は特に制限されない。
6方向指向装置10は、XYZ直交座標系内に設置される。この座標系は、X,Y,Z軸が互いに90度をなす直交座標系である。具体的には、X軸をステッピングモータ14のモータ軸16上に割り当て、XY平面を土台12の表面と平行に割り当てる。
図2を参照して、傾斜クランク機構22の2つのシャフト221は、いずれもX軸上に配置される。2つのシャフト221の間には、回転部材18が配置される。各シャフト221と回転部材18との間には、アーム部材224が配置される。回転部材18は、アーム部材224を介して各シャフト221と連結される。図1に示すとおり、2つのシャフト221はガイド部材20に回転可能に支持される。
図2及び図3を参照して、回転部材18は、円板状の基板184と、内殻181とを備える。内殻181は、球状であり、基板184の上面及び下面を覆う。図3に示すように、基板184の側面には、2つの軸部材185が形成されている。2つの軸部材185は、基板184の中心を通る同一直線上に配置される。
アーム部材224は、クランクアーム222とボス223とを含む。ボス223は、クランクアーム222の端部に形成される。軸部材185は、ボス223内に嵌め込まれる。これにより、基板184は、シャフト221に対してα度傾斜した傾斜軸220の周りを回転可能に取り付けられる。
基板184の側面のうち軸部材185と直交する位置には、2本のガイドピン24B及び24Dが立てて配置される。ガイドピン24B及び24Dは、長手方向に延びた棒状の部材である。ガイドピン24B及び24Dは、傾斜軸220と直交する。さらに、内殻181の表面には、基板184の中心を通る基板184の法線上に、2つのガイドピン24A及び24Cが立てて配置される。ガイドピン24A及び24Cは、長手方向に延びた棒状の部材である。
ガイドピン24A〜24Dの各々は、傾斜軸220と直交する。また、ガイドピン24A及び24Cは同一直線上に配設され、ガイドピン24B及び24Dは同一直線上に配設される。さらに、いずれのガイドピン24A〜24Dも同一平面上に配置される。
基板184上には、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28が取り付けられる。これらのセンサ26及び28の指向方向は、ともに、基板184の法線方向である。つまり、ガイドピン24Aの軸方向と一致する。自転角速度センサ26は、指向方向(つまり、ガイドピン24Aの軸方向)周りの自転角速度成分を検出する。また、重力加速度センサ28は、指向方向の重力加速度成分を検出する。
上述のとおり、6方向指向装置10はXYZ直交座標系内に設置される。本実施の形態ではさらに、UVW座標系を想定する。XYZ直交座標系とUVW座標系との関係を図4A及びBに示す。図4Aは−X方向に見たYZ平面図を示し、図4Bは+Y方向に見たZX平面図(図4Aの右側面図)を示す。U、V、W軸がYZ平面となす仰角をα度とする。つまり、シャフト221に対する傾斜軸220の角度αは、この仰角と一致する。さらに、U,V,W軸が互いになす交角をβとする。
+U,−U,+V,−V,+W,−Wの6軸はYZ平面上においては常に60度ごと離間して配置される。具体的には、+U軸はYZ平面に垂直に投影されると−Z軸に対して60度をなす。−U軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸に対して60度をなす。+V軸はYZ平面に垂直に投影されると−Z軸に対して60度をなす。−V軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸に対して60度をなす。+W軸はYZ平面に垂直に投影されると+Z軸に一致する。−W軸はYZ平面に垂直に投影されると−Z軸に一致する。ここで、仰角αは30〜40度が好ましいが、35.26度が最も好ましい。また、交角βは90度が最も好ましい。その理由は後述するが、以下では、α=35.26、β=90の場合を説明する。
図5はガイド部材20の側面図であり、図6は図5と反対側の側面図である。ガイド部材20のうち、X軸上の部分には、傾斜クランク機構22の2つのシャフト221を通す孔205が形成されている。2つのシャフト221はそれぞれ、対応する孔に挿入される。そのため、回転部材18はガイド部材20に支持される。孔205には、図示しないベアリングが配置される。
ガイド部材20はさらに、中央全周に渡ってX軸周りに軌道スリット203が形成されている。軌道スリット203は、X軸周りに60度おきに、X軸方向に山状及び谷状に交互に曲折されたジグザグ状のスリットである。
ガイド部材20は、第1ガイド部材201と、第2ガイド部材202とを備える。第1ガイド部材201は、軌道スリット203を境にステッピングモータ14側に配置される。第2ガイド部材202は、軌道スリット203を境にステッピングモータ14と反対側に配置される。第1ガイド部材201は、周壁2010と周縁41とを備える。周壁2010は、X軸周りに傾斜クランク機構22配置され、X軸方向に開口を有する。周縁41は、周壁2010の端であり、X軸周り60度おきに、山部MO1及び谷部VA1が交互に形成されている。
第2ガイド部材202も第1ガイド部材201と同様に、周壁2020と周縁42とを備える。周壁2020は、X軸周りに配置され、X軸方向に開口部を有する。周縁42は、周壁2020の端であり、X軸周り60度おきに山部MO2及び谷部VA2が交互に形成される。
軌道スリット203は、第1ガイド部材の周縁41と第2ガイド部202の周縁42とにより形成される。周縁41と周縁42とは互いに離れて対向する。周縁42の山部MO2及び谷部VA2は、周縁41の山部MO1及び谷部VA2と60度ずれてX軸周りに配置される。そのため、周縁41と42との間で隙間がジグザグ状に形成され、軌道スリット203が形成される。
各山部MO1及びMO2の山頂と、各谷部VA1及びVA2の谷底は、U軸、V軸及びW軸にそれぞれ対応する。周縁41の谷底VA1−V及び山頂MO1+Vと、周縁42の山頂MO2−V及び谷底VA2+Vとは、いずれもV軸に対応する。つまり、V軸は、軌道スリット203のうち、谷底VA1−V及び山頂MO2−Vで形成される曲折地点と、山頂MO1+V及び谷底VA2+Vとで形成される曲折地点とを通過する。同様に、山頂MO1+U、谷底VA2+U、山頂MO2−U及び谷底VA1−UはU軸に対応し、山頂MO1+W、谷底VA2+W、山頂MO2−W、谷底VA1−WはW軸に対応する。
