JP5376762B2 - 衛星信号の雑音推定装置、信号対雑音比演算装置及び衛星信号受信装置 - Google Patents

衛星信号の雑音推定装置、信号対雑音比演算装置及び衛星信号受信装置 Download PDF

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本発明は、携帯電話機や車などの移動体に設置され、GPSなどの航法衛星からの衛星信号が屋内や高架下など非常に弱い環境の場合でも安定して周波数追尾を行うための雑音推定装置、信号対雑音比演算装置、及び衛星信号受信装置に関する。
地球を周回する航法衛星(人工衛星)までの距離及び当該航法衛星の軌道に関する情報を利用し、地球上の物体(以下「利用者」と呼ぶ)の位置、速度等を求めるシステムである米国のGlobal Positioning System(GPS)等のGlobal Navigation Satellite System(GNSS)の衛星信号受信装置において、衛星信号を捕捉する際に、受信する衛星信号が非常に弱い環境であっても衛星信号を順次サーチすることによって、低加速状態であることや数秒以上の観測時間を要する等の制約はあるものの、衛星信号を捕捉し測位位置を求められる捕捉手段が利用できるようになってきている。しかし、衛星信号の追尾中において加速度が高い状態(受信キャリア周波数が変化する状態)でもリアルタイムで測位可能になる簡易構成で高感度な追尾手段の実現が望まれている。
まず、衛星信号が非常に弱い環境下でその衛星信号をサーチ(高感度サーチ)する場合は、衛星信号を受信した受信信号に対してPNコード相関及びキャリア周波数相関が取られた相関信号を加算する加算時間を長くすることによって、信号対雑音比(S/N比)を改善した加算相関信号を得、その加算相関信号に基づいてキャリア周波数相関に用いる局部発振器(キャリアNCO)の発振周波数信号の周波数(及び位相)を制御することが必要である。そのために、特許文献1にはコヒーレント加算とノンコヒーレント加算の2種類の加算処理を併用することが示されている。
コヒーレント加算は、I(搬送波正位相)相関信号とQ(搬送波90°移相)相関信号を各々そのまま加算する加算方法であり、大きなS/N比の改善が行える方法である。GPSでは20ms毎しかI,Q相関信号の反転は起こらないので、20msまではコヒーレント加算が行える。
ノンコヒーレント加算は、I,Q相関信号またはこれらをコヒーレント加算した信号の信号パワーP(=I2+Q2、又は、=(I2+Q21/2)を加算していく方法である。この方法のS/N比の改善度はコヒーレント加算に劣るが、I,Q相関信号の反転の影響を受けないため、衛星からの航法メッセージの反転パターンが未知の場合でもS/N比の改善が行える利点がある。
感度向上のためにはそれらの加算時間を長くすることが望ましいが、加速度への追従の面では加算時間が短い方が望ましい。しかしながら、移動等による受信環境変化に伴う信号パワー変動及び移動加速度は、一般的には測定前には未知である。そこで、加算時間が長くS/N比の改善度が高い第1方式と、加算時間が短くS/N比の改善度は低いが加速度追従性が良い第2方式とを同時に実施しておき、第1方式と第2方式から例えば測定期間中のS/N比に適した方式の加算結果を用いることが考えられる。このためには、測定期間中のS/N比を求める必要がある。
高感度サーチ時においては、特定衛星信号に関する受信信号に対して、内部の拡散コード(PNコード)の開始タイミングを順次ずらすことで、図2の(a)に示すような相関パワー分布が得られる。この図2(a)では、横軸はコードオフセット値(chip)を示しており、受信信号の拡散コードの位相と内部の拡散コードの位相とが一致したときに一番強い自己相関パワー(即ち、信号パワー)Smesが得られ、信号パワーSmes以外の自己相関パワーは雑音である。信号パワーSmes以外の自己相関パワーを用いれば、同図(a)、(b)に示されるように雑音平均Nmean及びその雑音分散Nrmsは同時に算出可能である。それらの測定結果及び算出結果を用いて、高感度サーチ時のS/N比を、「S/N=(Smes−Nmean)/Nrms」により求めることができる。
また、追尾時におけるS/N比は、追尾周波数制御に用いるI,Q相関信号に関して、コヒーレント加算をする区間(時間)とノンコヒーレント加算をする区間(時間)が同一の区間内における、[コヒーレント加算値/ノンコヒーレント加算値]からS/N比を求めることが、非特許文献1に記載されている。
米国特許第6,724,343号明細書 GLOBAL POSITIONING SYSTEM:Theory and Applications Vol.1、Bradford W. Parkinson,James J.Spilker Jr. 、pp391-393
この高感度サーチ用に実施されている図2の方法を追尾でも行うことを考えた場合、追尾中であるから信号パワーSmesは当然に得られるが、追尾チャンネルのみでは雑音情報は得られない。雑音情報を得るために、再公表特許WO01/094972号公報に示されるように、雑音推定用のチャンネルを設けて雑音レベルを求め、その雑音レベルによって追尾チャンネルでの信号パワーSmesを判定することが知られている。しかし、この再公表特許では、雑音レベルが求まるだけであり、雑音分散Nrmsを求めることはできない。また、雑音分散Nrmsを求めるために複数回観測することはリアルタイムでの計算ができないし、観測区間以外の変動の影響を受けるから実用上この方法でのS/N比は計算できない欠点があった。