図1に戻って、回転部材18上に立てて配置された4つのガイドピン24A〜24Dは、軌道スリット203に挿入される。各ガイドピン24A〜24Dは、周縁41及び/又は42に接触する。ステッピングモータ14の駆動によりシャフト221が回転を開始すると、シャフト221と連結された回転部材18も回転する。このとき、各ガイドピン24A〜24Dは、周縁41及び42と接触しながら、軌道スリット203上を周回する。換言すれば、ガイドピン24A〜24Dは、周縁41及び/又は周縁42上を周回する。
ガイドピン24A〜24Dが軌道スリット203上を周回することにより、回転部材18に配設された自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は、UVW軸上の6方向(±U方向、±V方向、±W方向)を指向できる。
ガイド部材20は、ガイドピン24A〜24Dが軌道スリット203上を周回するとき、ガイドピン24A〜24Dが土台12に当たらない程度の高さで土台12に固定される。
図7は、図1に示す6方向指向装置10の傾斜クランク機構22及びガイド部材20を真上から(つまり、+Z方向に)見た図(上面図)であり、図8は、説明を容易にするために、図7中の回転部材18と軌道スリット203のみを表示した上面図である。以降の説明では、ジグザグ状の軌道スリット203の各屈曲地点を、ガイド部材201の周縁41の山頂MO1+U、MO1+V、MO1+W及び谷底VA1−U、VA1−V、VA1−Wで呼ぶこととする。また、以降の図では、図面中の軌道スリット203の幅はガイドピン24A〜24Dよりも小さく記載しているが、実際には上述のとおり軌道スリット203の幅はガイドピン24A〜24Dよりも大きい。
図7及び図8を参照して、4つのガイドピン24A〜24Dはいずれも、軌道スリット203に挿入される。そして、ガイドピン24Aの先端は、−W方向を指向している。つまり、図7及び図8の状態では、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は−W方向を指向している。
図9は、6方向指向装置10を正面から見た(つまり、−X方向に見た)場合の回転部材18及び軌道スリット203を示す図である。また、図10〜図14は、図9に示すとおり、X軸周りに(60×n)度(nは1〜6)傾斜した方向に見た回転部材18及び軌道スリット203を示す図である。
図15を参照して、6方向指向装置10はさらに、コンピュータ等からなる情報処理装置30を備える。情報処理装置30は、モータ制御部32と、自転角速度計測部36と、重力加速度計測部38と、自転角速度座標変換部40と、重力加速度座標変換部46と、方位角算出部44とを備える。
モータ制御部32は、ステッピングモータ14を制御する。自転角速度計測部36は、自転角速度センサ26により検出された自転角速度成分ωU、ωV及びωWを計測する。重力加速度計測部38は、重力加速度センサ28により検出された重力加速度成分gU、gV及びgWを計測する。
自転角速度座標変換部40は、自転角速度計測部36により計測された自転角速度成分ωU、ωV及びωWを次の式(4)により自転角速度成分ωX、ωY及びωZに座標変換する。
Figure 0005377507
重力加速度座標変換部46は、重力加速度計測部38により計測された重力加速度成分gU、gV及びgWを次の式(5)により重力加速度成分gX、gY及びgZに座標変換する。
Figure 0005377507
方位角算出部44は、自転角速度座標変換部40により得られた自転角速度成分ωX、ωY及びωZと、重力加速度座標変換部46により得られた重力加速度成分gX、gY及びgZとに基づいて、次の式(6)により方位角ψを算出する。
Figure 0005377507
[6方向指向装置の動作]
以上の構成を有する6方向指向装置10の動作を説明する。
図16は6方向指向装置10の動作の一例を示すシーケンス図である。図16を参照して、モータ制御部32は、ステッピングモータ14を制御することにより、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28を「−W」→「+V」→「−U」→「+W」→「−V」→「+U」の方向に順に向けていく(S1〜S6)。モータ制御部32が、各ステップS1〜S6において、シャフト221を装置正面から(つまり、−X方向に)見て反時計回りに240度回転すれば、シャフト221と、回転部材18と、ガイド部材20との相互作用により、各センサ26及び28を各ステップで対応する方向に向けることができる。つまり、1つの駆動源で1軸を回転するだけで、各センサ26及び28を6方向(±U方向、±V方向及び±W方向)に指向させることができる。以下、図16〜図22を用いて、6方向指向装置10の動作を詳述する。図17〜図22では、6方向指向装置10の動作を理解しやすくするために、各センサ26及び28の指向方向と一致するガイドピン24Aの先端部分を丸印で囲んでいる。
図17を参照して、ステップS1において、ガイドピン24Aは、ガイド部材201の谷底VA1−Wに位置しており、その先端は−W方向を指向する。上述のとおり、ガイドピン24Aは、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28の指向方向と一致するため、図17において、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は、−W方向を指向する。この状態において、自転角速度計測部36は、所定の測定時間(たとえば30秒から1分)の間、自転角速度センサ26で検出された自転角速度成分ωWを所定のサンプリング周期(たとえば1〜10ミリ秒)ごとにサンプリングし、その値を順に図示しないメモリに格納していく。重力加速度計測部38も同様に、重力加速度センサ28で検出された重力加速度成分gWを所定のサンプリング周期(たとえば1〜10ミリ秒)ごとにサンプリングし、その値を順にメモリに格納していく。
続いて、ステップS2において、+V方向で自転角速度成分ωV及び重力加速度成分gVをサンプリングするために、ガイドピン24A〜24Dを軌道スリット203上で周回させ、ガイドピン24Aを谷底VA1−WからMO1+Vに移動させる。このとき、モータ制御部32がステッピングモータ14を制御して、シャフト221を、6方向指向装置10の正面から見て反時計回りに240度回転する。すると、図18に示すように、ガイドピン24Aが軌道スリット203上を移動して山頂MO1+Vに到達し、各センサ26及び28が+V方向を指向する。以下、この動作を詳述する。
図17の状態において、傾斜軸220はW軸と直交している。この状態から、シャフト221を装置正面から見て反時計回りに240度回転すると、傾斜軸220はV軸と直交する状態で停止する(図18参照)。
ここで、仮にガイド部材20が存在せず、かつ、回転部材18が傾斜軸220周りを回転することなくシャフト221に固定されていれば、回転部材18はシャフト221とともにX軸周りを反時計回りに240度回転する。この場合、ガイドピン24Aの先端は、−V方向に向いてしまう。
しかしながら、回転部材18は、傾斜軸220の周りを回転可能である。そのため、傾斜軸220と直交するガイドピン24Aは、傾斜軸220の周りを回転する。傾斜軸220は、X軸(シャフト221)とα度(本例では35.26度)傾斜しているため、シャフト221が回転することにより、ガイドピン24AをX軸方向に±α度の範囲で揺動できる。
要するに、ガイドピン24Aは、シャフト221の回転により、X軸周りを自由に回転でき、かつ、傾斜軸220の周りを回転することによりX軸方向に±α度の範囲で揺動できる。そのため、XYZ直交座標系と図4A及び図4Bに示す関係を有するU軸、V軸及びW軸の各+及び−方向に、ガイドピン24Aを指向させることができる。
ガイド部材20の周縁41及び42で構成される軌道スリット203は、ガイドピン24Aを上述のU軸、V軸及びW軸上に移動させ、その先端を6方向(±U方向、±V方向及び±W方向)に向けて位置決めする役割を果たす。たとえば、軌道スリットが本実施の形態のようなジグザグ状ではなく、X軸に対して平行な直線状である場合、ガイドピン24Aは、シャフト221の回転により、X軸に沿って揺動するのみである。
これに対して、本実施の形態による軌道スリット203は、X軸周りに60度おきに山状(山頂MO1+U、MO1+V及びMO1+W)及び谷状(谷底VA1−U、VA1−V、VA1−W)に交互に曲折したジグザグ状になっている。つまり、X軸に対して斜め方向に軌道が形成されている。そのため、ガイドピン24Aは、X軸方向に揺動するだけでなく、X軸周りを周回できる。さらに、山頂MO1+U及び谷底VA−UはU軸に対応し、山頂MO1+V及び谷底VA−VはV軸に対応し、山頂MO1+W及び谷底VA−WはW軸に対応する。そのため、シャフト221が回転することにより、ガイドピン24AはX軸周りを周回しながらX軸方向に±α度の範囲で揺動し、山頂及び谷底に到達したときにU軸、V軸、W軸上に配置される。
図17及び図18を参照して、ステップS2では、シャフト221が回転している間、ガイドピン24Aは周縁41と接触しながら、谷底VA1−Wから山頂MO1+Vに向かって軌道スリット203上を移動する。このとき、ガイドピン24Aは、シャフト221の回転により、X軸周りを装置正面から(−X方向に)見て反時計回りに回転する。さらに、ガイドピン24Aは、軌道スリット203を構成する周縁41と接触するため、周縁41からの力を受ける。そのため、回転部材18が傾斜軸220周りを装置正面から見て時計回りに回転し、ガイドピン24Aの先端が−X方向から+X方向に揺動する。つまり、ガイドピン24Aは、軌道スリット203により、X軸周りを回転しながらX軸方向に揺動する。
シャフト221が反時計回りに240度回転したとき、軌道スリット203により、ガイドピン24AはX軸周りを反時計回りに60度回転する。さらに、ガイドピン24Aが周縁41と接触することにより、回転部材18は傾斜軸220周りを時計回りに回転する力を与えられ、傾斜軸220周りを時計回りに180度回転する。その結果、ガイドピン24Aは、図18に示すように山頂MO1+Vに到達する。このとき、ガイドピン24AはV軸上に配置され、その先端は+V方向を指向する。つまり、各センサ26及び28は+V方向を指向する
ガイドピン24Aが山頂MO1+Vに到達したとき、ステップS1と同様に、自転角速度計測部36は自転角速度成分ωVをサンプリングし、メモリに格納する。また、重力加速度計測部38も重力加速度成分gVをサンプリングし、メモリに格納する。
ステップS3〜ステップS6も上述のステップS2と同様に、シャフト221を反時計回りに240度ずつ回転し、ガイドピン24Aの先端をUVW座標上の各方向(±U方向、±V方向、±W方向)に指向する。ステップS3では、図18の状態からシャフト221を装置正面から見て反時計回りに240度回転する。すると、ガイドピン24Aは、−X方向に2α(=70.52)度揺動し、かつ、装置正面から見てX軸周りを反時計回りに60度回転する。その結果、図19に示すように、ガイドピン24Aは、軌道スリット203の谷底VA1−Uに到達する。このとき、ガイドピン24AはU軸上に配置され、その先端は−U方向を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は自転角速度成分ωUをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gUをサンプリングする。
ステップS4では、シャフト221を図19の状態からさらに反時計回りに240度回転する。すると、ガイドピン24Aが+X方向に2α(=70.52)度揺動し、かつ、装置正面から見てX軸周りを反時計回りに60度回転する。そのため、図20に示すように、ガイドピン24Aは山頂MO1+Wに到達し、W軸上に配置され、その先端は−W方向を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωWをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gWをサンプリングする。つまり、6方向指向装置10は、W軸において、+W及び−Wの両方向で自転角速度ωW及び重力加速度成分gWを計測する。