また、一般の追尾に用いられている非特許文献1に示されている方法の場合には、非特許文献1の図39に示されているように、信号パワーが弱くなるにつれてS/N比の信頼度が急激に低下し、高感度(信号対雑音比で約20dB以下)の場合には、実質上利用できない欠点があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、GPSなどの航法衛星からの衛星信号が屋内や高架下など非常に弱い環境での追尾時に、ノイズ分布値(ノイズ平均及びノイズ分散)及び信号対雑音比を求めるとともに、安定して周波数追尾を行うための、雑音推定装置、信号対雑音比演算装置、及び衛星信号受信装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の雑音推定装置は、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路1nと、
前記雑音用1ms相関チャンネル回路1nからのI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとから1ms間の雑音パワーの分散σを1ms毎に測定するノイズ分散測定器4と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ所定時間のコヒーレント加算時間(N)、及び所定回数のコヒーレント加算回数(M)を統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応したノイズ平均Nmean及びノイズ分散Nrmsを含むノイズ分布値を求めるノイズ分布演算器5と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の雑音推定装置は、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路1nと、
前記雑音用1ms相関チャンネル回路1nからのI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとから1ms間の雑音パワーの分散σを1ms毎に測定するノイズ分散測定器4と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σを第1ノイズ平均N1mean及び第1ノイズ分散N1rmsを含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器51と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ第1所定時間のコヒーレント加算時間(N1)、及び第1所定回数のコヒーレント加算回数(M1)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均N1mean及び第1ノイズ分散N1rmsを含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器51と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σを、前記第1所定時間(N1)より短い第2所定時間のコヒーレント加算時間(N2<N1)、及び第2所定回数のコヒーレント加算回数(M2)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均N2mean及び第2ノイズ分散N2rmsを含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器52と、を有することを特徴とする。
請求項3に記載の信号対雑音比演算装置は、周波数制御信号Foutを受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器(キャリアNCO)1aを含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0iとQ相関信号Q0iとを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路1sと、
前記信号用1ms相関チャンネル回路1sからのI相関信号I0iとQ相関信号Q0iを前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して所定時間(N)分コヒーレント加算を行い、そのIコヒーレント加算値IciとQコヒーレント加算値Qciとを出力するコヒーレント加算器2と、
前記Iコヒーレント加算値Ici及びQコヒーレント加算値Qciから、コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの所定回数(M)の累積加算を行って累積信号パワーPを求めて出力するノンコヒーレント加算器3と、
前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路1nと、
前記雑音用1ms相関チャンネル回路1nからのI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとから1ms間の雑音パワーの分散σを1ms毎に測定するノイズ分散測定器4と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記所定時間のコヒーレント加算時間(N)、及び前記所定回数のコヒーレント加算回数(M)を統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応したノイズ平均Nmean及びノイズ分散Nrmsを含むノイズ分布値を求めるノイズ分布演算器5と、
前記累積信号パワーPと、前記ノイズ平均Nmean及びノイズ分散Nrmsを用いて、信号対雑音比S/Nを、[信号対雑音比S/N=(累積信号パワーP−ノイズ平均Nmean)/ノイズ分散Nrms]により算出する演算手段6と、を有することを特徴とする。