同様に、ステップS5では、シャフト221を図20の状態から装置正面から見て反時計回りに240度回転する。このとき、ガイドピン24Aは−X方向に2α度揺動し、かつ、X軸周りを装置正面から見て反時計回りに60度回転する。そのため、図21に示すように、ガイドピン24Aは、軌道スリット203に沿って、山頂MO1+Wから谷底VA1−Vに移動する。谷底VA1−Vに到達したとき、ガイドピン24AはV軸上に配置され、その先端は−V方向を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωVをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gVをサンプリングする。
ステップS6では、シャフト221を図21の状態から反時計回りに240度回転する。このとき、ガイドピン24AはX軸周りの反時計回りに60度回転し、かつ、+X方向に2α度揺動する。その結果、図22に示すとおり、ガイドピン24Aは、谷底VA1−Vから山頂MO1+Uに到達する。このとき、ガイドピン24AはU軸上に配置され、その先端は+U方向を指向する。この状態で、自転角速度計測部36は再び自転角速度成分ωUをサンプリングし、重力加速度計測部38も重力加速度成分gUをサンプリングする。
自転角速度計測部36は、各ステップS1〜S6においてサンプリングしたデータを用いて、最小二乗法や算術平均などにより、UVW直交座標系における自転角速度ωX,ωY,ωZを算出する。一方、重力加速度計測部38は、最小二乗法や算術平均などにより、UVW直交座標系における重力加速度gX,gY,gZを算出する。上述のとおり、ここでは、UVW軸のいずれにおいても、+及び−の両方向で測定した自転角速度(ωU,ωV,ωW)及び重力加速度(gU,gV,gW)を平均する。そのため、6方向指向装置10に特有のバイアスが相殺され、計測誤差を小さくすることができる。
続いて、自転角速度座標変換部40は、自転角速度計測部36で算出された自転角速度(ωU,ωV,ωW)をXYZ直交座標系における自転角速度(ωX,ωY,ωZ)に座標変換する。一方、重力加速度座標変換部46は、重力加速度計測部38で算出された重力加速度(gU,gV,gW)をXYZ直交座標系における重力加速度(gX,gY,gZ)に座標変換する。
最後に、方位角算出部44は、自転角速度座標変換部40及び重力加速度座標変換部46で得られた自転角速度(ωX,ωY,ωZ)及び重力加速度(gX,gY,gZ)に基づいて方位角ψを算出する。
以上のとおり、6方向指向装置10では、回転部材18とガイドピン24Aとジグザグ状の軌道スリット203を形成する周縁41及び周縁42とにより、1つの回転駆動源のみでガイドピン24Aを6方向(±U方向、±V方向及び±W方向)に指向でき、各センサ26及び28を6方向に指向できる。
また、6方向指向装置10は、UVW軸を利用するため、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28は、6方向を指向するのに±α(=70.52)度しか揺動せずに済み、回転角度が小さく、回転のための大きな空間を必要としない。さらに、上述のとおり1つの回転駆動源で動作可能であるため、さらに小型化することができる。
上述の実施の形態では、仰角α=35.26度としたが、仰角αはこれに限らず30〜40度であればよい。また、角度βは80〜100度であればよい。
6方向指向装置10は、必ずしも第1及び第2ガイド部材201及び202の両方を備えている必要はない。たとえば、図23に示すように、6方向指向装置10は第2ガイド部材202を備えず、第1ガイド部材201のみを備えていてもよいし、その逆であってもよい。このとき、第1ガイド部材201の周縁41がジグザグ状の軌道を構成する。つまり、ガイドピン24A〜24Dは周縁41に接触し、X軸周りを周回する。
図23の構成の場合、回転部材18が少なくとも互いに同一直線上に配置されるガイドピン24A及び24Cを備えていれば、上述のとおりシャフト221の回転のみでガイドピン24A及び各センサ26、28を6方向(±U方向、±V方向、±W方向)に指向できる。なお、図1に示すようにガイド部材20が第1及び第2ガイド部材201及び202で構成される場合、ガイドピンは最低1つあれば足りる。つまり、ガイドピン24B〜24Dがなく、ガイドピン24Aのみが回転部材18に立設されている場合でも、ガイドピン24Aは周縁41及び42と接触しながら軌道スリット203上を移動できる。
回転部材18がガイドピンを4本配設する場合(ガイドピン24A〜24D)、各ガイド部材201及び202の山頂は必ずしも各UVW軸上に配置される必要はない。たとえば、6方向指向装置10が、第2ガイド部材202を備えず、ガイド部材20として第1ガイド部材201のみを備えている場合であって、回転部材18が4つのガイドピン24A〜24Dを備えている場合、図24に示すように、第1ガイド部材201の周縁41のうち、各山部MO1の山頂MO1+U、MO1+V、MO1+Wは図1と比較して低くてもよく、UVW軸に対応していなくてもよい。図24では、各山部MO1は、台形状であり、谷部VA1から山頂に向かって幅が徐々に狭くなる。
ただし、谷底VA1−U、VA1−V、VA1−Wは、U軸、V軸及びW軸と対応している。このような構成であっても、ガイドピン24Aは、6方向(±U方向、±V方向、±W方向)を指向できる。
図24では、第1ガイド部材201の周縁41は3つの山部MO1と3つの谷部VA1とを有するが、山部及び谷部はそれぞれ2つであってもよい。2つの各山部は60度おきに配置され、2つの谷部も60度おきに配置されていればよい。
図2では、シャフト221は、クランクアーム222を介して回転部材18と連結することにより、傾斜クランク機構22を構成したが、シャフト221、クランクアーム222及び傾斜軸220上に配置されるクランクピンとで構成されるクランクシャフトと、クランクシャフトのクランクピンが挿入され、クランクピン(つまり、傾斜軸220)周りを回転可能な回動部材18とによりクランク機構22が構成されてもよい。
上述の実施の形態では、傾斜クランク機構22は、2つのシャフト221を備えているが、シャフト221は1つであってもよい。
図25及び図26を参照して、6方向指向装置10Aは、ステッピングモータ14と、傾斜クランク機構22Aと、ガイド部材20Aとを備える。
ステッピングモータ14は、モータケース500に収納され、モータケース500の内面に固定される。モータケース500は、土台12に固定される。ステッピングモータ14の端には、シャフト221が取り付けられる。
ガイド部材20Aは、傾斜クランク機構22を挟んでステッピングモータ14と反端側に配置される。ガイド部材20Aは円筒状であり、X軸方向の両端に開口を有する。ガイド部材20Aは、ガイド部材20と同様に、土台12に固定される。ガイド部材20Aは、円筒状の周壁2020Aと、周壁2020Aの傾斜クランク機構22側の端である周縁42Aとを有する。周縁42Aには、X軸周りに60度おきに山部MO2と他に部VA2とが交互に形成される。
周壁2020Aの周縁42Aと反対側の端には、開口2030が形成されている。開口2030には、傾斜クランク機構22Aに接続される複数の配線が通される。
ガイド部材20Aは、上述の第2ガイド部材202に対応する。周縁42Aの3つの山部MO2の山頂はUVW軸に対応しておらず、台形状となっている。一方、周縁42Aの3つの谷部VA2はそれぞれ、各UWV軸に対応する。
傾斜クランク機構22Aは、シャフト221と、アーム部材224と、回転部材18Aとを備える。
回転部材18Aは回転部材18と同じく、シャフト221に対してα度傾斜した傾斜軸周りを回転する。回転部材18Aは、アーム部材224を介してシャフト221に取り付けられる。
回転部材18Aは、回転部材18と同様に、円板状の基板184を備える。そして、回転部材18Aは、内殻181の代わりに、円環部材181Aを備える。円環部材181Aは、基板184上に形成され、基板184と直交する。
図26に示すように、基板184の側面には、1つの軸部材185が形成されており、軸部材185はアーム部材224の先端の形成された孔に挿入される。これにより、回転部材18Aは、傾斜軸周りを回転可能に支持される。
基板184の側面には2本のガイドピン24B及び24Dが立てられる。ガイドピン24B及び24Dは、基板184の中心を通る直線上に配置される。ガイドピン24B及び24Dは、傾斜軸220と直交する。円環部材181Aの側面のうち、基板184の中心を通る基板184の法線上に、2つのガイドピン24A及び24Dが立てられる。
基板184上には、図2と同様に、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28が取り付けられる。これらのセンサ26及び28の指向方向は、ガイドピン24Aの軸方向と一致する。つまり、ガイドピン24Aは、センサ26及び28を指向方向を示す指向ピンとして機能する。
傾斜クランク機構22Aは、1つのシャフト221のみを備える。つまり、傾斜クランク機構22Aは、ステッピングモータ14側にのみシャフト221を備え、ガイド部材20A側にはシャフト221を備えない。
6方向指向装置10Aはさらに、受け台510と、弾性部材520とを備える。受け台510は、モータケース500の端面に配置される。受け台510は、円筒であり、内部にシャフト221が挿入される。受け台510は、モータケース500に固定されている。そのため、ステッピングモータ14によりシャフト221が回転したとき、受け台510は回転しない。
弾性部材520は、螺旋状のバネであり、受け台510とアーム部材224との間に配置される。弾性部材520の内部には、シャフト221が挿入される。弾性部材520は、アーム部材224を介して回転部材18Aに対してガイド部材20A方向に力を付与する。弾性部材520により、回転部材18Aはガイド部材20A方向に押すため、ガイド部材20A側にシャフト221を配置しなくても、1つのシャフト221で安定して支持される。
回転部材18Aは、弾性部材520により、ガイド部材20Aに押しあてられながら回転する。そのため、1つのシャフト221でも回転部材18Aは安定して支持される。シャフト221を1つにでき、かつ、ガイド部材も1つにできるため、6方向指向装置10Aは、6方向指向装置10と比較して、小型化することができる。さらに、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28に接続される配線を配置するスペースを確保しやすい。
図25及び図26に示すとおり、周縁42Aは、60度おきに交互に配置された台形状の山部MOと、谷部VAとを有する。周縁42Aはさらに、山部MOの上辺部(つまり、山頂部)の端に、くぼみ410を有する。くぼみ410には、ガイド部材24B及び24Dがはまる。
ガイドピン24Dと、ガイドピン24Dと同軸に配置されるガイドピン24B(図25及び図26ではガイドピン24Bは図示せず)とは、ガイドピン24AがU軸、V軸及びW軸上に正確に配置されるための補助ピンとして機能する。以降、ガイドピン24B及び24Dを補助ピン24B及び24Dと称し、ガイドピン24Aを指向ピン24Aと称する。
くぼみ410は、指向ピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかに配置されたときに、補助ピン24B及び24Dのいずれかが周縁42Aと接触する位置に形成される。より具体的には、くぼみ410は、指向ピン24Aの先端が+U軸、−U軸、+V軸、−V軸、+W軸及び−W軸のいずれかを指向するときに、補助ピン24B及び24Dのいずれかが周縁42Aと接触する位置に形成される。
6方向指向装置10Aが動作を開始すると、回転部材18AがX軸周り及び傾斜軸220周りを回転する。たとえば、指向ピン24Aの先端が、+U軸方向を指向したとき、補助ピン24B及び24Dのいずれかが、くぼみ410にはまる。そのため、指向ピン24Aは、正確に+U軸を指向できる。同様に、指向ピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかの軸上に配置されるとき、補助ピン24B及び24Dのいずれかが、弾性部材520から付与された力により、くぼみ410にはまる。そのため、指向ピン24Aの指向精度は向上する。
くぼみ410は浅いため、ステッピングモータ14がシャフト221を回転すれば、補助ピン24B及び24Dはくぼみ410から容易に抜け出す。そして、補助ピン24B及び24Dは、周縁42A上を再び周回する。