請求項4に記載の信号対雑音比演算装置は、周波数制御信号Foutを受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器(キャリアNCO)1aを含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0iとQ相関信号Q0iとを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路1sと、
前記信号用1ms相関チャンネル回路1sからのI相関信号I0iとQ相関信号Q0iを前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して第1所定時間(N1)分コヒーレント加算を行い、その第1Iコヒーレント加算値Ici1と第1Qコヒーレント加算値Qci1とを出力する第1コヒーレント加算器21と、
前記第1Iコヒーレント加算値Ici1び第1Qコヒーレント加算値Qci1から、第1コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第1所定回数(M1)の累積加算を行って第1累積信号パワーP1を求めて出力する第1ノンコヒーレント加算器31と、
前記信号用1ms相関チャンネル回路1sからのI相関信号I0iとQ相関信号Q0iを前記第1所定時間(N1)よりも短い第2所定時間(N2<N1)分コヒーレント加算を行い、その第2Iコヒーレント加算値Ici2と第2Qコヒーレント加算値Qci2とを出力する第2コヒーレント加算器22と、
前記第2Iコヒーレント加算値Ici2及び第2Qコヒーレント加算値Qci2から、第2コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第2所定回数(M2)の累積加算を行って第2累積信号パワーP2を求めて出力する第2ノンコヒーレント加算器32と、
前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路1nと、
前記雑音用1ms相関チャンネル回路1nからのI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとから1ms間の雑音パワーの分散σを1ms毎に測定するノイズ分散測定器4と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第1所定時間のコヒーレント加算時間(N1)、及び前記第1所定回数のコヒーレント加算回数(M1)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均N1mean及び第1ノイズ分散N1rmsを含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器51と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第2所定時間のコヒーレント加算時間(N2)、及び前記第2所定回数のコヒーレント加算回数(M2)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均N2mean及び第2ノイズ分散N2rmsを含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器52と、
前記第1,第2累積信号パワーP1,P2と、前記第1,第2ノイズ平均N1mean,N2mean及び第1,第2ノイズ分散N1rms,N2rmsを用いて、第1,第2信号対雑音比S1/N1、S2/N2を、[第1信号対雑音比S1/N1=(第1累積信号パワーP1−第1ノイズ平均N1mean)/第1ノイズ分散N1rms]、及び[第2信号対雑音比S2/N2=(第2累積信号パワーP2−第2ノイズ平均N2mean)/第2ノイズ分散N2rms]、により算出する演算手段6と、を有することを特徴とする。
請求項5に記載の衛星信号受信装置は、周波数制御信号Foutを受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器(キャリアNCO)1aを含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0iとQ相関信号Q0iとを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路1sと、
前記信号用1ms相関チャンネル回路1sからのI相関信号I0iとQ相関信号Q0iを前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して第1所定時間(N1)分コヒーレント加算を行い、その第1Iコヒーレント加算値Ici1と第1Qコヒーレント加算値Qci1とを出力する第1コヒーレント加算器21と、
前記第1Iコヒーレント加算値Ici1及び第1Qコヒーレント加算値Qci1から、第1コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第1所定回数(M1)の累積加算を行って第1累積信号パワーP1を求めて出力する第1ノンコヒーレント加算器31と、
前記第1I,Qコヒーレント加算値Ici1,Qci1に基づいて前記周波数制御信号Foutを決定するコスタスループ演算器4と、
前記信号用1ms相関チャンネル回路1sからのI相関信号I0iとQ相関信号Q0iを前記第1所定時間(N1)よりも短い第2所定時間(N2<N1)分コヒーレント加算を行い、その第2Iコヒーレント加算値Ici2と第2Qコヒーレント加算値Qci2とを出力する第2コヒーレント加算器22と、
前記第2Iコヒーレント加算値Ici2及び第2Qコヒーレント加算値Qci2から、第2コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第2所定回数(M2)の累積加算を行って第2累積信号パワーP2を求めて出力する第2ノンコヒーレント加算器32と、
前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路1nと、
前記雑音用1ms相関チャンネル回路1nからのI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとから1ms間の雑音パワーの分散σを1ms毎に測定するノイズ分散測定器4と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第1所定時間のコヒーレント加算時間(N1)、及び前記第1所定回数のコヒーレント加算回数(M1)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均N1mean及び第1ノイズ分散N1rmsを含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器51と、
前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第2所定時間のコヒーレント加算時間(N2)、及び前記第2所定回数のコヒーレント加算回数(M2)を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均N2mean及び第2ノイズ分散N2rmsを含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器52と、
前記第1,第2累積信号パワーP1,P2と、前記第1,第2ノイズ平均N1mean,N2mean及び第1,第2ノイズ分散N1rms,N2rmsを用いて、第1,第2信号対雑音比S1/N1、S2/N2を、[第1信号対雑音比S1/N1=(第1累積信号パワーP1−第1ノイズ平均N1mean)/第1ノイズ分散N1rms]、及び[第2信号対雑音比S2/N2=(第2累積信号パワーP2−第2ノイズ平均N2mean)/第2ノイズ分散N2rms]、により算出するとともに、前記第1、第2信号対雑音比S1/N1,S2/N2に基づいて前記コスタスループ演算器4の特性もしくは入力を変更して前記周波数制御信号Foutを制御する演算・制御手段6と、を有することを特徴とする。
本発明の雑音推定装置、信号対雑音比演算装置、及び衛星信号受信装置によれば、GPSなどの航法衛星からの衛星信号が屋内や高架下など非常に弱い環境での追尾時に、ノイズ分布値(ノイズ平均及びノイズ分散)及び信号対雑音比をリアルタイムに求めることができるとともに、安定して周波数追尾を行うことができる。
以下、図1,図2を参照して、GPSを例として本発明の雑音推定装置、信号対雑音比演算装置、及び衛星信号受信装置の実施例について説明する。
図1において、衛星からアンテナ101に到来した衛星信号は、ダウンコンバータ102で中間周波数に変換され、A/D変換回路103にてディジタル処理のためにディジタル信号に変換され、受信信号としてキャリアNCO1aを含む信号用1ms相関チャンネル回路1sに入力される。また、その受信信号は、雑音用1ms相関チャンネル1nにも入力される。
1ms相関チャンネル回路1sは、周波数制御信号Foutを受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器1aを含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0iとQ相関信号Q0iとを同時に1ms毎に出力する。この1ms相関チャンネル回路1sは、従来のGPS受信装置で使用されているものと同様のものでよい。念のためにその主要構成について例示する。
即ち、受信しようとする衛星のPNコードと同一のPNコードをコード発生器で発生し、受信信号と発生したPNコードとをコード相関器で相関を採る。このコード相関器の相関値が最大となるようにコードNCOにてコード発生器のPNコード位相を制御するように遅延ロックループ(DLL)を構成する。このコード相関器の出力は、Iキャリア相関器にてキャリアNCO1aで発生したIキャリア周波数信号と、またQキャリア相関器にてキャリアNCO1aで発生したQキャリア周波数信号とそれぞれ相関が採られて相関値を出力する。Iキャリア相関器の出力はレジスタなどで構成されるI1ms積分器で積分され、1ms間のI加算相関値I0iとして1ms毎に出力される。同様に、Qキャリア相関器の出力はQ1ms積分器で積分され、1ms間のQ加算相関値Q0iとして1ms毎に出力される。
1ms相関チャンネル回路1sから出力されるI,Q加算相関値I0i,Q0iは真に追尾されるべき真追尾周波数と、その時点でキャリアNCO1aから出力されている現追尾周波数との周波数差、位相差に応じた周波数成分を持つことになる。現追尾周波数が真追尾周波数に等しい場合には、I,Q加算相関値I0i,Q0iの周波数成分は理想的には零になる。
第1コヒーレント加算器であるN1msコヒーレント加算器21では、1ms相関チャンネル回路1sから1ms間のI,Q加算相関値I0i,Q0iが出力される毎にI加算相関値I0i及びQ加算相関値Q0iのコヒーレント加算を、N1ms間だけ行う。具体的には、衛星からの航法データの切替タイミング(エッジ情報)の間だけ、コヒーレント加算を行う。そして、エッジタイミングになった時に、N1ms(例えば、20ms)毎に、そのコヒーレント加算結果であるI,Qコヒーレント加算値Ici1,Qci1を出力し、その後の次回コヒーレント区間での積算のために内部加算結果をリセットする。