図27に示すように、補助ピン24Dの根元は、ベアリング530に挿入される。ベアリング530は、基板184の側面内部に固定される。要するに、補助ピン24Dは、補助ピン24Dの軸周りに回転可能に回転部材18Aに取り付けられる。6方向指向装置10Aが動作している間、補助ピン24Dは、周縁42Aと接触しながら、周縁42A上を移動する。補助ピン24Dは補助ピン24Dの軸周りに回転するため、補助ピン24Dと周縁42Aとの摩擦を抑えることができる。補助ピン24Bも補助ピン24Dと同様に、その根本がベアリングに挿入されており、補助ピン24Bの軸周りに回転可能に回転部材18Aに取り付けられる。
以上、6方向指向装置の外観構成及び動作について説明した。上述の実施の形態では、ガイド部材20の周縁41及び42を軌道をスリットとしたが、軌道は、スリット以外の構成であってもよい。たとえば、軌道スリット203が形成されたガイド部材20の代わりに、スリットが形成されていないガイドの内面のX軸周りに、上述の軌道スリット203と同様のジグザグ形状の溝を設けたものを設置し、その溝を軌道として利用してもよい。このような場合であっても、ガイドピン24Aの先端がその溝(軌道)の周縁に接触すれば、上述の動作を実現できる。また、軌道スリット203の代わりにレールを用い、レール頂上に形成される周縁を軌道としてもよい。つまり、ガイド部材20は、ガイドピン24がX軸周りを周回するときに接触する周縁を有すれば、特に限定されない。
また、上述の実施の形態では、装置正面から見た軌道スリット203の形状(つまり、ガイド部材201の周縁41の形状)は円形であるが、軌道スリット203の形状は円形以外の形状であってもよい。たとえば、装置正面から見た軌道スリット203の形状が6角形状であってもよいし、X軸周りに60度おきに山状及び谷状に交互に曲折した軌道が形成されれば、他の形状であってもよい。
図25及び図26に示した6方向指向装置10Aにおいて、弾性部材は螺旋状のばねに限らず、板バネやゴムを用いてもよい。また、弾性部材をガイド部材20A側に配置し、回転部材18Aを弾性部材により引っ張って周縁42Aに押し当ててもよい。要するに、弾性部材は、回転部材に対して前記ガイド部材の方向に力を付与するものであれば特に限定されない。
また、6方向指向装置10Aにおいて、指向ピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかの軸上に配置されたとき、補助ピン24B及び24Dのいずれかが周縁42Aと接触する位置にくぼみ410が形成された。しかしながら、くぼみ410の位置はこの例に限定されない。たとえば、6方向指向装置10Aの周縁42Aが、U軸、V軸及びW軸に対応する頂上を有する山部MO2を有する場合であって、ガイドピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかの軸上に配置されたとき、ガイドピン24Aと傾斜軸220周りに180度離れて配置されたガイドピン24Cと周縁42Aが接触する位置にくぼみが形成されてもよい。また、ガイドピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかの軸上に配置されたとき、ガイドピン24Aと周縁42Aとが接触する位置にくぼみが形成されてもよい。要するに、回転部材18が、傾斜軸220周りに互いに90度又は180度離れて配置される複数のガイドピン24A〜24Dを備える場合、ガイドピン24AがU軸、V軸及びW軸のいずれかを指向するときに、ガイドピン24A〜24Dのいずれかが周縁42Aと接触する位置に、くぼみが形成されていれば、上述の効果を奏する。
[角度α及びβについて]
次に、仰角αは30〜40度が好ましく、さらに35.26度が最も好ましく、交角βは90度が最も好ましい理由について説明する。
U,V,Wの各軸の先端の位置i,i,iは、XYZ直交座標系において次の式(7)で表される。
Figure 0005377507
U,V,W軸の交角βは、上記の列ベクトル間の内積より次の式(8)で表される。
Figure 0005377507
横軸に仰角α、縦軸に交角βをプロットした結果を図28に示す。同図から明らかなように、仰角αが0度のとき交角βは120度となり、仰角αが90度のとき交角βは0度となる。
ここで、U,V,W軸周りの自転角速度成分ω,ω,ωは、式(7)より、X,Y,Z軸周りの自転角速度成分をω,ω,ωを用いて次の式(9)で表される。
Figure 0005377507
式(9)中、AはXYZ直交座標系からUVW座標系への座標変換行列、|A|は座標変換行列Aの行列式である。
以下、自転角速度ωを代表的に説明するが、重力加速度gも同様である。すなわち、X,Y,Z軸方向の重力加速度成分をg,g,gとすると、U,V,W軸方向の重力加速度成分g,g,gは、式(9)と同様に表される。
α=0又は90の場合、|A|=0となり、行列Aの逆行列は存在しない。それ以外の場合、行列Aの逆行列Cは次の式(10)で表される。
Figure 0005377507
直交座標系から直交座標系への通常の座標変換行列の場合、逆行列は元の行列の転置行列であるが、この場合は通常の座標変換行列と異なり、逆行列Cは行列Aの転置行列ではない。
式(9)及び(10)より、X,Y,Z軸周りの自転角速度成分ω,ω,ωは、次の式(11)で表される。
Figure 0005377507
次に、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28の計測誤差について説明する。
式(11)を微分すると、次の式(12)が得られる。
Figure 0005377507
式(12)の左辺の二乗平均の期待値〈δω 2〉,〈δω 2〉,〈δω 2〉は、δω,δω,δωが相互に独立であることから、次の式(13)で表される。
Figure 0005377507
U,V,Wの3軸で誤差が同じ場合、式(13)において、〈δωU 2〉,〈δωV 2〉,〈δωW 2〉≡〈δω2〉とおくと、次の式(14)が得られる。
Figure 0005377507
さらに、式(14)を無次元化すると、X,Y,Z軸方向の誤差評価関数f1,f2は次の式(15)で表される。
Figure 0005377507
式(15)より、Y軸方向の誤差とZ軸方向の誤差とは同じである。このことは、図4A及び図4Bに示したY軸及びZ軸の対称性からも予想されるとおりである。
横軸に仰角α、縦軸に誤差評価関数f1,f2をプロットした結果を図29に示す。同図から明らかなように、α=0の場合、f1=∞となる。Y軸及びZ軸方向の計測ができないからである。