エッジ情報発生器8からエッジ情報が、供給される。このエッジ情報は、概略のユーザ位置(即ち、衛星信号受信装置の存在位置)、衛星軌道情報が既知で、1つ以上の衛星信号の強い衛星に追尾している条件下であれば全衛星のエッジ位置は正確に求められる。その求め方は例えば、(1)通常感度の衛星を1衛星以上追尾してGPS時刻を得る、(2)アシスト情報から得られるエフェメリス情報(衛星軌道情報)を用いて、現在時刻におけるGPS衛星位置を求める、(3)概略のユーザ位置を用い、GPS衛星と現在位置間の距離差を求め、それを光速で割ってGPS衛星からの信号が到達するまでの時間を求める、(4)その時間をエッジ間隔で割ったあまりの時間T2を求め、その値を切替タイミングとして記憶する、(5)GPS時刻をエッジ間隔で割った余りが値T2になったときに切り替える、ことにより得られる。
コスタスループ演算器7は、通常、コヒーレント加算時間分S/N比が改善されたI,Qコヒーレント加算値Ici1,Qci1に基づいて、キャリアNCO1aへ与えるキャリア周波数制御信号Foutを決定する。なお、キャリア周波数制御信号Foutは、S/N演算・制御装置からの制御信号(重み付け値wや、切替信号cos)によって、コスタスループ演算器4の特性もしくは入力を変更して、制御される。
このコスタスループ演算器7、キャリアNCO1aを含む1ms相関チャンネル回路1s,N1msコヒーレント加算器21によってコスタスループが形成される。このコスタスループは、閉ループ制御であり、コヒーレント加算時間はN1ms(=20ms)であるためにS/N比が改善されるから、衛星信号が弱い場合にも精度良いキャリア周波数制御信号Fout、即ち高精度のキャリア周波数を得ることができる。
第1ノンコヒーレント加算器であるM1回ノンコヒーレント加算器31は、第1Iコヒーレント加算値Ici1及び第1Qコヒーレント加算値Qci1から、第1コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第1所定回数(例えば、M1=25回)の累積加算を行って第1累積信号パワーP1を求めて出力する。累積信号パワーP1は、出力する毎にリセットされる。
第2コヒーレント加算器であるN2msコヒーレント加算器22では、1ms相関チャンネル回路1sから1ms間のI,Q加算相関値I0i,Q0iが出力される毎にI加算相関値I0i及びQ加算相関値Q0iのコヒーレント加算を、N2ms(例えば、5ms)間だけ行う。この場合にも、衛星からの航法データの切替タイミング(エッジ情報)に合わせて、コヒーレント加算を行うことが望ましい。但し、N2msは、N1msより格段に短いから、必ずしもエッジ情報に同期させる必要はない。そして、そのコヒーレント加算結果であるI,Qコヒーレント加算値Ici2,Qci2を出力し、その後の次回コヒーレント区間での積算のために内部加算結果をリセットする。
第2ノンコヒーレント加算器であるM2回ノンコヒーレント加算器32は、第2Iコヒーレント加算値Ici2及び第2Qコヒーレント加算値Qci2から、第2コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第2所定回数(例えば、M2=40回)の累積加算を行って第2累積信号パワーP2を求めて出力する。累積信号パワーP2は、出力する毎にリセットされる。
N1msコヒーレント加算器21は加算時間が長くS/N比の改善度が高い追尾を行うために長いコヒーレント加算時間N1=20msが用いられ、N2msコヒーレント加算器22は加算時間が短くS/N比改善度は低いが加速度追従性がよい追尾を行うために短い加算時間N2=5msが用いられる。即ち、N1≧N2(N1とN2とが等しい場合も含まれて良い)であり、また、ノンコヒーレント回数を加味すると、N1*M1>N2*M2であることがよい。
雑音用1ms相関チャンネル回路1nは、受信信号とこの受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号I0nとQ相関信号Q0nとを同時に1ms毎に出力する。
この雑音用1ms相関チャンネル回路1nは、キャリアNCOは有しておらず、固定周波数でのキャリア相関を行う。ダウンコンバータ102のコンバート周波数(例えば、数10MHz)と数MHz程度異なる周波数をその固定周波数とすることでよい。
また、雑音用1ms相関チャンネル回路1nでのコード相関は、雑音との相関を得ることが目的であるから、上空にいない測位衛星のPNコードとの相関を採れば雑音との相関が採れる。ただ、上空にいない測位衛星を選択するものでは、測位衛星を選択するために用いるアルマナック情報が正しくない場合(例えば、起動直後とか、アルマナック情報が更新されていないとき)には、上空にいる測位衛星のコードを選んでしまう可能性がある。このような事態を避けるために当該衛星受信装置の航法システムのコードと異なるコードを用いることがよい。異なるコードとしては、当該衛星受信装置の航法システムがGPSシステムである場合には、例えばGLONASSシステムのコードを用いればよいし、また、単純な繰り返し信号であっても良い。また、そのような異なるコードを使用せずに、受信信号を1ms間だけ加算した信号を用いても良い。
ノイズ分散測定器4は、雑音用1ms相関チャンネル回路1nからの1ms毎に出力されるI相関信号I0nとQ相関信号Q0nを一定期間(例えば、500ms)観測し、1ms間の雑音パワーの分散σ2を1ms毎に測定する。
第1ノイズ分布演算器である方式1のノイズ分布演算器51は、1ms間の雑音パワーの分散σ2を用いて、第1所定時間(N1=20ms)分コヒーレント加算し、そのコヒーレント加算結果を第1所定回数(M1=25回)加算した場合に相当する、第1ノイズ平均N1mean及び第1ノイズ分散N1rmsを含む第1ノイズ分布値を求める。
また、第2ノイズ分布演算器である方式2のノイズ分布演算器52は、1ms間の雑音パワーの分散σ2を用いて、第1所定時間(N1)より短い第2所定時間(N2=5ms<N1)分コヒーレント加算し、そのコヒーレント加算結果を第2所定回数(M2=40回)加算した場合に相当する、第2ノイズ平均N2mean及び第2ノイズ分散N2rmsを含む第2ノイズ分布値を求める。
第1,第2ノイズ分布値を求めるに際して、コヒーレント加算時間Nmsとノンコヒーレント回数Mが与えられた場合、雑音が正規分布(0、σ2)のガウス雑音であれば、コヒーレント加算時間Nmsとノンコヒーレント回数Mの加算を行った場合のノイズ分布が統計的に得られる。つまり、ノイズ分布のノイズ平均Nmean及びそのノイズ分散Nrmsは、Nmean=F1(N、M、σ2)、Nrms=F2(N、M、σ2)、の関数となる。
このノイズ平均Nmean及びそのノイズ分散Nrmsの関数におけるN,Mに関する部分は複雑であるが、実際にはN、Mは予め決めた値しか採らないので、結局、ノイズ平均Nmean及びそのノイズ分散Nrmsは、
Nmean=Fnm(σ2)≒Anmσ2+Bnm、
Nrms =Fnm(σ2)≒Cnmσ2+Dnm、
で近似できる。この近似式により求めたノイズ平均Nmean及びそのノイズ分散Nrmsは、元の関数によって求めた値に、それぞれ相当する。
このことを利用して、方式1のノイズ分布演算器51に特定の係数A1nm、B1nm、C1nm、D1nmを、方式2のノイズ分布演算器52に特定の係数A2nm、B2nm、C2nm、D2nmを、それぞれ予め設定する。そして、方式1のノイズ分布演算器51では、N1mean≒A1nmσ2+B1nm、N1rms≒C1nmσ2+D1nm、で求め、方式2のノイズ分布演算器52では、N2mean≒A2nmσ2+B2nm、N2rms≒C2nmσ2+D2nm、で求める。
演算・制御手段であるS/N演算・制御装置6は、第1,第2累積信号パワーP1,P2と、第1,第2ノイズ平均N1mean,N2mean及び第1,第2ノイズ分散N1rms,N2rmsが入力され、それらを用いて第1,第2信号対雑音比S1/N1、S2/N2を、[第1信号対雑音比S1/N1=(第1累積信号パワーP1−第1ノイズ平均N1mean)/第1ノイズ分散N1rms]、及び[第2信号対雑音比S2/N2=(第2累積信号パワーP2−第2ノイズ平均N2mean)/第2ノイズ分散N2rms]、により算出する。このS/N演算・制御装置6から、第1,第2信号対雑音比S1/N1,S2/N2、及び第1,第2累積信号パワーP1,P2、第1,第2ノイズ平均N1mean,N2mean、第1,第2ノイズ分散N1rms,N2rmsを外部に出力して、図示しない他の装置で利用できる。
本発明では、第1,第2信号対雑音比S1/N1,S2/N2、ノイズ平均N1mean,N2mean及びそのノイズ分散N1rms,N2rmsは、それらの算出の元になっている、1ms間の雑音パワーの分散σ2がノイズ分散測定器4により常時更新されているので、リアルタイムに正確に求められる。また、複数の加算方式に関しても、単にノイズ分布計算用の係数を設定するだけで、同時に求められる。
S/N演算・制御装置6は、信号対雑音比S1/N1,S2/N2に基づいてコスタスループ演算器4の特性もしくは入力を変更して周波数制御信号Foutを制御する。
S/N演算・制御装置6で求められた、加算時間が長くS/N改善度が高い第1信号対雑音比S1/N1と、加算時間は短くS/N改善度は低いが加速度追従性がよい第2信号対雑音比S2/N2の両方を勘案して、重み値wをコスタスループ演算器7に供給する。コスタスループ演算器7ではI,Qコヒーレント加算値Ici1,Qci1による周波数制御信号Foutの制御に重み値wによる重み付けを行う。例えば、重み値wによる重み付けは、第1,第2信号対雑音比S1/N1,第2信号対雑音比S2/N2の両方を勘案して得られた雑音成分が、大きいときにはコスタスループ演算器7の応答性を高くし、小さいときにはコスタスループ演算器7の応答性を低くすることでよい。
また、S/N演算・制御装置6による制御として、図1に破線で示すように、コスタスループ演算器7に、第1Iコヒーレント加算値Ici1と第1Qコヒーレント加算値Qci1とともに、第2コヒーレント加算器22からの第2Iコヒーレント加算値Ici2と第2Qコヒーレント加算値Qci2をも入力する。そして、S/N演算・制御装置6で求められた重み値wと同様にして得られた切替信号cosによって、第1コヒーレント加算値Ici1,Qci1と第2コヒーレント加算値Ici2,Qci2とを切り替えて使用する。即ち、コスタスループ演算器4への入力を、常時使用している第1コヒーレント加算値Ici1,Qci1から、第2コヒーレント加算値Ici2,Qci2へ、あるいはその逆に切り替え変更して周波数制御信号Foutを制御する。例えば、その切替は、第1,第2信号対雑音比S1/N1,S2/N2の両方を勘案して得られた雑音成分が、小さいときには加算時間が長くS/N改善度が高い第1コヒーレント加算値Ici1,Qci1を使用し、大きいときには加算時間は短くS/N改善度は低いが加速度追従性がよい第2コヒーレント加算値Ici1,Qci2を使用するようにすることでよい。
図1の実施例では、N1msコヒーレント加算器21、M1回ノンコヒーレント加算器31、方式1のノイズ分布演算器51により第1信号対雑音比S1/N1を求める第1系列と、N2msコヒーレント加算器22、M2回ノンコヒーレント加算器32、方式2のノイズ分布演算器52により第2信号対雑音比S2/N2を求める第2系列とを設けているが、このうち第2系列を省略して、第1系列のみで構成しても良い。しかし、図1の実施例のように、第1系列と第2系列の両方を設けることにより、加算結果(時間及び回数)が異なる2種の信号対雑音比S1/N1、S2/N2が得られるから、受信信号中の信号レベルや雑音レベル、さらにはそれらの時間的変動などの状況をより詳しく把握することができる。なお、第1,第2系列に、さらに第3系列などを加えて、3系列以上として、3種以上の信号対雑音比を得るようにしてもよい。