f1=f2となる仰角αは、式(15)より、次の式(16)で表される。
Figure 0005377507
式(16)の関係を図30に示す。同図から次の式(17)が導かれる。
Figure 0005377507
したがって、この場合における座標変換行列Cは、次の式(18)で表される。
Figure 0005377507
また、この場合における交角βは、式(8)より、次の式(19)で表される。
Figure 0005377507
交角βが90度であるから、この場合におけるUVW座標系は直交座標系である。
次に、仰角αが35.26度からずれた場合、式(15)の誤差評価関数f1,f2がどの程度ずれるかを次の式(20)で表す。
Figure 0005377507
横軸に仰角α、縦軸に式(20)の値をプロットした結果を図31に示す。同図から明らかなように、仰角αが30〜40度の範囲内であれば、U,V,W軸間の差は約20%以内に収まる。
次に、方位角誤差への影響を説明する。
地球の自転角速度Ω及び重力加速度Gは、次の式(21)で表される。
Figure 0005377507
また、6方向指向装置10の姿勢は、図32に示したオイラー角(方位角ψ、ピッチ角θ及びロール角φ)で表される。方位角ψは、図32Aに示すように、鉛直方向Down(又はZ軸+方向)を向いて時計回りを正とし、北方向NorthとX軸+方向(又は東方向EastとY軸+方向)のなす角である。ピッチ角θは、図32Bに示すように、東方向East(又はY軸+方向)を向いて時計回りを正とし、北方向NorthとX軸+方向(又は鉛直方向DownとZ軸+方向)のなす角である。ロール角φは、図32Cに示すように、北方向North(又はX軸+方向)を向いて時計回りを正とし、東方向EastとY軸+方向(又は鉛直方向DownとZ軸+方向)のなす角である。
ロール角φ、ピッチ角θ及び方位角ψは、次の式(22)で表される。
Figure 0005377507
また、6方向指向装置10が設置されている場所の緯度λは、次の式(23)で表される。
Figure 0005377507
したがって、図15に示した情報処理装置30はさらに、ロール角算出部、ピッチ角算出部、緯度算出部を備えていてもよい。
式(21)〜(23)より、方位角ψの誤差と自転角速度センサ26の計測誤差との関係は、次の式(24)で表される。
Figure 0005377507
式(24)に式(14)を代入すると、次の式(25)が得られる。
Figure 0005377507
式(25)中の方位角誤差評価関数fから明らかなように、方位角誤差δψは6方向指向装置10の姿勢(方位角ψ及びピッチ角θ)に応じて変化する。横軸に仰角α、縦軸に方位角誤差評価関数fをプロットした結果を図33及び図34に示す。図33はθ=0の場合を示し、図34はθ=45の場合を示す。図33及び図34から明らかなように、仰角αが30〜40度の範囲内であれば、誤差は比較的小さくなる。特にα=35.26の場合、式(24)より次の式(26)が得られる。
Figure 0005377507
式(26)から明らかなように、この場合の方位角誤差δψは、6方向指向装置10の姿勢に影響を受けることなく常に一定となる。
以上より、UVW座標系の仰角αは30〜40度の範囲が望ましい。このときの交角βは図28より約100〜80度の範囲である。また、仰角αは35.26度が最も望ましい。このときの交角βは90度であり、UVW座標系は直交座標系となる。
UVW座標系が直交座標系であれば、XYZ座標系との相対的な位置関係に関わらず、計測誤差は同じになるが、以下、この場合の長手方向(X軸方向)のエンベロープについて説明する。
仰角をαとすると、U,V,W軸の単位ベクトルの先端位置i,i,iは、XYZ座標系において次の式(27)で表される。
Figure 0005377507
図35A及び図35Bに示すように、X軸方向のエンベロープをLとし、ベクトルの回転半径をRとすると、それらの比L/Rは、U,V,Wの各軸の正負で6方向を考慮すると、次の式(28)で表される。
Figure 0005377507
横軸に仰角α、縦軸に式(28)のL/Rをプロットした結果を図36に示す。同図から明らかなように、α=0の場合、W軸はYZ平面内にあってZ軸に一致する。α=90の場合、W軸はYZ平面に垂直でX軸に一致し、U,W軸はYZ平面内にある。
L/Rが最小となるのは、式(28)及び図36より、次の式(29)のとおりα=35.26のときである。
Figure 0005377507
また、このとき、U,V,W軸の単位ベクトルの先端位置i,i,iは、式(27)より、次の式(30)で表される。これらは、式(18)の第1列、第2列及び第3列に相当する。
Figure 0005377507
以上、本実施の形態によれば、シャフト221、回転部材18及びガイド部材20の相互作用により、1つの駆動源(本例ではステッピングモータ14)を用いてシャフト221を回転すれば、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28をUVW座標系の全ての軸方向(±U方向、±V方向、±W方向:合計6方向)に指向させることができる。さらに、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28が±35.26度しか揺動されないので、回転角度が小さく、回転のために大きな空間を必要としない。その結果、小型化することができる。
また、UVW座標系が直交座標系で、仰角αが35.26度であれば、XYZ直交座標系における自転角速度成分ωX、ωY及びωZの計測誤差が互いに同じなり、かつ、XYZ直交座標系における重力加速度成分gX、gY及びgZの計測誤差が互いに同じになる。また、方位角ψの計測誤差が6方向指向装置10の姿勢に依存することなく小さくなる。また、6方向指向装置10を任意の姿勢で設置すればよいので、水平面等の基準を全く必要とせず、容易に方位を計測することができる。
また、方位角ψだけでなく、6方向指向装置10を設置した場所の緯度も正確に計測することができる。さらに、方位角だけでなく、ロール角φ及びピッチ角θも算出することにより、設置した6方向指向装置10の姿勢も計測することができる。