本発明の雑音推定装置、信号対雑音比演算装置及び衛星信号受信装置をハードウエアで実現する構成に代えて、それらの処理の一部又は全部をソフトウエア処理で行っても良い。
本発明の実施例に係る衛星信号受信装置の全体構成図 高感度サーチ時に得られる相関パワー分布を説明するための図
符号の説明
101 アンテナ、102 ダウンコンバータ、103 A/D変換器
1s 信号用1ms相関チャンネル回路、1n 雑音用1ms相関チャンネル回路
1a キャリアNCO、21 N1msコヒーレント加算器、22 N2msコヒーレント加算器、31 M1回ノンコヒーレント加算器、32 M2回ノンコヒーレント加算器
4 ノイズ分散測定器、51 方式1のノイズ分布演算器、52 方式2のノイズ分布演算器、6 S/N演算・制御装置、7 コスタスループ演算器、8 エッジ情報発生器

Claims (5)

  1. 衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路と、
    前記雑音用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号とから1ms間の雑音パワーの分散を1ms毎に測定するノイズ分散測定器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散、所定時間のコヒーレント加算時間、及び所定回数のコヒーレント加算回数を統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応したノイズ平均及びノイズ分散を含むノイズ分布値を求めるノイズ分布演算器と、を有することを特徴とする、雑音推定装置。
  2. 衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路と、
    前記雑音用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号とから1ms間の雑音パワーの分散を1ms毎に測定するノイズ分散測定器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ第1所定時間のコヒーレント加算時間、及び第1所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均及び第1ノイズ分散を含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σを、前記第1所定時間より短い第2所定時間のコヒーレント加算時間、及び第2所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均及び第2ノイズ分散を含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器と、を有することを特徴とする、雑音推定装置。
  3. 周波数制御信号を受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器を含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路と、
    前記信号用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号を前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して所定時間分コヒーレント加算を行い、そのIコヒーレント加算値とQコヒーレント加算値とを出力するコヒーレント加算器と、
    前記Iコヒーレント加算値及びQコヒーレント加算値から、コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの所定回数の累積加算を行って累積信号パワーを求めて出力するノンコヒーレント加算器と、
    前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路と、
    前記雑音用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号とから1ms間の雑音パワーの分散を1ms毎に測定するノイズ分散測定器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記所定時間のコヒーレント加算時間、及び前記所定回数のコヒーレント加算回数を統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応したノイズ平均及びノイズ分散を含むノイズ分布値を求めるノイズ分布演算器と、
    前記累積信号パワーと、前記ノイズ平均及びノイズ分散を用いて、信号対雑音比を、[信号対雑音比=(累積信号パワー−ノイズ平均)/ノイズ分散]により算出する演算手段と、を有することを特徴とする、信号対雑音比演算装置。
  4. 周波数制御信号を受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器を含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路と、
    前記信号用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号を前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して第1所定時間分コヒーレント加算を行い、その第1Iコヒーレント加算値と第1Qコヒーレント加算値とを出力する第1コヒーレント加算器と、
    前記第1Iコヒーレント加算値び第1Qコヒーレント加算値から、第1コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第1所定回数の累積加算を行って第1累積信号パワーを求めて出力する第1ノンコヒーレント加算器と、
    前記信号用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号を前記第1所定時間よりも短い第2所定時間分コヒーレント加算を行い、その第2Iコヒーレント加算値と第2Qコヒーレント加算値とを出力する第2コヒーレント加算器と、
    前記第2Iコヒーレント加算値及び第2Qコヒーレント加算値から、第2コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第2所定回数の累積加算を行って第2累積信号パワーを求めて出力する第2ノンコヒーレント加算器と、
    前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路と、
    前記雑音用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号とから1ms間の雑音パワーの分散を1ms毎に測定するノイズ分散測定器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第1所定時間のコヒーレント加算時間、及び前記第1所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均及び第1ノイズ分散を含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第2所定時間のコヒーレント加算時間、及び前記第2所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均及び第2ノイズ分散を含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器と、
    前記第1,第2累積信号パワーと、前記第1,第2ノイズ平均及び第1,第2ノイズ分散を用いて、第1,第2信号対雑音比を、[第1信号対雑音比=(第1累積信号パワー−第1ノイズ平均)/第1ノイズ分散]、及び[第2信号対雑音比=(第2累積信号パワー−第2ノイズ平均)/第2ノイズ分散]、により算出する演算手段と、を有することを特徴とする、信号対雑音比演算装置。
  5. 周波数制御信号を受けてキャリア周波数信号を発生するキャリア局部発振器を含み、衛星信号を変換し入力される特定衛星信号に関する受信信号とPNコードとのコード相関及び前記キャリア周波数信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する信号用1ms相関チャンネル回路と、
    前記信号用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号を前記特定衛星信号の航法データの切り替わりタイミングに同期して第1所定時間分コヒーレント加算を行い、その第1Iコヒーレント加算値と第1Qコヒーレント加算値とを出力する第1コヒーレント加算器と、
    前記第1Iコヒーレント加算値及び第1Qコヒーレント加算値から、第1コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第1所定回数の累積加算を行って第1累積信号パワーを求めて出力する第1ノンコヒーレント加算器と、
    前記第1I,Qコヒーレント加算値に基づいて前記周波数制御信号を決定するコスタスループ演算器と、
    前記信号用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号を前記第1所定時間よりも短い第2所定時間分コヒーレント加算を行い、その第2Iコヒーレント加算値と第2Qコヒーレント加算値とを出力する第2コヒーレント加算器と、
    前記第2Iコヒーレント加算値及び第2Qコヒーレント加算値から、第2コヒーレント加算区間内の信号パワーを求め、その信号パワーの第2所定回数の累積加算を行って第2累積信号パワーを求めて出力する第2ノンコヒーレント加算器と、
    前記受信信号と該受信信号と相関を採ることができない非相関信号とのキャリア相関が採られ、1ms間のI相関信号とQ相関信号とを同時に1ms毎に出力する雑音用1ms相関チャンネル回路と、
    前記雑音用1ms相関チャンネル回路からのI相関信号とQ相関信号とから1ms間の雑音パワーの分散を1ms毎に測定するノイズ分散測定器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第1所定時間のコヒーレント加算時間、及び前記第1所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第1ノイズ平均及び第1ノイズ分散を含む第1ノイズ分布値を求める第1ノイズ分布演算器と、
    前記1ms間の雑音パワーの分散σ前記第2所定時間のコヒーレント加算時間、及び前記第2所定回数のコヒーレント加算回数を、統計的に決定されるノイズ分布の関数式に代入することにより、前記受信信号に対応した第2ノイズ平均及び第2ノイズ分散を含む第2ノイズ分布値を求める第2ノイズ分布演算器と、
    前記第1,第2累積信号パワーと、前記第1,第2ノイズ平均及び第1,第2ノイズ分散を用いて、第1,第2信号対雑音比を、[第1信号対雑音比=(第1累積信号パワー−第1ノイズ平均)/第1ノイズ分散]、及び[第2信号対雑音比=(第2累積信号パワー−第2ノイズ平均)/第2ノイズ分散]、により算出するとともに、前記第1、第2信号対雑音比に基づいて前記コスタスループ演算器の特性もしくは入力を変更して前記周波数制御信号を制御する演算・制御手段6と、を有することを特徴とする、衛星信号受信装置。
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