また、UVW軸のいずれにおいても、+及び−の両方向で計測した自転角速度(ωU,ωV,ωW)及び重力加速度(gU,gV,gW)を平均しているため、6方向指向装置10に特有のバイアスが相殺され、計測誤差を小さくすることができる。
上述の実施の形態では、6方向指向装置は、U軸、V軸及びW軸において、それぞれ自転各速度成分及び重力加速度成分をサンプリングした。しかしながら、6方向指向装置は、U軸、V軸及びW軸のいずれか2軸のみでサンプリングしてもよいし、いずれか1軸のみでサンプリングしてもよい。
また、図16では、各ステップS1〜S6において、6方向指向装置10は、シャフト221を装置正面から(つまり、−X方向に)見て反時計回りに回転したが、時計回りに回転してもよい。
上述の実施の形態では、6方向指向装置は自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28を備え、方位計測装置として機能した。しかしながら、6方向指向装置は、方位計測装置以外の他の用途にも利用可能である。
たとえば、自転角速度センサ26及び重力加速度センサ28に代えて、ガイドピン24A方向を映すCCDカメラを回転部材18上に設置すれば、6方向を撮影可能な監視カメラとして6方向指向装置を利用できる。また、6方向指向装置を受信アンテナに利用することもできる。要するに、本発明による6方向指向装置は、センサやカメラ、アンテナ等回転部材上に設置するデバイスを6方向に指向する必要性のある全ての用途に利用可能である。
また、地上で擬似的な無重力状態を生成する装置として、従来から、2軸周りの回転により重力方向を常に変化させて無重力に近い状態を実現する2軸のジンバル機構が用いられているが、2軸のジンバル機構に代えて、本発明による6方向指向装置を疑似無重力状態生成装置として用いることもできる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

Claims (9)

  1. XYZ直交座標系内に設置された6方向指向装置であって、
    X軸方向に延びたシャフトと、前記シャフトに対して傾斜した傾斜軸周りを回転可能であり前記シャフトと連結された回転部材とを含む傾斜クランク機構と、
    前記シャフトをX軸周りに回転する駆動源と、
    前記傾斜クランク機構のX軸周りに配置され、X軸周りの60度おきに山状及び谷状に交互に曲折したジグザグ状の周縁を有するガイド部材とを備え、
    前記回転部材は、
    前記回転部材の傾斜軸周りに配置され、前記周縁と接触し、前記シャフトの回転により前記周縁上を周回し、X軸周りの60度おきに、互いに交わるU軸、V軸及びW軸の+及び−方向のいずれかを指向するガイドピンを備えることを特徴とする6方向指向装置。
  2. 請求項1に記載の6方向指向装置であって、
    前記ガイド部材は、
    前記X軸周りに配置される周壁を備え、
    前記周縁は、前記周壁の端であって、X軸周りの60度おきに交互に配置された山部及び谷部を有することを特徴とする6方向指向装置。
  3. 請求項1に記載の6方向指向装置であって、
    前記ガイド部材は、前記回転部材を挟んで前記駆動源と反対側に配置され、
    前記6方向指向装置はさらに、
    前記回転部材に対して前記ガイド部材の方向に力を付与する弾性部材を備えることを特徴とする、6方向指向装置。
  4. 請求項3に記載の6方向指向装置はさらに、
    互いに傾斜軸周りに90度又は180度離れて配置される複数の前記ガイドピンを備え、
    前記周縁はさらに、
    前記ガイドピンが前記U軸、V軸及びW軸のいずれかを指向するときに前記複数のガイドピンのいずれかが前記周縁と接触する位置に、くぼみを有することを特徴とする、6方向指向装置。
  5. 請求項1に記載の6方向指向装置であって、
    前記傾斜軸は、前記シャフトに対してα度(α=30〜40)傾斜し、
    前記U軸、V軸及びW軸は、互いにβ度(β=80〜100)で交わることを特徴とする6方向指向装置。
  6. 請求項5に記載の6方向指向装置であってさらに、
    前記回転部材に配設され、U軸、V軸及びW軸周りの自転角速度成分ω、ω及びωを検出する自転角速度センサと、
    前記回転部材に配設され、U軸、V軸及びW軸方向の重力加速度成分g、g及びgを検出する重力加速度センサと、
    前記回転軸の回転により前記ガイドピンが前記軌道上を周回してU軸、V軸、W軸の+及び−方向を指向したときに前記自転角速度センサにより検出された自転角速度成分ω、ω及びωと、前記重力加速度センサにより検出された重力加速度成分g、g及びgとを計測する計測手段と、
    前記計測された自転角速度成分ω、ω及びωを自転角速度成分ω、ω及びωに座標変換する自転角速度座標変換手段と、
    前記計測された重力加速度成分g、g及びgを重力加速度成分g、g及びgに座標変換する重力加速度座標変換手段と、
    得られた自転角速度成分ω、ω及びω及び重力加速度成分g、g及びgとに基づいて、方位角ψを算出する方位角算出手段とを備えることを特徴とする6方向指向装置。
  7. 請求項6に記載の6方向指向装置であってさらに、
    前記自動角速度座標変換手段は、前記自転角速度成分ω、ω及びωを次式(1)により前記自転角速度成分ω、ω及びωに座標変換し、
    Figure 0005377507
    前記重力加速度座標変換手段は、前記重力加速度成分g、g及びgを次式(2)により前記重力加速度成分g、g及びgに座標変換し、
    Figure 0005377507
    前記方位角算出手段は、前記自転角速度成分ω、ω及びωと前記重力加速度成分g、g及びgとに基づいて、次式(3)により方位角ψを算出することを特徴とする6方向指向装置。
    Figure 0005377507
  8. 請求項7に記載の6方向指向装置であって、
    α=35.26、β=90であることを特徴とする6方向指向装置。
  9. 請求項1に記載の6方向指向装置であってさらに、
    少なくとも2本の前記ガイドピンを備え、
    各ガイドピンは前記傾斜軸まわりに180度離間して同一直線上に配設されることを特徴とする6方向指向装置。
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